JPH0594182A - 電子楽器の効果音制御装置および電子楽器の効果音制御方法 - Google Patents

電子楽器の効果音制御装置および電子楽器の効果音制御方法

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JPH0594182A
JPH0594182A JP3138046A JP13804691A JPH0594182A JP H0594182 A JPH0594182 A JP H0594182A JP 3138046 A JP3138046 A JP 3138046A JP 13804691 A JP13804691 A JP 13804691A JP H0594182 A JPH0594182 A JP H0594182A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エレキギター等におけるチョーキングトリル
奏法等、楽音のピッチを急激に変化させる奏法を鍵盤型
電子楽器において実現させる。 【構成】 ピッチベンドホイール1を操作すると、楽音
のピッチが上下に変動するようになっている。また、レ
ンジ切替ボタン2を押下した場合には、ピッチの変動幅
が大となり、離した場合には変動幅が小となる。ここ
で、レンジ切替ボタン2を指で押下しながらピッチベン
ドホイール1を回し、次にレンジ切替ボタン2を離す
と、楽音のピッチが急激に下がる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器においてピ
ッチベンド等の効果音の付与に用いて好適な電子楽器の
効果音制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からミュージックシンセサイザ等の
電子楽器においては、鍵を押下したままピッチベンド操
作子たるホイールあるいはレバーを基準点からプラス側
あるいはマイナス側に操作することにより、楽音のピッ
チ(周波数)を鍵の音高に対応したピッチから上下に変
化させてピッチベンド効果を得るものがある。これによ
り、エレキギターやサックスのようにピッチ変化の豊か
な楽器の楽音を再現することができた。また、対応する
音群(例えばエレキギター、サックス)毎にピッチの最
大変化量を設定する技術も知られている(特開昭62−
186293)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の技術
においては、ピッチベンド操作子の回転角とピッチ変化
幅との関係が固定されているか、あるいは音群毎に予め
決定されているから、演奏者がピッチの最大変化量を自
由に選択することができなかった。しかし、同一の音群
を演奏する場合においても、僅かなピッチ変化によって
楽音に微妙なニュアンスを付与することもあり、効果音
的に大幅にピッチを変動させることもある。前者におい
てはピッチの最大変化幅を200〜300セントに設定
することが好適であり、後者においては1オクターブ程
度に設定することが好適である。
【0004】また、エレキギターの演奏技法としてチョ
ーキングトリルと呼ばれる技法があるが、従来の技術に
よればこの技法を実現することが困難であった。このこ
とを詳述するため、チョーキングトリルの概要を図9を
参照して簡単に説明する。右利きの人を例にすると、ま
ず、左手の指101で弦103をフレットに押え付けな
がら右手の指で弦103を弾く。その直後に指103で
弦103を押えながら図示のように弦103横にずらす
(以上の奏法をチョーキング奏法という)。さらに、チ
ョーキングトリル奏法においては、上記チョーキング奏
法を行いつつ左手の指102のみで弦103を複数回押
えて発音させるか、あるいは指102のみで弦103を
複数回しゃくることによって発音させる。このチョーキ
ングトリル奏法によれば、弦103が指101で横に押
されていることにより、弦103の張力が通常演奏のフ
レット押え発音状態よりも大となっており、これによ
り、通常よりも振動周波数すなわちピッチの高い楽音を
基音としてトリル音が発生する。
【0005】また、トリル音を発生させながら指101
の押圧横ずれ力を変化させることにより、トリル音の基
音ピッチを適宜変化させることも可能である。このよう
なチョーキングトリルを従来の電子楽器で実現しようと
すると、ピッチベンド操作子を回動操作した後にきわめ
て急激に中点に戻すことを正確に繰返す必要があるが、
実際上きわめて困難であり、実現性に乏しかった。
【0006】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
のであり、演奏者がピッチの最大変化量を自由に選択す
ることができるとともに、チョーキングトリルを容易に
実現することができる電子楽器の効果音制御装置および
電子楽器の効果音制御方法を提供することを目的として
いる。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の構成にあっては、楽音信号を出力する
楽音信号発生手段と、連続的な多数の数値の中から操作
状態に対応する数値を選択し操作量として出力する効果
制御用操作子と、前記効果制御用操作子の近傍に設けら
れ操作状態に応じて複数の変動幅の中から一の変動幅選
択し選択した変動幅を前記楽音に付与する特殊効果の変
動範囲として設定する変動範囲選択操作子と、前記効果
制御用操作子の操作量に応じて前記変動範囲内で前記楽
音信号に特殊効果を付与する制御手段とを具備すること
を特徴としている。
【0008】また、請求項2に記載の方法にあっては、
楽音信号を出力する楽音信号発生手段と、連続的な多数
の数値の中から操作状態に対応する数値を選択し操作量
として出力する効果制御用操作子と、前記効果制御用操
作子の近傍に設けられ操作状態に応じて複数の変動幅の
中から一の変動幅選択し選択した変動幅を前記楽音に付
与する特殊効果の変動範囲として設定する変動範囲選択
操作子と、前記効果制御用操作子の操作量に応じて前記
変動範囲内で前記楽音信号に特殊効果を付与する制御手
段とを電子楽器に設け、前記複数の変動幅の中の一の変
動幅を小とするとともに他の変動幅を大とし、前記効果
制御用操作子を予め所定量操作し、前記変動範囲選択操
作子の操作状態を適宜変動させることによって前記変動
範囲を切り換え、これによって前記特殊効果の量を変動
させることを特徴としている。
【0009】
【作用】予め複数の変動幅の中の一の変動幅を小とする
とともに他の変動幅を大とし、次に、効果制御用操作子
を所定量操作し、変動範囲選択操作子の操作状態を適宜
変動させることによって変動範囲を切換えるさせると、
特殊効果の量が急激に変化する。
【0010】
【実施例】A.実施例の構成 以下、図1を参照してこの発明の一実施例を説明する。実施例の機械的構成 図において11は電子楽器の本体であり、その左端付近
には略円盤状のピッチベンドホイール1が回動自在に設
けられている。このピッチベンドホイール1は、周知の
電子楽器のピッチベンドホイールと同様に、回動位置に
応じてピッチを上下に変動させる。なお、ピッチベンド
ホイールには、演奏者の手10が離れた際にスプリング
等の力によって自動的に中点(基準点)に復帰するもの
と、自動的に復帰しないものとがあるが、本実施例にお
いては何れのものを使用してもよい。ここで、ピッチベ
ンドホイール1を用いて変動可能な最大ピッチベンド幅
は、二の値PBW1(0〜300セント)またはPBW
2(0〜1オクターブ)の何れかから選択される。
【0011】この選択を可能とするため、本実施例にあ
っては、演奏者の左手10の親指をピッチベンドホイー
ル1の上端に位置させたとき該人差し指が位置する場所
の近傍にレンジ切替ボタン2が設けられている。すなわ
ち、レンジ切替ボタン2が押下されている状態では、最
大ピッチベン幅として値PBW1が選択される一方、レ
ンジ切替ボタン2が押下されていない状態では最大ピッ
チベンド幅として値PBW2が選択される(詳細は後述
する)。次に、13,14は最大ベンド幅調節器であ
り、上記最大ピッチベンド幅PBW1,PBW2をそれ
ぞれ個別に設定するために設けられたものである。
【0012】実施例の電気的構成 次に、本実施例の電気的構成を図2を参照し説明する。
図において3は鍵盤であり、演奏者によって演奏される
複数の鍵が設けられ、これら鍵に対する操作情報がキー
ボード・インターフェース9、バス18を介して出力さ
れる。この操作情報は、通常の電子楽器のキーボードと
同様に、押鍵を示すキーオンパルスKON,離鍵を示す
キーオフパルスKOFF,音高を示すキーコードKCお
よび押鍵の強さを示すタッチ情報IT等から成る。
【0013】次に、16はCPU(中央処理装置)であ
り、ROM(読出し専用メモリ)12に設定された処理
プログラムに基づいて、RAM(読出し/書込みメモ
リ)17との間でデータの記憶/読出しを行いつつ、他
の構成要素を制御するように構成されている。また、R
OM12には、制御プログラムの他に、処理において使
用される各種のデータおよびテーブル等も格納されてい
る。
【0014】次に、6はパネルスイッチ部であり、レン
ジ切替ボタン2の他、楽音の音色を設定/表示するため
の種々のスイッチおよびディスプレイ等が設けられ、パ
ネルスイッチ・インターフェース7およびバス18を介
して、CPU16に対して種々のデータの入出力を行
う。また、8はコントローラ・インターフェースであ
り、ピッチベンドホイール1の回転角をデジタル情報に
変換してバス18を介してCPU16に供給するもので
ある。
【0015】次に、15はトーンジェネレータであり、
CPU16からバス18を介して音高、エンベロープ、
音色等を指令するデータを受信すると、これらのデータ
に基づいてデジタルの楽音信号を発生する。トーンジェ
ネレータ15は、周知の電子楽器と同様に、複数の発音
チャンネルが設けられており、複数の楽音を同時に発生
することが可能になっている。そして、鍵盤3において
何れかの鍵が押鍵されると、その鍵に対応して一のチャ
ンネルが割当てられ、当該鍵に対応する発音が終了した
場合には当該チャンネルが開放される。
【0016】また、トーンジェネレータ15は、CPU
16からピッチベンド量を示すデータPCO(詳細は後
述する)を受信し、各チャンネルの楽音信号の周波数を
「2PCO」倍することが可能になっている。そして、ト
ーンジェネレータ15から出力された楽音信号はデジタ
ル・オーディオ・コンバータ5を介してアナログ信号に
変換され、サウンドシステム4を介して発音される。
【0017】B.実施例の動作 実施例の全体動作 次に、図3を参照し本実施例の動作について説明する。
まず、本実施例の電子楽器の電源が投入されると、図3
に示すメインルーチンが起動される。図において処理が
開始されると、まず、ステップSP1において所定のイ
ニシャライズが実行され、各種レジスタ、フラグ等がク
リアされる。
【0018】次に、処理がステップSP2に進むと、鍵
盤3に設けられた各鍵スイッチの新たなキーイベント
(押鍵/離鍵等)が有ったか否かが判定される。ここ
で、キーイベントが有った場合にはステップSP2にお
いて「YES」と判定され、処理がステップSP4に進
む。ステップSP4においては、当該キーイベントに対
してトーンジェネレータ15のチャンネル割当て/解除
等、必要な処理が行われ、しかる後に処理がステップS
P5に進む。一方、ステップSP2において「NO」と
判定されると、処理が直接ステップSP5に進む。
【0019】次に、ステップSP5においては、パネル
スイッチイベントが有ったか否かが判定される。すなわ
ち、パネルスイッチ部6に設けられた各種操作子のうち
何れかが操作されたか否かが判定される。ここで「YE
S」と判定されると、処理がステップSP6に進み、操
作されたスイッチ等に対応する処理が実行される。この
ステップSP6においては、パネルスイッチ部6に含ま
れるレンジ切替ボタン2が押下されているか否かも検出
される。
【0020】そして、レンジ切替ボタン2が押下されて
いる場合には、所定のフラグ(図示せず)が“1”に設
定され、押下されていない場合には該フラグが“0”に
設定される。そして、ステップSP6における処理が終
了すると、処理がステップSP7に進む。一方、ステッ
プSP5において「NO」と判定されると、処理が直接
ステップSP7に進む。
【0021】次に、ステップSP7においては、ダイヤ
ルイベントが有ったか否かが判定される。すなわち、最
大ベンド幅調節器13,14のうち何れかが操作された
か否かが判定される。ここで「YES」と判定される
と、処理がステップSP8に進み、操作された最大ベン
ド幅調節器の操作量に応じて最大ピッチベンド幅PBW
1またはPBW2が設定され、しかる後に処理がステッ
プSP9に進む。一方、ステップSP7において「N
O」と判定されると、処理が直接ステップSP9に進
む。
【0022】次に、ステップSP9においては、ピッチ
ベンドホイール1が操作中であるか否か、すなわち、ピ
ッチベンドホイール1が所定の中点に位置しているか否
かが判定される。ここで、ピッチベンドホイール1が操
作中であれば「YES」と判定され、ステップSP13
においてフラグPBが“1”に設定され、処理がステッ
プSP10に進む。ここで、フラグPBは、後述するタ
イマ・インタラプト・ルーチンにおいて使用されるフラ
グであり、“1”であればピッチベンドホイール1が操
作中、“0”であれば操作されていないことを示す。一
方、ピッチベンドホイール1が操作されていない場合に
は「NO」と判定され、処理が直接ステップSP10に
進む。
【0023】次に、ステップSP10においては、CP
U16からトーンジェネレータ15にピッチ(音高)の
標準値が出力されたか否かが、フラグSTDを参照して
判定される。ここで、フラグSTDは、“0”である場
合にはピッチ標準値が出力されたことを示し、“1”で
ある場合には該標準値が未だ出力されていないことを示
す。
【0024】ここで、「NO」と判定された場合、すな
わちピッチ標準値が未だトーンジェネレータ15に出力
されていない場合には、ステップSP11を介してフラ
グSTDおよびフラグPBが共に“0”に設定され、ス
テップSP12を介して該フラグ標準値がトーンジェネ
レータ15に出力される。一方、ステップSP10にお
いて「YES」と判定された場合には、上記ステップS
P11,12は実行されない。そして、上記ステップS
P10〜12の処理が終了すると、処理がステップSP
2に戻り、ステップSP2以下の処理が繰返される。
【0025】ところで、上述したように、メインルーチ
ンにおいては、ピッチ標準値がステップSP12を介し
てトーンジェネレータ15に供給されるが、トーンジェ
ネレータ15において発音を行うためには、ピッチ変動
量たるデータPCOを別途供給する必要がある。この処
理は、以下説明するタイマ・インタラプト・ルーチンに
よって実行される。
【0026】タイマ・インタラプト・ルーチンにおけ
る動作 次に、タイマ・インタラプト・ルーチンによる動作を図
4を参照して説明する。なお、タイマ・インタラプト・
ルーチンは、CPU16において所定時間毎に割込が発
生することによって実行されるルーチンである。図にお
いて処理が開始されると、ステップSPA1において、
フラグPBが“1”であるか、すなわちピッチベンドホ
イール1が操作中であるか否かが判定される。ここで、
「NO」と判定された場合には、本ルーチンで特に処理
が行われることなく、処理がメインルーチンに戻る。
【0027】一方、ステップSPA1において「YE
S」と判定されると、処理がステップSPA2に進む。
ステップSPA2においては、フラグSTDが“1”に
設定されるとともに、ピッチベンドホイール値が変数P
BXに転送される。ここで、ピッチベンドホイール値と
は、ピッチベンドホイール1の回転角の検出値であり、
ピッチベンドホイール1をA方向(図1参照)に回し切
った場合に「127」になり、A’方向に回し切った場
合に「0」になり、ピッチベンドホイール1を中点に設
定した場合に「63」になる値である。
【0028】次に、処理がステップSPA3に進むと、
上記変数PBXおよび図8に示すテーブルに基づいて変
数BPITCHが算出される。従って、図示のように、
変数BPITCHは「−1」〜「1」の値になる。次
に、処理がステップSPA4に進むと、レンジ切替ボタ
ン2が押下されているか否かが判定される。この判定
は、先にステップSP6において説明した所定のフラグ
を参照してなされる。ここで、「YES」と判定された
場合には、処理がステップSPA5に進み、最大ピッチ
ベンド幅PBW2が変数PBWに転送される。一方、
「NO」と判定された場合には、処理がステップSPA
6に進み、最大ピッチベンド幅PBW1が変数PBWに
転送される。これにより、変数PBWは、その時点にお
けるレンジ切替ボタン2の操作状態に応じて、対応する
最大ピッチベンド幅を格納する変数になる。
【0029】次に、処理がステップSPA7に進むと、
変数BPITCHと変数PBWとが乗算され、乗算結果
が変数PCOに格納される。これにより、変数PCO
は、その時点における最大ピッチベンド幅およびレンジ
切替ボタン2の回転角に基づいたピッチ変動量を示す変
数になる。
【0030】次に、処理がステップSPA8〜10を介
してステップSPA11に進むと、ピッチ変動量たる変
数PCOの値がトーンジェネレータ15に供給されると
ともに、変数PCOPに転送される。これにより、トー
ンジェネレータ15においては、先にステップSP12
(図3参照)を介してトーンジェネレータ15に供給さ
れた各楽音信号のピッチ標準値が「2PCO」倍されて出
力される。そして、上記ステップSPA11までの処理
が終了すると、割込処理がメインルーチンに戻る。
【0031】従って、例えばピッチベンドホイール1を
A方向に回動し、しかる後にレンジ切替ボタン2を押下
したり離したりすると、図5(A)のようなチョーキン
グトリルを演奏することができる。また、レンジ切替ボ
タン2を押下したままピッチベンドホイール1をA方向
に回動し、しかる後にレンジ切替ボタン2を離すと、図
5(B)のようなチョーキングトリルと同様の効果が得
られることが判る。また、レンジ切替ボタン2を押下し
たままピッチベンドホイール1を徐々に回動させつつレ
ンジ切替ボタン2をオフ/オンすると、楽音のピッチは
図5(C)に示すように階段波状に変化する。このよう
に、エレキギターのチョーキングトリル演奏(異なる二
ピッチ間をすばやく移動すること)等の技法をきわめて
容易に実現することが可能である。
【0032】このように、本実施例は、楽音のピッチを
急激に変化させることによって種々の技法の実現を可能
としているが、あまり急激にピッチを変動させると、か
えって楽音が不自然になることがある。従って、タイマ
・インタラプト・ルーチンにおいては、ピッチの変動を
ある程度緩やかにするために、ステップSPA8〜10
が設けられている。
【0033】まず、ステップSPA8においては、変数
PCOPと変数PCOとの差の絶対値が計算され、計算
結果が変数PCODに転送される。ここで、変数PCO
Pには、先にステップSPA11が実行された際に変数
PCOの値が転送されているから、変数PCOPは前回
のタイマ・インタラプトが発生した際の変数PCOの値
である。次に、処理がステップSPA9に進むと、変数
PCODの値が所定値C1より大であるか否かが判定さ
れる。ここで、「NO」と判定されると、処理がステッ
プSPA11に進み、上述したように変数PCOの値が
トーンジェネレータ15に供給される。
【0034】一方、ステップSPA9において「YE
S」と判定された場合、すなわち前回の変数PCOの値
である変数PCOPと今回の変数PCOとの差が比較的
大である場合には、処理がステップSPA10に進み、
変数PCOと変数PCOPとの平均値が計算され、計算
結果が変数PCOに転送される。これにより、トーンジ
ェネレータ15から出力される楽音のピッチは、図6に
示すように漸近的に変動することが判る。
【0035】C.変形例 なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではな
く、種々の変形が可能である。 例えば、レンジ切替ボタン2を設ける場所は図1に示
す場所に限定されるものではなく、図7に示すように、
ピッチベンドホイール1の表面(B)に設けてもよく、
電子楽器本体11の裏側(D)に設けてもよい。また、
レンジ切替ボタン2を設ける代りに、ピッチベンドホイ
ール1の軸受け部(C)に圧力センサを設け、これによ
って検出した押圧力の大小に応じて最大ピッチベンド幅
PBW1,PBW2を選択してもよい。
【0036】本発明はピッチベンドの制御に限定され
るものではなく、各種の楽音効果の制御に用いてもよい
ことは言うまでもない。例えば、ビブラートの深さや速
さ、トレモロの深さや速さ、パンあるいはリバーブの深
さ等、各種の楽音効果の量を制御することにより、独特
の演奏が可能になる。
【0037】上記実施例におけるレンジ切替ボタン2
は、押下されているか否かに応じて最大ピッチベンド幅
を変化させるものであるが、レンジ切替ボタン2にロッ
ク式のボタンを使用し、押下される毎に最大ピッチベン
ド幅を切換えるように構成してもよい。
【0038】上記実施例においては、レンジ切替ボタ
ン2の操作状態に応じてソフトウエアによって最大ピッ
チベンド幅を切換えていたが、例えばレンジ切替ボタン
2が押下された場合にピッチベンドホイール1の出力電
圧を増幅あるいは減衰させることによって、アナログ的
にピッチベンド量を制御するように構成してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、予め複数の変動幅の中の一の変動幅を小とするとと
もに他の変動幅を大とし、効果制御用操作子を所定量操
作し、変動範囲選択操作子の操作状態を適宜変動させる
ことによって変動範囲を切換えるさせることによって特
殊効果の量を急激に変化させることができるから、電子
楽器においてチョーキングトリル等の演奏をきわめて容
易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一実施例の電子楽器の要部の斜視図である。
【図2】 一実施例の電子楽器のブロック図である。
【図3】 一実施例の制御プログラムのメインルーチン
のフローチャートである。
【図4】 一実施例の制御プログラムのタイマ・インタ
ラプト・ルーチンのフローチャートである。
【図5】 一実施例の動作例を示す図である。
【図6】 一実施例の動作例を示す図である。
【図7】 一実施例の変形例を示す一部切欠側面図であ
る。
【図8】 変数PBXと変数BPITCHとの関係を示
す図である。
【図9】 チョーキングトリルの概要を示す図である。
【符号の説明】
1 ピッチベンドホイール(効果制御用操作子) 2 レンジ切替ボタン(変動範囲選択操作子) 3 鍵盤(楽音信号発生手段) 4 サウンドシステム(楽音信号発生手段) 12 ROM(制御手段) 15 トーンジェネレータ(楽音信号発生手段) 16 CPU(楽音信号発生手段、制御手段) 17 RAM(制御手段)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 楽音信号を出力する楽音信号発生手段
    と、 連続的な多数の数値の中から操作状態に対応する数値を
    選択し操作量として出力する効果制御用操作子と、 前記効果制御用操作子の近傍に設けられ操作状態に応じ
    て複数の変動幅の中から一の変動幅を選択し選択した変
    動幅を前記楽音に付与する特殊効果の変動範囲として設
    定する変動範囲選択操作子と、 前記効果制御用操作子の操作量に応じて前記変動範囲内
    で前記楽音信号に特殊効果を付与する制御手段とを具備
    することを特徴とする電子楽器の効果音制御装置。
  2. 【請求項2】 楽音信号を出力する楽音信号発生手段
    と、連続的な多数の数値の中から操作状態に対応する数
    値を選択し操作量として出力する効果制御用操作子と、
    前記効果制御用操作子の近傍に設けられ操作状態に応じ
    て複数の変動幅の中から一の変動幅を選択し選択した変
    動幅を前記楽音に付与する特殊効果の変動範囲として設
    定する変動範囲選択操作子と、前記効果制御用操作子の
    操作量に応じて前記変動範囲内で前記楽音信号に特殊効
    果を付与する制御手段とを電子楽器に設け、 前記複数の変動幅の中の一の変動幅を小とするとともに
    他の変動幅を大とし、 前記効果制御用操作子を予め所定量操作し、 前記変動範囲選択操作子の操作状態を適宜変動させるこ
    とによって前記変動範囲を切り換え、 これによって前記特殊効果の量を変動させることを特徴
    とする電子楽器の効果音制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013089303A (ja) * 2011-10-13 2013-05-13 Casio Comput Co Ltd スイッチ装置

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