JPH06100541A - ピラゾリノン誘導体 - Google Patents

ピラゾリノン誘導体

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JPH06100541A
JPH06100541A JP4253143A JP25314392A JPH06100541A JP H06100541 A JPH06100541 A JP H06100541A JP 4253143 A JP4253143 A JP 4253143A JP 25314392 A JP25314392 A JP 25314392A JP H06100541 A JPH06100541 A JP H06100541A
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JP
Japan
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group
compound
methyl
carbon atoms
phenyl
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JP4253143A
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Yoshiaki Kuroki
良明 黒木
Shinji Takamura
真司 高村
Hitoshi Ueno
均 上野
Ichiro Nakakoshi
一郎 中越
Hiroshi Fujiwara
寛 藤原
Tomio Kimura
富美夫 木村
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 【構成】 一般式(I) 〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル基、シクロアル
キル基、ハロゲン化アキル基、または(置換)フェニル
基を表し、R2 、R3 は、水素原子、ホルミル基、カル
ボキシル基、カルバモイル基、フェニル、フェニルチオ
基、またはベンジルオキシカルボニル基などを表し、X
は、1H−テトラゾール−5−イル基またはカルボキシ
ル基を表す〕で示されるピラゾリノン誘導体。 【効果】 上記化合物は、すぐれたアンジオテンシンI
I拮抗作用を有し、降圧薬、アルドステロン過剰症等の
治療薬として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬として優れた作用
を有する新規なピラゾリノン誘導体に関する。さらに詳
しくは、本発明は、優れたアンジオテンシンII拮抗作
用を有し、高血圧症、鬱血性心不全、腎不全、緑内障あ
るいはアルドステロン過剰症などの疾病または症状の治
療に有用な新規ピラゾリノン誘導体に関する。
【0002】
【従来の技術】温血動物における血圧の調節機構の一つ
としてレニン・アンジオテンシン系(RAS)が知られ
ている。その中心的な役割を果たしているアンジオテン
シンIIはアンジオテンシンIからアンジオテンシン変
換酵素(ACE)の作用により産生するペプチドホルモ
ンであり、血管系に作用して収縮(血圧上昇)を起こさ
せる。また、副腎に作用してアルドステロンの合成およ
び分泌を促進し、血圧上昇を起こさせることが知られて
いる。RASと高血圧の関係については、例えば、アン
ジオテンシンIIの生成を抑制するアンジオテンシン変
換酵素阻害薬(ACE阻害薬)の高血圧症に対する臨床
上の有用性により明らかにされている。一方、アンジオ
テンシンIIの作用を受容体レベルで阻害するアンジオ
テンシンII拮抗薬は、ACE阻害薬と同様に高血圧症
の治療に有用であると考えられる。
【0003】これまでいくつかの非ペプチド性アンジオ
テンシンII拮抗薬が報告されている。例えば、特開昭
63−23868号公報、特開平3−5480号公報、
特開平3ー223284号公報、特開平3ー23637
7号公報にはイミダゾ−ル及びその関連誘導体が開示さ
れ、また、特開平1−287071号公報、特開平3−
218371号公報にはピロ−ル、ピラゾ−ル、トリア
ゾ−ル誘導体などが開示されている。しかしながら、本
発明のピラゾリノン誘導体類がアンジオテンシンII拮
抗作用を有することは全く知られていない。本発明者ら
は、種々検討を重ねた結果、一般式(I)で表される新
規ピラゾリノン誘導体が優れたアンジオテンシンII拮
抗作用を有し、従って、高血圧症、鬱血性心不全、腎不
全あるいはアルドステロン過剰症などの治療薬として極
めて有用であることを見出だした。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れたアン
ジオテンシンII拮抗作用を有する新規な化合物を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式
(I)、
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル
基、シクロアルキル基、ハロゲン化アルキル基、または
置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ
ゲン原子もしくはニトロ基を有していてもよいフェニル
基を表し、R2 、R3 は、同一または異なっており、
(a)水素原子、ホルミル基、カルボキシル基、カルバ
モイル基、フェニル基、フェニルチオ基、またはベンジ
ルオキシカルボニル基、(b)ハロゲン原子、低級アル
コキシ基、低級アルキル基、低級アルキルチオ基、低級
アルコキシカルボニル基、低級アルカノイル基または低
級アルキルカルバモイル基、(c)アミノ基、低級アル
キルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、低級アルコ
キシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルア
ミノ基、またはベンゼン環に低級アルキル基または低級
アルコキシ基を有するベンジルオキシカルボニルアミノ
基、(d)置換基としてハロゲン原子、ヒドロキシル
基、低級アルコキシ基、カルボキシル基、カルバモイル
基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバ
モイル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、もしくは
低級アルカノイルアミノ基を有する低級アルキル基、あ
るいは、(e)置換基として低級アルキル基、低級アル
コキシ基、ハロゲン原子もしくはニトロ基を有するフェ
ニル基、またはフェニルチオ基を表し、Xは、1H−テ
トラゾール−5−イル基またはカルボキシル基を表す〕
で示されるピラゾリノン誘導体に関する。
【0008】本発明の化合物は一般式(I)において、
1 における「アルキル基」としては、炭素数1〜8個
の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基であればよく、例
えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピ
ル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル
基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、neo−ペンチ
ル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル
基などを挙げることができる。R1 において「アルケニ
ル基」としては、少なくとも1つの炭素・炭素二重結合
を含む炭素数3〜8個の直鎖状または分岐状のアルケニ
ル基であればよく、例えばアリル基、i−プロペニル
基、3−ブテン−1−イル基、2−ブテン−1−イル
基、4−ペンテン−1−イル基、5−ヘキセン−1−イ
ル基などを挙げることができる。R1 において「シクロ
アルキル基」としては、炭素数3〜8個のシクロアルキ
ル基であればよく、例えばシクロプロピル基、シクロブ
チル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロ
ヘプチル基、シクロオクチル基などを挙げることができ
る。また、R1 において「ハロゲン化アルキル基」とし
ては、炭素数1〜8個のアルキル基のいずれか1つ以上
の水素原子が、フッ素、塩素、臭素または沃素、好まし
くはフッ素、塩素などのハロゲン原子で置換されている
ハロゲン化アルキル基であればよく、例えばフルオルメ
チル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、
2−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2,2,
2−トリフルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、
3−クロロプロピル基、4−フルオロブチル基、4−ク
ロロブチル基、5−フルオロペンチル基、5−クロロペ
ンチル基、6−フルオロヘキシル基、7−フルオロヘプ
チル基、8−フルオロオクチル基などを挙げることがで
きる。
【0009】R1 の一つである「置換基として低級アル
キル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子またはニトロ
基を有するフェニル基」(以下置換基を有するフェニル
基ということもある)において、「低級アルキル基」と
は、炭素数1〜5個の直鎖状あるいは分岐状のアルキル
基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s
ec−ブチル基、n−ペンチル基、i−ペンチル基、n
eo−ペンチル基などを挙げることができる。R1 の置
換基を有するフェニル基において「低級アルコキシ基」
は、炭素数1〜5個の直鎖状あるいは分岐状のアルキル
基を有するアルコキシ基を示し、例えばメトキシ基、エ
トキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−
ブトキシ基、i−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t
−ブトキシ基、n−ペントキシ基、i−ペントキシ基、
neo−ペントキシ基などを挙げることができる。
【0010】R1 の一つである「置換基を有するフェニ
ル基」において、「低級アルキル基を有するフェニル
基」は、炭素数1〜4個のアルキル基を有するフェニル
基であればよく、例えば2−メチルフェニル基、3−メ
チルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−エチルフ
ェニル基、3−エチルフェニル基、4−プロピルフェニ
ル基、3−i−プロピルフェニル基、4−ブチルフェニ
ル基、4−ペンチルフェニル基などを挙げることができ
る。R1 の一つである「置換基を有するフェニル基」に
おいて、「低級アルコキシ基を有するフェニル基」は、
炭素数1〜4個のアルコキシ基を有するフェニル基であ
ればよく、例えば2−メトキシフェニル基、3−メトキ
シフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシ
フェニル基、3−エトキシフェニル基、4−プロポキシ
フェニル基、3−イソプロポキシフェニル基、4−ブト
キシフェニル基などを挙げることができる。R1 の一つ
である「置換基を有するフェニル基」において、「ハロ
ゲン原子を有するフェニル基」としては、例えば4−フ
ルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロ
フェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニ
ル基、4−ブロモフェニル基などを挙げることができ
る。R1 の一つである「置換基を有するフェニル基」で
ある、「ニトロ基を有するフェニル基」としては、例え
ば2−ニトロフェニル基、3−ニトロフェニル基、4−
ニトロフェニル基などを挙げることができる。R1 の一
つである「置換基を有するフェニル基」としては、「炭
素数1〜5個の低級アルキル基、炭素数1〜5個の低級
アルコキシ基、ハロゲン原子およびニトロ基からなる群
から選択される2〜3個の置換基で置換されたフェニル
基」であってもよく、例えば2,3−ジメトキシフェニ
ル基、3,4−ジメトキシフェニル基、2−エトキシ−
3−メトキシフェニル基、2,3−ジメチルフェニル
基、3,4−ジメチルフェニル基、2−エチル−3−メ
チルフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2−
クロロ−4−フルオロフェニル基、3−ブロモ−4−フ
ルオロフェニル基、4−ブロモ−3−クロロフェニル
基、4−フルオロ−3−メチルフェニル基、2−クロロ
−3−エチルフェニル基、3−クロロ−4−メトキシフ
ェニル基、4−クロロ−3−エトキシフェニル基、2−
ブロモ−3−メトキシフェニル基、4−ブロモ−3−メ
チルフェニル基などを挙げることができる。
【0011】本発明の一般式(I)で表される化合物に
おいて、R1 におけるアルキル基としては、好適には炭
素数2〜5個の直鎖状または分枝状のアルキル基を挙げ
ることができ、さらに好適には炭素数2〜5の直鎖状の
アルキル基、例えばエチル基、n−プロピル基、n−ブ
チル基、n−ペンチル基を挙げることができる。R1
おけるシクロアルキル基としては、炭素数3〜5個のシ
クロアルキル基を好適に挙げることができる。R1 にお
けるハロゲン化アルキル基としては、好適には炭素数1
〜5個のハロゲン化アルキル基を挙げることができ、さ
らに好適にはハロゲン原子としてフッ素原子を有する炭
素数2〜5個の直鎖状のハロゲン化アルキル基、例えば
2−フルオロエチル基、3−フルオロプロピル基、4−
フルオロブチル基、5−フルオロペンチル基を挙げるこ
とができる。更に、R1 においては、フェニル基、炭素
数1〜3個のアルキル基を有するフェニル基、もしくは
炭素数1〜2個のアルコキシ基を有するフェニル基を好
適に挙げることができる。
【0012】一般式(I)において、R2 、R3 におけ
る置換基としての「ハロゲン原子」、「低級アルコキシ
基」および「低級アルキル基」は、R1 において示した
と同じ意味である。R2 、R3 として(b)群に示した
「低級アルキルチオ基」としては、炭素数1〜5個のア
ルキルチオ基であればよく、例えばメチルチオ基、エチ
ルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、
n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、sec−ブチル
チオ基,tert−ブチルチオ基、ペンチルチオ基など
を挙げることができる。(b)群に示した「低級アルコ
キシカルボニル基」としては、炭素数2〜6個のアルコ
キシカルボニル基であればよく、例えばメトキシカルボ
ニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボキシ
基、i−プロポキシカルボキシ基、ブトキシカルボニル
基、ペントキシカルボニル基などを挙げることができ
る。(b)群に示した「低級アルカノイル基」として
は、炭素数2〜6個のアルカノイル基であればよく、例
えばアセチル基、n−プロピニル基、i−プロピニル
基,n−ブタノイル基、n−ペンタノイル基などを挙げ
ることができる。(b)群に示した「低級アルキルカル
バモイル基」としては、炭素数1〜5個の低級アルキル
基を1〜2個有するカルバモイル基であればよく、例え
ばN−メチルカルバモイル基、N−エチルカルバモイル
基、N、N−ジメチルカルバモイル基、N、N−ジエチ
ルカルバモイル基などを挙げることができる。
【0013】R2 、R3 として(c)群に示した「低級
アルキルアミノ基」としては、炭素数1〜5個のアルキ
ル基を1〜2個有するアミノ基であればよく、例えばメ
チルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基などを挙げることができる。(c)群に
示した「低級アルカノイルアミノ基」としては、炭素数
2〜6個のアルカノイル基を有するアミノ基であればよ
く、例えばアセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、
ブタノイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基などを挙げ
ることができる。(c)群に示した「低級アルコキシカ
ルボニルアミノ基」としては、炭素数2〜6個のアルコ
キシカルボニル基を有するアミノ基であればよく、例え
ばメトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルア
ミノ基、プロポキシカルボニルアミノ基、ブトキシカル
ボニルアミノ基、ペントキシカルボニルアミノ基などを
挙げることができる。(c)群に示した「ベンゼン環に
低級アルキル基を有するベンジルオキシカルボニルアミ
ノ基」としては、炭素数1〜5個のアルキル基をベンゼ
ン環に有するベンジルオキシカルボニル基で置換された
アミノ基であればよく、例えばp−メチルベンジルオキ
シカルボニルアミノ基、m−メチルベンジルオキシカル
ボニルアミノ基、p−エチルベンジルオキシカルボニル
アミノ基などを挙げることができ、また「ベンゼン環に
低級アルコキシ基を有するベンジルオキシカルボニルア
ミノ基」としては、炭素数1〜5個のアルコキシ基をベ
ンゼン環に有するベンジルオキシカルボニル基で置換さ
れたアミノ基であればよく、例えばp−メトキシベンジ
ルオキシカルボニルアミノ基、m−メトキシベンジルオ
キシカルボニルアミノ基、p−エトキシベンジルオキシ
カルボニルアミノ基などを挙げることができる。
【0014】またR2 、R3 として(d)群に示した各
基は「ハロゲン化低級アルキル基、ヒドロキシ低級アル
キル基、低級アルコキシアルキル基、カルボキシ低級ア
ルキル基、低級アルコキシカルボニルアルキル基、カル
バモイル低級アルキル基、低級アルキルカルバモイルア
ルキル基、アミノ低級アルキル基、低級アルキルアミノ
アルキル基または低級アルカノイルアミノアルキル基」
であり、以下にこれらの(d)群の基についてさらに詳
しく説明する。「ハロゲン化低級アルキル基」として
は、前記ハロゲン原子を少なくとも1個有する炭素数1
〜5個のアルキル基であればよく、例えばフルオロメチ
ル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2
−フルオロエチル基、2−クロロエチル基、2−ブロモ
エチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3−フ
ルオロプロピル基、3−クロロプロピル基、3−ブロモ
プロピル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル
基などを挙げることができる。「ヒドロキシ低級アルキ
ル基」としては、ヒドロキシル基を有する炭素数1〜5
個のアルキル基であればよく、例えばヒドロキシメチル
基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル
基、2−ヒドロキシプロピル基などを挙げることができ
る。「低級アルコキシアルキル基」としては、炭素数1
〜4個のアルコキシ部分を有する炭素数1〜5個のアル
キル基であればよく、例えばメトキシメチル基、エトキ
シメチル基、プロポキシメチル基、ブトキシメチル基、
2−メトキシエチル基、3−メチルプロピル基、3−エ
トキシプロピル基、4−メトキシブチル基などを挙げる
ことができる。「カルボキシ低級アルキル基」として
は、カルボキシル基を有する炭素数1〜5個のアルキル
基であればよく、例えばカルボキシメチル基、2−カル
ボキシエチル基、3−カルボキシプロピル基、4−カル
ボキシブチル基、5−カルボキシペンチル基などを挙げ
ることができる。「カルバモイル低級アルキル基」とし
ては、カルバモイル基を有する炭素数1〜5個のアルキ
ル基であればよく、例えばカルバモイルメチル基、カル
バモイルエチル基、カルバモイルプロピル基、カルバモ
イルブチル基などを挙げることができる。「低級アルコ
キシカルボニルアルキル基」としては、低級アルコキシ
カルボニル基を有する炭素数1〜5個のアルキル基であ
ればよく、例えばメトキシカルボニルメチル基、エトキ
シカルボニルメチル基、プロポキシカルボニルメチル
基、ブトキシカルボニルメチル基、2−エトキシカルボ
ニルエチル基、3−メトキシカルボニルプロピル基、4
−エトキシカルボニルブチル基などを挙げることができ
る。「低級アルキルカルバモイルアルキル基」として
は、低級アルキルカルバモイル基を有する炭素数1〜5
個のアルキル基であればよく、例えばN−メチルカルバ
モイルメチル基、N−エチルカルバモイルメチル基、
N,N−ジメチルカルバモイルメチル基、2−(N−メ
チルカルバモイル)エチル基、2−(N−エチルカルバ
モイル)エチル基、2−(N,N−ジメチルカルバモイ
ル)エチル基、2−(N,N−ジエチルカルバモイル)
エチル基、3−(N,N−ジメチルカルバモイル)プロ
ピル基、3−(N,N−ジエチルカルバモイル)プロピ
ル基などを挙げることができる。「アミノ低級アルキル
基」としては、アミノ基を有する炭素数1〜5個のアル
キル基であればよく、例えばアミノメチル基、2−アミ
ノエチル基、3−アミノプロピル基、4−アミノブチル
基、5−アミノペンチル基などを挙げることができる。
「低級アルキルアミノアルキル基」としては、低級アル
キルアミノ基を有する炭素数1〜5個のアルキル基であ
ればよく、例えばメチルアミノメチル基、エチルアミノ
メチル基、ジメチルアミノメチル基、ジエチルアミノメ
チル基、2−ジメチルアミノエチル基、2−ジエチルア
ミノエチル基、3−ジメチルアミノプロピル基、3−ジ
エチルアミノプロピル基などを挙げることができる。最
後に(d)群における「低級アルカノイルアミノアルキ
ル基」としては、低級アルカノイルアミノ基を有する炭
素数1〜5個のアルキル基であればよく、例えばアセチ
ルアミノメチル基、プロピオニルアミノメチル基、ブタ
ノイルアミノメチル基、2−アセチルアミノエチル基、
2−プロピルアミノエチル基、3−アセチルアミノプロ
ピル基、3−プロピオニルアミノプロピル基などを挙げ
ることができる。
【0015】R2 、R3 として(e)群に示した「置換
基として、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲ
ン原子、またはニトロ基を有するフェニル基」として
は、R1 で述べたと同様な置換基を有するフェニル基で
あればよく、または「置換基として、低級アルキル基、
低級アルコキシ基、ハロゲン原子、またはニトロ基を有
するフェニルチオ基」としては、R1 で述べたフェニル
基の置換基と同様の置換基を有するフェニルチオ基であ
ればよい。
【0016】本発明の一般式(I)で表される化合物に
おいて、R2 としては、(a)群の中から水素原子、ホ
ルミル基、カルボキシル基、カルバモイル基、フェニル
基を好適に挙げることができる。R2 としては、(b)
群の中から、好適には、炭素数1〜4個のアルコキシ
基、炭素数1〜3個の直鎖状あるいは分岐状のアルコキ
シ基を有する炭素数2〜4個のアルコキシカルボニル
基、炭素数1〜4個のアルキル基または炭素数1〜3個
のアルキル基でモノまたはジ置換されている炭素数2〜
5個のアルキルカルバモイル基を挙げることができる。
2 としては、(c)群の中から、好適には、アミノ
基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、炭素数1〜3
個のアルキル基でモノまたはジ置換されている炭素数1
〜4個のアルキルアミノ基、炭素数1〜3個のアルカノ
イル基を有する炭素数1〜3個のアルカノイルアミノ
基、炭素数1〜3個のアルコキシ基を有する炭素数2〜
4のアルコキシカルボニルアミノ基、「ベンゼン環に炭
素数1〜3個のアルキル基を有するベンジルオキシカル
ボニルアミノ基」または「ベンゼン環に炭素数1〜3個
のアルコキシ基を有するベンジルオキシカルボニルアミ
ノ基」を挙げることができる。R2 としては、(d)群
の中から、好適には、カルバモイルメチル基、アミノメ
チル基、2−アミノエチル基、炭素数1〜4個のハロゲ
ン化アルキル基、炭素数1〜3個のヒドロキシアルキル
基,炭素数1〜3個の直鎖状または分岐状のアルコキシ
基を有する炭素数2〜4個のアルコキシアルキル基,炭
素数2〜4個のカルボキシアルキル基,炭素数1〜3個
のアルコキシ基で置換されているアルコキシカルボニル
基を有する炭素数3〜7個のアルコキシカルボニルアル
キル基,炭素数3〜5個のアルキルカルバモイルアルキ
ル基,炭素数1〜2個のアルキル基でモノまたはジ置換
されている炭素数2〜6個のアルキルアミノアルキル基
または炭素数2〜4個のアルカノイル基を有する炭素数
3〜6個のアルカノイルアミノアルキル基を挙げること
ができる。または、R2 としては、(e)群の中から、
「置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハ
ロゲン原子もしくはニトロ基を有するフェニル基」とし
て、炭素数1〜2個のアルキル基、炭素数1〜2個のア
ルコキシ基およびハロゲン原子からなる群から選択され
る置換基で置換されているフェニル基を好適に挙げるこ
とができる。
【0017】本発明の一般式(I)で表される化合物に
おいて、R3 としては、好適には、(a)群の中から水
素原子またはホルミル基を挙げることができ、(b)群
の中からフッ素原子、塩素原子、臭素原子または炭素数
1〜5個のアルキル基を挙げることができ、(e)群の
中からフェニル基,フェニルチオ基,「炭素数1〜2個
のアルキル基、炭素数1〜2個のアルコキシ基およびハ
ロゲン原子からなる群から選択される置換基で置換され
ているフェニル基」、または「炭素数1〜2個のアルキ
ル基、炭素数1〜2個のアルコキシ基およびハロゲン原
子からなる群から選択される置換基で置換されているフ
ェニルチオ基」を挙げることができる。
【0018】また、本発明の化合物に適当なアルカリ、
または酸を作用させることによって、非毒性の、薬理学
的に有効な塩にすることができる。このような薬理学的
に許容される塩としては、本発明の化合物に関して可能
なものであれば何でも良いが、例えばアンモニウム塩、
ナトリウム塩、カリウム塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫
酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、マ
レイン酸塩、フマル酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン
酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸
塩などを挙げることができる。更に、化合物によっては
例えば水和物などの溶媒和物になる場合、更に二重結合
に伴う位置異性体、不斉に伴う光学異性体が存在する場
合があるが、ラセミ体及び光学活性体も含めてこれらの
ものが本発明の範囲に入ることはいうまでもない。
【0019】本発明の化合物はインビボで、例えば酵素
反応などにより一般式(I)の親化合物を遊離する形に
化学的に修飾してもよい。このようなプロドラッグは、
例えば薬理学的に許容される代謝上不安定なエステル誘
導体である。この様なエステルの例としては、メチルま
たはエチルエステルのような低級アルキルエステルが挙
げられる。上記エステル体に加えて、本発明はその範囲
内に他の薬理学的に許容される相当物、即ちインビボで
一般式(I)の親化合物に変換されるような薬理学的に
許容される形の一般式(I)の化合物も含む。
【0020】上記一般式(I)の化合物は、例えば、以
下に示すような方法によって製造することができる。反
応式(1)は、一般式(I)のXが1H−テトラゾ−ル
−5−イル基である化合物(Ia)を製造する方法であ
り、式(1)
【0021】
【数1】
【0022】〔式中、R1 ,R2 ,R3 およびXは前記
と同義であり、Halはハロゲン原子、Yはトリフェニ
ルメチル基などの保護基を表す。〕で表される。即ち、
化合物(II)で表される化合物またはその異性体(I
I’)と化合物(III)で表される適当に保護された
テトラゾール誘導体とを反応させて、化合物(IV)と
した後、保護基を除去することにより、一般式(I)に
おいてXが1H−テトラゾ−ル−5−イル基である化合
物(Ia)を製造することができる。該反応は、一般に
塩基の存在下で行うのが好ましく、塩基としては、水素
化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエト
キシド、カリウム−t−ブトキシド等の強塩基、トリエ
チルアミン、ピリジン、ピコリン等のアミン類または炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム等が好ましい。反応溶媒と
しては、反応に不活性な溶媒であればとくに限定されな
いが、通常ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド等の非プロトン性極性溶媒、
エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール
性溶媒等が好適であるが、テトラヒドロフラン、ジイソ
プロピルエーテル、ジオキサン等のエーテル類、アセト
ニトリル等のニトリル類を使用することもできる。反応
温度は、−20〜150℃で適宜選択して行われるが、
通常−10〜100℃が好ましい。
【0023】反応式(2)は、一般式(I)のXがカル
ボキシル基である化合物(Ib)を製造する方法であ
り、式(2)
【0024】
【数2】
【0025】〔式中、R1 ,R2 ,R3 ,XおよびHa
lは前記と同義。R4 は低級アルキル基を示す。〕で表
される。すなわち、化合物(V)の適当に保護されたカ
ルボン酸誘導体を原料に用いて、上記と同様に反応を行
い、化合物(VI)とした後、保護基を除去することに
より、一般式(I)においてXがカルボキシル基である
化合物(Ib)を製造することができる。
【0026】該反応において、原料として用いる化合物
(III)または化合物(V)において、Halとして
は、塩素、臭素、沃素などのハロゲン原子が好ましい。
1H−テトラゾール−5−イル基の保護基としてのY
は、反応条件下で安定なものであれば特に限定されない
が、例えばトリフェニルメチル基、メトキシメチル基、
エトキシメチル基などを用いることができ、カルボン酸
の保護基としては通常メチルエステル、エチルエステル
などのエステル誘導体として保護するのが好ましい。こ
れら化合物(IV)または化合物(VI)からの保護基
の除去については、公知の方法、例えば酸やアルカリに
よる除去あるいは還元による除去など適宜選択して行う
ことができる。
【0027】反応式3は、化合物(Ia)および化合物
(Ib)を、ニトリル誘導体〔化合物(VII)〕を使
用することにより製造する方法であり、式(3)
【0028】
【数3】
【0029】[式中、R1 ,R2 ,R3 およびHalは
前記と同義。〕で表される。すなわち、化合物(VI
I)のニトリル誘導体を原料として、式(1)と同様に
反応を行い化合物(VIII)を得た後、これをテトラ
ゾール基あるいはカルボキシル基に変換することにより
化合物(Ia)および化合物(Ib)を製造することも
できる。さらに詳しくは、ニトリル誘導体(VII)を
アジ化ナトリウムあるいは有機すずアジド化合物等と反
応させることにより化合物(Ia)に変換することがで
き、酸あるいはアルカリで加水分解することにより化合
物(Ib)に変換することができる。該反応は公知の方
法を適宜採用して行うことができる。
【0030】また、一般式(I)において、R2 または
3 がヒドロキシメチル基である化合物は、R2 または
3 がそれぞれ低級アルコキシカルボニル基である化合
物を還元することによっても製造することができる。す
なわち、例えばR2 あるいはR3 がメトキシカルボニル
基やエトキシカルボニル基などである化合物を、リチウ
ムアルミニウムハライドなどの還元剤と反応させること
により、R2 あるいはR3 がヒドロキシメチル基である
化合物を製造することができる。また本反応において反
応条件を適当にえらぶことにより、ホルミル基にも変換
することができる。同様にして、R2 またはR3 がヒド
ロキシル基を有する炭素数2〜5個のアルキル基である
化合物は、対応する低級アルコキシカルボニル基を有す
る炭素数1〜4個のアルキル基を還元することによって
も製造することができる。
【0031】一般式(I)において、R2 あるいはR3
が低級アルキル基で置換されていてもよいカルバモイル
基または該カルバモイル基を置換基としてもつ低級アル
キル基で示される化合物は、R2 あるいはR3 がカルボ
キシル基またはカルボキシル基を置換基としてもつ低級
アルキル基の化合物と、低級アルキル基で置換されてい
てもよいアミノ基とを、反応させることにより製造する
ことができる。該反応は、例えば酸ハライド法、DCC
法などの公知の方法を適宜選択して行うことができる。
更に、本化合物を公知の方法を用いて還元することによ
り、R2 、R3 が低級アルキル基で置換されていてもよ
いアミノ基で置換されている低級アルキル基である化合
物に導くこともできる。
【0032】また、一般式(I)において、R2 あるい
はR3 が低級アルコキシカルボニルアミノ基もしくは置
換されていてもよいベンジルオキシカルボニルアミノ基
である化合物は、R2 あるいはR3 がカルボキシル基で
ある化合物を原料として、対応する低級アルコ−ルある
いはベンジルアルコ−ル誘導体の存在下でクルチウス反
応を行うことによっても製造することができる。該反応
はP.A,S.Smith,Org.Reactio
n,Vol.3 337(1946)の記載の方法に準
じて行うことができる。上記で製造されたR2 あるいは
3 が低級アルコキシカルボニルアミノ基もしくは置換
されていてもよいベンジルアミノ基である化合物は、次
いで例えばアルカリ加水分解することにより、R2 ある
いはR3 がアミノ基である化合物に導くことができる。
【0033】一般式(I)において、R3 がハロゲン原
子である化合物は、R3 が水素原子である一般式(I)
の化合物を適当なハロゲン化剤を用いてハロゲン化する
ことにより製造することができる。ハロゲン化剤として
は、例えば塩素、臭素、N−クロロスクシミド、N−ブ
ロムスクシミド、スルフリルクロリドなどが用いられ
る。該反応は例えば、R.Kitamuraら,J.P
harm.Soc.Japan.,60 115(19
40)記載の方法にしたがって行うことができる。同様
に、R3 がアルキルチオ基あるいは置換されていてもよ
いフェニルチオ基である化合物は、R3 が水素原子であ
る一般式(I)の化合物と対応するスルフェニルハライ
ドを反応させることにより製造することができる。
【0034】なお、原料として用いられる化合物(I
I)または化合物(II’)は、公知の方法、例えば、
T.L.Jacobs,Heterocycl.Com
pounds,5 101(1957),D.E.Bu
tlerら、J.Org,Chem.,36 2542
(1971),あるいはL.P.Wiseら、J.Me
d.Chem.,30 1807(1887)記載の方
法により製造することができる。
【0035】かくして製造される一般式(I)の化合物
は、慣用される分離手段により反応系内より単離され、
また精製される。そのような単離・精製手段としては溶
媒抽出、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー、プ
レパラティブ薄層クロマトグラフィーなどが挙げられ
る。更に本発明化合物は、必要により遊離の形態で、ま
たは薬理学的に許容される酸、例えば塩酸、臭化水素
酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸、酢酸、プロピオ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、メタンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸、P−トルエンスルホン酸な
どの有機酸との酸付加塩の形態で、または薬理学的に許
容されるアンモニウム塩、またはアルカリ金属、或いは
アルカリ土類金属(例えば、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウムなど)の金属塩の形態で単離してもよい。
【0036】一般式(I)における好適な化合物とし
て、以下の化合物を表1〜6に具体的に例示することが
できる。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】上記の表において、略号は以下の基を示
す。 Me :メチル基 Et :エチル基 n−Pr :ノルマルプロピル基 n−Bu :ノルマルブチル基 n−Pen:ノルマルペンチル基 i−Bu :イソブチル基 c−Pr :シクロプロピル基 Ph :フェニル基 Bn :ベンジル基 Tet :1H−テトラゾ−ル−5−イル基
【0044】一般式(I)の化合物およびそれらの薬学
的に許容される塩のアンジオテンシンII(AII)拮
抗作用は、たとえばAII受容体結合試験、AII昇圧
反応抑制試験において認めることができる。 試験例1 AII受容体結合試験は、Chiuらの方法〔Chiu
A.T.,European J.Pharmaco
l.,157,pp13(1988)〕に準じて行っ
た。Wistar系雄性ラット(日本チャ−ルズリバ−
社供給)より調製した副腎皮質分画(タンパク質濃度:
0.2〜0.3g/ml)300μlを種々の濃度の被
験物質10μlと1.5〜2.5nMの〔3 H〕−AI
I10μlを有するトリス緩衝液中で25℃、1時間イ
ンキュベ−トした。氷冷した0.9%生理的食塩水20
mlを加えて反応を停止させ、直ちに吸引濾過し、濾紙
に回収した受容体結合〔3 H〕−AIIを液体シンチレ
−ションカウンタ−を用いて定量した。被験物質の代わ
りにDMSOを加えたときの結合量を100%、非標識
AII(最終濃度10-5M)を加えたときの結合量を0
%として、各濃度の被験物質存在下での〔3 H〕−AI
Iの結合率を算出した。濃度に対する結合率より結合阻
害曲線を導き、被験物質の阻害定数Kiを次式より求め
た。Ki=IC50/(1+C/Kd),IC50:結合率
50%になる化合物濃度、C:〔3 H〕−AIIの濃
度、Kd:用いた受容体の解離定数。本試験において、
代表的な化合物はKi値10-5M以下の活性を示した。
【0045】試験例2 AII昇圧反応抑制試験はWongらの方法〔Wong
P.C.,J.ofPharm.and Exp.T
herap.,252,pp719(1990)〕に準
じて行った。 Crj:Wistar系雄性ラット(9〜13週令,日
本チャ−ルズリバ−社供給)を用いた。試験1週間前に
ペントバルビタ−ル ナトリウム麻酔下で大腿動脈およ
び静脈に留置カニュ−レを施した。試験前日より試験直
前まで絶食、水自由摂取の条件下で飼育した。試験当
日、動脈カニュ−レを血圧トランスデュ−サ−(TP−
400T,日本光電社製)に接続し、無麻酔・無拘束下
での平均血圧を歪み圧力アンプ(AP−601G,日本
光電社製)を介してサ−マルアイレコ−ダ−(RTA−
1200,日本光電社製)で記録した。被験物質を投与
前に対照になるAII(300ng/kg)の静脈内投
与による昇圧反応を求めた。被験物質(10mg/k
g)を経口投与し、その後の各測定点においてAIIを
静脈内投与し、同様に昇圧反応を求め、被験物質投与前
および投与後の反応を比較して抑制率を求めた。本試験
において代表的な化合物は抑制率50%以上の活性を示
した。
【0046】
【発明の効果】一般式(I)で表される本発明化合物、
及びその塩は、低毒性でアンジオテンシンIIによる血
管収縮及び血圧上昇作用を強力に抑制し、高血圧症の治
療・予防に有効であり、また、アンジオテンシンII拮
抗作用が有効である他の疾患の治療・予防にも有効であ
る。具体的には、本態性高血圧症、腎性高血圧症、悪性
高血圧症などの高血圧症の治療・予防剤、更に心臓病、
脳卒中、蛋白尿を呈する腎疾患、動脈硬化症などの循環
器系疾患治療剤として有用である。医薬として用いる場
合、本発明化合物、及びその塩は、製剤の技術分野にお
ける通常の方法で、それ自体、或いは適宜の薬理学的に
許容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、粉末、顆
粒、錠剤、カプセル剤、注射剤などの剤型にして経口的
または非経口的に投与することができる。投与量は、対
象疾患、症状の程度、患者の年齢・性別・体重・感受性
差、投与方法、投与の時期・間隔、医薬製剤の性質・調
剤・種類、有効成分の種類などによって異なり、特に限
定されない。経口投与では、通常成人1人あたり約0.
1〜1.000g、好ましくは約1〜500g、また静
脈内投与では、0.1g〜30gを通常1日1〜3回に
わけて投与するのが好ましい。
【0047】
【実施例】
実施例1 1−(1) 1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−(N−トリ
フェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−
4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オ
ン3.00gのDMF30ml溶液に氷冷下、炭酸カリ
ウム3.23gを加え、[2’−(N−トリフェニルメ
チルテトラゾ−ル−5−イル)ビフェニル−4−イル]
メチルブロミド14.50gのDMF20ml溶液を3
0分かけて滴下した。滴下終了後、室温で7時間撹拌し
た。反応溶液に水を加えた後、トルエンで抽出した。抽
出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣をシリ
カゲルによるカラムクロマトグラフィーに付し、標記化
合物1.10gを淡黄色油状物として得た。 NMR(δ,CDCl3 ) 0.89(t,3H),1.22−1.32(m,2
H),1.69−1.77(m,2H),2.18
(s,3H),3.87(t,2H),4.92(s,
2H),5.32(s,1H),6.90−6.92
(m,7H),7.14−7.51(m,15H),
7.94−7.96(m, 1H)
【0048】1−(2)1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−(1H−テ
トラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル
−3−ピラゾリン−5−オン 実施例1−(1)で得られた化合物1.10gに室温
下、蒸留水8mlを加えて撹拌し、トリフルオロ酢酸1
1mlと水10mlとの混合溶液を20分かけて滴下し
た。室温で2時間撹拌した後に、氷冷下、4N水酸化ナ
トリウム水溶液40mlを加えてアルカリ性とし、ジエ
チルエーテルで洗浄した。次いで水層を希塩酸で酸性に
し、生じた白色沈澱物を濾過、減圧乾燥して粗生成物
0.36gを得た。この粗生成物をシリカゲルによるカ
ラムクロマトグラフィ−に付し、さらに塩化メチレン−
ヘキサンの混合溶媒から再結晶することにより、標記化
合物0.28gを白色粉末として得た。 m.p.:162−164℃ MS:m/z=388 (M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.89(t,3H),1.15−1.26(m, 2
H),1.60−1.69(m, 2H),1.91
(s,3H),3.57(t,2H),5.03(s,
2H),5.40(s,1H),7.06−7.28
(m,4H),7.43−7.45(m,1H),7.
53−7.62(m,2H),7.97−7.99
(m,1H)
【0049】実施例2 2−(1) 1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−カルボメト
キシビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−
5−オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オ
ン3.00gのDMF25ml溶液に、氷冷下で攪拌し
ながら、水素化ナトリウム(60%)0.80gを加え
て30分後に、(2’−カルボメトキシビフェニル−4
−イル)メチルブロミド6.36gのDMF20ml溶
液を35分かけて滴下した。滴下終了後、室温で5時間
撹拌した。反応溶液に水を加えた後、トルエンで抽出し
た。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、得られた残渣
をシリカゲルによるカラムクロマトグラフィーに付し、
標記化合物1.10gを黄色油状物として得た。 NMR(δ,CDCl3 ) 0.91(t,3H),1.22−1.41(m, 2
H),1.68−1.83(m, 2H),2.20
(s,3H),3.65(t,3H),5.09(s,
2H),5.38(s,1H),7.30−7.59
(m,7H),7.83−7.87(m,1H)
【0050】2−(2)1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−カルボキシ
ビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−
オン 実施例2−(1)で得られた化合物0.53gのエタノ
ール20ml溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶液4
mlを添加して4時間加熱還流した。冷却後、溶媒を減
圧留去し、残渣に水、次いで1N水酸化ナトリウム水溶
液を添加してアルカリ性にし、ジエチルエーテルで洗浄
した。水層を1N塩酸で酸性にすることにより生じた白
色沈澱物を濾過、減圧乾燥することにより、標記化合物
0.46gを白色粉末として得た。 m.p.:169.5−172.5℃ MS:m/z=364(M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.83(t,3H),1.12−1.19(m, 2
H),1.52−1.59(m, 2H),2.16
(s,3H),3.64(t,2H),5.03(s,
2H),5.37(s,1H),7.33−7.46
(m,6H),7.92−7.94(m,1H)
【0051】実施例1の方法に準じて実施例3〜8の化
合物を得た。得られた化合物を表7に示した。
【0052】
【表7】
【0053】実施例1の方法に準じて実施例9〜11の
化合物を得た。得られた化合物を表8に示した。
【0054】
【表8】
【0055】実施例2の方法に準じて実施例12〜17
の化合物を得た。得られた化合物を表9に示した。
【0056】
【表9】
【0057】実施例2の方法に準じて実施例18〜19
の化合物を得た。得られた化合物を表10に示した。
【0058】
【表10】
【0059】実施例20 20−(1) 1−n−ブチル−3−エトキシカルボニル−2−[2’
−(N−トリフェニルメチルテトラゾール−5−イル)
ビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−
オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−ピラゾリン−5−オ
ンおよび[2’−(N−トリフェニルメチルテトラゾ−
ル−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチルブロミド
の代わり、それぞれ、1−n−ブチル−3−エトキシカ
ルボニル−3−ピラゾリン−5−オンおよび[2’−
(N−トリフェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビ
フェニル−4−イル]メチルブロミドを用いて、実施例
1−(1)と同様にして、標記化合物を得た。 NMR(δ,CDCl3 ) 0.89(t,3H),1.18−1.45(m, 5
H),1.65−1.85(m, 2H),4.00
(t,2H),4.39(q,2H),4.98(s,
2H),6.11(s,1H),6.83−6.95
(m,6H),7.10−7.55(m,16H),
7.90−8.00(m,1H)
【0060】20−(2)1−n−ブチル−3−カルボキシ−2−[2’−(1H
−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メ
チル−3−ピラゾリン−5−オン 実施例20−(1)で得られた化合物4.34gのエタ
ノール200ml溶液に、10%水酸化ナトリウム水溶
液15mlを添加して2時間加熱還流した。冷却後、溶
媒を減圧留去し、残渣に水、次いで1N水酸化ナトリウ
ム水溶液を添加してアルカリ性にし、ジエチルエーテル
で洗浄した。水層を1N塩酸で酸性にすることにより生
じた白色沈澱物を濾過し、蒸留水およびジエチルエテー
ル、ヘキサンでよく洗浄したのち減圧乾燥することによ
り、標記化合物2.50gを白色粉末として得た。 m.p.:180−186℃ MS:m/z=418(M+ ) NMR(δ,CDCl3 +DMSO−d6 ) 0.89(t,3H),1.19−1.38(m,2
H),1.65−1.83(m,2H),4.00
(t,2H),5.16(s,2H),6.12(s,
1H),7.15−7.35(m,4H),7.40−
7.58(m,3H),7.61−7.70(m,1
H)
【0061】実施例211−n−ブチル−3−エトキシカルボニル−2−[2’
−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−
イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−(N−トリ
フェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−
4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オンの代わり
に1−n−ブチル−3−エトキシカルボニル−2−
[2’−(N−トリフェニルメチルテトラゾール−5−
イル)ビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン
−5−オンを用いて、実施例1−2)と同様して標記化
合物を得た。 m.p.:188−192℃ MS:m/z=447(M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.92(t,3H),1.21−1.35(m,5
H),1.75−1.82(m,2H),3,92
(t,2H),4.18(q,2H),5.09(s,
2H),6.04(s,1H),7.14−7.30
(m,4H),7.43−7.46(m,1H),7.
54−7.62(m,2H),8.05−8.07
(m,1H)
【0062】実施例22 22−(1) 実施例20−(1)で得られた1−n−ブチル−3−エ
トキシカルボニル−2−[2’−(N−トリフェニルメ
チルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]
メチル−3−ピラゾリン−5−オン1.54gに無水ト
ルエン20mlを加え、アルゴン気流下、−78℃に冷
却しながら1Mジイソブチルアルミニウムハイドライド
のエーテル溶液4mlを滴下した。同温度で3時間撹拌
した後に、メタノール0.2ml及び水0.2mlをゆ
っくり加え、生じた白色沈澱物を濾別した。濾液を減圧
留去することにより白色泡状物1.57gを得た。この
白色泡状物をシリカゲルによるクロマトグラフィーに付
し、化合物22−(1)−1および化合物22−(1)
−2をそれぞれ得た。 化合物22−(1)−1 1−n−ブチル−3−ヒドロキシメチル−2−[2’−
(N−トリフェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビ
フェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オ
ン(0.40g) NMR(δ,CDCl3 ) 0.90(t,3H),1.24−1.31(m, 2
H),1.68−1.76(m,2H),3.92
(t,2H),4.57(s,2H),4.97(s,
2H),5.56(s,1H),6.90−6.93
(m,6H),7.12−7.52(m,16H),
7.95−7.97(m,1H) 化合物22−(1)−2 1−n−ブチル−3−ホルミル−2−[2’−(N−ト
リフェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニル
−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン
(0.73g) NMR(δ,CDCl3 ) 0.91(t,3H),1.26−1.32(m, 2
H),1.75−1.83(m,2H),4.03
(t,2H),4.98(s,2H),6.08(s,
1H),6.90−6.92(m,6H),7.13−
7.53(m,16H),7.96−7.98(m,1
H),9.78(s,1H)
【0063】22−(2)1−n−ブチル−3−ヒドロキシメチル−2−[2’−
(1H−テトラゾ−ル−5−イル)ビフェニル−4−イ
ル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−(N−トリ
フェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−
4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オンの代わり
に 1−n−ブチル−3−ヒドロキシメチル−2−
[2’−(N−トリフェニルメチルテトラゾール−5−
イル)ビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン
−5−オン〔化合物22−(1)−1〕を用いて、実施
例1−(2)と同様にして、標記化合物を得た。 m.p.:147−149℃ MS:m/z=404(M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.90(t,3H),1.21−1.33(m, 2
H),1.67−1.77(m,2H),3.90
(t,2H),4.48(s,2H),5.15(s,
4(s,2H),5.44(s,1H),7.15−
7.34(m,4H),7.45−7.62(m,3
H),7.98−8.01(m,1H)
【0064】実施例231−n−ブチル−3−ホルミル−2−[2’−(1H−
テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチ
ル−3−ピラゾリン−5−オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−(N−トリ
フェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−
4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オンの代わり
に1−n−ブチル−3−ホルミル−2−[2’−(N−
トリフェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニ
ル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン〔化
合物22−(1)−2〕を用いて、実施例1−(2)と
同様にして標記化合物を得た。 m.p.:161−164℃ MS:m/z=402(M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.95(t,3H),1.31−1.41(m, 2
H),1.80−1.88(m,2H),4.10
(t,2H),5.17(s,2H),5.17(s,
2H),5.91(s,1H),7.25−7.27
(m,2H),7.40−7.47(m,3H),7.
54−7.63(m,2H),8.11−8.13
(m,1H),9.72(s,1H)
【0065】実施例243−ベンジルオキシカルボニルアミノ−1−n−ブチル
−2−[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフ
ェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン 実施例20−(2)で得られた1−n−ブチル−3−カ
ルボキシ−2−[2’−(1H−テトラゾール−5−イ
ル)ビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−
5−オン3.40gのアセトン20ml溶液に、氷冷
下、トリエチルアミン3.2mlを滴下してさらに30
分同温度で撹拌した後に、エチルクロロホルメート2.
2mlを滴下して1時間撹拌した。そしてアジ化ナトリ
ウム1.52gの水溶液3mlを加え、氷冷下でさらに
1時間撹拌した。反応混合物を水中にあけて塩化メチレ
ンで抽出し、抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥した後に、
溶媒を減圧留去してカルボン酸アジドの粗生成物を淡黄
色泡状物として得た。この粗生成物にベンジルアルコー
ル5mlを加えて120℃で7時間撹拌した。室温まで
冷却した後に反応生成物をシリカゲルによるカラムクロ
マトグラフィーに付し、標記化合物を1.20g得た。 m.p.:191−192℃ MS:m/z=523(M+ ) NMR(δ,CDCl3 +DMSO−d6 ) 0.89(t,3H),1.19−1.36(m, 2
H),1.60−1.76(m,2H),3.83
(t,2H),5.08(s,2H),5.18(s,
2H),5.90(brs,1H),7.15−7.4
0(m,9H),7.45−7.64(m,3H)
, 7.70−7.75(m,1H),8.12(br
s,1H)
【0066】実施例251−n−ブチル−3−(4−メチルベンジロキシ)カル
ボニルアミノ−2−[2’−(1H−テトラゾール−5
−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾリ
ン−5−オン ベンジルアルコールの代わりに4−メチルベンジルアル
コールを用いて、実施例24と同様にして、標記化合物
を得た。 m.p.:171−173.5℃ MS:m/z=537(M+ ) NMR(δ,CDCl3 +DMSO−d6 ) 0.89(t,3H),1.23−1.31(m, 2
H),1.63−1.72(m,2H),2.34
(s,3H),3.84(t,2H),5.08(s,
2H),5.13(s,2H),5.91(brs,1
H),7.15−7.33(m,8H),7.49−
7.53(m,2H),7.59−7.62(m,1
H),8.25(brs,1H)
【0067】実施例261−n−ブチル−3−エトキシカルボニルアミノ−2−
[2’−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル
−4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オン 実施例24で得られた3−ベンジルオキシカルボニルア
ミノ−1−n−ブチル−2−[ 2’−(1H−テトラ
ゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−3
−ピラゾリン−5−オン0.40gに0.1M水酸化ナ
トリウムのエタノール溶液20mlを加え、4.5時間
加熱還流した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、得られ
た残渣に希塩酸を加えて中性とした後に酢酸エチルで抽
出した。抽出液を水、次いで飽和食塩水で洗浄し無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧留去することにより
標記化合物0.16gを肌色粉末として得た。 m.p.:194−196℃ MS:m/z=462(M+ +1) NMR(δ,CDCl3 +DMSO−d6 ) 0.90(t,3H),1.24−1.33(m, 5
H),1.66−1.73(m,2H),3.86
(t,2H),4.19(q,2H),5.09(s,
2H),5.90(brs,1H),7.18−7.3
5(m,4H),7.48−7.52(m,2H),
7.57−7.61(m,1H),7,73−7.75
(m,1H),7.86(brs,1H)
【0068】実施例273−アミノ−1−n−ブチル−2−[2’−(1H−テ
トラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル
−3−ピラゾリン−5−オン 実施例24で得られた3−ベンジルオキシカルボニルア
ミノ−1−n−ブチル−2−[2’−(1H−テトラゾ
ール−5−イル)ビフェニル−4−イル]メチル−3−
ピラゾリン−5−オン4.52gのジオキサン溶液15
0mlに2.5M水酸化ナトリウム水溶液20mlを加
えて、8時間100℃で加熱攪拌した。反応終了後、溶
媒を減圧留去して得られた残渣に希塩酸を加えて酸性に
し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を減圧留
去した。得られた茶色油状物に少量の酢酸エチルを加え
て超音波処理をすることにより、標記化合物2.90g
を淡ベージュ色粉末として得た。 m.p.:164−167℃ MS:m/z=390(M+ +1) NMR(δ,CDCl3 +DMSO−d6 ) 0.91(t,3H),1.20−1.32(m, 2
H),1.65−1.73(m,2H),3.77
(t,2H),4.95(s,1H),5.03(s,
2H),7.17−7.32(m,4H),7.48−
7.61(m,3H),7.74−7.77(m,1
H)
【0069】実施例28 28−(1) 1−n−ブチル−4−クロロ−3−メトキシメチル−2
−〔2’−カルボメトキシビフェニル−4−イル]メチ
ル−3−ピラゾリン−5−オン 1−n−ブチル−3−メトキシメチル−2−[2−カル
ボメトキシビフェニル−4−イル]メチル−3−ピラゾ
リン−5−オン0.50gのクロロホルム溶液25ml
に塩化スルフリル0.12mlを加えて30分加熱還流
した。冷却後、反応溶液に氷水を加え炭酸水素ナトリウ
ム水溶液で中和した後に、クロロホルムで抽出した。抽
出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧留去して得ら
れた粗生成物をシリカゲルによるカラムクロマトグラフ
ィーに付し、標記化合物0.21gを淡黄色油状物とし
て得た。 MS:m/z=442(M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.87(t,3H),1.16−1.35(m, 2
H),1.55−1.73(m,2H),3.40
(s,2H),3.64(s,3H),3.81(t,
2H),4.39(s,2H),5.33(s,2
H),7.30−7.58(m,7H),7.84−
7.86(m,1H)
【0070】28−(2)1−n−ブチル−4−クロロ−3−メトキシメチル−2
−[2’−カルボキシビフェニル−4−イル]メチル−
3−ピラゾリン−5−オン 1−n−ブチル−3−メチル−2−[2’−(N−トリ
フェニルメチルテトラゾール−5−イル)ビフェニル−
4−イル]メチル−3−ピラゾリン−5−オンの代わり
に1−n−ブチル−4−クロロ−3−メトキシメチル−
2−〔2’−カルボメトキシビフェニル−4−イル]メ
チル−3−ピラゾリン−5−オンを用いて、実施例2−
(2)と同様にして、標記化合物0.13gを淡黄色油
状物として得た。 MS:m/z=428(M+ ) NMR(δ,CDCl3 ) 0.86(t,3H),1.19−1.28(m, 2
H),1.61−1.68(m,2H),3.42
(s,3H),3.77(t,2H),4.36(s,
2H),5.33(s,2H),7.31−7.44
(m,6H),7.53−7.56(m,1H),7.
92−7.94(m,1H)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 231/44 231/46 231/48 231/50 231/52 403/10 231 8829−4C (72)発明者 中越 一郎 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 藤原 寛 山口県宇部市大字小串1978番地―5 宇部 興産株式会社宇部研究所内 (72)発明者 木村 富美夫 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、R1 はアルキル基、アルケニル基、シクロアル
    キル基、ハロゲン化アルキル基、または置換基として低
    級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子もしく
    はニトロ基を有していてもよいフェニル基を表し、 R2 、R3 は、同一または異なっており、 (a)水素原子、ホルミル基、カルボキシル基、カルバ
    モイル基、フェニル基、フェニルチオ基、またはベンジ
    ルオキシカルボニル基、 (b)ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキル
    基、低級アルキルチオ基、低級アルコキシカルボニル
    基、低級アルカノイル基または低級アルキルカルバモイ
    ル基、 (c)アミノ基、低級アルキルアミノ基、低級アルカノ
    イルアミノ基、低級アルコキシカルボニルアミノ基、ベ
    ンジルオキシカルボニルアミノ基、またはベンゼン環に
    低級アルキル基または低級アルコキシ基を有するベンジ
    ルオキシカルボニルアミノ基、 (d)置換基としてハロゲン原子、ヒドロキシル基、低
    級アルコキシ基、カルボキシル基、カルバモイル基、低
    級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルバモイル
    基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、もしくは低級ア
    ルカノイルアミノ基を有する低級アルキル基、あるい
    は、 (e)置換基として低級アルキル基、低級アルコキシ
    基、ハロゲン原子もしくはニトロ基を有するフェニル
    基、またはフェニルチオ基を表し、Xは、1H−テトラ
    ゾール−5−イル基またはカルボキシル基を表す〕で示
    されるピラゾリノン誘導体。
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