JPS58190381A - 食品保存用包装体，該包装体に用いる包装材及び該包装材に使用する塗料の製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、食品の保存性を高めた包装体の製造法に関
するものであり、またそのための包装材及びそれに用い
る食品保存用塗料の製造法に関するものでもある。

この発明は、食品のかびや腐敗を防ぎ、その保存性を高
めることを目的としている。

アルコールは、多くの防ばい剤や防腐剤のごとくその人
体への有害性を心配せずとも使用できるため、食品の保
存性を高める目的でしばしば用いられている。しかし、
食品によっては、アルコールが直接触れると風味や品質
に影響を与えることがあり、使用できないことがある。

このような欠点を除き、アルコールが直接食品に接触し
ないようにした方法として、例えば小形容器に直接ある
いは脱脂綿等の吸着体とともにアルコールを入れ、食品
を該容器とともに密封包装する方法（特公昭９−４５８
７）、あるいはアルコールが吸着している吸着体をアル
コールが透過ｉる材質よりなる袋などに入れ、食品とと
本に密封包装する方法（％公昭５５−２２７３）などが
提案されている。

しかし、いずれの方法も食品を包装する際、従来加えて
なかったアルコールの入った容器や袋を入れなければな
らず、特に高速で連続包装する場合、包装装置の改善等
もおこなわなければならず、余分の手間や費用を要した
。しかも、このようにした食品の包装体は、アルコール
の容器等を幼児があやまって口に入れる等の危険も存在
する。

この発明は、このような従来のアルコールとともに食品
を密封包装する食品の保存用包装体の欠点を改西したも
のであり、これにより包装設備の改良や余分の手間をか
けすとも包装ができ、しかもた品の品質を変えることな
くかびや腐敗を防ぐ食品包装体を得ることができた。

すなわち、この発明は、多孔質吸着体にエチルアルコー
ルを吸着させた後、後着削と混合して食、ζい゛１．任
用塗料となし、この食品保存用塗料を包装材Ｖこ塗布し
て包装した際、包装体内部に該塗装面食品を密封包装し
包装体とするものである。

次に、本発明を更に詳しく説明する。

この発明は、和洋の生菓子・半生菓子、パン、もち、乳
製品、海産物、奥畜産物あるいはそれらの加工物等かび
や腐敗の生じゃすい食品を対象としている。

この発明に用いる多孔質吸着体とは、エチルアルコール
を物理的あるいは化学的に吸着保持し、経時的に放出す
る多孔質素材を指し、例えば、合成ゼオライト、焼結ア
ルミナ、多孔質シリカガラス、セラミックス、多孔質プ
ラスチック、石こう等が用いられる。特に、けい酸化合
物は、例えばシラノール基あるいは水酸基等とアルコー
ルが弱い化学結合をするらしくアルコールの保持性が良
く、これにＣＨ３、Ｃ４Ｈ１１、Ｃ８Ｈ１７−等のアル
キル基で化学修飾したもの、あるいはポーラスポリマー
等はアルコールの保持力や揮散速度の適したものを任意
に用いられるので大変望ましい。

また、接着剤としてシェラツク、ニトロセルロース、ア
クリル樹脂、ビニルアルコール、酢酸ビニル等アルコー
ルを吸着した多孔質吸着体を加えても接着力の低下が小
さいものが望ましく、カゼイン、と初等アルコールを吸
着した多孔質吸着体を加えると接着力が著しく低下する
ものは、望ましくない。なおアクリル系、酢酸ビニル系
等のエマルジ四ンタイプの接着剤は、多孔質吸着体をし
っかり固着するため大変望ましい。

更にまた、この発明でいう包装材には、箱、袋、缶等包
装体外周材のみならず個装用包装紙、中箱、仕切板、し
き紙、インナーシール、緩衝材等食品とともに包装体に
封入する材料をも含めるものである、 この発明の食品保存用包装体は、その包装体内部にエチ
ルアルコールを吸着した多孔質吸着体と接着剤を混合し
た塗料が塗布されている塗装面が存在する。

この塗装面の表面は、接着剤が固化・乾燥し九披膜で被
われたものとなり、食品とアルコールが直接接触するの
を妨げると同時にアルコールの無制限な揮散を制限して
いる。

従って、多孔質吸着体及び接着剤の種類・輩等を選ぶこ
とにより所望の揮散速度を有する包装体とすることがで
き、食品の種類、保存期間等圧よシ最も適した揮散速度
に調整することが可能である。

表面に接着剤が存在せずにアルコールが自由罠揮散する
状態で食品を密封包装する従来の包装体の場合、アルコ
ールは無制限にどんどん蒸発し、内圧が高まるため、例
えばビニル袋などを用いた場合、袋は膨張し、シールが
不完全だと包装体内部のアルコール蒸気が外部へ逸散す
る恐れがある、しかも、一度アルコール蒸気が逸散した
場合、アルコールの蒸気圧が低下し、以後アルコールが
補給されないため、食品にかびや腐敗が発生する危険が
増大する。

しかし、この発明の包装体は、アルコール揮散速度を適
度なものとすることによシ一定のアルコール蒸気圧が保
たれるものとすることができ、食品は常にアルコール蒸
気のふん囲気中に保たれたものとなる。しかも、容器を
一時的に開封したりシールが不完全なため内部のアルコ
ール蒸気が一部逸散しても塗装面よりアルコールが揮散
して補給されるため常にある濃度以上のアルコールの蒸
気圧が保たれ、長期間安全に食品を保存することが百丁
能となる。

この発明の食品保存用塗料は、多孔質吸着体にエチルア
ルコールを吸着させた後、接着剤と混合することＫより
製造される。

この際、使用する多孔質吸着体の粒度が大きすぎると後
で塗装する時、包装材への接着が悪く包装処理の際はく
離するおそれがあり、小さすぎるとアルコールの吸着量
が少なく、シかも印刷効率が悪くなるため、５０〜５０
０メツシエとするのが望ましい。アルコールを吸着した
多孔質吸着体と接着剤との混合比率は、塗装のしやすさ
、接着の強さ等を考慮して決めるが多孔質吸着体：接着
剤を１＝３から３：ｌとするのが望ましく、この際必ｆ
Ｊ　Ｋ　Ｇじ溶剤を用いるようにする。特に、溶剤と混
合したエマルジヲンタイプの接着剤を用いた場合、多孔
質吸着体との比を１：１前後とすると、塗布がしやすく
、接着力も強いものとなり、吸着体がはく離せず、しか
もアルコールの揮散速度等も望ましいものとなる。

なお、アルコールを吸着させるには、アルコール或いは
アルコール溶液中に多孔質吸着体を浸漬させた後、引き
上げる等することＫより行われる。

更に、着色せる多孔質吸着体を使用することにより、或
いは食品保存用塗料に顔料等の着色料を加えることによ
り任意の色彩のものとすることも可能である。

このようにして得た食品保存用塗料を、密封包装した際
、包装体内部に塗装面が来るように包装材に塗布するこ
とにより食品保存用包装材が製造できる。

塗装は、例えば刷毛、スポンジロール、スタンプ、スプ
レー等通常塗料を塗布する方法により行い得るが、大量
に処理するには、オフセット等の印刷装置にて塗布する
のが望ましい。この際、エマルジ冒ンタイプの接着剤を
用いシルクスクリーンにより印刷することにより特に厚
く塗布することができ、多量のアルコールが保持でき、
長時間少しずつアルコールが揮散するものとすることが
でき、長期間食品を保存するのに適したものとなる。

また、種々の色に着色されている食品保存用塗料をイン
キとして所望の模様、文字等を印刷することＫより包装
材の印刷と食品保存用塗料の塗布とを同時に行うことも
可能である。

このようにして作られた食品保存用包装材を用いて食品
保存用塗料が塗布されている塗装面が包装体内部に封入
されるように食品を密封包装することにより保存性の良
い食品保存用包装体とすることができる。

この際、食品保存用塗料は、あらかじめ包装材Ｋ１１ｌ
布しておいてもよく、包装する直前に包装材に塗布して
食品を包装するようにしてもよい。

次にこの発明の実施例について説明を行う。

鴨Ｐ！！！４作」　１ １４０〜２６０メツシユのシリカゲルをエチルアルコー
ルに浸漬後取出し、アルコールを水切り後およそ１０°
Ｃの気流中に短時間広げシリカゲル表面に付着している
アルコールを乾かす。一方、エマルジ１７タイプの酢酸
ビニル系接着剤５０部と水５０部を乳化剤とともに混合
して接着剤をエマルシ冒ントナシ、コのエマル９１７１
００部に先に用意したアルコールを吸着したシリカゲル
１００部を攪拌しながら加え、均一となるように混合し
て食品保存用塗料とした。

次いで、この食品保存用塗料をボール箱底部内面及びふ
た部内面にスポンジロールを用いて塗布し、塗料を固化
させることによ抄食品保存用包装材とした。

この食品保存用包装材に常法に従ってカステラを入れふ
たをした後、その外周をアルコール非透過性プラスチッ
クにて密封包装し、食品保存用包装体とした。

このカステラの保存用包装体を２８Ｃ湿度８０％の雰囲
気中に３か月及び６か月保存したものは、いずれもプラ
スチックフィルムの膨張が認められず、また中のカステ
ラにもかびや腐敗が認められなか−た。

一方、同様の方法によって得たアルコールを板前したシ
リカゲルをアルコール蒸気が透過する耐水処理した和紙
の袋に入れたものといっしょにカステラをボール箱に入
れ、アルコール非透過性プラスチックフィルムにて密封
包装した包装体は、３か月後にはアルコール蒸気により
プラスチックフィルムの彬脹が認められ、６か月後には
一部の包装体はシール部からアルコールが逸散したため
か、かびの発生が認められた。

更にまた、アルコールを加えずにカステラをボール箱に
入れてプラスチックフィルムにて密封包装したものは、
３か月後にすでに多数のかびが発生していた。

実施例　２ 酢酸ビニル系エマルジョン接着剤６０部に水４０部をυ
ＩＩえ、乳化剤を用いて乳化混合する。次いでアルコー
ルを吸着させた８０〜１２０メツシユのけいそう±８０
部と茶色の顔料を加え混合し、存用塗料とする。

次いで、この食品保存用塗料を用いて白色ボール紙に商
品名、マーク、製造者名等をシルクスクリーン法にて印
刷し、食品保存用のしき紙とした。

この食品保存用のしき紙といっしょにスライスした食パ
ンをポリエチレン袋に入れ密封してパンの保存用包装体
とした。

このパンの保存用包装体及び食品保存用のしき紙を入れ
ずに食パンのみを密封包装した対照品を２７°Ｃの雰囲
気中に放置したところ対照品は３８目にかびの発生が昭
められたが、保存用包装体は１か月経過してもかびが認
められなかった。

実施例　３ アルコールを吸着させた６０〜１００メツシーの多孔質
プラスチック（エチレン酢酸ビニル・コポリマー）にグ
ラビア用印刷インキを加え種々の色に着色したもの７０
部とアクリル系接着剤３０部の割合で混合し、必要に応
じ溶剤を加え塗料時の延び等を調節して種々の色をした
食品保存用塗料を併た。

次いで、この食品保存用塗料を用いプラスチックノート
に印刷し、印刷面が内面に来るように容２を状に成形し
食品包装材とした。

次いで、この包装材に大福もちを密封し、食品保存用包
装体とした。

この大福もちの保存用包装体を９−１１月の３か月間室
内に放置した後、開封したところかびや腐敗は認められ
なかった。

耗施例　４ ′鵠施１’４１１に記載の食品保存用塗料に色素を加え
衿色した食品保存用塗料とし、この塗料を用いて和紙に
模様を印刷して食品保存用包装紙とした。

次いで、この食品保存用包装紙に包んだ複数個のくりま
んじゅうを箱に入れ、密封包装し、良品１マ仔用包装体
とした。

こＪ）保存用包装体としたくりまんじゅうは、６かＬ４
後でも喫食＝ｉｒ能であ−たが、食品保存Ｆ月包装祇ζ
り１代りに和紙にて包んだくりまんじゅうは、３か１１
後すでにかびが情事し、溝臭も生じ喫食に向（えられな
かった。

特許出願人　　森永製菓株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　食品を密封包装する際に、エチルアルコールをｒ！
   ！Ｌｍｕた多孔質吸着体と接着剤とを混合した食品保存
   用塗料が塗布されている塗装面が包装体内部に封入され
   るように包装することを特徴とする食品保存用包装体の
   製造法。 ２　多孔質吸着体にエチルアルコールを吸着させた後、
   接着剤と混合した食品保存用塗料を、密封包装した際、
   包装体内部に塗装面が来るように包装材に塗布すること
   を特徴とする食品保存用塗料柑の製造法。 ３　多孔質吸着体にエチルアルコールを吸着させた後、
   接着剤と混合したことを特徴とする食品株／ｆ用塗料の
   製造法。 ４　接着剤がエマルジョンタイプであることを特徴とす
   る特許請求の範囲第３項記載の食品保存用塗料の製造法
   。