JPH0592097A - 洗濯機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 洗濯モータに過負荷がかかったときにも、洗
濯槽内の水位が最高でないかぎり、洗濯物の動きを良く
して、洗濯が続行でき、又、洗濯槽内の水位が最高であ
れば、異常溢水の発生を回避し、洗濯モータの発火など
異常事態の発生も回避できるようにする。 【構成】 洗濯槽内に給水する給水手段と、洗濯槽内の
水位を検出する水位検出手段、及び洗濯モータの過負荷
を検出する過負荷検出手段を具備すると共に、制御手段
を具備し、その制御手段によって、過負荷検出手段から
過負荷が検出されたときに、水位検出手段による検出水
位が最高でないことを条件に給水手段による給水を実行
して洗濯モータを作動させ続け、検出水位が最高である
ときには洗濯モータを停止させる制御をするようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は洗濯モータの過負荷に応
動する機能を有する洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、洗濯機においては、使用者が
洗濯水位を設定して給水する場合、節水の考えから、そ
の洗濯水位を低く設定して給水する傾向にある。又、洗
濯機で洗濯物量を判断するその結果により洗濯水位を設
定する自動機能を有するもの等で、最適水位に設定し給
水した場合でも、洗濯物に水が吸われること等で洗濯時
に水位が低下し、結果的に不足水位で洗濯されてしまう
ことがある。しかして、このような状況では、洗濯物の
動きが悪くなることから、洗濯モータには過負荷がかか
り、異常発熱を来たしてしまう。又、この場合、洗濯性
能もほとんど得られなくなってしまう。

【０００３】そこで、従来、上述のように洗濯モータに
過負荷がかかったことが判断されるときには、洗濯モー
タを停止させ、運転を止めるようにしたものが考えられ
ている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように考えられたものでは、洗濯ができなくなってしま
い、又、使用者にはその原因が分からず、困惑するとい
うことが考えられた。

【０００５】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、洗濯モータの過負荷検出が
あったときにも、極力洗濯できる条件を見い出して洗濯
を続行することのできる洗濯機を提供するにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の洗濯機においては、洗濯槽内に給水する給
水手段と、洗濯槽内の水位を検出する水位検出手段とを
具備すると共に、洗濯モータの過負荷を検出する過負荷
検出手段を具備し、そして、その過負荷検出手段により
過負荷が検出されたときに、上記水位検出手段による検
出水位が最高でないことを条件に上記給水手段による給
水を実行して上記洗濯モータを作動させ続け、検出水位
が最高であるときには上記洗濯モータを停止させる制御
をする制御手段を具備して成ることを特徴とする。

【０００７】

【作用】上記手段によれば、洗濯モータに過負荷がかか
ったと判断されたときには、洗濯槽内の水位が最高でな
いかぎり、洗濯槽内に給水がされて、該洗濯槽内の水位
が高められることにより、洗濯物の動きを良くして、洗
濯が続行される。ただし、洗濯槽内の水位が最高であれ
ば、洗濯槽内への給水は控えられ、それ以上の運転は行
なわれない。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面を参照
して説明する。

【０００９】まず図２には洗濯機、中でもいわゆる全自
動洗濯機全体の外箱１を示しており、水受け用の外槽２
を内設している。外槽２内には、洗濯槽であり脱水槽で
もある内槽３を配設しており、更に内槽３内には、底部
に撹拌体４を配設している。又、内槽３の周側部には脱
水孔５を多数形成している。

【００１０】外槽２の外下方部には、モータ６を主体と
する駆動機構７を配設しており、この駆動機構７によっ
て、洗濯時に上記内槽３を制止して撹拌体４を回転さ
せ、脱水時に撹拌体４とともに内槽３を回転させるよう
にしている。このほか、外槽２の外下方部には、外槽２
及び内槽３内の水を機外に排出するための排水弁８及び
排水ホース９をも配設している。

【００１１】一方、外箱１上にはトップカバー１０を装
着しており、これの後部内方に、内槽３内に給水する給
水手段である給水弁１１と、外槽２内ひいては内槽３内
の水位を検出する水位検出手段である水位センサ１２と
を配設し、前部内方に制御手段である制御装置１３を配
設している。

【００１２】上記制御装置１３はマイクロコンピュータ
から成っており、図３に示すように、設定操作部１４か
ら設定操作信号が入力されると共に、水位センサ１２か
ら水位検出回路１５を介して水位検出信号が入力され、
更に、前記モータ６の例えば負荷電流を検出して過負荷
を検出する過負荷検出手段である負荷電流検出回路１６
から負荷電流信号（過負荷検出信号）が入力されるよう
になっている。そして、それらの入力並びにあらかじめ
記憶された制御プログラムに基づき、制御装置１３は、
モータ６及び給水弁１１並びに排水弁８を駆動する駆動
回路１７に駆動制御信号を与え、且つ、アラーム機能を
有する表示・報知部１８に表示・報知作動信号を与える
ようになっている。

【００１３】そこで、以下には上記制御装置１３による
制御内容について述べる。

【００１４】図１に示すように、制御装置１３は、作動
が開始されると、最初に設定操作部１４による設定操作
の受付けをする（ステップＳ１）。

【００１５】次いでスタートスイッチが操作されたか否
かの判断をし（ステップＳ２）、操作されたと判断され
たところで、次に給水弁１１を開放させ内槽３内への給
水をする（ステップＳ３）。

【００１６】この後、内槽３内の水位が設定水位に達し
たか否かの判断をし（ステップＳ４）、達したと判断さ
れたところで、給水弁１１を閉塞させ給水を停止する
（ステップＳ５）。

【００１７】しかる後、モータ６を駆動させて、洗いを
開始し（ステップＳ６）、その状況でモータ６の負荷電
流の検出をする（ステップＳ７）。

【００１８】そして、検出されたモータ６の負荷電流が
所定値を所定時間以上連続して越えたか否かの判断をし
（ステップＳ８）、越えていないと判断されれば、次に
洗いが終了時間に達したか否かの判断をする（ステップ
Ｓ９）。

【００１９】このステップＳ９で、洗いが終了時間に達
していないと判断されれば、その後ステップＳ７に戻
り、モータ６の負荷電流の検出を再度行なう。又、達し
たと判断されれば、モータ６を停止させて洗いを終了し
（ステップＳ１０）、排水弁８を開放させて外槽２及び
内槽３内の水の排出をし（ステップＳ１１）、更にその
後のステップへと進む（以下省略）。

【００２０】これに対して、前記ステップＳ８で、モー
タ６の負荷電流が所定値を所定時間以上連続して越えた
と判断されれば、それに基づいてモータ６に過負荷がか
かっているとの判断をし（ステップＳ１２）、その後、
内槽３内の水位が最高水位であるか否かの判断をして
（ステップＳ１３）、最高水位ではないと判断されれ
ば、給水弁１１を開放させて内槽３内への給水をする
（ステップＳ１４）。

【００２１】そしてその後、内槽３内の水位が一段上の
水位に達したか否かの判断をし（ステップＳ１５）、達
したと判断されたところで、給水弁１１を閉塞させ給水
を停止して（ステップＳ１６）、更に先のステップＳ７
に戻り、モータ６の負荷電流の検出を行なう。

【００２２】又、上記ステップＳ１３で、最高水位であ
ると判断されれば、所定時間に限ってのモータ６の負荷
電流の検出を行ない（ステップＳ１７）、その後にステ
ップＳ８同様の、検出されたモータ６の負荷電流が所定
値を所定時間以上連続して越えたか否かの判断をし（ス
テップＳ１８）、越えていないと判断されれば、先のス
テップＳ７に戻るが、越えたと判断されれば、表示・報
知部１８にアラーム表示・アラーム報知をさせて、モー
タ６も停止させ、運転を止める（ステップＳ１９）。

【００２３】このように、本構成のものでは、モータ６
の負荷を検出して、過負荷がかかったと判断されるとき
には、内槽３内の水位が最高でないかぎり、内槽３内へ
の給水をして、モータ６を作動させ続けるもので、その
給水により内槽３内の水位が高められるから、洗濯物の
動きが良くなり、負荷が軽減されて洗濯が続行されるる
ようになる。よって、モータ６に異常発熱を来たさず、
洗濯運転も最後まで良好に行なうことができる。

【００２４】又、この場合、内槽３内の水位が最高であ
れば、内槽３内への給水は控えられ、それ以上の運転は
行なわれないから、槽（外槽２）上端からの異常溢水の
問題も起こさず、もちろん、モータ６の発火等の異常事
態の発生も回避できる。

【００２５】なお、洗濯水位は、上述のように使用者が
設定するのではなく、洗濯機で洗濯物量を判断するその
結果により自動的に設定するものであっても良い。

【００２６】又、モータ（洗濯モータ）６の過負荷を検
出する過負荷検出手段としても、負荷電流検出回路１６
ではなく、モータ６の温度を検出する温度検出回路等で
あっても良い。

【００２７】更に、全体としても、上述の全自動洗濯機
（脱水兼用洗濯機）ではなく、洗濯槽と脱水槽とを並設
した二槽式洗濯機であっても良い。

【００２８】そのほか、本発明は上記し且つ図面に示し
た実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱し
ない範囲内で適宜変更して実施し得る。

【００２９】

【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明の
洗濯機は、洗濯槽内に給水する給水手段と、洗濯槽内の
水位を検出する水位検出手段とを具備すると共に、洗濯
モータの過負荷を検出する過負荷検出手段を具備し、そ
して、その過負荷検出手段により過負荷が検出されたと
きに、上記水位検出手段による検出水位が最高でないこ
とを条件に上記給水手段による給水を実行して上記洗濯
モータを作動させ続け、検出水位が最高であるときには
上記洗濯モータを停止させる制御をする制御手段を具備
したことを特徴とするもので、それにより、洗濯モータ
に過負荷がかかったときにも、洗濯槽内の水位が最高で
ないかぎり、洗濯物の動きを良くして、洗濯を続行する
ことができ、又、洗濯槽内の水位が最高であれば、異常
溢水の発生を回避し、洗濯モータの発火など異常事態の
発生も回避できるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す作用説明用のフローチ
ャート

【図２】全体の縦断側面図

【図３】概略電気構成図

【符号の説明】

３は内槽（洗濯槽）、６はモータ（洗濯モータ）、１１
は給水弁（給水手段）、１２は水位センサ（水位検出手
段）、１３は制御装置（制御手段）、１５は水位検出回
路（水位検出手段）、１６は負荷電流検出回路（過負荷
検出手段）を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 洗濯槽内に給水する給水手段と、洗濯槽
   内の水位を検出する水位検出手段とを具備すると共に、
   洗濯モータの過負荷を検出する過負荷検出手段、並びに
   この過負荷検出手段により過負荷が検出されたときに、
   前記水位検出手段による検出水位が最高でないことを条
   件に前記給水手段による給水を実行して前記洗濯モータ
   を作動させ続け、検出水位が最高であるときには前記洗
   濯モータを停止させる制御をする制御手段を具備して成
   ることを特徴とする洗濯機。