JPH059142A - フエノール類の製造法 - Google Patents
フエノール類の製造法Info
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- JPH059142A JPH059142A JP3184074A JP18407491A JPH059142A JP H059142 A JPH059142 A JP H059142A JP 3184074 A JP3184074 A JP 3184074A JP 18407491 A JP18407491 A JP 18407491A JP H059142 A JPH059142 A JP H059142A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 芳香族ハロゲン化物を気相にて加水分解し、
フェノール類を高選択率で安定的に製造する方法を提供
する。 【構成】 芳香族ハロゲン化物を、触媒としてコバルト
と銀、銅および鉛成分から選ばれた1種以上を合わせ含
有する結晶性アルミノシリケート(例えば、ZSM−5
等)と無機バインダーから成る触媒を用い、気相にて加
水分解しフェノール類を製造する。 【効果】 フェノール類を高選択率で、かつ、安定的に
製造できる。触媒は再生繰り返し使用ができる。
フェノール類を高選択率で安定的に製造する方法を提供
する。 【構成】 芳香族ハロゲン化物を、触媒としてコバルト
と銀、銅および鉛成分から選ばれた1種以上を合わせ含
有する結晶性アルミノシリケート(例えば、ZSM−5
等)と無機バインダーから成る触媒を用い、気相にて加
水分解しフェノール類を製造する。 【効果】 フェノール類を高選択率で、かつ、安定的に
製造できる。触媒は再生繰り返し使用ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フェノール類の製造方
法に関する。さらに詳しくは、芳香族ハロゲン化物をコ
バルト成分と銀,銅および鉛から選ばれたいずれか1成
分を合わせ含有する結晶性アルミノシリケートと無機バ
インダーより成る触媒を用いて加水分解し、フェノール
類を製造する方法に関する。
法に関する。さらに詳しくは、芳香族ハロゲン化物をコ
バルト成分と銀,銅および鉛から選ばれたいずれか1成
分を合わせ含有する結晶性アルミノシリケートと無機バ
インダーより成る触媒を用いて加水分解し、フェノール
類を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化芳香族化合物から気相にて加
水分解し、フェノール類を製造する方法としては、銅を
担持したリン酸カルシュウムアパタイトを触媒として用
いる方法(米国特許第2,988,573号等)、銅を
担持したリン酸ジルコニウムを触媒として用いる方法
(特公昭51−6108号公報)、銅を担持した希土類
金属リン酸塩を触媒に用いる方法(特開昭47−279
36号公報)、最近金属成分含有の結晶性アルミノシリ
ケートを触媒として用いる方法(特開昭62−1923
30号公報、特開昭62−281834号公報)、結晶
性ボロシリケートを触媒とする方法(特開昭62−24
0635号公報)、結晶性鉄シリケートを触媒にする方
法(特開昭62−240636号公報)、結晶性クロモ
シリケートを触媒に用いる方法(特開昭62−2406
34号公報)が提案されている。
水分解し、フェノール類を製造する方法としては、銅を
担持したリン酸カルシュウムアパタイトを触媒として用
いる方法(米国特許第2,988,573号等)、銅を
担持したリン酸ジルコニウムを触媒として用いる方法
(特公昭51−6108号公報)、銅を担持した希土類
金属リン酸塩を触媒に用いる方法(特開昭47−279
36号公報)、最近金属成分含有の結晶性アルミノシリ
ケートを触媒として用いる方法(特開昭62−1923
30号公報、特開昭62−281834号公報)、結晶
性ボロシリケートを触媒とする方法(特開昭62−24
0635号公報)、結晶性鉄シリケートを触媒にする方
法(特開昭62−240636号公報)、結晶性クロモ
シリケートを触媒に用いる方法(特開昭62−2406
34号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記リン酸カルシュウ
ムアパタイト、リン酸ジルコニウム、希土類リン酸塩等
の触媒は活性が低く、500℃以上の高温反応や低い空
間速度で反応させる必要がある。また、結晶性メタロシ
リケート系の触媒は、比較的活性は高いが、これらいず
れの触媒も最も有効な活性成分である銅成分が反応中に
ハロゲン化銅として飛散ロスする等、触媒の不可逆的な
経時活性低下を生ずる問題点を有しており、工業的には
満足できるレベルにない。
ムアパタイト、リン酸ジルコニウム、希土類リン酸塩等
の触媒は活性が低く、500℃以上の高温反応や低い空
間速度で反応させる必要がある。また、結晶性メタロシ
リケート系の触媒は、比較的活性は高いが、これらいず
れの触媒も最も有効な活性成分である銅成分が反応中に
ハロゲン化銅として飛散ロスする等、触媒の不可逆的な
経時活性低下を生ずる問題点を有しており、工業的には
満足できるレベルにない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、芳香族ハ
ロゲン化物の加水分解によりフェノール類を製造する方
法について鋭意検討した結果、加水分解触媒としてコバ
ルト成分と銀,銅および鉛成分から選ばれたいずれか1
種以上を合わせ含有する結晶性アルミノシリケートと低
酸性度の無機バインダーから成る触媒を用いることによ
り、高収率で、かつ、安定してフェノール類を製造でき
ることを見いだしたものである。特に触媒の再生繰り返
しを含めた使用において、本発明の触媒安定化効果が顕
著であり、連続再生工程を有する流動床方式で用いるの
が効果的である。
ロゲン化物の加水分解によりフェノール類を製造する方
法について鋭意検討した結果、加水分解触媒としてコバ
ルト成分と銀,銅および鉛成分から選ばれたいずれか1
種以上を合わせ含有する結晶性アルミノシリケートと低
酸性度の無機バインダーから成る触媒を用いることによ
り、高収率で、かつ、安定してフェノール類を製造でき
ることを見いだしたものである。特に触媒の再生繰り返
しを含めた使用において、本発明の触媒安定化効果が顕
著であり、連続再生工程を有する流動床方式で用いるの
が効果的である。
【0005】本発明で使用する触媒の安定性は、活性成
分であるコバルトの反応中の減少がほとんど生じないこ
と、かつ、銀、銅、鉛のいずれか1種以上を合わせ含有
することにより、恐らくこれら成分がコバルトと相互作
用し、副反応を抑制する効果を有するためと思われる。
分であるコバルトの反応中の減少がほとんど生じないこ
と、かつ、銀、銅、鉛のいずれか1種以上を合わせ含有
することにより、恐らくこれら成分がコバルトと相互作
用し、副反応を抑制する効果を有するためと思われる。
【0006】本発明に用いられる結晶性アルミノシリケ
ートとしては、ハイシリカの結晶性アルミノシリケート
が好ましい。例えば、ZSM−5,ZSM−11,AZ
−1(特開昭59−128210号公報)類似の構造を
有するものが好ましい。シリカ/アルミナ比としては1
0以上、100以下のものが好ましい。
ートとしては、ハイシリカの結晶性アルミノシリケート
が好ましい。例えば、ZSM−5,ZSM−11,AZ
−1(特開昭59−128210号公報)類似の構造を
有するものが好ましい。シリカ/アルミナ比としては1
0以上、100以下のものが好ましい。
【0007】芳香族ハロゲン化物としては、塩素原子、
臭素原子のいずれか1つ以上が芳香族核に直接置換した
ものであって、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベン
ゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロトル
エン、ブロモトルエン、クロロキシレン、ブロモキシレ
ン等のハロゲン置換ベンゼン類、クロロナフタレン、ブ
ロモナフタレン等のハロゲン置換ナフタレン類等を挙げ
ることができる。
臭素原子のいずれか1つ以上が芳香族核に直接置換した
ものであって、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベン
ゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロトル
エン、ブロモトルエン、クロロキシレン、ブロモキシレ
ン等のハロゲン置換ベンゼン類、クロロナフタレン、ブ
ロモナフタレン等のハロゲン置換ナフタレン類等を挙げ
ることができる。
【0008】本発明に用いられる触媒のコバルト、銀、
銅および鉛成分としては、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸
塩、炭酸塩、有機酸塩、水酸化物、酸化物等を挙げるこ
とができる。具体的には、コバルト化合物として、塩化
コバルト、硝酸コバルト、硫酸コバルト、炭酸コバルト
等を、銀化合物としては、硝酸銀、塩化銀、硫酸銀、炭
酸銀等を、銅化合物としては、硝酸銅、塩化銅、硫酸
銅、炭酸銅等を、鉛化合物としては、硝酸鉛、塩化鉛、
硫酸鉛、炭酸鉛等を用いることができる。コバルトの含
有量は金属として0.05〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%、銀、銅あるいは鉛の含有量としては
0.001〜2.0重量%、好ましくは0.01〜1.
0重量%である。
銅および鉛成分としては、ハロゲン化物、硝酸塩、硫酸
塩、炭酸塩、有機酸塩、水酸化物、酸化物等を挙げるこ
とができる。具体的には、コバルト化合物として、塩化
コバルト、硝酸コバルト、硫酸コバルト、炭酸コバルト
等を、銀化合物としては、硝酸銀、塩化銀、硫酸銀、炭
酸銀等を、銅化合物としては、硝酸銅、塩化銅、硫酸
銅、炭酸銅等を、鉛化合物としては、硝酸鉛、塩化鉛、
硫酸鉛、炭酸鉛等を用いることができる。コバルトの含
有量は金属として0.05〜10重量%、好ましくは
0.1〜5重量%、銀、銅あるいは鉛の含有量としては
0.001〜2.0重量%、好ましくは0.01〜1.
0重量%である。
【0009】これら金属成分の添加方法としては、一般
に用いられる含浸法、イオン交換法、ブレンド法等を用
いることができる。これら金属成分は、同時に添加して
もよいが、銀、銅、鉛成分はイオン交換法でコバルト成
分添加前に含ませるのが好ましい。本発明に用いる結晶
性アルミノシリケートは、スチーム存在下で200〜7
00℃の温度で処理するか、スチーム非存在下で600
〜850℃の温度下で熱処理したものがフェノールの選
択性、触媒の安定性から好ましく用いられる。
に用いられる含浸法、イオン交換法、ブレンド法等を用
いることができる。これら金属成分は、同時に添加して
もよいが、銀、銅、鉛成分はイオン交換法でコバルト成
分添加前に含ませるのが好ましい。本発明に用いる結晶
性アルミノシリケートは、スチーム存在下で200〜7
00℃の温度で処理するか、スチーム非存在下で600
〜850℃の温度下で熱処理したものがフェノールの選
択性、触媒の安定性から好ましく用いられる。
【0010】本発明に用いる無機バインダーとしては、
低酸性度のものがフェノールの選択性に与える影響から
好ましい。酸性度の高いバインダーを用いると、脱ハロ
ゲン化水素副生物であるベンゼン等の副生が増大する。
低酸性度のバインダーとしては、珪素、ジルコニア、チ
タニア、シリカ・マグネシア、アルミナ、シリカ・ベリ
リア、シリカ・チタニア、ゲルマニウム、カオリン、ク
レー等を挙げることができる。これらは単独あるいはア
ルカリ、アルカリ土類金属酸化物と組み合わせて用いる
こともできる。特にシリカが好ましい。これら耐火性無
機バインダーは、成型触媒の10〜90重量%の範囲で
選ぶことができる。触媒の成型方法としては、押出し造
粒法、圧縮成型造粒法、転動造粒法、油中成型造粒法、
噴霧造粒法等通常用いられる方法により、ペレット状、
タブレット状、球状等使用状体に応じ任意の形、大きさ
に造粒することができる。本発明方法は、固定床、移動
床、流動床等いずれの方式でも実施することができる。
再生工程を含む流動床方式にて行うのが好ましい。
低酸性度のものがフェノールの選択性に与える影響から
好ましい。酸性度の高いバインダーを用いると、脱ハロ
ゲン化水素副生物であるベンゼン等の副生が増大する。
低酸性度のバインダーとしては、珪素、ジルコニア、チ
タニア、シリカ・マグネシア、アルミナ、シリカ・ベリ
リア、シリカ・チタニア、ゲルマニウム、カオリン、ク
レー等を挙げることができる。これらは単独あるいはア
ルカリ、アルカリ土類金属酸化物と組み合わせて用いる
こともできる。特にシリカが好ましい。これら耐火性無
機バインダーは、成型触媒の10〜90重量%の範囲で
選ぶことができる。触媒の成型方法としては、押出し造
粒法、圧縮成型造粒法、転動造粒法、油中成型造粒法、
噴霧造粒法等通常用いられる方法により、ペレット状、
タブレット状、球状等使用状体に応じ任意の形、大きさ
に造粒することができる。本発明方法は、固定床、移動
床、流動床等いずれの方式でも実施することができる。
再生工程を含む流動床方式にて行うのが好ましい。
【0011】流動床用触媒の造粒法としては、例えば、
触媒成分およびバインダーを含むスラリーを、回転デス
クを備えた噴霧乾燥装置等を用い噴霧造粒する方法等に
より製造することができる。造粒された触媒粒子は、球
状で粒径20〜100μ程度が好ましく用いられる。
触媒成分およびバインダーを含むスラリーを、回転デス
クを備えた噴霧乾燥装置等を用い噴霧造粒する方法等に
より製造することができる。造粒された触媒粒子は、球
状で粒径20〜100μ程度が好ましく用いられる。
【0012】本発明方法の反応条件としては、原料ハロ
ゲン化芳香族化合物により異なるが、通常、250〜6
00℃の温度、好ましくは300〜550℃の温度、さ
らに好ましくは350〜500℃の反応温度が、水のハ
ロゲン化芳香族化合物に対するモル比としては0.5〜
100、好ましくは1〜50、さらに好ましくは1.5
〜20が用いられる。接触時間としては、原料ハロゲン
化芳香族物の供給速度としては重量時間空間速度(WH
SV)で0.05〜20Hr-1、好ましくは0.1〜1
0Hr-1が用いられる。流動床方式で実施する場合の接
触時間としては1〜60秒、好ましくは2〜30秒が用
いられる。
ゲン化芳香族化合物により異なるが、通常、250〜6
00℃の温度、好ましくは300〜550℃の温度、さ
らに好ましくは350〜500℃の反応温度が、水のハ
ロゲン化芳香族化合物に対するモル比としては0.5〜
100、好ましくは1〜50、さらに好ましくは1.5
〜20が用いられる。接触時間としては、原料ハロゲン
化芳香族物の供給速度としては重量時間空間速度(WH
SV)で0.05〜20Hr-1、好ましくは0.1〜1
0Hr-1が用いられる。流動床方式で実施する場合の接
触時間としては1〜60秒、好ましくは2〜30秒が用
いられる。
【0013】
【実施例】以下に実施例を挙げて具体的に説明するが、
本発明は、これに限定されるものではない。 実施例1 公知の方法によりZSM−5(SiO2 /Al2 O3=
45)を水熱合成し、次いで、常法により塩化ナトリウ
ム水溶液を用いてナトリウム型とした後、硝酸銀水溶液
を用いてイオン交換、水洗、乾燥し、0.3重量%の銀
を含むゼオライトを得た。常法にしたがい、このものに
塩化コバルト水溶液を用いコバルトを含浸させ、コバル
ト金属として0.6重量%含有させた。このコバルトお
よび銀含有ZSM−5をシリカゾルをバインダーに用
い、混練り、押出し成型し、乾燥、550℃にて4時間
仮焼した約1mmφ×5mmLのサイズの成型ペレット(バ
インダー量はシリカとして30重量%)を触媒として用
いた。
本発明は、これに限定されるものではない。 実施例1 公知の方法によりZSM−5(SiO2 /Al2 O3=
45)を水熱合成し、次いで、常法により塩化ナトリウ
ム水溶液を用いてナトリウム型とした後、硝酸銀水溶液
を用いてイオン交換、水洗、乾燥し、0.3重量%の銀
を含むゼオライトを得た。常法にしたがい、このものに
塩化コバルト水溶液を用いコバルトを含浸させ、コバル
ト金属として0.6重量%含有させた。このコバルトお
よび銀含有ZSM−5をシリカゾルをバインダーに用
い、混練り、押出し成型し、乾燥、550℃にて4時間
仮焼した約1mmφ×5mmLのサイズの成型ペレット(バ
インダー量はシリカとして30重量%)を触媒として用
いた。
【0014】反応は10mm径の石英製反応管に触媒を1
0g充填し、加熱炉により所定温度に加熱、定量ポンプ
でクロロベンゼン、水を各々所定量供給し、加水分解反
応を実施した。反応条件として450℃、水/クロロベ
ンゼンモル比6、クロロベンゼンの供給量WHSVとし
て0.2Hr-1、希釈剤として窒素を窒素/クロロベン
ゼンモル比1.1で行った。
0g充填し、加熱炉により所定温度に加熱、定量ポンプ
でクロロベンゼン、水を各々所定量供給し、加水分解反
応を実施した。反応条件として450℃、水/クロロベ
ンゼンモル比6、クロロベンゼンの供給量WHSVとし
て0.2Hr-1、希釈剤として窒素を窒素/クロロベン
ゼンモル比1.1で行った。
【0015】通液開始後2〜3時間目のサンプリング液
のガスクロマトグラフ分析より、クロロベンゼンの転化
率18%、フェノール収率16.9mol %であり、副生
物はベンゼンがほとんどで、ベンゼンとフェノールの合
計の選択率は99.2mol %を示した。さらに反応を続
け50時間反応後の触媒を取り出し、蛍光X線分析によ
りコバルト量の測定を行ったところ、コバルトの減少は
認められなかった。
のガスクロマトグラフ分析より、クロロベンゼンの転化
率18%、フェノール収率16.9mol %であり、副生
物はベンゼンがほとんどで、ベンゼンとフェノールの合
計の選択率は99.2mol %を示した。さらに反応を続
け50時間反応後の触媒を取り出し、蛍光X線分析によ
りコバルト量の測定を行ったところ、コバルトの減少は
認められなかった。
【0016】実施例2
実施例1と同様に、ただし、Na型ZSM−5を80容
量%水蒸気/窒素雰囲気にて、450℃温度下で20時
間加熱処理した。次いで、実施例1と同様に銀交換、コ
バルトを添加し、銀として0.3重量%、コバルトとし
て0.6重量%およびシリカバインダー30重量%含む
触媒を得た。この触媒を実施例1と同様にクロロベンゼ
ンの加水分解反応に用いた。反応条件は450℃、WH
SV=0.2Hr-1、水/クロロベンゼンモル比2、窒
素/クロロベンゼンモル比10で実施した。その結果、
2〜3時間目のクロロベンゼン転化率12%、フェノー
ル選択率95mol %で、30時間目のクロロベンゼン転
化率は10%、フェノール選択率は96mol %を示し
た。50時間反応に用いた触媒を500℃のエアーバー
ニングにより再生した。再生触媒を用い、同様条件でク
ロロベンゼンの加水分解を行った。その結果、クロロベ
ンゼンの転化率12.2%、フェノール選択率95mol
%、ベンゼン選択率4.8mol %を示した。100時間
反応を続け、クロロベンゼン転化率6.7%に低下した
触媒を再生し同様に反応させたところ、クロロベンゼン
の転化率は12%と完全に回復した。同様な操作を繰り
返し、再生5回目の触媒でのクロロベンゼンの転化率1
2.1%、フェノール選択率95.5mol %で、再生繰
り返しによる触媒活性の低下は見られなかった。
量%水蒸気/窒素雰囲気にて、450℃温度下で20時
間加熱処理した。次いで、実施例1と同様に銀交換、コ
バルトを添加し、銀として0.3重量%、コバルトとし
て0.6重量%およびシリカバインダー30重量%含む
触媒を得た。この触媒を実施例1と同様にクロロベンゼ
ンの加水分解反応に用いた。反応条件は450℃、WH
SV=0.2Hr-1、水/クロロベンゼンモル比2、窒
素/クロロベンゼンモル比10で実施した。その結果、
2〜3時間目のクロロベンゼン転化率12%、フェノー
ル選択率95mol %で、30時間目のクロロベンゼン転
化率は10%、フェノール選択率は96mol %を示し
た。50時間反応に用いた触媒を500℃のエアーバー
ニングにより再生した。再生触媒を用い、同様条件でク
ロロベンゼンの加水分解を行った。その結果、クロロベ
ンゼンの転化率12.2%、フェノール選択率95mol
%、ベンゼン選択率4.8mol %を示した。100時間
反応を続け、クロロベンゼン転化率6.7%に低下した
触媒を再生し同様に反応させたところ、クロロベンゼン
の転化率は12%と完全に回復した。同様な操作を繰り
返し、再生5回目の触媒でのクロロベンゼンの転化率1
2.1%、フェノール選択率95.5mol %で、再生繰
り返しによる触媒活性の低下は見られなかった。
【0017】実施例3
実施例1と同様に、ただし、バインダーとしてアルミナ
ゾルを用い成型した触媒を反応に使用した。反応条件は
実施例1と同様にして行った。クロロベンゼンの転化率
は12%、フェノールの収率は10.6mol であった。
ベンゼンとフェノール合計の選択率は98.5%を示し
た。
ゾルを用い成型した触媒を反応に使用した。反応条件は
実施例1と同様にして行った。クロロベンゼンの転化率
は12%、フェノールの収率は10.6mol であった。
ベンゼンとフェノール合計の選択率は98.5%を示し
た。
【0018】比較例1
実施例2と同様に、ただし、銀を含まない触媒を用い、
同様条件でクロロベンゼンの加水分解反応を実施した。
その結果、初期のクロロベンゼン転化率は9.8mol
%、フェノール収率9.2mol %で、50時間目のフェ
ノール収率は5mol %であった。反応初期のフェノール
選択率93.8%から、70時間目のフェノール選択率
88%と低下傾向を示した。70時間反応後、実施例2
と同様に再生して用いたところ、フェノール収率8.8
mol %で、20時間目のフェノール収率4mol %を示し
た。反応再生によりフェノール収率の低下傾向が認めら
れた。
同様条件でクロロベンゼンの加水分解反応を実施した。
その結果、初期のクロロベンゼン転化率は9.8mol
%、フェノール収率9.2mol %で、50時間目のフェ
ノール収率は5mol %であった。反応初期のフェノール
選択率93.8%から、70時間目のフェノール選択率
88%と低下傾向を示した。70時間反応後、実施例2
と同様に再生して用いたところ、フェノール収率8.8
mol %で、20時間目のフェノール収率4mol %を示し
た。反応再生によりフェノール収率の低下傾向が認めら
れた。
【0019】実施例4
実施例1と同様に、ただし、硝酸銀の替わりに硝酸銅を
用い、0.08重量%の銅およびコバルトとして0.6
重量%含みシリカバインダー20重量%の触媒を調製し
て用いた。実施例1と同様にクロロベンゼンの加水分解
反応を行った。
用い、0.08重量%の銅およびコバルトとして0.6
重量%含みシリカバインダー20重量%の触媒を調製し
て用いた。実施例1と同様にクロロベンゼンの加水分解
反応を行った。
【0020】反応条件として450℃、水/クロロベン
ゼンモル比4、クロロベンゼンの供給量WHSVとして
0.2Hr-1、希釈剤として窒素ガスをクロロベンゼン
の6モル量供給し反応させた。その結果、2〜3時間目
のクロロベンゼン転化率は14%、フェノール選択率9
6%であった。反応後の触媒を解析したところ、コバル
ト、銅ともほとんど減少は認められなかった。
ゼンモル比4、クロロベンゼンの供給量WHSVとして
0.2Hr-1、希釈剤として窒素ガスをクロロベンゼン
の6モル量供給し反応させた。その結果、2〜3時間目
のクロロベンゼン転化率は14%、フェノール選択率9
6%であった。反応後の触媒を解析したところ、コバル
ト、銅ともほとんど減少は認められなかった。
【0021】実施例5
実施例2と同様に、ただし、硝酸銀の替わりに塩化鉛お
よび塩化コバルト水溶液を用いて含浸させ、0.4重量
%の鉛、コバルトとして0.6重量%含有のゼオライト
を実施例1と同様シリカバインダー25重量%から成る
触媒を得た。実施例1と同様に、クロロベンゼンの加水
分解反応を行った。反応条件として450℃、水/クロ
ロベンゼンモル比2、クロロベンゼンの供給量WHSV
として0.18Hr-1、希釈剤として窒素ガスをクロロ
ベンゼンの10モル量供給し反応させた。
よび塩化コバルト水溶液を用いて含浸させ、0.4重量
%の鉛、コバルトとして0.6重量%含有のゼオライト
を実施例1と同様シリカバインダー25重量%から成る
触媒を得た。実施例1と同様に、クロロベンゼンの加水
分解反応を行った。反応条件として450℃、水/クロ
ロベンゼンモル比2、クロロベンゼンの供給量WHSV
として0.18Hr-1、希釈剤として窒素ガスをクロロ
ベンゼンの10モル量供給し反応させた。
【0022】2〜3時間目のクロロベンゼン転化率は1
0.8%、フェノール選択率96mol %を示した。20
〜22時間目の転化率は8.6%、フェノール選択率9
7mol %を示した。50時間反応を続けた後、500℃
でエアーバーニングによる再生をし、同条件で反応させ
た結果、クロロベンゼンの転化率10.5%、フェノー
ル選択率96mol %であった。再生によりほぼ完全に活
性が回復することが認められた。なお、副生物の大部分
はベンゼンであった。
0.8%、フェノール選択率96mol %を示した。20
〜22時間目の転化率は8.6%、フェノール選択率9
7mol %を示した。50時間反応を続けた後、500℃
でエアーバーニングによる再生をし、同条件で反応させ
た結果、クロロベンゼンの転化率10.5%、フェノー
ル選択率96mol %であった。再生によりほぼ完全に活
性が回復することが認められた。なお、副生物の大部分
はベンゼンであった。
【0023】実施例6
実施例1と同様に、Na型ZSM−5を銀カチオン交換
(銀0.3重量%)したパウダーおよび塩化コバルト
(コバルト金属としてゼオライト基準0.8重量%)を
シリカゾルに分散させ、固形物濃度35%(乾燥基準バ
インダーとして55重量%)のスラリーを、回転皿を有
する噴霧乾燥装置により造粒、乾燥、400℃で1時
間、次いで550℃で2時間焼成し、平均粒子径50μ
の球状の成型触媒を得た。このものを用い直径25mmの
反応管に詰め、線速0.4m/sec で水蒸気/クロロベ
ンゼン/窒素=2/1/5の加熱混合ガスを供給し、流
動床方式でクロロベンゼンの加水分解反応を行った。反
応温度は450℃、接触時間4秒とした。その結果、ク
ロロベンゼンの転化率14%、フェノール選択率96%
であった。
(銀0.3重量%)したパウダーおよび塩化コバルト
(コバルト金属としてゼオライト基準0.8重量%)を
シリカゾルに分散させ、固形物濃度35%(乾燥基準バ
インダーとして55重量%)のスラリーを、回転皿を有
する噴霧乾燥装置により造粒、乾燥、400℃で1時
間、次いで550℃で2時間焼成し、平均粒子径50μ
の球状の成型触媒を得た。このものを用い直径25mmの
反応管に詰め、線速0.4m/sec で水蒸気/クロロベ
ンゼン/窒素=2/1/5の加熱混合ガスを供給し、流
動床方式でクロロベンゼンの加水分解反応を行った。反
応温度は450℃、接触時間4秒とした。その結果、ク
ロロベンゼンの転化率14%、フェノール選択率96%
であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、芳香族ハロゲン
化物を加水分解し、フェノール類を高選択率、高収率
で、かつ、安定的に製造することができ、触媒はエアー
バーニングにより再生でき、繰り返し使用できる等工業
的意義は大である。
化物を加水分解し、フェノール類を高選択率、高収率
で、かつ、安定的に製造することができ、触媒はエアー
バーニングにより再生でき、繰り返し使用できる等工業
的意義は大である。
Claims (2)
- 【請求項1】 芳香族ハロゲン化物を気相にて加水分解
し、フェノール類を製造する方法において、コバルト成
分と銀,銅および鉛から選ばれた1種以上の成分を含有
する結晶性アルミノシリケートと無機バインダーから成
る成型触媒を用いることを特徴とするフェノール類の製
造法。 - 【請求項2】 触媒を流動床方式にて用いる請求項1記
載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3184074A JPH059142A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | フエノール類の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3184074A JPH059142A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | フエノール類の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH059142A true JPH059142A (ja) | 1993-01-19 |
Family
ID=16146931
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3184074A Withdrawn JPH059142A (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | フエノール類の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH059142A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002187778A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-07-05 | Koei Chem Co Ltd | 耐水蒸気性を有するボロシリケート成型体 |
-
1991
- 1991-06-28 JP JP3184074A patent/JPH059142A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002187778A (ja) * | 2000-12-19 | 2002-07-05 | Koei Chem Co Ltd | 耐水蒸気性を有するボロシリケート成型体 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19980903 |