JPH0598603A - 舗装、舗装構成体およびこれらの製造方法 - Google Patents

舗装、舗装構成体およびこれらの製造方法

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JPH0598603A
JPH0598603A JP8907292A JP8907292A JPH0598603A JP H0598603 A JPH0598603 A JP H0598603A JP 8907292 A JP8907292 A JP 8907292A JP 8907292 A JP8907292 A JP 8907292A JP H0598603 A JPH0598603 A JP H0598603A
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pavement
mixture
thermoplastic resin
aggregate
aggregates
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JP8907292A
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Hideyuki Okuyama
英之 奥山
Tetsuya Kojimoto
哲哉 柑本
Masakazu Tanaka
雅和 田中
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化性樹脂を使用しない新規な舗装および舗
装構成体と、その製造方法を提供する。 【構成】 舗装は、骨材を熱可塑性樹脂の加熱溶融物に
より結合する。舗装構成体Bの製造方法は、上記両者の
混合物を一次型枠1内で加熱した溶融混合物2′を、二
次型枠41,42で冷却プレスする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、運動場、公園、道路等
に利用される、多数の骨材が樹脂によって結合された舗
装および当該舗装を構成する所定形状の舗装構成体と、
これらの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来上記
舗装は、ゴムチップ等の軟弾性骨材や自然石等の硬質骨
材を液状の硬化性樹脂と混合した混合物を施工現場に塗
布し、硬化性樹脂を硬化させて施工される他、工場にお
いて上記混合物を型内に流し込み、硬化性樹脂を硬化さ
せて得たブロック状、シート状等の所定形状の舗装構成
体を、施工現場に敷き詰める方法も実施されている。と
ころが、上記硬化性樹脂を使用した従来の舗装は、何れ
の場合にも、以下のような種々の問題があった。 硬化性樹脂は、硬化反応の開始から反応が進行して
流動性が失われるまでの間、いわゆるポットライフの制
限があるので、作業性が悪い。すなわち硬化性樹脂は、
硬化剤を配合したり、硬化を促進する湿気、熱等を加え
たりすると直ちに硬化反応が開始されるので、混合状態
での長期の保存が不可能である。また、液状の硬化性樹
脂が使用した装置内にへばりついて硬化するため、頻繁
な洗浄が必要となる。さらに、硬化後の修正も不可能に
近いので、硬化反応が進行して流動性が失われる前に、
全ての作業を完了しなければならない。 硬化性樹脂の硬化物は、所定の強度を得るために硬
化後も長期間の養生が必要で、その間、完成した舗装を
使用できないので、とくに現場施工において他の作業の
障害となるおそれがある。またブロックやシートの場合
には、養生が完了して所定の強度が得られるまでの間、
製品の移動、輸送に十分な注意を払わねばならないた
め、生産性の点で問題が生じる。 工場でブロックやシートを作製する時、硬化性樹脂
の硬化反応を速めるために熱プレスが行われており、そ
のプレス時間が生産性を左右する最大の要因となってい
る。熱プレスを行えば、常温で硬化させる場合に比べて
硬化反応の時間を大幅に短縮できるが、それでも、硬化
反応が完了するまでには比較的長時間を要するので、生
産性向上の点で、いま一つ効果が不十分である。
【0003】また、熱プレスを行うと、その際の加熱に
よって硬化性樹脂の粘度が低くなって流れ易くなり、下
の方に溜まるので、硬化性樹脂の硬化物が下の方に多く
上の方に少ない不均一な舗装になるという問題もある。
しかも、熱プレスには大掛かりな設備が必要であるた
め、設備費の点でも問題がある。 硬化性樹脂の硬化物は、再度流動状態になることが
ない上、他の材料との相溶性が悪いので、手直しや破損
箇所の修復等ができない。また、修復できたとしても、
新たに骨材等を追加することになるので、その部分だけ
色違いになって目立つという問題もある。 硬化性樹脂は、硬化剤、架橋剤、有機溶媒等を含む
ので、毒性や悪臭が強く、作業者の健康にとって有害で
ある。 硬化性樹脂は、条件によって硬化反応の程度に差が
生じるため、混合、攪拌、施工、成形等の作業条件、あ
るいは、施工、成形、養生の際の、気温、湿度等の気候
条件によって、舗装の強度が大きくばらついてしまうお
それがある。 現状の硬化性樹脂は、例えばトルエンジイソシアネ
ート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)等を原料とした、一液湿気硬化型ウレタンプ
レポリマーであるが、このものは、光によって黄変した
り脆くなったりしやすく耐候性に劣る上、弾力性、柔軟
性も不十分な硬化物しか得られないものが多い。 固体の骨材と液状の硬化性樹脂とは、均一に攪拌す
るのが難しく、施工された舗装中に、骨材の多い部分と
少ない部分ができてしまうおそれがある。また、骨材と
硬化性樹脂との混合物は粘性の高い泥状を呈するので、
とくに工場でブロックやシートを作製する時、型に流し
込む作業を自動化するのが困難で、手作業によらねばな
らないという問題もある。
【0004】本発明は、以上の事情に鑑みてなされたも
のであって、上記のように種々の問題を有する硬化性樹
脂を使用しない、新規な舗装および舗装構成体と、これ
らの製造方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、本発明の第1の態様によれば、多数の骨
材が、当該骨材と混合された熱可塑性樹脂粉末の加熱溶
融物により結合されてなる舗装が提供される。また、本
発明の第2の態様によれば、骨材と、加熱溶融時に当該
骨材を結合するに足る量の熱可塑性樹脂粉末との混合物
を加熱して熱可塑性樹脂粉末を溶融させた後、この溶融
混合物を冷却して、上記舗装を形成する製造方法が提供
される。
【0006】また、本発明の第3の態様によれば、多数
の骨材が、当該骨材と混合された熱可塑性樹脂粉末の加
熱溶融物により結合され、かつ所定の形状に成形されて
なる舗装構成体が提供される。さらに、本発明の第4の
態様によれば、骨材と、加熱溶融時に当該骨材を結合す
るに足る量の熱可塑性樹脂粉末との混合物を型枠に充填
し、加熱して熱可塑性樹脂粉末を溶融させた後、この溶
融混合物を冷却プレス成形して、上記舗装構成体を製造
する製造方法が提供される。
【0007】上記構成からなる本発明によれば、熱可塑
性樹脂粉末を骨材の結合に使用しているので、硬化性樹
脂のようにポットライフの制限がなく、熱可塑性樹脂粉
末と骨材とを混合した状態で長期の保存が可能であり、
装置の洗浄の手間がほとんどかからない。しかも、熱可
塑性樹脂は加熱するだけで再度溶融できるので、作業時
間の延長や施工後の修正等も容易である等、作業性に優
れている。また、一次成形で骨材の結合が不完全でも、
再加熱により再結合できる他、一部が破損した場合に
は、コテ等で熱を加えるだけで、修復が可能である。
【0008】さらに、熱可塑性樹脂は、融点以下に冷却
すれば直ちに固化して所定の強度を発揮するので、養生
等が不要となる上、強制的に冷却すれば、製造時間を短
縮できるという利点もある。時間と温度を考慮すれば、
硬化性樹脂の時のように、上下での結合剤の不均一はお
こさない。熱可塑性樹脂は、硬化剤等の有害成分を含ま
ないので安全性が高い上、複雑な硬化反応によらず、液
相から固相への物理的な相変化により固化するので、周
囲の条件によって左右されることなく、常に一定の強度
を有する舗装や舗装構成体が得られる。
【0009】熱可塑性樹脂は、種類を選択すれば、硬化
性樹脂の硬化物に比べて高い弾力性、柔軟性、耐候性を
確保することか可能であり、しかも、可塑剤や安定剤等
の、種々の添加剤の配合により、上記各特性を、さらに
向上することもできる。熱可塑性樹脂粉末と骨材とは、
回転式のミキサーや万能攪拌機等の強力な攪拌機を使用
しなくても、振動を与えるだけで均一に混合できる上、
混合状態で放置しても分離することがないので、骨材が
均一に分散した舗装や舗装構成体を得ることができる。
【0010】また本発明の舗装構成体は、工場で大量に
製造したものを現場に敷き詰めるだけで舗装を施工でき
るので、現場での施工作業をより一層簡略化できるとい
う利点がある。さらに本発明の舗装構成体の製造方法に
おいては、骨材と熱可塑性樹脂粉末との溶融混合物を冷
却プレスで強制的に冷却しているので、溶融混合物を自
然冷却する場合に比べて製造時間を短縮できる。しか
も、上記冷却プレスの時間は、前述した、熱硬化性樹脂
を硬化させるための熱プレスに比べてかなりの時間短縮
になるので、従来よりも生産性を著しく向上できる。
【0011】また、上記冷却プレスには熱プレスのよう
な大掛かりな設備が不要で、プレス型に冷却水を通す等
の簡単な構成でよい。したがって、舗装構成体製造のた
めの設備は、冷却プレスと、熱可塑性樹脂粉末を溶融さ
せるための加熱手段だけでよく、簡易的な設備で製造で
きるという利点もある。液状の硬化性樹脂と骨材の混合
物は、前記のように粘性が高く手作業で型内に流し込ま
ねばならないが、熱可塑性樹脂粉末と骨材との混合物は
粘性が全くない粒状であるため、型内に流し込むのが容
易である。したがって、型内への流し込み作業を自動化
することも可能で、舗装構成体の製造をより一層効率化
できる。
【0012】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
の舗装は、図1(b)に示すように、多数の骨材R,R…
が、熱可塑性樹脂の加熱溶融物Mにより結合されること
で構成されている。上記舗装は、図1(a) に示すよう
に、多数の骨材R,R…と熱可塑性樹脂粉末m,m…と
が混合された混合物を加熱して、当該熱可塑性樹脂粉末
m,m…を溶融させる、本発明の製造方法により製造さ
れる。
【0013】混合物の加熱は、必要に応じて加圧下で行
うこともできる。加圧下で混合物の加熱を行った場合に
は、空隙率の小さい、密度の高い舗装を得ることができ
るだけでなく、加圧力を調整することで、舗装の空隙
率、密度を制御することもできる。さらに、加熱後の舗
装は、前述したように強制的に冷却しても良く、この場
合には、製造時間をより短縮することが可能となる。
【0014】舗装の現場への施工法としては、骨材と熱
可塑性樹脂粉末との混合物を、施工現場のコンクリート
舗装、アスファルト舗装等の表面に、必要に応じてプラ
イマー層等を介して散布したのち、熱盤等を用いて加熱
する方法や、事前に加熱した混合物を敷均した後に転圧
する方法等の、直接的な施工法も採用できるが、工場等
において、本発明の舗装構成体の製造方法に従って製造
した舗装構成体を現場に敷き詰める間接的な施工法が、
より好ましく採用される。
【0015】舗装構成体の製造方法の具体例としては、
まず図2に示すように、骨材と熱可塑性樹脂粉末とを混
合して得られた混合物2を一次型枠1内に充填する。骨
材と熱可塑性樹脂粉末は共に固体であるため、万能攪拌
機等の強力な攪拌機を使用しなくても、両者を洗面器等
の容器の中に入れ、手で振動を与える程度で十分に混合
でき、骨材に熱可塑性樹脂粉末を十分にまぶすことがで
きる。
【0016】混合物を一次型枠に充填する際には、型枠
に振動を与えて均一に仕込むようにすればよい。つぎ
に、混合物2が充填された一次型枠1をオーブン3内に
入れ、加熱して熱可塑性樹脂粉末を加熱溶融させる。加
熱の温度や時間は、本発明では特に限定されない。但
し、加熱温度が低過ぎると溶融樹脂の粘度が高くて、骨
材全体に行き渡らないおそれがあり、逆に加熱温度が高
過ぎると、樹脂や骨材の分解が起こる危険性がある。ま
た、加熱時間が短過ぎると、溶融樹脂が骨材全体に行き
渡らないおそれがあり、長過ぎると、樹脂や骨材の分解
が起こる危険性がある。したがって、加熱温度や加熱時
間は、使用する熱可塑性樹脂の種類に合わせて、上記の
問題の起こらない最適な範囲に設定することが望まし
い。
【0017】つぎに、オーブン3から取り出した一次型
枠1を直ちに、図3に示すように、熱可塑性樹脂粉末が
加熱溶融して骨材全体に行き渡った溶融混合物2′ご
と、上下一対の二次型枠41,42にセットして冷却プ
レスし、溶融混合物2′を十分に冷却すると、舗装構成
体Bが得られる。二次型枠41,42の冷却には、内部
に冷却水を通す等の、直接的な冷却方法の他、使用前の
二次型枠41,42を、予め十分に冷やしておいて冷却
プレスに使用する等の間接的な冷却方法を採用すること
もできる。
【0018】なお、舗装構成体の生産性をより一層向上
するには、一次型枠1を熱容量が小さく熱伝導率の大き
い材料で形成し、二次型枠41,42を熱を吸収しやす
い材料で形成するのがよい。上記製造方法で製造された
舗装構成体は、ブロック状の場合、直接に、またはコン
クリートブロック等の表面に接着した状態で、施工現場
のコンクリート舗装、アスファルト舗装、砂利等の上に
置き敷される。また、シート状の舗装構成体は、必要に
応じてプライマー層等を介して、コンクリート舗装、ア
スファルト舗装等の表面に接着される。
【0019】骨材としては、軟弾性骨材および硬質骨材
が使用される。軟弾性骨材としては、例えば粒径0.0
5〜30mm程度の、粒状または紐状(ひじき状)に粉砕
されたゴムチップ、ウレタンチップ、廃タイヤゴムチッ
プ、コルク、軟質廃プラスチックチップ等、従来公知の
種々の軟弾性骨材を使用することができる。上記軟弾性
骨材の硬度はとくに限定されないが、JIS A硬度で
70以下であることが、舗装の弾性を確保する上で好ま
しい。
【0020】一方硬質骨材としては、例えば自然石、木
片、クルミ片、竹屑、貝殻、セラミック粒、硬質プラス
チック粒、硬質プラスチック粉砕物等の、粒径0.05
〜30mm、JIS D硬度30以上の硬質粒子が好適に
使用される。自然石のように熱可塑性樹脂粉末と混合し
にくい硬質骨材は、例えばエポキシ樹脂等で表面処理を
施した状態で使用するのが好ましいが、そのままでも使
用できる。
【0021】熱可塑性樹脂粉末としては、従来公知の種
々の熱可塑性樹脂製の粉末の中から、とくに、融点60
〜200℃の熱可塑性樹脂で、平均粒径10メッシュ以
下の粉末が好適に使用される。とくに耐候性、耐水性に
優れ、軟質なものが好ましい。熱可塑性樹脂粉末の融点
が60℃未満では、完成した舗装中の熱可塑性樹脂が、
とくに夏場に、直射日光の熱によって再び溶融して、舗
装が変形するおそれがあり、逆に、融点が200℃を超
えると、施工時の熱可塑性樹脂粉末の溶融が困難になる
上、溶融時の熱で骨材、特に軟弾性骨材や硬質プラスチ
ック製の硬質骨材が劣化するおそれがある。
【0022】なお、熱可塑性樹脂のビカット軟化点は、
熱可塑性樹脂が直射日光等によって再溶融して舗装が変
形するのを防ぐという理由から、40℃以上であること
が好ましい。熱可塑性樹脂粉末の平均粒径が10メッシ
ュ以下であるのが好ましいのは、以下の理由による。
【0023】熱可塑性樹脂粉末の平均粒径が10メッシ
ュを超えると、ある程度加熱して溶融した状態で骨材を
混合しないと、骨材間の継がりが悪く、非常に脆いもの
となる。このため、加熱混合装置のような大型な設備
で、成形または施工前に予熱混合しておく必要がある。
これに対し、熱可塑性樹脂粉末の平均粒径が10メッシ
ュ以下の場合には、予熱混合しなくても、骨材間の継が
りが良く、強度に優れた舗装を得ることができる。した
がって、加熱混合装置のような大型機械が不要で、簡単
に骨材を混合でき、製造上メリットがある。
【0024】なお、工場等で、加熱混合装置等の、予熱
混合のための設備が使用可能な場合には、熱可塑性樹脂
粉末の平均粒径に制限はない。好ましい熱可塑性樹脂粉
末としては、エチルメチルアクリレート(EMA)等の
ポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリエチレン(P
E)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PV
A)、ポリウレタン、エチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)、エチレン−エチルアクリレート共重合体
(EEA)等の軟質熱可塑性樹脂の粉末が挙げられる
他、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム(EP
M)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ニトリル
ゴム(NBR)、オレフィン系ゴム、ポリエステル系ゴ
ム等の熱可塑性ゴムの粉末を使用することもできる。
【0025】熱可塑性樹脂粉末の配合量はとくに限定さ
れないが、骨材の合計量に対して、3〜50体積%の範
囲内であることが好ましい。熱可塑性樹脂粉末の配合割
合が3体積%未満では、舗装の強度が不十分になるおそ
れがあり、逆に、配合割合が50体積%を超えると、舗
装の表面が熱可塑性樹脂の層で覆われてしまい、骨材に
よる滑り止めや衝撃吸収の機能が低下する上、舗装の外
観が損なわれるおそれがある。
【0026】なお、本発明においては、熱可塑性樹脂粉
末の配合割合を、上記範囲内でより少な目に調整するこ
とにより、透水性を有する舗装を形成することもでき
る。この場合には、形成された舗装の空隙率が10〜4
0%であるのが好ましい。舗装の空隙率が10%未満で
は、透水性が不十分になるおそれがあり、逆に、空隙率
が40%を超えると、舗装の強度が低下する。
【0027】骨材と熱可塑性樹脂粉末とは、製造する舗
装の特性等の他、とくに、両者の化学的な相性に応じ
て、組み合わせを選択することが望ましい。例えば、骨
材として、エチレン−プロピレン−ジエンゴムのチップ
を使用する場合には、熱可塑性樹脂粉末として、同じメ
チレン主鎖を持ち、混合時に骨材の表面に付着し易く、
均一に混合し易い上、加熱溶融後の接着強度が高い、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体、軟質ポリエチレン、ブタ
ジエンゴムが、好適に使用される。
【0028】
【実施例】以下実施例、比較例に基づいて本発明を説明
する。実施例1 エチレン−プロピレン−ジエンゴムのチップ(平均粒径
2.5mm、住友ゴム工業社製の商品名「グリップコート
GOチップ」)300gと、エチレン−酢酸ビニル共重
合体粉末(平均粒径40メッシュ、酢酸ビニル含有量2
5重量%、メルトフローレート3g/10min )60g
とをパッド中に投入し、パッドを手で振動させて1分間
混合した。得られた混合物は、エチレン−プロピレン−
ジエンゴムのチップとエチレン−酢酸ビニル共重合体粉
末とが均一に混合したものであった。
【0029】つぎに、この混合物を、縦200mm、横2
00mm、深さ10mmの型内に充填し、型ごと、200℃
に加熱されたオーブン中で15分間の加熱を行った後、
脱型、放冷して、シート状の舗装構成体を得た。この舗
装構成体の空隙率を、その体積と、原料であるエチレン
−プロピレン−ジエンゴムの比重(d=1.3)および
エチレン−酢酸ビニル共重合体の比重(d=0.9)と
から求めたところ、32%であった。
【0030】比較例1 上記エチレン−プロピレン−ジエンゴムのチップ260
gと、MDI系一液湿気硬化型ウレタン樹脂(住友ゴム
工業社製の商品名「グリップコートC−928」)37
gとを、万能攪拌機を使って攪拌、混合して混合物を得
た。つぎに、得られた混合物を、縦190mm、横190
mm、深さ10mmの型枠内に、鏝を使って十分に押さえて
仕込み、型枠ごと、150℃加熱されたオーブン中で2
0分間の加熱、加圧を行った後、脱型、放冷して、シー
ト状の舗装構成体を得た。この舗装構成体の空隙率を、
その体積と、原料であるエチレン−プロピレン−ジエン
ゴムの比重(d=1.3)および硬化性樹脂の硬化物の
比重(d=0.9)とから求めたところ、33%であっ
た。
【0031】上記実施例1、比較例1で得られたシート
状の舗装構成体をダンベル状に打抜き、JIS K63
01所載の引張試験に準じた方法で、成形直後と、成形
後72時間後まで24時間ごとに、引張強さ〔kgf/cm
2 〕および伸び率(%)を測定した。結果を表1に示
す。
【0032】
【表1】
【0033】上記表1の結果より、比較例1において
は、引張強さが、成形直後の段階で著しく低く、48時
間の養生によってやっと7.0kgf/cm2 まで上昇した
が、それ以上高くならないことが判った。また、伸び率
は、成形直後から72時間後まで、低いレベルで推移し
た。このことから、硬化性樹脂を使用した比較例1で
は、成形後に長時間の養生が必要な上、弾力性等に優れ
た舗装を得られないことが判明した。
【0034】これに対し、実施例1においては、引張強
さ、伸び率ともに、成形直後から高い値を示し、しか
も、その値が、その後の時間経過によって変化しないこ
とが判明した。実施例2〜4 下記表2に示す配合の骨材と、熱可塑性樹脂粉末として
のEVA粉末(住友精化社製の商品名フローセンMK2
010)とを混合容器内に投入し、容器に振動を与えて
均一な混合物を作製した。なお、表2中の軟弾性骨材と
してはEPDMゴムチップ(前記住友ゴム工業(株)製の
グリップコートGOチップ)、硬質骨材としては自然石
(住友ゴム工業(株)製の商品名マメジャリ)を使用し
た。ただし、骨材とEVA粉末の混合比は、体積換算
で、骨材:EVA=5:1とした。
【0035】
【表2】
【0036】つぎに上記混合物2を、図2に示すよう
に、縦130mm、横130mm、深さ10mmの一次型枠1
に充填し、型枠1を振動させて均一に仕込んだ後、型枠
1ごと、180℃に加熱されたオーブン3に入れて15
分間加熱した。つぎに、上記一次型枠1を溶融混合物
2′ごとオーブン3から取り出し、図3に示すように、
よく冷やされた一対の2次型枠41,42(上側の2次
型枠41の重量50kg)にセットして、プレス圧0.3
kg/cm2 の条件で10分間冷却プレスして、シート状の
舗装構成体Bを得た。
【0037】得られた舗装構成体の空隙率を、その体積
と、原料であるエチレン−プロピレン−ジエンゴムの比
重(d=1.3)、エチレン−酢酸ビニル共重合体の比
重(d=0.9)および自然石の比重(d=2.3)と
から求めたところ、実施例2〜4はいずれも25%であ
った。比較例2 EPDMゴムチップ822gと、MDI系一液湿気硬化
型ウレタン樹脂87gとを万能攪拌機で攪拌した後、混
合物を縦300mm、横300mm、深さ10mmの型枠内に
充填し、鏝を使って十分に押さえて仕込んだ後、型枠を
熱プレス装置にセットし、プレス圧1.0kg/cm2 、1
50℃の条件で20分間熱プレスして、シート状の舗装
構成体を得た。この舗装構成体の空隙率を、その体積
と、原料であるエチレン−プロピレン−ジエンゴムの比
重(d=1.3)および硬化性樹脂の硬化物の比重(d
=0.9)とから求めたところ、25%であった。
【0038】上記実施例、比較例で得られたシート状の
舗装構成体をダンベル状に打抜き、JIS K6301
所載の引張試験に準じた方法で、成形直後と、成形後7
2時間後まで24時間ごとに、引張強さ〔kgf/cm2
および伸び率(%)を測定した。結果を、製造作業のし
易さの評価と併せて表3に示す。
【0039】
【表3】
【0040】上記表3の結果より、実施例2〜4は何れ
も、比較例2に比べて作業性が良く、かつ短時間で製造
できることが判った。また、同じ軟弾性骨材を使用した
実施例2と比較例2の結果から、実施例2は引張強さが
高く、かつ伸び率も高いこともわかった。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の弾性舗装
およびその製造方法によれば、熱可塑性樹脂粉末を軟弾
性骨材の結合に使用しているので、硬化性樹脂を使用し
た場合の問題点を解消して、優れた特性を有する弾性舗
装を、より簡単に製造することが可能となる。
【0042】また本発明の舗装構成体は、工場で大量に
製造したものを現場に敷き詰めるだけで舗装を施工でき
るので、現場での施工作業をより一層簡略化できる。さ
らに、本発明の舗装構成体の製造方法によれば、骨材と
熱可塑性樹脂粉末との溶融混合物を冷却プレスで強制的
に冷却しているので、従来よりも生産性を著しく向上で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a) は、本発明の弾性舗装の製造方法にお
いて使用される、軟弾性骨材と熱可塑性樹脂粉末との混
合物を示す拡大断面図、同図(b) は、上記混合物を加熱
して得られた、本発明の弾性舗装の構造を示す拡大断面
図である。
【図2】本発明の舗装構成体の製造方法の工程のうち、
混合物の加熱溶融工程を説明する図である。
【図3】本発明の舗装構成体の製造方法の工程のうち、
溶融混合物の冷却プレス工程を説明する図である。
【符号の説明】
R 軟弾性骨材 m 熱可塑性樹脂粉末 M 加熱溶融物 1 一次型枠 2 混合物 2′溶融混合物 3 オーブン 41 二次型枠 42 二次型枠 B 舗装構造体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数の骨材が、当該骨材と混合された熱可
    塑性樹脂粉末の加熱溶融物により結合されてなることを
    特徴とする舗装。
  2. 【請求項2】骨材と、加熱溶融時に当該骨材を結合する
    に足る量の熱可塑性樹脂粉末との混合物を加熱して熱可
    塑性樹脂粉末を溶融させた後、この溶融混合物を冷却し
    て、上記請求項1記載の舗装を形成することを特徴とす
    る舗装の製造方法。
  3. 【請求項3】多数の骨材が、当該骨材と混合された熱可
    塑性樹脂粉末の加熱溶融物により結合され、かつ所定の
    形状に成形されてなることを特徴とする舗装構成体。
  4. 【請求項4】骨材と、加熱溶融時に当該骨材を結合する
    に足る量の熱可塑性樹脂粉末との混合物を型枠に充填
    し、加熱して熱可塑性樹脂粉末を溶融させた後、この溶
    融混合物を冷却プレス成形して、上記請求項3記載の舗
    装構成体を製造することを特徴とする舗装構成体の製造
    方法。
JP8907292A 1991-08-08 1992-04-09 舗装、舗装構成体およびこれらの製造方法 Pending JPH0598603A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100453291C (zh) * 2005-12-16 2009-01-21 浙江绿环橡胶粉体工程有限公司 预制型橡胶跑道双向成型机
JP2009287279A (ja) * 2008-05-29 2009-12-10 Shimizu Corp チップ舗装及び舗装用シート並びにチップ舗装の施工方法
CN104109993A (zh) * 2014-03-24 2014-10-22 淮安益全科技有限公司 橡胶沥青混凝土广场(人行道)砖

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