JPH0543893A - 精密部品用洗浄剤組成物 - Google Patents

精密部品用洗浄剤組成物

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JPH0543893A
JPH0543893A JP23251791A JP23251791A JPH0543893A JP H0543893 A JPH0543893 A JP H0543893A JP 23251791 A JP23251791 A JP 23251791A JP 23251791 A JP23251791 A JP 23251791A JP H0543893 A JPH0543893 A JP H0543893A
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JP
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precision
parts
cleaning
paraffins
ether
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JP23251791A
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English (en)
Inventor
Keiji Endo
圭治 遠藤
Michiaki Torii
鳥居▲迪▼明
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 精密部品たとえば機械・電子・電気部品の固
体表面に存在する、油脂、機械油、グリース、フラック
スなどの汚れの洗浄性、耐劣化性に優れ、かつ安全性が
よく環境汚染の心配がない洗浄剤を提供する。 【構成】 沸点150〜300℃の成分を主とする灯油
留分を、芳香族核の核水素添加用金属触媒により圧力1
0〜100Kg/cm2、温度100〜300℃の条件で、該
水素添加し、ついで合成ゼオライトからなる分子篩を用
いて該灯油留分中のn−パラフィン類の少なくとも一部
を分離、除去することにより得られる残油を、精密蒸留
装置により分溜してなる実質的にナフタリンおよびビフ
ェニルを含まない沸点150〜240℃の成分を主とす
る炭化水素留分からなる精密部品用洗浄剤組成物により
目的を達成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は精密部品たとえば機械・
電子・電気部品用洗浄剤組成物、さらに詳しくは精密部
品またはその組み立て加工工程に使用される治工具類の
固体表面に存在する、油脂、機械油、グリース、フラッ
クスなどの汚れの除去性に優れ、またかかる汚れ成分に
より劣化されにくく、かつ毒性の低い精密部品たとえば
機械・電子・電気部品用洗浄剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、防錆油、加工油などとして精密部
品、治工具などの固体表面に存在する油などの有機物を
主体とする汚れの除去には、ケロシン、ベンゼン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素系溶剤;トリクロロエチレ
ン、テトラクロロエチレン、トリクロロエタンなどの塩
素系溶剤;トリクロロトリフルオロエタンなどのフロン
系溶剤;オルソケイ酸ソーダや苛性ソーダに界面活性剤
やビルダーを配合した水系の洗浄剤などが使用されてい
る。
【0003】特に電子、電気、機械などの精密部品には
その高洗浄性、難燃性によりフロン系溶剤または塩素系
溶剤が使用されている。
【0004】近年では、環境汚染が少なくかつ安全性の
高い洗浄剤として、リモネン、ビネン、ジテルペン等の
ようなテルペン類も提案されている。一方、衣類の洗浄
に関して、例えばドライクリーニングには石油系溶剤が
使われることもあるが、衣類の汚れは、タンパク質、脂
質などを主とするものがその原因物質であり、機械・電
子・電気部品の汚れとは異質なものであると考えられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のこれらの洗浄剤
はいずれをとっても、汚れ除去性、耐劣化性および低毒
性という洗浄剤組成物に要求される条件の全てを満たす
ようなものではなかった。すなわち、塩素系およびフロ
ン系の溶剤を用いる洗浄剤は、安全性、毒性、環境汚染
などに大きな問題を有しており、また炭化水素系溶剤、
特にベンゼン、キシレンなどは毒性が高く、労働安全法
上の有害物に指定されている化合物であるため、これら
を取り扱う作業の危険性および煩雑さを考慮した場合、
洗浄剤として用いることは好ましくない。
【0006】一方、水系洗浄剤は、溶剤系洗浄剤に比べ
て危険性と毒性が低い点では好ましいが、洗浄力ににお
いて数段劣っているうえに発錆の問題がある。更に特別
の排水処理設備が必要とされる。
【0007】またリモネンに代表されるテルペン類は、
安全性と洗浄性を両立させ得る化合物であるが、使用時
に劣化し易く耐久性が問題であるばかりではなく、天然
物由来のために安定品質の物が得にくく、高価でかつ供
給量に限界があり、工業用洗浄剤として実用的ではな
い。従って、本発明は上述のような従来技術の持つ欠点
を改良し、精密部品またはその組み立て加工に使用され
る治工具類の固体表面に存在する、油脂、グーリス、フ
ラックスなどの汚れの除去性、耐劣化性および安全性に
優れかつ環境汚染のない洗浄剤組成物を安価に提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる事情において、本
発明者らは上記問題点を解決すべく鋭意研究を行った結
果、石油化学工業に於ける特定のプロセスにおいて副生
する炭化水素留分を用いた特定の炭化水素留分が前記条
件を満足する洗浄剤組成物として使用し得るものである
ことを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち本発明は、沸点150〜300℃
の範囲にある成分を主とする灯油留分を、芳香族核の核
水素添加用金属触媒により圧力10〜100Kg/cm2、温
度100〜300℃の条件で、該水素添加し、ついで合
成ゼオライトからなる分子篩を用いて該灯油留分中のn
−パラフィン類の少なくとも一部を分離、除去すること
により得られる残油を、精密蒸留装置により分溜してな
る実質的にナフタリンおよびビフェニル等の芳香族炭化
水素を含まない沸点150〜240℃の範囲にある成分
を主とする炭化水素留分よりなる精密部品たとえば機械
・電子・電気部品用洗浄剤組成物を提供するものであ
る。
【0010】以下に本発明についてさらに詳細に述べ
る。本発明においては、沸点が150〜300℃の範囲
にある成分を主とする灯油留分を芳香族の核水素添加用
金属触媒により水素添加する。この触媒は従来知られて
いる芳香族核の水素添加用金属触媒であればいずれでも
好ましく使用できる。
【0011】例えば、ニッケル、酸化ニッケル、ニッケ
ル/珪藻土、ラネーニッケル、ニッケル/銅、白金、酸
化白金、白金/活性炭、白金/ロジウム、白金/リチウ
ム/アルミナ、ロジウム/活性炭、パラジウム、コバル
ト、ラネーコバルト、ルテニウム、ニッケル/タングス
テン、硫化タングステン/硫化ニッケル/アルミナ、コ
バルト/モリブデン等が好ましく使用できる。
【0012】水素圧力は10〜100Kg/cm2、また温度
は100〜300℃で行うのが適当である。10Kg/cm2
より低い圧力または100℃より低い温度では水素添加
反応が十分進まず、また100Kg/cm2より高い圧力また
は、300℃より高い温度では分解反応などの副反応が
優先するのでいずれも好ましくない。反応形式はバッジ
式、あるいは連続・流通式などのいずれの方法も取り得
る。
【0013】ここで上記の水素添加により灯油留分中の
芳香族炭化水素は核水素化されナフテン類となるが、通
常は含まれる芳香族炭化水素の100%が核水素添加さ
れることはなく上述の触媒種類、反応条件などに応じ
て、ある程度の量の芳香族炭化水素が水素添加されずに
残留するものである。また水素添加処理にはしばしば副
反応として分解、異性化などをともない、これらの反応
に係る生成物も水素添加された灯油留分に必然的に含ま
れることとなる。
【0014】上述の水素添加処理についで、灯油留分を
合成ゼオライトからなる分子篩を用いて、それに含まれ
るn−パラフィン類の少なくとも一部を分離・除去し残
油を得る。ここで、合成ゼオライトからなる分子篩を用
いて、気相または液層で吸・脱着を繰り返すことにより
炭化水素混合物からn−パラフィン類を分離、取得する
方法は、従来から以下のようにn−パラフィン類の製造
方法として工業的に広く実施されている。
【0015】即ち、例えば径が5Aの大きさに調整され
た多数の孔を持つ合成ゼオライトから成る分子篩を固定
床として、n−パラフィン類の吸・脱着を交互に行い、
n−パラフィンを吸着した分子篩を脱着用の低分子パラ
フィンで洗いn−パラフィン類を脱着させ、混入した脱
着用低分子量パラフィンは蒸留によって分離し、再循環
させるモレックス法、同じく5Aの孔を有する合成ゼオ
ライトからなる分子篩による吸・脱着を利用して気相で
n−パラフィン類を吸着させ、その脱着は低分子量パラ
フィンで洗い流すTSF法(テキサコ・セレクティブ・
フィニッシング法)、同じく5Aの合成ゼオライトから
なる分子篩を用いるが、n−パラフィン類の分子篩への
吸・脱着は加圧、減圧を交互に繰り返すことにより行わ
れるアイソシーブ型、さらに蒸気相・液床相を組み合わ
せた方法で、n−パラフィ類の5Aの孔を有する合成ゼ
オライトからなる分子篩への吸着を、吸着装置中の液床
で連続的に行い、その脱着は再生装置中で吸着より高い
温度で操作し、再生された分子篩は再生装置から吸着装
置へ戻して再循環させるエッソ法等がある。これら5A
の孔を有する合成ゼオライトからなる分子篩を用いるい
ずれの方法によってもn−パラフィン類を分離すること
ができる。
【0016】一般にn−パラフィンの分離においては、
理論的にはn−パラフィン類のみが分離するはずのとこ
ろ、その方法によってはn−パラフィン類以外の炭化水
素もn−パラフィン類に随伴して分離され、その結果と
して得られた残油中のn−パラフィン類以外の成分の含
有量が変化することがある。このような点を考慮する
と、工業的にn−パラフィン類を分離する方法には尿素
結晶を利用する方法もあるが、本発明の方法としては、
5Aの孔を有する合成ゼオライトからなる分子篩を用い
る上記の如き方法が適当である。
【0017】上記の如くしてn−パラフィン類を水素添
加処理した灯油留分から分離し、残油を得る。次にこの
残油を精密蒸留する。これは、例えば2本以上の蒸留塔
からなる精密蒸留装置を用い、第1塔の塔頂から軽質炭
化水素を除去し、第2塔またはそれ以後の塔の登頂から
目的とする留分が製造される。もちろん、蒸留段数など
の分配効率が適当であれば、1本の蒸留塔からなる精密
蒸留装置の塔頂および塔底からそれぞれ軽質炭化水素お
よび重質炭化水素を除去し、塔央より目的とする留分を
製造することもできる。なお、この精密蒸留は、次に述
べる第2段の各水素添加の後に行ってもよい。
【0018】上記精密蒸留装置により、沸点150〜2
40℃の範囲にある成分を主とする炭化水素留分を得
る。本発明の炭化水素留分の成分の沸点は上記範囲にあ
ることが必要であって、この範囲をはずれると各成分の
存在およびその含有量のバランスが崩れ所期の目的を達
成し得なくなるため好ましくない。すなわち、上記沸点
範囲よりも低い範囲では、ベンゼン、トルエン等の有害
な芳香族炭化水素を多く含むこととなり好ましくない。
更に240℃を越える沸点温度では、沸点が高くなりす
ぎて洗浄後の乾燥性が劣るようになり、残存臭も強くな
ってくるために好ましくない。
【0019】上記炭化水素留分は、ベンゼン、トルエン
などは実質的に含まずその他の芳香族炭化水素含有量が
少なく、特に実質的にナフタレンおよびビフェニルを含
まない。しかしながら本発明においては、より高い安全
性を所望して、例えば実質的に全ての種類の芳香族炭化
水素を含まないようにするためには、前記残油に対し第
二段階の水素添加処理を行い、実質的に芳香族炭化水素
を含まない留分を得ることもできる。
【0020】ここに上記の残油に対する第二段階で行う
水素添加は、前記第一段階の水素添加と同様に行うこと
ができる。あるいは、より穏やかな条件即ち、より低い
温度またはより低い圧力の条件下で核水素添加してもよ
い。第二段で使われる核水素添加用金属触媒は、第一段
のものと同じものである必要は必ずしもない。即ち、同
一でもまた異なる触媒であってもよい。いずれにして
も、前述の水素添加条件から適宜に選択すればよい。
【0021】次に第二段の核水素添加の後、前述のよう
に必要に応じて精密蒸留する。上記精密蒸留装置によ
り、沸点150〜240℃の範囲にある成分を主とする
炭化水素留分を得る。
【0022】この炭化水素留分は、それ単独でも精密部
品たとえば機械・電子・電気部品用洗浄剤となり得るも
のであるが、好ましい態様として更に脂肪族アルコー
ル、エステル、エーテル、一般式R-OCn2nOH(R
は炭素数3〜18の脂肪族炭化水素、nは2または3の
正数を示す)で表される化合物または界面活性剤を単独
あるいは複数組み合わせて配合して洗浄剤組成物とする
ことにより、より洗浄効果を増大させることができる。
【0023】ここで脂肪族アルコールとしては、炭素数
3〜18のアルコールが用いられ、例えば、プロパノー
ル、ブタノール、ペンタノール、t−ブタノール、ヘキ
シルアルコール、オクチルアルコール、ラウリルアルコ
ール、オレイルアルコール、グリセリン、ゲルベアルコ
ールやオキソ法によって合成されるアルコール等の天然
および合成で得られる各種アルコールが挙げられる。
【0024】エステルとしては炭素数18以下ののエス
テルが用いられ、具体的には酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル、酢酸ペンチル、酢酸ヘキシル、プロピオン酸エチ
ル、プロピオン酸プロピル、プロピオン酸ブチル、プロ
ピオン酸ペンテル、プロピオン酸ヘキシル、酪酸メチ
ル、酪酸エチル、酪酸プロピル、酪酸ブチル、酪酸ペン
チル、酪酸ヘキシル等がある。
【0025】エーテルとしてはやはり炭素数18以下の
エーテルが用いられ、具体的にはジメチルエーテル、ジ
エチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジペンチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチ
ルプロピルエーテル、メチルペンチルエーテル、エチル
プロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルペン
チルエーテル、プロピルブチルエーテル、プロピルペン
チルエーテル、ブチルペンチルエーテル、グリセリンメ
チルエーテル等がある。
【0026】前記一般式R-OCn2nOH(Rは炭素数
3〜18の脂肪族炭化水素、nは2または3の正数を示
す)の化合物として具体的には、メチルセロソルブ、エ
チルセロソルブ、プロピルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、ペンチルセロソルブ、3−ヒドロキシプロピルメチ
ルエーテル、3−ヒドロキシプロピルエチルエーテル、
3−ヒドロキシジプロピルエーテル、3−ヒドロキシプ
ロピルイソプロピルエーテル、3−ヒドロキシプロピル
ブチルエーテル、4−ヒドロキシブチルメチルエーテ
ル、4−ヒドロキシブチルエチルエーテル等がある。こ
れらは、たとえば、プロパノール、ブタノールなどの炭
素数3〜18の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド
またはプロピレンオキサイドなどを付加させることによ
り製造される。好ましい化合物は、プロピレンオキサイ
ドを付加させることにより製造される前記一般式R-O
n2nOH(Rは炭素数3〜18の脂肪族炭化水素、
nは2または3の正数を示す)で表される化合物であ
る。
【0027】また、界面活性剤としてはアニオン性活性
剤、カチオン性活性剤、両イオン性活性剤等のいずれも
使用することができるが金属性被洗浄品の発錆が少ない
という点では非イオン系界面活性剤が最も良い。例えば
ポリオキシアルアルキレンアルキルエーテル、ポリオキ
アルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシア
ルキレンアルキル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレ
ンアリルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンソ
ルビタン脂肪酸エーテル、ポリオキシルアルキレンアル
キルアミン、ソルビタン酸脂肪酸エステル、ポリオキシ
アルキレンなどが好ましい。ここで、ポリオキシアルキ
レンとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イドまたはブチレンオキサイドの重合体が好ましい。上
記界面活性剤の中でも、平均HLB4〜15の非イオン
性界面活性剤が機械・電子・電気部品の洗浄のために特
に優れた効果を発現する。
【0028】これらの脂肪族アルコール、エステル、エ
ーテル、一般式R-OCn2nOH(Rは炭素数3〜18
の脂肪族炭化水素、nは2または3の正数を示す)で表
される化合物および界面活性剤の配合量は、洗浄剤組成
物に対して、これらの合計で0.01〜30重量%の範
囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜
5重量%である。0.01重量%より少ないとこれを加
えたことによる効果がでにくく、また30重量%を越え
ると界面活性剤などが洗浄表面に残留して、洗浄された
部品の特性に影響を及ぼすことがある。
【0029】また、本発明洗浄剤組成物には、その効果
を損なわない範囲で必要に応じてさらにエタノール、グ
リコールなどの各種アルコール、クエン酸、酒石酸、フ
タル酸等の有機酸、防腐剤、防錆剤、消泡剤、酸化防止
剤、ごく少量の水、洗浄用酵素等を配合してもよい。
【0030】本発明の洗浄剤組成物は、精密部品および
その組み立て加工工程に使用される治工具類の洗浄に特
に優れた効果を有する。本発明において精密部品とは例
えば電子部品、電気部品、精密機械部品、樹脂加工部
品、光学部品等をいう。
【0031】ここで、電子部品としては例えば電算機お
よびその周辺機器、家電製品、通信機器、OA機器、そ
の他電子応用機器などに用いられるプリント配電基板;
ICリードフレーム、抵抗器、コンデンサー、リレー等
接点部材に用いられるフープ材;OA機器、時計、電算
機器、玩具、家電機器等に用いられる液晶表示器;映
像、音声記録/再生部品、その関連部品などに用いられ
る磁気記録部品;シリコンやセラミックのウエハなどの
半導体部品/材料;水素振動子のような電歪用部品;C
D、PD、複写機器、光記録機器などの光変換部品など
が挙げられる。
【0032】電気部品としては、例えば、ブラシ、ロー
ター、ステータ、ハウジング等の電動機部品、販売機や
各種機器に用いられる貨幣検査用部品などが挙げられ
る。
【0033】精密機械部品としては、例えば精密駆動機
器、ビデオレコーダー等に用いられるベアリング;超硬
化製チップなどの加工品が挙げられる。樹脂加工部品と
しては、例えばカメラ、自動車等に用いられる精密樹脂
加工部品等が挙げられる。さらに、光学部品としてはカ
メラ、眼鏡、光学機器に用いられるレンズが挙げられ
る。またその他の部品として眼鏡フレーム、時計ケー
ス、時計ベルト等がある。
【0034】本発明において、組み立て加工工程に使用
される治工具類とは、上述の各部品例で示したような精
密部品を製造、成形、加工、組み立て、仕上げなどの各
種工程において取り扱う治具、工具の他、これらの精密
部品を取り扱う各種機器、その部品などをいう。
【0035】本発明の洗浄組成物は、特に上述のうち、
フラックスの残存したプリント配線基板に対して好適な
能力を発揮するが、本発明の対象となる精密部品および
治工具類は、上述の例に限られるものではなく、組み立
て加工工程において防錆油などの各種の加工油やフラッ
クス等の後工程に対する妨害物質、または製品の特性を
低下させる各種の油性汚染物質が付着している一定形状
の固体表面を持つ精密部品類および治工具類であれば本
発明の洗浄剤組成物が適用できる。
【0036】さらに、これらの汚染物質が例えば油脂、
機械油、切削油、グリース、フラックス等の主として有
機油分の汚れである場合、本願発明の洗浄剤組成物は特
に有効でありこれに金属粉、水分が混入した汚れであっ
ても充分に洗浄除去することができる。
【0037】本発明の洗浄剤組成物は、浸漬法、超音波
洗浄法、振動法、スプレー法、蒸気洗浄法、手拭き法、
水置換乾燥法等の各種の洗浄方法において使用でき、か
つ好ましい結果を得ることができる。
【0038】本発明の洗浄剤を、フラックスの付着した
プリント基板の洗浄工程に用いる場合、例えば、先ず本
発明の洗浄剤組成物を入れた超音波洗浄層で超音波洗浄
し、ついで本発明の洗浄剤組成物で満たした液浴槽に浸
漬洗浄し、最後に本発明の洗浄剤組成物によりシャワー
洗浄や蒸気洗浄するなどの方法を連続的に行うことによ
り効果的に行うことができる。
【0039】
【実施例】以下実施例を挙げて詳細に説明するが、本発
明は当然のことながらこれらに限定されるものではな
い。 ・溶剤製造例−1 原油の蒸留によって得られた沸点範囲150〜300℃
の灯油留分(パラフィン類60重量%、ナフテン類25
重量%、芳香族10重量%)を280℃、90Kg/cm2
条件下、触媒として芳香族炭化水素の核水素化用である
Ni−W触媒を用いて、核水素添加し、得られた生成物
をモレックス法により、合成ゼオライトからなる5オン
グストロームの孔を有する分子篩を充填した分離塔に供
給してn−パラフィン類を分離した。得られたn−パラ
フィン類が減少した残油留分を次に2塔の精密蒸留装置
を用いて精密蒸留する事により沸点177〜200℃の
炭化水素留分を得た。この溶剤の組成および性状を表1
に示す。
【0040】・溶剤製造例−2 上記溶剤製造例−1の工程中に得られたn−パラフィン
類が減少した残油留分を200℃、50Kg/cm2の条件下
で、ニッケル系触媒を用いて第2段階の水素添加処理を
施し得られた生成物を第2塔の精密蒸留装置を用いて精
密蒸留して、沸点177〜200℃の炭化水素留分を得
た。この溶剤の組成および性状を表1に示す。
【0041】・溶剤製造例−3 原油の蒸留によって得られた沸点範囲150〜300℃
の灯油留分(パラフィン類60重量%、ナフテン類25
重量%、芳香族10重量%)を280℃、90Kg/cm2
条件下、触媒として芳香族炭化水素の核水素化用である
Ni−W触媒を用いて、核水素添加し、得られた生成物
をモレックス法により、合成ゼオライトからなる5オン
グストロームの孔を有する分子篩を充填した分離塔に供
給してn−パラフィン類を分離した。得られたn−パラ
フィン類が減少した残油留分を次に2塔の精密蒸留装置
を用いて精密蒸留する事により沸点210〜240℃の
炭化水素留分を得た。この溶剤の組成および性状を表1
に示す。
【0042】
【表1】
【0043】・実施例1〜14、比較例1〜5 30mm×70mmのガラス板に、500mg/m2の割合によ
り精密機械部品用の鉱油系防錆廃油を塗布した。このガ
ラス板を40℃に保った洗浄液(各洗浄液の組成は表2
に示す)に浸漬し、28KHzの超音波で2分間洗浄した
後目視によりその洗浄性を評価した。結果は表2にまと
めて示した。
【0044】洗浄性評価は以下の基準にしたがって示し
た。 ◎:きわめて表面が清浄 ○:ほとんど残油なし △:僅かに残油あり
【0045】
【表2】
【0046】なお、上記実施例は溶剤製造例ー3におい
て製造された溶剤のみについて示したが、溶剤製造例ー
1および2において製造された溶剤についても同様の結
果が得られた。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明の洗浄剤組成物
は、優れた洗浄性、耐劣化性を有するとともに安全性が
よく環境汚染の心配がないので、精密部品またはその組
み立て加工工程に用いられる治工具用の洗浄剤として有
利に使用できるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 沸点150〜300℃の範囲にある成分
    を主とする灯油留分を、芳香族核の核水素添加用金属触
    媒により圧力10〜100Kg/cm2、温度100〜300
    ℃の条件で、該水素添加し、ついで合成ゼオライトから
    なる分子篩を用いて該灯油留分中のn−パラフィン類の
    少なくとも一部を分離、除去することにより得られる残
    油を、精密蒸留装置により分溜してなる実質的にナフタ
    リンおよびビフェニルを含まない沸点150〜240℃
    の範囲にある成分を主とする炭化水素留分からなる精密
    部品用洗浄剤組成物。
  2. 【請求項2】 炭素数3〜18のアルコール、エステ
    ル、エーテル、一般式R-OCn2nOHで表される化合
    物(Rは炭素数3〜18の脂肪族炭化水素、nは2また
    は3の正数を示す)の化合物、界面活性剤から選ばれる
    いずれか1種の化合物を0.1〜30重量%含有する請
    求項1記載の洗浄剤組成物。
  3. 【請求項3】 界面活性剤がHLB4〜15の非イオン
    性界面活性剤である請求項2記載の洗浄剤組成物。
JP23251791A 1991-08-21 1991-08-21 精密部品用洗浄剤組成物 Pending JPH0543893A (ja)

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JPH05214394A (ja) * 1992-02-03 1993-08-24 Taiho Ind Co Ltd カーボン用洗浄剤
WO1995018843A1 (en) * 1994-01-11 1995-07-13 Shell Internationale Research Maatschappij B.V. Cleaner composition
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