JPH0597424A - 複合酸化物及びその製造方法 - Google Patents

複合酸化物及びその製造方法

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JPH0597424A
JPH0597424A JP1884692A JP1884692A JPH0597424A JP H0597424 A JPH0597424 A JP H0597424A JP 1884692 A JP1884692 A JP 1884692A JP 1884692 A JP1884692 A JP 1884692A JP H0597424 A JPH0597424 A JP H0597424A
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Yoshiaki Koga
義明 古賀
Genji Taga
玄治 多賀
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】吸油量が十分に大きく、しかも、成形性に優
れ、紙の填料として好適に使用できる複合酸化物を提供
する。 【構成】下記式 iR2O・jAl23・kTiO2・mSiO2・nH2O {但し、Rはアルカリ金属であり、iは0.2〜1.2
であり、kは0〜0.9であってj+kは1であり、m
は7〜22であり、nは0〜6である。}で示され、X
線回折により非晶質であり、細孔半径が104オングス
トローム以下である細孔の積算容積が1.9〜3.0c
c/gである複合酸化物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い吸油性と優れた成
形性とを有し、紙の填料、コート剤、洗剤の流動化剤、
医薬の成形助剤として好適な複合酸化物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケイ酸塩としては、ゼオライトを
始めとして各種の化合物が知られている。例えば、特公
昭30−7715号公報、同39−3408、同45−
13449にはケイ酸アルミニウム、ケイ酸チタニウ
ム、ケイ酸ジルコニウム等のケイ酸塩が開示されてい
る。これらの公報には、また、上記のケイ酸塩がゴムま
たは紙の充填剤として使用し得ることが記載されてい
る。
【0003】しかしながら、上記のケイ酸塩は、吸油量
が小さいために紙の填料として使用したときにインクの
吸収性に劣り、また、付着水分の少ない状態で加圧成形
できないために充填量を多くしたときに紙力強度が低下
し、実用に十分耐え得る填料ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、吸油量が十分に大きく、しかも、成形性の優れたケ
イ酸塩を開発すべく、鋭意研究を続けてきた。その結
果、新規なケイ酸塩の合成に成功し、かつ該ケイ酸塩は
高い吸油量と優れた成形性を有し、紙用填料として好適
に使用し得ることを見出し、本発明を提案するにいたっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記式
[I] iR2O・jAl23・kTiO2・mSiO2・nH2O [I] {但し、Rはアルカリ金属であり、iは0.2〜1.2
であり、kは0〜0.9であってj+kは1であり、m
は7〜22であり、nは0〜6である。}で示され、X
線回折により非晶質であり、細孔半径が104オングス
トローム以下である細孔の積算容積が1.9〜3.0c
c/gであることを特徴とする複合酸化物である。
【0006】本発明の複合酸化物は、上記式で示される
組成である。ここで、Rで示されるアルカリ金属として
は、ナトリウム、カリウム等をあげることができる。上
記アルカリ金属の種類は、原料のケイ酸アルカリの種類
によって決定される。原料としては、一般にケイ酸ナト
リウムが用いられるために、アルカリ金属は、通常ナト
リウムである。
【0007】上記式中のiは、0.2〜1.2でなけれ
ばならず、0.3〜1.1の範囲であることが好まし
く、上記式中のmは、7〜22でなければならず、9〜
20の範囲であることが好ましい。上記式中のkは、
0〜0.9であり、j+kは1である。また、上記式中
のnは、0〜6である。上記式中のiが0.2よりも小
さいか、mが22よりも大きい場合は、成形性が劣るた
めに好ましくない。一方、iが1.2よりも大きいか、
mが7よりも小さい場合は吸油量が小さくなるために好
ましくない。kが0.2〜0.8の範囲のときは、特に
得られる複合酸化物の成形性が良好となるために本発明
において好ましい。
【0008】本発明の複合酸化物は、Cu−Kα線を用
いたX線回折による測定で非晶質である。
【0009】本発明の複合酸化物は、細孔半径が104
オングストローム以下である細孔の積算容積が1.9〜
3.0cc/gである。このために、本発明の複合酸化
物は200〜310cc/100gという高い吸油量を
示す。従来のアルミノシリケートの吸油量は高々170
cc/100gであり、このような高い吸油量を示すア
ルミノシリケートは見出されていない。
【0010】細孔半径が104オングストローム以下で
ある細孔の積算容積が1.9cc/gよりも小さいとき
には吸油量が小さく、そのような酸化物を紙の填料とし
て使用したときにはインクの吸収性、着肉性に乏しくな
るためにインクの裏抜防止効果に欠ける。一方、細孔半
径が104オングストローム以下である細孔の積算容積
が3.0cc/gよりも大きいものは本発明によっても
製造が困難である。上記の細孔半径が104オングスト
ローム以下である細孔の積算容積は、吸油量を大きく、
しかも製造を容易にするためには、2.0〜2.8cc
/gの範囲であることが好ましい。
【0011】また、インクは顔料とビヒクルによって構
成されているが、顔料は、細孔半径が2000〜104
オングストロームの範囲である細孔に吸収され、ビヒク
ルは、細孔半径が200〜760オングストロームの範
囲である細孔に吸収されることが、本発明者らの実験に
より明らかとなった。したがって、細孔半径が2000
〜104オングストロームの範囲である細孔の積算容積
が0.3cc/g以上、好ましくは0.4〜0.9cc
/gであり、かつ、細孔半径が200〜760オングス
トロームの範囲である細孔の積算容積が0.4cc/g
以上、好ましくは0.5〜1.2cc/gであること
が、インクを構成する顔料およびビヒクルの吸収性を共
に向上させ、インクの裏抜防止効果を大きくすることが
できるために本発明において好ましい。なお、本発明に
おいて、細孔の積算容積は、水銀ポロシメーターを用い
て測定した値である。
【0012】本発明の複合酸化物は、通常、粒子径8〜
50nmの一次粒子が凝集して形成された、粒子径1〜
500μmの凝集粒子として得られる。また、本発明の
複合酸化物の表面積は、通常、100〜300m2/g
の範囲であり、嵩比重は、0.03〜0.25g/cm
3の範囲である。
【0013】本発明の複合酸化物を水に分散させた分散
液のpHは6〜8の範囲であり、ほぼ中性である。この
ことから本発明の複合酸化物は、後述する製法によって
ケイ酸アルカリがほぼ完全に中和されていることがわか
る。このために、本発明の複合酸化物を水中に分散させ
てもほとんど水に溶出することはない。
【0014】また、本発明の複合酸化物は、成形性に優
れている。即ち、本発明の複合酸化物はプレス成形機に
よって容易に成形可能である。しかも、得られた成形体
は高い破壊強度を有している。具体的には、付着水量を
8重量%以下とした本発明の複合酸化物1gを50kg
/cm2の圧力で直径30mm×5mmの大きさにプレ
ス成形した成形体は、木屋式硬度計により測定した圧縮
破壊強度が5kg以上である。
【0015】本発明の複合酸化物はどのような方法によ
って製造されてもよい。一般には、次に述べる方法によ
って好適に製造することができる。
【0016】シリカ換算濃度が3〜10重量%のケイ酸
アルカリ水溶液に10〜45℃で中和率が10〜45%
となるように鉱酸及び/又はチタン化合物の酸性水溶液
を添加する第1工程と、該第1工程で得られた反応液を
85℃〜該反応液の沸点以下の温度に昇温し、塩類の存
在下に該反応液のpHが4〜6になるようにアルミニウ
ム化合物の酸性水溶液を添加する第2工程よりなる方法
である。
【0017】まず、上記方法の第1工程では、シリカ換
算濃度が3〜10重量%のケイ酸アルカリ水溶液に10
〜45℃で中和率が10〜45%となるように鉱酸及び
/又はチタン化合物の酸性水溶液が添加される。
【0018】ケイ酸アルカリとしては、通常、ケイ酸ナ
トリウムが使用される。ケイ酸アルカリ水溶液の濃度
は、シリカ換算濃度で3〜10重量%の範囲でなければ
ならない。ケイ酸アルカリ水溶液の濃度が上記の範囲を
はずれた場合には、得られる複合酸化物の細孔容積が小
さくなるために好ましくない。
【0019】ケイ酸アルカリ水溶液に添加される鉱酸と
しては、公知のものが何等制限なく採用される。具体的
には、塩酸、硫酸、硝酸等が採用されるが、通常は硫酸
が使用される。鉱酸の濃度は特に制限されないが、一般
には10〜30重量/体積%の範囲から選べばよい。
【0020】また、ケイ酸アルカリ水溶液に添加される
チタン化合物としては、水溶性のものが何等制限なく採
用されるが、通常は、硫酸チタンが好適に使用される。
チタン化合物の酸性水溶液の濃度は、チタニア換算濃度
で4〜8重量%の範囲であることが好ましい。また、チ
タン化合物を溶解した水溶液はそのままで酸性を示す
が、さらに、塩酸や硫酸を添加しても良い。酸性水溶液
の酸濃度は、一般には10〜30重量/体積%の範囲で
あることが、良好な複合酸化物を得るために好適であ
る。
【0021】鉱酸及び/又はチタン化合物の酸性水溶液
のケイ酸アルカリ水溶液への添加は、中和率が10〜4
5%の範囲となるように行われる。ここで、中和率と
は、ケイ酸アルカリ水溶液の中和に必要な鉱酸及び/又
はチタン化合物の酸性水溶液の量を使用したときを10
0%とした、中和の程度を示す指標である。中和率が1
0%よりも低いときは、一次粒子が大きくなって粒子の
凝集が弱くなるため細孔容積が小さくなる。中和率が4
5%を越えるときは、反応液がゲル化しやすくなり、反
応の続行が不可能となる。高い吸油性と優れた成形性を
有する複合酸化物を得るためには、中和率は20〜40
%の範囲であることが好ましい。
【0022】第1工程の反応は、10〜45℃で行われ
る。反応温度が、上記範囲をはずれた場合には、細孔容
積が小さくなるために好ましくない。
【0023】次に本発明の方法の第2工程では、上記の
第1工程で得られた反応液が85℃〜該反応液の沸点以
下の温度に昇温される。反応液の温度が上記の範囲をは
ずれた場合には、細孔容積が小さくなるために好ましく
ない。
【0024】第2工程では塩類の存在下に反応が行われ
る。塩類は、アルミニウム化合物の酸性水溶液を添加す
る前に反応液中に添加しておくことが、吸油量および成
形性の良好な複合酸化物が得られるために好ましい。塩
類としては、公知の水溶性無機塩が何等制限なく採用さ
れるが、一般には核形成作用のある水溶性無機塩が好適
に採用される。具体的には、塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリウ
ム、硝酸カリウム等のアルカリ金属塩を例示することが
できる。上記の塩類の濃度は、特に制限されないが、通
常は酸化物換算濃度で0.5〜5重量%の範囲から選ば
れる。
【0025】上記の塩類の存在は第2工程では必須であ
るが、第1工程においても上記の塩類の存在下に反応を
行ったほうが、吸油量のより良好な複合酸化物を得るこ
とができる。
【0026】第2工程では、該反応液のpHが4〜6に
なるようにアルミニウム化合物の酸性水溶液が添加され
る。アルミニウム化合物としては、水溶性のものが何等
制限なく採用される。本発明においては、アルミニウム
化合物としては硫酸アルミニウムが好適に採用される。
アルミニウム化合物の酸性水溶液の濃度は、特に制限さ
れないが、一般には、アルミナ換算で6〜15重量%の
範囲であることが好ましい。
【0027】また、アルミニウム化合物を溶解した水溶
液はそのままで酸性を示すが、さらに、塩酸や硫酸を添
加しても良い。酸性水溶液の酸濃度は、一般には10〜
30重量/体積%の範囲であることが、良好な複合酸化
物を得るために好適である。アルミニウム化合物の酸性
水溶液は、昇温された後の反応液にpHが4〜6の範囲
となるまで添加される。反応液のpHが4未満の場合
は、複合酸化物中のアルミニウム成分が液中で溶解しや
すくなり、また、成形性が悪化する。反応液のpHが6
を越えると複合酸化物中のアルミニウム成分の生成が不
十分となり、満足する細孔容積のものが得られない。
【0028】アルミニウム化合物の酸性水溶液は、徐々
に添加することが好ましく、通常は、アルミニウム化合
物の酸性水溶液を30分以上の時間をかけて添加するこ
とが好ましい。
【0029】このようにして本発明の複合酸化物を製造
することができる。
【0030】本発明の複合酸化物は、紙用填料として好
適に使用できる。この場合、紙の原料中に分散させた内
填剤として使用することもでき、また、紙の表面コート
剤として使用することもできる。紙用填料として使用す
る場合には、上記方法で複合酸化物を製造後、余分な塩
をろ過等の手段によって除去したのち、水に分散させた
スラリー状態で保管し、その状態のまま紙の原料と混合
して製紙することができ、また、上記方法で製造した複
合酸化物を乾燥後、粉体として保管し、これを紙の原料
と混合するときに水に再分散させて使用することもでき
る。
【0031】本発明の複合酸化物を紙の填料として使用
するときは、複合酸化物に紙力増強剤を混合してもよ
い。
【0032】
【効果】本発明の複合酸化物は、高い吸油性と優れた成
形性を有する。このため、本発明の複合酸化物を紙の填
料として使用したとき、インクの吸収性に優れるために
インクの裏抜防止効果が良好であり、また、坪量を小さ
くしても十分な紙力強度の紙を得ることができる。さら
に、本発明の複合酸化物は隠蔽力にも優れているため
に、紙の不透明性が良好である。
【0033】このように本発明の複合酸化物は、紙、特
に新聞紙の填料として好適であるが、この他にも洗剤の
流動化剤、医薬の成形助剤として好適に使用することが
できる。
【0034】
【実施例】本発明をさらに詳細に説明するために、以下
に実施例及び比較例を掲げるが、本発明はこれら実施例
に限定されるものではない。
【0035】なお、本発明において種々の物性は、次の
方法により測定した。
【0036】(1)化学組成 螢光X線分析装置(理学電機(株)製)を使用して測定
した。
【0037】(2)細孔容積 水銀ポロシメーター(カルロエルバ社製2000型)を
使用して測定した。尚、細孔半径が104オングストロ
ーム以下の細孔の細孔容積は、細孔半径が37.5〜1
4オングストロームの細孔について測定した。
【0038】(3)比表面積 BET法により測定した。
【0039】(4)吸油量 JIS K5101(5)平均粒径 コールターマルチサイザー(コールターエレクトロニク
ス社製)使用。
【0040】(6)嵩比重 農薬公定検査法に準ずる。
【0041】(7)pH測定 (a)反応液のpH測定 反応液をサンプリングし、pHメーター(堀場製作所
製)により測定。
【0042】(b)複合酸化物のpH測定 蒸溜水100mlを入れたポリエチレン製ビーカに、複
合酸化物5gを投入し、スターラで2分間撹拌したの
ち、pHメータを用いて測定した。
【0043】(8)成形性・成形密度 (a)成形性 100℃における乾燥によって付着水を8重量%以下に
した複合酸化物1gを10TONプレステスト機を用い
て50kg/cm2の圧力で直径30mm×5mmに成
形した。さらに、成形体の破壊強度を木屋式硬度計(木
屋製作所製)を用いて測定した。
【0044】(b)成形密度 成形体の重量と体積を測定し、密度を求めた。
【0045】(9)抄紙 パルプとして、NBKP(ニードルリーフ・ブリーチン
グ・クラフト・パルプ)10重量部、TMP(サーモメ
カニカル・パルプ)45重量部およびDIP(デインキ
ング・パルプ)45重量部が配合された混合物をビータ
ーで5〜6分撹拌した後、本発明の複合酸化物を乾燥パ
ルプ基準で2重量%添加し、15分撹拌した。その後、
硫酸アルミニウムでスラリーpHを4.5に調整した。
次に角型シートマシン(300mm×300mm)にて
抄紙し、プレス脱水を行って得た湿紙を表面温度110
℃の回転ドライヤーで乾燥を行った後、相対湿度65
%、温度25℃にて24時間シーズニングを行って、坪
量40g/m2の紙を得た。
【0046】(10)紙の不透明性 JIS P 8138に準拠 (11)紙の引張強度 JIS P 8113に準拠 (12)印刷後の紙の不透明性 市販の印刷機(RICOH PRIPORT SS88
0:(株)リコー製)を用いて紙の片面に80×120
mmのベタ印刷を行った後に印刷後不透明性を測定し
た。
【0047】印刷後不透明性=(印刷後の紙の裏面反射
率)/(未印刷の紙の裏面反射率)×100 実施例1 市販のケイ酸ソーダ(SiO2 27.26%、SiO2
/Na2Oモル比 3.03)1541ml、ボウ硝
(Na2O 2.1重量%)2857ml及び水160
2mlを10リットルの外部加熱方式の反応槽へ投入し
て撹拌した(シリカ換算濃度 7重量%)。第1工程に
おいて、反応液温度35℃で、中和率を35%とするた
めに22重量/体積%の硫酸359mlを投入した。そ
の後、第2工程において、95℃まで昇温し、昇温後、
そのままの状態で7分間撹拌した。次いで市販の硫酸ア
ルミニウム水溶液(Al23 8重量%、硫酸分 2
5.7重量/体積%)411mlを90分かけて投入
し、反応液のpHを4.35として反応を終了した。こ
の反応液をろ過・水洗した後、乾燥・粉砕し、複合酸化
物を得た。結果を表1に示した。また、Cu−Kα線を
用いたX線回折(管電圧60kV、管電流200mA)
のチャートを図1として示した。図1には、2θ=5°
及び25°付近にブロードなバックグラウンドが認めら
れるのみであり、結晶に基づくピークはなかった。
【0048】実施例2 実施例1の第2工程において、反応液温度を90℃とし
たこと以外は実施例1と全く同様にして複合酸化物を
得、結果を表1に示した。
【0049】実施例3 実施例1の第1工程において、中和率を25%とするた
め、22重量/体積%の硫酸257mlを使用し、第2
工程において市販の硫酸アルミニウム水溶液474ml
を添加したこと以外は、実施例1と全く同様にして複合
酸化物を得た。結果を表1に示した。
【0050】実施例4 実施例1の第1工程において、ケイ酸ソーダ1100m
l、ボウ硝(Na2O2.1重量%)2740ml及び
水2160mlを使用して(シリカ換算濃度5重量%)
中和率を30%とし、第2工程において試薬のAl2(S
4)3・14〜18H2Oの50重量%水溶液(硫酸分
16重量/体積%)508mlを使用したこと以外は、
実施例1と同様にして複合酸化物を得、その物性を表1
に示した。
【0051】実施例5 実施例1の第2工程において、市販の硫酸アルミニウム
水溶液380mlを使用して反応液のpHを5.5とし
て反応を終了したこと以外は、実施例1と同様にして複
合酸化物を得た。結果を表1に示した。
【0052】実施例6 市販のケイ酸ソーダ(SiO2 26.36%、SiO2
/Na2Oモル比 3.04)398ml及び水310
2mlを10リットルの外部加熱方式の反応槽へ投入し
て撹拌した(シリカ換算濃度3重量%)。第1工程にお
いて、中和率を22%とするために反応液温度40℃で
22重量/体積%の硫酸56mlを投入した。その後、
第2工程において、90℃まで昇温し、ボウ硝(Na2
O 2.1重量%)1191mlを10分で投入し、反
応温度90℃で、シリカ換算濃度8重量%のケイ酸ソー
ダ2625mlと市販の硫酸アルミニウム水溶液577
mlを同時に80分かけて投入した。その後、再び市販
の硫酸アルミニウム水溶液250mlを20分かけて投
入し、反応液のpHを4.3にして反応を終了した。そ
の結果を表1に示した。
【0053】実施例7 市販のケイ酸ソーダ(SiO2 47.04%、SiO2
/Na2Oモル比 2.24)744ml、ボウ硝(N
2O 2.1重量%)3176ml、水3080ml
を混合し(シリカ換算濃度 5重量%)、22重量/体
積%の硫酸464mlを添加して中和率40%とし、さ
らに、試薬のAl2(SO4)3・14〜18H2Oの50重
量%水溶液700mlの添加時間を100分としたこと
以外は実施例1と同様にして、反応を行った。結果を表
1に示した。
【0054】実施例8 実施例1で使用したのと同じケイ酸ソーダ1321m
l、ボウ硝(Na2O2.1重量%)2740ml及び
水1939mlを10リットルの外部加熱方式の反応槽
へ投入して撹拌した(シリカ換算濃度 6重量%)。第
1工程において、中和率を35%とするために反応液温
度35℃で硫酸チタン水溶液(TiO26重量%、硫酸
分 25.5重量/体積%)265mlを投入した。そ
の後、第2工程において、95℃まで昇温し、昇温後、
そのままの状態で7分間撹拌した。次いで市販の硫酸ア
ルミニウム水溶液350mlを90分かけて投入し、反
応液のpHを4.3として反応を終了した。結果を表1
に示した。
【0055】実施例9〜11 硫酸チタン水溶液(TiO2 6重量%、硫酸分 2
5.5重量/体積%)の添加量をかえた他は、実施例8
と同様にして行い、結果を表1に示した。
【0056】比較例1 実施例1において、ボウ硝を使用せず、ケイ酸ソーダ1
541ml、水4459mlとし、第2工程の反応温度
を80℃としたこと以外は実施例1と全く同様にして複
合酸化物を得た。結果を表1に示した。
【0057】比較例2 実施例1の第2工程において、反応終了時のpHを2.
5にしたこと以外は実施例1と同様にした。結果を表1
に示した。
【0058】比較例3 実施例1の第2工程において、反応温度を60℃にした
こと以外は実施例1と同様にして反応を行った。その結
果を表1に示した。
【0059】比較例4 実施例1の第1工程において、硫酸の添加量を増やして
中和率を50%としたところ、反応液がゲル化したため
反応を中断した。
【0060】比較例5 第1工程の温度を95℃とし、第1工程と第2工程の温
度を同じにしたこと以外は実施例1と同様にして反応を
行い、結果を表1に示した。
【0061】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1で得られた本発明の複合酸化
物のX線回折のチャートである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式 iR2O・jAl23・kTiO2・mSiO2・nH2O {但し、Rはアルカリ金属であり、iは0.2〜1.2
    であり、kは0〜0.9であってj+kは1であり、m
    は7〜22であり、nは0〜6である。}で示され、X
    線回折により非晶質であり、細孔半径が104オングス
    トローム以下である細孔の積算容積が1.9〜3.0c
    c/gであることを特徴とする複合酸化物。
  2. 【請求項2】シリカ換算濃度が3〜10重量%のケイ酸
    アルカリ水溶液に10〜45℃で中和率が10〜45%
    となるように鉱酸及び/又はチタン化合物の酸性水溶液
    を添加する第1工程と、該第1工程で得られた反応液を
    85℃〜該反応液の沸点以下の温度に昇温し、塩類の存
    在下に該反応液のpHが4〜6になるようにアルミニウ
    ム化合物の酸性水溶液を添加する第2工程よりなる請求
    項1記載の複合酸化物の製造方法。
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