JPH0589626U - Ｕ字穴付ブラケット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 パッキンのめくれが生じないようにカーテン
ウォールを鉛直方向で取付施工できるようにし、施工
性、及び気密、水密性能の向上を図る。 【構成】 直交する二片を鉛直面方向に配し、この二片
をカーテンウォールの背面とマリオンの側面とにそれぞ
れ固定し、カーテンウォールをマリオンに取り付けるＵ
字穴付ブラケット２１であって、マリオンにボルト固定
するための穴２３を一方の片２１ａに穿設し、側端縁２
７が切り欠かれ水平方向に長穴となるＵ字穴２９を他方
の片２１ｂに形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カーテンウォールをマリオンに取り付けるためのＵ字穴付ブラケッ トに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ユニット式のカーテンウォールは、ブラケットを介してマリオンに固定 される。 図３は従来のブラケットを表す斜視図、図４、図５はカーテンウォール取付時 の説明図である。 ブラケット１は二片が直角となったＬ字形の金具で、二片が鉛直面方向に配さ れた姿勢で使用される。ブラケット１の一方の片１ａには一対の穴３が穿設され 、他方の片１ｂには鉛直方向に並んだ大小二つの穴５、７が穿設されている。

【０００３】 図４に示すように、ブラケット１は穴３に挿入されたボルト９によりマリオン １１に固定され、他方の片１ｂがカーテンウォールの背面と対向するようになっ ている。カーテンウォールの下部ユニット１３にはボルト１５が遊嵌され、ボル ト１５が穴５に挿入固定されることで、下部ユニット１３がブラケット１を介し てマリオン１１に固定されるようになっている。穴５の内径はボルト１５の外径 の三倍程度の大きさとなっており、地震によりマリオン１１が振動した際におい ても、ボルト１５により下部ユニット１３が変形しないようになっている。

【０００４】 一方、カーテンウォールの上部ユニット１７にはボルト１９が遊嵌され、ボル ト１９は穴７に挿入されるようになっている。 ところで、上部ユニット１７は下部ユニット１３に載置された状態で取り付け られる訳であるが、この取り付けの際、鉛直方向から上部ユニット１７を載置す ると、ボルト１９がブラケット１に当たってしまう（図４参照）。 そのため、図５に示すように上部ユニット１７は所定の高さに配置された後、 水平方向でブラケット１側に移動され、穴７をめがけてボルト１９が差し込まれ ることで、ブラケット１にボルト固定されていた。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上部ユニット１７を所定の高さに配置し、ブラケット１側に水 平方向で移動すると、下部ユニット１３と上部ユニット１７との間をシールする パッキン３０（図５参照）がシール面方向で摺動され、めくれが生じてしまうこ とがあり、カーテンウォールの気密、水密性能を低下させてしまう恐れがあった 。また、穴７をめがけて上部ユニット１７を平行移動させ、ボルト１９を穴７に 差し込むのは容易ではなく、取り付け時の施工性も悪かった。

【０００６】 本考案は上記状況に鑑みてなされたもので、パッキンのめくれが生じないよう 、上部ユニットを鉛直方向で移動し取付施工できるＵ字穴付ブラケットを提供し 、もって、施工性、及び気密、水密性能の向上を図ることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案に係るＵ字穴付ブラケットの構成は、直交す る二片を鉛直面方向に配するとともに、この二片をカーテンウォールの背面とマ リオンの側面とにそれぞれ固定し、カーテンウォールをマリオンに取り付けるＵ 字穴付ブラケットであって、マリオンにボルト固定するための穴を一方の片に穿 設し、側端縁が切り欠かれ水平方向に長穴となるＵ字穴を他方の片に形成したこ とを特徴とするものである。

【０００８】

【作用】

側端縁が切り欠かれたＵ字穴が他方の片に形成され、カーテンウォール固定用 のボルトがカーテンウォールの載置後、水平方向にスライドして挿入可能となる ことから、カーテンウォール載置前のボルトの退避が可能となる。ボルトが退避 され、カーテンウォールが鉛直方向で取り付けできるようになり、パッキン同士 がシール面に直交する方向で押圧され、パッキンにめくれが生じなくなる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案に係るＵ字穴付ブラケットの好適な一実施例を図面を参照して詳 細に説明する。 図１は本考案に係るＵ字穴付ブラケットの斜視図、図２はＵ字穴付ブラケット によるカーテンウォール取付時の説明図である。尚、図４、図５に示した部材と 同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。 Ｕ字穴付ブラケット２１は二片が直角となったＬ字形の金具で、二片が鉛直面 方向に配された姿勢で使用される。Ｕ字穴付ブラケット２１の一方の片２１ａに は一対の穴２３が穿設され、他方の片２１ｂには穴２５が穿設されている。 他方の片２１ｂには側端縁２７が切り欠かれたＵ字穴２９が形成され、Ｕ字穴 ２９は水平方向に長穴となっている。Ｕ字穴２９は所定の上下位置で形成され、 Ｕ字穴２９に挿入されたボルト１９（図２参照）は上下方向が位置決めされるよ うになっている。

【００１０】 図２に示すように、Ｕ字穴付ブラケット２１は穴２３に挿入されたボルト９に よりマリオン１１に固定され、他方の片２１ｂがカーテンウォールの背面と対向 するようになっている。カーテンウォールの下部ユニット１３にはボルト１５が 遊嵌され、ボルト１５が穴２５に挿入固定されることで、下部ユニット１３はＵ 字穴付ブラケット２１を介してマリオン１１に固定されるようになっている。 一方、カーテンウォールの上部ユニット１７にはボルト１９が遊嵌され、ボル ト１９は溝３１に沿って水平方向に移動（スライド）可能となっている。

【００１１】 上部ユニット１７を下部ユニット１３に取り付ける際、ボルト１９はＵ字穴付 ブラケット２１に当たらない位置へスライド（退避）される。ボルト１９が退避 された上部ユニット１７は、下部ユニット１３の上方から鉛直方向で移動され、 下部ユニット１３の所定位置に載置される。上部ユニット１７が上方から鉛直方 向で移動されることで、パッキン３０同士がシール面と直交する方向で押圧され 、パッキン３０はめくれが生じることなく密接される。 上部ユニット１７が下部ユニット１３の所定位置に載置された後、ボルト１９ はスライドされ、Ｕ字穴付ブラケット２１の側端縁２７からＵ字穴２９に挿入さ れる。Ｕ字穴２９に挿入されたボルト１９がナットにより固定されることで、上 部ユニット１７はＵ字穴付ブラケット２１を介して所定高さで位置決めされ、マ リオン１１に固定されるのである。

【００１２】 このように、上述のＵ字穴付ブラケット２１を使用すれば、ボルト１９をスラ イドしてＵ字穴２９に挿入できるので、ボルト１９を退避させ、上部ユニット１ ７を鉛直方向から下部ユニット１３の所定位置に載置することがで、上部ユニッ ト１７の位置決めが容易になるとともに、パッキン３０にめくれが生じることが なくなり、気密、水密性能の低下を防止することができるのである。

【００１３】

【考案の効果】

以上詳細に説明したように、本考案に係るＵ字穴付ブラケットは、他方の片に 側端縁が切り欠かれたＵ字穴を形成したので、カーテンウォール固定用のボルト がカーテンウォール載置前に退避され、カーテンウォールを鉛直方向で取り付け できることから、パッキン同士をシール面に直交する方向で押圧でき、パッキン にめくれを生じさせずに取り付けることができる。この結果、カーテンウォール 取り付け時の施工性、及び気密、水密性能を著しく向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るＵ字穴付ブラケットの斜視図であ
る。

【図２】Ｕ字穴付ブラケットによるカーテンウォール取
付時の説明図である。

【図３】従来のブラケットを表す斜視図である。

【図４】カーテンウォール取付時の説明図である。

【図５】カーテンウォール取付時の説明図である。

【符号の説明】

１１ マリオン １７ 上部ユニット（カーテンウォール） ２１ Ｕ字穴付ブラケット ２１ａ 一方の片 ２１ｂ 他方の片 ２３ 穴 ２７ 側端縁 ２９ Ｕ字穴

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直交する二片を鉛直面方向に配するとと
   もに、該二片をカーテンウォールの背面とマリオンの側
   面とにそれぞれ固定し、該カーテンウォールを該マリオ
   ンに取り付けるＵ字穴付ブラケットであって、 前記マリオンにボルト固定するための穴を一方の片に穿
   設し、側端縁が切り欠かれ水平方向に長穴となるＵ字穴
   を他方の片に形成したことを特徴とするＵ字穴付ブラケ
   ット。