JPH0590607U - 磁気ヘッド - Google Patents
磁気ヘッドInfo
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- JPH0590607U JPH0590607U JP2853092U JP2853092U JPH0590607U JP H0590607 U JPH0590607 U JP H0590607U JP 2853092 U JP2853092 U JP 2853092U JP 2853092 U JP2853092 U JP 2853092U JP H0590607 U JPH0590607 U JP H0590607U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 磁気テープの走行安定性を維持した上で、2
ヘッドタイプの磁気ヘッドとシングルヘッドタイプの磁
気ヘッドの製造に使用される各種機器の共通化を実現
し、製造コストを低減することのできる磁気ヘッド。 【構成】 磁気テープと摺接し、磁気テープから情報を
読み取る再生ヘッドが台座に組み込まれてなる磁気ヘッ
ドにおいて、磁気テープの走行経路内で再生ヘッドに近
接して、位置決め機能を有したブロックが台座に配置さ
れている。 【効果】 製造時に必要な治具や測定調節機器,計測機
器を2ヘッドタイプの磁気ヘッドの際に使用するものと
共用でき、シングルヘッドタイプの磁気ヘッドと2ヘッ
ドタイプの磁気ヘッドとを混流生産することが可能とな
る。
ヘッドタイプの磁気ヘッドとシングルヘッドタイプの磁
気ヘッドの製造に使用される各種機器の共通化を実現
し、製造コストを低減することのできる磁気ヘッド。 【構成】 磁気テープと摺接し、磁気テープから情報を
読み取る再生ヘッドが台座に組み込まれてなる磁気ヘッ
ドにおいて、磁気テープの走行経路内で再生ヘッドに近
接して、位置決め機能を有したブロックが台座に配置さ
れている。 【効果】 製造時に必要な治具や測定調節機器,計測機
器を2ヘッドタイプの磁気ヘッドの際に使用するものと
共用でき、シングルヘッドタイプの磁気ヘッドと2ヘッ
ドタイプの磁気ヘッドとを混流生産することが可能とな
る。
Description
【0001】
本考案は、磁気テープと摺接し、磁気テープに記録された情報の読取りを行な う磁気ヘッドに関するもので、特にその製造を容易化することのできる構成の磁 気ヘッドである。
【0002】
磁気テープと摺接し、磁気テープに対して記録再生を行なう磁気ヘッドとして は多くの種類のものが既に生産され、、また使用されている。 その1タイプである記録再生ヘッドと消去ヘッドを1つの台座に組み込んだ磁 気ヘッドの一従来例を図12に示す。 図12に示す2ヘッドタイプの磁気ヘッドは記録と再生を兼用する記録再生ヘ ッド10と消去専用の消去ヘッド12が1つの台座14に組み込まれて構成され 、台座14の両側部にはテープガイド16,17が突設されている。 また、別のタイプとして図13に示す磁気ヘッドがある。 図13に示されるシングルヘッドタイプの磁気ヘッドは1つの台座20に1つ の再生ヘッド11だけが組み込まれた再生専用ヘッドである。
【0003】
磁気ヘッドの装填される磁気記録装置の内、オートリバースタイプの磁気記録 装置は、磁気ヘッドが回転することによって、磁気テープの走行反転時に手動で 磁気テープを磁気記録装置から一旦取り出して入れ直すような操作をすることな く、連続記録再生を行なうことのできる便利なものである。 こうしたオートリバースタイプの磁気記録装置にも上記した両タイプの磁気ヘ ッドが使用されている。 ところで、磁気ヘッドを製造する際には、図12に示す2ヘッドタイプの磁気 ヘッドでは記録再生ヘッド10と消去ヘッド12を台座14に、図13に示すシ ングルヘッドタイプの磁気ヘッドでは再生ヘッド11を台座20に組み込んだ後 に、磁気ヘッドを規格に合わすための微調整を行なう。 この際、上記2種類の磁気ヘッドであっては、それらの台座の大きさ及び形、 さらに再生ヘッドの台座に対する位置が異なるため、アジマスやチルト角、周波 数特性等の測定をするための測定調節機器、各形状の計測等に使用する計測機器 等を同一のものとすることができなかった。 従って、上記2タイプの磁気ヘッドを製造するにはそれぞれに適した製造工程 、即ち治具,測定調節機器,計測機器等を必要とし、よって混流生産もままなら ないため、2タイプの磁気ヘッドを製造するには、1タイプのみを製造するのに 比べておよそ2倍の製造コストがかかってしまうものであった。
【0004】 そこで、図14に示すように、2ヘッドタイプの磁気ヘッドの台座14を使用 し、その2ヘッドタイプの磁気ヘッドの記録再生ヘッドの位置に再生ヘッド11 を配置し、治具や測定調節機器を従来の2ヘッドタイプの磁気ヘッド用のものを 使用して両タイプの磁気ヘッドを製造しようとする試みも考えられた。 しかしながら、本来消去ヘッドが配置されることを前提として設計した磁気ヘ ッドであるから、そのバランスが悪化し、回転時に磁気ヘッドの回転むらが生じ 、アジマス損失が生じてしまい、正確な磁気記録再生ができなくなってしまうも のであった。
【0005】 さらに、この磁気ヘッドは、磁気テープの走行も上記従来のシングルヘッドタ イプもしくは2ヘッドタイプの磁気ヘッドに比べても、磁気テープのガイドが不 足し、磁気テープの走行が不安定となり、やはり正確な磁気記録再生を妨げてし まうものである。
【0006】 本考案は前記課題を解決するためになされたもので、磁気テープの走行安定性 を維持した上で、2ヘッドタイプの磁気ヘッドとシングルヘッドタイプの磁気ヘ ッドの製造に使用される各種機器の共通化を実現し、製造コストを低減すること のできる磁気ヘッドを提供するものである。
【0007】
本考案の磁気ヘッドは、前面で磁気テープと摺接し、磁気テープから情報を読 み取る再生ヘッドが台座に組み込まれてなる磁気ヘッドにおいて、磁気テープの 走行経路内で再生ヘッドに近接して、位置決め機能を有したブロックが台座に配 置されていることを特徴とするものである。
【0008】
本考案の磁気ヘッドでは、シングルヘッドタイプの磁気ヘッドにおいて、磁気 テープの走行経路内で再生ヘッドに近接して位置決め機能を有したブロックを配 置したもので、このブロックに (1)位置決め機能 (2)テープガイド機能 (3)バランス機能 をもたせ、さらに本考案のシングルヘッドタイプの磁気ヘッドは2ヘッドタイ プの磁気ヘッドと比べ、台座ないし再生ヘッドの大きさ、位置を同等とすること ができるので、製造時に必要な各種治具、測定調節機器、計測機器等を2ヘッド タイプの磁気ヘッドと共通化できる。 そして、ブロックの有する位置決め機能により、磁気ヘッドの製造時において 、再生ヘッドを台座の裏面側から挿入した際に、ブロックの前面が治具で適格か つ強固に規制されることで、再生ヘッドを安定して挿入、接着することができ、 再生ヘッドの台座から突出する位置の精度を向上させることができる。 また、ブロックのテープガイド機能により、磁気テープの走行時において、磁 気テープを再生ヘッドの前面およびテープガイドにガイドするので、磁気テープ を安定して磁気コアの正規の位置に摺接させることができる。 さらに、ブロックの有するバランス機能により、2ヘッドタイプの磁気ヘッド 用の台座に再生ヘッドを1つだけ設けても、ブロックの存在が磁気ヘッドの全体 としてのバランスを調整し、磁気ヘッドを回転させる時であっても回転むらが生 じることがなく、またアジマス損失が生じることがなく、正確な記録の読取りを 可能とする。
【0009】
〔実施例1〕 以下、図面を参照して本考案の実施例について説明する。 図1〜3は本考案に係る実施例1のシングルヘッドタイプの磁気ヘッドの一実 施例を示すものであり、オートリバースタイプのものである。 本実施例の磁気ヘッド21は、台座22に、再生専用の磁気コア24を備えた 再生ヘッド25と、ブロック26とを組み込んで概略構成され、再生ヘッド25 の前面とブロック26の前面に、図1の2点鎖線で示すように磁気テープgが接 触されて摺動されるようになっている。 尚、ブロック26は台座22とは別体のものであっても、または一体のもので あっても構わない。 台座22は、上下の基台部27、27と、これら基台部27、27の端部どう しを連結した支柱部28とを一体化して構成された中空枠状のものであり、支柱 部28の前方側には、テープ案内面29を備えた板状の本体部30が形成され、 この本体部30の上部と下部には前記テープ案内面29を挟むように突部31、 32が形成されている。 前記上方の突部31においてテープ案内面29側の部分には、テープ案内面2 9に対して直角に第1規制面35が形成され、下方の突部32においてテープ案 内面29側の部分には、テープ案内面29に対して傾斜して連続する調整面36 とテープ案内面29に対して直角に向いて調整面36に連続する第2規制面37 が形成されている。 前記第1規制面35と第2規制面37との間の間隔は、磁気テープgの幅より も若干広い間隔に形成されている。そして、1つの本体部30とその上下の突部 31、32とによりテープガイド38が構成されている。
【0010】 前記台座22は図2に示すように、前面輪郭がほぼ円形状をなしていて、基台 部27、27のそれぞれの中央には固定用の透孔23,23が形成されている。 これらの透孔23は、この実施例の磁気ヘッド21を磁気記録装置のシャーシに 設けられた回転駆動装置に取り付ける際に使用するためのものであり、台座22 はその中心部を図1に示すように通過する中心軸Tの周まわりに180度ずつ回 転されるように、即ち、磁気テープgの表面側において磁気テープgの走行経路 にほぼ平行な面に沿って180度ずつ回転されるようになっている。
【0011】 前記再生ヘッド25は、その前面のテープ摺動面において下部側に上下一対の 再生専用の磁気コア24を備えてなる4トラック2チャンネル構成のものである 。 磁気コア24の一構造例を示すならば、ギャップ幅0.6〜1.7μm程度ある いはそれ以下の狭ギャップ構成のハイインピーダンスのもので、コイル巻数70 0〜1400ターン程度のものを用いることが好適である。また、再生専用の磁 気コア24のコア材として透磁率の高い軟磁性材料を用いることが好ましい。さ らに、再生専用の磁気回路はインピーダンスが高くなるように設定することが好 ましい。 以上のような構成とするならば、再生専用の磁気コア24は再生に好ましい特 性を発揮する。
【0012】 ブロック26は、2ヘッドタイプの磁気ヘッドにおける消去ヘッドと類似して いる形状であることが好ましく、金属や樹脂等から構成され、重量は該消去ヘッ ドと同等であることが好ましい。さらに、耐摩耗性に優れたものであればより好 ましい。 ブロック26の前面は再生ヘッドと同様に磁気テープに摺接し、磁気テープを ガイドするテープガイド機能を有している。作動時に走行する磁気テープはこの ブロック26によってその走行位置が規制されるので、正確に磁気コア24上の 正規の位置を走行し、かつテープガイド38へガイドされ、磁気テープの走行安 定性が高まる。
【0013】 また、この磁気ヘッド21においては、台座22が2ヘッドタイプの磁気ヘッ ドの台座と同じ大きさ,形状であって、かつ再生ヘッド25が2ヘッドタイプの 磁気ヘッドの再生ヘッドと台座22に対して同じ位置に設けられているため、製 造時に施す研磨や検査等に必要な治具や測定調節機器,計測機器等を2ヘッドタ イプの磁気ヘッドの際に使用するものと共用とすることができる。従って、本実 施例によるシングルヘッドタイプの磁気ヘッドと2ヘッドタイプの磁気ヘッドと を混流生産することも可能となる。 従って、シングルヘッドタイプの磁気ヘッドと2ヘッドタイプの磁気ヘッドの 双方を殆どコストアップを招くことなく、容易に製造することができる。
【0014】 さらに、2ヘッドタイプの磁気ヘッドに使用されるのと同等な台座22であっ て、再生ヘッド25が2ヘッドタイプの磁気ヘッドの再生ヘッドと同じ位置に設 けられてはいるが、2ヘッドタイプの磁気ヘッドの消去ヘッドの設けられている 位置にブロック26が設けられている本実施例の磁気ヘッドでは、バランスが悪 化することはなく、磁気ヘッドの回転時にも磁気ヘッドの回転むらが生じること がなく、アジマス損失が生じることもなく、正確な記録の読み取りを行なうこと ができる。
【0015】 また、磁気テープgを再生ヘッド25の摺動面に適切な圧力で密着させて適切 な角度で摺動させるためには、台座22から再生ヘッド25の前面が突出する位 置を極めて厳格に設定しなくてはならない。 そして、再生ヘッド25を台座22に組み込むには、台座22の裏面側から台 座22の内側部に再生ヘッド25を挿入し、治具にて再生ヘッドの前面を規制し 、再生ヘッド25を台座22に接着することで行なう。 この際、治具で再生ヘッド25の前面のみを押えると、磁気ヘッド21がふら つき、接着時に不安定になってしまうことがあるが、ブロック26が再生ヘッド 25と連結された状態で台座22に挿入されたならば、挿入時、規制時、接着時 等の再生ヘッドの台座22への組込みが安定化し、正確な位置に再生ヘッド25 を台座22に配置することができる。本考案では、これをブロック26による位 置決め機能と称する。
【0016】 尚、ブロック26は磁気テープgと摺接しないような位置に配置されていても 構わない。この場合であっても、ブロック26を設けることによる上記多くの効 果の内、磁気テープをガイドすること以外の効果は有している。
【0017】 なお、図1に示す磁気ヘッド21においては、再生ヘッド25とブロック26 との間にはアース機能を持たせた金属製のスペーサ18が挟み込まれていると共 に、再生専用の磁気コア24のブロック26側には再生ヘッド25の湾曲した前 面から多少突出したパッド受け部19が形成されている。このパッド受け部19 は、再生ヘッド25とブロック26に接触して摺動している磁気テープgが再生 ヘッド25とブロック26の境界部分でたるまないようにするためのものである 。
【0018】 前記構成の磁気ヘッド21は、記録時に図1と図2に示すように、磁気テープ gを左側に向けて走行させるとすると、右側にブロック26を配し、左側に再生 ヘッド25を配するように台座22を回転させた後に、再生ヘッド25の再生専 用の磁気コア24を作動させることにより磁気テープgから再生を行なう。 この場合、磁気テープgはテープガイド38、38のテープ案内面29、29 に接触しつつこれらに沿って案内されるとともに、ブロック26の前面と再生ヘ ッド25の前面に接触しつつ摺動する。 そして、磁気テープgの下端部(磁気テープgの幅方向下側端部)は、テープ ガイド38、38の調整面36上に乗って上向きの力を与えられるので、磁気テ ープgの上端部は第1規制面35、35に当接して第1規制面35、35で高さ 位置を規制されつつ移動する。よって高さ位置が規制された状態の磁気テープg が再生ヘッド25の再生専用の磁気コア24に正規の高さ位置と角度で接触する ので、アジマス損失を生じることなく再生ができる。
【0019】 次に、磁気テープgの走行方向を変えて再生を行なう場合は、台座22をその 中心軸Tまわりに180度回転させて図3に示す状態にした後に磁気テープgを 走行させて再生ヘッド25の再生専用の磁気コア24を作動させる。 この場合、磁気テープgはテープガイド38、38のテープ案内面29、29 に接触しつつこれらに沿って案内されるとともに、再生ヘッド25の前面とブロ ック26の前面に接触しつつ摺動する。 そして、図3に示す磁気テープgの上端部(磁気テープgの幅方向上側端部) は、テープガイド38、38の調整面36上に乗って下向きの力を与えられるの で、下向きに移動し、磁気テープgの下端部は第1規制面35、35に当接して 第1規制面35、35で高さ位置を規制されつつ移動する。よって下端部の高さ 位置が規制された状態の磁気テープgが再生ヘッド25の再生専用の磁気コア2 4に正規の高さ位置と角度で接触するので、アジマス損失を生じることなく再生 ができる。
【0020】 以上の説明のように、アジマス調節ができるテープガイド38、38を備えた 磁気ヘッド21を用いるならば、180度回転させて行なう再生時において磁気 テープgを磁気コア24に正確に摺動させることができ、台座22の回転角度が 多少ずれた場合であっても、テープガイド38、38が磁気テープgを正規の位 置に案内するのでアジマス損失のない正確な再生ができる。
【0021】 次に、図4と図5を基に、再生時と頭出し時における磁気テープgとテープガ イド38との関係について説明する。 図4は再生時において、テープパッド40(磁気テープを収納する磁気テープ 本体に設けられている)が磁気テープgを磁気ヘッドのテープ摺動面に押し付け るとともに、磁気テープgがテープガイド38のテープ案内面29と調整面36 に沿って変形した状態を示している。 図4に示すように変形した磁気テープgは、先に説明した通り、調整面36に よりその幅方向に付勢されるので第1規制面35に当接して位置規制されている 。 この状態から頭出し操作を行なうと、テープパッド40が磁気テープgを再生 ヘッド25(ブロック26)のテープ摺動面に押し付ける力が少なくなるか、な くなった状態で早送りまたは巻戻し操作等で高速走行されるので、磁気テープg は図5に示すようにテープガイド38のテープ案内面29から外れるようになる 。この状態において磁気テープgは、第1規制面35と第2規制面37との間で 移動するが、第2規制面37はテープ案内面29に対して直角に形成された面で あって第1規制面35と第2規制面37との間の間隔は磁気テープgの幅よりも 若干広いのみであるので、この規制面35、37の間で磁気テープgは幅方向に 移動する自由度が小さくなるか、なくなるために、頭出し操作時において磁気テ ープgの走行を安定化できる。
【0022】 前述のような頭出し操作時のテープ走行安定化の効果は、図6と図7に示すよ うなテープガイド38’の構造を採用しても得ることができる。 即ち、傾斜した調整面36に連続して設ける第2規制面37’をテープ案内面 29に対して直角ではなく、傾斜させて設ける。この場合、図8に示すように、 テープ案内面29に対する調整面36の傾斜角度θ1よりも、テープ案内面29 に対する第2規制面37’の傾斜角度θ2のほうが大きくなるようにする。 この場合においても第1規制面35と第2規制面37’との間隔を磁気テープ gの幅よりも若干のみ大きくしておけば、磁気テープgの幅方向の大きな移動を 規制することができ、磁気テープgの走行性を安定化することができる。 即ち、再生時には図6に示すように、テープパッド40が磁気テープgを磁気 ヘッドのテープ摺動面に押し付けるとともに、磁気テープgがテープガイド38 ’のテープ案内面29と調整面36に沿って変形する。そして、変形した磁気テ ープgは、調整面36によりその幅方向に付勢されるので第1規制面35に当接 して位置規制されている。 この状態から頭出し操作を行なうと、テープパッド40が磁気テープgを再生 ヘッド25(ブロック26)のテープ摺動面に押し付ける力が少なくなるか、な くなった状態で早送りまたは巻戻し操作等で高速走行されるので、磁気テープg は図7に示すようにテープガイド38’のテープ案内面29から外れるようにな るが、規制面35、37’の間で磁気テープgは幅方向に移動する自由度が小さ くなるか、なくなるために、頭出し操作時において磁気テープgの走行を安定化 できる。
【0023】 図9と図10に示す実施例は、テープガイド38に設ける第2規制面37を省 略した構造の例である。 図9と図10に示す構造では、頭出し時の磁気テープgの上下動の自由度を小 さくする効果は少ないが、先に説明した実施例と同等にアジマス調節を行なうこ とができる。 図9は再生時において、テープパッド40が磁気テープgを磁気ヘッドのテー プ摺動面に押し付けるとともに、磁気テープgがテープガイド38''のテープ案 内面29と調整面36に沿って変形した状態を示している。図9に示すように変 形した磁気テープgは、先に説明した通り、傾斜した調整面36によりその幅方 向に付勢されるので第1規制面35に当接して位置規制される。 図10は頭出し操作時のもので、上記例と同様に、磁気テープgの幅方向の大 きな移動を規制することができ、磁気テープgの走行性を安定化することができ る。
【0024】 〔実施例2〕 図11は、本考案に係る実施例2の磁気ヘッドを示すものである。 図11に示す磁気ヘッド41において、図1に示す磁気ヘッド21と同一の構 成要素には同一の符号を付してそれらの説明は省略する。
【0025】 磁気ヘッド41において、左側のテープガイド38の突部31、32には、再 生ヘッド25の前面側に突出する係止部31a、32aがそれぞれ形成されると ともに、図11の右側のテープガイド38の突部31、32には、ブロック26 の前面側に突出する係止部31a、32aがそれぞれ形成されている。 これらの係止部31a,32aは、再生ヘッド25、ブロック26の前面のコ ーナ部に当接して再生ヘッド25、ブロック26の突き出し位置を規制し、台座 22に対して再生ヘッド25,ブロック26の位置決めを行なうものである。
【0026】 また、再生ヘッド25とブロック26の上下の隣接部分には、それぞれ台座2 2から延設されて再生ヘッド25、ブロック26の前方側に突出し、再生ヘッド 25の前面側に先端部51を曲げたL字形の係止片50が形成されている。なお 、図11に示す構成では、係止片50と突部31,32とは連続一体化されてい る。 これらの係止片50は、再生ヘッド25の前面のコーナ部に当接してこの再生 ヘッド25の突き出し位置を規制し、台座22に対して再生ヘッド25の位置決 めを行なうものである。
【0027】 前記の如く形成された係止部31a、32aと係止片50を備えた磁気ヘッド 41によれば、以下に説明する効果を得ることができる。 まず、再生ヘッド25、ブロック26を台座22に装着して固定するには、図 11に示す台座22の裏面側から台座22の内部側に再生ヘッド25、ブロック 26を挿入し、台座22に対する再生ヘッド25、ブロック26の突き出し位置 を規定した後に、再生ヘッド25、ブロック26を接着剤で台座22に固定する 必要がある。 即ち、テープガイド38、38のテープ案内面29、29に沿って磁気テープ が摺動するので、磁気テープの走行方向は決められており、再生ヘッド25、ブ ロック26のテープ摺動面に磁気テープを適切な圧力で密着させて適切な角度で 摺動させるためには、台座22から再生ヘッド25、ブロック26の前面が突出 する位置を極めて厳格に設定しなくてはならない。 この点において台座22に係止部31a、32aと係止片50、50の先端部 51、51が形成されていると、再生ヘッド25を台座22の裏面側から台座2 2に挿入した場合、これらが再生ヘッド25の前面の4つのコーナ部に当接して 再生ヘッド25の突き出し位置を規制する。また、台座22の裏面側からブロッ ク26を台座22に挿入した場合にも他方の係止部31a、32aがブロック2 6の前面コーナ部に当接してブロック26の突き出し位置を規制する。 このように位置決めがなされた再生ヘッド25、ブロック26は接着剤により 台座22に固定することができる。 この際、再生ヘッド25と連結されているブロック26が設けられていること により、再生ヘッド25の台座22の内部側への挿入時や、再生ヘッド25の当 接や接着時の固定をふらつかせることなくより安定化することができる。 即ち、ブロック26の有する位置決め機能により再生ヘッド25を台座22に 固定する場合に正確な位置決めを行なうことができ、取付位置精度が向上すると ともに、取付作業の省力化をなしえる。 なお、係止片50が無い状態であっても、十分突出し位置を規制することはで きる。
【0028】 なお、その他に得られる効果は図1を基に先に説明した磁気ヘッド21と同等 である。 また、図11に示す実施例においては、第2規制面37をテープ案内面29に 対して直角に形成しているが、この第2規制面37を図6と図7に示した例の如 く傾斜させても良いのは勿論である。
【0029】 また、ブロック26が別体でなく、一体である場合は、図11における右側の テープガイドの係止部31a、32aは必要なく、係止片50はあってもなくと も良い。
【0030】 さらに、本実施例では両側にテープガイドが設けられているが、どちらか一方 にテープガイドが設けられている場合でも良いし、再生ヘッド25とブロック2 6の間に設けられていてもよい。
【0031】
本考案の磁気ヘッドは、再生ヘッドのに近接して、ブロックを配置したもので 、シングルヘッドタイプの磁気ヘッドと2ヘッドタイプの磁気ヘッドの両方の製 造を容易化し、製造コストの大幅な低減を達成するものである。 本考案の磁気ヘッドにおいては、台座が2ヘッドタイプの磁気ヘッドの台座と 同じ大きさ,形状であって、かつ再生ヘッドが2ヘッドタイプの磁気ヘッドの再 生ヘッドと台座に対して同じ位置に設けられているため、製造時に施す検査等に 必要な治具や測定調節機器,計測機器等を2ヘッドタイプの磁気ヘッドの際に使 用するものと共用とすることができる。従って、本考案によるシングルヘッドタ イプの磁気ヘッドと2ヘッドタイプの磁気ヘッドとを混流生産することが可能と なる。 よって、シングルヘッドタイプの磁気ヘッドと2ヘッドタイプの磁気ヘッドの 双方を殆どコストアップを招くことなく、容易に製造することができる。
【0032】 さらに、2ヘッドタイプの磁気ヘッドに使用されるのと同等な台座であって、 再生ヘッドが2ヘッドタイプの磁気ヘッドの再生ヘッドと同じ位置に設けられて はいるが、本考案では2ヘッドタイプの磁気ヘッドの消去ヘッドの設けられてい る位置にブロックが設けられている為に、バランスが悪化することはなく、磁気 ヘッドの回転時にも磁気ヘッドの回転むらが生じることがなく、アジマス損失が 生じることもなく、正確な記録の読み取りを行なうことができる。
【0033】 また、磁気テープを再生ヘッドの摺動面に適切な圧力で密着させて適切な角度 で摺動させるためには、台座から再生ヘッドの前面が突出する位置を極めて厳格 に設定しなくてはならない。 そして、再生ヘッドを台座に組み込むには、台座の裏面側から台座の内側部に 再生ヘッドを挿入し、治具にて再生ヘッドの前面を規制し、再生ヘッドを台座に 接着することで行なうが、ブロックが配置されていることにより、挿入時、規制 時、接着時等の再生ヘッドの台座への組込みが安定化し、正確な位置に再生ヘッ ドを台座に配置することができる。
【0034】 さらに、作動時に走行する磁気テープはこのブロックによってその走行位置が 規制されるので、磁気テープは正確に磁気コア上の正規の位置を走行し、かつテ ープガイドへガイドされ、磁気テープの走行安定性が高まる。
【図1】実施例1の磁気ヘッドを示す斜視図である。
【図2】図1に示す磁気ヘッドの正面図である。
【図3】図2に示す磁気ヘッドの回転後の状態を示す正
面図である。
面図である。
【図4】図1に示す磁気ヘッドにおいて、テープガイド
と磁気テープの記録再生時の摺接状態を示す断面図であ
る。
と磁気テープの記録再生時の摺接状態を示す断面図であ
る。
【図5】図1に示す磁気ヘッドにおいて、テープガイド
と磁気テープの頭出し時の摺接状態を示す断面図であ
る。
と磁気テープの頭出し時の摺接状態を示す断面図であ
る。
【図6】本考案に係る磁気ヘッドの他の例において、テ
ープガイドと磁気テープの記録再生時の摺接状態を示す
断面図である。
ープガイドと磁気テープの記録再生時の摺接状態を示す
断面図である。
【図7】本考案に係る磁気ヘッドの他の例において、テ
ープガイドと磁気テープの頭出し時の摺接状態を示す断
面図である。
ープガイドと磁気テープの頭出し時の摺接状態を示す断
面図である。
【図8】本考案に係る磁気ヘッドの他の例において、テ
ープガイドの調整面と第2規制面の角度を示す側面図で
ある。
ープガイドの調整面と第2規制面の角度を示す側面図で
ある。
【図9】本考案に係る磁気ヘッドの別の例において、テ
ープガイドと磁気テープの記録再生時の摺接状態を示す
断面図である。
ープガイドと磁気テープの記録再生時の摺接状態を示す
断面図である。
【図10】本考案に係る磁気ヘッドの別の例において、
テープガイドと磁気テープの頭出し時の摺接状態を示す
断面図である。
テープガイドと磁気テープの頭出し時の摺接状態を示す
断面図である。
【図11】実施例2の磁気ヘッドの斜視図である。
【図12】従来の2ヘッドタイプの磁気ヘッドの一例を
示す側面図である。
示す側面図である。
【図13】従来のシングルヘッドタイプの磁気ヘッドの
一例を示す側面図である。
一例を示す側面図である。
【図14】一従来例の磁気ヘッドの側面図である。
g 磁気テープ、 T 中心軸、 10 記録再生ヘッド 11 再生ヘッド 12 消去ヘッド 14 台座 20 台座 21、41 磁気ヘッド 22 台座 24 磁気コア 25 再生ヘッド 26 ブロック 29 テープ案内面 30 本体部 35 第1規制面 36 調整面 37、37’ 第2規制面 38、38’ テープガイド
Claims (1)
- 【請求項1】 前面で磁気テープと摺接し、磁気テープ
から情報を読み取る再生ヘッドが台座に組み込まれてな
る磁気ヘッドにおいて、 磁気テープの走行経路内で再生ヘッドに近接して、位置
決め機能を有したブロックが台座に配置されていること
を特徴とする磁気ヘッド。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992028530U JP2576726Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 磁気ヘッド |
CN 93105324 CN1028928C (zh) | 1992-04-28 | 1993-04-28 | 磁头装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1992028530U JP2576726Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 磁気ヘッド |
Publications (2)
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JPH0590607U true JPH0590607U (ja) | 1993-12-10 |
JP2576726Y2 JP2576726Y2 (ja) | 1998-07-16 |
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ID=12251226
Family Applications (1)
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JP1992028530U Expired - Fee Related JP2576726Y2 (ja) | 1992-04-28 | 1992-04-28 | 磁気ヘッド |
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JP (1) | JP2576726Y2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3080512U (ja) * | 2001-03-22 | 2001-09-28 | 三代子 古賀 | 吊下げ具 |
-
1992
- 1992-04-28 JP JP1992028530U patent/JP2576726Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP3080512U (ja) * | 2001-03-22 | 2001-09-28 | 三代子 古賀 | 吊下げ具 |
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Publication number | Publication date |
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JP2576726Y2 (ja) | 1998-07-16 |
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