JPH06100424A - 口腔用水性ゲル基剤 - Google Patents
口腔用水性ゲル基剤Info
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- JPH06100424A JPH06100424A JP25636192A JP25636192A JPH06100424A JP H06100424 A JPH06100424 A JP H06100424A JP 25636192 A JP25636192 A JP 25636192A JP 25636192 A JP25636192 A JP 25636192A JP H06100424 A JPH06100424 A JP H06100424A
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Abstract
性粘結剤により、チキソトロピー性に富んだ口腔用水性
ゲル基剤の提供。 【構成】 ヒドロキシプロピルメチルセルロースにおい
て、水酸基が、(a)3−C8-12アルコキシ−2−ヒド
ロキシプロポキシル基および(b)3−C14-18アルコ
キシ−2−ヒドロキシプロポキシル基によって置換さ
れ、かつ(a)の置換度(M.S.)が0.0005〜
0.03、(b)の置換度(M.S.)が0.0005〜
0.005であり、(a)および(b)の置換度(M.
S.)の合計が0.001〜0.03であるように疎水
的に改質されたヒドロキシプロピルメチルセルロース;
グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コールおよびそれらの混合物からなる群より選ばれる湿
潤剤;および水からなることを特徴とする口腔用水性ゲ
ル基剤。
Description
する。
口腔用組成物における非イオン性粘結剤としては、ヒド
ロキシエチルセルロース(以下、HECという)などが
あるが、ゲル化に非常に時間がかかる上、チキソトロピ
ー性が低いなど使用に適した良好な物性を得ることは難
しい。一方、特開昭60−104008号において、ゲ
ル状練歯磨における物性をコントロールするため、炭素
数8〜25の炭化水素基で疎水的に改質されたHECを
用いることが開示されているが、この物質のチキソトロ
ピー性は低く、さらに無機系増粘剤を添加しなければ口
腔用ゲルとしての適当な物性を得ることはできない。ま
た、この物質の疎水基は均一な鎖長であり、異なる鎖長
の疎水基を組み合わせて用いることは開示されていな
い。さらに、原料ポリマーとしてヒドロキシプロピルメ
チルセルロース(以下、HPMCという)を用いて疎水
的改質を行った物質を、口腔用のゲル基剤として用いる
ことについては未だ提案されていない。
な事情に鑑み、無機系増粘剤を加えることなく、非イオ
ン性粘結剤により、チキソトロピー性に富んだ口腔用の
水性ゲルを得ることを目的として鋭意研究を行なった結
果、炭素数の異なる2種の置換アルキル基を導入して疎
水的改質を行ったHPMCを粘結剤として用い、さらに
特定の湿潤剤、および水を配合することにより、良好な
物性を有する口腔用水性ゲル基剤が得られることを見い
だし、本発明を完成するに至った。
ロピルメチルセルロースにおいて、水酸基が、(a)3
−アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシル基(ただ
し、アルコキシの炭素数は8〜12)および(b)3−
アルコキシ−2−ヒドロキシプロポキシル基(ただし、
アルコキシの炭素数は14〜18)によって置換され、
かつ(a)の置換度(M.S.)が0.0005〜0.0
3、(b)の置換度(M.S.)が0.0005〜0.0
05であり、(a)および(b)の置換度(M.S.)の
合計が0.001〜0.03であるように疎水的に改質
されたヒドロキシプロピルメチルセルロース、 (2)グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコールおよびそれらの混合物からなる群より選ば
れる湿潤剤、および (3)水 からなる口腔用水性ゲル基剤を提供するものである。こ
こに、「M.S.」はグルコース単位当たりに結合した置
換基の平均モル数を意味する。
MC(以下、HM−HPMCという)は、HPMCの水
酸基が、
る]、
る]で表される基で置換されてエーテル結合を形成した
化合物である。
なるHPMCのメチル基、ヒドロキシプロピル基の置換
度は、該HPMCが水溶性であれば特に限定されず、例
えば、市販のHPMCではメトキシル基が19.0〜3
0.0重量%、ヒドロキシプロポキシル基が4.0〜1
2.0重量%までのものがあり、このうちいずれも使用
できる。また該HPMCの粘度も特に限定されず、例え
ば、2%水溶液における20℃での粘度が10〜10
0,000cP程度のものまでいずれも使用できるが、
より少ない添加量で高い粘性のものを得るためには1,
000〜100,000cP程度のものを用いることが
望ましい。例えば、信越化学工業社のメトローズ60S
H10,000、65SH15,000、90SH10
0,000などが使用できる。疎水基を導入するための
改質剤として、各々、炭素数8〜12および14〜18
のアルキル基を有する2種のアルキルグリシジルエーテ
ルが使用される。本発明で用いられるHM−HPMC
は、中鎖(C8〜C12)および長鎖(C14〜C18)の異
なる疎水基2種を持つことが特徴である。市販のアルキ
ルグリシジルエーテルを用いるにあたり、必ずしも同数
の炭素原子から構成されない場合がある。例えば、C18
の疎水基を導入する時、ステアリルグリシジルエーテル
を改質剤として使用できるが、安価に市販されているス
テアリルグリシジルエーテルでは約30%のセチルグリ
シジルエーテルを含んでいるため、実際にはこの改質剤
で、C18とC16の混合置換基が導入されることとなる。
しかし、本発明においては、このような置換基は異なる
2種の疎水基とは見なさない。
えば、HPMCをイソプロピルアルコールやt−ブチル
アルコールのような低級アルコールに分散させ、アルカ
リを添加してアルカリセルロースとし、これにアルキル
グリシジルエーテルを加えて、加熱することにより行な
うことができる。中和により反応を停止した後、有機溶
媒で洗浄して精製する。このようにして得られたHM−
HPMCは、水に対する溶解度が25℃において少なく
とも0.1重量%である。該HM−HPMCを口腔用水
性ゲル基剤に応用するにあたり、その含量は、通常、
0.5〜5重量%である。0.5重量%より低いと充分
な粘性が得られず、5重量%を超えると高粘度となり、
ゴム様の弾性を示すため使用に適さない。
ロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびそ
れらの混合物からなる群より選ばれ、口腔用水性ゲル基
剤に1〜80重量%、好ましくは、10〜40重量%の
割合で含有される。通常、残部は水である。本発明の口
腔用水性ゲル基剤は自体公知の方法により製造すること
ができ、口腔用水性ゲル基剤における本発明の効果を損
なわない範囲で、他の成分(例、研磨剤、界面活性剤及
び香味剤)を配合することもできる。
て、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。なお、特に断ら
ない限り、「%」は、重量%を表す。
が29%、ヒドロキシプロポキシル基が9.0%で、2
%水溶液の20℃における粘度が、9,000cPであ
るHPMC400g、イソプロピルアルコール400
g、NaOH12g、さらにアルキルグリシジルエーテ
ルを仕込み、窒素流入下、80℃で5時間反応させた。
ついで反応スラリーを酢酸で中和し、冷却後、ヘキサン
−イソプロピルアルコール混合液(1:1 w/w)1
200gで3回洗浄し、乾燥後、粉砕してHM−HPM
Cを得た。HM−HPMC中の3−アルコキシ−2−ヒ
ドロキシプロポキシル基の含量は、試料をヨウ化水素酸
で分解後に生成されるヨウ化アルキルをガスクロマトグ
ラフで定量することにより測定した。
拌混合した後、水を加えて10分間さらに撹拌する。こ
のゲルについて、以下の条件で粘度の測定と、非ニュー
トン性指数の算出を行った。
ソトロピー性は高くなる。
る物性を総合的に評価した。結果を表1に示す。 ○…20rpm測定時のみかけ粘度300ポアズ以上、か
つ非ニュートン性指数が0.35以下。 ×…20rpm測定時のみかけ粘度が300ポアズ未満、
または非ニュートン性指数が0.35より大きい。
づく物性の違いを示す。比較例1および3は単独の疎水
基で置換されたHM−HPMCでは不溶である。しか
し、実施例1および3のように、各々比較例1および3
と同程度の合計置換基である混合した疎水基で置換され
たHM−HPMCでは可溶化することがわかる。また比
較例4において、C6アルキル疎水基によって置換され
たHM−HPMCはチキソトロピー性が低く、口腔用の
ゲルとしては適さないことがわかる。したがって、アル
キルグリシジルエーテル疎水基の炭素数はC8以上であ
るとした。また、比較例2のように混合置換基でも不溶
となる場合があるため、C8〜C12アルキル基置換度
(M.S.)は0.0005〜0.03、C14〜C18アル
キル基置換度(M.S.)は0.0005〜0.005、
かつこれらアルキル基置換度(M.S.)の合計は0.0
01〜0.03、と範囲を限定した。
HM−HPMCの疎水基組成は実施例1(表1)のもの
を用いた。結果を表2に示す。
MC(実施例1)の相容性についての評価を示す。実施
例4〜6に示されるように、HM−HPMCはグリセリ
ン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールに
対しては相容性が良く、チキソトロピー性の高いゲルが
得られる。一方、比較例5〜7のように1,3−ブチレ
ングリコール、ソルビトール、マルチトールに対しては
粘度・チキソトロピー性ともに低く、相容性が悪い。
ピー性の物性が極めて優れ、かつ経時的にも安定した口
腔用水性ゲル基剤が得られる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (1)ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースにおいて、水酸基が、(a)3−アルコキシ−2−
ヒドロキシプロポキシル基(ただし、アルコキシの炭素
数は8〜12)および(b)3−アルコキシ−2−ヒド
ロキシプロポキシル基(ただし、アルコキシの炭素数は
14〜18)によって置換され、 かつ(a)の置換度(M.S.)が0.0005〜0.0
3、(b)の置換度(M.S.)が0.0005〜0.0
05であり、(a)および(b)の置換度(M.S.)の
合計が0.001〜0.03であるように疎水的に改質
されたヒドロキシプロピルメチルセルロース、 (2)グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレ
ングリコールおよびそれらの混合物からなる群より選ば
れる湿潤剤、および (3)水からなることを特徴とする口腔用水性ゲル基
剤。 - 【請求項2】 疎水的に改質されたヒドロキシプロピル
メチルセルロースを0.5〜5重量%含有する請求項1
記載の口腔用水性ゲル基剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25636192A JP2968396B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 口腔用水性ゲル基剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25636192A JP2968396B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 口腔用水性ゲル基剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06100424A true JPH06100424A (ja) | 1994-04-12 |
JP2968396B2 JP2968396B2 (ja) | 1999-10-25 |
Family
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25636192A Expired - Fee Related JP2968396B2 (ja) | 1992-09-25 | 1992-09-25 | 口腔用水性ゲル基剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2968396B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002062309A1 (fr) * | 2001-02-08 | 2002-08-15 | Sunstar Kabushiki Kaisha | Compositions pour administration orale |
-
1992
- 1992-09-25 JP JP25636192A patent/JP2968396B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2002062309A1 (fr) * | 2001-02-08 | 2002-08-15 | Sunstar Kabushiki Kaisha | Compositions pour administration orale |
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JP2968396B2 (ja) | 1999-10-25 |
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