JPH06100604A - 重合体スケール付着防止剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を使用する重合体の製造方法 - Google Patents
重合体スケール付着防止剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を使用する重合体の製造方法Info
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- JPH06100604A JPH06100604A JP2624893A JP2624893A JPH06100604A JP H06100604 A JPH06100604 A JP H06100604A JP 2624893 A JP2624893 A JP 2624893A JP 2624893 A JP2624893 A JP 2624893A JP H06100604 A JPH06100604 A JP H06100604A
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- polymer
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F2/00—Processes of polymerisation
- C08F2/002—Scale prevention in a polymerisation reactor or its auxiliary parts
- C08F2/004—Scale prevention in a polymerisation reactor or its auxiliary parts by a prior coating on the reactor walls
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- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Polymerisation Methods In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 (A) 芳香族アミン化合物の、(B) ハロゲンの
酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、アゾ化合物、鉄及び銅
から選択される金属の酸化物、塩化物及び硫酸塩並びに
芳香族ニトロ化合物からなる群から選ばれる少なくとも
1種の縮合触媒の存在下における縮合反応中に、(C) 反
応停止剤を添加することにより得られる縮合生成物を含
有してなる、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体
の重合用の重合体スケール付着防止剤。内壁面に前記縮
合生成物を含有する塗膜を有する重合器を利用する重合
体製造方法。 【効果】 重合器内の液相部ばかりでなく気相部と液相
部との界面付近においても効果的に重合体スケールの付
着を防止することができる。また、得られる重合体をシ
ート等に成形した場合、フィッシュアイが極めて少な
く、初期着色性が良好な成形物を得ることができる。
酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、アゾ化合物、鉄及び銅
から選択される金属の酸化物、塩化物及び硫酸塩並びに
芳香族ニトロ化合物からなる群から選ばれる少なくとも
1種の縮合触媒の存在下における縮合反応中に、(C) 反
応停止剤を添加することにより得られる縮合生成物を含
有してなる、エチレン性不飽和二重結合を有する単量体
の重合用の重合体スケール付着防止剤。内壁面に前記縮
合生成物を含有する塗膜を有する重合器を利用する重合
体製造方法。 【効果】 重合器内の液相部ばかりでなく気相部と液相
部との界面付近においても効果的に重合体スケールの付
着を防止することができる。また、得られる重合体をシ
ート等に成形した場合、フィッシュアイが極めて少な
く、初期着色性が良好な成形物を得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン性不飽和二重
結合を有する単量体の重合用の重合体スケール付着防止
剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を利用
する重合体の製造方法に関する。
結合を有する単量体の重合用の重合体スケール付着防止
剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を利用
する重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エチレン性不飽和二重結合を有す
る単量体の重合方法としては、懸濁重合法、乳化重合
法、溶液重合法、気相重合法あるいは塊状重合法等が知
られている。これらの重合法においては、いずれの場合
にも重合器内壁、撹拌装置等の単量体が接触する部位に
重合体スケールの付着が起こり易い。
る単量体の重合方法としては、懸濁重合法、乳化重合
法、溶液重合法、気相重合法あるいは塊状重合法等が知
られている。これらの重合法においては、いずれの場合
にも重合器内壁、撹拌装置等の単量体が接触する部位に
重合体スケールの付着が起こり易い。
【0003】重合体スケールが付着すると、重合体の収
率、重合器冷却能力等が低下するほか、この重合体スケ
ールが剥離して製品中に混入し、製品の品位を低下させ
るという不利がもたらされる。また、付着した重合体ス
ケールを除去するためには、過大な労力と時間を要する
のみならず、この重合体スケール中に未反応の単量体が
含まれているので、近年きわめて重大な問題となってい
る単量体による人体障害の危険性がある。
率、重合器冷却能力等が低下するほか、この重合体スケ
ールが剥離して製品中に混入し、製品の品位を低下させ
るという不利がもたらされる。また、付着した重合体ス
ケールを除去するためには、過大な労力と時間を要する
のみならず、この重合体スケール中に未反応の単量体が
含まれているので、近年きわめて重大な問題となってい
る単量体による人体障害の危険性がある。
【0004】従来からこのような重合器内壁等への重合
体スケールの付着防止に関して、例えば塩化ビニルの懸
濁重合において一部実施されているように、アミン化合
物、キノン化合物、アルデヒド化合物等の極性有機化合
物からなる重合体スケール付着防止剤を塗布する方法、
又はそれらの化合物を水性媒体中に添加する方法が公知
である(特公昭45-30343号)。しかし、これらの方法は
5〜6バッチ程度までの重合の繰り返しには重合体スケ
ール付着防止効果を示すが、重合バッチ数がそれよりも
多くなると防止効果がなくなってくる(持続性に劣る)
という不利がある。この点は、水溶性触媒を使用した場
合に特に影響が著しく、工業的には満足できるものでは
なかった。
体スケールの付着防止に関して、例えば塩化ビニルの懸
濁重合において一部実施されているように、アミン化合
物、キノン化合物、アルデヒド化合物等の極性有機化合
物からなる重合体スケール付着防止剤を塗布する方法、
又はそれらの化合物を水性媒体中に添加する方法が公知
である(特公昭45-30343号)。しかし、これらの方法は
5〜6バッチ程度までの重合の繰り返しには重合体スケ
ール付着防止効果を示すが、重合バッチ数がそれよりも
多くなると防止効果がなくなってくる(持続性に劣る)
という不利がある。この点は、水溶性触媒を使用した場
合に特に影響が著しく、工業的には満足できるものでは
なかった。
【0005】この不利を克服すべく、特開昭60-30681号
公報において芳香族アミン化合物と芳香族ニトロ化合物
との縮合生成物を重合器内壁等の単量体が接触する部分
に塗布することが提案されている。この芳香族アミン化
合物と芳香族ニトロ化合物との縮合生成物の塗膜を重合
器内壁面等に形成すると、 100〜200 バッチ程度まで重
合を繰り返し行っても、重合器内液相部へのスケール付
着は生じない。また、水溶性触媒を使用した場合におい
ても同様に液相部での重合体スケール付着は防止され
る。
公報において芳香族アミン化合物と芳香族ニトロ化合物
との縮合生成物を重合器内壁等の単量体が接触する部分
に塗布することが提案されている。この芳香族アミン化
合物と芳香族ニトロ化合物との縮合生成物の塗膜を重合
器内壁面等に形成すると、 100〜200 バッチ程度まで重
合を繰り返し行っても、重合器内液相部へのスケール付
着は生じない。また、水溶性触媒を使用した場合におい
ても同様に液相部での重合体スケール付着は防止され
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、重合器内の上
層部に位置する気相部と液相部との界面付近には重合体
スケールが付着するという欠点があった。気相部と液相
部との界面付近に一旦重合体スケールが付着すると、重
合を繰り返していくにしたがって付着した重合体スケー
ルが徐々に成長していき、ついには剥離して、重合体中
に混入することがある。このように重合体スケールが重
合体に混入すると、その重合体をシート等の成形物に加
工した場合、得られる成形物に多くのフィッシュアイが
発生し、成形物の品質が著しく低下してしまうことにな
る。
層部に位置する気相部と液相部との界面付近には重合体
スケールが付着するという欠点があった。気相部と液相
部との界面付近に一旦重合体スケールが付着すると、重
合を繰り返していくにしたがって付着した重合体スケー
ルが徐々に成長していき、ついには剥離して、重合体中
に混入することがある。このように重合体スケールが重
合体に混入すると、その重合体をシート等の成形物に加
工した場合、得られる成形物に多くのフィッシュアイが
発生し、成形物の品質が著しく低下してしまうことにな
る。
【0007】また、重合により得られる重合体をシート
等の成形物に加工した場合、得られる成形物には高い白
色性が求められる。即ち、重合体を着色剤を何ら添加せ
ずにシート等に成形しても、得られる成形物は多少着色
される。この着色は初期着色と称され、できる限り少な
いことが望まれる。ところが、前記の芳香族アミン化合
物の縮合生成物からなる塗膜が剥離ないしは溶解して重
合体に混入することがあるため、成形物の白色度が低
下、即ち初期着色性が悪化する。
等の成形物に加工した場合、得られる成形物には高い白
色性が求められる。即ち、重合体を着色剤を何ら添加せ
ずにシート等に成形しても、得られる成形物は多少着色
される。この着色は初期着色と称され、できる限り少な
いことが望まれる。ところが、前記の芳香族アミン化合
物の縮合生成物からなる塗膜が剥離ないしは溶解して重
合体に混入することがあるため、成形物の白色度が低
下、即ち初期着色性が悪化する。
【0008】本発明の目的は、エチレン性不飽和二重結
合を有する単量体を重合する際に、重合器内の液相部ば
かりでなく気相部と液相部との界面付近においても効果
的に重合体スケールの付着を防止することができる上、
シート等に成形した場合、フィッシュアイが極めて少な
く、かつ、初期着色性が良好である成形物が得られる重
合体を製造することができる重合体スケール付着防止剤
及び該防止剤を利用する重合器を用いた重合体の製造方
法を提供することにある。
合を有する単量体を重合する際に、重合器内の液相部ば
かりでなく気相部と液相部との界面付近においても効果
的に重合体スケールの付着を防止することができる上、
シート等に成形した場合、フィッシュアイが極めて少な
く、かつ、初期着色性が良好である成形物が得られる重
合体を製造することができる重合体スケール付着防止剤
及び該防止剤を利用する重合器を用いた重合体の製造方
法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を達
成するものとして、(A) 芳香族アミン化合物の、(B) ハ
ロゲンの酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、アゾ化合物、
鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩化物及び硫酸
塩並びに芳香族ニトロ化合物からなる群から選ばれる少
なくとも1種の縮合触媒の存在下における縮合反応中
に、(C) 反応停止剤を添加することにより得られる縮合
生成物を含有してなる、エチレン性不飽和二重結合を有
する単量体の重合用の重合体スケール付着防止剤を提供
する。
成するものとして、(A) 芳香族アミン化合物の、(B) ハ
ロゲンの酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、アゾ化合物、
鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩化物及び硫酸
塩並びに芳香族ニトロ化合物からなる群から選ばれる少
なくとも1種の縮合触媒の存在下における縮合反応中
に、(C) 反応停止剤を添加することにより得られる縮合
生成物を含有してなる、エチレン性不飽和二重結合を有
する単量体の重合用の重合体スケール付着防止剤を提供
する。
【0010】また、本発明は、エチレン性不飽和二重結
合を有する単量体の重合器内における重合による重合体
の製造方法であって、内壁面に、(A) 芳香族アミン化合
物の、(B) ハロゲンの酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、
アゾ化合物、鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩
化物及び硫酸塩並びに芳香族ニトロ化合物からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の縮合触媒の存在下における
縮合反応中に、(C) 反応停止剤を添加することにより得
られる縮合生成物を含有する塗膜を有する重合器で、前
記重合を行う工程を有し、これにより重合器内での重合
体スケールの付着が防止される製造方法を提供する。
合を有する単量体の重合器内における重合による重合体
の製造方法であって、内壁面に、(A) 芳香族アミン化合
物の、(B) ハロゲンの酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、
アゾ化合物、鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩
化物及び硫酸塩並びに芳香族ニトロ化合物からなる群か
ら選ばれる少なくとも1種の縮合触媒の存在下における
縮合反応中に、(C) 反応停止剤を添加することにより得
られる縮合生成物を含有する塗膜を有する重合器で、前
記重合を行う工程を有し、これにより重合器内での重合
体スケールの付着が防止される製造方法を提供する。
【0011】(A) 芳香族アミン化合物 芳香族アミン化合物(A) は、ヒドロキシル基、カルボキ
シル基及びスルホン基からなる群から選ばれる少なくと
も1種を有する芳香族アミン化合物(A-1) 、並びにヒド
ロキシル基、カルボキシル基及びスルホン基のいずれも
有しない芳香族アミン化合物(A-2) に分けられる。
シル基及びスルホン基からなる群から選ばれる少なくと
も1種を有する芳香族アミン化合物(A-1) 、並びにヒド
ロキシル基、カルボキシル基及びスルホン基のいずれも
有しない芳香族アミン化合物(A-2) に分けられる。
【0012】(A-1) ヒドロキシル基、カルボキシル基及
びスルホン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を
有する芳香族アミン化合物 化合物(A-1) は、例えば、下記のような一般式(1) 〜
(3) で表される化合物である。
びスルホン基からなる群から選ばれる少なくとも1種を
有する芳香族アミン化合物 化合物(A-1) は、例えば、下記のような一般式(1) 〜
(3) で表される化合物である。
【0013】
【化1】 (ここで、mは1〜5の整数であり、R1 は−OH,−CO
OH,及び−SO3 H からなる群から選ばれる少なくとも1
種であり、R2 は−H,−NH2 ,−Cl,−NO2 ,−COCH
3 ,− OCH3 ,−N(CH3 ) 2 及び炭素原子数1〜3のア
ルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種であ
る。R1 が複数存在する場合にはそれらは同一でも異な
ってもよく、R2 が複数存在する場合にはそれらは同一
でも異なってもよい。)
OH,及び−SO3 H からなる群から選ばれる少なくとも1
種であり、R2 は−H,−NH2 ,−Cl,−NO2 ,−COCH
3 ,− OCH3 ,−N(CH3 ) 2 及び炭素原子数1〜3のア
ルキル基からなる群から選ばれる少なくとも1種であ
る。R1 が複数存在する場合にはそれらは同一でも異な
ってもよく、R2 が複数存在する場合にはそれらは同一
でも異なってもよい。)
【0014】具体的には、o-, m-及びp-アミノフェノー
ル、2-アミノ-4- クロロフェノール、5-ニトロ-2- アミ
ノフェノール、2-ニトロ-4- アミノフェノール、4-ニト
ロ-2- アミノフェノール、o-, m-及びp-アミノ安息香
酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-及び4,6-ジア
ミノ安息香酸、3-及び4-アミノフタル酸、2-、4-及び5-
アミノイソフタル酸、4,6-ジアミノイソフタル酸、2,5-
及び2,6-ジアミノテレフタル酸、3-、4-及び5-アミノサ
リチル酸、4-オキシアントラニル酸、o-, m-及びp-アミ
ノベンゼンスルホン酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-
及び3,5-ジアミノベンゼンスルホン酸、2-アミノフェノ
ール-4- スルホン酸、6-アミノ-4- ニトロフェノール-2
- スルホン酸、6-アミノ-4- クロロフェノール-2- スル
ホン酸等が例示される。
ル、2-アミノ-4- クロロフェノール、5-ニトロ-2- アミ
ノフェノール、2-ニトロ-4- アミノフェノール、4-ニト
ロ-2- アミノフェノール、o-, m-及びp-アミノ安息香
酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-、3,5-及び4,6-ジア
ミノ安息香酸、3-及び4-アミノフタル酸、2-、4-及び5-
アミノイソフタル酸、4,6-ジアミノイソフタル酸、2,5-
及び2,6-ジアミノテレフタル酸、3-、4-及び5-アミノサ
リチル酸、4-オキシアントラニル酸、o-, m-及びp-アミ
ノベンゼンスルホン酸、2,3-、2,4-、2,5-、2,6-、3,4-
及び3,5-ジアミノベンゼンスルホン酸、2-アミノフェノ
ール-4- スルホン酸、6-アミノ-4- ニトロフェノール-2
- スルホン酸、6-アミノ-4- クロロフェノール-2- スル
ホン酸等が例示される。
【0015】
【化2】 (ここで、m、R1 及びR2 は前記のとおりであり、n
は0〜5の整数であり、R1 が複数存在する場合にはそ
れらは同一でも異なってもよく、R2 が複数存在する場
合には、それらは同一でも異なってもよい。)具体的に
は、4-ヒドロキシジフェニルアミン、4-アミノ-4′- ヒ
ドロキシジフェニルアミン、4-カルボキシジフェニルア
ミン、4-アミノ-4′- カルボキシジフェニルアミン、4-
スルホジフェニルアミン、4-アミノ-4′- スルホジフェ
ニルアミン等が例示される。
は0〜5の整数であり、R1 が複数存在する場合にはそ
れらは同一でも異なってもよく、R2 が複数存在する場
合には、それらは同一でも異なってもよい。)具体的に
は、4-ヒドロキシジフェニルアミン、4-アミノ-4′- ヒ
ドロキシジフェニルアミン、4-カルボキシジフェニルア
ミン、4-アミノ-4′- カルボキシジフェニルアミン、4-
スルホジフェニルアミン、4-アミノ-4′- スルホジフェ
ニルアミン等が例示される。
【0016】
【化3】 (ここで、pは0〜4の整数であり、qは0〜3の整数
であり、pとqは同時に0とはならない。また、R2 は
前記のとおりであり、R3 は−OH,−COOH,−CH2 COO
H,−CH2 CH2 COOH,及び−SO3 H からなる群から選ば
れる少なくとも1種であり、R2 が複数存在する場合に
はそれらは同一でも異なってもよく、R3 が複数存在す
る場合には、それらは同一でも異なってもよい。)
であり、pとqは同時に0とはならない。また、R2 は
前記のとおりであり、R3 は−OH,−COOH,−CH2 COO
H,−CH2 CH2 COOH,及び−SO3 H からなる群から選ば
れる少なくとも1種であり、R2 が複数存在する場合に
はそれらは同一でも異なってもよく、R3 が複数存在す
る場合には、それらは同一でも異なってもよい。)
【0017】具体的には、4-アミノ-1- ナフトール、5-
アミノ-1- ナフトール、1,2-ナフチレンジアミン-7- カ
ルボン酸、1,5-ナフチレンジアミン-2- カルボン酸、1,
5-ナフチレンジアミン-4- カルボン酸、1,6-ナフチレン
ジアミン-4- カルボン酸、1,8-ナフチレンジアミン-4-
カルボン酸、1,2-ナフチレンジアミン-3- スルホン酸、
1,2-ナフチレンジアミン-4- スルホン酸、1,2-ナフチレ
ンジアミン-5- スルホン酸、1,2-ナフチレンジアミン-6
- スルホン酸、1,2-ナフチレンジアミン-7- スルホン
酸、1,3-ナフチレンジアミン-5- スルホン酸、1,3-ナフ
チレンジアミン-6- スルホン酸、1,4-ナフチレンジアミ
ン-2- スルホン酸、1,4-ナフチレンジアミン-7- スルホ
ン酸、1,5-ナフチレンジアミン-2- スルホン酸、1,5-ナ
フチレンジアミン-4- スルホン酸、1,5-ナフチレンジア
ミン-7- スルホン酸、1,6-ナフチレンジアミン-2- スル
ホン酸、1,6-ナフチレンジアミン-4- スルホン酸、1,6-
ナフチレンジアミン-7- スルホン酸、1,8-ナフチレンジ
アミン-4- スルホン酸、1,8-ナフチレンジアミン-3,6-
ジスルホン酸、1,8-ナフチレンジアミン-4,5- ジスルホ
ン酸、1-ナフチルアミン-2- プロピオン酸、1-ナフチル
アミン-2- カルボン酸、2-ナフチルアミン-1- スルホン
酸、8-ナフチルアミン-1- スルホン酸、5-ナフチルアミ
ン-1- スルホン酸、1-アミノ-2- ナフトール-4- スルホ
ン酸、2-アミノ-8- ナフトール-6- スルホン酸 (γ酸)
、2-アミノ-5- ナフトール-7- スルホン酸 (J酸)、1
-アミノ-8- ナフトール-3,6- ジスルホン酸 (H酸)等
が例示される。
アミノ-1- ナフトール、1,2-ナフチレンジアミン-7- カ
ルボン酸、1,5-ナフチレンジアミン-2- カルボン酸、1,
5-ナフチレンジアミン-4- カルボン酸、1,6-ナフチレン
ジアミン-4- カルボン酸、1,8-ナフチレンジアミン-4-
カルボン酸、1,2-ナフチレンジアミン-3- スルホン酸、
1,2-ナフチレンジアミン-4- スルホン酸、1,2-ナフチレ
ンジアミン-5- スルホン酸、1,2-ナフチレンジアミン-6
- スルホン酸、1,2-ナフチレンジアミン-7- スルホン
酸、1,3-ナフチレンジアミン-5- スルホン酸、1,3-ナフ
チレンジアミン-6- スルホン酸、1,4-ナフチレンジアミ
ン-2- スルホン酸、1,4-ナフチレンジアミン-7- スルホ
ン酸、1,5-ナフチレンジアミン-2- スルホン酸、1,5-ナ
フチレンジアミン-4- スルホン酸、1,5-ナフチレンジア
ミン-7- スルホン酸、1,6-ナフチレンジアミン-2- スル
ホン酸、1,6-ナフチレンジアミン-4- スルホン酸、1,6-
ナフチレンジアミン-7- スルホン酸、1,8-ナフチレンジ
アミン-4- スルホン酸、1,8-ナフチレンジアミン-3,6-
ジスルホン酸、1,8-ナフチレンジアミン-4,5- ジスルホ
ン酸、1-ナフチルアミン-2- プロピオン酸、1-ナフチル
アミン-2- カルボン酸、2-ナフチルアミン-1- スルホン
酸、8-ナフチルアミン-1- スルホン酸、5-ナフチルアミ
ン-1- スルホン酸、1-アミノ-2- ナフトール-4- スルホ
ン酸、2-アミノ-8- ナフトール-6- スルホン酸 (γ酸)
、2-アミノ-5- ナフトール-7- スルホン酸 (J酸)、1
-アミノ-8- ナフトール-3,6- ジスルホン酸 (H酸)等
が例示される。
【0018】化合物(A-1) の中で好ましいものは、o-,
m-及びp-アミノフェノール、p-アミノ安息香酸、4-及び
5-アミノサリチル酸、4-アミノフタル酸、1-ナフチルア
ミン-2- カルボン酸、2,4-及び3,5-ジアミノ安息香酸、
2,6-ジアミノテレフタル酸、4-アミノイソフタル酸、4-
アミノ-4'-カルボキシジフェニルアミン、o-及びp-アミ
ノベンゼンスルホン酸、H酸、J酸、γ酸、6-アミノ-4
- クロロフェノール-2- スルホン酸、並びに2,4-,2,5-
及び3,5-ジアミノベンゼンスルホン酸である。
m-及びp-アミノフェノール、p-アミノ安息香酸、4-及び
5-アミノサリチル酸、4-アミノフタル酸、1-ナフチルア
ミン-2- カルボン酸、2,4-及び3,5-ジアミノ安息香酸、
2,6-ジアミノテレフタル酸、4-アミノイソフタル酸、4-
アミノ-4'-カルボキシジフェニルアミン、o-及びp-アミ
ノベンゼンスルホン酸、H酸、J酸、γ酸、6-アミノ-4
- クロロフェノール-2- スルホン酸、並びに2,4-,2,5-
及び3,5-ジアミノベンゼンスルホン酸である。
【0019】(A-2) ヒドロキシル基、カルボキシル基及
びスルホン基のいずれも有しない芳香族アミン化合物 化合物(A-2) は、例えば、下記のような一般式(4) 〜
(6) で表される化合物である。
びスルホン基のいずれも有しない芳香族アミン化合物 化合物(A-2) は、例えば、下記のような一般式(4) 〜
(6) で表される化合物である。
【0020】
【化4】 (ここで、複数のR2 は同一でも異なってもよく、前記
のとおりである。)
のとおりである。)
【0021】具体的には、アニリン、o-, m-及びp-フェ
ニレンジアミン、o-, m-及びp-クロロアニリン、o-,m-
及びp-ニトロアニリン、o-,m- 及びp-メチルアニリン、
N,N-ジメチル- p-フェニレンジアミン、4-クロロ- o-フ
ェニレンジアミン、4-メトキシ- o-フェニレンジアミ
ン、2,3-ジアミノトルエン等が例示される。
ニレンジアミン、o-, m-及びp-クロロアニリン、o-,m-
及びp-ニトロアニリン、o-,m- 及びp-メチルアニリン、
N,N-ジメチル- p-フェニレンジアミン、4-クロロ- o-フ
ェニレンジアミン、4-メトキシ- o-フェニレンジアミ
ン、2,3-ジアミノトルエン等が例示される。
【0022】
【化5】 (ここで、複数のR2 は同一でも異なってもよく、前記
のとおりである。)具体的には、2-及び4-アミノジフェ
ニルアミン、4,4 ′- ジアミノジフェニルアミン、4-ア
ミノ-3′- メトキシジフェニルアミン等が例示される。
のとおりである。)具体的には、2-及び4-アミノジフェ
ニルアミン、4,4 ′- ジアミノジフェニルアミン、4-ア
ミノ-3′- メトキシジフェニルアミン等が例示される。
【0023】
【化6】 (ここで、複数のR2 は同一でも異なってもよく、前記
のとおりである。)具体的には、α- ナフチルアミン、
β- ナフチルアミン、1,5-,1,8- 及び2,3-ジアミノナフ
タリン等が例示される。化合物(A-2) の中で好ましいも
のは、4-アミノジフェニルアミン、α- ナフチルアミ
ン、1,8-及び2,3-ジアミノナフタリン、o-, m-及びp-フ
ェニレンジアミン、アニリン、2,3-ジアミノトルエン、
並びにo-, m-及びp-ニトロアニリンである。
のとおりである。)具体的には、α- ナフチルアミン、
β- ナフチルアミン、1,5-,1,8- 及び2,3-ジアミノナフ
タリン等が例示される。化合物(A-2) の中で好ましいも
のは、4-アミノジフェニルアミン、α- ナフチルアミ
ン、1,8-及び2,3-ジアミノナフタリン、o-, m-及びp-フ
ェニレンジアミン、アニリン、2,3-ジアミノトルエン、
並びにo-, m-及びp-ニトロアニリンである。
【0024】芳香族アミン化合物(A) としては、上記の
化合物(A-1) 及び化合物(A-2) の少なくとも1種を使用
し、好ましくは、化合物(A-1) を使用し、更に好ましく
は、化合物(A-1) 及び化合物(A-2) を併用する。
化合物(A-1) 及び化合物(A-2) の少なくとも1種を使用
し、好ましくは、化合物(A-1) を使用し、更に好ましく
は、化合物(A-1) 及び化合物(A-2) を併用する。
【0025】(B) 縮合触媒 縮合触媒(B) としては、例えば、ヨウ素酸、過ヨウ素
酸、過ヨウ素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム等のハロ
ゲンの酸素酸及び酸素酸塩;例えば、過酸化水素、過酸
化ナトリウム、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過酢酸、クメンハイドロパ
ーオキサイド、過安息香酸、パラ−メンタンハイドロパ
ーオキサイド等の過酸化物;例えば、α,α′−アゾビ
スイソブチロニトリル、α,α′−アゾビス− 2,4−ジ
メチルバレロニトリル等のアゾ化合物;例えば、酸化第
一鉄、酸化第二鉄、硫酸銅、塩化第一銅、塩化第二鉄等
の鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩化物及び硫
酸塩;例えば、ニトロベンゼン、o-, m-及びp-ヒドロキ
シニトロベンゼン、o-, m-及びp-ニトロアニソール、o
-, m-及びp-クロロニトロベンゼン、o-, m-及びp-ニト
ロ安息香酸、o-, m-及びp-ニトロベンゼンスルホン酸等
の芳香族ニトロ化合物が例示される。これらの中で好ま
しいものは、ニトロベンゼン並びにo-, m-及びp-ニトロ
アニソールである。縮合触媒(B) は、1種単独でも2種
以上を組み合わせても使用可能である。
酸、過ヨウ素酸カリウム、過塩素酸ナトリウム等のハロ
ゲンの酸素酸及び酸素酸塩;例えば、過酸化水素、過酸
化ナトリウム、ベンゾイルパーオキサイド、過硫酸カリ
ウム、過硫酸アンモニウム、過酢酸、クメンハイドロパ
ーオキサイド、過安息香酸、パラ−メンタンハイドロパ
ーオキサイド等の過酸化物;例えば、α,α′−アゾビ
スイソブチロニトリル、α,α′−アゾビス− 2,4−ジ
メチルバレロニトリル等のアゾ化合物;例えば、酸化第
一鉄、酸化第二鉄、硫酸銅、塩化第一銅、塩化第二鉄等
の鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩化物及び硫
酸塩;例えば、ニトロベンゼン、o-, m-及びp-ヒドロキ
シニトロベンゼン、o-, m-及びp-ニトロアニソール、o
-, m-及びp-クロロニトロベンゼン、o-, m-及びp-ニト
ロ安息香酸、o-, m-及びp-ニトロベンゼンスルホン酸等
の芳香族ニトロ化合物が例示される。これらの中で好ま
しいものは、ニトロベンゼン並びにo-, m-及びp-ニトロ
アニソールである。縮合触媒(B) は、1種単独でも2種
以上を組み合わせても使用可能である。
【0026】(C) 反応停止剤 反応停止剤(C) としては、例えば、還元剤が用いられ
る。前記還元剤としては、例えば、水素、ヨウ化水素、
臭化水素、硫化水素、水素化アルミニウムリチウム、水
素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カルシウム、水素
化ホウ素亜鉛、水素化ホウ素テトラアルキルアンモニウ
ム、トリクロロシラン、トリエチルシラン等の水素化
物;例えば、一酸化炭素、二酸化イオウ、チオ硫酸ナト
リウム、チオ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、ヒドロ亜硫酸ナト
リウム等の低級酸化物及び低級酸素酸塩;例えば、ロン
ガリット、硫化ナトリウム、ポリ硫化ナトリウム、硫化
アンモニウム等のイオウ化合物;例えば、ナトリウム、
リチウム等のアルカリ金属;例えば、マグネシウム、カ
ルシウム、アルミニウム、亜鉛等の電気的陽性の大きい
金属及びそれらのアマルガム;例えば、硫酸鉄(II)、塩
化錫(II)、三塩化チタン(III) 等の低原子価状態にある
金属の塩類;例えば、三塩化リン、三ヨウ化リン、トリ
メチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリメチ
ルホスフィット、ヘキサメチルホスホラストリアミド等
のリン化合物;例えば、ヒドラジン、ジボラン、エタン
-1,2- ジアミノボラン、ジメチルアミン─ボラン、ピリ
ジンボラン等のジボラン及び置換ボラン等が例示され
る。これらの中で好ましいものは、ヨウ化水素、臭化水
素、水素化ホウ素ナトリウム、二酸化イオウ、チオ硫酸
ナトリウム、チオ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、ヒドロ亜硫
酸ナトリウム及びロンガリットである。
る。前記還元剤としては、例えば、水素、ヨウ化水素、
臭化水素、硫化水素、水素化アルミニウムリチウム、水
素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カルシウム、水素
化ホウ素亜鉛、水素化ホウ素テトラアルキルアンモニウ
ム、トリクロロシラン、トリエチルシラン等の水素化
物;例えば、一酸化炭素、二酸化イオウ、チオ硫酸ナト
リウム、チオ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、ヒドロ亜硫酸ナト
リウム等の低級酸化物及び低級酸素酸塩;例えば、ロン
ガリット、硫化ナトリウム、ポリ硫化ナトリウム、硫化
アンモニウム等のイオウ化合物;例えば、ナトリウム、
リチウム等のアルカリ金属;例えば、マグネシウム、カ
ルシウム、アルミニウム、亜鉛等の電気的陽性の大きい
金属及びそれらのアマルガム;例えば、硫酸鉄(II)、塩
化錫(II)、三塩化チタン(III) 等の低原子価状態にある
金属の塩類;例えば、三塩化リン、三ヨウ化リン、トリ
メチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリメチ
ルホスフィット、ヘキサメチルホスホラストリアミド等
のリン化合物;例えば、ヒドラジン、ジボラン、エタン
-1,2- ジアミノボラン、ジメチルアミン─ボラン、ピリ
ジンボラン等のジボラン及び置換ボラン等が例示され
る。これらの中で好ましいものは、ヨウ化水素、臭化水
素、水素化ホウ素ナトリウム、二酸化イオウ、チオ硫酸
ナトリウム、チオ亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリウム、ヒドロ亜硫
酸ナトリウム及びロンガリットである。
【0027】縮合反応 本発明の重合体スケール付着防止剤の必須成分である縮
合生成物は、適当な溶媒中での縮合触媒(B) 存在下にお
ける芳香族アミン化合物(A) の縮合反応中に、反応停止
剤(C) を添加することにより製造される。
合生成物は、適当な溶媒中での縮合触媒(B) 存在下にお
ける芳香族アミン化合物(A) の縮合反応中に、反応停止
剤(C) を添加することにより製造される。
【0028】縮合反応に使用する溶媒としては、アルコ
ール類、ケトン類、エステル類等の有機溶媒;水と混和
性を有する有機溶媒と水との混合溶媒が好ましい。水と
混和性を有する有機溶媒と水との混合溶媒を使用する場
合、有機溶媒が50重量%以上であることが好ましく、更
に、70重量%以上であることが好ましい。水と混和性を
有する媒体としては、例えばメタノール、エタノール、
プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類及び酢酸メチル、酢酸エチル等の
エステル類が挙げられ、これらの中で好ましいものは、
アルコール類である。
ール類、ケトン類、エステル類等の有機溶媒;水と混和
性を有する有機溶媒と水との混合溶媒が好ましい。水と
混和性を有する有機溶媒と水との混合溶媒を使用する場
合、有機溶媒が50重量%以上であることが好ましく、更
に、70重量%以上であることが好ましい。水と混和性を
有する媒体としては、例えばメタノール、エタノール、
プロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類及び酢酸メチル、酢酸エチル等の
エステル類が挙げられ、これらの中で好ましいものは、
アルコール類である。
【0029】(C) 成分は、(B) 成分存在下における(A)
成分の縮合反応中の適当な時期に該縮合反応系に添加さ
れることにより、得られる縮合生成物の縮合度を調節す
ることができる。得られる縮合生成物の縮合度が高すぎ
ると、該縮合生成物を後述の塗布液とした場合に縮合生
成物の沈殿が生じ、塗布液が不均一となるため、重合体
スケール付着防止効果が低下する。
成分の縮合反応中の適当な時期に該縮合反応系に添加さ
れることにより、得られる縮合生成物の縮合度を調節す
ることができる。得られる縮合生成物の縮合度が高すぎ
ると、該縮合生成物を後述の塗布液とした場合に縮合生
成物の沈殿が生じ、塗布液が不均一となるため、重合体
スケール付着防止効果が低下する。
【0030】(C) 成分は、そのままか、或いは上記した
縮合反応に使用する溶媒などの適当な溶媒に溶解して添
加すればよい。(C) 成分は、縮合反応開始後に添加すれ
ばよく、好ましくは、縮合生成物析出直前、即ち、(A)
成分及び(B) 成分の種類、反応速度等により異なるが、
縮合反応転化率が50〜99重量%に達したとき、特に、70
〜95重量%に達したときに添加する。また、(C) 成分を
添加すると、添加した時点で縮合反応はほぼ停止する
が、(C) 成分添加後、更に、通常、縮合反応を行った温
度に維持したまま0〜100時間、好ましくは 0.1〜20時
間攪拌を続ける。
縮合反応に使用する溶媒などの適当な溶媒に溶解して添
加すればよい。(C) 成分は、縮合反応開始後に添加すれ
ばよく、好ましくは、縮合生成物析出直前、即ち、(A)
成分及び(B) 成分の種類、反応速度等により異なるが、
縮合反応転化率が50〜99重量%に達したとき、特に、70
〜95重量%に達したときに添加する。また、(C) 成分を
添加すると、添加した時点で縮合反応はほぼ停止する
が、(C) 成分添加後、更に、通常、縮合反応を行った温
度に維持したまま0〜100時間、好ましくは 0.1〜20時
間攪拌を続ける。
【0031】ここで、縮合反応転化率とは、(A) 成分
(単量体として) の仕込み量に対する、仕込まれた(A)
成分の中の縮合反応により消失した量の割合である。即
ち、(A) 成分 (単量体として) の仕込み量をa重量部と
し、縮合反応開始後の未反応の(A) 成分の量をb重量部
とすると、縮合反応により消失した量は (a−b) 重量
部であるから、縮合反応転化率は、下記式により求めら
れる。 縮合反応転化率(重量%)={(a−b)/a}× 100
(単量体として) の仕込み量に対する、仕込まれた(A)
成分の中の縮合反応により消失した量の割合である。即
ち、(A) 成分 (単量体として) の仕込み量をa重量部と
し、縮合反応開始後の未反応の(A) 成分の量をb重量部
とすると、縮合反応により消失した量は (a−b) 重量
部であるから、縮合反応転化率は、下記式により求めら
れる。 縮合反応転化率(重量%)={(a−b)/a}× 100
【0032】縮合反応転化率が50〜99重量%に達するの
に要する時間は、(A) 成分及び(B)成分の種類等により
異なるが、通常、縮合反応開始から 0.1〜80時間であ
る。また、(B) 成分存在下における(A) 成分の縮合反応
開始から反応停止剤(C) の添加を経て攪拌終了までの縮
合生成物の製造全体に要する時間は、(A) 成分、(B) 成
分及び(C) 成分の種類、反応温度、反応停止剤の添加の
時期等により異なるが、通常、室温〜200 ℃で 0.5〜20
0 時間であり、好ましくは、室温〜150 ℃で5〜100 時
間である。
に要する時間は、(A) 成分及び(B)成分の種類等により
異なるが、通常、縮合反応開始から 0.1〜80時間であ
る。また、(B) 成分存在下における(A) 成分の縮合反応
開始から反応停止剤(C) の添加を経て攪拌終了までの縮
合生成物の製造全体に要する時間は、(A) 成分、(B) 成
分及び(C) 成分の種類、反応温度、反応停止剤の添加の
時期等により異なるが、通常、室温〜200 ℃で 0.5〜20
0 時間であり、好ましくは、室温〜150 ℃で5〜100 時
間である。
【0033】芳香族アミン化合物(A) 、縮合触媒(B) 及
び反応停止剤(C) の使用割合は、芳香族アミン化合物、
縮合触媒及び反応停止剤の種類、反応温度、反応時間等
に影響されるが、縮合触媒(B) の使用割合は、芳香族ア
ミン化合物(A) 1重量部当たり、好ましくは0.01〜2重
量部であり、更に好ましくは0.05〜0.5 重量部である。
また、反応停止剤(C) の使用割合は、芳香族アミン化合
物(A) 1重量部当たり、好ましくは 0.005〜1重量部で
あり、更に好ましくは0.01〜0.2 重量部である。反応停
止剤(C) が多すぎても少なすぎても、重合体スケール付
着防止効果が低下する。
び反応停止剤(C) の使用割合は、芳香族アミン化合物、
縮合触媒及び反応停止剤の種類、反応温度、反応時間等
に影響されるが、縮合触媒(B) の使用割合は、芳香族ア
ミン化合物(A) 1重量部当たり、好ましくは0.01〜2重
量部であり、更に好ましくは0.05〜0.5 重量部である。
また、反応停止剤(C) の使用割合は、芳香族アミン化合
物(A) 1重量部当たり、好ましくは 0.005〜1重量部で
あり、更に好ましくは0.01〜0.2 重量部である。反応停
止剤(C) が多すぎても少なすぎても、重合体スケール付
着防止効果が低下する。
【0034】本発明の重合体スケール付着防止剤の重合
体スケール付着防止硬化をより向上させるためには、上
記したように(A) 成分として(A-1) を使用するのが好ま
しく、更に、(A-1) 及び(A-2) を併用するのが好まし
い。(A) 成分として(A-1) 及び(A-2) を併用する場合、
化合物(A-1) 1重量部当たり、化合物(A-2) を0.05〜10
重量部使用するのが好ましく、更に、 0.1〜1重量部使
用するのが好ましい。
体スケール付着防止硬化をより向上させるためには、上
記したように(A) 成分として(A-1) を使用するのが好ま
しく、更に、(A-1) 及び(A-2) を併用するのが好まし
い。(A) 成分として(A-1) 及び(A-2) を併用する場合、
化合物(A-1) 1重量部当たり、化合物(A-2) を0.05〜10
重量部使用するのが好ましく、更に、 0.1〜1重量部使
用するのが好ましい。
【0035】上記の縮合生成物を必須成分とする本発明
の重合体スケール付着防止剤は、例えば、重合器内壁面
などに塗膜として形成されることによって、重合器内壁
面などへの重合体スケール付着を防止するものである。
通常、前記塗膜を重合器内壁面などに形成する場合に
は、溶液又は分散液の状態で、即ち塗布液として使用さ
れる。
の重合体スケール付着防止剤は、例えば、重合器内壁面
などに塗膜として形成されることによって、重合器内壁
面などへの重合体スケール付着を防止するものである。
通常、前記塗膜を重合器内壁面などに形成する場合に
は、溶液又は分散液の状態で、即ち塗布液として使用さ
れる。
【0036】塗布液の調製 上記のような塗布液は、例えば、上記の縮合反応を行っ
た縮合生成物含有溶液に、必要に応じて下記の溶媒を添
加して調製すればよい。また、前記縮合生成物含有溶液
の溶媒を除去後、粉砕して下記の溶媒を添加したり、縮
合生成物含有溶液を冷水に投入して縮合生成物を沈殿さ
せた後、その沈殿物を濾別、乾燥したものに下記の溶媒
を添加することにより調製してもよい。
た縮合生成物含有溶液に、必要に応じて下記の溶媒を添
加して調製すればよい。また、前記縮合生成物含有溶液
の溶媒を除去後、粉砕して下記の溶媒を添加したり、縮
合生成物含有溶液を冷水に投入して縮合生成物を沈殿さ
せた後、その沈殿物を濾別、乾燥したものに下記の溶媒
を添加することにより調製してもよい。
【0037】塗布液の調製に使用する溶媒としては、
水;例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1- プロパノー
ル、2-メチル-2- プロパノール、3-メチル-1- ブタノー
ル、2-メチル-2- ブタノール、2-ペンタノール等のアル
コール系溶剤;例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;例え
ば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、アセト酢酸メチル等のエステル系溶剤;例えば、4-
メチルジオキソラン、エチレングリコールジエチルエー
テル等のエーテル系溶剤;フラン類;例えば、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル
等の非プロトン系溶剤等が例示される。これらは適宜単
独で又は二種以上の混合溶媒として使用される。
水;例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-1- プロパノー
ル、2-メチル-2- プロパノール、3-メチル-1- ブタノー
ル、2-メチル-2- ブタノール、2-ペンタノール等のアル
コール系溶剤;例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;例え
ば、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、アセト酢酸メチル等のエステル系溶剤;例えば、4-
メチルジオキソラン、エチレングリコールジエチルエー
テル等のエーテル系溶剤;フラン類;例えば、ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル
等の非プロトン系溶剤等が例示される。これらは適宜単
独で又は二種以上の混合溶媒として使用される。
【0038】上記溶媒の中で好ましいものは、水、及び
水と混和性を有する有機溶媒と水との混合溶媒である。
上記した有機溶媒の中で水と混和性を有する有機溶媒と
しては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノー
ル等のアルコール系溶剤;例えば、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン系溶剤;例えば、酢酸メチル、酢
酸エチル等のエステル系溶剤が挙げられる。水と混和性
を有する有機溶媒と水との混合溶媒を使用する場合の有
機溶媒の含有量は、引火、爆発等の危険がなく、毒性等
の取扱上の安全の問題がない量とするのが好ましく、具
体的には、有機溶媒が50重量%以下であることが好まし
く、更に、30重量%以下であることが好ましい。
水と混和性を有する有機溶媒と水との混合溶媒である。
上記した有機溶媒の中で水と混和性を有する有機溶媒と
しては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノー
ル等のアルコール系溶剤;例えば、アセトン、メチルエ
チルケトン等のケトン系溶剤;例えば、酢酸メチル、酢
酸エチル等のエステル系溶剤が挙げられる。水と混和性
を有する有機溶媒と水との混合溶媒を使用する場合の有
機溶媒の含有量は、引火、爆発等の危険がなく、毒性等
の取扱上の安全の問題がない量とするのが好ましく、具
体的には、有機溶媒が50重量%以下であることが好まし
く、更に、30重量%以下であることが好ましい。
【0039】塗布液のpHは、好ましくは、 2.0〜13.0で
あり、特に好ましくは 8.0〜12.5である。pH調整剤は特
に制約なく使用することができ、例えば、リン酸、過塩
素酸、硫酸、塩酸、硝酸、フィチン酸、酢酸、パラトル
エンスルホン酸、タンニン酸等の酸性化合物;例えば、
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸ナト
リウム、水酸化アンモニウム等のアルカリ金属化合物及
びアンモニウム化合物、並びに、例えば、エチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、エタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、グアニジ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等
の有機アミン化合物等のアルカリ性化合物が挙げられ
る。
あり、特に好ましくは 8.0〜12.5である。pH調整剤は特
に制約なく使用することができ、例えば、リン酸、過塩
素酸、硫酸、塩酸、硝酸、フィチン酸、酢酸、パラトル
エンスルホン酸、タンニン酸等の酸性化合物;例えば、
水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、
炭酸ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、ケイ酸ナト
リウム、水酸化アンモニウム等のアルカリ金属化合物及
びアンモニウム化合物、並びに、例えば、エチレンジア
ミン、テトラメチレンジアミン、エタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、グアニジ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン等
の有機アミン化合物等のアルカリ性化合物が挙げられ
る。
【0040】塗布液中の上記縮合生成物の濃度は、後記
の総塗布量が得られる限り特に制限されないが、通常
0.001〜15重量%であり、好ましくは0.01〜1重量%で
ある。
の総塗布量が得られる限り特に制限されないが、通常
0.001〜15重量%であり、好ましくは0.01〜1重量%で
ある。
【0041】また、この塗布液には、重合体スケール防
止作用を害しない限り、例えば、カチオン性、ノニオン
性及びアニオン性の界面活性剤等を添加することができ
る。また、必要に応じて、ヒドロキシル基含有高分子化
合物、カチオン性高分子化合物、アニオン性高分子化合
物、両性高分子化合物等の水溶性高分子化合物を添加す
ることもできる。
止作用を害しない限り、例えば、カチオン性、ノニオン
性及びアニオン性の界面活性剤等を添加することができ
る。また、必要に応じて、ヒドロキシル基含有高分子化
合物、カチオン性高分子化合物、アニオン性高分子化合
物、両性高分子化合物等の水溶性高分子化合物を添加す
ることもできる。
【0042】ヒドロキシル基含有高分子化合物として
は、例えば、アミロース、アミロペクチン、デキストリ
ン、酸化デンプン、アセチルデンプン、ニトロデンプ
ン、メチルデンプン、カルボキシメチルデンプン等のデ
ンプン類及びそれらの誘導体;例えば、ペクチン酸、プ
ロトペクチン、ペクチニン酸、アルギン酸、ラミナリ
ン、フコイジン、寒天、カラゲニン等のヒドロキシル基
含有植物性粘液質;例えば、ヒアルロン酸、コンドロイ
チン硫酸、ヘパリン、ケラト硫酸、キチン、キトサン、
カロニン硫酸、リマコイチン硫酸等のヒドロキシル基含
有動物性粘液質;例えば、リボ核酸、デオキシリボ核酸
等の核酸;例えば、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、グリコールセルロー
ス、ベンジルセルロース、シアノエチルセルロース、セ
ルロースのメチレンエーテル、トリフェニルメチルセル
ロース、ホルミルセルロース、酢酸セルロース、プロピ
オン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸
セルロース、スルホン酸セルロースエステル、カルバミ
ン酸セルロースエステル、ニトロセルロース、リン酸セ
ルロース、セルロースキサントゲン酸塩等のセルロース
誘導体;例えば、キシラン、マンナン、アラボガラクタ
ン、ガラクタン、アラバン等のヘミセルロース類;例え
ば、アルコールリグニン、ジオキサンリグニン、フェノ
ールリグニン、ハイドロトロビックリグニン、メルカプ
トリグニン、チオグリコール酸リグニン、リグニンスル
ホン酸、アルカリリグニン、チオアルカリリグニン、酸
リグニン、酸化銅−アンモニアリグニン、過ヨウ素酸リ
グニン等のリグニン類;フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂;部分ケン化ポリビニルアルコール;ポリビニルア
ルコール等が例示される。
は、例えば、アミロース、アミロペクチン、デキストリ
ン、酸化デンプン、アセチルデンプン、ニトロデンプ
ン、メチルデンプン、カルボキシメチルデンプン等のデ
ンプン類及びそれらの誘導体;例えば、ペクチン酸、プ
ロトペクチン、ペクチニン酸、アルギン酸、ラミナリ
ン、フコイジン、寒天、カラゲニン等のヒドロキシル基
含有植物性粘液質;例えば、ヒアルロン酸、コンドロイ
チン硫酸、ヘパリン、ケラト硫酸、キチン、キトサン、
カロニン硫酸、リマコイチン硫酸等のヒドロキシル基含
有動物性粘液質;例えば、リボ核酸、デオキシリボ核酸
等の核酸;例えば、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、グリコールセルロー
ス、ベンジルセルロース、シアノエチルセルロース、セ
ルロースのメチレンエーテル、トリフェニルメチルセル
ロース、ホルミルセルロース、酢酸セルロース、プロピ
オン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸プロピオン酸
セルロース、スルホン酸セルロースエステル、カルバミ
ン酸セルロースエステル、ニトロセルロース、リン酸セ
ルロース、セルロースキサントゲン酸塩等のセルロース
誘導体;例えば、キシラン、マンナン、アラボガラクタ
ン、ガラクタン、アラバン等のヘミセルロース類;例え
ば、アルコールリグニン、ジオキサンリグニン、フェノ
ールリグニン、ハイドロトロビックリグニン、メルカプ
トリグニン、チオグリコール酸リグニン、リグニンスル
ホン酸、アルカリリグニン、チオアルカリリグニン、酸
リグニン、酸化銅−アンモニアリグニン、過ヨウ素酸リ
グニン等のリグニン類;フェノール−ホルムアルデヒド
樹脂;部分ケン化ポリビニルアルコール;ポリビニルア
ルコール等が例示される。
【0043】カチオン性高分子化合物としては、例え
ば、ポリビニルアミン、ポリエチレンアミン、ポリエチ
レンイミン、ポリアクリルアミド、N−ビニル−2−ピ
ロリドン−アクリルアミド共重合体、ジメチルジアミル
アンモニウムクロライドの環化重合体、ジメチルジエチ
ルアンモニウムブロマイドの環化重合体、ジアリルアミ
ン塩酸塩の環化重合体、ジメチルジアリルアンモニウム
クロライドと二酸化イオウとの環化共重合体、ポリビニ
ルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカルバ
ゾール、ポリビニルイミダゾリン、ポリジメチルアミノ
エチルアクリレート、ポリジメチルアミノエチルメタク
リレート、ポリジエチルアミノエチルアクリレート、ポ
リジエチルアミノエチルメタクリレート等の側鎖に窒素
原子を有し、その窒素原子が正の荷電を帯びたカチオン
性高分子電解質等が挙げられる。
ば、ポリビニルアミン、ポリエチレンアミン、ポリエチ
レンイミン、ポリアクリルアミド、N−ビニル−2−ピ
ロリドン−アクリルアミド共重合体、ジメチルジアミル
アンモニウムクロライドの環化重合体、ジメチルジエチ
ルアンモニウムブロマイドの環化重合体、ジアリルアミ
ン塩酸塩の環化重合体、ジメチルジアリルアンモニウム
クロライドと二酸化イオウとの環化共重合体、ポリビニ
ルピリジン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカルバ
ゾール、ポリビニルイミダゾリン、ポリジメチルアミノ
エチルアクリレート、ポリジメチルアミノエチルメタク
リレート、ポリジエチルアミノエチルアクリレート、ポ
リジエチルアミノエチルメタクリレート等の側鎖に窒素
原子を有し、その窒素原子が正の荷電を帯びたカチオン
性高分子電解質等が挙げられる。
【0044】アニオン性高分子化合物としては、例え
ば、ポリアクリルアミドのスルホメチル化物;ポリアク
リル酸;アルギン酸、アクリルアミド−ビニルスルホン
酸共重合体、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン
酸等、並びにこれらのアルカリ金属塩及びアンモニウム
塩;カルボキシメチルセルロースのような側鎖にカルボ
キシル基又はスルホン酸基を有するアニオン性高分子化
合物が挙げられる。両性高分子化合物としては、例え
ば、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン等の両性
高分子化合物が挙げられる。
ば、ポリアクリルアミドのスルホメチル化物;ポリアク
リル酸;アルギン酸、アクリルアミド−ビニルスルホン
酸共重合体、ポリメタクリル酸、ポリスチレンスルホン
酸等、並びにこれらのアルカリ金属塩及びアンモニウム
塩;カルボキシメチルセルロースのような側鎖にカルボ
キシル基又はスルホン酸基を有するアニオン性高分子化
合物が挙げられる。両性高分子化合物としては、例え
ば、にかわ、ゼラチン、カゼイン、アルブミン等の両性
高分子化合物が挙げられる。
【0045】更に、塗布液には、その重合体スケール防
止作用を害しない限り、無機化合物を適宜必要に応じて
添加することもできる。添加できる無機化合物として
は、例えば、オルトケイ酸、メタケイ酸、メソ二ケイ
酸、メソ三ケイ酸、メソ四ケイ酸、メタケイ酸ナトリウ
ム、オルトケイ酸ナトリウム、二ケイ酸ナトリウム、四
ケイ酸ナトリウム、水ガラス等のケイ酸類又はケイ酸
塩;例えば、マグネシウム、カルシウム、バリウム等の
アルカリ土類金属、亜鉛等の亜鉛族金属、アルミニウム
等のアルミニウム族金属、白金等の白金族金属から選択
される金属の酸素酸塩、酢酸塩、硝酸塩、水酸化物及び
ハロゲン化物等の金属塩;例えば、水酸化第二鉄コロイ
ド、ケイ酸コロイド、硫酸バリウムコロイド、水酸化ア
ルミニウムコロイド等の無機コロイドが例示される。上
記の無機コロイドは、例えば、機械的粉砕、超音波の照
射、電気的分散及び化学的方法によって調製されたもの
でよい。
止作用を害しない限り、無機化合物を適宜必要に応じて
添加することもできる。添加できる無機化合物として
は、例えば、オルトケイ酸、メタケイ酸、メソ二ケイ
酸、メソ三ケイ酸、メソ四ケイ酸、メタケイ酸ナトリウ
ム、オルトケイ酸ナトリウム、二ケイ酸ナトリウム、四
ケイ酸ナトリウム、水ガラス等のケイ酸類又はケイ酸
塩;例えば、マグネシウム、カルシウム、バリウム等の
アルカリ土類金属、亜鉛等の亜鉛族金属、アルミニウム
等のアルミニウム族金属、白金等の白金族金属から選択
される金属の酸素酸塩、酢酸塩、硝酸塩、水酸化物及び
ハロゲン化物等の金属塩;例えば、水酸化第二鉄コロイ
ド、ケイ酸コロイド、硫酸バリウムコロイド、水酸化ア
ルミニウムコロイド等の無機コロイドが例示される。上
記の無機コロイドは、例えば、機械的粉砕、超音波の照
射、電気的分散及び化学的方法によって調製されたもの
でよい。
【0046】塗膜の形成 上記のようにして調製される塗布液を用いて重合器内壁
面に塗膜を形成するには、まず、塗布液を重合器内壁面
に塗布し、次いで、例えば室温から 100℃までの温度範
囲で充分に乾燥させた後、さらに必要に応じて水洗す
る。
面に塗膜を形成するには、まず、塗布液を重合器内壁面
に塗布し、次いで、例えば室温から 100℃までの温度範
囲で充分に乾燥させた後、さらに必要に応じて水洗す
る。
【0047】また、前記塗膜は、重合器内壁面だけでな
く、重合中に単量体が接触する他の部位にも塗布するこ
とが好ましい。例えば、撹拌翼、撹拌軸、バッフル、コ
ンデンサ、ヘッダ、サーチコイル、ボルト、ナット等が
挙げられる。さらに好ましくは、前記塗布液は重合中に
単量体が接触する部位以外であっても、重合体スケール
が付着する恐れのある部位、例えば未反応単量体の回収
系統の機器及び配管の内面等には、前記塗膜を形成した
方がよい。具体的には、モノマー蒸留塔、コンデンサ、
モノマー貯蔵タンク、バルブ等の内面が挙げられる。
く、重合中に単量体が接触する他の部位にも塗布するこ
とが好ましい。例えば、撹拌翼、撹拌軸、バッフル、コ
ンデンサ、ヘッダ、サーチコイル、ボルト、ナット等が
挙げられる。さらに好ましくは、前記塗布液は重合中に
単量体が接触する部位以外であっても、重合体スケール
が付着する恐れのある部位、例えば未反応単量体の回収
系統の機器及び配管の内面等には、前記塗膜を形成した
方がよい。具体的には、モノマー蒸留塔、コンデンサ、
モノマー貯蔵タンク、バルブ等の内面が挙げられる。
【0048】なお、塗布液を重合器内壁面に塗布する方
法は、特に限定されず、例えばハケ塗り、スプレー塗
布、塗布液で重合器を満たした後に抜き出す方法等を始
めとして、そのほか特開昭57−61001 号、同55−36288
号、特公昭56−501116号、同56−501117号、特開昭59−
11303 号等に記載の自動塗布方法を用いることもでき
る。
法は、特に限定されず、例えばハケ塗り、スプレー塗
布、塗布液で重合器を満たした後に抜き出す方法等を始
めとして、そのほか特開昭57−61001 号、同55−36288
号、特公昭56−501116号、同56−501117号、特開昭59−
11303 号等に記載の自動塗布方法を用いることもでき
る。
【0049】また、塗布液が塗布されたことにより、濡
れた状態の表面を乾燥する方法も限定されることはな
く、例えば次のような方法を使用することができる。す
なわち、塗布液の塗布後、適当に昇温した温風を塗布面
に当てる方法、あるいは塗布液を塗布すべき重合器内壁
面及びその他の表面を予め、例えば30〜80℃に加熱して
おき、その加熱した表面に塗布液を直接塗布する方法等
を使用することができる。そして塗布面の乾燥後は、そ
の塗布面を必要に応じて水洗する。
れた状態の表面を乾燥する方法も限定されることはな
く、例えば次のような方法を使用することができる。す
なわち、塗布液の塗布後、適当に昇温した温風を塗布面
に当てる方法、あるいは塗布液を塗布すべき重合器内壁
面及びその他の表面を予め、例えば30〜80℃に加熱して
おき、その加熱した表面に塗布液を直接塗布する方法等
を使用することができる。そして塗布面の乾燥後は、そ
の塗布面を必要に応じて水洗する。
【0050】この様にして得られた塗膜は、乾燥後の総
塗布量が、通常、 0.001〜5g/m2、特に0.05〜2g/m
2 であることが好ましい。
塗布量が、通常、 0.001〜5g/m2、特に0.05〜2g/m
2 であることが好ましい。
【0051】以上の塗布作業は、1〜10数バッチの重合
ごとに行えばよい。形成された塗膜は高い耐久性を有
し、重合体スケールの付着防止作用が持続するので、必
ずしも1バッチの重合ごとに行う必要はないため、生産
性が向上する。
ごとに行えばよい。形成された塗膜は高い耐久性を有
し、重合体スケールの付着防止作用が持続するので、必
ずしも1バッチの重合ごとに行う必要はないため、生産
性が向上する。
【0052】重合 上記のようにして、重合器内壁、及び好ましくはその他
重合中に単量体が接触する部位等に塗布処理を施して塗
膜を形成した後、その重合器内で常法により重合を行
う。すなわち、エチレン性不飽和二重結合を有する単量
体及び重合開始剤(触媒)のほか、必要に応じて、水等
の重合媒体、及び懸濁剤、固体分散剤、ノニオン性、ア
ニオン性乳化剤等の分散剤等を仕込み、次いで、常法に
より重合を行う。
重合中に単量体が接触する部位等に塗布処理を施して塗
膜を形成した後、その重合器内で常法により重合を行
う。すなわち、エチレン性不飽和二重結合を有する単量
体及び重合開始剤(触媒)のほか、必要に応じて、水等
の重合媒体、及び懸濁剤、固体分散剤、ノニオン性、ア
ニオン性乳化剤等の分散剤等を仕込み、次いで、常法に
より重合を行う。
【0053】本発明の方法を適用して重合を行うエチレ
ン性不飽和二重結合を有する単量体としては、例えば、
塩化ビニル等のハロゲン化ビニル;例えば、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル
酸、メタクリル酸、並びにこれらのエステル及び塩;マ
レイン酸、フマル酸、並びにこれらのエステル及び無水
物;例えば、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等
のジエン系単量体;スチレン;アクリロニトリル;ハロ
ゲン化ビニリデン;ビニルエーテル等が例示される。こ
れらは1種単独で、又は2種以上の組合せで用いられ
る。
ン性不飽和二重結合を有する単量体としては、例えば、
塩化ビニル等のハロゲン化ビニル;例えば、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル
酸、メタクリル酸、並びにこれらのエステル及び塩;マ
レイン酸、フマル酸、並びにこれらのエステル及び無水
物;例えば、ブタジエン、クロロプレン、イソプレン等
のジエン系単量体;スチレン;アクリロニトリル;ハロ
ゲン化ビニリデン;ビニルエーテル等が例示される。こ
れらは1種単独で、又は2種以上の組合せで用いられ
る。
【0054】また、本発明の方法が適用される重合の形
式は特に限定されず、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、
塊状重合及び気相重合のいずれの重合形式においても有
効であり、特に、懸濁重合、乳化重合等のように水性媒
体中での重合に、より適する。
式は特に限定されず、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、
塊状重合及び気相重合のいずれの重合形式においても有
効であり、特に、懸濁重合、乳化重合等のように水性媒
体中での重合に、より適する。
【0055】以下、懸濁重合及び乳化重合の場合を例に
挙げて、一般的な重合方法を具体的に説明する。まず、
水及び分散剤を重合器に仕込み、その後、重合開始剤を
仕込む。次に、重合器内を排気して 0.1〜760 mmHgに減
圧した後、単量体を仕込み(この時、重合器の内圧は、
通常 0.5〜30kgf/cm2 ・Gになる)、その後、30〜150
℃の反応温度で重合する。重合中には、必要に応じて、
水、分散剤及び重合開始剤の一種又は二種以上を添加す
る。また、重合時の反応温度は、重合される単量体の種
類によって異なり、例えば、塩化ビニルの重合の場合に
は30〜80℃で重合を行い、スチレンの重合の場合には50
〜150 ℃で重合を行う。重合は重合器の内圧が0〜7kg
f/cm2 ・Gに低下した時に、あるいは重合器外周に装備
されたジャケット内に流入、流出させる冷却水の入口温
度と出口温度との差がほぼなくなった時(すなわち重合
反応による発熱がなくなった時)に、完了したと判断さ
れる。重合の際に仕込まれる水、分散剤及び重合開始剤
は、通常、単量体 100重量部に対して、水20〜500 重量
部、分散剤0.01〜30重量部、重合開始剤0.01〜5重量部
である。
挙げて、一般的な重合方法を具体的に説明する。まず、
水及び分散剤を重合器に仕込み、その後、重合開始剤を
仕込む。次に、重合器内を排気して 0.1〜760 mmHgに減
圧した後、単量体を仕込み(この時、重合器の内圧は、
通常 0.5〜30kgf/cm2 ・Gになる)、その後、30〜150
℃の反応温度で重合する。重合中には、必要に応じて、
水、分散剤及び重合開始剤の一種又は二種以上を添加す
る。また、重合時の反応温度は、重合される単量体の種
類によって異なり、例えば、塩化ビニルの重合の場合に
は30〜80℃で重合を行い、スチレンの重合の場合には50
〜150 ℃で重合を行う。重合は重合器の内圧が0〜7kg
f/cm2 ・Gに低下した時に、あるいは重合器外周に装備
されたジャケット内に流入、流出させる冷却水の入口温
度と出口温度との差がほぼなくなった時(すなわち重合
反応による発熱がなくなった時)に、完了したと判断さ
れる。重合の際に仕込まれる水、分散剤及び重合開始剤
は、通常、単量体 100重量部に対して、水20〜500 重量
部、分散剤0.01〜30重量部、重合開始剤0.01〜5重量部
である。
【0056】溶液重合の場合には、重合媒体として水の
代わりに、例えばトルエン、キシレン、ピリジン等の有
機溶媒を使用する。分散剤は必要に応じて用いられる。
その他の重合条件は、一般に懸濁重合及び乳化重合につ
いての重合条件と同様である。塊状重合の場合には、重
合器内を約0.01〜760 mmHgの圧力に排気した後、その重
合器内に単量体及び重合開始剤を仕込み、−10〜250 ℃
の反応温度で重合する。例えば、塩化ビニルの重合の場
合には30〜80℃で、スチレンの重合の場合には50〜150
℃で実施される。
代わりに、例えばトルエン、キシレン、ピリジン等の有
機溶媒を使用する。分散剤は必要に応じて用いられる。
その他の重合条件は、一般に懸濁重合及び乳化重合につ
いての重合条件と同様である。塊状重合の場合には、重
合器内を約0.01〜760 mmHgの圧力に排気した後、その重
合器内に単量体及び重合開始剤を仕込み、−10〜250 ℃
の反応温度で重合する。例えば、塩化ビニルの重合の場
合には30〜80℃で、スチレンの重合の場合には50〜150
℃で実施される。
【0057】本発明の重合体スケールの付着防止方法を
適用して重合を行った場合には、重合器内壁面等の材質
にかかわらず重合体スケールの付着を防止することがで
き、例えば、ステンレス製その他のスチール製の重合
器、グラスライニングされた重合器等で重合を行う場合
にも重合体スケールの付着を防止することができる。
適用して重合を行った場合には、重合器内壁面等の材質
にかかわらず重合体スケールの付着を防止することがで
き、例えば、ステンレス製その他のスチール製の重合
器、グラスライニングされた重合器等で重合を行う場合
にも重合体スケールの付着を防止することができる。
【0058】また、重合系に添加されるものは、何ら制
約なく使用することができる。すなわち、例えば、t−
ブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(2−エチル
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、 3,5,5−トリメ
チルヘキサノイルパーオキサイド、α−クミルパーオキ
シネオデカノエート、クメンハイドロパーオキサイト、
シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シピバレート、ビス(2−エトキシエチル)パーオキシ
ジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、 2,4−ジクロルベンゾイルパーオキ
サイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
α,α′−アゾビスイソブチロニトリル、α,α′−ア
ゾビス− 2,4−ジメチルバレロニトリル、ベルオキソ二
硫酸カリウム、ベルオキソ二硫酸アンモニウム、p−メ
ンタンハイドロパーオキサイド等の重合開始剤;例え
ば、部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸、酢酸ビニルと無水マレイン酸の共重合体、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼ
ラチン等の天然、合成高分子化合物等の懸濁剤;例え
ば、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト等の固体
分散剤;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ントリオレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
等のノニオン性乳化剤;例えば、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム等のアニオン性乳化剤;例えば、炭酸
カルシウム、酸化チタン等の充填剤;例えば、三塩基性
硫酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジオクチル錫メルカプチド等の安定剤;例えば、
ライスワックス、ステアリン酸、セチルアルコール等の
滑剤;例えば、DDP、DBP等の可塑剤;例えば、t
−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、トリクロ
ロエチレン等の連鎖移動剤;pH調節剤等が存在する重
合系においても、本発明の方法は重合体スケールの付着
を効果的に防止することができる。
約なく使用することができる。すなわち、例えば、t−
ブチルパーオキシネオデカノエート、ビス(2−エチル
ヘキシル)パーオキシジカーボネート、 3,5,5−トリメ
チルヘキサノイルパーオキサイド、α−クミルパーオキ
シネオデカノエート、クメンハイドロパーオキサイト、
シクロヘキサノンパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シピバレート、ビス(2−エトキシエチル)パーオキシ
ジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイ
ルパーオキサイド、 2,4−ジクロルベンゾイルパーオキ
サイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
α,α′−アゾビスイソブチロニトリル、α,α′−ア
ゾビス− 2,4−ジメチルバレロニトリル、ベルオキソ二
硫酸カリウム、ベルオキソ二硫酸アンモニウム、p−メ
ンタンハイドロパーオキサイド等の重合開始剤;例え
ば、部分ケン化ポリビニルアルコール、ポリアクリル
酸、酢酸ビニルと無水マレイン酸の共重合体、ヒドロキ
シプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼ
ラチン等の天然、合成高分子化合物等の懸濁剤;例え
ば、リン酸カルシウム、ヒドロキシアパタイト等の固体
分散剤;例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ントリオレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル
等のノニオン性乳化剤;例えば、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジオクチルスルホコ
ハク酸ナトリウム等のアニオン性乳化剤;例えば、炭酸
カルシウム、酸化チタン等の充填剤;例えば、三塩基性
硫酸鉛、ステアリン酸カルシウム、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジオクチル錫メルカプチド等の安定剤;例えば、
ライスワックス、ステアリン酸、セチルアルコール等の
滑剤;例えば、DDP、DBP等の可塑剤;例えば、t
−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、トリクロ
ロエチレン等の連鎖移動剤;pH調節剤等が存在する重
合系においても、本発明の方法は重合体スケールの付着
を効果的に防止することができる。
【0059】なお、本発明の重合体スケール付着防止剤
は、重合器内壁面等への塗膜形成に用いた上で、さらに
直接重合系に添加してもよく、これによってスケール防
止効果を向上させることもできる。その場合、重合体ス
ケール付着防止剤の添加量は、仕込まれる単量体全重量
に対して約10〜1000ppm 程度が適当である。添加に際し
ては、フィッシュアイ、嵩比重、粒度分布等の製品重合
体の品質に影響を与えないように配慮する。
は、重合器内壁面等への塗膜形成に用いた上で、さらに
直接重合系に添加してもよく、これによってスケール防
止効果を向上させることもできる。その場合、重合体ス
ケール付着防止剤の添加量は、仕込まれる単量体全重量
に対して約10〜1000ppm 程度が適当である。添加に際し
ては、フィッシュアイ、嵩比重、粒度分布等の製品重合
体の品質に影響を与えないように配慮する。
【0060】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を詳
細に説明する。尚、以下の各表において*印を付した実
験No. は比較例であり、それ以外の実験No. は本発明の
実施例である。
細に説明する。尚、以下の各表において*印を付した実
験No. は比較例であり、それ以外の実験No. は本発明の
実施例である。
【0061】製造例1 縮合生成物No.1の製造 耐圧反応器に、メタノール 882g、芳香族アミン化合物
(A-1) としてo-アミノベンゼンスルホン酸10g及び芳香
族アミン化合物(A-2) として4-アミノジフェニルアミン
4gを仕込み、それらを室温で攪拌して、o-アミノベン
ゼンスルホン酸及び4-アミノジフェニルアミンをメタノ
ールに溶解した。こうして得られたメタノール溶液に、
縮合触媒(B) としてニトロベンゼン2gを添加して、70
℃に昇温した。70℃で10時間反応させた後、反応停止剤
(C) としてチオ硫酸ナトリウム4gを水98gに溶解した
溶液を添加した。(C) 成分の添加を開始した時の芳香族
アミン化合物の縮合反応転化率を下記の方法で測定した
ところ、98重量%であった。上記のようにして反応停止
剤(C) を添加した溶液を、更に20時間攪拌した後、該溶
液を冷却した。このようにして縮合生成物No.1の溶液が
得られた。
(A-1) としてo-アミノベンゼンスルホン酸10g及び芳香
族アミン化合物(A-2) として4-アミノジフェニルアミン
4gを仕込み、それらを室温で攪拌して、o-アミノベン
ゼンスルホン酸及び4-アミノジフェニルアミンをメタノ
ールに溶解した。こうして得られたメタノール溶液に、
縮合触媒(B) としてニトロベンゼン2gを添加して、70
℃に昇温した。70℃で10時間反応させた後、反応停止剤
(C) としてチオ硫酸ナトリウム4gを水98gに溶解した
溶液を添加した。(C) 成分の添加を開始した時の芳香族
アミン化合物の縮合反応転化率を下記の方法で測定した
ところ、98重量%であった。上記のようにして反応停止
剤(C) を添加した溶液を、更に20時間攪拌した後、該溶
液を冷却した。このようにして縮合生成物No.1の溶液が
得られた。
【0062】・縮合反応転化率の測定 液体クロマトグラフィーを用いて縮合反応液中の未反応
の芳香族アミン化合物(縮合生成物No.1では、o-アミノ
ベンゼンスルホン酸及び4-アミノジフェニルアミン)を
定量した。縮合反応転化率は、次のようにして求めた。
芳香族アミン化合物の仕込み量をagとする。また、上
記により定量した未反応の芳香族アミン化合物をbgと
する。式: 縮合反応転化率(重量%)={(a−b)/a}×100 により縮合反応転化率が算出される。
の芳香族アミン化合物(縮合生成物No.1では、o-アミノ
ベンゼンスルホン酸及び4-アミノジフェニルアミン)を
定量した。縮合反応転化率は、次のようにして求めた。
芳香族アミン化合物の仕込み量をagとする。また、上
記により定量した未反応の芳香族アミン化合物をbgと
する。式: 縮合反応転化率(重量%)={(a−b)/a}×100 により縮合反応転化率が算出される。
【0063】縮合生成物No.2〜29の製造 各製造において、表1及び2に示した芳香族アミン化合
物(A-1) 、(A-2) 、縮合触媒(B) 及び反応停止剤(C) 並
びに表3及び4に示した溶媒を用いて、縮合生成物No.1
の製造と同様の方法で縮合生成物を製造した。表3及び
4には、各製造における(A-1)+(A-2)+(B)+(C) 合計濃
度、(A-1):(A-2):(B):(C) 重量比、反応温度、(A) 成分
の縮合反応開始から(C) 成分の添加を開始するまでの経
過時間 ((C) 成分添加開始時間) 、(C) 成分の添加を開
始した時の(A) 成分の縮合反応転化率、(C) 成分の添加
開始後の攪拌時間、(A) 成分の縮合反応開始から(C) 成
分の添加を経て攪拌を終了するまでに要した時間 (製造
時間) を示す。
物(A-1) 、(A-2) 、縮合触媒(B) 及び反応停止剤(C) 並
びに表3及び4に示した溶媒を用いて、縮合生成物No.1
の製造と同様の方法で縮合生成物を製造した。表3及び
4には、各製造における(A-1)+(A-2)+(B)+(C) 合計濃
度、(A-1):(A-2):(B):(C) 重量比、反応温度、(A) 成分
の縮合反応開始から(C) 成分の添加を開始するまでの経
過時間 ((C) 成分添加開始時間) 、(C) 成分の添加を開
始した時の(A) 成分の縮合反応転化率、(C) 成分の添加
開始後の攪拌時間、(A) 成分の縮合反応開始から(C) 成
分の添加を経て攪拌を終了するまでに要した時間 (製造
時間) を示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】
【表3】
【0067】
【表4】
【0068】実施例1(実験No.101〜129) 内容積1000リットルの攪拌機付ステンレス製重合器を用
いて次のようにして重合を行った。各実験において、表
5及び6に示した条件 (溶媒組成、縮合生成物濃度及び
pH) になるように、表5及び6に示した縮合生成物、溶
媒及びpH調整剤を用いて塗布液を調製した。これら塗布
液を重合器の内壁及び攪拌軸、攪拌翼その他重合中に単
量体が接触する部分に塗布し、40℃で15分間加熱、乾燥
して塗膜を形成後、重合器内を水洗した。
いて次のようにして重合を行った。各実験において、表
5及び6に示した条件 (溶媒組成、縮合生成物濃度及び
pH) になるように、表5及び6に示した縮合生成物、溶
媒及びpH調整剤を用いて塗布液を調製した。これら塗布
液を重合器の内壁及び攪拌軸、攪拌翼その他重合中に単
量体が接触する部分に塗布し、40℃で15分間加熱、乾燥
して塗膜を形成後、重合器内を水洗した。
【0069】その後、各実験において、上記のように塗
布処理して塗膜が形成された重合器中に、水 400kg、塩
化ビニル 200kg、部分ケン化ポリビニルアルコール 250
g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース25g及び 3,
5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド70gを仕
込み、攪拌しながら66℃で6時間重合した。重合終了
後、生成した重合体及び未反応単量体を回収し、重合器
内を水洗して残存樹脂を除去した。
布処理して塗膜が形成された重合器中に、水 400kg、塩
化ビニル 200kg、部分ケン化ポリビニルアルコール 250
g、ヒドロキシプロピルメチルセルロース25g及び 3,
5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド70gを仕
込み、攪拌しながら66℃で6時間重合した。重合終了
後、生成した重合体及び未反応単量体を回収し、重合器
内を水洗して残存樹脂を除去した。
【0070】以後、上記のような塗膜の形成から重合を
経て重合器内の水洗に至るまでの操作を1バッチとし
て、同じ操作を 100バッチ繰り返し、 100バッチ終了後
に重合器内液相部の重合体スケール付着量、及び気相部
と液相部との界面付近の重合体スケール付着量を各実験
について下記の方法で測定した。その結果を表7及び8
に示す。
経て重合器内の水洗に至るまでの操作を1バッチとし
て、同じ操作を 100バッチ繰り返し、 100バッチ終了後
に重合器内液相部の重合体スケール付着量、及び気相部
と液相部との界面付近の重合体スケール付着量を各実験
について下記の方法で測定した。その結果を表7及び8
に示す。
【0071】・重合体スケールの測定 重合器内壁の所定箇所の10×10cmの区域に付着したスケ
ールをへらで掻き落とし、天秤で計量した。計量値を 1
00倍して1m2 当たりのスケール付着量を求めた。ま
た、各実験で得られた重合体をシートに成形した場合の
フィッシュアイの個数を、下記の方法で測定した。その
結果を表7及び8に示す。
ールをへらで掻き落とし、天秤で計量した。計量値を 1
00倍して1m2 当たりのスケール付着量を求めた。ま
た、各実験で得られた重合体をシートに成形した場合の
フィッシュアイの個数を、下記の方法で測定した。その
結果を表7及び8に示す。
【0072】・フィッシュアイの測定 得られた重合体 100重量部、ジオクチルフタレート(DO
P )50重量部、ジブチル錫ジラウレート1重量部、セチ
ルアルコール1重量部、酸化チタン0.25重量部、カーボ
ンブラック0.05重量部の配合割合で調製した混合物を6
インチロールを用いて 150℃で7分間混練した後、厚さ
0.2mmのシートに成形し、得られたシート 100cm2 当た
りに含まれるフィッシュアイの個数を光透過法により調
べた。更に、各実験で得られた重合体をシートに成形し
た場合の初期着色性を評価するために明度指数(L値)
を下記の方法で測定した。その結果を表7及び8に示
す。
P )50重量部、ジブチル錫ジラウレート1重量部、セチ
ルアルコール1重量部、酸化チタン0.25重量部、カーボ
ンブラック0.05重量部の配合割合で調製した混合物を6
インチロールを用いて 150℃で7分間混練した後、厚さ
0.2mmのシートに成形し、得られたシート 100cm2 当た
りに含まれるフィッシュアイの個数を光透過法により調
べた。更に、各実験で得られた重合体をシートに成形し
た場合の初期着色性を評価するために明度指数(L値)
を下記の方法で測定した。その結果を表7及び8に示
す。
【0073】・明度指数(L値)の測定 得られた重合体 100重量部、安定剤(昭島化学社製、TS
−101)1重量部、安定剤(勝田化工社製、C-100J) 0.5
重量部及び可塑剤としてジオクチルフタレート50重量部
を2本ロールミルを用いて 160℃で5分間混練した後、
厚さ1mmのシートを成形する。次に成形したシートを4
×4×1.5cm の型枠に入れ、 160℃、65〜70kgf/cm2 で
0.2時間加熱、加圧成形して測定用試料を作成する。こ
の試料について、JIS Z 8730(1980)に記載のハンターの
色差式における明度指数Lを求め、L値が大きい程白色
度が高い、即ち初期着色性が良好であると評価した。
−101)1重量部、安定剤(勝田化工社製、C-100J) 0.5
重量部及び可塑剤としてジオクチルフタレート50重量部
を2本ロールミルを用いて 160℃で5分間混練した後、
厚さ1mmのシートを成形する。次に成形したシートを4
×4×1.5cm の型枠に入れ、 160℃、65〜70kgf/cm2 で
0.2時間加熱、加圧成形して測定用試料を作成する。こ
の試料について、JIS Z 8730(1980)に記載のハンターの
色差式における明度指数Lを求め、L値が大きい程白色
度が高い、即ち初期着色性が良好であると評価した。
【0074】L値は次のようにして求める。JIS Z 8722
の記載に従って、標準光C、光電色彩計(日本電色工業
株式会社製、Z-1001DP型測色色差計)を用い、刺激値直
読方法により、XYZ 表色系の刺激値Yを求める。照明及
び受光の幾何学的条件としては、JIS Z 8722の4.3.1 項
に記載の条件dを採用した。求められた刺激値Yから、
JIS Z 8730(1980)に記載の式:L=10Y1/2 により、L
値が算出される。
の記載に従って、標準光C、光電色彩計(日本電色工業
株式会社製、Z-1001DP型測色色差計)を用い、刺激値直
読方法により、XYZ 表色系の刺激値Yを求める。照明及
び受光の幾何学的条件としては、JIS Z 8722の4.3.1 項
に記載の条件dを採用した。求められた刺激値Yから、
JIS Z 8730(1980)に記載の式:L=10Y1/2 により、L
値が算出される。
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】実施例2(実験No.201〜229) 内容積20リットルの攪拌機付ステンレス製重合器を使用
して次のようにして重合を行った。各実験において、表
9及び10に示した条件 (溶媒組成、縮合生成物濃度及び
pH) になるように、表9及び10に示した縮合生成物、溶
媒及びアルカリ性化合物を用いて塗布液を調製した。こ
れら塗布液を重合器の内壁及び攪拌軸、攪拌翼その他重
合中に単量体が接触する部分に塗布し、40℃で15分間加
熱、乾燥して塗膜を形成後、重合器内を水洗した。
して次のようにして重合を行った。各実験において、表
9及び10に示した条件 (溶媒組成、縮合生成物濃度及び
pH) になるように、表9及び10に示した縮合生成物、溶
媒及びアルカリ性化合物を用いて塗布液を調製した。こ
れら塗布液を重合器の内壁及び攪拌軸、攪拌翼その他重
合中に単量体が接触する部分に塗布し、40℃で15分間加
熱、乾燥して塗膜を形成後、重合器内を水洗した。
【0080】次に、各実験において、上記のように塗布
処理して塗膜が形成された重合器中に、水9kg、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム 225g、t−ドデシル
メルカプタン12g及びペルオキソ二硫酸カリウム13gを
仕込み、重合器内を窒素ガス置換した後、スチレン 1.3
kg及びブタジエン 3.8kgを仕込んで50℃で20時間重合さ
せた。重合終了後、生成重合体及び未反応単量体を回収
し、重合器内を水洗して残存樹脂を除去した。
処理して塗膜が形成された重合器中に、水9kg、ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム 225g、t−ドデシル
メルカプタン12g及びペルオキソ二硫酸カリウム13gを
仕込み、重合器内を窒素ガス置換した後、スチレン 1.3
kg及びブタジエン 3.8kgを仕込んで50℃で20時間重合さ
せた。重合終了後、生成重合体及び未反応単量体を回収
し、重合器内を水洗して残存樹脂を除去した。
【0081】以後、上記のような塗膜の形成から重合を
経て重合器内の水洗に至るまでの操作を1バッチとし
て、同じ操作を50バッチ繰り返し、50バッチ終了後に重
合器内液相部の重合体スケール付着量、及び気相部と液
相部との界面付近の重合体スケール付着量を各実験につ
いて実施例1と同様の方法で求めた。その結果を表11及
び12に示す。また、各実験で得られた重合体をシートに
成形した場合の初期着色性を評価するために明度指数
(L値)を下記の方法で測定した。その結果を表11及び
12に示す。
経て重合器内の水洗に至るまでの操作を1バッチとし
て、同じ操作を50バッチ繰り返し、50バッチ終了後に重
合器内液相部の重合体スケール付着量、及び気相部と液
相部との界面付近の重合体スケール付着量を各実験につ
いて実施例1と同様の方法で求めた。その結果を表11及
び12に示す。また、各実験で得られた重合体をシートに
成形した場合の初期着色性を評価するために明度指数
(L値)を下記の方法で測定した。その結果を表11及び
12に示す。
【0082】・明度指数(L値)の測定 得られた重合体ラテックス1kgに2%硫酸マグネシウム
溶液を1kgを加え、凝集沈澱を行った後、沈澱物を濾別
する。濾別した沈澱物を80〜90℃の熱水で2〜3回洗浄
した後、減圧乾燥器を用いて40℃で25時間乾燥して樹脂
を得た。得られた樹脂を9×9cm、厚さ 0.1cmの型枠に
入れ、 195℃、50〜60kgf/cm2で 0.2時間加熱し、最終
圧力80kgf/cm2 で加圧成形して測定用試料を作製した。
この試料について、実施例1と同様にして明度指数Lを
求めた。
溶液を1kgを加え、凝集沈澱を行った後、沈澱物を濾別
する。濾別した沈澱物を80〜90℃の熱水で2〜3回洗浄
した後、減圧乾燥器を用いて40℃で25時間乾燥して樹脂
を得た。得られた樹脂を9×9cm、厚さ 0.1cmの型枠に
入れ、 195℃、50〜60kgf/cm2で 0.2時間加熱し、最終
圧力80kgf/cm2 で加圧成形して測定用試料を作製した。
この試料について、実施例1と同様にして明度指数Lを
求めた。
【0083】
【表9】
【0084】
【表10】
【0085】
【表11】
【0086】
【表12】
【0087】
【発明の効果】本発明によれば、重合器内の液相部ばか
りでなく気相部と液相部との界面付近においても効果的
に重合体スケールの付着を防止することができる。従っ
て、本発明を適用して重合を行った場合には、重合体ス
ケールの除去作業を、重合ごとに行う必要がなく、それ
によって生産性が向上する。また、本発明を適用して重
合を行った場合に得られる重合体をシート等に成形した
場合、フィッシュアイが極めて少ない成形物を得ること
ができる。更に、上記成形物は、初期着色性が良好であ
る。具体的には、JIS Z 8730(1980)に記載のハンター色
差式における明度指数(L値)が、例えば、塩化ビニル
重合体の場合には70以上、SBRの場合には80以上であ
る。
りでなく気相部と液相部との界面付近においても効果的
に重合体スケールの付着を防止することができる。従っ
て、本発明を適用して重合を行った場合には、重合体ス
ケールの除去作業を、重合ごとに行う必要がなく、それ
によって生産性が向上する。また、本発明を適用して重
合を行った場合に得られる重合体をシート等に成形した
場合、フィッシュアイが極めて少ない成形物を得ること
ができる。更に、上記成形物は、初期着色性が良好であ
る。具体的には、JIS Z 8730(1980)に記載のハンター色
差式における明度指数(L値)が、例えば、塩化ビニル
重合体の場合には70以上、SBRの場合には80以上であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】(A) 芳香族アミン化合物の、 (B) ハロゲンの酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、アゾ化
合物、鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩化物及
び硫酸塩並びに芳香族ニトロ化合物からなる群から選ば
れる少なくとも1種の縮合触媒の存在下における縮合反
応中に、 (C) 反応停止剤を添加することにより得られる縮合生成
物を含有してなる、エチレン性不飽和二重結合を有する
単量体の重合用の重合体スケール付着防止剤。 - 【請求項2】 請求項1に記載の防止剤であって、前記
(A) 成分が (A-1) ヒドロキシル基、カルボキシル基及びスルホン基
の少なくとも1種を有する芳香族アミン化合物と、 (A-2) ヒドロキシル基、カルボキシル基及びスルホン基
のいずれも有しない芳香族アミン化合物とからなる重合
体スケール付着防止剤。 - 【請求項3】 エチレン性不飽和二重結合を有する単量
体の重合器内における重合による重合体の製造方法であ
って、内壁面に、 (A) 芳香族アミン化合物の、 (B) ハロゲンの酸素酸及び酸素酸塩、過酸化物、アゾ化
合物、鉄及び銅から選択される金属の酸化物、塩化物及
び硫酸塩並びに芳香族ニトロ化合物からなる群から選ば
れる少なくとも1種の縮合触媒の存在下における縮合反
応中に、 (C) 反応停止剤を添加することにより得られる縮合生成
物を含有する塗膜を有する重合器で、前記重合を行う工
程を有し、これにより重合器内での重合体スケールの付
着が防止される製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2624893A JPH06100604A (ja) | 1992-02-24 | 1993-01-21 | 重合体スケール付着防止剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を使用する重合体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7291092 | 1992-02-24 | ||
JP4-233132 | 1992-08-07 | ||
JP23313292 | 1992-08-07 | ||
JP4-233133 | 1992-08-07 | ||
JP23313392 | 1992-08-07 | ||
JP4-72910 | 1992-08-07 | ||
JP2624893A JPH06100604A (ja) | 1992-02-24 | 1993-01-21 | 重合体スケール付着防止剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を使用する重合体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100604A true JPH06100604A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=27458457
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2624893A Pending JPH06100604A (ja) | 1992-02-24 | 1993-01-21 | 重合体スケール付着防止剤及び重合体スケールの付着防止に有効な重合器を使用する重合体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06100604A (ja) |
-
1993
- 1993-01-21 JP JP2624893A patent/JPH06100604A/ja active Pending
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