JPH0598480A - 洗浄剤組成物 - Google Patents

洗浄剤組成物

Info

Publication number
JPH0598480A
JPH0598480A JP3281951A JP28195191A JPH0598480A JP H0598480 A JPH0598480 A JP H0598480A JP 3281951 A JP3281951 A JP 3281951A JP 28195191 A JP28195191 A JP 28195191A JP H0598480 A JPH0598480 A JP H0598480A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
fraction
solvent
paraffins
ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3281951A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Endo
圭治 遠藤
Michiaki Torii
鳥居▲迪▼明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Petrochemicals Co Ltd filed Critical Nippon Petrochemicals Co Ltd
Priority to JP3281951A priority Critical patent/JPH0598480A/ja
Publication of JPH0598480A publication Critical patent/JPH0598480A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は従来技術の持つ欠点を改良し、被研
磨加工製品またはその組み立て加工に使用される治工具
類の固体表面に存在する、油脂、グリース、金属粉等の
汚れの除去性、安全性に優れかつ環境汚染のない洗浄剤
組成物を安価に提供することを目的とする。 【構成】 沸点150から300℃の範囲にある灯油留
分を、芳香族核の核水素添加用金属触媒により圧力10
〜100Kg/cm2 、温度100〜300℃の条件
で、核水素添加し、ついで合成ゼオライトからなる分子
篩を用いて該灯油留分中のn−パラフィン類の少なくと
も一部を分離、除去することにより得られる残油を、精
密蒸留装置により分溜してなる実質的にナフタリン及び
ビフェニル等の芳香族炭化水素を含まない沸点150〜
240℃の範囲にある成分を主成分とする(A)成分と
しての炭化水素留分と、(B)成分としてのある特定の
溶剤と(C)成分としての界面活性剤よりなる洗浄剤組
成物を提供するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被研磨加工製品用洗浄剤
組成物に関するものである。更に詳しくは、機械用部品
を研磨によって製造する際、表面に存在する油脂、機械
油、グリース、金属粉等の汚れの除去性に極めて優れた
工業用洗浄剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、精密部品、治工具などの固体表面
に存在する油などの有機物を主体とする汚れの除去に
は、ケロシン、ベンゼン、キシレン、などの炭化水素系
溶剤、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ト
リクロロエタンなどの塩素系溶剤、トリクロロトリフル
オロエタンなどのフロン系溶剤、オルソケイ酸ソーダや
苛性ソーダに界面活性剤やビルダーを配合した水系の洗
浄剤などが使用されている。特に機械などの部品にはそ
の高洗浄性、難燃性によりフロン系溶剤または塩素系溶
剤が使用されている。また、近年、環境汚染が少なくか
つ安全性の高い洗浄剤として、リモネン、ピネン、ジテ
ルペン等のようなテルペン類も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの洗浄
剤はいずれをとっても、汚れ除去性、耐劣化性及び低毒
性という洗浄剤組成物に要求される条件の全てを満たす
ようなものではなかった。 すなわち、塩素系およびフ
ロン系の溶剤を用いる洗浄剤は、安全性、毒性、環境汚
染などに大きな問題を有しており、また炭化水素系溶
剤、特にベンゼン、キシレンなどは毒性が高く、労働安
全法上の有害物に指定されている化合物であるため、こ
れらを取り扱う作業の危険性及び煩雑さを考慮した場
合、洗浄剤として用いることは好ましくない。一方、水
系洗浄剤は、溶剤系洗浄剤に比べて危険性と毒性が低い
点では好ましいが、洗浄力ににおいて数段劣っている上
に錆を発生する場合がある。さらに水系洗剤は専用の処
理設備を必要とする。またリモネンに代表されるテルペ
ン類は、安全性と洗浄性を両立させ得る化合物である
が、使用時に劣化し易く耐久性が問題であるばかりでは
なく、天然物由来のために安定品質の物が得にくく、高
価でかつ供給量に限界があり、工業用洗浄剤として実用
的ではない。
【0004】ベアリングの部品、レンズ、エンジン等の
シリンダー、樹脂加工用の押し出し機のスクリュー、刃
物製品などの工業用製品は研磨加工により加工される。
研磨とはポリッシュ、バフ、バレル、ラッピングなど
を意味し、このうちラッピングとは油脂、機械油、グリ
ース、樹脂等の複雑な溶液に粒径0.5μm以下の研磨
剤を入れ研磨する工程でありベアリング等の極めて精密
性が要求される製品や部品に使用されている。加工工程
では通常、切削、研磨、高温での熱処理、グリースや油
脂による冷却、研磨を繰り返した後に各部品を組立ると
いう工程をとる。この際の汚れは、被研磨加工製品の粉
末、研磨粉、研磨用のオイル、グリース、油脂等の混合
物やそれらが熱によって反応したものである。さらに酸
等を使った化学的な研磨をすればその汚れはさらに複雑
なものになる。したがって研磨にはその研磨特有の汚れ
が存在し通常の洗剤では対処できないというのが現実で
ある。特にベアリングなどの超精密部品の製造過程にお
けるラッピング後の汚れは直径5〜20μm以下の金属
微粉とラッピングオイルと研磨剤の混合物、あるいはそ
れらが熱によって反応した物であり、通常の界面活性剤
を主とする洗剤では金属粉が被洗浄物の表面に吸着して
取れないこともしばしばある。その上ベアリングの洗浄
では、その性質上、例えば、ボールやリテーナーの上に
μmオーダーのゴミが幾つ付いているといった高いレベ
ルの洗浄性が要求される。さらに組立た後も品質向上の
ために上記のラッピング後の洗浄と同じように洗浄しな
くてはならない。また近年、フロン等の環境汚染物質を
使用しない目的で洗浄に灯油を使うことも提案されてい
るが、これのみでは洗浄性が劣るのみならず、引火点が
低く火気に対して危険である。さらに灯油は乾燥速度が
遅いという欠点もある。よって、本発明は上述のような
従来技術の持つ欠点を改良し、被研磨加工製品またはそ
の組み立て加工に使用される治工具類の固体表面に存在
する、油脂、グーリス、金属粉などの汚れの除去性、安
全性に優れかつ環境汚染のない洗浄剤組成物を安価に提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる困難な実状におい
て、本発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究を行
った結果、特定の炭化水素留分とある種の有機溶媒と界
面活性剤を特定の割合で混合した混合物が前記条件を満
足する洗浄剤組成物として使用し得るものであることを
見いだし、本発明を完成するに至った。また、本発明者
らは上記環式炭化水素留分が石油化学工業に於ける特定
のプロセスにおいて副生する炭化水素留分を用いたもの
であるためきわめて安価に提供できることを見いだし
た。
【0006】すなわち本発明は、沸点150から300
℃の範囲にある灯油留分を、芳香族核の核水素添加用金
属触媒により圧力10〜100Kg/cm2 、温度10
0〜300℃の条件で、核水素添加し、ついで合成ゼオ
ライトからなる分子篩を用いて該灯油留分中のn−パラ
フィン類の少なくとも一部を分離、除去することにより
得られる残油を、精密蒸留装置により分溜してなる実質
的にナフタリン及びビフェニル等の芳香族炭化水素を含
まない沸点150〜240℃の範囲にある成分を主成分
とする(A)成分としての炭化水素留分と(B)成分と
しての溶剤と(C)成分としての界面活性剤よりなる洗
浄剤組成物を提供するものである。以下に本発明につい
て詳細に述べる。
【0007】本発明に於いて(A)成分の炭化水素留分
は以下の方法で作られる。沸点150〜300℃の範囲
にある成分を主とする灯油留分を芳香族の核水素添加用
金属触媒により水素添加する。この触媒は従来知られて
いる芳香族核の水素添加用金属触媒であればいずれでも
好ましく使用できる。例えば、ニッケル、酸化ニッケ
ル、ニッケル/珪藻土、ラネーニッケル、ニッケル/
銅、白金、酸化白金、白金/活性炭、白金/ロジウム、
白金/リチウム/アルミナ、ロジウム/活性炭、パラジ
ウム、コバルト、ラネーコバルト、ルテニウム、ニッケ
ル/タングステン、硫化タングステン/硫化ニッケル/
アルミナ、コバルト/モリブデン等が良好に使用でき
る。
【0008】水素圧力は10〜100Kg/cm2 、ま
た温度は100〜300℃で行う。10Kg/cm2
り低い圧力または・100℃より低い温度では水素添加
反応が十分進まず、また100Kg/cm2 より高い圧
力または、300℃より高い温度では分解反応などの副
反応が優先するのでいずれも好ましくない。反応形式は
バッチ式、あるいは連続・流通式などのいずれの方法も
取り得る。
【0009】ここで上記の水素添加により灯油留分中の
芳香族炭化水素は核水素化されナフテン類となるが、通
常は含まれる芳香族炭化水素の100%が核水素添加さ
れることはなく上述の触媒種類、反応条件などに応じ
て、ある程度の量の芳香族炭化水素が水素添加されずに
残留するものである。また水素添加処理には、しばしば
副反応として分解・異性化などをともない、これらの反
応に係る生成物も水素添加された灯油留分に必然的に含
まれることとなる。
【0010】上述の水素添加処理についで、灯油留分を
合成ゼオライトからなる分子篩を用いて、少なくとも一
部を分離・除去し残油を得る。分子篩を用いて、気相ま
たは液層で吸・脱着を繰り返すことにより炭化水素混合
物からn−パラフィン類を分離、取得する方法は、従来
から以下のようにn−パラフィン類の製造方法として工
業的に広く実施されている。即ち、例えば5Aに調整さ
れた多数の孔を持つ合成ゼオライトから成る分子篩を固
定床として、n−パラフィン類の吸・脱着を交互に行
い、n−パラフィンを吸着した分子篩を脱着用の低分子
パラフィンで洗いn−パラフィン類を脱着させ、混入し
た脱着用低分子量パラフィンは蒸留によって分離し、再
循環させるモレックス法、同じく5Aの孔を有する合成
ゼオライトからなる分子篩による吸・脱着を利用して気
相でn−パラフィン類を吸着させ、その脱着は低分子量
パラフィンで洗い流すTSF法(テキサコ・セレクティ
ブ・フィニッシング法)、同じく5Aの合成ゼオライト
からなる分子篩を用いるが,n−パラフィン類の分子篩
への吸・脱着は加圧・減圧を交互に繰り返すことにより
行われるアイソシーブ型、さらに蒸気相・液床相を組み
合わせた方法で、n−パラフィ類の5Aの孔を有する合
成ゼオライトからなる分子篩への吸着を、吸着装置中の
液床で連続的に行い、その脱着は再生装置中で吸着より
高い温度で操作し、再生された分子篩は再生装置から吸
着装置へ戻して再循環させるエッソ法等がある。これら
5Aの孔を有する合成ゼオライトからなる分子篩を用い
るいずれの方法によってもn−パラフィン類を分離する
ことができる。
【0011】一般にn−パラフィンの分離においては、
理論的にはn−パラフィン類のみが分離するはずのとこ
ろ、その方法によっては、n−パラフィン類以外の炭化
水素もn−パラフィン類に随伴して分離されその結果と
して得られた残油中のn−パラフィン類以外の成分の含
有量が変化することがある。このような点を考慮する
と、工業的にn−パラフィン類を分離する方法には尿素
結晶を利用する方法もあるが、本発明の方法としては、
5Aの孔を有する合成ゼオライトからなる分子篩を用い
る上記の如き方法が適当である。
【0012】上記の如くしてn−パラフィン類を水素添
加処理した灯油留分から分離し、残油を得る。次にこの
残油を精密蒸留する。これは、例えば2本以上の蒸留塔
からなる精密蒸留装置を用い、第1塔の塔頂から軽質炭
化水素を除去し、第2塔またはそれ以後の塔の塔頂から
目的とする留分が製造される。もちろん、蒸留段数など
の分配効率が適当であれば、1本の蒸留塔からなる精密
蒸留装置の塔頂および塔底からそれぞれ軽質炭化水素お
よび重質炭化水素を除去し、塔央より目的とする留分を
製造することもできる。なお、この精密蒸留は、次に述
べる第2段の核水素添加の後に行ってもよい。
【0013】上記精密蒸留装置により、沸点150〜2
40℃の範囲にある成分を主とする炭化水素留分を得
る。本発明の炭化水素留分の成分の沸点は上記範囲にあ
ることが必要であって、この範囲をはずれると各成分の
存在およびその含有量のバランスが崩れ初期の目的を達
成し得なくなるため好ましくない。すなわち、上記沸点
範囲よりも低い範囲では、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン等の有害な芳香族炭化水素を多く含むこととなり好ま
しくない。更に240℃を越える沸点温度では、沸点が
高くなりすぎて洗浄後の乾燥性が劣るようになり、残存
臭も強くなってくるために好ましくない。上記炭化水素
留分は、ベンゼン、トルエン、キシレンなどは実質的に
含まずその他の芳香族炭化水素含有量が少なく、特に実
質的にナフタレン及びビフェニルを含まない。しかしな
がら本発明に於いては、より高い安全性を所望して、例
えば実質的に全ての種類の芳香族炭化水素を含まないよ
うにするためには、前記残油に対し第二段階の水素添加
処理を行い、実質的に芳香族炭化水素を含まない留分を
得ることもできる。
【0014】ここに上記の残油に対する第二段階で行う
水素添加は、前記第一段階の水素添加と同様に行うこと
ができる。あるいは、より穏やかな条件即ち、より低い
温度またはより低い圧力の条件下で核水素添加してもよ
い。第二段で使われる核水素添加用金属触媒は、第一段
のものと同じものである必要は必ずしもない。即ち、同
一でもまた異なる触媒であってもよい。いずれにして
も、前述の水素添加条件から適宜に選択すればよい。次
に第二段の核水素添加の後、前述のように必要に応じて
精密蒸留する。上記精密蒸留装置により、沸点150〜
240℃の範囲にあるナフテン成分を主とする炭化水素
留分を得る。
【0015】こうして得られた(A)成分の炭化水素留
分を洗浄剤として用いる場合、無機性の汚れなどを除去
するため(A)成分の炭化水素留分に(B)成分の溶剤
と(C)成分の界面活性剤を組み合わせて使用する必要
がある。本発明において(B)成分の溶剤とは炭素数3
〜18の脂肪族一価アルコール、エステル、一般式R−
OCn2nOH(Rは脂肪族炭化水素を示し,nは1,
2,3,4の整数を示す)で表わされる化合物、非プロ
トン性極性溶媒からなる群から選ばれる一種または二種
以上の溶剤を組合せて使用する必要がある。
【0016】本発明の脂肪族一価アルコールとしては、
炭素数3から18のアルコールが用いられ、例えば、プ
ロパノール、ブタノール、ペンタノール、t−ブタノー
ル、ヘキシルアルコール、オクチルアルコール、ラウリ
ルアルコール、オレイルアルコール、ゲルベアルコール
やオキソ法によって合成されるアルコール等の天然及び
合成で得られる各種アルコールが挙げられる。
【0017】炭素数18以下のエステルとしては酢酸プ
ロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、プ
ロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、プロピオン
酸ブチル、プロピオン酸ペンチル、プロピオン酸ヘキシ
ル、酪酸メチル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチ
ル、酪酸ペンチル、酪酸ヘキシル等がある。
【0018】炭素数18以下のエーテルとしてはジメチ
ルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、
ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、メチルエチル
エーテル、メチルプロピルエーテル、メチルペンチルエ
ーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチルエーテ
ル、エチルペンチルエーテル、プロピルブチルエーテ
ル、プロピルペンチルエーテル、ブチルペンチルエーテ
ル、グリセリンメチルエーテル等がある。
【0019】一般式R−OCn2nOH(Rは炭素数1
〜6の脂肪族炭化水素を示し,nは1,2,3,4の整
数を示す)で表わされる化合物としてはヒドロキシジメ
チルエーテル、ヒドロキシメチルエチルエーテル、ヒド
ロキシメチルプロピルエーテル、ヒドロキシメチルイソ
プロピルエーテル、ヒドロキシメチルブチルエーテル、
ヒドロキシメチルペンチルエーテル、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセ
ロソルブ、ペンチルセロソルブ、3−ヒドロキシプロピ
ルメチルエーテル、3−ヒドロキシプロピルエチルエー
テル、3−ヒドロキシジプロピルエーテル、3−ヒドロ
キシプロピルイソプロピルエーテル、3−ヒドロキシプ
ロピルペンチルエーテル、4−ヒドロキシブチルメチル
エーテル、4−ヒドロキシブチルエチルエーテル等があ
る。
【0020】非プロトン性極性溶媒としてはスルフォラ
ン、炭酸プロピレン等が毒性がなく好ましい。
【0021】脂肪族アルコールと非プロトン性溶媒の単
独もしくは混合物の量は1〜20重量%がよい。極性溶
媒の量がこの範囲外では洗浄効果が得られない。
【0022】また、(C)成分の界面活性剤としてはア
ニオン性活性剤、カチオン性活性剤、両イオン性活性剤
等のいずれも使用することができるが洗浄面への影響が
少ないという点では非イオン系界面活性剤が最も良い。
例えばポリオキシアルアルキレンアルキルエーテル、ポ
リオキアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオ
キシアルキレンアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシア
ルキレンアリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキ
レンソルビタン脂肪酸エーテル、ポリオキシルアルキレ
ンアルキルアミン、ソルビタン酸脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレンなどが好ましくそのなかでも平均HL
Bが4〜15の非イオン性界面活性剤が特に優れた効果
を発現する。ここで、ポリオキシアルキレンとしては、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドまたはブチ
レンオキサイドの重合体が好ましい。これらの界面活性
剤の配合量は本発明の洗浄剤組成物に合計で0.001
〜5重量%が好ましく、0.001重量%より少ないと
これを加えたことによる効果がでにくく、また10重量
%を越えると界面活性剤が洗浄表面に残留して、洗浄さ
れた部品の特性に影響を及ぼすことがある。
【0023】さらに、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等の
多価アルコール、水およびこれらの混合物を含有すれば
さらに洗浄力を高めるものである。その量は0.001
〜0.5重量%が望ましい。含量が0.001重量%以
下であるとそれらを入れた効果が少なく0.5重量%を
超えると相分離を起こしてしまう。水を加えるにあたっ
ては上記有機溶媒の中にもともと含有されている場合
は、その程度でも充分である。もし加えるならば組成物
全体で0.5重量%以下となることが錆の発生を防ぐ上
で望ましい。
【0024】また、本発明洗浄剤組成物には、その効果
を損なわない範囲で、必要に応じてさらに各種アルコー
ル、クエン酸、酒石酸、フタル酸等の有機酸、防腐剤、
防錆剤、消泡剤、酸化防止剤、洗浄用酵素等を配合して
もよい。
【0025】本発明の洗浄剤組成物は、ベアリング部品
などの被研磨加工製品及びその組み立て加工工程に使用
される治工具類の洗浄に特に優れた効果を有する。
【0026】被研磨加工製品とはベアリングの部品、レ
ンズ、エンジン等のシリンダー、樹脂加工用の押し出し
機のスクリュー、刃物製品などの研磨加工により加工さ
れる製品またはその部品を示す。研磨とはポリッシュ、
バフ、バレル、ラッピング等を意味している更に本発明
を実施する場合、例えば、先ず本発明の洗浄剤組成物を
入れた超音波洗浄層で超音波洗浄し、ついで本発明の洗
浄剤組成物で満たした液浴槽に浸漬洗浄し、最後に本発
明の洗浄剤組成物によりシャワー洗浄や蒸気洗浄するな
どの方法を連続的に行うことにより効果的に行うことが
できる。また、洗浄の後に、本発明の洗浄剤組成物の一
成分である(A)成分で後洗浄してもよい。
【0027】
【実施例】以下実施例を挙げて詳細に説明するが、本発
明は当然のことながらこれらに限定されるものではな
い。
【0028】・溶剤1の製造例 原油の蒸留によって得られた沸点範囲150〜300℃
の灯油留分(パラフィン類60重量%、ナフテン類20
重量%、芳香族20重量%)を280℃、90Kg/c
2 の条件下、触媒として芳香族炭化水素の核水素化用
であるNi−W触媒を用いて、核水素添加し、得られた
生成物をモレックス法により、合成ゼオライトからなる
5オングストロームの孔を有する分子篩を充填した分離
塔に供給してn−パラフィン類を分離した。得られたn
−パラフィン類が減少した残油留分を次に2塔の精密蒸
留装置を用いて精密蒸留する事により沸点177〜20
0℃の炭化水素留分を得た。この溶剤の組成および性状
を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】・溶剤2の製造例 上記溶剤1の製造例の工程中に得られたn−パラフィン
類が減少した残油留分を200℃、50Kg/cm2
条件下で、ニッケル系触媒を用いて第2段階の水素添加
処理を施し得られた生成物を第2塔の精密蒸留装置を用
いて精密蒸留して、沸点177〜200℃の炭化水素留
分を得た。この溶剤の組成および性状を表1に示す。
【0031】・溶剤3の製造例 原油の蒸留によって得られた沸点範囲150〜300℃
の灯油留分(パラフィン類60重量%、ナフテン類20
重量%、芳香族20重量%)を280℃、90Kg/c
2 の条件下、触媒として芳香族炭化水素の核水素化用
であるNi−W触媒を用いて、核水素添加し、得られた
生成物をモレックス法により、合成ゼオライトからなる
5オングストロームの孔を有する分子篩を充填した分離
塔に供給してn−パラフィン類を分離した。得られたn
−パラフィン類が減少した残油留分を次に2塔の精密蒸
留装置を用いて精密蒸留する事により沸点210〜24
0℃の炭化水素留分を得た。この溶剤の組成および性状
を表1に示す。
【0032】・実施例1〜16、比較例1〜8 試料には4mmΦのベアリング用ボールに廃ラッピング
油をボール1個あたり0.1mg塗布した物を用いた。
試験は試験溶剤100ml中に上記試料を3個浸漬し,
約23℃で超音波(28KHz)を2分間照射した後、
試料を取り出し、取り出した試料を1,1,1−トリク
ロロエタン100mlに再び浸漬し室温で超音波を15
分間照射した。照射後、試料のボールを取り出し、残っ
た1,1,1−トリクロロエタンを激しく攪拌したのち
パーティクルカウンターにて液中の大きさ3μm以上の
きょう雑物の数をを測定した。試薬は、三洋化成(株)
製の界面活性剤,および上記方法で製造した溶剤を使用
した。得られた結果を表2および表3に示す。
【0033】
【表2】
【表3】
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明の洗浄剤組成物
は、優れた洗浄性、安全性がよく環境汚染の心配がない
ので、精密部品またはその組み立て加工工程に用いられ
る治工具用の洗浄剤として有利に使用できるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 7:24 7:26)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の(A),(B)および(C)成分
    を下記の構成で含んで成ることを特徴とする被研磨加工
    製品用洗浄剤組成物。 (A)沸点150〜300℃の範囲にある成分を主とす
    る灯油留分を、芳香族核の核水素添加用金属触媒により
    圧力10〜100Kg/cm2 、温度100〜300℃
    の条件で、核水素添加し、ついで合成ゼオライトからな
    る分子篩を用いて該灯油留分中のn−パラフィン類の少
    なくとも一部を分離・除去することにより得られる残油
    を、精密蒸留装置により分溜してなる実質的にナフタリ
    ン及びビフェニルを含まない沸点150〜240℃の範
    囲にある成分を主成分とする炭化水素留分80〜99重
    量%、 (B)炭素数3〜18の脂肪族系一価アルコール、エー
    テル、エステル、一般式R−OCn2nOH(Rは炭素
    数1〜6の脂肪族炭化水素を示し,nは1,2,3,4
    の整数を示す)の化合物、非プロトン性極性溶媒からな
    る群から選ばれる一種または二種以上の溶剤20〜1重
    量%、 (C)界面活性剤0.001〜10重量%。
  2. 【請求項2】 エチレングリコール、プロピレングリコ
    ール、トリエチレングリコール、グリセリン等の多価ア
    ルコール、水からなる群から選ばれる一種または二種以
    上の混合物を全体で0.001〜0.5重量%加えた請
    求項1記載の洗浄剤組成物
JP3281951A 1991-10-03 1991-10-03 洗浄剤組成物 Pending JPH0598480A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3281951A JPH0598480A (ja) 1991-10-03 1991-10-03 洗浄剤組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3281951A JPH0598480A (ja) 1991-10-03 1991-10-03 洗浄剤組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0598480A true JPH0598480A (ja) 1993-04-20

Family

ID=17646185

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3281951A Pending JPH0598480A (ja) 1991-10-03 1991-10-03 洗浄剤組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0598480A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214394A (ja) * 1992-02-03 1993-08-24 Taiho Ind Co Ltd カーボン用洗浄剤
US8617317B1 (en) 2012-07-31 2013-12-31 Ecolab Usa Inc. All-purpose cleaners with natural, non-volatile solvent

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214394A (ja) * 1992-02-03 1993-08-24 Taiho Ind Co Ltd カーボン用洗浄剤
US8617317B1 (en) 2012-07-31 2013-12-31 Ecolab Usa Inc. All-purpose cleaners with natural, non-volatile solvent

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20160147032A (ko) 디하이드로파르네센을 기반으로 하는 용매 조성물
JPH07275813A (ja) 洗浄方法および洗浄装置
EP0670365B1 (en) Cleaning solvent composition and method of cleaning or drying article
JP2556311B2 (ja) 炭化水素混合物溶剤の製造方法
JPH0598480A (ja) 洗浄剤組成物
JPH0598292A (ja) プリント基板用洗浄剤組成物
US6042749A (en) Mixed solvent composition
JPH0543893A (ja) 精密部品用洗浄剤組成物
WO2019117100A1 (ja) Z-1,2-ジクロロ-3,3,3-トリフルオロプロペンを構成成分とする共沸様組成物
JP5021186B2 (ja) 金属部品類の加工・洗浄方法
RU2401297C2 (ru) Способ очистки готового изделия
JPH0598293A (ja) 洗浄剤組成物
JPH06184599A (ja) 難燃性炭化水素洗浄剤組成物
JPH07331291A (ja) 溶剤組成物
JP4367807B2 (ja) 洗浄方法
US6262006B1 (en) De-oiling composition of perfluoropolyethers and hydrofluoropolyethreal surfactants
EP0278792A2 (en) Method for simultaneous removal of aromatics and wax from lube distillate by an adsorption process
JPH0925497A (ja) ワックス及び水溶性加工液の洗浄剤
KR100235794B1 (ko) 세정제 조성물
JP2562036B2 (ja) ドライソープ剤
JP4596402B2 (ja) 石油製品製造装置用洗浄剤組成物及び洗浄方法
JP2015059151A (ja) 洗浄剤組成物及びその蒸留再生システム
KR20170010782A (ko) 고 순도 피셔-트롭쉬 가스유 분획물의 제조 방법
JP2952749B2 (ja) 水溶性洗浄剤劣化液の再生・再利用方法
JP3874312B2 (ja) 洗浄剤組成物およびその再生方法