JPH0588813B2 - - Google Patents

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JPH0588813B2
JPH0588813B2 JP61153880A JP15388086A JPH0588813B2 JP H0588813 B2 JPH0588813 B2 JP H0588813B2 JP 61153880 A JP61153880 A JP 61153880A JP 15388086 A JP15388086 A JP 15388086A JP H0588813 B2 JPH0588813 B2 JP H0588813B2
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Kunyuki Goto
Keiji Yamaguchi
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Konica Minolta Inc
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Publication of JPH0588813B2 publication Critical patent/JPH0588813B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C3/00Packages of films for inserting into cameras, e.g. roll-films, film-packs; Wrapping materials for light-sensitive plates, films or papers, e.g. materials characterised by the use of special dyes, printing inks, adhesives

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は写真感光材料包装体に関する。 詳しくは写真感光材料にカブリの増加を生じる
ことなく長期に安全な保管が行なえる写真感光材
料包装体に関する。 [発明の背景] 写真感光材料を包装体の内部に収納して包装す
る方法としては、写真感光材料の周囲を直接また
は空隙を置いて覆うよう、各種の包装体が用いら
れて行われている。 写真感光材料の包装体には、その形態におい
て、多種のものが有り例えば、写真フイルムマガ
ジン、カートリツジ、紙函、遮光紙、バリヤ紙、
挟紙、カートン等の他、ハロゲン化銀フイルムの
ロール元巻形態での生保存用として用いる遮光袋
等が有る。 また、包装体の構成基材としては、紙、繊維、
プラスチツク、金属およびこれらの組合せ物等が
使用されている。さらに遮光性を付与するための
着色や文字表示、デザイン等の為に各種のイン
キ、塗料、ラベル、さらにまた各部材を貼り付け
るための接着剤等が用いられている。 これらの写真感光材料包装体は、写真感光材料
の保管、移送等のために用いられるものである
が、従来用いられるものの中には、写真感光材料
がこの保管、移送の間にカブリ等の写真性能に悪
影響を与えるものがあつた。 これらの包装体において、写真感光材料の写真
性能に悪影響を与える因子、その機構について
は、未だ充分解明が為されているとはいえず未解
決の部分が多い。 写真性能に悪影響を与える物質として一部判つ
ているものとしては、ある種のカーボンブラツ
ク、チタンホワイト等の顔料が知られている。こ
れらは種々の塗料、さらには包装体基材そのもの
の中に多く混入されて用いられている。さらには
塗料、インキ、接着剤等の硬化度(焼き度)が不
充分であつたり、また硬化度が充分であつても、
用いられている塗料、インキ、接着剤等に含有さ
れる、例えば、樹脂そのもの、顔料、溶媒、未反
応モノマー、各種添加剤に写真性能に悪影響を与
えるものがあり、包装体として実用に供し得ない
ものがある。 写真感光材料包装体の必要条件は前記した如く
写真感光材料の写真性能に悪影響を与えないこと
が挙げられるが、本来の機能として仕様等を表示
する文字、遮光性付与のための着色、美観を高め
るための着色等がその包装体に応じて付与されな
ければならない。 従つて、包装体を構成する各素材、即ち包装体
基材そのもの、また、それらを貼着する接着剤、
さらには上記基材上に設けられる各種インキ、塗
料等の塗設物、さらに詳しくは、それらを構成す
る樹脂、添加剤、顔料、溶剤等について個別に写
真性能上不活性で安全であることを検討調査する
必要があり、多大の時間と費用を要し、工程管理
が繁雑となるという不都合があつた。 これらの写真カブリ等を改良する方法として
は、例えば、包装体に印刷されているインキであ
れば、特開昭60−26061号公報に記載されている
様に特定の樹脂組成を用いることで、写真性能上
の悪影響を回避する方法が有るが、当該インキ以
外の他の構成素材には適用できなかつた。 また、通常の写真感光材料は前述したような包
装材料中に写真性能上悪影響を与える因子がまつ
たくない場合でもその化学的性質として、熱など
の外敵要因、また経時等によつてカブリ等の増加
は避けることができなかつた。 本発明者等は、鋭意研究の結果、特定の化合物
を写真感光材料の近傍に存在させた包装体が、包
装材料からの写真性能上悪影響を及ぼすことはも
ちろんのこと、その他の熱や経時による写真性能
劣化をも低減せしめる安全な包装体として用いら
れることを見い出し、本発明を為すに至つたもの
である。 [発明の目的] 本発明の目的は、収納される写真感光材料にカ
ブリ等の増加を生じることなく安全な保管が行な
える写真感光材料包装体を提供することにある。 [発明の構成] 本発明の上記目的は、写真感光材料を外気と遮
断して一定空間内に収納する包装体において、前
記一定空間内の写真感光材料の近傍に、元素周期
律表における水素原子を除く族および族の原
子並びにAl、Mn、CoおよびNiの各原子から選
ばれる原子と有機酸とからなる化合物群から選ば
れる少なくとも1つの化合物を存在させる写真感
光材料包装体により達成された。 [発明の具体的構成] 本発明の写真感光材料包装体では、写真感光材
料を外気と遮断して一定空間内に収納するが、本
発明におけるこの一定空間とは、通常密封系と言
われる空間内を指し、例えば写真フイルムマガジ
ンはふた付のプラスチツク製円筒容器内に密封収
納され、該容器内が密封系の一定空間であり、写
真フイルムを内蔵するフイルムマガジンは遮光リ
ボン部分等の通気性を有する非密封部分がありフ
イルムマガジン内は密封系ではない。また、バリ
ヤ袋等のアルミ箔、ポリエチレン、ポリエステル
等からなる樹脂フイルムをヒートシール、その他
の手段で袋状にして密封系を形成したものも本発
明における一定空間である。通常、写真感光材料
の周囲は、何種類かの包装体で包装されて保管、
移送等がされるが、この包装体における写真感光
材料を含む最も内側の密封系内が、本発明の一定
空間である。 本発明においては、上記本発明の一定空間内の
写真感光材料の近傍に、以下に詳述する、周期律
表における水素原子を除く族および族の原子
並びにAl、Mn、Co、およびNiから選ばれる原
子と有機酸とからなる化合物群から選ばれる少な
くとも1つの化合物(以下、本発明の化合物とい
う)を存在させる点に特徴を有する。 上記本発明の化合物を存在させる本発明の一定
空間内に収納される写真感光材料の近傍とは、本
発明の上記一定空間内であれば、写真感光材料に
隣接する位置から距離を隔てた位置まで基本的に
はどこでもよい。 以下、本発明の写真感光材料包装体に用いられ
る写真感光材料と共存させる本発明の化合物につ
いて説明する。 本発明の化合物は水素原子を除く族、即ち、
Li、Na、K、Rb、Cs、Cu、Ag、の各原子、
族、即ち、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、
Hgの各原子、さらにAl、Mn、CoおよびNiの各
原子と有機酸との化合物である。 本発明の化合物は前記の原子と有機酸とで構成
する化合物形態のすべてを包含するものではある
が、本発明において好ましく用いられる有機酸と
原子との組合わせを以下に示す。
【表】 本発明の化合物は1種を単独で用いても2種以
上を組み合わせて用いてもよい。 本発明の写真感光材料包装体において、上記本
発明の化合物を写真感光材料の近傍に存在させる
形態は、前記一定空間内であればとくに制限はな
く、例えば以下の態様が挙げられる。 (1) 本発明の化合物を主成分とする層が包装体基
材上に設けられている形態。 (2) 本発明の化合物が包装体基材中に混入されて
いる形態。 (3) 本発明の化合物が単独で共存している形態。 以下、さらに具体的に説明するが、本発明にお
いて、包装体基材とは、種々の包装体の形態にお
ける骨組み部分を構成する素材自身を指し、例え
ば、紙、繊維、プラスチツク、金属類およびこれ
らの組も合わせ物が挙げられ、各部材を貼着する
ために用いられる接着剤、インキ、塗料等の塗設
物、さらには基材上に設けられるラベル等の補助
部材は包装体基材には含まれないものとする。 前記(1)の本発明の化合物を主成分とする層が包
装体基材上に設けられている形態では、例えば、
本発明の化合物を主成分とする層が包装体基材上
(包装体の写真感光材料が収納される内側であつ
ても外側であつてもよい。以下、包装体基材上は
この意味に用いる。)に独立した本発明の化合物
の溶液塗布処理で設けられるもの、本発明の化合
物の溶液に浸漬、沈着し、乾燥させた部材を包装
体基材上に貼り付けるもの、また本発明の化合物
を一般に塗設層として設けられる塗装材料等の中
に含有させ、該本発明の化合物を含む塗装材料の
層が包装体基材上に設けられるもの、さらに塗設
層中の一構成要素である例えば、顔料等の全部ま
たは一部を本発明の化合物の溶液に浸漬し、乾燥
したものを塗設材料として調製し、包装体基材上
に設けられるもの等があり、上記各々の場合にお
いて、包装体基材上全面に設けられることは勿
論、包装体基材上の一部の面に本発明の化合物を
含有する層が設けられる形態、さらに上記各々の
場合に、本発明の化合物を含む層が包装体基材上
の下塗り層、中間層、最上層のいずれであつても
本発明の効果は達成される。 さらに詳しく言えば、写真性能上悪影響を及ぼ
す因子、例えばある種のカーボン、チタンホワイ
トやロジン変性アルキド樹脂等のようなインキ、
塗料のビヒクルやある種の接着剤等に直接本発明
の化合物を含有あるいは浸漬、乾燥し、基材上に
塗設した場合に、本発明の効果が最も大きいが、
例えば、悪影響を与えるカーボンをカートリツジ
等の基材に用いても、本発明の化合物を含有させ
たラベル、インキ等を同時に用いる等、直接悪影
響を与える因子に作用させない場合でも、本発明
においては効果が得られる。従つて、最も含有さ
せやすい層に本発明の化合物を含有させればよ
い。 本発明の化合物が塗設される時の好ましい形態
の1つとしては、印刷インキ、塗料の中に含有さ
れて用いられ前記の層が設けられる方法が挙げら
れるが、本発明の化合物を含有する樹脂として
は、通常のインキ、塗料に用いられる樹脂、例え
ばアルキド、変性アルキド、ポリビニル、アクリ
ル、エポキシ、ポリウレタン、ポリエステル、フ
エノール、変性フエノール等の各樹脂の単体、ブ
レンド、コポリマー等が挙げられる。 また、他の好ましい形態の一つとしては、バリ
ヤ袋を形成する層として内壁のヒートシール層が
挙げられるが、本発明の化合物を含有する樹脂と
しては、通常のヒートシール層に用いられる樹
脂、例えばポリエチレン等の熱可塑性樹脂が挙げ
られる。 また、他の好ましい形態の1つとしては、遮光
リボン、ラベル、フイルムとスプールとの接合テ
ープに用いられる接着剤層が挙げられるが、本発
明の化合物を含有する接着剤層に用いられる樹脂
としては、通常の接着剤に用いられる樹脂、例え
ばポリエチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニル、アクリル、ポリウレタン、エポ
キシ、ポリ塩化ビニル、合成ゴム等の各樹脂の単
体、ブレンド、コポリマー等が挙げられ、さらに
これらのホツトメルト型、エマルジヨン型、粘着
剤型等任意の接着剤形状に適用できる。 本発明の化合物が包装体基材上に該化合物の層
を独立した処理で設ける場合には、本発明の化合
物を水溶液等の溶液として調製し、該溶液を包装
体基材上に塗設し、乾燥することによつて、包装
体基材上に本発明の化合物の層を形成することが
できる。また、上本発明の化合物の溶液を紙、繊
維等の親水性部材に付着させた部材を、包装体基
材上にラベル等の如く貼り付けて本発明の化合物
を含む層を設けてもよい。 さらに上記本発明の化合物の溶液で、塗設層を
構成する一要素である例えば、顔料を浸漬、乾燥
し、その顔料を用いて例えば、印刷インキや塗料
を調製し、これを基材上に塗設し本発明の化合物
を含む層を設けてもよい。 前記(2)の本発明の化合物が包装体基材中に混入
されている形態では、包装体基材中に前記本発明
の化合物を混入する手段にとくに制限はなく、例
えば紙、繊維、プラスチツク等の包装体基材から
なる場合、これらの包装体基材の製造時に基材中
に混入する手段、具体的には、紙の抄紙段階やパ
ルプ溶解時等で混入する、繊維の紡糸段階等で混
入する、プラスチツクの樹脂混練の段階等で混入
する、等が挙げられる。また、紙、繊維等の場
合、本発明の化合物の溶液中に基材自身を浸漬し
て包装体基材中に本発明の化合物を混入する手段
でもよい。さらに、包装体基材中にさらに紙、繊
維、プラスチツク等の基材の着色のための顔料や
種々の添加剤が混入される場合はこれらを本発明
の化合物の溶液に浸漬、乾燥し基材中に混入させ
る。これらの顔料等を包装体基材中に含ませる前
に、本発明の化合物の溶液に浸漬し、前処理を施
した顔料を基材中に混入させる手段も本発明の範
囲に包含される。上記各々の場合において、包装
体基材が包装体の全体に用いられてもよく、包装
体の一部に用いられてもよい。さらに詳しく言え
ば、写真性能上悪影響をおよぼす因子、例えばあ
る種のカーボン、チタンホワイト等を含むカート
リツジ、スプール、紙等に直接本発明の化合物を
含有あるいは浸漬せしめて混入した場合に本発明
の効果が最も大きいが、例えば悪影響を与えるイ
ンキが塗設された写真フイルムマガガジンに用い
ても、本発明の化合物を混入したスプール等を同
時に用いる等、直接本発明の化合物を悪影響を与
える因子に作用させない場合でも本発明において
は効果が得られる。従つて、最も混入させやすい
基材に本発明の化合物を混入すればよい。 本発明の包装体基材に用いられる紙、繊維、プ
ラスチツクは特に制限はなく、繊維としては、例
えばレーヨン、ナイロン、ポリエステル、アクリ
ル、アセテート等が挙げられ、プラスチツクとし
ては、例えばポリスチレン、ポリエチレン、ポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、合
成ゴム等の単体、ブレンド、コポリマー等各種樹
脂が挙げられる。 本発明の化合物を包装体基材の製造時に該基材
中に混入する方法をさらに詳しく説明すると、基
材が紙の場合、紙の製造段階の抄紙工程、パルプ
溶解時に分散し混入する、抄紙終了後乾燥前に本
発明の化合物の溶液に浸漬処理等が挙げられる。
繊維の場合、繊維を構成する糸の樹脂材料中に混
入した後紡糸するもの、紡糸の段階で本発明の化
合物の溶液と接触させるもの、糸から繊維に織り
上げる任意の段階で本発明の化合物の溶液と接触
させるもの等が挙げられる。プラスチツクの場
合、本発明の化合物を樹脂製造時に混入するも
の、樹脂製造後混練時に混入するもの、等任意の
工程で本発明の化合物を混入することができる。
また、これらの場合、本発明の化合物を固体状態
で混入することと共に、本発明の化合物を水等の
溶媒に溶解した溶液として用いることも任意選択
できる。 また、以上に述べた紙、繊維、プラスチツク等
に着色のための顔料や種々の添加剤等が混入され
る場合、これらに本発明の化合物を含有または浸
漬、乾燥等の処理後混入することも可能である。 前記した本発明の化合物を包装体基材中に混入
させる手段は、例えば抄紙工程で混入し、得られ
た紙基材をさらに浸漬する等のように重複して用
いることもできる。 前記(3)の本発明の化合物が単独で共存している
形態では、本発明の化合物は固体の状態、例えば
微粒子状の結晶、塊状の結晶、粉末状等、または
水等の溶媒に溶解もしくは分散させて用いること
ができる。 本発明の化合物を固体状態で用いる場合、例え
ば通気性のある適宜の小容器に本発明の化合物を
収納して、写真感光材料の近傍に共存させて包装
される。 上記通気性のある小容器の例としては、例え
ば、和紙等の紙類、天然または合成繊維からなる
織布、不織布類、または微小な通気孔を有する合
成樹脂からなるフイルム袋、プラスチツク容器等
が挙げられる。 また、固体状態で用いる他の例としては、包装
材料の形状における間隙や凹部を利して本発明の
化合物を適用する方法がある。 包装料料中のさしつかえない部分、例えばスプ
ールの中空、写真フイルムマガジンを収納する容
器のフタおよび底面、バリヤ袋内壁、写真フイル
ムマガジン収納容器内壁等に任意のポケツトをつ
くり、本発明の化合物を共存させる等である。 さらに、本発明の化合物を溶液に溶解または分
散して用いる場合、該本発明の化合物の溶液中に
親水性の紙、布等の部材を浸漬し、該部材を乾燥
して、前記本発明の一空間内の所定箇所にポケツ
ト等を設けて収納させるまたは取り付けてまたは
内装する等して写真感光材料と共存させて用いる
ことができる。 上記(1)〜(3)で示したそれぞれの本発明の態様
は、単独で用いてもよいし、2つ以上の手段を組
み合わせて用いてもよい。 また、本発明の化合物を溶液として用いる場合
に特に好ましい化合物としては、前記で挙げた化
合物の内の酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸
カリウム、酢酸マグネシウム、酢酸亜鉛、酢酸マ
ンガン、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸
亜鉛等が挙げられる。 また、本発明の化合物を溶解する溶媒として
は、通常の水の他、メタノール、エタノール等の
アルコール類、エチルエーテル、グリセリン等が
用いられるが、本発明の化合物の種類によつて不
溶あるいは難溶のものがあるため、使用の目的等
に応じて選択するのが好ましい。 本発明の写真感光材料包装体に用いられる上記
本発明の化合物の使用量は、本発明の化合物の種
類、収納される写真感光材料の種類、本発明の化
合物が用いられる形態等によつても大きく異なる
が、包装体の構成素材中に含まれる写真性能に悪
影響を与える物質または因子によつて決定される
のが好ましい。 前記(1)の本発明の化合物を主成分とする層を包
装体基材上に設ける形態および(2)の本発明の化合
物を包装体基材中に混入する形態においては、上
写真性能上悪影響を与える因子、例えば一部のカ
ーボン、変性アルキド樹脂等に直接作用させる場
合は、それらに対して本発明の化合物を1〜100
重量%で用いるのが好ましい。 また、例えば、悪影響を与えるカーボンをカー
トリツジ等に用いても、本発明の化合物を含有さ
せたラベル、インキ等を同時に用いるなど直接作
用させない場合は、部材レベル、例えばインキ、
紙、接着剤等の本来の機能あるいは性質を損なわ
ない範囲で含有させるのが好ましく、その限度は
それぞれにより異なるが、通常、それら部材に対
して30重量%以下を用いるのが好ましい。 また、本発明の化合物を溶液にして浸漬、乾燥
を行ない含有させる場合は、前記のように直接ま
たはそれ以外の作用を考慮して、また本発明の化
合物の溶解度にも左右されるが、通常0.1〜30重
量%の範囲の中から任意に選択することができ
る。 前記(3)の本発明の化合物を単独で共存させる形
態においては、製品として写真感光材料の包装体
を考えた場合、本発明の化合物を共存させられる
量には限度があり、その範囲は製品の種類によつ
ても変化するが、通常用いられる量としては、製
品当たり、本発明の化合物の3g以下が好まし
く、この範囲から適宜に選択される。 本発明の化合物を溶液として、紙、繊維等に浸
漬し、感光材料の近傍に存在させる場合、好まし
くは0.1〜30%の濃度の溶液を使用し、前記使用
量を考慮したうえで適宜のサイズに切断して共存
させるのが好ましい。 また、本発明の化合物を近傍に存在させる包装
体は、前記写真感光材料の熱による写真性能の劣
化あるいは経時による劣化を低減せしめることが
可能である。包装体を形成する基材中に写真性能
上悪影響を与える因子がない場合は上記写真性能
の劣化を低減せしめる効果は大きいが、包装体基
材中に写真性能上悪影響を与えるものがある場合
でも熱劣化、経時劣化の低減に効果を示す。この
場合、本発明の化合物の量は各包装体材料の部材
レベルで1ケ所に本発明の化合物を集中させて用
いてもよいが、2ケ所以上に分散し合計で必要量
を満足してもよい。 写真性能上悪影響を与えるものがある場合に
は、前述した必要量で悪影響を与える物質による
劣化の低減効果を示し、それ以上の化合物の量
は、熱劣化、経時劣化の減少に効果を示す。ま
た、写真性能上悪影響を与える因子が包装体材料
中に存在しない場合には、使用したすべての化合
物の量が熱劣化、経時劣化の減少に効果を示す。
従つて、本発明の化合物の使用量としては、包装
体材料中の劣化因子の有無、または劣化因子の劣
化レベル、あるいは収納する感光材料の種類によ
つて異なるが、通常、感光材料1m2当り50g以下
の範囲で適宜の量が用いられる。 本発明の化合物を近傍に存在させる包装体が適
用される写真感光材料はあらゆる写真感光材料で
あり、例えば、X−レイ写真感光材料、印刷用リ
ス型写真感光材料、黒白型写真感光材料、カラー
写真感光材料等が挙げられ、この他の写真感光材
料にも適用される。 [発明の具体的実施例] 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説
明するが、本発明の実施の態様はこれらに限定さ
れるものではない。 実施例 1 対乳剤性に悪影響を与えるカーボン(三菱カー
ボン#45)を含有する黒色塗料が内側に塗装され
ている写真フイルムマガジンにおいて、ステアリ
ン酸ナトリウムを黒色塗料中の前記カーボンに対
して5重量%を添加した塗料を用いて塗装し写真
フイルムマガジンを作製した。装填したフイルム
はサクラSR−400フイルムである。係る試料をNo.
1とする。 実施例 2 対乳剤性に悪影響を与えるホツトメルト型接着
剤(ユニーク社製ユニメルト)を用いて遮光リボ
ンが貼着されている写真フイルムマガジンにおい
て、前記ホツトメルト型接着剤に対してクエン酸
カルシウムを2重量%添加して写真フイルムマガ
ジンを作製した。装填したフイルムは試料No.1と
同じであり、係る試料をNo.2とする。 実施例 3 対乳剤性に悪影響を与える前記カーボンを含有
する遮光紙を用いてサクラSR−400フイルムを装
填したカートリツジにおいて、遮光紙を酢酸マグ
ネシウムの3重量%溶液に浸漬し乾燥したものを
内装してカートリツジを作製し、試料No.3を得
た。 実施例 4 対乳剤性に悪影響を与える酸化チタンを含むイ
ンキで印刷された遮光紙を用いてサクラSR−400
フイルムを装填したカートリツジにおいて、前記
酸化チタンを乳酸カルシウムの5重量%溶液に予
め浸漬し、該処理済酸化チタンを含有させたイン
キを用いてカートリツジを作製し、試料No.4を得
た。 実施例 5 対乳剤性に悪影響を与える前記ホツトメルト型
接着剤を用いて遮光リボンが貼着されている写真
フイルムマガジンにおいて、前記遮光リボンをマ
ガジン本体に貼着する前に酢酸亜鉛の1重量%溶
液に浸漬し、次いでホツトメルト接着を行ない写
真フイルムマガジンを作製し、試料No.5を得た。
装填したフイルムは試料No.1と同じである。 実施例 6 対乳剤性に悪影響を与えるロジン変性ルキド樹
脂インキがフイルムマガジン基材上に塗工されて
いる写真フイルムマガジンにおいて、クエン酸コ
バルトをインキに対し5重量%添加したインキを
用いて写真フイルムマガジンを作製し、試料No.6
を得た。装填したフイルムは試料No.1と同じであ
る。 実施例 7 対乳剤性に悪影響を与えるロジン変性アルキド
樹脂インキがフイルムマガジン基材上に塗工され
ている写真フイルムマガジンを、酢酸マンガンの
5重量%溶液に浸漬して乾燥させ、5cm×2cmの
大きさに切断した紙片と共存させてバリヤ袋に入
れて試料No.7を得た。装填したフイルムはNo.1と
同じである。 実施例 8 対乳剤性に悪影響を与える前記ホツトメルト型
接着剤を用いて遮光リボンが貼着された写真フイ
ルムマガジンを、ステアリン酸アルミニウムの3
重量%溶液に浸漬して乾燥させ、5cm×2cmの大
きさに切断した紙片と共存させてバリヤ袋に入れ
て試料No.8を得た。装填したフイルムは試料No.1
と同じである。 実施例 9 対乳剤性に悪影響を与える四三酸化鉄を含有し
たポリスチレン性樹脂成型品を用いてサクラSR
−400フイルムを装填したカートリツジを、ステ
アリン酸マグネシウム0.1gを和紙の袋に入れて
共存させてバリヤ袋に入れて試料No.9を得た。 実施例 10 対乳剤性に悪影響を与えないカートリツジにお
いて、カートリツジ内に用いる遮光紙のポリエチ
レン被覆層に酢酸カリウムをポリエチレンに対し
10重量%の割合で添加したものを用いてカートリ
ツジを作製し、試料No.10を得た。装填したフイル
ムは試料No.1と同じである。 実施例 11 対乳剤性に悪影響のない写真フイルムマガジン
を、乳酸バリウムの7重量%溶液に浸漬して乾燥
させ、5cm×2cmの大きさに切断した紙片と共存
させてバリヤ袋に入れて試料No.11を得た。装填し
たフイルムは試料No.1と同じである。 実施例 12 対乳剤性に悪影響を与える当ボールの製造時に
ステアリン酸カルシウムを5重量%含有したデン
プンのりを用いて製造したものを、サクラXレイ
フイルムAタイプと共にバリヤ袋に入れて試料No.
12を得た。 実施例 13 対乳剤性に悪影響を与える酸化チタンを含む挟
紙を酢酸リチウムの2重量%溶液に浸漬し乾燥し
たものと、サクラXレイフイルムAタイプをバリ
ヤ袋に入れて試料No.13を得た。 実施例 14 対乳剤性に悪影響を与える酸化チタンを含む挟
紙とサクラXレイフイルムAタイプを、ポリエチ
レン被覆層で内装されているバリヤ袋のポリエチ
レン被覆層当たり5重量%の乳剤コバルトを含有
させたバリヤ袋に入れて試料No.14を得た。 実施例 15 対乳剤性に悪影響を与えない当ボールを酢酸ナ
トリウムの2重量%溶液に浸漬して乾燥したもの
と、サクラXレイフイルムAタイプをバリヤ袋に
入れて試料No.15を得た。 実施例 16 対乳剤性に悪影響を与えない挟紙を乳酸マグネ
シウムの3重量%溶液に浸漬し乾燥したものとサ
クラXレイフイルムAタイプをバリヤ袋に入れて
試料No.16を得た。 比較例 1 実施例−1の比較として、試料No.1において、
ステアリン酸ナトリウムを添加しない以外は同様
にして包装試料No.1を得た。 比較例 2 実施例−2,5および8の比較として、試料No.
2において、本発明の化合物を用いない以外は同
様にして比較試料No.2を得た。 比較例 3 実施例−3の比較として、試料No.3において、
本発明の化合物を用いない以外は同様にして比較
試料No.3を得た。 比較例 4 実施例−4の比較として、試料No.4において、
本発明の化合物を用いない以外は同様にして比較
試料No.4を得た。 比較例 5 実施例−6および7の比較として、試料No.6に
おいて、本発明の化合物を用いない以外は同様に
して比較試料No.5を得た。 比較例 6 実施例−9の比較として、試料No.9において、
本発明の化合物を用いない以外は同様にして比較
試料No.6を得た。 比較例 7 実施例−10および11の比較として、試料No.10に
おいて、本発明の化合物を用いない以外は同様に
して比較試料No.7を得た。 比較例 8 実施例−12の比較として、試料No.12において、
本発明の化合物を用いない以外は同様にして比較
試料No.8を得た。 比較例 9 実施例−13および14の比較として、試料No.13に
おいて、本発明の化合物を用いない以外は同様に
して比較試料No.9を得た。 比較例 10 実施例−15および16の比較として、試料No.15に
おいて、本発明の化合物を用いない以外は同様に
して比較試料No.10を得た。 以上の実施例−1〜16および比較例−1〜10で
得たそれぞれの試料を密封容容器に入れ、それぞ
れ以下の表−1の条件で保管処理した。
【表】 上記の保管処理済包装体試料中に内装されたサ
クラR−400フイルム(カラー)とサクラXレイ
フイルムAタイプ(白黒)を全て未露光のまま通
常の現像処理し、各フイルムの濃度を測定した。
結果を表−2および3に示す。 ここで、比較試料−7については、保管条件(A)
と(C)の2条件で行ない、それぞれ得られた試料を
No.7−1、7−2とする。また、比較試料10につ
いても、保管条件(B)と(D)の2条件で行ない、それ
ぞれ得られた試料をNo.10−1、10−2とする。 また、得られたフイルム濃度は以下の如くで評
価した。 [サクラSR−400フイルムの場合] ◎…試料No.7−2[比較試料7の保管条件(C)処理]
と同じ濃度レベル 〇…試料No.7−1[比較試料7の保管条件(A)処理]
と同じ濃度レベル △…[〇+(0.01〜0.1)]の濃度レベル ×…[〇+(0.1〜0.5)]の濃度レベル なお、写真フイルムマガジン、カートリツジな
どの包装体の種類による変動は誤差範囲であつ
た。 [サクラXレイフイルムAタイプの場合] ◎…試料No.10−2[比較試料10の保管条件(D)処理]
と同じ濃度レベル 〇…試料No.10−1[比較試料10の保管条件(B)処理]
と同じ濃度レベル ×…[〇+(0.01〜0.1)]の濃度レベル
【表】 色のそれぞれの濃度レベルを表わ
す。
【表】
【表】 表−2および表−3の結果から明らかなよう
に、本発明の化合物を写真感光材料の近傍に存在
させた写真感光材料包装体では、写真性能に悪影
響を与える因子が含まれているものでも、経時で
の写真性能への悪影響が全く見られず、さらに悪
影響を与える因子が含まれていない包装体に本発
明の化合物を用いた場合には、50℃〜60℃程度の
温度下に保管された際に生じるカブリの発生も完
全に抑えられていることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 写真感光材料を外気と遮断して一定空間内に
    収納する包装体において、前記一定空間内の写真
    感光材料の近傍に、元素周期律表における水素原
    子を除く族および族の原子並びにAl、Mn、
    CoおよびNiの各原子から選ばれる原子と有機酸
    とからなる化合物群から選ばれる少なくとも1つ
    の化合物を存在させることを特徴とする写真感光
    材料包装体。
JP15388086A 1986-06-30 1986-06-30 写真特性上安全な保管ができる写真感光材料包装体 Granted JPS638737A (ja)

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