JPH0588811A - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JPH0588811A
JPH0588811A JP25160291A JP25160291A JPH0588811A JP H0588811 A JPH0588811 A JP H0588811A JP 25160291 A JP25160291 A JP 25160291A JP 25160291 A JP25160291 A JP 25160291A JP H0588811 A JPH0588811 A JP H0588811A
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resonance circuit
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JP25160291A
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Yasuhiro Fukuzaki
康弘 福崎
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Wacom Co Ltd
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Wacom Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 位置指示器をコードレスとすることができる
とともに安価な部品のみで構成できる位置検出装置を提
供する。 【構成】 センス部1の近傍に設けたループコイル19
に交流信号を供給して電波を発生させ、これによって位
置指示器を構成する共振回路18に電磁エネルギーを蓄
えさせ、該共振回路18から発信される電波によってセ
ンス部1の各導体1−1〜1−8に発生する誘導電圧を
マルチプレクサ2を介して順次取出し、これらを前記交
流信号に同期した検波信号で同期検波し、さらに積分
し、極性変化を検出し、前記センス部1の特定の導体の
選択タイミングと前記極性変化の検出タイミングとの時
間差を計測することにより、共振回路18の位置を求め
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置指示器の指示位置
を検出する位置検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図2は従来の位置検出装置の一例を示す
もので、図中、1はセンス部、2はマルチプレクサ、3
は励振用コイル、4は信号発生回路、5は電流ドライ
バ、6は増幅器、7は同期検波回路、8は低域フィルタ
(LPF)、9はゼロクロス検出器、10はタイマであ
る。
【0003】センス部1は位置検出方向、例えばX方向
に互いにほぼ平行に並設された複数の導体1−1〜1−
8からなっており、その各一端は共通に接地され、ま
た、各他端はマルチプレクサ2に接続されている。マル
チプレクサ2は信号発生回路4より加えられる所定のサ
ンプリング信号に従って、導体1−1〜1−8より一の
導体を順次選択する。励振用コイル3はオペレータの操
作に応じて任意の位置に移動し得る位置指示器を構成す
るもので、信号発生回路4より電流ドライバ5を介して
所定の周波数の交流信号が供給されている。同期検波回
路7には信号発生回路4より励振用コイル3に加えられ
る信号と同一の信号が加えられており、また、タイマ1
0には前記サンプリング信号のうちの特定の信号、例え
ば導体1−1を選択する信号に同期したスタートパルス
が加えられている。ゼロクロス検出器9は入力電圧がプ
ラスからマイナス(又はマイナスからプラス)に変化す
る時、ストップパルスを出力する。
【0004】励振用コイル3は前記交流信号に基く交流
磁界を発生しており、これは各導体1−1〜1−8に誘
導電圧を発生させる。各誘導電圧はマルチプレクサ2に
より順次サンプリングされ、増幅器6で増幅され、同期
検波回路7で同期検波され、さらに低域フィルタ8で積
分される。
【0005】ここで、前記磁界の各導体に対する向きは
励振用コイル3の中心位置(指示位置)を境として逆で
あり、誘導電圧の位相も指示位置を境として反転するた
め、同期検波回路7の出力電圧も指示位置を境として逆
極性の電圧となる。従って、低域フィルタ8の出力電圧
LPF は図3に示すように指示位置Sに対応して0
[V]を交差するものとなり、そのゼロクロス点がゼロ
クロス検出器9で検出される。
【0006】一方、タイマ10はスタートパルスが入力
された時点、即ち導体1−1が選択された時点から時間
の計測を開始しており、該計測はゼロクロス検出器9か
らのストップパルスによりストップされるため、計測し
た時間は導体1ー1から指示位置Sまでの距離に対応し
たものとなる。また、前記ゼロクロス点は励振用コイル
3の中心位置が導体1−1〜1−8間(但し、両端の導
体1−1及び1−8の真上付近を除く。)にあれば検出
できるので、センス部1のほぼ全ての領域で位置検出で
きる。
【0007】しかしながら、前記装置では励振用コイル
3に交流信号を供給するためのコードが必要不可欠であ
って、これが位置指定の操作性を悪くするという欠点が
あった。
【0008】図4は位置指示器をコードレスとなし得る
従来の位置検出装置の他の例、ここでは出願人の出願に
かかる特願昭61−213970号(特開昭63−70
326号公報参照)の「位置検出装置」を示す。同図に
おいて、11はセンス部、12は選択回路、13は共振
回路、14は送受切替回路、15は送信回路、16は受
信回路、17は処理装置である。
【0009】センス部11は位置検出方向、例えばX方
向に互いにその一部が重なり合う如くほぼ平行に並設さ
れた複数のループコイル11−1〜11−48からなっ
ており、その各両端は選択回路12に接続されている。
選択回路12は処理装置17より加えられる所定の選択
信号に従って、ループコイル11−1〜11−48より
一のループコイルを順次選択する。共振回路13はコイ
ル及びコンデンサを含み、所定の周波数を共振周波数と
するもので、オペレータの操作に応じて任意の位置に移
動し得る位置指示器を構成する。送受切替回路14は前
記選択された一のループコイルに送信回路15及び受信
回路16を交互に切替接続する。送信回路15は前記送
受切替回路14を介してセンス部11の一のループコイ
ルに前記所定の周波数の交流電流を供給する。受信回路
16は前記送受切替回路14を介してセンス部11の一
のループコイルより前記所定の周波数とほぼ同一周波数
の信号の電圧値を取出す。処理装置17は前記受信回路
16にて取出されたセンス部11の各ループコイルに対
応した電圧値から共振回路13の指示位置を算出する。
【0010】選択回路12により選択されたセンス部1
1の一のループコイルが送受切替回路14を介して送信
回路15に接続され、所定の周波数の交流電流が供給さ
れると、該一のループコイルからは所定の周波数の電波
が発生する。該電波は共振回路13を励振し、これに電
磁エネルギーを蓄えさせる。この後、前記一のループコ
イルが送受切替回路14を介して受信回路16に接続さ
れると、該一のループコイルからの電波の発生は停止す
る。一方、共振回路13は前記蓄えられた電磁エネルギ
ーに基いて前記所定の周波数とほぼ同一周波数の電波を
発生する。該電波は前記一のループコイルを逆に励振す
るため、該一のループコイルには前記所定の周波数とほ
ぼ同一周波数の誘導電圧が発生する。該誘導電圧は受信
回路16によりその電圧値が取出され、処理装置17へ
送出される。その後、選択回路12により選択されるセ
ンス部11の一のループコイルが順次切替えられるとと
もに前記同様な動作が繰返され、センス部11の各ルー
プコイルに発生する誘導電圧の電圧値が取出される。
【0011】ここで、センス部11の各ループコイルよ
り取出される誘導電圧の電圧値はセンス部11の各ルー
プコイルと共振回路13との距離に依存し、この距離が
小さいほど大きくなる。従って、センス部11の各ルー
プコイルより取出される誘導電圧の電圧値Vleadは、図
5に示すように共振回路13による指示位置Sに最も近
いループコイルに対応する誘導電圧を最大として、対応
するループコイルが指示位置Sから離れるに従って徐々
に小さくなる。前記各誘導電圧の電圧値Vleadは処理装
置17により演算処理され、電圧値の分布が極大となる
位置、即ち指示位置Sが求められる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記装
置では信号分布の極大点、即ち指示位置Sを求める演算
処理が複雑であり、また、ここでは説明していないが、
共振回路13の状態(ペンダウン等)を識別するための
演算処理も複雑であるため、処理装置として16ビット
のマイクロプロセッサや書込・読出し速度の速いメモリ
等の高価な部品を必要とするという問題があった。
【0013】本発明は前記従来の問題点に鑑み、位置指
示器をコードレスとすることができるとともに、安価な
部品のみで構成できる位置検出装置を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では前記目的を達
成するため、位置検出方向に並設された複数の導体から
なるセンス部と、該センス部の複数の導体より1本の導
体を順次選択する選択手段と、位置指示器を構成する共
振回路と、前記センス部の近傍に設けられた少なくとも
1つのループコイルと、前記共振回路の共振周波数にほ
ぼ等しい周波数の交流信号を前記ループコイルに供給す
る交流信号供給手段と、前記選択された導体に発生する
誘導電圧を前記交流信号に同期した検波信号で同期検波
する同期検波手段と、該同期検波手段の出力信号を積分
する積分手段と、該積分手段の出力信号の極性変化を検
出するゼロクロス検出手段と、前記センス部の特定の導
体の選択タイミングと前記極性変化の検出タイミングと
の時間差を計測して前記共振回路の位置を求める位置決
定手段とを備えた位置検出装置を提案し、また、該位置
検出装置において、位置指示器としての複数の状態に応
じて共振周波数をわずかに変更可能な共振回路と、交流
信号に同期した検波信号の外、交流信号に対して所定の
位相差を有する検波信号を選択的に同期検波手段に切替
供給する検波信号切替手段と、該検波信号切替手段より
供給される検波信号の種類とゼロクロス検出手段の出力
の有無とから共振回路の共振周波数を判別し、位置指示
器としての状態を識別する状態識別手段とを備えた位置
検出装置、並びに位置指示器としての複数の状態に応じ
て共振周波数をわずかに変更可能な共振回路と、該共振
回路から発信される電波を受信するアンテナと、該アン
テナで受信した信号の周波数を検出する信号検出手段
と、該信号検出手段により検出された信号の周波数から
共振回路の共振周波数を判別し、位置指示器としての状
態を識別する状態識別手段とを備えた位置検出装置を提
案する。
【0015】
【作用】本発明によれば、ループコイルに交流信号を供
給して電波を発生させ、これによって共振回路に電磁エ
ネルギーを蓄えさせ、該共振回路より電波を発信させる
ことによってセンス部の各導体に誘導電圧を発生させる
が、これらの誘導電圧の位相は共振回路のコイルの中心
位置を境として反転している。従って、各誘導電圧を前
記交流信号に同期した検波信号を用いて同期検波手段で
同期検波し、これを積分手段で積分し、ゼロクロス検出
手段でその極性変化を検出し、さらに位置決定手段でセ
ンス部の特定の導体の選択タイミングと前記極性変化の
検出タイミングとの時間差を計測することにより、共振
回路の位置が求められる。また、位置指示器としての複
数の状態に応じて共振周波数をわずかに変更可能な共振
回路と、交流信号に同期した検波信号の外、交流信号に
対して所定の位相差を有する検波信号を選択的に同期検
波手段に切替供給する検波信号切替手段と、該検波信号
切替手段より供給される検波信号の種類とゼロクロス検
出手段の出力の有無とから共振回路の共振周波数を判別
し、位置指示器としての状態を識別する状態識別手段と
を備えたものによれば、共振回路の共振周波数の変化に
応じてゼロクロス検出手段の出力の有無が変化し、この
際、検波信号切替手段より供給される検波信号の種類と
の関係から状態識別手段により共振回路の共振周波数が
判別され、位置指示器としての状態が識別される。ま
た、位置指示器としての複数の状態に応じて共振周波数
をわずかに変更可能な共振回路と、該共振回路から発信
される電波を受信するアンテナと、該アンテナで受信し
た信号の周波数を検出する信号検出手段と、該信号検出
手段により検出された信号の周波数から共振回路の共振
周波数を判別し、位置指示器としての状態を識別する状
態識別手段とを備えたものによれば、共振回路の共振周
波数の変化がアンテナ及び信号検出手段を介して直ちに
検出され、さらに状態識別手段により位置指示器として
の状態が識別される。
【0016】
【実施例】図1は本発明の位置検出装置の第1の実施例
を示すもので、図中、従来例と同一構成部分は同一符号
をもって表す。即ち、1はセンス部、2はマルチプレク
サ、5は電流ドライバ、6は増幅器、7は同期検波回
路、8は低域フィルタ(LPF)、9はゼロクロス検出
器、10はタイマ、18は共振回路、19はループコイ
ル、20は信号発生回路、21,22は接続切替回路、
23は検波信号切替回路、24はスイッチ判定回路であ
る。また、図6及び7は各部の信号波形を示すものであ
る。
【0017】共振回路18はコイル,コンデンサ及びス
イッチを含み、スイッチをオフとした状態では所定の周
波数、例えばfo を共振周波数とし、また、スイッチを
オンとした状態では該周波数fo よりわずかに低い周波
数、ここでは周波数fo に対して位相が90°遅れた状
態とするもので、オペレータの操作に応じて任意の位置
に移動し得る位置指示器を構成する。
【0018】ループコイル19はセンス部1の周囲を取
巻く如く配置されており、その一端は接続切替回路21
を介して電流ドライバ5に接続され、また、他端は接地
されている。
【0019】信号発生回路20は前記周波数fo の矩形
波信号A、該矩形波信号Aの位相を90°遅らせた信号
B、前記矩形波信号Aを1/4に分周した送受切替信号
C、センス部1の導体1−1〜1−8より一の導体を順
次選択するためのサンプリング信号、該サンプリング信
号のうちの特定の信号、例えば導体1−1を選択する信
号に同期したスタートパルス、並びに所定の周期、例え
ば前記サンプリング信号が一巡する周期で切替わる検波
切替信号を発生する。前記矩形波信号Aは検波信号切替
回路23に送出されるとともに図示しない低域フィルタ
により周波数fo の正弦波信号に変換されて電流ドライ
バ5に送出される。また、矩形波信号Bは検波信号切替
回路23に送出される。また、送受切替信号Cは接続切
替回路21,22に送出される。また、サンプリング信
号及びスタートパルスは従来例と同様にマルチプレクサ
2及びタイマ10にそれぞれ送出される。また、検波切
替信号は検波信号切替回路23及びスイッチ判定回路2
4に送出される。
【0020】接続切替回路21は電流ドライバ5とルー
プコイル19との間に挿入されており、ループコイル1
9の一端を前記送受切替信号Cがハイ(H)レベルの期
間中、電流ドライバ5に接続し、ロー(L)レベルの期
間中、電流ドライバ5から切り離して接地する。従っ
て、接続切替回路21よりループコイル19に出力され
る信号は時間T(=2/fo )毎に周波数fo の正弦波
信号を出したり出さなかったりする信号Dとなる。
【0021】接続切替回路22はマルチプレクサ2と増
幅器6との間に挿入されており、増幅器6の入力端を前
記送受切替信号Cがローレベルの期間中、マルチプレク
サ2に接続し、ハイレベルの期間中、マルチプレクサ2
から切り離して接地する。
【0022】検波信号切替回路23は前述した検波切替
信号に従って同期検波回路7に前記矩形波信号A又はB
のいずれか一方を選択的に送出する。
【0023】スイッチ判定回路24は前記検波切替信号
と、ゼロクロス検出器9からのストップパルスとを受
け、後述する如くして共振回路18のスイッチのオン・
オフを判定する。
【0024】以下、前記装置の動作を説明する。
【0025】前述したようにループコイル19には時間
T毎に周波数fo の正弦波信号を出したり出さなかった
りする信号Dが供給されているため、該正弦波信号が供
給されている時間Tの間、周波数fo の電波を発生す
る。この際、共振回路18がセンス部1上の任意の位
置、例えば図8に示すようにそのコイルの中心位置が導
体1−4に一致する如く載置されていると、前記電波は
共振回路18を励振し、これに周波数fo の誘導電圧を
発生させる。
【0026】一方、マルチプレクサ2は信号発生回路2
0からのサンプリング信号に基いてセンス部1より一の
導体、例えば1−1を選択しているが、前述したように
接続切替回路22は送受切替信号Cがハイレベルの期間
中、即ち電波の送信期間中、増幅器6の入力端を接地す
るため、該導体1−1に発生する信号は増幅器6には伝
達されない。
【0027】次に、送受切替信号Cがローレベルになる
と、ループコイル19からの電波の発生が停止するとと
もに、マルチプレクサ2により選択された導体1−1は
接続切替回路22を介して増幅器6に接続される。
【0028】この時、共振回路18に発生した誘導電圧
はその損失に応じて徐々に減衰するとともに周波数fo
の電波を発生する。該電波は前記選択された導体1−1
を励振し、送受切替信号Cがローレベルの期間中、即ち
電波の受信期間(詳細には導体1−1を選択している受
信期間T1 )中、誘導電圧Eを発生させる。
【0029】次に、送受切替信号Cがハイレベルになる
と、再びループコイル19に周波数fo の正弦波信号が
供給され、周波数fo の電波が発生するが、この電波は
前記同様に共振回路18を励振し、これに周波数fo の
誘導電圧を発生させる。また、マルチプレクサ2は信号
発生回路20からの次のサンプリング信号に基いてセン
ス部1より導体1−2を選択しているが、前記同様、電
波の送信期間中は増幅器6の入力端を接地するため、該
導体1−2に発生する信号は増幅器6には伝達されな
い。
【0030】次に、前記同様に送受切替信号Cがローレ
ベルになると、ループコイル19からの電波の発生が停
止するとともに、マルチプレクサ2により選択された導
体1−2は接続切替回路22を介して増幅器6に接続さ
れる。
【0031】この時、前記同様に共振回路18に発生し
た誘導電圧はその損失に応じて徐々に減衰するとともに
周波数fo の電波を発生する。該電波は前記同様に導体
1−2を励振し、送受切替信号Cがローレベルの期間
中、即ち導体1−2を選択している電波の受信期間T2
中、誘導電圧Eを発生させる。
【0032】以下、同様にループコイル19による電波
の発生及びマルチプレクサ2の動作に従う導体の選択を
期間T毎に繰返し、図6に示すように各期間T3 ,T4
,T5 ,T6 ,T7 ,T8 において誘導電圧Eを発生
させる(但し、期間T4 においては対応する導体1−4
が指示位置と一致しているため、また、期間T8 におい
ては対応する導体1−8が指示位置から離れているた
め、誘導電圧は現れていない。)。
【0033】前記誘導電圧Eは増幅器6で増幅され、同
期検波回路7で同期検波、例えば矩形波信号Aを検波信
号として同期検波されて信号Fとなり、さらに低域フィ
ルタ8で積分され、信号Gとなる。
【0034】ここで、前記電波の各導体に対する向きは
共振回路18のコイルの中心位置(指示位置)を境とし
て逆であり、誘導電圧Eの位相も指示位置を境として反
転するため、同期検波回路7の出力信号Fも指示位置を
境として逆極性の信号となる。従って、低域フィルタ8
の出力信号Gは指示位置に対応して0[V]を交差する
ものとなり、そのゼロクロス点G´がゼロクロス検出器
9で検出され、ストップパルスが発生される。
【0035】一方、タイマ10はスタートパルスが入力
された時点、即ち導体1−1が選択された時点から時間
の計測を開始しており、該計測はゼロクロス検出器9か
らのストップパルスによりストップされるため、計測し
た時間は導体1ー1から共振回路18による指示位置ま
での距離に対応したものとなる。
【0036】前記計測された時間値は位置情報として、
図示しないホストコンピュータ等に転送される。
【0037】前記導体1−8を選択した受信期間T8 の
次の受信期間においては導体1−1が再度選択され、以
後、前記同様の動作が繰返される。
【0038】これまでの説明は共振回路18のスイッチ
をオフとした場合について述べた。該共振回路18のス
イッチをオンとした場合、受信期間中に共振回路18か
ら発生する電波の位相はループコイル19から発生した
電波の位相より90°遅れたものとなる。従って、セン
ス部1の各導体に得られる誘導電圧も前述した誘導電圧
Eより90°位相の遅れた電圧Hとなる。該電圧Hは同
期検波回路7において矩形波信号Aを検波信号として同
期検波されると、プラス成分及びマイナス成分が対称な
信号Iとなり、その積分値が0となってしまうため、位
置検出ができなくなる。
【0039】この際、矩形波信号Bを検波信号として同
期検波回路7で前記電圧Hを同期検波すると、信号Fと
同様な信号Jが得られ、また、その積分値として信号G
と同様な信号Kが得られるため、前記同様な位置検出が
可能となる。なお、検波信号が矩形波信号Bであっても
共振回路18のスイッチがオフであれば、その同期検波
出力はプラス成分及びマイナス成分が対称な信号Lとな
り、位置検出はできなくなる。
【0040】従って、検波信号が矩形波信号Aの時にゼ
ロクロス検出器9からストップパルスが得られれば、そ
の時の共振回路18のスイッチはオフであり、また、検
波信号が矩形波信号Bの時にゼロクロス検出器9からス
トップパルスが得られれば、その時の共振回路18のス
イッチはオンであることがわかる。
【0041】前述したように同期検波回路7に供給され
る検波信号は検波切替信号に従って周期的に切替えられ
るものであり、スイッチ判定回路24は該検波切替信号
を保持する保持回路(フリップフロップ等)と、該保持
回路の出力及びゼロクロス検出器9からの出力を受け、
検波信号を矩形波信号Bとする検波切替信号及びストッ
プパルスが同時に得られた時、即ち、共振回路18のス
イッチがオンの場合にのみ、所定の信号を出力する論理
回路とを備えており、該所定の信号は共振回路18のス
イッチがオンであることを示すデータとして、図示しな
いホストコンピュータ等に転送される。
【0042】なお、ここでは共振回路18のスイッチが
1つである場合の判定について述べたが、2つ以上の場
合も同様に判定可能である。例えば、第2のスイッチが
マイナス45゜の位相のずれをもたらすものであり、第
3のスイッチがプラス45゜の位相のずれをもたらすも
のである場合、前述した矩形波信号A,Bとともに、矩
形波信号Aから位相をプラス45゜及びマイナス45゜
それぞれずらした矩形波信号を含めた4つの位相の異な
る矩形波信号を周期的に切替えて検波することにより、
前記同様にスイッチの状態を判定できる。また、位相の
ずれをさらに細かくして検波することにより、さらに多
くのスイッチの状態を判定できることはいうまでもな
い。
【0043】前記実施例によれば、ループコイル19よ
り電波を発生して共振回路18に電磁エネルギーを与
え、また、該共振回路18より発生する電波によってセ
ンス部1の各導体に誘導される電圧の位相変化から共振
回路18の位置を検出するようになしたため、位置指示
器を構成する共振回路18をコードレスとすることがで
きる。また、前記誘導電圧の位相変化に基く位置検出は
同期検波回路、低域フィルタ、ゼロクロス検出器、タイ
マ等の安価な回路の組合せで行うことができ、また、共
振回路18のスイッチの状態の判定も単純な論理回路等
により行うことができるから、位置検出やスイッチ状態
の識別のために高価なマイクロプロセッサやメモリを必
要としない。また、センス部1の各導体は従来の互いに
重なり合う複数のループコイルと異なり、スルホール等
を用いることなく1枚のプリント基板上に構成できるの
で、製造コストを削減でき、また、該センス部1の各導
体は従来の電波の受信とともに送信も行うようになして
いたものと異なり、大きな電流が流れることもないの
で、抵抗の高いITO膜(インジウム錫酸化物の膜)等
を利用した透明なセンス部を実現することが可能とな
る。
【0044】なお、前記実施例では説明を簡単にするた
め、センス部1の導体数を8本となしたが、これに限ら
れないことはいうまでもない。また、前記実施例では電
磁エネルギー供給用のループコイルを1ターンとした
が、2ターン以上としても良く、また、ループコイルを
2つ以上に分割して設けてこれを共振回路の指示位置に
応じて切替え使用することにより、共振回路における共
振状態をその位置に拘らずほぼ一定になるようにするこ
ともでき、これによって、SN比を向上させ、位置検出
精度を向上させることができる。また、本実施例では説
明を簡単にするため、矩形波信号Aを電流ドライバ5に
供給するとともに同期検波回路7に接続して検波基準信
号に使用すると述べたが、実際には送信系や受信系の位
相特性に合せて位相を調整した上で、同期検波回路7に
加えなければならないことはいうまでもない。
【0045】また、前記実施例は一方向の位置検出を行
うものであるが、前記同様なセンス部をその導体同士が
直交する如く配置し、前記同様なマルチプレクサを設け
るとともに他の回路を切替え使用して交互にその位置検
出を行うことにより、直交する2方向の指示位置を検出
することもできる。
【0046】図9は本発明の位置検出装置の第2の実施
例を示すもので、ここでは共振回路の周波数を直接、検
出可能となした例を示す。即ち、図中、25は増幅器で
あり、接続切替回路21を介して受信期間中のみ、ルー
プコイル19に接続される如くなっている。また、26
はPLL回路であり、増幅器25の出力信号の周波数を
検出する。ここで、PLL回路とはPHASE LOCKED LOOP
回路の略であり、入力信号と同じ周波数と位相をもった
交流信号を発生させるものであるが、この回路中に発生
するフィードバック制御信号から、入力信号の周波数や
位相を直流的な信号電圧として取出すことができる。ま
た、27はスイッチ判定回路であり、ここでは電圧比較
回路等により構成され、前述したPLL回路26の出力
電圧から共振回路18のオン・オフを判定する。
【0047】前記構成によれば、電波の受信期間中、共
振回路18から発信される電波はセンス部1の導体とと
もにループコイル19にも誘導電圧を発生させることに
なり、該誘導電圧は増幅器25で増幅され、さらにPL
L回路26により誘導電圧の位相が電圧として検出さ
れ、該検出信号がスイッチ判定回路27を経てスイッチ
データとして図示しないホストコンピュータに転送され
る。なお、その他の構成及び動作は第1の実施例と同様
である。
【0048】また、この実施例においては共振回路18
からの電波を受信してその周波数を検出するためのアン
テナとしてループコイル19を用いたが、別のアンテナ
を設けても良い。また、スイッチ判定回路27の代りに
A/Dコンバータを設け、PLL回路26の出力信号を
連続的な値としてホストコンピュータ等に転送すること
により、共振回路の状態が連続的に変化するような場合
にその連続的な状態変化の情報を得ることも可能であ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ル
ープコイルより電波を発生して共振回路に電磁エネルギ
ーを与え、また、該共振回路より発生する電波によって
センス部の各導体に誘導される電圧の位相変化から共振
回路の位置を検出するようになしたため、位置指示器を
構成する共振回路をコードレスとすることができるとと
もに、前記誘導電圧の位相変化に基く位置検出は同期検
波回路、低域フィルタ、ゼロクロス検出器、タイマ等の
安価な回路の組合せで行うことができるから、高価なマ
イクロプロセッサやメモリを必要とせず、装置を安価に
実現できる。
【0050】また、位置指示器としての複数の状態に応
じて共振周波数をわずかに変更可能な共振回路における
共振周波数の変化を、交流信号に対して所定の位相差を
有する検波信号を同期検波手段に供給してゼロクロス検
出手段の出力の有無を変化させることによって判別する
ようになしたものによれば、位置指示器としての状態の
識別も単純な論理回路等により行うことができる。
【0051】また、位置指示器としての複数の状態に応
じて共振周波数をわずかに変更可能な共振回路における
共振周波数の変化を、該共振回路から発信される電波を
アンテナで受信し、該受信した信号の周波数を信号検出
手段で検出するようになしたものによれば、位置指示器
としての状態の識別をより直接的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の位置検出装置の第1の実施例を示す
構成図
【図2】 従来の位置検出装置の一例を示す構成図
【図3】 図2の装置における検出電圧の変化を示す説
明図
【図4】 従来の位置検出装置の他の例を示す構成図
【図5】 図4の装置における検出電圧の変化を示す説
明図
【図6】 図1の装置における各部の信号波形図
【図7】 図1の装置における各部の信号波形図
【図8】 センス部の各導体と共振回路との位置関係の
一例を示す説明図
【図9】 本発明の位置検出装置の第2の実施例を示す
構成図
【符号の説明】
1…センス部、1−1〜1−8…導体、2…マルチプレ
クサ、5…電流ドライバ、6,25…増幅器、7…同期
検波回路、8…低域フィルタ(LPF)、9…ゼロクロ
ス検出器、10…タイマ、18…共振回路、19…ルー
プコイル、20…信号発生回路、21,22…接続切替
回路、23…検波信号切替回路、24,27…スイッチ
判定回路、26…PLL回路。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置検出方向に並設された複数の導体か
    らなるセンス部と、 該センス部の複数の導体より1本の導体を順次選択する
    選択手段と、 位置指示器を構成する共振回路と、 前記センス部の近傍に設けられた少なくとも1つのルー
    プコイルと、 前記共振回路の共振周波数にほぼ等しい周波数の交流信
    号を前記ループコイルに供給する交流信号供給手段と、 前記選択された導体に発生する誘導電圧を前記交流信号
    に同期した検波信号で同期検波する同期検波手段と、 該同期検波手段の出力信号を積分する積分手段と、 該積分手段の出力信号の極性変化を検出するゼロクロス
    検出手段と、 前記センス部の特定の導体の選択タイミングと前記極性
    変化の検出タイミングとの時間差を計測して前記共振回
    路の位置を求める位置決定手段とを備えたことを特徴と
    する位置検出装置。
  2. 【請求項2】 センス部を囲むようにループコイルを配
    置したことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
  3. 【請求項3】 互いにその一部が重なり合う如く組合さ
    れた複数のループコイルをセンス部を覆うように配置
    し、共振回路の位置に応じて複数のループコイルのうち
    の少なくとも1つに交流信号を供給するようになしたこ
    とを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
  4. 【請求項4】 位置指示器としての複数の状態に応じて
    共振周波数をわずかに変更可能な共振回路と、交流信号
    に同期した検波信号の外、交流信号に対して所定の位相
    差を有する検波信号を選択的に同期検波手段に切替供給
    する検波信号切替手段と、該検波信号切替手段より供給
    される検波信号の種類とゼロクロス検出手段の出力の有
    無とから共振回路の共振周波数を判別し、位置指示器と
    しての状態を識別する状態識別手段とを備えたことを特
    徴とする請求項1又は2又は3記載の位置検出装置。
  5. 【請求項5】 位置指示器としての複数の状態に応じて
    共振周波数をわずかに変更可能な共振回路と、該共振回
    路から発信される電波を受信するアンテナと、該アンテ
    ナで受信した信号の周波数を検出する信号検出手段と、
    該信号検出手段により検出された信号の周波数から共振
    回路の共振周波数を判別し、位置指示器としての状態を
    識別する状態識別手段とを備えたことを特徴とする請求
    項1又は2又は3記載の位置検出装置。
  6. 【請求項6】 アンテナとループコイルとを共用となし
    たことを特徴とする請求項5記載の位置検出装置。
  7. 【請求項7】 信号検出手段としてPLL回路を用いた
    ことを特徴とする請求項5又は6記載の位置検出装置。
  8. 【請求項8】 互いに直交する2つの位置検出方向にそ
    れぞれ並設された複数の導体からなるセンス部を備え、
    該2つの位置検出方向に対する指示位置をそれぞれ検出
    するようになしたことを特徴とする請求項1又は2又は
    3又は4又は5又は6又は7記載の位置検出装置。
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