JPH0592136U - ロール紙の運搬具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 運搬効率の良いロール紙の運搬具を提供する
こと。 【構成】 台板２の下面に、搬送用フォークが挿入され
る係止間隙ｓ，ｓを置いて複数の脚杆３を固定してなる
パレット１の上面に、ロール紙ｘを乗載し、クサビ１０
ａ，１０ｂでその周面を保持し、かつ中心に保持ロープ
１５を通して固定するようにし、ロール紙ｘの除去後は
パレット１上に設けた収納箱２０に、保持ロープ１５と
可動クサビ１０ｂを収納すると共に、該パレット１を多
数積層可能とした。

Description

【考案の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】 本考案は、高速プリンター等において使用するロール紙の搬送に用いられる運 搬装置に関するものである。 【０００２】 【従来の技術】 高速プリンター等において使用するロール紙ｘは、その中央に紙管を備え、そ の全体にビニールｙが被着され、前記紙管の孔を詰栓ｚで封止する。この詰栓は 保持ロープを挿通し得る透孔が中心に形成されている。そして、さらにロール紙 ｘの周面をウレタンシートｓ等で巻いて保護するようにして、工場から出荷され る。このロール紙ｘの搬送は、従来、図４に示すように、自在に回動可能なキャ スターａを下面四隅にそれぞれ設けた台車ｂの、その上面に前記ロール紙ｘの幅 に合致した幅をもつ装着溝ｃと前記台車ｂを搬送するための取手ｄとを備えた構 成となっており、該台車ｂの上面に配置された前記ロール紙ｘは、その中心部に 装着された詰め栓ｅに台車ｂの側縁の前方位置と後方位置とからそれぞれ差し渡 された保持ロープｆを詰栓ｚの透孔を挿通してロール紙ｘの中心部を保持するよ うにしている。 【０００３】 このように製造され、かつ被覆されたロール紙ｘは、その場で前記台車ｂに乗 載固定されて、高速プリンターを備えている事業所等へトラック等によって運搬 される。運搬されたロール紙ｘを乗載した台車ｂは、高速プリンターの装着箇所 近傍まで運搬され、該台車ｂからロール紙ｘを取りはずして、該高速プリンター に取り付けられることとなる。 【０００４】 【考案が解決しようとする問題点】 上述の構成からなるロール紙ｘの台車ｂは、その幅が装着溝ｃを形成する必要 からロール紙ｘの幅に比べて大きく、かつ前記台車ｂを搬送するための取手ｄと を備えており、トラックによる運搬の際に場所を取るため、一台のトラックに乗 載できる台車ｂの数が限られて、運搬効率が悪いが、特に問題なのは、高速プリ ンターの装着箇所でロール紙ｘを台車ｂから取りはずした後、台車ｂのみをトラ ック等によって運搬する際にも、ロール紙ｘを乗載したときと同様のスペースを 必要とすることであった。 【０００５】 また前記台車ｂの下面には回動自在なキャスターａが装着されているため、ト ラックに乗載した際、前記台車ｂのトラック上での固定が困難であり、このため 、運搬時の振動によってロール紙ｘが損傷する可能性があった。 【０００６】 さらにまた上述の台車ｂは高価であるため、多大な費用がかかることも問題と なっていた。 【０００７】 本考案は、上述の問題点に鑑みてなされたものであって、安価で運搬効率の良 好なロール紙ｘの運搬パレットを提案することを目的とするものである。 【０００８】 【課題を解決するための手段】 本考案は、方形状をした台板の下面に、搬送用フォークが挿入される係止間隙 を置いて複数個の脚杆を固定してなるパレットと、 該パレットの上面に装着されて、ロール紙をその周面で支持するクサビと、 該パレットの上面において、該クサビと共に、ロール紙を固定するものであっ て、ロール紙の中心に挿通し、端部を前記台板の側縁に連結してロール紙の中心 部を固定する保持ロープと、 前記保持ロープ等を収納するために、前記台板の上面に脚杆の係止間隙内に位 置し、かつその高さが前記脚杆の高さ以下である収納箱 とから構成されていることを特徴とするものである。 【０００９】 【作用】 運搬具のパレットの上面にロール紙を乗載した後、保持ロープにより、該ロー ル紙の中心と該パレットの端縁とを連結して保持し、さらにパレットの上面に設 けられたクサビによりその回動を阻止する。前記ロール紙を乗載したパレットは 、フォークリフト、ハンドリフト等のフォークを備える搬送車により、その下面 の係止間隙内にフォークを挿入して持ち上げられ、高速プリンターを使用してい る所要部所に搬送される。そして、ロール紙を取り除かれたパレットは、その上 面に装着された収納箱に、前記ロール紙の固定に使用した保持ロープと固定クサ ビを収納して、多数枚が積み重ねられる。このとき、上部の運搬具の係止間隙内 に前記収納箱が位置しているから、その積み重ねが可能となる。そして、この多 数枚のパレットはトラック等に積載され、工場に返送されることとなる。 【００１０】 【実施例】 本考案の一実施例を、図１，図２を用いて、以下に説明する。 本考案の運搬具は、台板２の下面に三個の脚杆３を一方向に平行に差し渡して 固定したパレット１と、該パレット１の上面の一端縁に装着されて、乗載された 二個のロール紙ｘを、それぞれ固定するための二対の固定クサビ１０ａ，可動ク サビ１０ｂと、該クサビ１０ａ，１０ｂ間で前記ロール紙ｘの中心部を固定する ための保持ロープ１５と、該保持ロープ１５と前記可動クサビ１０等を収納する ために、前記パレット１の上面に設けられた収納箱２０とから構成されている。 【００１１】 前記パレット１は、前記ロール紙ｘを乗載するための長方形をした台板２と、 該台板２の下面において、該台板２を支持している脚杆３とからなっている。前 記脚杆３は、直方体もしくは立方体をした形状からなり、合計三本の脚杆３を等 間隔で平行に差し渡して固定され、その間に搬送用フォークが挿入される係止間 隙ｓ，ｓを形成している。 【００１２】 前記クサビ１０ａ，１０ｂは、前記ロール紙ｘの幅にほぼ等しい長さをもった 三角柱状をしており、固定クサビ１０ａは前記台板２の上面において、その長尺 方向を前記脚杆３に対して垂直方向となるように固定されている。また、可動ク サビ１０ｂは、前記台板２の上面において前記ロール紙ｘの径に対応して前記固 定クサビ１０ａと平行に配置され、該ロール紙ｘと台板２との間に食い込んで、 その荷重を受けて保持される。そして、ロール紙ｘを乗載しない場合においては 収納箱２０内に収納される。 【００１３】 前記保持ロープ１５は、ロール紙ｘの中心に装着された詰栓ｚの透孔を挿通し 、ロール紙ｘの長尺方向と平行な該台板２の両側縁の前後に配置された係止溝４ ，４に、端縁に取付けたフック１６を係止して、緊張状態となるように差し渡た すことによって、前記ロール紙ｘの中心部が台板２に保持されることとなる。 【００１４】 前記収納箱２０，２０は、前記台板２の上面の一側端縁において、前記係止間 隙ｓ，ｓ内の位置に、二個配置されており、該収納箱２０，２０には、前記可動 クサビ１０ｂと保持ロープ１５等が一セットづつ収納可能となっている。 【００１５】 上述の構成からなる運搬具の使用方法について以下に詳述する。 前記パレット１にロール紙ｘを乗載する場合には、前記収納箱２０，２０内の 可動クサビ１０ｂをそれぞれ所定の位置に装着して、該ロール紙ｘをパレット１ 上でクサビ１０ａ，１０ｂにより回動不能に保持し、さらに該ロール紙ｘの詰栓 ｚの中心に保持ロープ１５を挿通して、その端部のフック１６，１６を夫々台板 ２の係止溝４，４に緊張状に引っ掛ける。これにより、前記ロール紙ｘはパレッ ト１の上面に固定されることとなる。 【００１６】 前記ロール紙ｘを乗載した運搬具は、トラックの荷台に乗載されて高速プリン タを設置している事業所等へ運搬され、そこで、フォークリフト、ハンドリフト 等のフォークを備える搬送車により、ロール紙を乗載したパレット下面の係止間 隙ｓ，ｓ内にフォークを挿入して持ち上げられ、高速プリンターを使用している 所要部所に搬送される。 そして、ロール紙ｘを取り除かれたパレット１は、図３に示すようにその上面 に装着された収納箱２０，２０に、前記ロール紙ｘの固定に使用した可動クサビ １０ｂと保持ロープ２０とを夫々収納して、多数枚が積み重ねられる。このとき 、上部のパレット１の係止間隙ｓ，ｓ内に前記収納箱２０，２０が位置している から、その積み重ねが可能となる。そして、この多数枚のパレット１はトラック 等に積載され、工場に返送されることとなる。 【００１７】 上述の運搬用パレット１は、その台板２の下面に脚杆３が取り付けられた構成 となっているから、上述のように、トラック等に乗載して運搬しても、その振動 によって揺動することはない。また、図３で示すように、前記ロール紙ｘを離間 させた後のパレット１は、トラック等の荷台に積層できるため、一度に多数個の 運搬具を乗載することができ、効率的な運搬が可能である。 【００１８】 【考案の効果】 本考案は、上述のように、パレット上に一から複数個のロール紙ｘを乗載して 、保持ロープとクサビで固定するようにしたから、従来のようにロール紙ｘを固 定するための装着溝ｃや、運搬作業に供するための取手ｄが不要となってパレッ トの形状をロール紙ｘの形状に比して小さくすることができて、運搬効率が良く 、特に返送する場合には、その保持ロープと可動クサビ等を収納箱に収納して、 多数個のパレットを積層してトラック等の荷台に積載可能となり、前記運搬具の 返送が効率的となり、運搬作業が軽減される。 【００１９】 また、上述の運搬具のパレットの下面には、従来のように、キャスターが装着 されておらず、トラック等の荷台に安定的に乗載され、運搬の際にパレット自身 が振動に伴って移動して、ロール紙自身を損傷させることがなくなり、ロール紙 をより安全に運送できる。 【００２０】 さらにまた、従来の運搬具は、その構成上製作費が高価となり、該運搬具を多 数個配置するには、多大な費用が必要であったが、上述の運搬具においては、そ の構成が簡素であり、その製作費も低廉となる等の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の運搬具の斜視図である。 【図２】同上の側面図である。 【図２】パレットを積層した状態を示す正面図である。 【図４】従来の運搬具にロール紙ｘを乗載した状態を示
す斜視図である。 【符号の説明】 １ 台板 ３ パレット １０ａ 固定クサビ １０ｂ 可動固定クサビ １５ 保持ロープ １６ 止め金 ２０ 収納箱 ｘ ロール紙 ｓ，ｓ 係止間隙

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【手続補正書】 【提出日】平成５年５月１１日 【手続補正１】 【補正対象書類名】明細書 【補正対象項目名】図面の簡単な説明 【補正方法】変更 【補正内容】 【図面の簡単な説明】 【図１】本考案の運搬具の斜視図である。 【図２】同上の側面図である。 【図３】パレットを積層した状態を示す正面図である。 【図４】従来の運搬具にロール紙ｘを乗載した状態を示
す斜視図である。 【符号の説明】 １ 台板 ３ パレット １０ａ 固定クサビ １０ｂ 可動固定クサビ １５ 保持ロープ １６ 止め金 ２０ 収納箱 ｘ ロール紙 ｓ，ｓ 係止間隙

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 方形状をした台板の下面に、搬送用フォークが挿入され
   る係止間隙を置いて複数個の脚杆を固定してなるパレッ
   トと、 該パレットの上面に装着されて、ロール紙をその周面で
   支持するクサビと、 該パレットの上面において、該クサビと共に、ロール紙
   を固定するものであって、ロール紙の中心に挿通し、端
   部を前記台板の側縁に連結してロール紙の中心部を固定
   する保持ロープと、 前記保持ロープ等を収納するために、前記台板の上面に
   脚杆の係止間隙内に位置し、かつその高さが前記脚杆の
   高さ以下である収納箱とから構成されていることを特徴
   とするロール紙の運搬具。