JPH0588806U - 切削工具 - Google Patents

切削工具

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JPH0588806U JP62892U JP62892U JPH0588806U JP H0588806 U JPH0588806 U JP H0588806U JP 62892 U JP62892 U JP 62892U JP 62892 U JP62892 U JP 62892U JP H0588806 U JPH0588806 U JP H0588806U
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 工具本体11の先端部外周にチップポケット
12を形成するとともに、このチップポケット12の工
具回転方向後方に形成されたチップ取付座13に平板状
のチップ14を、その平面14a部分が軸線O方向先端
側を向くようにしてクランプネジ15によって取り付け
る。このチップ14にはチップポケット12に臨むよう
に切刃14dが形成されている。このような切削工具に
おいて、チップポケット12の周方向の幅W1を、工具
本体11の軸線方向基端側および径方向内側に向かうに
従って漸次狭めるとともに、チップポケット12の径方
向の幅W2も軸線方向基端側に向かうに従って漸次狭め
る。 【効果】 切屑生成量に応じたチップポケット形状によ
り、工具剛性を維持してビビリの発生等を抑えつつ切刃
数を増やすことができ、切屑詰まりを未然に防いで効率
的な内径ボーリング加工を行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、内径ボーリング加工等に使用されるボーリングカッタ等の切削工具 に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
このような切削工具としては、例えば図4ないし図6、もしくは図7ないし図 9に示すようなスローアウェイ式のものが知られている。 これらの切削工具はいずれも、鋼材等から成る工具本体1の先端部外周に複数 (これらの例では7つ)のチップ取付座2と凹部3とが該工具本体1の周方向に 沿って等間隔に設けられ、これらチップ取付座2と凹部3とにそれぞれ、超硬合 金等から成るスローアウェイチップ(以下、チップと略する)4とクサビ部材5 とが装入され、該チップ4がクサビ部材5によって着脱自在に楔着された構成と なっている。
【0003】 工具本体1は、その先端部が該工具本体1の軸線方向先端側に向かうに従って 拡径する多段円錐台状に成形されており、またこの工具本体1にはその軸線Oに 沿って取付穴1aが形成されている。 一方、上記チップ4は、方形をなす上下面4a1,4a2とこれらの上下面4a 1,4a2の周囲に配置された4つの周面4b…とから成る平板状をなしており、 少なくともこの上面4a1と一の周面4bとの交差稜線部には主切刃4cが形成 されている。そしてこのチップ4は、主切刃4cに連なる上面4a1をすくい面 として工具回転方向(図5および図8において反時計回り方向)に向け、また主 切刃4cに連なる上記一の周面4bを逃げ面として上記軸線方向先端側に位置さ せて工具本体1に装着されている。なお、この主切刃4cの工具本体1外周側に 連なるチップ4の他の交差稜線部には副切刃4dが形成されており、これら主切 刃4cと副切刃4dとが交わる角部はノーズ部4eとされている。
【0004】 ここで、図4ないし図6に示した例においては、チップ4の工具回転方向前方 側にクサビ部材5が配置されるとともに後方側には平板状のシート6が配置され ており、チップ4はこれらクサビ部材5とシート6とによって工具本体1の周方 向に狭装されている。また、工具本体1に装着された状態でクサビ部材5の工具 先端側を向く面および工具本体1の径方向外側を向く面には、それぞれ上記軸線 方向基端側および上記径方向内側に凹む凹面5a,5bが形成されている。 これらの図に示す例では、上述のようにチップ4をクサビ部材5およびシート 6によって狭装してチップ取付座2に装入し、クランプネジ7によってクサビ部 材5を凹部3内に押し込むことにより、チップ4およびシート6はクサビ部材5 の傾斜面5cに押圧されて工具本体1に取付取り付けられる。そして、この状態 においてチップ4の上記すくい面の工具回転方向前方には、クサビ部材5の上記 凹面5a,5bによって工具本体1の先端面および外周面に開口するチップポケ ット8が形成される。
【0005】 他方、図7ないし図9に示した例においては、チップ取付座2はクサビ部材5 が装入される凹部3の工具回転方向前方に形成されている。また、工具本体1の 先端面および外周面には上記チップ取付座2の工具回転方向前方側に、それぞれ 上記軸線方向基端側および上記径方向内側に凹む凹面1b,1cが形成されてい る。 これらの図に示す例では、チップ4はクサビ部材5とチップ取付座2の工具回 転方向後方側を向く面2aとに挟まれるように該チップ取付座2内に挿入され、 クランプネジ7によりクサビ部材5を押し込むことにより、該クサビ部材5の傾 斜面5cに押圧されて工具本体に楔着される。そして、この楔着状態においてチ ップ4の上記すくい面の工具回転方向前方には、上記凹面1b,1cによるチッ プポケット8が形成される。
【0006】 このようにしてチップ4…が装着された工具本体1は、その基端部が図示しな い工作機械の主軸端に取り付けられ、さらに上記取付穴1aに挿通された取付ボ ルトを上記主軸端に螺着することにより、上記工作機械に装着される。そして、 この工作機械を駆動して工具本体1をその軸線回りに回転しつつ、被削材の穴H 内に挿入して上記軸線方向に送りを与えることにより、上記切刃4cがこの穴H の内周を切削して当該切削工具は内径ボーリング加工に供される。
【0007】 このように、これらの切削工具において上記チップポケット8はチップ4のす くい面の工具回転方向前方に配置されるクサビ部材5の凹面5a,5b、もしく は凹具本体1の凹面1b,1cによって形成される。 ここで、これらの凹面5a,5bは図5および図6に示すように、また凹面1 b,1cは図8および図9に示すように、それぞれそのすくい面前方の部分が工 具本体1の周方向に略均一な幅となるように形成されている。また、これらチッ プポケット8は、工具本体1の径方向には上記軸線方向基端側に向かうに従い、 図4,図5あるいは図7,図8に示すようにそれぞれ凹面5a,1b上では略一 定な幅で推移した後、該凹面5a,1bの底部から上記凹面5b,1cが始まる ところで段階的に変化し、そのまま当該チップポケット8の基端側に至る。 すなわち、これらのチップポケット8は、上記凹面5a,1b上で周方向およ び径方向にそれぞれ一様な幅を有し、また凹面5b,1c上で周方向および径方 向にそれぞれ一様な幅を有している。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、このような切削工具による内径ボーリング加工では、図4および図 7に示すように主切刃4cの上記ノーズ部4e近傍の部分が専ら切削に供される こととなる。従って切削時に生成される切屑も、この切刃4cのノーズ部4e近 傍から最も多く生成される。 しかしながら、上述したような幅構成のチップポケット8を有する切削工具で は、各凹面5a,5b、1b,1c上で当該チップポケット8の周方向および径 方向の幅が一様であるため、このチップポケット8において上記ノーズ部4eか ら離れた部位では生成される切屑に対してチップポケット8の方が相対的に大き く、このため切屑排出にあまり寄与しない部分が生じる一方、上記ノーズ部4e に近接する部位では生成される切屑に対してチップポケット8の大きさが不十分 となってしまう。そしてこの結果、チップ4の上記ノーズ部4e近傍において切 屑排出性が著しく阻害されてしまい、切削抵抗の増大等を招いて円滑なボーリン グ加工に支障を来したり、切刃4c,4dの寿命が短縮されたりするおそれがあ った。
【0009】 また一方、このようにチップポケット8の周方向の幅が工具本体1の径方向に 一定であると、周方向に隣接するチップポケット8,8同士の間の肉厚が上記径 方向の内側に向かうに従って小さくなってしまう。従って、チップ4の数を多く すると、工具本体1の径方向内側に向かうに従って剛性が大きく低下してしまい 、切削時にビビリ等が発生し易くなって切削精度の劣化を引き起こすおそれが生 じる。 このため、従来は工具本体1に設けることができる切刃4cの数、すなわち工 具本体1に装着可能なチップ4の数は自ずと限られたものとならざるを得なかっ た。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、このような課題を解決するためになされたもので、軸線回りに回転 される工具本体の先端部外周に工具本体の先端面および外周面に開口するチップ ポケットが形成されるとともに、このチップポケットの工具回転方向を向く面と 上記先端面との稜線部分に切刃が設けられて成る切削工具において、上記チップ ポケットの周方向の幅を、工具本体の軸線方向基端側および径方向内側に向かう に従って漸次狭めるとともに、該チップポケットの上記径方向の幅も上記軸線方 向基端側に向かうに従って漸次狭めたことを特徴とするものである。
【0011】 ここで本考案では、上記切刃はロウ付け等によって直接的に工具本体に設ける こともできるが、なるべくは、上記チップポケットの工具回転方向を向く面に臨 む位置に、多角形をなす上下面とこの上下面の周囲に配置される周面とを有する 平板状のチップを着脱自在に装着し、上記切刃をこのチップの上下面の少なくと も一方と少なくとも一の周面との交差稜線部に形成して、いわゆるスローアウェ イ式の構成とすることが好ましい。また、このような構成とした場合には、この チップを工具本体の軸線方向先端側から螺着されるクランプネジによって上記工 具本体先端に装着するのが望ましい。
【0012】
【作用】
このような構成の切削工具では、工具本体の先端部外周に形成されるチップポ ケットの周方向および径方向の幅が上述のように狭められており、これにより該 チップポケットの周方向の幅は工具本体の先端側かつ外周側で最も大きくなるよ うに、また径方向の幅は工具本体の軸線方向先端側で最も大きくなるように設定 される。すなわち該チップポケットは、上述したような内径ボーリング加工にお いて切屑の生成が少ないノーズ部から離れた切刃部位でその周方向の幅が小さく 設定される一方、最も切屑の生成が著しい切刃のノーズ部近傍にてその周方向の 幅が最も大きくなり、さらにその径方向の幅は切刃が設けられる工具本体の軸線 方向先端側で最も大きく基端側に向かって漸減する。 このため本考案によれば、切屑の生成量に応じた形状のチップポケットを有す る切削工具を提供することが可能となり、切屑排出性の向上を促して円滑な切削 作業を行うことができる。
【0013】 また本考案では、チップポケットが上述のような構成を採ることから、周方向 に隣接するチップポケット同士の間の肉厚は工具本体の軸線方向基端側および径 方向内側に向かうに従い漸次大きくなるので、チップポケット間の肉厚不足によ る剛性低下を抑えることが可能となり、工具本体に設けることが可能な切刃の数 を増やすことができる。
【0014】 さらに、このような切削工具において上述のようにスローアウェイ式の構成を 採り、かつチップを軸線方向先端側から螺着されるクランプネジにより工具本体 に装着した場合には、チップの周方向前後にクサビ部材等の拘束手段を設ける必 要がなくなり、従ってこのような拘束手段を設けるための凹部等のスペースも不 要となるため、上記工具剛性をより一層向上させることが可能となって、工具本 体に設けることができる切刃の数をさらに増やすことができる。
【0015】
【実施例】
図1ないし図3は、本考案の一実施例を示すものである。 本実施例では、鋼材等から成る工具本体11の先端部外周に該工具本体11の 先端面および外周面に開口するチップポケット12が、工具本体11の周方向に 沿って複数(本実施例では9つ)等間隔に形成されるとともに、それぞれのチッ プポケット12…の工具回転方向(図2において反時計回り方向)後方にはチッ プ取付座13が形成され、これらのチップ取付座13…のそれぞれに超硬合金等 から成るチップ14が取り付けられている。 工具本体11は上記従来例同様、その先端部が工具軸線方向先端側に向かうに 従って拡径する多段円錐台状に成形されるとともに、その中央部には軸線Oに沿 って工具本体11を工作機械の主軸端に装着するための取付穴11aが形成され ている。
【0016】 上記チップ14は、本実施例では略長方形をなす2つの上下面14a1,14 a2とこれらの上下面14a1,14a2の周囲に配置される大小2つずつの周面 14b,14b,14c,14cとを有する平板状のものであり、上記上面14 a1と一の大なる周面14bとの交差稜線部には主切刃14dが形成されるとと もに、この主切刃14dに連なる上記周面14b,14c同士の交差稜線部には 副切刃14eが形成され、さらにこれら主切刃14dと副切刃14eとが交差す る上記一の周面14bの角部にはノーズ部14fが設けられている。また、この チップ14の上記上面14a1の中央からは上下面14a1,14a2に垂直に、 取付穴14gが当該チップ14を貫通するように穿設されている。
【0017】 一方、このようなチップ14が装着されるチップ取付座13は、本実施例では 工具本体11の先端面から上記チップ14の上下面14a1,14a2の形状に応 じ該チップ14の略厚さ分だけ凹んで上記軸線方向先端側を向く取付座底面13 aと、この取付座底面13aから屹立して工具本体11の先端面に連なる2つの 取付座壁面13b,13cとから構成されており、上記チップポケット12底面 の工具回転方向を向く面12aおよび工具本体11の外周面に開口する凹所とし て形成されている。また、このチップ取付座13の取付座底面13aには、チッ プ14の取付穴14gに略対応する位置に取付ネジ穴(図示略)が形成されてい る。
【0018】 上記チップ14は、このようなチップ取付座13に、上記主切刃14dに連な る上面14a1を上記軸線方向先端側に向けるとともに、これとは反対側の下面 14a2を取付座底面13aに密着させ、また上記主切刃14dに連なる一の大 なる周面14bを工具回転方向に向けるとともに、これとは反対側の他の大なる 周面14bを工具回転方向を向く取付座壁面13bに密着させ、さらに上記副切 刃14eに連なる一の小なる周面14cを工具本体11の外周側に向けるととも に、これとは反対側の他の小なる周面14cを工具本体11の外周側を向く取付 座壁面13bに密着させて着座せしめられており、上記取付穴14gに挿通され たクランプネジ15を上記取付ネジ穴に螺着することによって工具本体11に固 定されている。 なお、図中に符号13dで示すのは、チップ14のノーズ部14fとは反対側 の角部とチップ取付座13との干渉を防ぐ逃げ部である。
【0019】 そして、本実施例において上記チップポケット12は、その底面のうち上記工 具回転方向を向く面12aとこの面12aに対向して工具回転方向後方側を向く 面12bとの工具本体11周方向の幅W1が、工具本体11の径方向内側に向か うに従い漸次一次的に狭められるとともに、上記軸線方向基端側に向かうに従っ ても漸次一次的に狭まるように形成されている。また、このチップポケット12 の径方向の幅W2、すなわち工具本体11の軸線Oを含む断面視において当該チ ップポケット12の上記底面から工具本体11外周までの距離も、何れの断面を とっても上記軸線方向先端側から基端側に向かうに従って漸次狭まるように形成 されている。 これにより、当該チップポケット12は図1ないし図3に示すように、上記軸 線Oを含む側断面視においても、また該軸線方向先端側からの正面視においても 、さらに側面視においても、その断面形状や開口部が略三角形をなすように形成 される。さらにまた、上記軸線Oに直交する断面や該軸線Oに平行な面による断 面においても、該チップポケット12の断面形状は略三角形をなすように形成さ れる。
【0020】 このような構成のチップポケット12を有する切削工具では、該チップポケッ ト12の周方向の幅W1は工具本体11の先端部外周において最も大きくなる。 また、径方向の幅W2は該チップポケット12の上記軸線方向先端側で最も大き くなる。一方、このような内径ボーリング用の切削工具において加工時に切刃1 4d,14eにより生成される切屑は、上述のように主切刃14dの外周側およ び副切刃14eの先端側、すなわちチップ14のノーズ部14f近傍にて最も多 く生成されることとなる。 従って本実施例によれば、切屑生成量の少ない切刃部位ではチップポケットを 小さくして切屑排出に寄与しないチップポケット部が形成されるのを防ぐ一方、 切屑排出量の多い切刃部位ではチップポケットを大きくとって円滑な切屑の排出 を促すことができるという、切屑生成量に応じたチップポケット形状とすること ができる。そして、これにより切屑排出性の向上を図ることができ、切屑詰まり の発生等による切削抵抗の増大を抑えて円滑な切削作業を行うことができるとと もに、切刃14d,14eの寿命が短縮されるような事態を未然に防ぐことが可 能となる。
【0021】 また、本実施例ではチップポケット12の周方向の幅W1が工具本体11の径 方向内側および軸線方向基端側に向かうに従い漸次狭められていることから、周 方向に隣接するチップポケット12,12同士の間の部分の肉厚は、逆に工具本 体11の径方向内側および軸線方向基端側に向かうに従って漸次大きくなる。す なわち、このチップポケット12,12の間の部分はその基端側に向かうに従い 断面が大きくなることとなり、チップポケットの数を増やしても工具本体11に 十分な剛性を確保することが可能となる。
【0022】 従って本実施例によれば、工具本体11の先端部外周に取付可能なチップ14 の数を増やすことができ、切削効率の向上をなすことが可能となるとともに、切 削時に一つ一つのチップ14にかかる負荷を低減せしめてチップ寿命の延長を図 ることができる。またこれとともに、工具本体の剛性不足に起因するビビリ等の 発生を防ぐことができるので、より精度の高い内径ボーリング加工を可能とする こともできる。 さらに、このように切刃14cの数が増えることにより、一つの切刃14cが 削り取る切削量を少なくすることができ、これにより生成される切屑を小さくす ることができるので、上記効果と相俟ってより一層の切屑排出性の向上を図るこ とが可能となる。
【0023】 一方、従来の切削工具ではそのチップ取付座が、チップの上下面の縦横の幅の 分だけ工具本体がその先端面から軸線方向基端側に、また外周面から径方向内側 にそれぞれ削られて形成されていたのに対し、本実施例では平板状のチップ14 はその上下面14aを軸線方向先端側に向けて工具本体11の先端部外周に装着 されており、このため当該チップ14が取り付けられるチップ取付座13は上述 のように工具本体11の先端面から上記軸線方向基端側にチップ14の厚さ分だ け凹む凹所として形成されることとなる。また、各チップ14はクランプネジ1 5によって直接的にチップ取付座13に取り付けられるため、従来のようにチッ プを楔着するためのクサビ部材を要せず、よってこのクサビ部材を挿入するため の凹部を形成する必要もない。
【0024】 このように本実施例では、チップ14を工具本体11に取り付けるために該工 具本体11の先端部外周が削り取られる部分を極力小さくすることができる。こ のため、上記の効果と相俟って工具本体11先端部外周の剛性のより一層の向上 を図ることが可能となり、工具本体11に取り付け可能なチップ14の数をさら に増加させることができるとともに、切削時のビビリ等の発生をより効果的に抑 えて加工精度の一層の向上を図ることが可能となる。
【0025】
【考案の効果】
以上説明したように本考案によれば、チップポケットの周方向の幅を、工具本 体の軸線方向基端側および径方向内側に向かうに従って漸次狭めるとともに、該 チップポケットの径方向の幅も軸線方向基端側に向かうに従って漸次狭めること により、切屑生成量に応じたチップポケット形状を提供することが可能となり、 工具本体の先端部外周における剛性を維持してビビリの発生等を抑えつつ、切屑 詰まり等を未然に防いで円滑な加工を行うことができる。さらにチップ数を増や しても工具剛性を維持することができるから、結果的に工具本体に設けることが できる切刃の数も増やすことができ、効率的な切削を行うことが可能となる。 また、当該切削工具をスローアウェイ式とした場合には、平板状のチップをそ の上下面を軸線方向先端側に向け、クランプネジにより工具本体に装着すること により、工具本体先端部外周における剛性をより確実に確保して工具本体に設け られる切刃の数をさらに増やすことができ、一層効率的な切削作業を行うことが 可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す側断面図である。
【図2】図1に示す実施例の軸線方向先端側からの正面
図である。
【図3】図1に示す実施例のチップポケット12近傍の
側面図である。
【図4】従来の切削工具の一例を示す側断面図である。
【図5】図4に示す従来例の軸線方向先端側からの正面
図である。
【図6】図4に示す従来例のチップポケット8近傍の側
面図である。
【図7】従来の切削工具の他の例を示す側断面図であ
る。
【図8】図7に示す従来例の軸線方向先端側からの正面
図である。
【図9】図7に示す従来例のチップポケット8近傍の側
面図である。
【符号の説明】
1,11 工具本体 2,13 チップ取付座 4,14 チップ 4a1,14a1 チップ4,14の上面 4c,14d,14e 切刃 4e,14f ノーズ部 5 クサビ部材 6 シート 8,12 チップポケット O 工具本体1,11の軸線 W1 チップポケット12の周方向の幅 W2 チップポケット12の径方向の幅

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸線回りに回転される工具本体の先端部
    外周に該工具本体の先端面および外周面に開口するチッ
    プポケットが形成されるとともに、このチップポケット
    の工具回転方向を向く面と上記先端面との稜線部分に切
    刃が設けられて成る切削工具において、 上記チップポケットの周方向の幅が、上記工具本体の軸
    線方向基端側および径方向内側に向かうに従って漸次狭
    められているとともに、該チップポケットの上記径方向
    の幅も上記軸線方向基端側に向かうに従って漸次狭めら
    れていることを特徴とする切削工具。
  2. 【請求項2】 上記チップポケットの工具回転方向を向
    く面に臨む位置には、多角形をなす上下面とこの上下面
    の周囲に配置される周面とを有する平板状のスローアウ
    ェイチップが着脱自在に装着され、上記切刃は、このス
    ローアウェイチップの上記上下面の少なくとも一方と少
    なくとも一の上記周面との交差稜線部に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の切削工具。
  3. 【請求項3】 上記スローアウェイチップが、上記工具
    本体の軸線方向先端側から螺着されるクランプネジによ
    って上記工具本体先端に装着されていることを特徴とす
    る請求項2記載の切削工具。
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