JPH0596035U - 装飾板硝子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 本考案は二枚の板硝子の間の中間空気層又は
乾燥気体層に金属板又は樹脂板を張設させた複層板硝子
に関するものであり、機能性に加え装飾性を備えた装飾
板硝子を供する目的のものであり、二枚の板硝子の間へ
スペーサーを介装させた中間空気層又は乾燥気体層の片
側板硝子に接して金属板又は樹脂板を張設させるため
に、金属板又は樹脂板に屈曲角度を鈍角とする屈曲辺を
形成し、屈曲辺とスペーサーとを貼着させる貼着部を形
成したものであり、或いは、金属板又は樹脂板の若干巾
を片側板硝子の面へ挟着させる支持体をスペーサーに固
着したものである。 【効果】 簡易な手段によって、金属板又は樹脂板の外
気温度の高低による膨張及び縮小に対処できる装飾板硝
子であり、従来の複層板硝子の優れた防音効果や断熱効
果或いは安全性を犠牲にすることなく、装飾性の極めて
高い装飾板硝子である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は二枚の板硝子の間の中間空気層又は乾燥気体層に金属板又は樹脂板を 張設させた複層板硝子に関するものである。

【０００２】

【従来技術とその問題点】

従来より、この種の中間空気層又は乾燥気体層を有した複層板硝子は衝撃や地 震等による硝子破損時の安全性を高めるため、又、断熱効果、防音効果が優れて いることから、建築物の窓、扉等に使用され、複層板硝子が持つ強靱性、断熱性 、防音性等の機能面が重視され開発されていた。

【０００３】 然し乍ら、最近ではこれらの複層板硝子の機能面に加えて装飾性を加味して、 単なる窓、扉だけでなく装飾壁として使用される傾向にあり、例えば、新築のビ ル等の内外装壁、或いは、オフィス等の仕切壁、デパート、商店等の商品陳列棚 の後壁としての複層板硝子の用途先が広がっており、装飾性に富んだ複層板硝子 で形成された装飾板硝子が要望されている。

【０００４】

【考案の目的】

本考案は上記の事由に着目して、複層板硝子の中間空気層又は乾燥気体層へ装 飾性を兼ねた金属板又は樹脂板を張設させることによって、機能性に加え装飾性 を備えた複層板硝子で形成された装飾板硝子を創作し、これを供する目的のもの である。

【０００５】

【考案の構成】

本考案の実用新案登録請求の範囲第１項記載の構成は、二枚の板硝子の間へス ペーサーを介装させ中間空気層又は乾燥気体層とした複層板硝子において、中間 空気層又は乾燥気体層の内の片側板硝子の面に接して金属板又は樹脂板を張設さ せるために、金属板又は樹脂板に屈曲角度を鈍角とする屈曲辺を形成し、屈曲辺 とスペーサーとを貼着させる貼着部を形成した構成であり、本考案の実用新案登 録請求の範囲第２項記載の構成は、二枚の板硝子の間へスペーサーを介装させ中 間空気層又は乾燥気体層とした複層板硝子において、中間空気層又は乾燥気体層 の内の片側板硝子の面に接して金属板又は樹脂板を張設させるために、スペーサ ーと金属板又は樹脂板の間へ間隙部を設けると共に、金属板又は樹脂板の若干巾 を片側板硝子の面へ挟着させる支持体をスペーサーに固着した構成である。

【０００６】

【実施例】

斯る目的を達成せしめた本考案を以下実施例の図面によって説明する。

【０００７】 図１は本考案の第一実施例の要部断面図であり、図２は本考案の第二実施例の 要部断面図である。

【０００８】 本考案は二枚の板硝子１ａ．１ｂの間の中間空気層又は乾燥気体層１ｃに金属 板又は樹脂板３を張設させた複層板硝子１に関するものであり、対峙させた二枚 の板硝子１ａ．１ｂの間の周縁辺へスペーサー２を介装させ中間空気層又は乾燥 気体層１ｃとした複層板硝子１において、前記中間空気層又は乾燥気体層１ｃの 内の片側板硝子１ｂの面に接して金属板又は樹脂板３を張設させるために、前記 金属板又は樹脂板３の全周縁の端辺に屈曲角度θを鈍角ととした屈曲辺３ａを形 成し、該屈曲辺３ａの全周縁の若干巾と前記スペーサー２の全内周面とを貼着さ せる貼着部３ｂを形成したものであり、対峙させた二枚の板硝子１ａ．１ｂの間 の周縁辺へスペーサー２を介装させ中間空気層又は乾燥気体層１ｃとした複層板 硝子１において、前記中間空気層又は乾燥気体層１ｃの内の片側板硝子１ｂの面 に接して金属板又は樹脂板３を張設させるために、前記スペーサー２の全内周面 と前記金属板又は樹脂板３の全周縁との間へ一定巾の間隙部５を設けると共に、 前記金属板又は樹脂板３の全周縁の端辺の若干巾を前記片側板硝子１ｂの面へ挟 着させる支持体４を前記スペーサー２の全内周面に固着したものである。

【０００９】 即ち、本考案の装飾板硝子１に用いる複層板硝子１は対峙させた二枚の板硝子 １ａ．１ｂの間の周縁辺へ乾燥剤等を充填したスペーサー２を介装させ中間空気 層又は乾燥気体層１ｃを形成したものであり、該中間空気層又は乾燥気体層１ｃ には断熱性、防音性、装飾性を兼ね備えた金属板又は樹脂板３を張設させて、装 飾性豊かな装飾板硝子１を創作したものである。

【００１０】 請求項１の装飾板硝子１は、複層板硝子１の中間空気層又は乾燥気体層１ｃの 内の片側板硝子１ｂの面に接して金属板又は樹脂板３を張設させるためものであ って、金属板又は樹脂板３の全周縁の端辺に屈曲角度θを鈍角とした屈曲辺３ａ を形成し、該屈曲辺３ａの全周縁の若干巾と前記スペーサー２の全内周面とを貼 着させる貼着部３ｂを形成したものである。

【００１１】 そして、請求項２の装飾板硝子１は、中間空気層又は乾燥気体層１ｃの内の片 側板硝子１ｂの面に接して金属板又は樹脂板３を張設させるためのものであって 、スペーサー２の全内周面と金属板又は樹脂板３の間へ一定巾の間隙部５を設け たものであり、つまり、中間空気層又は乾燥気体層１ｃを有する板硝子１ｂの面 の面積よりも金属板又は樹脂板３の面積は小面積としているもので、張設すると 金属板又は樹脂板３の外周域へ一定巾の間隙部５が形成されるものであり、金属 板又は樹脂板３の全周の端辺の若干巾を張設する側の片側板硝子１ｂとの間へ挟 着させる支持体４をスペーサー２に固着したものである。

【００１２】 本考案は先ず、片側板硝子１ｂの中間空気層又は乾燥気体層１ｃとする面の全 外周端辺へ貼着等の手段によってスペーサー２を固着し、該スペーサー２に囲繞 された板硝子１ｂの面へ金属板又は樹脂板３を積層させて張設するものであるが 、該金属板又は樹脂板３へは予め全縁の端辺に屈曲角度θを鈍角とする屈曲辺３ ａを形成したものであり、屈曲辺３ａの若干巾をスペーサー２の全内周面へ形成 した貼着部３ｂで貼着するものであり、その後に片側板硝子１ｂと同形の他側板 硝子１ａを重ねて前記スペーサー２と固着するものである。

【００１３】 或いは、片側板硝子１この中間空気層又は乾燥気体層１そとする面の全外周端 辺へ貼着等の手段によってスペーサー２を固着し、該スペーサー２に囲繞された 板硝子１ｂの面へ金属板又は樹脂板３を積層させて張設するものであるが、該金 属板又は樹脂板３は予めスペーサー２で囲繞させた板硝子１ｂの面積より小面積 に形成されており、積層させるとスペーサー２の内側と金属板又は樹脂板３の外 周との間に一定巾の間隙部５が形成されるものであるが、一定巾の間隙部５より 大巾を有した支持体４をスペーサー２に固着して、該支持体４と片側板硝子１ｂ との間の金属板又は樹脂板３の若干巾を挟着させたものであり、図２に図示の第 ２実施例の支持体４は縦断面Ｌ字状に形成したものであり、底面をスペーサー２ と固着し、立上面で金属板又は樹脂板３の若干巾を挟着させたものである。

【００１４】 前述のように構成した夫々の本考案の装飾板硝子１の金属板又は樹脂板３は、 外気温度の変化によって膨張及び収縮を繰り返すが、第一実施例による考案では 金属板又は樹脂板３へ屈曲角度を鈍角とする屈曲辺３ａを形成したことよって、 フレキシブル構造としたものであり、つまり、外気温度が高くなると金属板又は 樹脂板３は膨張するが屈曲辺３ａの屈曲角度θが僅かに狭角と成るのみであり、 逆に外気温度が低くなると金属板又は樹脂板３は収縮するが屈曲角度θが僅かに 拡角となるだけであり、金属板又は樹脂板へは膨縮による亀裂等は完全に防止で きるものである。

【００１５】 そして、第二実施例による考案では、金属板又は樹脂板３の外周端辺の若干巾 が支持体４と片側板硝子１ｂによって挟着されているものであり、金属板又は樹 脂板３の膨張及び収縮に対しては、スペーサー２と金属板又は樹脂板３との間の 一定巾の間隙部５が僅かに狭くなるか拡がるかであり、金属板又は樹脂板３へは 膨縮による亀裂等は完全に防止できるものである。

【００１６】 尚、内外装壁及び大型扉、窓等の大きな複層板硝子へ当該装飾板硝子を用いる 場合には、周縁辺のスペーサー２から離れた例えば中央部或いはその近傍の他側 板硝子１ａと金属板又は樹脂板３との間にスペーサー様のものを挿置させて、金 属板又は樹脂板３を押圧させるか、金属板又は樹脂板３と片側板硝子１ｂとを貼 着等の手段によって固着させるものである。

【００１７】

【考案の効果】

本考案は前述の如く、簡易な手段によって、装飾性を施した金属板又は樹脂板 の外気温度の高低による膨張及び縮小に対処できる装飾板硝子であり、従来の複 層板硝子の優れた防音効果や断熱効果或いは安全性を犠牲にすることなく、装飾 性の極めて高い装飾板硝子であり、実用性の高い有意義な考案である。

【００１８】

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第一実施例の要部断面図である。

【図２】本考案の第二実施例の要部断面図である。

【００１９】

【符号の説明】

１ 複層板硝子又は装飾板硝子 １ａ 板硝子 １ｂ 板硝子 １ｃ 中間空間層又は乾燥気体層 ２ スペーサー ３ 金属板又は樹脂板 ３ａ 屈曲辺 ３ｂ 貼着部 ４ 支持体 ５ 間隙部 θ 屈曲角度

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】対峙させた二枚の板硝子の間の周縁辺へス
   ペーサーを介装させ中間空気層又は乾燥気体層とした複
   層板硝子において、 前記中間空気層又は乾燥気体層の内の片側板硝子の面に
   接して金属板又は樹脂板を張設させるために、前記金属
   板又は樹脂板の全周縁の端辺に屈曲角度を鈍角ととした
   屈曲辺を形成し、該屈曲辺の全周縁の若干巾と前記スペ
   ーサーの全内周面とを貼着させる貼着部を形成したこと
   を特徴とする装飾板硝子。
2. 【請求項２】対峙させた二枚の板硝子の間の周縁辺へス
   ペーサーを介装させ中間空気層又は乾燥気体層とした複
   層板硝子において、 前記中間空気層又は乾燥気体層の内の片側板硝子の面に
   接して金属板又は樹脂板を張設させるために、前記スペ
   ーサーの全内周面と前記金属板又は樹脂板の全周縁との
   間へ一定巾の間隙部を設けると共に、前記金属板又は樹
   脂板の全周縁の端辺の若干巾を前記片側板硝子の面へ挟
   着させる支持体を前記スペーサーの全内周面に固着した
   ことを特徴とする装飾板硝子。