JPH0588473B2 - - Google Patents

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JPH0588473B2
JPH0588473B2 JP59244371A JP24437184A JPH0588473B2 JP H0588473 B2 JPH0588473 B2 JP H0588473B2 JP 59244371 A JP59244371 A JP 59244371A JP 24437184 A JP24437184 A JP 24437184A JP H0588473 B2 JPH0588473 B2 JP H0588473B2
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    • G03G9/08726Polymers of unsaturated acids or derivatives thereof
    • G03G9/08733Polymers of unsaturated polycarboxylic acids

Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本発明は、電子写真法、静電記録法、磁気記録
法等に用いられる乾式現像剤に関する。 [従来の技術] 従来、電子写真法としては米国特許第2297691
号明細書、特公昭42−23910号公報及び特公昭43
−24748号公報等、多数の方法が知られているが、
一般には光導電性物質を利用し、種々の手段によ
り感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像
をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙等の転
写材にトナー画像を転写した後、加熱、圧力ある
いは溶剤蒸気などにより定着し複写物を得るもの
である。またトナー画像を転写する工程を有する
場合には、通常残余のトナーを除去するための工
程が設けられる。 電気的潜像をトナーを用いて可視化する現像方
法は例えば、米国特許第2874063号明細書に記載
されている磁気ブラシ法、同2618552号明細書に
記載されているカスケード現像法及び同2221776
号細書に記載されている粉末雲法、米国特許第
3909258号明細書に記載されている導電性の磁性
トナーを用いる方法などが知られている。 これらの現像法に適用するトナーとしては、従
来、天然あるいは合成樹脂中に染料・顔料を分散
させた微粉末が使用されている。例えば、ポリス
チレンなどの結着樹脂中に着色剤を分散させたも
のを1〜30μ程度に微粉砕した粒子がトナーとし
て用いられている。磁性トナーとしてはマグネタ
イト等の磁性体粒子を含有せしめたものが用いら
れている。いわる二成分現像剤を用いる方式の場
合には、トナーは通常ガラスビーズ、鉄粉などの
キヤリアー粒子と混合されて用いられている。 これらのトナーは種々の物理的及び化学的特性
を要求されるが、既知のトナーの多くは下記に示
すようないくつかの欠陥を有している。すなわ
ち、加熱によつて容易に溶融するトナーの多くは
貯蔵中もしくは複写機内においてケークするか凝
集しやすい。多くのトナーは環境の温度変化によ
つて、その摩擦電気的特性及び流動特性が不良に
なる。また二成分現像トナーでは、連続使用によ
り繰り返しの現像によるトナー粒子とキヤリアー
粒子の衝突及びそれらと感光板表面との接触によ
るトナー、キヤリアー粒子及び感光板の相互劣化
によつて、得られる画像の濃度が変化し、或いは
背景濃度が増大し、複写物の品質を低下させる。 これらの好ましくない諸現象のうち、トナー粒
子の脆さによつて発生する現象がある。脆ければ
トナーは機械的な力によつて容易に粉砕され、ト
ナーの生産性から見ればそれは好ましい。しかし
ながら、そのようなトナーは現像器内においてト
ナーに加えられる負荷によつても容易に粉砕され
て微粉化し、キヤリアー粒子を汚染したり、現像
スリーブを汚染したり、またトナー粒子自身荷電
制御が不完全になつてカブリ等の好ましくない現
象をもたらす。このようにトナーの脆性は現像剤
の寿命に大きく関わつている。このような劣化現
象を回避するために高分子量の重合体を用いるこ
とが考えられるが、複写の最終工程で通常行なわ
れる画像の熱定着を考慮すると、定着温度が上昇
し定着の際により多くの熱量を必要とするので省
エネルギー上好ましくない。さらにこの現象を解
消する目的で少量の可塑剤をトナー中に添加する
ことも提案されているが、トナーの自由流動性を
損なうこと及び二成分現像剤ではキヤリアー等を
汚染することなどの問題があつて、必ずしも成功
していない。また逆にトナーが硬すぎれば、機械
的な粉砕が不可能になつて実際上トナーを製造す
ることが困難になつてしまう。 従来、以上のような理由によつて適当な硬さを
有する比較的低分子量(数千)のポリスチレンあ
るいはスチレン−メタクリル酸ブチル共重合体な
どがトナー用結着樹脂として用いられてきた。し
かしながら、最近になつて特に複写機の信頼性向
上がきめわめて強い要望として叫ばれている。ま
た複写機メーカーとしては、メインテナンスフリ
ーの観点から、より長寿命の複写機の開発、生産
に努めているが現状である。このような状況下に
おいて、トナーの諸特性を見直してみると、トナ
ー用結着樹脂として前述のような比較的低分子量
のポリスチレンあるいはスチレン−メタクリル酸
ブチル共重合体ではその硬さが十分ではなく、さ
らに硬度の高い材料が必要であることがわかつ
た。又、この種のバインダーでは、現在定着方式
に於て最も広汎に採用されている熱ロールによる
熱定着時、その特性が不充分で、熱によるトナー
バインダーの溶融、圧接による紙その他の転写材
への密着性(定着力)が良好なものは容易に得ら
れるものの、ヒートローラーへのトナーの付着に
よるローラーの汚れ(いわゆるオフセツト現象)
を回避することがむずかしく、シリコンオイル等
をローラーに塗布する等複雑な機構を付加するな
どの手立てを用いているが完全ではなく、コスト
的にも、又、メインテナンス上も不利で、この種
の問題のないトナーバインダーの開発がせまられ
ている。これまでも定着特性、特にこのオフセツ
ト特性を改善する目的で、低分子量のポリオレフ
イン類、その他可塑剤等を添加する等の工夫がさ
れてきたが、バインダーとの分散性及びトナーの
粉体としての流動性を損う、トナーの凝集を促進
する等、種々の問題があり、未だ良好なものは見
い出されていない。 他の方法としては、バインダーの成分を種々に
変化させたもの、架橋その他の手段により主に分
子量を調整したり種々の工夫がなされてきたが、
未だそのあるべきバインダーの姿が鮮明にされて
いるとは、はなはだいい難い。 また、メインバインダーとして用いる樹脂の分
子量を調整する試みも若干ながらなされている
が、架橋を施し分布をブロードにすると良いとい
う程度のもので、具体的にどの範囲のものが良い
かは明らかでない。 [発明が解決しようとする問題点] 本発明の目的は、以上のようなトナーの欠点を
克服した優れた物理的及び化学的特性を有するト
ナー用結着樹脂を提供することにある。 また本発明の目的は、熱ローラー定着用に好適
なトナー用結着樹脂を提供することにある。熱ロ
ーラー定着での総合特性、すなわち比較的低容量
の熱源で充分定着し、熱ローラーへのトナーのオ
フセツトが殆どなく、かつローラーよりの排紙が
滑らかに行なわれる等の諸特性の優れたトナー用
結着樹脂を提供することにある。 更に、本発明の目的は耐衝撃性に優れており、
凝集を起こさず、流動性に優れて耐久性があるト
ナー用結着樹脂を提供することにある。 更に、本発明の目的はキヤリア、トナー保持部
材、感光体表面、クリーニングブレードなどへの
付着が少なく、かつそれらを傷つけることの少な
いトナー用結着樹脂を提供するものである。 更に本発明の目的は、常に安定した鮮明でカブ
リのない画像を得られるトナー用結着樹脂を提供
するものである。 [問題点を解決するための手段及び作用] 本発明者が、幾多の実験を重ねた結果、スチレ
ン−アクリル系樹脂の中でも、ある種のスチレン
−アクリル−マレイン酸系の樹脂が好ましい結果
をもたらすことが判つた。 すなわち、樹脂を製造する際に加えるマレイン
酸のエステルとマレイン酸無水物のモル比が、ト
ナー用バインダー樹脂として用いる場合の熱的特
性に特に影響を与えることを見い出した。 すなわち、本発明の特徴とするところは、重量
平均分子量10〜40万のスチレン−アクリル共重合
体樹脂であつて、水酸化カリウム滴定により求め
た全体の酸価が10〜30mgKOH/gで、その内無
水マレイン酸の酸価が6mgKOH/g以上であり、
しかも無水マレイン酸/マレイン酸エステルのモ
ル比が1以上であるスチレン−アクリル−マレイ
ン酸誘導体共重合体をトナー用結着剤樹脂として
用いることにある。 本発明の他の特徴とするところは、スチレン系
モノマー、アクリル系モノマー、及び酸価6mg
KOH/g以上のマレイン酸系モノマーを含み、
無水マレイン酸/マレイン酸エステルのモル比が
1以上である混合物を重合開始剤の存在下で溶液
重合することによつて酸価10ないし30mgKOH/
gで重量平均分子量10ないし40万のスチレン−ア
クリル酸−マレイン酸誘導体の組成を有する共重
合体を得ることにある。 すなわち、所定量のスチレン系モノマー、アク
リル系モノマー、及び酸価が6mgKOH/g以上
のマレイン酸系モノマー、さらに重合開始剤を含
む混合物を徐々に還流しつつ有機溶剤に溶解す
る。その際、無水マレイン酸とマレイン酸エステ
ルの濃度を任意に調整することで、生成する樹脂
の熱的特性を変化させ得ることが本発明のポイン
トである。全て上記混合物を溶解後さら溶液重合
反応を行ない、最後に、通常の減圧蒸留により溶
剤を除去することで、目的とする樹脂を得ること
ができる。 前述の目的を達成するために重要なことは、重
量平均分子量10〜40万のスチレン−アクリル−マ
レイン酸共重合体樹脂であつて、樹脂全体の酸価
を10〜30mgKOH/g、無水マレイン酸/マレイ
ン酸エステルのモル比を1以上とし、無水マレイ
ン酸の酸価を6mgKOH/g以上とすることであ
る。 特に好ましく、全体の酸価は16〜19mgKOH/
gで、無水マレイン酸/マレイン酸エステルのモ
ル比は1〜2(無水マレイン酸の酸価は11〜15mg
KOH/g)である。 トナー用結着剤樹脂に求められる性質は、耐湿
性の良好なこと、トナー製造時の粉砕性の良いこ
と、トナーの保存性(ブロツキング性など)が良
いこと、定着性(耐オフセツト性)が良いことな
どである。これらの特性の中で、ブロツキング
性、耐オフセツト性、粉砕性は、結着剤樹脂の熱
的特性に大きく左右される。すなわち、樹脂の平
均分子量、ガラス転移点、メルトインデツクス、
溶融粘度、軟化点などが熱的特性の因子として挙
げられる。 重量平均分子量Mw=10万〜40万を有するスチ
レン−アクリル−マレイン酸共重合体は、上記の
因子を満足し得るすぐれた樹脂である。 すなわち、スチレン−アクリル共重合体樹脂
は、トナー製造時の粉砕性、トナー用結着剤とし
て用いた場合のトナーの耐環境性、熱定着性など
に優れた特長を有しており、広く用いられてい
る。しかしながら、熱定着性(特に高温オフセツ
ト性)は、未だ十分なものではなく、スチレン−
アクリル共重合体ならどれでも良いという訳では
ない。 本発明者らは、スチレン−アクリル共重合体製
造時に、無水マレイン酸および、マレイン酸モノ
エステルを加えることで、樹脂の熱的特性が変化
すること、また、その樹脂をトナー化した際の高
温オフセツト性も改善されることを発見した。ま
た、その際、加える無水マレイン酸量とマレイン
酸モノエステル量およびそれらのモル比が重要で
あり、酸価という物理量で表現できることを見い
出した。 さらに共重合体の組成検討及び酸価検討を進め
た結果、共重合体製造時にマレイン酸誘導体とし
てマレイン酸モノエステルのみを用いても、例え
ば、溶液重合の反応後の溶剤除去等の過程でエス
テル基が解離して、マレイン酸無水基がある率で
生成することも判明した。 本発明のスチレン−アクリル−マレイン酸誘導
体共重合体とは、スチレン類、アクリル類、マレ
イン酸類を単量体として用いた重合体であり、ス
チレン類としては、例えば、スチレン、o−メチ
ルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレ
ン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチル
スチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−
ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、
p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレ
ン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシス
チレン、p−フエニルスチレン、p−クロルスチ
レン、3,4−ジクロルスチレンなどの各種スチ
レン誘導体;アクリル類としては、例えば、アク
リル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸オクチル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フエニル、
α−クロルアクリル酸メチル、メタアクリル酸メ
チル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プ
ロピル、メタアクリル酸n−ブチル、メタアクリ
ル酸イソブチル、メタアクリル酸n−オクチル、
メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリ
ル酸フエニル、メタアクリル酸ジメチルアミノエ
ステルなどのアクリル酸誘導体及びメタクリル酸
誘導体;マレイン酸類としては、例えば、無水マ
レイン酸などの酸無水物、およびマレイン酸モノ
メチルエステル、マレイン酸モノエチルエステ
ル、マレイン酸モノフエニルエステル、マレイン
酸モノアリルエステル、マレイン酸モノ−p−ト
ルイジドなどのモノエステルを用いることができ
る。 本発明において、マレイン酸モノエステルおよ
びマレイン酸無水物を加える理由は、スチレン−
アクリル樹脂の熱的特性を改善することにある。
具体的には、樹脂のガラス転移温度、メルトイン
デツクス(MI)等を変化させることに対応する。
樹脂中の無水マレイン酸量(AV)が増加すると
ガラス転移温度は上昇し、MI値は低下する。ス
チレン−アクリル系樹脂において、無水マレイン
酸量がその酸価で6mgKOH/g樹脂以下では、
MI値は3.8以上となる。そのような樹脂をバイン
ダーとして用いたトナーは、熱ローラー定着時、
トナーの一部が熱ローラー上に転写し、複写物が
熱ローラーと接触した際に、トナーが複写物に再
転写する、いわゆる高温オフセツト現象を引き起
こす。 また、樹脂のMI値が低くすぎると、トナーの
定着温度の上昇やトナー製造時の粉砕効率の低下
などを引き起す。 本発明において、スチレン−アクリル系樹脂1
gに対して酸価10〜16mgKOHの無水マレイン酸
量が好ましいのは、そのためである。スチレン−
アクリル系樹脂に対して酸価10〜16mgKOHの無
水マレイン酸を得るには、マレイン酸無水物/マ
レイン酸モノエステル比を低くして、合計の酸価
を高くしてもよいし、無水物/モノエステル比を
高くして、合計の酸価を低くしてもかまわない。
しかし、酸価が高すぎても低すぎても画像濃度
は、低下する傾向にあるので、合計の酸価は、16
〜19mgKOH/gとするのが好ましい。 なお、このように酸価および無水マレイン酸/
マレイン酸モノエステル比を制御したスチレン−
アクリル系樹脂のMI値は、3.8以下であり、これ
をトナー用結着剤樹脂として用いた場合、非常に
特性の優れたトナーを製造することが可能とな
る。 本発明のスチレン−アクリル樹脂は、前述のよ
うな一般的な溶液重合で製造でき、その中に含ま
れるマレイン酸の無水物/モノエステルモル比お
よび酸価は、ポリマー重合時に加える無水マレイ
ン酸/マレイン酸エステル比およびその総量を変
えることで容易に行ない得る。なお、無水マレイ
ン酸およびマレイン酸モノエステルは、ポリマー
の主鎖の一部を形成している。 本発明のスチレン−アクリル共重合体樹脂の代
表的な組成は次のようである。 スチレン類 70〜80モル% アクリル類 15〜25モル% マレイン酸類 3〜10モル% なお、本発明中に述べた酸価は、一般的な水酸
化カリウム滴定法により求めた値であり、MI値
は125℃、2160gの荷重下で、10分間中に吐出さ
れる樹脂の重量である。 実施例 次に実施例を掲げて本発明を説明するがこれに
限定されるものではない。 実施例 1 温度計、窒素導入管、攪拌棒、および水冷ジム
ロート型コンデンサーをつけた容量2の4つ口
丸底フラスコにトルエン420gを入れ、ヒーター
付きオイルバスでトルエン還流温度まで昇温す
る。これに下記混合物を還流下で3時間20分かけ
て滴
【表】 下する。滴下終了後4時間重合反応を行なう。そ
の後、通常の減圧蒸留により溶剤を除去し、重合
物を得た。この重合物のw(重量平均分子量)
は43.8万であり、Tgは61℃、MIは1.99g/
10minであつた。またAV(酸価)は18.9mg
KOH/gで、酸無水物/モノエステルのAV比
は1.8であつた。 この樹脂(100重量部)に対して、マグネタイ
ト(60重量部)と電荷制御剤(0.8重量部)を150
℃で30分混練したものを通常の粉砕法によりトナ
ー化した。このトナーを用いて、キヤノンNP−
500REで画像を出したところ、濃度1.3の良好な
画像が得られた。また、熱定着性も良好で高温オ
フセツトも優れたものであつた。 実施例 2 重合開始剤として、アゾビスイソブチロニトリ
ルを使う以外は、実施例1と同様に樹脂を合成し
た。この重合物のwは、42.4万、Tgは61.8℃、
MIは1.86g/10minであつた。全体のAVは、
18.4mgKOH/g、酸無水物/モノエステルのAV
比は、1.8であつた。この樹脂を用いて実施例1
と同様にトナーを製造し、画像を出したところ、
高温オフセツトのない、濃度1.2の画像が得られ
た。 比較例 1 マレイン酸モノブチルエステルを30g、無水マ
レイン酸を6gとした以外は、すべと実施例2と
同様に検討した。 得られた樹脂のwは38.5万、Tgは61.2℃、
MIは3.95g/10minであつた。AVは、18mg
KOH/g、酸無水物/モノエステルのAV比は
0.56であつた。この樹脂を用いたトナーは、高温
オフセツトを生じた。 実施例 3 マレイン酸モノブチルエステルを36gとした以
外は、実施例1と同様に検討した。この樹脂の
wは42.1万、Tgは66.4℃、MIは1.05g/10minで
あつた。AVは26.6mgKOH/gであり、酸無水
物/モノエステルのAV比は0.9であつた。 この樹脂を用いたトナーの高温オフセツト性は
良好で、濃度1.1の画像が得られた。 実施例 4 マレイン酸モノブチルエステルを22g、無水マ
レイン酸を9gとした以外は、実施例1と同様に
実施した。この樹脂のwは、34.1万、Tgは63.1
℃、MIは2.54g/10minであつた。AVは16.0mg
KOH/gであり、酸無水物/モノエステルの
AV比は16.0mgKOH/gであり、酸無水物/モノ
エステルのAV比は1.7であつた。 この樹脂を用いたトナーの高温オフセツト性は
良好で濃度1.3の画像が得られた。 [発明の効果] 本発明による効果は次のようである。 (1) 本発明のトナー用結着樹脂は熱ローラー定着
でのすぐれた総合特性すなわち比較的低容量の
熱源で充分に定着し、熱ローラーへのトナーの
オフセツトが殆どなくかつローラーよりの排紙
が滑らかに行なわれる特性を有する。 (2) 耐衝撃性に優れた、凝集を起さず流動性にす
ぐれしかも耐久性がある樹脂である。 (3) キヤリア、トナー保持部材、感光体表面、ク
リーニングブレードなどへの付着が少なくかつ
これらを傷つけることの少ない樹脂である。 (4) 常に安定した鮮明でカブリのない画像が得ら
れる樹脂である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 マレイン酸誘導体を含有する重量平均分子量
    10〜40万のスチレン−アクリル共重合体樹脂であ
    つて、全体の酸価が10〜30mgKOH/gで、その
    内無水マレイン酸の酸価が6mgKOH/g以上で、
    しかも無水マレイン酸/マレイン酸エステルのモ
    ル比が1以上であることを特徴とするスチレン−
    アクリル−マレイン酸誘導体共重合体トナー用結
    着剤樹脂。 2 スチレン系モノマー、アクリル系モノマー、
    及び酸価6mgKOH/g以上のマレイン酸系モノ
    マーを含み、無水マレイン酸/マレイン酸モノエ
    ステルのモル比が1以上である混合物を重合開始
    剤の存在下で溶液重合することによつて酸価10な
    いし30mgKOH/gで重量平均分子量10ないし40
    万のスチレン−アクリル酸−マレイン酸誘導体の
    組成を有する共重合体を得ることを特徴とするト
    ナー用結着剤樹脂の製法。
JP59244371A 1984-11-21 1984-11-21 静電荷現像トナ−結着剤樹脂およびその製法 Granted JPS61123857A (ja)

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