JPH0599588A - 熱交換器用伝熱管及びその製造方法 - Google Patents
熱交換器用伝熱管及びその製造方法Info
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- JPH0599588A JPH0599588A JP28403591A JP28403591A JPH0599588A JP H0599588 A JPH0599588 A JP H0599588A JP 28403591 A JP28403591 A JP 28403591A JP 28403591 A JP28403591 A JP 28403591A JP H0599588 A JPH0599588 A JP H0599588A
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- JP
- Japan
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- tube
- heat transfer
- zinc
- powder
- film
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- Pending
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16L—PIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16L58/00—Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation
- F16L58/02—Protection of pipes or pipe fittings against corrosion or incrustation by means of internal or external coatings
- F16L58/04—Coatings characterised by the materials used
- F16L58/08—Coatings characterised by the materials used by metal
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 特に擦過疵に対する耐食性が優れた熱交換器
用伝熱管を得ることを目的とする。 【構成】 水酸化亜鉛又は酸化亜鉛を主成分とする亜鉛
化合物をZn成分の含有量に換算して10重量%以上含有
する皮膜を管内面に 5乃至100μmの厚さで形成する。
この皮膜は、金属亜鉛粉末とこの金属亜鉛粉末に対して
1乃至10重量%の金属鉄粉末との混合物粉末の懸濁液を
管内面に付着させた後、水蒸気分圧が1.9乃至32.0mmHg
の酸化性ガスを0.05乃至5.0 m/秒の速度で管内に送風
することにより形成する。
用伝熱管を得ることを目的とする。 【構成】 水酸化亜鉛又は酸化亜鉛を主成分とする亜鉛
化合物をZn成分の含有量に換算して10重量%以上含有
する皮膜を管内面に 5乃至100μmの厚さで形成する。
この皮膜は、金属亜鉛粉末とこの金属亜鉛粉末に対して
1乃至10重量%の金属鉄粉末との混合物粉末の懸濁液を
管内面に付着させた後、水蒸気分圧が1.9乃至32.0mmHg
の酸化性ガスを0.05乃至5.0 m/秒の速度で管内に送風
することにより形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は管内に冷却水を通水する
熱交換器用伝熱管及びその製造方法に関し、特に冷却水
による腐食を防止するためにその内面に防食皮膜が形成
された熱交換器用伝熱管及びその製造方法に関する。
熱交換器用伝熱管及びその製造方法に関し、特に冷却水
による腐食を防止するためにその内面に防食皮膜が形成
された熱交換器用伝熱管及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】管内に海水、河海水又は淡水を冷却水と
して通水する熱交換器においては、通常、伝熱管として
銅又は銅合金管が使用されている。この場合に、冷却水
による腐食を防止する目的で伝熱管の内面に保護皮膜を
形成することがある。例えば、伝熱管の内面に有機樹脂
系塗料等を塗装し、塗膜を保護皮膜とすることにより、
伝熱管の腐食を防止する。しかし、この方法は防食効果
はあるものの、電気防食を適用する場合に、塗膜に膨れ
を生じることがあるという欠点がある。
して通水する熱交換器においては、通常、伝熱管として
銅又は銅合金管が使用されている。この場合に、冷却水
による腐食を防止する目的で伝熱管の内面に保護皮膜を
形成することがある。例えば、伝熱管の内面に有機樹脂
系塗料等を塗装し、塗膜を保護皮膜とすることにより、
伝熱管の腐食を防止する。しかし、この方法は防食効果
はあるものの、電気防食を適用する場合に、塗膜に膨れ
を生じることがあるという欠点がある。
【0003】そこで、本願発明者等は、伝熱管の内面に
有機系樹脂に替えて予め水酸化鉄の皮膜を形成しておく
技術を提案した(特開平2-169996号等)。これらの技術
においては、管内面に鉄粉懸濁液を薄く付着させ、この
管内面を酸化性ガス雰囲気に曝すことにより水酸化鉄皮
膜を形成するものであり、薄膜性、均一性及び密着性が
優れていると共に電気防食による耐食性が優れた水酸化
鉄皮膜を短時間で形成できる。
有機系樹脂に替えて予め水酸化鉄の皮膜を形成しておく
技術を提案した(特開平2-169996号等)。これらの技術
においては、管内面に鉄粉懸濁液を薄く付着させ、この
管内面を酸化性ガス雰囲気に曝すことにより水酸化鉄皮
膜を形成するものであり、薄膜性、均一性及び密着性が
優れていると共に電気防食による耐食性が優れた水酸化
鉄皮膜を短時間で形成できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
2-169996号に開示した伝熱管は、管内に貝殻等の鋭利な
形状の異物が流入すると、擦過疵を受けやすいという欠
点がある。
2-169996号に開示した伝熱管は、管内に貝殻等の鋭利な
形状の異物が流入すると、擦過疵を受けやすいという欠
点がある。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、その内面に、優れた防食効果を有し、且
つ、電気防食による膨れを生じることがなく、更に異物
の流入があっても擦過疵を受けにくい防食皮膜を有する
熱交換器用伝熱管及びその製造方法を提供することを目
的とする。
のであって、その内面に、優れた防食効果を有し、且
つ、電気防食による膨れを生じることがなく、更に異物
の流入があっても擦過疵を受けにくい防食皮膜を有する
熱交換器用伝熱管及びその製造方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る熱交換器用
伝熱管は、防食皮膜を管内面に形成した熱交換器用伝熱
管において、前記防食皮膜は、水酸化亜鉛又は酸化亜鉛
を主成分とする亜鉛化合物をZn成分の含有量に換算し
て10重量%以上含有し、膜厚が 5乃至100 μmであるこ
とを特徴とする。
伝熱管は、防食皮膜を管内面に形成した熱交換器用伝熱
管において、前記防食皮膜は、水酸化亜鉛又は酸化亜鉛
を主成分とする亜鉛化合物をZn成分の含有量に換算し
て10重量%以上含有し、膜厚が 5乃至100 μmであるこ
とを特徴とする。
【0007】本発明に係る熱交換器用伝熱管の製造方法
は、金属亜鉛粉末とこの金属亜鉛粉末に対して 1乃至10
重量%の金属鉄粉末との混合物の懸濁液を管内面に付着
させる工程と、管内に水蒸気分圧が 1.9乃至32.0mmHgの
酸化性ガスを0.05乃至5.0 m/秒の速度で通過させる工
程とを有することを特徴とする。
は、金属亜鉛粉末とこの金属亜鉛粉末に対して 1乃至10
重量%の金属鉄粉末との混合物の懸濁液を管内面に付着
させる工程と、管内に水蒸気分圧が 1.9乃至32.0mmHgの
酸化性ガスを0.05乃至5.0 m/秒の速度で通過させる工
程とを有することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明においては、管内面に水酸化亜鉛又は酸
化亜鉛を主成分とする亜鉛化合物をZn成分の含有量に
換算して10重量%以上含む防食皮膜が、管内面に 5乃至
100 μmの厚さで形成されている。亜鉛化合物は銅合金
の耐食性の向上に優れた効果がある。しかし、防食皮膜
中のZn含有量が10重量%未満の場合は、上述の効果を
十分に得ることができない。また、皮膜の膜厚が 5μm
未満の場合も、亜鉛化合物による耐食性向上効果を十分
に得ることができない。一方、皮膜の膜厚が 100μmを
超えると、伝熱性能の低下が著しく、伝熱管として実用
的でなくなる。従って、防食皮膜中の亜鉛化合物の含有
量はZn成分の含有量に換算して10重量%以上であり、
防食皮膜の膜厚は 5乃至100 μmであることが必要であ
る。
化亜鉛を主成分とする亜鉛化合物をZn成分の含有量に
換算して10重量%以上含む防食皮膜が、管内面に 5乃至
100 μmの厚さで形成されている。亜鉛化合物は銅合金
の耐食性の向上に優れた効果がある。しかし、防食皮膜
中のZn含有量が10重量%未満の場合は、上述の効果を
十分に得ることができない。また、皮膜の膜厚が 5μm
未満の場合も、亜鉛化合物による耐食性向上効果を十分
に得ることができない。一方、皮膜の膜厚が 100μmを
超えると、伝熱性能の低下が著しく、伝熱管として実用
的でなくなる。従って、防食皮膜中の亜鉛化合物の含有
量はZn成分の含有量に換算して10重量%以上であり、
防食皮膜の膜厚は 5乃至100 μmであることが必要であ
る。
【0009】また、本願発明者等は上述の保護皮膜を管
内面に形成する方法についても鋭意研究した。その結
果、金属亜鉛粉末を管内面に付着させた後、この金属亜
鉛を酸化させることにより容易に且つ均一に防食皮膜を
形成することが可能であり、この場合に、金属亜鉛粉末
に対して 1乃至10重量%の金属鉄粉末を加えることによ
り、形成された皮膜の素地に対する密着性を著しく向上
させることができることを見い出した。
内面に形成する方法についても鋭意研究した。その結
果、金属亜鉛粉末を管内面に付着させた後、この金属亜
鉛を酸化させることにより容易に且つ均一に防食皮膜を
形成することが可能であり、この場合に、金属亜鉛粉末
に対して 1乃至10重量%の金属鉄粉末を加えることによ
り、形成された皮膜の素地に対する密着性を著しく向上
させることができることを見い出した。
【0010】即ち、本発明方法においては、金属亜鉛粉
末とこの金属亜鉛粉末に対して 1乃至10重量%の金属鉄
粉末との混合物を懸濁させた液を管内面に付着させた
後、水蒸気分圧が 1.9乃至32.0mmHgの酸化性ガスを毎秒
0.05乃至5.0 mの速度で管内に送風する。鉄粉末の添加
量が 1重量%未満の場合は、上述の効果を十分に得るこ
とができない。また、鉄粉末を10重量%を超えて添加す
ると、金属粉末を付着させた後の酸化工程に長時間を要
するようになる。つまり、金属亜鉛と金属鉄とが共存す
ると両者の電位差に基づく局部電池が形成されて亜鉛が
陽極的に、鉄が陰極的に作用する。従って、鉄粉末の添
加量が多いと、亜鉛の酸化は促進されるものの鉄の酸化
が抑制されるようになり、金属酸化物又は水酸化物の皮
膜を形成するのに極めて長時間を要するようになって、
工業的に生産することを考慮すると実用的でない。この
ため、金属鉄粉末の添加量は金属亜鉛に対して1乃至10
重量%とする。
末とこの金属亜鉛粉末に対して 1乃至10重量%の金属鉄
粉末との混合物を懸濁させた液を管内面に付着させた
後、水蒸気分圧が 1.9乃至32.0mmHgの酸化性ガスを毎秒
0.05乃至5.0 mの速度で管内に送風する。鉄粉末の添加
量が 1重量%未満の場合は、上述の効果を十分に得るこ
とができない。また、鉄粉末を10重量%を超えて添加す
ると、金属粉末を付着させた後の酸化工程に長時間を要
するようになる。つまり、金属亜鉛と金属鉄とが共存す
ると両者の電位差に基づく局部電池が形成されて亜鉛が
陽極的に、鉄が陰極的に作用する。従って、鉄粉末の添
加量が多いと、亜鉛の酸化は促進されるものの鉄の酸化
が抑制されるようになり、金属酸化物又は水酸化物の皮
膜を形成するのに極めて長時間を要するようになって、
工業的に生産することを考慮すると実用的でない。この
ため、金属鉄粉末の添加量は金属亜鉛に対して1乃至10
重量%とする。
【0011】金属亜鉛粉末と金属鉄粉末との混合物の懸
濁液を管内面に付着させた後、管内に酸化性ガスを送風
して金属亜鉛及び金属鉄を酸化させる。この場合に、管
内に送風するガスは酸化性のものであれば特に限定され
るものではないが、一般的には空気が用いられる。この
酸化性ガスの水蒸気分圧が1.9mmHg 未満の場合は、金属
分が十分に酸化されない。一方、酸化性ガスの水蒸気分
圧が32.0mmHgを超えると、皮膜が不均一になりやすい。
従って、酸化性ガスの水蒸気分圧は 1.9乃至32.0mmHgと
する。
濁液を管内面に付着させた後、管内に酸化性ガスを送風
して金属亜鉛及び金属鉄を酸化させる。この場合に、管
内に送風するガスは酸化性のものであれば特に限定され
るものではないが、一般的には空気が用いられる。この
酸化性ガスの水蒸気分圧が1.9mmHg 未満の場合は、金属
分が十分に酸化されない。一方、酸化性ガスの水蒸気分
圧が32.0mmHgを超えると、皮膜が不均一になりやすい。
従って、酸化性ガスの水蒸気分圧は 1.9乃至32.0mmHgと
する。
【0012】また、管内に通流させる酸化性ガスの速度
が0.05m/秒未満の場合は、金属粉末が十分に酸化され
ない。一方、酸化性ガスの速度が 5.0m/秒を超える
と、金属粉末付着物が乾燥する前に一部が除去されて、
不均一な皮膜になってしまう。従って、金属粉末を管内
面に付着させた後に管内に通過させる酸化性ガスの速度
は0.05乃至5.0 m/秒とする。
が0.05m/秒未満の場合は、金属粉末が十分に酸化され
ない。一方、酸化性ガスの速度が 5.0m/秒を超える
と、金属粉末付着物が乾燥する前に一部が除去されて、
不均一な皮膜になってしまう。従って、金属粉末を管内
面に付着させた後に管内に通過させる酸化性ガスの速度
は0.05乃至5.0 m/秒とする。
【0013】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。
【0014】先ず、下記表1に示す割合で混合した金属
亜鉛粉末と金属鉄粉末との混合物10kgを 1.6N塩酸10リ
ットル及びエタノール8リットルを含む酸性液に溶解し
て十分に混合し、金属粉末懸濁液とした。次に、外径が
25.4mm、肉厚が1.24mmのアルミニウム黄銅管(JIS H 33
00 C6872T )内面に、この懸濁液をエアレススプレー法
によって塗布した。このとき、塗液供給圧は 100kg/cm
2 、ノズル移動速度は2m/秒に設定した。そして、管
内に送風する酸化性ガスとしては、代表的な空気を選択
し、空気中の水蒸気分圧を表1に示すように調整して送
風した。送風時間はいずれも 3時間とした。このように
して形成された皮膜の厚さ及び皮膜中のZn成分の割合
も併せて表1に示す。
亜鉛粉末と金属鉄粉末との混合物10kgを 1.6N塩酸10リ
ットル及びエタノール8リットルを含む酸性液に溶解し
て十分に混合し、金属粉末懸濁液とした。次に、外径が
25.4mm、肉厚が1.24mmのアルミニウム黄銅管(JIS H 33
00 C6872T )内面に、この懸濁液をエアレススプレー法
によって塗布した。このとき、塗液供給圧は 100kg/cm
2 、ノズル移動速度は2m/秒に設定した。そして、管
内に送風する酸化性ガスとしては、代表的な空気を選択
し、空気中の水蒸気分圧を表1に示すように調整して送
風した。送風時間はいずれも 3時間とした。このように
して形成された皮膜の厚さ及び皮膜中のZn成分の割合
も併せて表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】このようにして得られた実施例及び比較例
の伝熱管に対し、次の項目の試験を行ない、その皮膜の
性能を評価した。
の伝熱管に対し、次の項目の試験を行ない、その皮膜の
性能を評価した。
【0017】皮膜の形成状況 各供試管を半割りにして、皮膜の均一性を目視で観察し
た。
た。
【0018】ヒートサイクル試験 各供試管を 200℃に加熱した大気中及び20℃の水中に夫
々30分間づつ交互に保持し、これを 200回繰り返した。
その後、各供試管を半割りにしてセロテープを皮膜に押
し付けた後、セロテープを剥ぎ取り、皮膜の剥離状況を
観察した。
々30分間づつ交互に保持し、これを 200回繰り返した。
その後、各供試管を半割りにしてセロテープを皮膜に押
し付けた後、セロテープを剥ぎ取り、皮膜の剥離状況を
観察した。
【0019】ジェット試験 供試管を半裁した試料に対し、海水ジェット流を照射し
た。即ち、海水のジェット流を口径が 2mmのノズルから
9.0m/秒の流速で吐出させ、このジェット流をノズル
出口から 2mm隔てた位置に設けた試料の内面に照射し
た。このジェット流の照射試験を1ヵ月間継続した後、
皮膜の密着性を目視により観察した。
た。即ち、海水のジェット流を口径が 2mmのノズルから
9.0m/秒の流速で吐出させ、このジェット流をノズル
出口から 2mm隔てた位置に設けた試料の内面に照射し
た。このジェット流の照射試験を1ヵ月間継続した後、
皮膜の密着性を目視により観察した。
【0020】モデルコンデンサによる腐食試験 清浄な天然海水を腐食媒とし、この腐食媒を 3.0m/秒
の流速でモデルコンデンサに装着した各供試管内に約6
ヵ月間通水し、その後腐食状況を観察すると共に、最大
腐食深さを測定した。試験は、各実施例及び比較例につ
いて2本づつ行ない、管の最大腐食深さを調べた。
の流速でモデルコンデンサに装着した各供試管内に約6
ヵ月間通水し、その後腐食状況を観察すると共に、最大
腐食深さを測定した。試験は、各実施例及び比較例につ
いて2本づつ行ない、管の最大腐食深さを調べた。
【0021】耐擦過疵試験 試験管を半割りにしてビーエムバウル式引掻試験を行な
い、皮膜の剥離が始まる荷重で耐擦過性を評価した。
い、皮膜の剥離が始まる荷重で耐擦過性を評価した。
【0022】伝熱性能 管外面側は水蒸気の凝縮、管内面側は冷却水という復水
器の条件における熱貫流率を測定して、内面に保護皮膜
を形成していない新管に対する低下率で伝熱性能を評価
した。
器の条件における熱貫流率を測定して、内面に保護皮膜
を形成していない新管に対する低下率で伝熱性能を評価
した。
【0023】これらの試験結果をまとめて下記表2,3
に示す。
に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】この表2,3から明らかなように、実施例
1乃至9はいずれも皮膜の均一性、密着性及び耐食性が
優れている。一方、Znに対するFeの添加量が多い比
較例2、酸化性ガスの水蒸気分圧が多い比較例4及び酸
化性ガスの速度が速い比較例6はいずれも皮膜の均一性
が悪いものであった。また、比較例1,3,5,7,8
は、皮膜の密着性が十分でなかった。また、比較例1乃
至7はいずれもモデルコンデンサにおける腐食深さが深
く、耐食性が十分であるといえない。
1乃至9はいずれも皮膜の均一性、密着性及び耐食性が
優れている。一方、Znに対するFeの添加量が多い比
較例2、酸化性ガスの水蒸気分圧が多い比較例4及び酸
化性ガスの速度が速い比較例6はいずれも皮膜の均一性
が悪いものであった。また、比較例1,3,5,7,8
は、皮膜の密着性が十分でなかった。また、比較例1乃
至7はいずれもモデルコンデンサにおける腐食深さが深
く、耐食性が十分であるといえない。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る熱交換
器用伝熱管は、酸化亜鉛を主成分とし亜鉛化合物をZn
成分の含有量に換算して10重量%以上含有する皮膜が管
内面に5乃至100 μmの厚さで形成されているから、貝
殻等の異物の流入による擦過疵に対しても優れた耐食性
を有していると共に伝熱性能も優れている。
器用伝熱管は、酸化亜鉛を主成分とし亜鉛化合物をZn
成分の含有量に換算して10重量%以上含有する皮膜が管
内面に5乃至100 μmの厚さで形成されているから、貝
殻等の異物の流入による擦過疵に対しても優れた耐食性
を有していると共に伝熱性能も優れている。
【0028】また、本発明方法によれば、金属亜鉛粉末
に対して所定量の金属鉄粉末を含む混合粉末の懸濁液を
管内面に付着させた後、水蒸気分圧を所定の範囲に設定
した酸化性ガスを管内に所定の速度で送風するから、上
述の耐食性が優れた皮膜を均一に形成することができ
る。
に対して所定量の金属鉄粉末を含む混合粉末の懸濁液を
管内面に付着させた後、水蒸気分圧を所定の範囲に設定
した酸化性ガスを管内に所定の速度で送風するから、上
述の耐食性が優れた皮膜を均一に形成することができ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 防食皮膜を管内面に形成した熱交換器用
伝熱管において、前記防食皮膜は、水酸化亜鉛又は酸化
亜鉛を主成分とする亜鉛化合物をZn成分の含有量に換
算して10重量%以上含有し、膜厚が 5乃至100 μmであ
ることを特徴とする熱交換器用伝熱管。 - 【請求項2】 金属亜鉛粉末とこの金属亜鉛粉末に対し
て 1乃至10重量%の金属鉄粉末との混合物の懸濁液を管
内面に付着させる工程と、管内に水蒸気分圧が 1.9乃至
32.0mmHgの酸化性ガスを0.05乃至5.0 m/秒の速度で通
過させる工程とを有することを特徴とする熱交換器用伝
熱管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28403591A JPH0599588A (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 熱交換器用伝熱管及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28403591A JPH0599588A (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 熱交換器用伝熱管及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0599588A true JPH0599588A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=17673459
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28403591A Pending JPH0599588A (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 熱交換器用伝熱管及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0599588A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006334614A (ja) * | 2005-05-31 | 2006-12-14 | Mitsubishi Alum Co Ltd | アルミニウム材塗布方法 |
JP2011163623A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Osaka Gas Co Ltd | スケール防止方法 |
-
1991
- 1991-10-03 JP JP28403591A patent/JPH0599588A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006334614A (ja) * | 2005-05-31 | 2006-12-14 | Mitsubishi Alum Co Ltd | アルミニウム材塗布方法 |
JP2011163623A (ja) * | 2010-02-08 | 2011-08-25 | Osaka Gas Co Ltd | スケール防止方法 |
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