JPH059344A - 抗菌性組成物およびその成形体 - Google Patents
抗菌性組成物およびその成形体Info
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- JPH059344A JPH059344A JP3165695A JP16569591A JPH059344A JP H059344 A JPH059344 A JP H059344A JP 3165695 A JP3165695 A JP 3165695A JP 16569591 A JP16569591 A JP 16569591A JP H059344 A JPH059344 A JP H059344A
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 カビ類ばかりでなく大腸菌やそのほかのバク
テリアに対しても、すぐれた成長阻止作用を有する抗菌
性組成物、およびその成形体を提供する。 【構成】 特定量のポリオレフィン系樹脂と高吸水性樹
脂の混合系に、ジンク2−ピリジンチオール−1−オキ
サイド系の抗菌剤を混合した組成物、およびその成形
体。成形体としては、シート状物、発泡体または発泡体
状シート、および繊維状物が挙げられる。
テリアに対しても、すぐれた成長阻止作用を有する抗菌
性組成物、およびその成形体を提供する。 【構成】 特定量のポリオレフィン系樹脂と高吸水性樹
脂の混合系に、ジンク2−ピリジンチオール−1−オキ
サイド系の抗菌剤を混合した組成物、およびその成形
体。成形体としては、シート状物、発泡体または発泡体
状シート、および繊維状物が挙げられる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗菌性組成物およびそ
れを素材とする成形体に関するものであって、より詳し
くは、カビ類ばかりでなく、大腸菌等などのバクテリア
に対してもすぐれた菌の成育阻止効果を有する抗菌性組
成物およびその成形体に関する。
れを素材とする成形体に関するものであって、より詳し
くは、カビ類ばかりでなく、大腸菌等などのバクテリア
に対してもすぐれた菌の成育阻止効果を有する抗菌性組
成物およびその成形体に関する。
【0002】
【従来の技術およびその問題点】合成樹脂を素材とする
成形品はもともと抗カビ性が比較的すぐれているが、各
種の建材の表面に貼付されるシート、空気清浄器やエア
コンなどに用いられるフィルター、靴のインソール、家
具の木材表面や抽出し内部に配置されるシート、寝たき
り老人や長期療養者などの寝具の一部として使用され
る、いわゆる失禁シート、あるいは同様の目的に使用さ
れる繊維状物には、ときとして、かびに対する成育抑止
効果を付与するために、各種の防カビ剤あるいは抗菌剤
が配合されることが知られている。
成形品はもともと抗カビ性が比較的すぐれているが、各
種の建材の表面に貼付されるシート、空気清浄器やエア
コンなどに用いられるフィルター、靴のインソール、家
具の木材表面や抽出し内部に配置されるシート、寝たき
り老人や長期療養者などの寝具の一部として使用され
る、いわゆる失禁シート、あるいは同様の目的に使用さ
れる繊維状物には、ときとして、かびに対する成育抑止
効果を付与するために、各種の防カビ剤あるいは抗菌剤
が配合されることが知られている。
【0003】ところが、近年これらの各種構造部材も多
様化され、カビ類の成育を阻止するだけでは不十分であ
り、さらに、大腸菌等の各種バクテリアにも十分な耐性
を要するものが求められるようになってきている。とこ
ろが、ポリオレフィン系などの合成樹脂に、単に抗菌剤
を配合した従来の抗菌性組成物あるいはその成形物にお
いては、カビ類に対する耐性(成育阻止効果)は認めら
れるものの、大腸菌やその他のバクテリアに対する成育
阻止効果は認められず、かくのごとき広範囲の菌に対し
て十分な成育阻止力を保持する抗菌性組成物およびその
成形体が要望されている。
様化され、カビ類の成育を阻止するだけでは不十分であ
り、さらに、大腸菌等の各種バクテリアにも十分な耐性
を要するものが求められるようになってきている。とこ
ろが、ポリオレフィン系などの合成樹脂に、単に抗菌剤
を配合した従来の抗菌性組成物あるいはその成形物にお
いては、カビ類に対する耐性(成育阻止効果)は認めら
れるものの、大腸菌やその他のバクテリアに対する成育
阻止効果は認められず、かくのごとき広範囲の菌に対し
て十分な成育阻止力を保持する抗菌性組成物およびその
成形体が要望されている。
【0004】また、一方特開昭63−154754号公
報には、オレフィン系樹脂と高吸水性樹脂を主体とする
吸水性プラスチックフイルムが記載されており、このフ
イルムには、必要に応じて、着色剤やフィラーなどとも
に防カビ剤を混合してもよい旨の開示がなされている。
しかしながら、ここに開示されたプラスチックフイルム
に防カビ剤を混入しても、前述したポリオレフィン系な
どの合成樹脂に抗菌剤を配合した場合と同様に、カビ類
に対して成育抑止効果を発揮するだけで、大腸菌やその
ほかのバクテリアの成育を抑制する効果は期待できな
い。
報には、オレフィン系樹脂と高吸水性樹脂を主体とする
吸水性プラスチックフイルムが記載されており、このフ
イルムには、必要に応じて、着色剤やフィラーなどとも
に防カビ剤を混合してもよい旨の開示がなされている。
しかしながら、ここに開示されたプラスチックフイルム
に防カビ剤を混入しても、前述したポリオレフィン系な
どの合成樹脂に抗菌剤を配合した場合と同様に、カビ類
に対して成育抑止効果を発揮するだけで、大腸菌やその
ほかのバクテリアの成育を抑制する効果は期待できな
い。
【0005】
【発明の目的】そこで本発明の目的は、カビ類だけでな
く、大腸菌やそのほかのバクテリアに対しても、すぐれ
た成育阻止力を発揮する抗菌性組成物およびその成形物
を提供することにある。
く、大腸菌やそのほかのバクテリアに対しても、すぐれ
た成育阻止力を発揮する抗菌性組成物およびその成形物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであって、その特徴とする
ところは、特定の樹脂の組合せ系に、特定の抗菌剤を配
合した組成物、およびその組成物から成形された成形体
を提供することにある。すなわち、本発明によれば、ポ
リオレフィン系樹脂および高吸水性樹脂からなる樹脂混
合物に対して、分子式C10H8 N2 O2 S2 Znで表わ
される抗菌剤を配合したことを特徴とする抗菌性組成物
ならびにそれから成形された抗菌性にすぐれた成形物が
提供される。
成するために提案されたものであって、その特徴とする
ところは、特定の樹脂の組合せ系に、特定の抗菌剤を配
合した組成物、およびその組成物から成形された成形体
を提供することにある。すなわち、本発明によれば、ポ
リオレフィン系樹脂および高吸水性樹脂からなる樹脂混
合物に対して、分子式C10H8 N2 O2 S2 Znで表わ
される抗菌剤を配合したことを特徴とする抗菌性組成物
ならびにそれから成形された抗菌性にすぐれた成形物が
提供される。
【0007】本発明の抗菌性組成物は、ポリオレフィン
系樹脂が65ないし92.2重量%、好ましくは70な
いし85重量%、高吸水性樹脂が7.5ないし30重量
%、好ましくは15ないし30重量%、ならびに抗菌剤
が0.3ないし5重量%、好ましくは0.3ないし1重
量%の割合で配合されるものであることが望ましい。本
発明の技術的特徴は、かくの如く、ポリオレフィン樹脂
と高吸水性樹脂の組合せ系に、前記特定の抗菌剤を配合
することにあり、これによって、従来の抗菌性組成物、
あるいは、ポリオレフィンと高吸水性樹脂に防カビ剤を
配合した場合のように、カビ類だけに対する成育阻止力
を示すものではなく、大腸菌やそのほかのバクテリアに
対しても著しい成育阻止力を有する樹脂組成物がえられ
るものである。
系樹脂が65ないし92.2重量%、好ましくは70な
いし85重量%、高吸水性樹脂が7.5ないし30重量
%、好ましくは15ないし30重量%、ならびに抗菌剤
が0.3ないし5重量%、好ましくは0.3ないし1重
量%の割合で配合されるものであることが望ましい。本
発明の技術的特徴は、かくの如く、ポリオレフィン樹脂
と高吸水性樹脂の組合せ系に、前記特定の抗菌剤を配合
することにあり、これによって、従来の抗菌性組成物、
あるいは、ポリオレフィンと高吸水性樹脂に防カビ剤を
配合した場合のように、カビ類だけに対する成育阻止力
を示すものではなく、大腸菌やそのほかのバクテリアに
対しても著しい成育阻止力を有する樹脂組成物がえられ
るものである。
【0008】ポリオレフィン系樹脂
本発明において使用されるポリオレフィン系樹脂として
は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、プロピレン
−ブテン−1共重合体、ポリブテン−1、ポリ4−メチ
ルペンテン−1、あるいは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体が例示されるが、なかでも酢酸ビニル含量が14な
いし28重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が、後
述する高吸水性樹脂との分散性にすぐれ、かつ安価なた
めに好ましく使用される。エチレン−酢酸ビニル共重合
体は、高圧下でラジカル共重合によって得られるもので
あり、通常メルトインデックスが1.3ないし15g/
10分のものが好ましく使用される。
は、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレ
ン−ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、プロピレン
−ブテン−1共重合体、ポリブテン−1、ポリ4−メチ
ルペンテン−1、あるいは、エチレン−酢酸ビニル共重
合体が例示されるが、なかでも酢酸ビニル含量が14な
いし28重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が、後
述する高吸水性樹脂との分散性にすぐれ、かつ安価なた
めに好ましく使用される。エチレン−酢酸ビニル共重合
体は、高圧下でラジカル共重合によって得られるもので
あり、通常メルトインデックスが1.3ないし15g/
10分のものが好ましく使用される。
【0009】高吸水性樹脂
本発明の重要な技術的特徴は、前述したように組成物の
樹脂成分として、前記ポリオレフィン系樹脂と高吸水性
樹脂を組合せて用いる点にある。高吸水性樹脂として
は、たとえば、アクリル酸−ビニルアルコール共重合
体、アクリル酸ソーダ重合体、酢酸ビニル−アクリル酸
メチル共重合体ケン化物、イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体変性物の架橋体の塩、架橋構造を有するポリ
アクリル酸(塩)、変性ポリエチレン−オキシド、でん
粉−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でん粉−アク
リロニトリル−グラフト共重合体のケン化物、でん粉−
アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物の1種また
は2種以上が具体例としてあげられるが、なかでも、ア
クリル酸−ビニルアルコール共重合体および/またはア
クリル酸ソーダ重合体を使用した場合に、バクテリアや
大腸菌に対してすぐれた成育阻止力を発揮する。
樹脂成分として、前記ポリオレフィン系樹脂と高吸水性
樹脂を組合せて用いる点にある。高吸水性樹脂として
は、たとえば、アクリル酸−ビニルアルコール共重合
体、アクリル酸ソーダ重合体、酢酸ビニル−アクリル酸
メチル共重合体ケン化物、イソブチレン−無水マレイン
酸共重合体変性物の架橋体の塩、架橋構造を有するポリ
アクリル酸(塩)、変性ポリエチレン−オキシド、でん
粉−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でん粉−アク
リロニトリル−グラフト共重合体のケン化物、でん粉−
アクリルアミドグラフト共重合体のケン化物の1種また
は2種以上が具体例としてあげられるが、なかでも、ア
クリル酸−ビニルアルコール共重合体および/またはア
クリル酸ソーダ重合体を使用した場合に、バクテリアや
大腸菌に対してすぐれた成育阻止力を発揮する。
【0010】抗菌剤
本発明において使用する抗菌剤は、分子式C10H8 N2
O2 S2 Znで表わされる2−ピリジンチオール−1−
オキサイドを主体とする抗菌剤である。この抗菌剤は、
分子量が317.7、pH6.5ないし9.5、分解温
度が240℃の粉末状物質である。
O2 S2 Znで表わされる2−ピリジンチオール−1−
オキサイドを主体とする抗菌剤である。この抗菌剤は、
分子量が317.7、pH6.5ないし9.5、分解温
度が240℃の粉末状物質である。
【0011】その他の配合剤
本発明の抗菌性組成物には、発明の目的を損わない範囲
において、ポリオレフィン系樹脂または高吸水性樹脂に
配合される自体公知の配合剤、たとえば、着色剤、充填
剤、防臭剤、芳香剤、紫外線防止剤、ブロッキング防止
剤、帯電防止剤、難燃剤等を配合することができる。
において、ポリオレフィン系樹脂または高吸水性樹脂に
配合される自体公知の配合剤、たとえば、着色剤、充填
剤、防臭剤、芳香剤、紫外線防止剤、ブロッキング防止
剤、帯電防止剤、難燃剤等を配合することができる。
【0012】成形体
本発明の抗菌性成形体は、前記抗菌性組成物を自体公知
の方法によって、シート、発泡体、あるいは繊維等に成
形したものをいう。本発明の成形体として最も好ましい
態様は、シート状物であり、このシートは、ポリオレフ
ィン系樹脂、高吸水性樹脂および抗菌剤からなる組成物
をニーダー、バンバリーミキサー等の自体公知の混練手
段を用いて混練し、それをカレンダー加工、押出し加工
などの手段で容易に適宜の厚みに調整されシート化する
ことができる。かくして得られたシートは、建材とし
て、そのままあるいは構造材表面に貼付されて用いられ
る他に、家具の下に敷くか、抽出しの中に敷いて防菌、
防臭シートとして、また適宜の大きさに截断されて、靴
のインソールとして、さらに病人や寝たきり老人の失禁
シートなどとして好適に使用される。
の方法によって、シート、発泡体、あるいは繊維等に成
形したものをいう。本発明の成形体として最も好ましい
態様は、シート状物であり、このシートは、ポリオレフ
ィン系樹脂、高吸水性樹脂および抗菌剤からなる組成物
をニーダー、バンバリーミキサー等の自体公知の混練手
段を用いて混練し、それをカレンダー加工、押出し加工
などの手段で容易に適宜の厚みに調整されシート化する
ことができる。かくして得られたシートは、建材とし
て、そのままあるいは構造材表面に貼付されて用いられ
る他に、家具の下に敷くか、抽出しの中に敷いて防菌、
防臭シートとして、また適宜の大きさに截断されて、靴
のインソールとして、さらに病人や寝たきり老人の失禁
シートなどとして好適に使用される。
【0013】本発明の抗菌性組成物からなる成形体の第
2の態様は、発泡体ないし発泡体シートであり、その気
泡構造は、連続気泡及び独立気泡である。発泡体ないし
発泡体シートの製法としては、加熱によって抗菌性組成
物を発泡させるのに必要なガスを発生せしめる分解型の
化学発泡剤(たとえば、炭酸アンモニア、重炭酸ソーダ
などの無機発泡剤、または、ニトロソ系発泡剤、アゾ系
発泡剤などの有機発泡剤)を0.1ないし1重量部程度
ドライブレンドして押出し機に供給して連続的に成形す
る方法、あるいは、押出し機に抗菌性組成物を投入し、
溶融混練したところへ低沸点のフレオンやプロパン、ブ
タン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素を圧入もしくは含
浸する方法などが例示される。かくして得られた発泡体
ないし発泡体シートは、空調関係のフィルター、浴室マ
ット、棚敷マットなどとして、抗菌を目的とした用途に
好適に使用される。
2の態様は、発泡体ないし発泡体シートであり、その気
泡構造は、連続気泡及び独立気泡である。発泡体ないし
発泡体シートの製法としては、加熱によって抗菌性組成
物を発泡させるのに必要なガスを発生せしめる分解型の
化学発泡剤(たとえば、炭酸アンモニア、重炭酸ソーダ
などの無機発泡剤、または、ニトロソ系発泡剤、アゾ系
発泡剤などの有機発泡剤)を0.1ないし1重量部程度
ドライブレンドして押出し機に供給して連続的に成形す
る方法、あるいは、押出し機に抗菌性組成物を投入し、
溶融混練したところへ低沸点のフレオンやプロパン、ブ
タン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素を圧入もしくは含
浸する方法などが例示される。かくして得られた発泡体
ないし発泡体シートは、空調関係のフィルター、浴室マ
ット、棚敷マットなどとして、抗菌を目的とした用途に
好適に使用される。
【0014】本発明の抗菌性組成物からなる成形体の第
3の態様は、繊維状物である。本発明の組成物を繊維と
するには、抗菌性組成物を、自体公知の方法によってノ
ズルより溶融押出しした後、適度の倍率で延伸し、1な
いし10デニール程度のフィラメントやステープルとす
る。かくして得られた繊維は、自体公知の方法で織布と
するか、あるいはニードルパンチ、ステッチボンド法な
どによって不織布とされ、抗菌を目的とした布地として
使用される。さらに、前記抗菌性組成物を押出し機に供
給し、メルトブロー法、スパンボンド法によって、直接
不織布とすることも出来る。
3の態様は、繊維状物である。本発明の組成物を繊維と
するには、抗菌性組成物を、自体公知の方法によってノ
ズルより溶融押出しした後、適度の倍率で延伸し、1な
いし10デニール程度のフィラメントやステープルとす
る。かくして得られた繊維は、自体公知の方法で織布と
するか、あるいはニードルパンチ、ステッチボンド法な
どによって不織布とされ、抗菌を目的とした布地として
使用される。さらに、前記抗菌性組成物を押出し機に供
給し、メルトブロー法、スパンボンド法によって、直接
不織布とすることも出来る。
【0015】
【実施例】以下実施例により、本発明の抗菌性組成物の
抗菌効果を説明する。ポリオレフィン系樹脂 (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量
14重量%) (B)低密度ポリエチレン(密度0.917g/cm
3 )高吸水性樹脂 (C)アクリル酸−ビニルアルコール共重合体(住友化
学社製「スミカゲルS−50」)抗菌剤 (D)ジンク2−ピリジンチオール−1−オキサイド
抗菌効果を説明する。ポリオレフィン系樹脂 (A)エチレン−酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含量
14重量%) (B)低密度ポリエチレン(密度0.917g/cm
3 )高吸水性樹脂 (C)アクリル酸−ビニルアルコール共重合体(住友化
学社製「スミカゲルS−50」)抗菌剤 (D)ジンク2−ピリジンチオール−1−オキサイド
【0016】上記各成分を表1に示した割合で配合した
組成物を押出し機(日本製鋼所製、115mmφ,L/
D22)に投入し、溶融混練した後、T−ダイおよび冷
却ロールを用いて厚さ0.5mmのシートとした。押出
し温度条件は、下記の通りとした。 このシートを用いてASTM G−21に準拠して、
カビについて成育阻止テストを行い、ASTM G−2
2に準拠して、大腸菌について成育阻止テストを行っ
た。使用したカビは、通常一般的人間が生活するうえで
の周辺に発生する次の5種類である。 1.Aspergillus niger
ATCC9642 2.Penicillium funiculosum
ATCC9644 3.Chactomium globosum
ATCC6205 4.Aureobasidium pullulans
ATCC9348 5.Trichoderma SP
ATCC9645 カビについての結果を表1、大腸菌についての結果を表
2に示した。
組成物を押出し機(日本製鋼所製、115mmφ,L/
D22)に投入し、溶融混練した後、T−ダイおよび冷
却ロールを用いて厚さ0.5mmのシートとした。押出
し温度条件は、下記の通りとした。 このシートを用いてASTM G−21に準拠して、
カビについて成育阻止テストを行い、ASTM G−2
2に準拠して、大腸菌について成育阻止テストを行っ
た。使用したカビは、通常一般的人間が生活するうえで
の周辺に発生する次の5種類である。 1.Aspergillus niger
ATCC9642 2.Penicillium funiculosum
ATCC9644 3.Chactomium globosum
ATCC6205 4.Aureobasidium pullulans
ATCC9348 5.Trichoderma SP
ATCC9645 カビについての結果を表1、大腸菌についての結果を表
2に示した。
【0017】
【表1】
────────────────────────────────────
カビ(5種混合)
────── ASTM G21 Rating ─────── 試 料 (%)
1 週 2 週 3 週 4 週 5 週
A(99.7):D(0.3) 0,1 0,1 0,1 0,1 0,1
A(99.5):D(0.5) 1,1 1,1 1,1 1,1 1,1
A(69.7):C(30):D(0.3) 0,0 0,0 0,0 0,0 0,0
A(69.5):C(30):D(0.5) 0,1 0,1 0,1 0,1 0,1
B(99.7):D(0.3) 1,1 1,1 1,1 1,1 1,1
B(99.5):D(0.5) 1,1 1,1 1,1 1,1 1,1
B(69.7)C(30)D(0.3) 0,0 0,0 0,0 0,0 0,0
B(69.5)C(30)D(0.5) 0,0 0,1 0,1 0,1 0,1
A(100) 3,3 3,3 4,4 4,4 4,4
B(100) 2,2 2,2 2,2 3,3 3,4
────────────────────────────────────
表中 0:成長せず 1:10%より少ない
2:10ないし30% 3:30ないし60%
4:60ないし100%
【0018】
【表2】
────────────────────────────────────
試 料 (%) ASTM G22 Rating
A(99.7):D(0.3) G,G
A(99.5):D(0.5) G,G
A(69.7):C(30):D(0.3) NG,NG
A(69.5):C(30):D(0.5) NG,NG
B(99.7):D(0.3) G,G
B(99.5):D(0.5) G,G
B(69.7)C(30)D(0.3) NG,NG
B(69.5)C(30)D(0.5) NG,NG
A(100) G,G
B(100) G,G
────────────────────────────────────
表中 NG:大腸菌が成長しないことを示す。
G :大腸菌が成長することを示す。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、特定の樹脂の混合系に
特定の抗菌剤を配合することにより、カビ類ばかりでな
く、大腸菌やそのほかのバクテリアに対しても、すぐれ
た成育阻止作用を有する抗菌性組成物が提供され、この
組成物から成形された成形物は、各種の建材の表面に貼
付などによって配置されるシート、空気清浄器やエアコ
ンなどに用いられるフィルター、靴のインソール、家具
の木材表面や抽出し内部に配置されるシート、寝たきり
老人や長期療養者などの寝具の一部として使用される、
いわゆる失禁シート、あるいは同様の目的に使用される
繊維状物等として有効に使用される。
特定の抗菌剤を配合することにより、カビ類ばかりでな
く、大腸菌やそのほかのバクテリアに対しても、すぐれ
た成育阻止作用を有する抗菌性組成物が提供され、この
組成物から成形された成形物は、各種の建材の表面に貼
付などによって配置されるシート、空気清浄器やエアコ
ンなどに用いられるフィルター、靴のインソール、家具
の木材表面や抽出し内部に配置されるシート、寝たきり
老人や長期療養者などの寝具の一部として使用される、
いわゆる失禁シート、あるいは同様の目的に使用される
繊維状物等として有効に使用される。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
C08K 5/36 KFD 7167−4J
C08L 33/02 LHR 7242−4J
D01F 1/10 7199−3B
6/46 A 7199−3B
C 7199−3B
// C08L 23:02
Claims (7)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂65ないし92.
2重量%、高吸水性樹脂7.5ないし30重量%、およ
び分子式C10H8 N2 O2 S2 Znで表わされる抗菌剤
0.3ないし5重量%からなることを特徴とする抗菌性
組成物。 - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂が、酢酸ビニル含
量5ないし45重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体
である請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 高吸水性樹脂が、アクリル酸−ビニルア
ルコール共重合体および/またはアクリル酸ソーダ重合
体である請求項1記載の組成物。 - 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂65ないし92.
2重量%、高吸水性樹脂7.5ないし30重量%、およ
び分子式C10H8 N2 O2 S2 Znで表わされる抗菌剤
0.3ないし5重量%からなる抗菌性組成物を成形した
成形体。 - 【請求項5】 成形体が、シートである請求項4記載の
成形体。 - 【請求項6】 成形体が、発泡体である請求項4記載の
成形体。 - 【請求項7】 成形体が、繊維である請求項4記載の成
形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3165695A JPH059344A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 抗菌性組成物およびその成形体 |
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JP3165695A JPH059344A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 抗菌性組成物およびその成形体 |
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JPH059344A true JPH059344A (ja) | 1993-01-19 |
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ID=15817294
Family Applications (1)
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JP3165695A Pending JPH059344A (ja) | 1991-07-05 | 1991-07-05 | 抗菌性組成物およびその成形体 |
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JP (1) | JPH059344A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002526580A (ja) * | 1998-09-18 | 2002-08-20 | キャピトル スペシャルティ プラスティクス,インコーポレイティド | 吸収物質を有する一体型ポリマー組成物 |
JP2002526581A (ja) * | 1998-09-18 | 2002-08-20 | キャピトル スペシャルティ プラスティクス,インコーポレイティド | 放出物質を有する一体式ポリマー組成物 |
JP2005289910A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 微小物質浮上方法とクラゲ分解微小物質浮上方法 |
JP2008202057A (ja) * | 2000-02-14 | 2008-09-04 | Csp Technologies Inc | 共連続相互連絡チャネル形態組成物及びその組成物を含む造形品 |
-
1991
- 1991-07-05 JP JP3165695A patent/JPH059344A/ja active Pending
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