JPH07331291A - 溶剤組成物 - Google Patents

溶剤組成物

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JPH07331291A
JPH07331291A JP15058094A JP15058094A JPH07331291A JP H07331291 A JPH07331291 A JP H07331291A JP 15058094 A JP15058094 A JP 15058094A JP 15058094 A JP15058094 A JP 15058094A JP H07331291 A JPH07331291 A JP H07331291A
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JP
Japan
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solvent
weight
solvent composition
component
boiling point
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JP15058094A
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Kotaro Munemura
広太郎 宗村
Takeo Endo
武男 遠藤
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Cosmo Toreede & Service Kk
Sanken Co Ltd
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Cosmo Toreede & Service Kk
Sanken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)炭素数が9〜13の脂肪族炭化水素系
溶媒又は沸点範囲が150〜200℃の範囲にある灯油
留分を水素添加用触媒により所定の圧力、温度条件下で
水素化処理し、芳香族分を1重量%以下とした溶媒を6
0〜95重量%、(B)単環状ケトン類及びメチルメト
キシブタノールの中から選ばれる一種以上の成分を5〜
40重量%の割合で含有する溶剤組成物。 【効果】 オゾン層の破壊、環境汚染などの問題を起こ
さず、人体に対する安全性が良好であり、ロジンフラッ
クス除去、脱脂能力に優れ、同時に各種の金属、プラス
チックなどの部材を腐食することがない。また、従来の
溶剤と同等以上の溶解性があり、殆ど臭気がない。さら
に、引火点が高く、同時に乾燥性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の成分を有する炭
化水素混合物溶剤に関する。さらに詳しくは、フッ素系
炭化水素、塩素系炭化水素などを含まないためにオゾン
層の破壊、環境汚染などの問題を起こさず、芳香族炭化
水素を殆ど含まないため毒性が低く、それにもかかわら
ずロジンフラックス除去、脱脂能力に優れ、同時に各種
の金属、プラスチックなどの部材を腐食することのない
無公害溶剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気・電子部品、精密機械部品などのは
んだ付けに使用されるロジンフラックスは、残存すると
導電不良或は腐食の原因となるため、ハンダ付け後、有
機系溶剤で洗浄除去される。従来、この種の有機溶剤と
してフロン113、トリクロルエタンが主に使用されて
きた。しかるに、これらの溶剤はオゾン層破壊の原因物
質として1995年末までに生産が全廃されることが決
まっており、代替溶剤の開発が急務とされている。代替
溶剤として、水系洗浄剤、準水系洗浄剤、非水系洗浄剤
が既に上市されており、それぞれの機能を生かした市場
開発が行われている。
【0003】水系洗浄剤は、通常水にアルカリ、界面活
性剤、ビルダー、防錆剤などを添加したものであるが、
不燃性である反面、乾燥が困難であり、大規模な乾燥装
置が必要であると同時にリンスのために多量の排水が発
生することから排水処理設備が必要であり、イニシャル
コストとランニングコストが高くつき、被洗物の材質に
よっては腐食、変色が起こり適用できない場合もある。
準水系洗浄剤は、グリコールエーテルやメチルピロリド
ンなどの有機溶剤に界面活性剤を添加したものである
が、フラックス除去能力に優れており、洗浄液は再利用
できるため寿命が長い利点があるが、脱脂力が弱いため
トリクロルエタンなどの代替として適応できない場合が
ある。また、引火性を有するので危険物の扱いを受ける
場合もあり、またリンスには多量の水を使うため水系洗
浄剤と同様に排水処理設備が必要である。アルコール系
洗浄剤はエタノールやイソプロピルアルコールなどを使
用するものであり、フラックス除去能力に優れ、低沸点
アルコールの場合は乾燥が容易であり、蒸留再生が可能
である利点を有するが、脱脂力が弱く、可燃性であり引
火点が低いことから防火、防爆対策に細心の注意が必要
である。従って、いずれの洗浄剤も一長一短があり、ど
の洗浄剤を採用するかを決めかねているのが現状であ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気・電子
部品、精密機械部品などに行われるフラックス除去と脱
脂の能力においてフロン113、トリクロルエタン以上
の洗浄力を持ち、人体に対する毒性が殆どなく、また臭
気も比較的少なく、その使用に当たっては浸漬、超音
波、スプレーなどの洗浄手段に適用可能であり、また可
燃性ではあるが引火点が高く、同時に乾燥性に優れ、更
には沸点範囲が比較的狭いことから蒸留による再生が容
易であるか又は廃液処理は焼却による処理が可能である
溶剤を提供することを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討を行った結果、炭素数が9〜
13の脂肪族炭化水素系溶媒、或は沸点範囲が150〜
200℃の範囲にある灯油留分を水素添加用触媒により
所定の圧力、温度条件下で水素化処理し、芳香族分を1
重量%以下とした溶媒に対して、単環状ケトン類及びメ
チルメトキシブタノールの中から選ばれる一種以上を必
須成分として特定割合含ませることにより、被洗浄物で
ある各種の金属、プラスチックの部材を殆ど腐食するこ
となく、フラックス除去、脱脂能力おいてフロン11
3、トリクロルエタンなど以上の洗浄力を持ち、上記課
題を解決することができることを見い出し、この知見に
基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(A)炭素数が9〜
13の脂肪族炭化水素系溶媒を60〜95重量%、
(B)単環状ケトン類及びメチルメトキシブタノール類
の中から選ばれる一種以上の成分を5〜40重量%の割
合で含有することを特徴とする溶剤組成物を提供するも
のである。さらに、本発明は、(A)沸点範囲が150
〜200℃の範囲にある灯油留分を水素添加用触媒によ
り所定の圧力、温度条件下で水素化処理し、芳香族分を
1重量%以下とした溶媒を60〜95重量%、(B)単
環状ケトン類及びメチルメトキシブタノール類の中から
選ばれる一種以上の成分を5〜40重量%の割合で含有
することを特徴とする溶剤組成物を提供するものであ
る。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明の溶剤組成物は、(A)成分として
炭素数が9〜13の脂肪族炭化水素系溶媒を含有する。
炭素数が9〜13の脂肪族炭化水素系溶媒としては、例
えば灯油留分を水素添加処理し、次いで合成ゼオライト
から成る分子ふるいを用いて分離したn−パラフィン類
を挙げることができる。n−パラフィン類の製造方法と
しては、従来から工業的に広く実施されているn−パラ
フィン類の吸・脱着を液相で交互に行い、n−パラフィ
ン類を吸着した分子ふるいを脱着用の低分子量パラフィ
ンで洗い、n−パラフィン類を脱着させるモレックス
法、分子ふるいによる吸・脱着を利用して気相でn−パ
ラフィン類を吸着させ、その脱着は低分子量パラフィン
で洗い出すTSF法、n−パラフィン類の吸・脱着は加
圧・減圧を交互に繰り返すアイソシーブ法、蒸気相・液
床法を組み合わせたエッソ法などが知られており、いず
れの方法を用いても構わない。炭素数が9〜13のn−
パラフィン類の具体例としては、n−ノナン、n−デカ
ン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−トリデカン等
が挙げられる。
【0008】また、イソパラフィン類としては、例えば
2,2,4,6,6−ペンタメチルヘプテン−3を反応
圧力が10〜50kg/cm2、反応温度が100〜1
50℃の反応条件下、水素化触媒で水素化処理した2,
2,4,6,6−ペンタメチルヘプタンを用いることが
できる。水素化触媒としては、例えばニッケル/珪藻土
などの公知のものが使用できる。炭素数が9〜13のイ
ソパラフィン類の具体例としては、上記の2,2,4,
6,6−ペンタメチルヘプタンの他に、5−メチルウン
デカン、3−エチルデカン、3,3−ジメチルデカン、
3,3−ジエチルオクタン、4,5−ジエチルオクタ
ン、2,4,4,7−テトラメチルオクタン、2,4,
5,7−テトラメチルオクタン、2,2,3,5,6−
ペンタメチルヘプタン、2,2,3,4,5,5−ヘキ
サメチルヘキサンなどが挙げられる。これらの脂肪族炭
化水素系溶媒の好ましいものとしては、2,2,4,
6,6−ペンタメチルヘプタン、2,4,5,7−テト
ラメチルオクタン、4,5−ジエチルオクタン、2,
2,3,4,5,5−ヘキサメチルヘキサンが挙げられ
る。上記の方法で得られるパラフィン類は、パラフィン
系炭化水素100%であり、不飽和炭化水素や芳香族炭
化水素は含まず、高度に水素化精製されているため不純
物がなく臭気も殆どない。また安定性が非常によく、経
時変化・化学変化を起こしにくい。更には沸点範囲が非
常に狭く、品質のばらつきが少なく乾燥性のムラが少な
い特徴を有する。
【0009】本発明の溶剤組成物の他の態様は、(A)
成分として沸点範囲が150〜200℃の範囲にある灯
油留分を水素添加用触媒により所定の圧力、温度条件下
で水素化処理し、芳香族分を1重量%以下とした溶媒を
含有する。この(A)成分の原料である灯油留分は、沸
点範囲が150〜200℃の範囲にある灯油留分であ
り、好ましくは沸点範囲が150〜180℃の範囲にあ
る灯油留分である。原料である灯油留分は、例えば沸点
が150〜300℃の範囲にある灯油留分を精密蒸留に
かけて得ることができる。なお、この精密蒸留は、公知
の精密蒸留装置により行うことができる。
【0010】150〜200℃の範囲にある原料の灯油
留分は、芳香族核を水素化するために水素化処理される
が、この水素化処理に使用される水素添加用触媒は、従
来知られている芳香族核を水素化できる触媒であればい
ずれでもよく、例えばパラジウム、ニッケル/珪藻土、
ニッケル、モリブデン/アルミナ、ニッケル、モリブデ
ン/シリカ−アルミナ、コバルト、モリブデン/アルミ
ナ、コバルト、モリブデン/シリカ−アルミナなどが挙
げられる。
【0011】水素化処理の条件は、特に限定されない
が、圧力が通常30〜100kg/cm2であり、好ま
しくは50〜100kg/cm2であり、温度が通常1
00〜300℃であり、好ましくは200〜300℃で
ある。圧力が30kg/cm2より低い場合、又は温度
が100℃より低い場合には、核水素化が十分に進みに
くく、また圧力が100kg/cm2より高い場合、又
は温度が300℃より高い場合には、分解などの副反応
が優先する傾向があるので好ましくない。このようにし
て得られた(A)成分は、芳香族分が1重量%以下であ
ることが必要であり、好ましくは0.5重量%以下であ
る。(A)成分の溶媒類は、溶剤の臭気を抑えて好まし
くすると共に、溶解性を高め脱脂に寄与する。なお、
(A)成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0012】本発明の溶剤組成物は、(B)成分として
単環状ケトン類及びメチルメトキシブタノール類の中か
ら選ばれる一種以上の成分を含有する。単環状ケトン類
としては、例えばシクロヘキサノン、炭素数1〜5のア
ルキル基を有するシクロヘキサノンなどが挙げられ、好
ましくはシクロヘキサノン、2−メチルシクロヘキサノ
ン、3−メチルシクロヘキサノン、4−メチルシクロヘ
キサノンなどのメチルシクロヘキサノンが挙げられる。
メチルメトキシブタノール類としては、例えばメチルメ
トキシブタノール、炭素数1〜3のアルキル基で置換さ
れたメチルメトキシブタノールなどが挙げられ、好まし
くはメチルメトキシブタノール、メチル基で置換された
メチルメトキシブタノールなどが挙げられる。メチルメ
トキシブタノール類の好適な具体例としては、例えば3
−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール、3−メチル
−2−メトキシ−1−ブタノール、2−メチル−3−メ
トキシ−1−ブタノール、2−メチル−2−メトキシ−
1−ブタノールなどが挙げられ、特に好ましくは3−メ
チル−3−メトキシ−1−ブタノールが挙げられる。
【0013】(B)成分は、単環状ケトン類とメチルメ
トキシブタノール類を組み合わせて使用することが好ま
しく、特にシクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン
などと3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールとの
組み合わせが好ましい。単環状ケトン類とメチルメトキ
シブタノール類の含有割合は、重量比で10:1〜3:
1の範囲が好ましく、特に、7:1〜4:1の範囲が好
ましい。本発明の(B)成分は、本発明と同じ目的で使
用されている溶剤に配合されているテルペン系の化合物
やアミド結合を有する化合物に比べ、フラックス除去能
力に優れ、臭いがほとんどないか或は低いことが特徴で
ある。更に溶解性が高く、(A)成分と任意の比率で混
ぜ合わせることができる。
【0014】本発明の溶剤組成物における上記(A)成
分及び(B)成分の含有割合は、(A)成分が60〜9
5重量%であり、好ましくは70〜90重量%であり、
また(B)成分が5〜40重量%であり、好ましくは1
0〜30重量%である。(B)成分の含有割合が5重量
%未満であると、フラックス除去性が劣り、逆に40重
量%を超えると、臭気が発生してくる。
【0015】本発明の溶剤組成物は、沸点範囲が通常1
50〜200℃であることが好ましく、特に150〜1
80℃であることが好ましい。150℃未満であると混
合溶剤の引火点が低くなり、安全性の点から好ましくな
い。また、200℃を超えると混合溶剤を蒸留により再
生する際、汚染物と、例えば切削油、プレス油などの加
工油との分離性が困難となり、好ましくない。本発明の
溶剤組成物は、被洗浄物によっては必要に応じて、防錆
剤、界面活性剤、酸化防止剤などの各種添加剤を含有さ
せることができる。これらの添加剤の含有割合は、通常
5重量%以下が好ましい。
【0016】本発明の溶剤組成物は、上記した成分を混
合し、必要に応じて各種添加剤を配合することにより製
造することができる。各種基材の混合方法及び各種添加
剤の添加方法は、特に制限されるものではなく、種々の
方法により行うことができ、混合順序及び添加順序も種
々の混合順序及び添加順序で行うことができ、例えば
(B)成分として二種以上の成分を組み合わせて用いる
場合は、(B)成分同士を予め混合した後、(A)成分
と混合してもよく、又は(B)成分を順次(A)成分に
添加混合してもよい。
【0017】本発明の溶剤組成物は、種々の用途に使用
することができるが、切削油、プレス油などの加工油、
ワックス類、グリース類、油脂性研磨剤などを始めとす
る各種油の各種汚染物の洗浄溶剤として有効であり、と
りわけ電気・電子部品、精密機械部品などのフラックス
除去と脱脂のための洗浄溶剤として有効である。本発明
の溶剤組成物による洗浄は、浸漬、超音波、スプレーな
どの種々の洗浄手段により行うことができる。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明する。なお、本発明は、これらの例によって何ら制
限されるものではない。実施例においては、溶剤の洗浄
剤としての性能を評価するにあたり、以下の試験を実施
した。 銅板腐食試験 試験方法は、JIS法(K 2513)に準じて実施し
た。すなわち、よく磨いた銅板を約30mlの溶剤に完
全に浸し、50℃×3時間保った後、これを取り出し銅
板腐食標準と比較して、腐食性を下記の判定基準に基づ
いて判定した。 1a:磨きたての銅板とほとんど同じ色
【0019】プラスチック腐食試験 銅コイルの表面にウレタン樹脂をコーティングしている
テストピースを適度な長さに切断し、溶剤を満たした透
明ガラス製試料瓶の中へ入れ、完全に浸した。室温下で
48時間放置した後、溶剤の色相を目視し、ブランクと
比較した。また試験前後の重量変化についても測定し
た。同時にプラスチック腐食試験は、6,6ナイロン樹
脂、ポリエステル樹脂についても実施した。これらの試
験結果を下記の判定基準に基づいて判定した。 ○:色相変化及び重量変化が認められない。 ×:重量変化が0.05重量%以上認められた。
【0020】洗浄テスト (1)フラックス洗浄力の評価 被洗物(アルミナ基板)にロジン系フラックス(タムラ
製作所製、商品名:F−230)0.1gを溶融塗布
(260℃×5秒)したものをフラックス除去評価用の
テストピースとした。これを溶剤中に室温下で2分間浸
し超音波洗浄を実施した。その後、被洗物を溶剤から取
り出し、1分間液切りした後、再度、溶剤中に浸しリン
スを行った。最後に110℃に設定した乾燥機で被洗物
を5分間、乾燥させた。フラックス洗浄力の評価は、オ
メガメーターで被洗物上のイオン分残渣を測定すると共
に外観の仕上がりを目視で、下記の判定基準に基づいて
判定した。 ○:残留イオン濃度が5−NaClμg/in2未満で
表面に付着物なし。 ×:残留イオン濃度が5−NaClμg/in2以上で
表面に付着物あり。
【0021】(2)脱脂力の評価 被洗物(アルミナ基板)にプレス油(コスモ石油(株)
製、商品名:コスモプレスB202)0.1gを均一に
塗布したものを脱脂力の評価用のテストピースとした。
これを溶剤中に室温下で2分間浸し超音波洗浄を実施し
た。その後、被洗物を溶剤から取り出し、1分間液切り
した後、再度、溶剤中に浸しリンスを行った。最後に1
10℃に設定した乾燥機で被洗物を5分間、乾燥させ
た。被洗物の重量を計り、残量油分量を測定すると共
に、外観の仕上がりを目視で、下記の判定基準に基づい
て判定した。 ○:残留油分が10μg未満であり、表面にシミなし。 ×:残留油分が10μg以上であり、表面にシミあり。
【0022】実施例1 (A)成分として2,2,4,6,6−ペンタメチルヘ
プタンを用い、(B)成分としてシクロヘキサノンと3
−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールを組み合わせ
て使用し、表1に示す配合割合で混合して溶剤組成物を
得た。
【0023】実施例2 (A)成分として2,2,4,6,6−ペンタメチルヘ
プタンを用い、(B)成分として4−メチルシクロヘキ
サノンと3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノールを
組み合わせて使用し、表1に示す配合割合で混合して溶
剤組成物を得た。
【0024】実施例3 (A)成分としてn−デカンを用い、(B)成分として
シクロヘキサノンと3−メチル−3−メトキシ−1−ブ
タノールを組み合わせて使用し、表1に示す配合割合で
混合して溶剤組成物を得た。
【0025】実施例4 (A)成分としてn−デカンを用い、(B)成分として
4−メチルシクロヘキサノンと3−メチル−3−メトキ
シ−1−ブタノールを組み合わせて使用し、表1に示す
配合割合で混合して溶剤組成物を得た。
【0026】実施例5 (A)成分として沸点範囲が150〜180℃で、飽和
分が100重量%の水添灯油を用い、(B)成分として
シクロヘキサノンと3−メチル−3−メトキシ−1−ブ
タノールを組み合わせて使用し、表1に示す配合割合で
混合して溶剤組成物を得た。なお上記水添灯油は、沸点
範囲が150〜180℃の範囲にある灯油留分を水素添
加用触媒(ニッケル、モリブデン/アルミナ)により、
圧力が60kg/cm2、温度が200℃の条件下で水
素化処理して得られたものである。実施例1〜5の溶剤
組成物を用いて前記各試験を行った。その結果を表1に
示した。
【0027】
【表1】 なお、実施例1〜5の溶剤の臭気は、殆どなかった。
【0028】
【発明の効果】本発明の溶剤組成物は、フッ素系炭化水
素、塩素系炭化水素などを含まないためにオゾン層の破
壊、環境汚染などの問題を起こさず、芳香族炭化水素を
全く含有しないか又は殆ど含有しないため、人体に対す
る安全性の問題を解決すると共に、構成成分の相乗効果
によって、ロジンフラックス除去、脱脂能力に優れ、同
時に各種の金属、プラスチックなどの部材を腐食するこ
とがなく、従来の溶剤と同等以上の溶解性を発現させ、
同時に臭気の点において従来品のそれを凌駕する。ま
た、引火点が高く、同時に乾燥性に優れ、更には沸点範
囲が比較的狭いことから蒸留による再生が容易であるか
又は廃液処理は焼却による処理が可能である。従って、
本発明の溶剤組成物は、実用上極めて有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)炭素数が9〜13の脂肪族炭化水
    素系溶媒を60〜95重量%、(B)単環状ケトン類及
    びメチルメトキシブタノール類の中から選ばれる一種以
    上の成分を5〜40重量%の割合で含有することを特徴
    とする溶剤組成物。
  2. 【請求項2】 (A)沸点範囲が150〜200℃の範
    囲にある灯油留分を水素添加用触媒により所定の圧力、
    温度条件下で水素化処理し、芳香族分を1重量%以下と
    した溶媒を60〜95重量%、(B)単環状ケトン類及
    びメチルメトキシブタノール類の中から選ばれる一種以
    上の成分を5〜40重量%の割合で含有することを特徴
    とする溶剤組成物。
JP15058094A 1994-06-09 1994-06-09 溶剤組成物 Pending JPH07331291A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6162779A (en) * 1995-04-20 2000-12-19 Elf Atochem, S.A. Cold cleaning composition based on alkanes or cycloalkanes and an organic compound comprising a ketone group
KR100718193B1 (ko) * 2005-11-04 2007-05-15 삼성토탈 주식회사 유기 액상안정제 제조용 용제 조성물
JP2008303313A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Asahi Kasei Chemicals Corp ケーブルクリーナー

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