JPH0591661A - 高圧電源回路 - Google Patents

高圧電源回路

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JPH0591661A
JPH0591661A JP3249238A JP24923891A JPH0591661A JP H0591661 A JPH0591661 A JP H0591661A JP 3249238 A JP3249238 A JP 3249238A JP 24923891 A JP24923891 A JP 24923891A JP H0591661 A JPH0591661 A JP H0591661A
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智裕 小森
Jiro Tanuma
二郎 田沼
Takehiko Okubo
岳彦 大久保
Akira Hagiwara
明 萩原
Naoji Akutsu
直司 阿久津
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型で安価で、しかも、絶縁や製造が容易な高
圧電源回路を提供する。 【構成】正出力用と負出力用の二つの巻線を配設したト
ランスT1を有しており、第1のスイッチング手段が一
次側の正出力用と負出力用の巻線にそれぞれ接続され
る。二次側には正出力用と負出力用の巻線があり、正出
力用と負出力用の出力手段が接続される。そして、正出
力用と負出力用の出力手段は互いに直列に接続される。
上記第1のスイッチング手段がオフの間に、第2のスイ
ッチング手段が設定電圧で回生電流iD1を流し、該回生
電流iD1が零になった後に上記第1のスイッチング手段
に電流を流すようになっている。そして、上記第1のス
イッチング手段がオンの時の電流の立上がり時間と、オ
フの時の電流の立上がり時間が異なり、オン・オフによ
って発生する電圧が正方向と負方向で非対称の交流波形
を描くようにしてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プリンタなど
に用いられる小電流出力の正負出力切換機能を有する高
圧電源回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、LEDプリンタ、レーザプリンタ
等の電子写真プリンタにおいては、小電流出力(数μA
〜数100μA)の高圧電源が使用され、画像形成プロ
セスによって、出力電圧の正負を切り換えることができ
るようになっている。図2は従来の高圧電源回路を示す
図である。
【0003】図において、11は切換入力信号を受けて
発振制御信号を出力する出力切換制御回路、13,14
は入力電源の電圧を交流電圧に変換する発振回路、15
は発振回路13に対応して配設される正出力整流回路、
16は発振回路14に対応して配設される負出力整流回
路、17は発振回路13と正出力整流回路15間に配設
され、発振回路13が出力した交流電圧を変換するトラ
ンス、18は発振回路14と負出力整流回路16間に配
設され、発振回路14が出力した交流電圧を変換するト
ランス、19は上記正出力整流回路15から出力される
正の直流電流と上記負出力整流回路16から出力される
負の直流電流とを選択するための高圧リレー、20は上
記出力切換制御回路11からの信号を受け、上記高圧リ
レー19を動作させるための信号を出力するリレー駆動
回路である。
【0004】上記構成の高圧電源回路において、入力電
源は発振回路13,14によって数十kHZ の交流に変
換され、トランス17,18によって必要な交流電圧ま
で昇圧される。昇圧された交流電圧は正出力整流回路1
5又は負出力整流回路16によって正又は負の直流出力
に変換され、高圧リレー19によっていずれかの直流出
力が選択され、高圧出力となって出力される。上記正出
力整流回路15又は負出力整流回路16から出力される
電圧又は電流はモニタされ、これは発振回路13,14
に出力フィードバックされる。該出力フィードバックに
よって、定電圧特性、定電流特性等の所望の出力特性を
得ることができる。
【0005】上記切換入力信号を出力切換制御回路11
に入力することによっていずれかの直流出力が選択され
る。上記出力切換制御回路11は切換入力信号を受ける
と、正又は負のいずれの直流出力を出力するかを決定
し、発振回路13,14の一方に発振制御信号を送って
動作させ、他方を休止させる。この時、リレー駆動回路
20にも信号を送り、高圧リレー19を動作させて直流
出力を選択する。
【0006】図3は従来の他の高圧電源回路を示す図で
ある。図において、21は切換入力信号を受けて発振制
御信号を出力する出力切換制御回路、13,14は入力
電源の電圧を交流電圧に変換する発振回路、15は発振
回路13に対応して配設される正出力整流回路、16は
発振回路14に対応して配設される負出力整流回路、1
7は発振回路13と正出力整流回路15間に配設され、
発振回路13が出力した交流電圧を変換するトランス、
18は発振回路14と負出力整流回路16間に配設さ
れ、発振回路14が出力した交流電圧を変換するトラン
ス、23は上記正出力整流回路15の出力側に接続され
た抵抗、24は負出力整流回路16の出力側に接続され
た抵抗である。上記抵抗23,24の他端は出力に接続
されている。
【0007】この場合、高圧電源回路の動作は図2のも
のとほぼ同じであるが、正出力整流回路15と出力間に
抵抗23を、負出力整流回路16と出力間に抵抗24を
接続しており、両整流回路15,16の各直流出力を抵
抗23,24で加算している。したがって、図2のよう
な大型の高圧リレー19が不要になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の高圧電源回路においては、直流出力を正と負で切り
換えるために発振回路13,14、トランス17,18
及び整流回路15,16から成る2系統の回路を必要と
し、装置が大型化するだけでなく価格も高価になってし
まう。
【0009】そして、図2に示すように高圧リレー19
を備える高圧電源回路の場合では、高圧リレー19の分
だけ装置が更に大型化、高価格化するだけでなく、絶縁
や製造が困難になる。また、図3に示すように抵抗2
3,24を備える高圧電源回路の場合では、抵抗23,
24によって電圧降下が発生してしまう。例えば、抵抗
23,24の抵抗値が等しい場合、直流出力は整流回路
15,16の直流出力の半分になってしまい損失が大き
い。
【0010】本発明は、上記従来の高圧電源回路の問題
点を解決して、小型で安価で、しかも、絶縁や製造が容
易な高圧電源回路を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の高
圧電源回路においては、正出力と負出力を切り換えるこ
とができ、小電流で高圧力の出力を得ることを可能とし
ており、一次側及び二次側に少なくとも正出力用と負出
力用の二つの巻線を配設したトランスを有しており、必
要とされる出力の極性に対応してスイッチング動作を行
う第1のスイッチング手段が、一次側の正出力用と負出
力用の巻線にそれぞれ接続される。
【0012】トランスの二次側には、正出力用と負出力
用の巻線があり、該巻線に正出力用と負出力用の出力手
段がそれぞれ接続される。そして、上記正出力用と負出
力用の出力手段は互いに直列に接続される。上記第1の
スイッチング手段に第2のスイッチング手段が接続さ
れ、上記第1のスイッチング手段がオフである間に第2
のスイッチング手段が設定電圧で回生電流を流す。
【0013】該回生電流が零になった後に上記第1のス
イッチング手段に電流を流す手段が設けられ、再び巻線
に電流が流される。上記第1のスイッチング手段がオン
の時の電流の立上がり時間と、オフの時の電流の立上が
り時間が異なり、オン・オフによって発生する電圧が正
方向と負方向で非対称の交流波形を描くようにしてあ
る。
【0014】また、上記第1のスイッチング手段がオフ
である間に共振を発生させる共振発生手段を設けるよう
にしたものにおいては、共振発生手段に第2のスイッチ
ング手段が接続され、該第2のスイッチング手段によっ
て設定電圧で回生電流を流すとともに上記共振を停止さ
せるようにしている。
【0015】
【作用】本発明によれば、上記のように正出力と負出力
を切り換えることができ、小電流で高圧力の出力を得る
ことを可能としており、一次側及び二次側に少なくとも
正出力用と負出力用の二つの巻線を配設したトランスを
有しており、必要とされる出力の極性に対応してスイッ
チング動作を行う第1のスイッチング手段が、一次側の
正出力用と負出力用の巻線にそれぞれ接続される。トラ
ンスの二次側には、正出力用と負出力用の巻線があり、
該巻線に正出力用と負出力用の出力手段がそれぞれ接続
される。そして、上記正出力用と負出力用の出力手段は
互いに直列に接続される。したがって、第1のスイッチ
ング手段をオン・オフすることによって、必要な極性の
出力電圧を取り出すことができる。
【0016】上記第1のスイッチング手段に第2のスイ
ッチング手段が接続され、上記第1のスイッチング手段
がオフである間に第2のスイッチング手段が設定電圧で
回生電流を流し、該回生電流が零になった後に上記第1
のスイッチング手段に電流を流すようになっている。そ
して、上記第1のスイッチング手段がオンの時の電流の
立上がり時間と、オフの時の電流の立上がり時間が異な
り、オン・オフによって発生する電圧が正方向と負方向
で非対称の交流波形を描くようにしてある。
【0017】したがって、二次側において発生する正方
向と負方向の電圧の差を大きくすることができ、大きい
出力電圧を取り出すことができる。また、上記第1のス
イッチング手段がオフである間に共振を発生させる共振
発生手段を設けるようにしたものにおいては、共振発生
手段に第2のスイッチング手段が接続され、該第2のス
イッチング手段によって設定電圧で回生電流を流すとと
もに上記共振を停止させるようにしている。
【0018】この場合、共振が発生している間に負方向
の電圧を形成することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の高圧電源回路を
示す図、図4は本発明の高圧電源回路のタイムチャー
ト、図7は本発明の第2の実施例を示す高圧電源回路の
要部回路図である。
【0020】図1において、1は制御回路であり、出力
切換信号が入力され、該出力切換信号によって制御回路
1からトランジスタTr1,Tr2に出力信号が送られ
るようになっている。すなわち、正出力時においては、
トランジスタTr1がスイッチング(オン)し、トラン
ジスタTr2は休止(オフ)する。また、負出力時にお
いては、トランジスタTr1がオフし、トランジスタT
r2がオンする。
【0021】次に、正出力時の動作について図4を用い
て説明する。制御回路1は、まずトランジスタTr1に
ベース電圧vBEを印加し、トランジスタTr1をオンに
する。この時、電源電圧をvCC、トランスT1の巻線n
1のインダクタンスをLとすると、トランジスタTr1
のコレクタ電流iC1(=(v CC/L)・t) が上昇し、
巻線n1に蓄積されるエネルギは(1/2)・L・=i
C1peak 2となる。
【0022】そこで、必要な出力に相当するエネルギが
蓄積される時間だけトランジスタTr1をオンし、ある
時間オンした後ベース電圧vBEをオフしてトランジスタ
Tr1をオフさせると、巻線n1には、その間に蓄積さ
れたエネルギによって、電流を流し続ける方向に電圧が
発生し、ツェナーダイオードD1及びダイオードD5を
介して回生電流iD1が流れる。ダイオードD5は電流の
向きを一方向に抑えるためのものであり、ツェナーダイ
オードD1は発生する電圧をツェナー電圧vZ にクラン
プするためのものである。
【0023】この時、ツェナーダイオードD1を流れる
回生電流iD1は、エネルギの放出に伴い−(vZ /L)
・tで表されるように減少する。そして、巻線n1に流
れる電流in1は〔iC1+iD1〕となり両端の電圧vn1
正方向に電源電圧vCCの値を、負方向にツェナー電圧v
z の値をとる非対称の交流波形になる。このままトラン
ジスタTr1をオフさせていると、トランスT1の内部
の分布容量と巻線n1のインダクタンスLが共振を起こ
し、正方向にほぼツェナー電圧vZ の値の電圧が発生し
てしまい、正と負の電圧差を大きくすることができなく
なる。そこで回生電流iD1が零になり次第、再びトラン
ジスタTr1をオンにする。
【0024】このタイミングは、巻線n3に発生する電
圧vn3を制御回路1でモニタすることによって得ること
ができる。すなわち、電圧vn3において負電圧の発生が
停止するとともに、トランジスタTr1がオンされるよ
うになっている。二次側においては、トランスT1の巻
数比倍した電圧vO1,vO2が発生し、コンデンサC1,
C2によって平滑されて直流電圧となる。このコンデン
サC1,C2の両端の電圧をvC1,vC2、トランスT1
の巻数比をr=n2/n1=n2′/n1とすれば、 vC1=rvZ C2=rvCC となり、出力電圧v0 は〔vC1−vC2〕となる。したが
って、ツェナー電圧vZ を電源電圧vCCより十分大きく
すれば、出力電圧v0 を大きくすることができる。例え
ば、 vCC=24〔V〕 vZ =240〔V〕 r=20 とすれば、 vC1=4.8〔kV〕 vC2=0.48〔kV〕 となり約4.3〔kV〕の出力電圧v0 が発生する。
【0025】ここで、正出力時には抵抗R2,R3を、
負出力時には抵抗R1を出力電流i 0 が通るため電圧降
下が発生するが、出力電流i0 が数十μAであるため損
失は小さい。例えば、 R1=R2+R3=50〔MΩ〕 とし、出力電流i0 が10μAとすれば抵抗R1におけ
る損失は、 4.82 /50≒0.46〔W〕 であり、1〔W〕以下となり小さい。また、抵抗R2及
び抵抗R3を流れる出力電流iO による電圧降下は、 50×10=0.5〔kV〕 であり、出力電圧v0 として、 4.3−0.5=3.8〔kV〕 が得られ、図3の高圧電源回路より電圧降下ははるかに
小さくなる。
【0026】負出力時も同様にトランジスタTr2のオ
ン・オフによって出力電圧v0 及び出力電流i0 を発生
させることができる。出力フィードバックは、上記実施
例の場合、正出力時に定電流が、負出力時にほぼ定電圧
が得られるようにかけられる。正出力時に抵抗R3に流
れる出力電流i0 によってi0 ・R3で与えられる電圧
が発生するため、出力電流i0 をモニタすることがで
き、負出力時には、電圧vC2を抵抗R2,R3によって
分圧した電圧R3/(R2+R3)・vC2をモニタする
ことができる。
【0027】上記出力フィードバックは制御回路1に入
力され、トランジスタTr1,Tr2のオン時間の設定
に使用される。出力電圧v0 や出力電流iO が小さいと
きにはオン時間を長く、出力電圧v0 や出力電流iO
大きいときにはオン時間を短くする。また、トランジス
タTr1,Tr2のエミッタ電流は抵抗R4を通るが、
制御回路1は該抵抗R4の端子間の電圧をモニタし、エ
ミッタ電流が大きくなりすぎて、トランジスタTr1,
Tr2が破損しないように保護している。
【0028】なお、FETをトランジスタTr1,Tr
2に代えて使用してもよく、また、ツェナーダイオード
D1,D2及びダイオードD5,D6を図7に示すよう
に共通化することも可能である。また、出力フィードバ
ックも出力電圧v0 を直接分圧したもの、巻線n3,n
3′で発生した電圧、対グランドへの電流等をモニタし
てもよい。
【0029】また、トランスT1の巻線n1,n1′の
分布容量が大で、この分布容量によってトランジスタT
r1,Tr2がオフ時に発生する電圧が抑えられ、か
つ、トランジスタTr1,Tr2の定格を超えることが
なければツェナーダイオードD1,D2及びダイオード
D5,D6は省略することができる。次に、トランスT
1の1次側にコンデンサを配設した実施例について説明
する。
【0030】図5は本発明の第3の実施例を示す高圧電
源回路を示す図、図6は本発明の第3の実施例を示す高
圧電源回路のタイムチャート、図8は本発明の第4の実
施例を示す高圧電源回路の要部回路図である。図5にお
いて、1は制御回路であり、出力切換信号が入力され、
該出力切換信号によって制御回路1からトランジスタT
r1,Tr2,Tr3,Tr4に出力信号が送られるよ
うになっている。
【0031】すなわち、正出力時においては、トランジ
スタTr1がオンし、トランジスタTr2はオフする。
また、負出力時においては、トランジスタTr1がオフ
し、トランジスタTr2がオンする。トランジスタTr
3は、負出力時において電流がダイオードD5を流れな
いように、トランジスタTr4は、正出力時において電
流がダイオードD6を流れないようにするためのもので
ある。
【0032】また、ダイオードD7, D8は逆電圧がト
ランジスタTr1, Tr2に印加されるのを防ぐために
配設される。次に、正出力時の動作について図6を用い
て説明する。制御回路1は、まずトランジスタTr1に
ベース電圧vBEを印加し、トランジスタTr1をオンに
する。この時、電源電圧をvCC、トランスT1の巻線n
1のインダクタンスをLとするとトランジスタTr1の
コレクタ電流iC1(=(vCC/L)・t)が上昇し、巻
線n1に蓄積されるエネルギは(1/2)・L・iC1
peak 2 となる。
【0033】そこで、必要な出力に相当するエネルギが
蓄積される時間だけトランジスタTr1をオンし、ある
時間オンした後ベース電圧vBEをオフしてトランジスタ
Tr1をオフさせると、巻線n1には、その間に蓄積さ
れたエネルギによって、電流を流し続ける方向に電圧が
発生し、巻線n1に並列に接続された共振用のコンデン
サC3に電圧vn1が負となる方向に充電電流in1が流れ
る。
【0034】そして、巻線n1、コンデンサC3、他の
静電容量、トランスT1によって結合されたコンデンサ
C4等によって共振が発生し、上記充電電流in1はほぼ
正弦波状になる。すなわち電圧vn1が負になり、充電電
流in1が少なくなって零になると、LC共振回路の原理
によって電圧vn1は負方向に最大となる。この時、巻線
n1から見て並列に入る等価容量をCとすれば、該電圧
n1の値はほぼ−(L/C)1/2 ・iC1peakとなる。
【0035】次に、充電電流in1は傾きを小さくしなが
ら負方向に値を大きくし、最大値をとると、反対に正方
向に向かう。そして、電圧vn1は零に近づき、正側に反
転して電源電圧vccの値になる。この時、入力電源及び
ダイオードD5を通して回生電流iD1が流れ、コンデン
サC3と巻線n1の共振は停止し、コンデンサC3の両
端子間の電圧は電源電圧vCCの値となる。次にコレクタ
電流iC1が流れ始めた時にコンデンサC3には充電電流
n1は流れない。
【0036】上記共振中に発生する負電圧は、巻線n3
に発生する電圧vn3によって検出することができ、制御
回路1は負電圧の発生が終了するとともにベース電圧v
BEを発生し、トランジスタTr1をオンにする。上記ダ
イオードD5に回生電流iD5が流れている間は、トラン
ジスタTr1がオンになっていてもコレクタ電流iC1
流れず、回生電流iD5が零になり次第、再びコレクタ電
流iC1が流れ、(vCC/L)・tの値で正方向に上昇す
る。
【0037】そして、この動作が繰り返され、巻線n1
の両端に発生する電圧vn1は、正方向に電源電圧vCC
値を、負方向にツェナー電圧vz の値をとる非対称の交
流波形になる。一方、二次側においては、トランスT1
の巻数比倍された電圧vO1,vO2が発生しコンデンサC
1,C2によって平滑されて直流となる。このコンデン
サC1,C2の両端の電圧をvC1,vC2、トランスT1
の巻数比をrとすれば、 vC1=r・(L/C)1/2 ・iC1peakC2=r・vCC となり、(L/C)1/2 ・iC1peakを十分大きくすれば
出力電圧〔vC1−vC2〕を大きくすることができる。
【0038】例えば、 vCC=25〔V〕 L=1.25〔mH〕 C=5100〔pF〕 r=20 とし、トランジスタTr1がオンしている時間を25μ
secとすると iC1peak=(25/1.25)×25=0.5〔A〕 となり、 vC2=20×25=0.5〔kV〕 vC1=20×(1.25/5100)1/2 ×0.5≒4.9〔kV〕 となる。
【0039】また、出力電圧v0 は vC1−vC2=4.9−0.5=4.4〔kV〕 となる。共振期間は、半周期であるため、π・(L・
C)1/2 となり、この場合、 π・(1.25×5100)1/2 ≒7.9〔μsec〕 である。
【0040】ここで、正出力時には抵抗R2,R3を、
負出力時には抵抗R1を出力電流i 0 が通るため電圧降
下が発生するが、出力電流i0 が数十μAであるため損
失は小さい。例えば、 R1=R2+R3=50〔MΩ〕 とし、出力電流i0 が10μAとすれば抵抗R1におけ
る損失は、 4.92 /50≒0.48〔W〕 であり、1〔W〕以下となり小さい。また、抵抗R2及
び抵抗R3を流れる出力電流i0 による電圧降下は、 50×10=0.5〔kV〕 であり、出力電圧v0 として、 4.4−0.5=3.9〔kV〕 が得られ、図3の高圧電源回路より電圧降下ははるかに
小さくなる。
【0041】負出力も同様にトランジスタTr1,Tr
3をオフさせTr4をオンさせて、トランジスタTr2
のオン・オフによって出力電圧v0 及び出力電流i0
発生させることができる。なお、FETをトランジスタ
Tr1,Tr2に代えて使用してもよく、また、コンデ
ンサC3,C4及びトランスT1によって結合されるト
ランジスタTr3とダイオードD5間、ダイオードD8
とトランジスタTr2間、トランジスタTr4とダイオ
ードD6間及びダイオードD7とトランジスタTr1間
の回路を図8に示すように共通化することも可能であ
る。
【0042】また、トランスT1の巻線n1,n2の分
布容量が大で、この分布容量によってトランジスタTr
1,Tr2がオフ時に発生する電圧が抑えられ、かつ、
トランジスタTr1,Tr2の定格を超えることがなけ
ればこの分布容量をコンデンサC3,C4の代用として
用い、コンデンサC3,C4の容量を小さくするか省略
することができる。
【0043】なお本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形することが
可能であり、これらを本発明の範囲から排除するもので
はない。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、一次側及び二次側に少なくとも正出力用と負出力
用の二つの巻線を配設したトランスを有しており、必要
とされる出力の極性に対応してスイッチング動作を行う
第1のスイッチング手段が、一次側の正出力用と負出力
用の巻線にそれぞれ接続され、トランスの二次側には、
正出力用と負出力用の出力手段がそれぞれ接続される。
そして、上記正出力用と負出力用の出力手段は互いに直
列に接続される。したがって、トランスを共通化するこ
とができ、小型で、低価格で高効率の高圧電源回路を提
供することができる。
【0045】上記第1のスイッチング手段に第2のスイ
ッチング手段が接続され、上記第1のスイッチング手段
がオフである間に、第2のスイッチング手段が設定電圧
で回生電流を流し、該回生電流が零になった後に上記第
1のスイッチング手段に電流を流すようになっている。
そして、上記第1のスイッチング手段がオンの時の電流
の立上がり時間と、オフの時の電流の立上がり時間が異
なり、オン・オフによって発生する電圧が正方向と負方
向で非対称の交流波形を描くようにしてある。
【0046】また、上記第1のスイッチング手段がオフ
である間に共振を発生させる共振発生手段を設けるよう
にしたものにおいては、共振発生手段に第2のスイッチ
ング手段が接続され、該第2のスイッチング手段によっ
て設定電圧で回生電流を流すとともに上記共振を停止さ
せるようにしている。したがって、二次側において発生
する正方向と負方向の電圧の差を大きくすることがで
き、大きい出力電圧を取り出すことができる。
【0047】さらに、整流回路を介することなく交流電
圧を出力させることによって、一つのトランスを有する
電源回路において、電子写真プロセスで使用される正負
非対称のACバイアス電圧を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高圧電源回路を示す図である。
【図2】従来の高圧電源回路を示す図である。
【図3】従来の他の高圧電源回路を示す図である。
【図4】本発明の高圧電源回路のタイムチャートであ
る。
【図5】本発明の第3の実施例を示す高圧電源回路を示
す図である。
【図6】本発明の第3の実施例を示す高圧電源回路のタ
イムチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例を示す高圧電源回路の要
部回路図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す高圧電源回路の要
部回路図である。
【符号の説明】
1 制御回路 n1〜n3 巻線 T1 トランス Tr1〜Tr4 トランジスタ iD1 回生電流 D1,D2 ツェナーダイオード D3〜D8 ダイオード R1〜R4 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 萩原 明 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 阿久津 直司 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正出力と負出力を切り換えることがで
    き、小電流で高圧力の出力を得ることを可能とした高圧
    電源回路において、 (a)一次側及び二次側に少なくとも正出力用と負出力
    用の二つの巻線を配設したトランスと、 (b)一次側の正出力用と負出力用の巻線にそれぞれ接
    続され、必要とされる出力の極性に対応してスイッチン
    グ動作を行う第1のスイッチング手段と、 (c)二次側の正出力用と負出力用の巻線にそれぞれ接
    続され、かつ、互いに直列に接続された正出力用と負出
    力用の出力手段と、 (d)上記第1のスイッチング手段がオフである間に設
    定電圧で回生電流を流す第2のスイッチング手段と、 (e)該回生電流が零になった後に上記第1のスイッチ
    ング手段に電流を流す手段とを有しており、 (f)上記第1のスイッチング手段がオンの時の電流の
    立上がり時間と、オフの時の電流の立上がり時間が異な
    り、オン・オフによって発生する電圧が正方向と負方向
    で非対称の交流波形を描くものであることを特徴とする
    高圧電源回路。
  2. 【請求項2】 正出力と負出力を切り換えることがで
    き、小電流で高圧力の出力を得ることを可能とした高圧
    電源回路において、 (a)一次側及び二次側に少なくとも正出力用と負出力
    用の二つの巻線を配設したトランスと、 (b)一次側の正出力用と負出力用の巻線にそれぞれ接
    続され、必要とされる出力の極性に対応してスイッチン
    グ動作を行う第1のスイッチング手段と、 (c)二次側の正出力用と負出力用の巻線にそれぞれ接
    続され、かつ、互いに直列に接続された正出力用と負出
    力用の出力手段と、 (d)上記第1のスイッチング手段がオフである間に共
    振を発生させる共振発生手段と、 (e)設定電圧で回生電流を流すとともに上記共振を停
    止させる第2のスイッチング手段と、 (f)上記回生電流が零になった後に上記第1のスイッ
    チング手段に電流を流す手段とを有しており、 (g)上記第1のスイッチング手段のオン・オフによっ
    て発生する電圧が正方向と負方向で非対称の交流波形を
    描くものであることを特徴とする高圧電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009238731A (ja) * 2008-03-05 2009-10-15 Koito Mfg Co Ltd 放電灯点灯回路
JP2010074967A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Fuji Xerox Co Ltd 電源装置および画像形成装置

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