JPH0597919A - ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents
ポリビニルアセタール樹脂の製造方法Info
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- JPH0597919A JPH0597919A JP25769991A JP25769991A JPH0597919A JP H0597919 A JPH0597919 A JP H0597919A JP 25769991 A JP25769991 A JP 25769991A JP 25769991 A JP25769991 A JP 25769991A JP H0597919 A JPH0597919 A JP H0597919A
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- Japan
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- slurry
- resin
- acid catalyst
- alkali
- polyvinyl acetal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 酸触媒の残存量が少ない品質の良好なポリビ
ニルアセタール樹脂を製造する。 【構成】 塩酸触媒を含むポリビニルアルコール水溶液
とブチルアルデヒドを常法で反応させる。反応物のスラ
リーを脱水してケーキ状の樹脂粒子を得る。底に超音波
発振機を取付けた5リットルの槽型容器に、純水3リッ
トルと上記ケーキ状の樹脂粒子1 kgを入れ分散させス
ラリーを形成する。これに重曹10gを添加し攪拌しなが
ら、周波数26 kHz、出力200 W の超音波を発振してスラ
リーを振動させる。これを常温から70℃まで2時間かけ
て昇温し、70℃で2時間放置したあと超音波の発振を止
める。このスラリーを冷却したあと濾布袋に入れ30分間
水洗し、乾燥して白色粉末状のポリビニルアセタール樹
脂を得る。樹脂中の遊離酸は0.005重量%で極めて少な
く、150 ℃で1時間加熱しても着色しない。
ニルアセタール樹脂を製造する。 【構成】 塩酸触媒を含むポリビニルアルコール水溶液
とブチルアルデヒドを常法で反応させる。反応物のスラ
リーを脱水してケーキ状の樹脂粒子を得る。底に超音波
発振機を取付けた5リットルの槽型容器に、純水3リッ
トルと上記ケーキ状の樹脂粒子1 kgを入れ分散させス
ラリーを形成する。これに重曹10gを添加し攪拌しなが
ら、周波数26 kHz、出力200 W の超音波を発振してスラ
リーを振動させる。これを常温から70℃まで2時間かけ
て昇温し、70℃で2時間放置したあと超音波の発振を止
める。このスラリーを冷却したあと濾布袋に入れ30分間
水洗し、乾燥して白色粉末状のポリビニルアセタール樹
脂を得る。樹脂中の遊離酸は0.005重量%で極めて少な
く、150 ℃で1時間加熱しても着色しない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、酸触媒の残存量が少
ない品質の良好なポリビニルアセタール樹脂の製造方法
に関する。
ない品質の良好なポリビニルアセタール樹脂の製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルブチラールのようなポリビニ
ルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、塗料、接
着剤、バインダー等に広く使用されている。
ルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、塗料、接
着剤、バインダー等に広く使用されている。
【0003】この種のポリビニルアセタール樹脂は、ポ
リビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒の存在下で
反応させ、反応物のスラリーをアルカリで中和し、水洗
と乾燥を行って製造される。スラリーの中和は、反応物
のスラリーに苛性ソーダや重曹のようなアルカリを添加
し、これを攪拌することにより行われている(例えば、
特公昭38−25040号公報、特開昭56−8280
6号公報参照)。
リビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒の存在下で
反応させ、反応物のスラリーをアルカリで中和し、水洗
と乾燥を行って製造される。スラリーの中和は、反応物
のスラリーに苛性ソーダや重曹のようなアルカリを添加
し、これを攪拌することにより行われている(例えば、
特公昭38−25040号公報、特開昭56−8280
6号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来方法に
おいて、大部分の酸触媒は、スラリーの中和により樹脂
粒子から除去される。しかし、樹脂粒子の内部に残存す
る酸触媒は、あまり除去されない。
おいて、大部分の酸触媒は、スラリーの中和により樹脂
粒子から除去される。しかし、樹脂粒子の内部に残存す
る酸触媒は、あまり除去されない。
【0005】酸触媒が多く残存すると、これが高温で樹
脂と化学結合し、樹脂の着色や劣化が起こることがあ
る。また、樹脂を塗料や接着剤に用いる場合、これに金
属が当接されていると、この金属を腐食させ接着不良の
原因となる。また、樹脂を合わせガラス用中間膜に用い
る場合、これにアンテナ線が積層されていると、このア
ンテナ線を腐食させ不具合が生じる。
脂と化学結合し、樹脂の着色や劣化が起こることがあ
る。また、樹脂を塗料や接着剤に用いる場合、これに金
属が当接されていると、この金属を腐食させ接着不良の
原因となる。また、樹脂を合わせガラス用中間膜に用い
る場合、これにアンテナ線が積層されていると、このア
ンテナ線を腐食させ不具合が生じる。
【0006】この発明は、このような問題を解決するも
のであり、その目的とするところは、酸触媒の残存量が
少ない品質の良好なポリビニルアセタール樹脂を製造す
る方法を提供することにある。
のであり、その目的とするところは、酸触媒の残存量が
少ない品質の良好なポリビニルアセタール樹脂を製造す
る方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、この発明は、ポリビニルアルコールとアルデヒドと
を酸触媒の存在下で反応させ、反応物のスラリーをアル
カリで中和し、水洗と乾燥を行ってポリビニルアセター
ル樹脂を製造する方法において、反応物のスラリーを振
動させながらアルカリで中和するものである。
め、この発明は、ポリビニルアルコールとアルデヒドと
を酸触媒の存在下で反応させ、反応物のスラリーをアル
カリで中和し、水洗と乾燥を行ってポリビニルアセター
ル樹脂を製造する方法において、反応物のスラリーを振
動させながらアルカリで中和するものである。
【0008】ポリビニルアルコールとしては、一般に平
均重合度が200〜2600、鹸化度が90%以上のポ
リビニルアルコールが用いられる。そして、一般に5〜
12重量%の水又はアルコールの溶液とされる。この
際、慣用の酸触媒が添加される。
均重合度が200〜2600、鹸化度が90%以上のポ
リビニルアルコールが用いられる。そして、一般に5〜
12重量%の水又はアルコールの溶液とされる。この
際、慣用の酸触媒が添加される。
【0009】酸触媒としては、塩酸、燐酸、硫酸、パラ
トルエンスルホン酸などの単独或いは二種以上の混合物
が用いられる。これ等の酸触媒は、一般に、反応液のp
Hが0.2〜2になるように適量が添加される。
トルエンスルホン酸などの単独或いは二種以上の混合物
が用いられる。これ等の酸触媒は、一般に、反応液のp
Hが0.2〜2になるように適量が添加される。
【0010】アルデヒドとしては、ホルムアルデヒド、
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアル
デヒド等の脂肪族アルデヒドの単独或いは二種以上の混
合物が用いられる。合わせガラス中間膜用の樹脂を製造
する場合は、一般にブチルアルデヒドが用いられる。
アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアル
デヒド等の脂肪族アルデヒドの単独或いは二種以上の混
合物が用いられる。合わせガラス中間膜用の樹脂を製造
する場合は、一般にブチルアルデヒドが用いられる。
【0011】反応装置としては、攪拌機を備えた槽型の
反応器、或いはループ型の反応器と攪拌機を備えた槽型
の反応器を連結した装置が用いられる。反応は、水媒体
を用いる沈澱法又はアルコール溶媒を用いる溶液法で行
われる。沈澱法では、樹脂粒子が析出して反応物はスラ
リー状で得られる。溶液法では、反応物は溶液状で得ら
れるが、その後水を加え樹脂粒子を析出させてスラリー
状に変換される。この発明では、水媒体を用いる沈澱法
が好適である。
反応器、或いはループ型の反応器と攪拌機を備えた槽型
の反応器を連結した装置が用いられる。反応は、水媒体
を用いる沈澱法又はアルコール溶媒を用いる溶液法で行
われる。沈澱法では、樹脂粒子が析出して反応物はスラ
リー状で得られる。溶液法では、反応物は溶液状で得ら
れるが、その後水を加え樹脂粒子を析出させてスラリー
状に変換される。この発明では、水媒体を用いる沈澱法
が好適である。
【0012】反応装置にポリビニルアルコールの溶液と
アルデヒドとが供給され、酸触媒の存在下でアセタール
化反応が行われる。アルデヒドの仕込み量(供給量)
は、一般に、目的のアセタール化度を得るに必要な理論
量の2〜10増しの過剰に供給される。
アルデヒドとが供給され、酸触媒の存在下でアセタール
化反応が行われる。アルデヒドの仕込み量(供給量)
は、一般に、目的のアセタール化度を得るに必要な理論
量の2〜10増しの過剰に供給される。
【0013】反応温度は、一般に0〜95℃の範囲に設
定される。反応及び熟成時間は、一般に1〜4時間であ
る。樹脂のアセタール化度は、用途により異なるが、一
般に平均のアセタール化度で56〜75モル%、好まし
くは60〜70モル%とされる。
定される。反応及び熟成時間は、一般に1〜4時間であ
る。樹脂のアセタール化度は、用途により異なるが、一
般に平均のアセタール化度で56〜75モル%、好まし
くは60〜70モル%とされる。
【0014】ポリビニルアルコールとアルデヒドとの反
応物のスラリーは、酸触媒により酸性を呈し、これを中
和するために反応物のスラリーに苛性ソーダーや重曹な
どのアルカリが攪拌下で添加され混合される。
応物のスラリーは、酸触媒により酸性を呈し、これを中
和するために反応物のスラリーに苛性ソーダーや重曹な
どのアルカリが攪拌下で添加され混合される。
【0015】これ等のアルカリは、アルドール縮合を防
止するために、一般に過剰のアルデヒドを除去した後で
添加される。アルカリの添加量は、通常、スラリー液の
pHが7〜10になるように適量が添加され、それによ
りスラリーが安定化される。スラリー液のアルカリ濃度
が高すぎると、残留アルデヒドによるアルドール縮合が
起こり樹脂の劣化の原因となる。また、樹脂中にアルカ
リが残留し、樹脂を溶剤で溶解した時に不溶解物が残る
等の不具合が生じる。
止するために、一般に過剰のアルデヒドを除去した後で
添加される。アルカリの添加量は、通常、スラリー液の
pHが7〜10になるように適量が添加され、それによ
りスラリーが安定化される。スラリー液のアルカリ濃度
が高すぎると、残留アルデヒドによるアルドール縮合が
起こり樹脂の劣化の原因となる。また、樹脂中にアルカ
リが残留し、樹脂を溶剤で溶解した時に不溶解物が残る
等の不具合が生じる。
【0016】この発明では、ポリビニルアルコールとア
ルデヒドとの反応物のスラリーをアルカリで中和する際
に、スラリーを振動させる。スラリーを振動させる方法
としては、反応器内のスラリーを攪拌しながらこれに超
音波を発振させ、それによりスラリーを振動させる方
法、反応器内のスラリーを攪拌しながらこの反応器自体
を機械的に振動させ、それによりスラリーを振動させる
方法等が採用される。
ルデヒドとの反応物のスラリーをアルカリで中和する際
に、スラリーを振動させる。スラリーを振動させる方法
としては、反応器内のスラリーを攪拌しながらこれに超
音波を発振させ、それによりスラリーを振動させる方
法、反応器内のスラリーを攪拌しながらこの反応器自体
を機械的に振動させ、それによりスラリーを振動させる
方法等が採用される。
【0017】特に、超音波によりスラリーを振動させる
方法が好ましい。超音波の振動周期は20,000回/
秒以上でその振動周期が非常に短いため、樹脂粒子の分
子レベルまで振動が伝わり効果的である。
方法が好ましい。超音波の振動周期は20,000回/
秒以上でその振動周期が非常に短いため、樹脂粒子の分
子レベルまで振動が伝わり効果的である。
【0018】この場合、超音波の周波数は、一般に20
〜200kHz 、好ましくは20〜100kHz で、出
力はスラリー液1リットル当たり20w以上が望まし
い。この超音波の周波数は、一定値に設定してもよく、
また徐々に高く設定するなど変動させてもよい。また、
スラリーを振動させる際のスラリー液の温度は、生成す
る樹脂のガラス転移温度以上とするのが望ましい。
〜200kHz 、好ましくは20〜100kHz で、出
力はスラリー液1リットル当たり20w以上が望まし
い。この超音波の周波数は、一定値に設定してもよく、
また徐々に高く設定するなど変動させてもよい。また、
スラリーを振動させる際のスラリー液の温度は、生成す
る樹脂のガラス転移温度以上とするのが望ましい。
【0019】このようにして中和された反応物のスラリ
ーは、常法により水洗と乾燥が行われる。水洗は数回繰
り返し行うのが望ましい。こうして、白色粉末状のポリ
ビニルアセタール樹脂が製造される。
ーは、常法により水洗と乾燥が行われる。水洗は数回繰
り返し行うのが望ましい。こうして、白色粉末状のポリ
ビニルアセタール樹脂が製造される。
【0020】
【作用】ポリビニルアルコールとアルデヒドとを酸触媒
の存在下で反応させ、反応物のスラリーを超音波等によ
り振動させながらアルカリで中和すると、この振動によ
り樹脂粒子が振動し、樹脂粒子の内部に残存する拡散し
にくい酸触媒が拡散しやすくなり、またアルカリが樹脂
粒子の内部へ浸透しやすくなる。その結果、酸触媒とア
ルカリとの接触と中和が速やかに且つ充分に行われる。
の存在下で反応させ、反応物のスラリーを超音波等によ
り振動させながらアルカリで中和すると、この振動によ
り樹脂粒子が振動し、樹脂粒子の内部に残存する拡散し
にくい酸触媒が拡散しやすくなり、またアルカリが樹脂
粒子の内部へ浸透しやすくなる。その結果、酸触媒とア
ルカリとの接触と中和が速やかに且つ充分に行われる。
【0021】
【実施例】以下、この発明の実施例及び比較例を示す。実施例1 100リットルの攪拌機付き槽型の反応器内に、純水8
0リットルを入れ、これに平均重合度1700、鹸化度
99モル%のポリビニルアルコール7500gを仕込ん
で分散させ、これを90℃に昇温してポリビニルアルコ
ールを完全に溶解した後、30℃まで冷却した。さら
に、触媒として濃度35%の塩酸510gを添加した
後、ブチルアルデヒド1120gを仕込みよく混合し
た。
0リットルを入れ、これに平均重合度1700、鹸化度
99モル%のポリビニルアルコール7500gを仕込ん
で分散させ、これを90℃に昇温してポリビニルアルコ
ールを完全に溶解した後、30℃まで冷却した。さら
に、触媒として濃度35%の塩酸510gを添加した
後、ブチルアルデヒド1120gを仕込みよく混合し
た。
【0022】この溶液を冷却し10℃になった時点で、
ブチルアルデヒド2885gを追加して反応を進め、樹
脂粒子を析出させた後、酸触媒として濃度35%の塩酸
4580gを追加しながら50℃に昇温した。その後、
50℃で3時間反応させた後30℃まで冷却し、遠心脱
水機で脱水して湿ったケーキ状の樹脂粒子を得た。
ブチルアルデヒド2885gを追加して反応を進め、樹
脂粒子を析出させた後、酸触媒として濃度35%の塩酸
4580gを追加しながら50℃に昇温した。その後、
50℃で3時間反応させた後30℃まで冷却し、遠心脱
水機で脱水して湿ったケーキ状の樹脂粒子を得た。
【0023】一方、5リットルの攪拌機付き槽型の容器
の底に、面積792cm2 (22cm×36cm)の振動面を
持った超音波発振機(海上電気社製 6352型)を取
り付けた。
の底に、面積792cm2 (22cm×36cm)の振動面を
持った超音波発振機(海上電気社製 6352型)を取
り付けた。
【0024】この容器に、純水3リットルと上記の湿っ
たケーキ状の樹脂粒子1000gを入れ分散させスラリ
ーを形成し、これにアルカリとして重曹10gを添加し
攪拌しながら、周波数26kHz 、出力200wの超音
波を発振し、スラリーを振動させた。
たケーキ状の樹脂粒子1000gを入れ分散させスラリ
ーを形成し、これにアルカリとして重曹10gを添加し
攪拌しながら、周波数26kHz 、出力200wの超音
波を発振し、スラリーを振動させた。
【0025】スラリーを振動させながら、このスラリー
を常温から70℃まで2時間かけて昇温し、さらに70
℃で2時間放置した後、超音波の発振を止め、スラリー
を30℃に冷却した。その後、スラリーを濾布袋に入れ
30分間水洗し、乾燥して白色粉末状のポリビニルブチ
ラール樹脂を得た。樹脂のブチラール化度は66.2モ
ル%であった。
を常温から70℃まで2時間かけて昇温し、さらに70
℃で2時間放置した後、超音波の発振を止め、スラリー
を30℃に冷却した。その後、スラリーを濾布袋に入れ
30分間水洗し、乾燥して白色粉末状のポリビニルブチ
ラール樹脂を得た。樹脂のブチラール化度は66.2モ
ル%であった。
【0026】この粉末状のポリビニルブチラール樹脂を
用い、JIS K 6728における酸価の測定に準じ
て樹脂中の遊離酸を測定したところ、樹脂中の遊離酸は
0.005重量%で極めて少ないものであった。
用い、JIS K 6728における酸価の測定に準じ
て樹脂中の遊離酸を測定したところ、樹脂中の遊離酸は
0.005重量%で極めて少ないものであった。
【0027】また、高温での樹脂の着色の有無(耐熱
性)を評価するために、樹脂1.5gを試験管に入れ1
50℃のオイルバス中で1時間加熱したが、樹脂の着色
は見られなかった。
性)を評価するために、樹脂1.5gを試験管に入れ1
50℃のオイルバス中で1時間加熱したが、樹脂の着色
は見られなかった。
【0028】実施例2 実施例1において、超音波の周波数を60kHz 、出力
を500wに変更した。それ以外は、実施例1と同様に
行った。
を500wに変更した。それ以外は、実施例1と同様に
行った。
【0029】この場合、樹脂中の遊離酸は0.001重
量%で極めて少ないものであった。また、高温での樹脂
の着色は見られなかった。実施例3 実施例1において、スラリーを常温から70℃まで2時
間かけて昇温した後で、この70℃のスラリーに周波数
26kHz 、出力200wの超音波を2時間発振し、ス
ラリーを振動させた。それ以外は、実施例1と同様に行
った。
量%で極めて少ないものであった。また、高温での樹脂
の着色は見られなかった。実施例3 実施例1において、スラリーを常温から70℃まで2時
間かけて昇温した後で、この70℃のスラリーに周波数
26kHz 、出力200wの超音波を2時間発振し、ス
ラリーを振動させた。それ以外は、実施例1と同様に行
った。
【0030】この場合、樹脂中の遊離酸は0.005重
量%で極めて少ないものであった。また、高温での樹脂
の着色は見られなかった。比較例1 実施例1において、超音波の発振を止め、スラリーを振
動させなかった。それ以外は、実施例1と同様に行っ
た。
量%で極めて少ないものであった。また、高温での樹脂
の着色は見られなかった。比較例1 実施例1において、超音波の発振を止め、スラリーを振
動させなかった。それ以外は、実施例1と同様に行っ
た。
【0031】この場合、樹脂中の遊離酸は0.02重量
%で実施例に比べ著しく多いものであった。また、高温
での樹脂の着色が見られた。
%で実施例に比べ著しく多いものであった。また、高温
での樹脂の着色が見られた。
【0032】
【発明の効果】上述の通り、この発明は、ポリビニルア
ルコールとアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させ、
反応物のスラリーをアルカリで中和し、水洗と乾燥を行
ってポリビニルアセタール樹脂を製造する方法におい
て、反応物のスラリーを振動させながらアルカリで中和
するもので、それにより酸触媒の残存量が少ない品質の
良好なポリビニルアセタール樹脂を製造することができ
る。特に、反応物のスラリーを超音波により振動させる
と、一層効果的である。
ルコールとアルデヒドとを酸触媒の存在下で反応させ、
反応物のスラリーをアルカリで中和し、水洗と乾燥を行
ってポリビニルアセタール樹脂を製造する方法におい
て、反応物のスラリーを振動させながらアルカリで中和
するもので、それにより酸触媒の残存量が少ない品質の
良好なポリビニルアセタール樹脂を製造することができ
る。特に、反応物のスラリーを超音波により振動させる
と、一層効果的である。
【0033】したがって、この発明方法で得られるポリ
ビニルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、塗
料、接着剤、バインダー等の原料樹脂として好適であ
る。
ビニルアセタール樹脂は、合わせガラス用中間膜、塗
料、接着剤、バインダー等の原料樹脂として好適であ
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリビニルアルコールとアルデヒドとを
酸触媒の存在下で反応させ、反応物のスラリーをアルカ
リで中和し、水洗と乾燥を行ってポリビニルアセタール
樹脂を製造する方法において、反応物のスラリーを振動
させながらアルカリで中和することを特徴とするポリビ
ニルアセタール樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 反応物のスラリーを超音波により振動さ
せることを特徴とする請求項1記載のポリビニルアセタ
ール樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25769991A JPH0597919A (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25769991A JPH0597919A (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0597919A true JPH0597919A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=17309888
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25769991A Pending JPH0597919A (ja) | 1991-10-04 | 1991-10-04 | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0597919A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006030959A (ja) * | 2004-06-16 | 2006-02-02 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料 |
WO2007018174A1 (ja) | 2005-08-09 | 2007-02-15 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
WO2007032051A1 (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-22 | Tadahiro Ohmi | 重合体の製造方法及び重合体材料 |
US7385005B2 (en) | 2002-02-07 | 2008-06-10 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Polyvinylacetal resin and process for producing the same |
JP2008214435A (ja) * | 2007-03-01 | 2008-09-18 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリビニルアセタール樹脂及びその製造方法 |
-
1991
- 1991-10-04 JP JP25769991A patent/JPH0597919A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7385005B2 (en) | 2002-02-07 | 2008-06-10 | Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Polyvinylacetal resin and process for producing the same |
JP2006030959A (ja) * | 2004-06-16 | 2006-02-02 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱現像性感光材料用ポリビニルアセタール樹脂及び熱現像性感光材料 |
WO2007018174A1 (ja) | 2005-08-09 | 2007-02-15 | Kuraray Co., Ltd. | ポリビニルアセタール樹脂の製造方法 |
WO2007032051A1 (ja) * | 2005-09-12 | 2007-03-22 | Tadahiro Ohmi | 重合体の製造方法及び重合体材料 |
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