JP4867629B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents
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Description
本発明のトナーにおけるトナー全体の断面積S、面積が最大となるワックス部の面積Swはトナーの断面層を透過型電子顕微鏡により撮影した写真より計測されるものである。透過型電子顕微鏡としては、通常当業者の間でよく知られた機種で十分観察され、例えば、LEM−2000型(トプコン社製)、JEM−2000FX(日本電子社製)等が用いられる。
図1と同様に透過型電子顕微鏡により写真撮影し、断面図より全ワックス存在領域の面積を求め、トナー表面から2μmの範囲内に存在するワックス存在領域を算出することでその割合を求める。やはりこのような計算を100個のトナーにおいて実施し、平均値を求める(図2参照)。図2において、斜線部の和がトナー表面から2μmの範囲内に存在するワックス面積の和に相当する。
トナーの軟化点(Tsp)の測定方法は、例えば、「フローテスターCFT−500」((株)島津製作所社製)を用い、試料を予め9.2メッシュパス(目開き2.0mm)、32メッシュオン(目開き0.5mm)の粒度に揃えた後、高さ10mmの円柱形状に成形し、昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーより1.96×107Paの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより当該フローテスターのプランジャー降下量−温度間の曲線(軟化流動曲線)を描き、降下量5mmに対する温度を軟化点とする。
(極性基を2つ以上有するビニル系重合性単量体)
本発明でいう極性基とは水系媒体中で解離性があり、塩を形成するものである。具体的にはカルボキシル基、スルホン基、アミノ基、アンモニウム基等が挙げられる。本発明で使用可能な極性基を2つ以上有する単量体としては、イタコン酸、マレイン酸等のカルボキシル基を含有したものが挙げられ、特にイタコン酸が好ましい。
(1)結着樹脂
コア部を形成する樹脂及びシェル層を形成する樹脂は、スチレン−アクリル系共重合樹脂が好ましい。また、コア部を形成する樹脂を作製する単量体には、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の共重合体のガラス転移温度(Tg)を引き下げる重合性単量体を共重合することが好ましい。また、シェル層を形成する樹脂を作製するための単量体には、スチレン、メチルメタクリレート、メタクリル酸等の共重合体のガラス転移温度(Tg)を引き上げる重合性単量体を共重合することが好ましい。
本発明のトナーに使用する着色剤としては、カーボンブラック、磁性体、染料、顔料等を任意に使用することができ、カーボンブラックとしてはチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、ランプブラック等が使用される。磁性体としては鉄、ニッケル、コバルト等の強磁性金属、これらの金属を含む合金、フェライト、マグネタイト等の強磁性金属の化合物、強磁性金属を含まないが熱処理することにより強磁性を示す合金、例えば、マンガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫等のホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、二酸化クロム等を用いることができる。
本発明のトナーに使用可能なワックスとしては、従来公知のものが挙げられる。具体的には、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス、ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス、カルナウバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラミリステート、ペンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス、エチレンジアミンジベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックスなどが挙げられる。
本発明のトナーを構成するコアやシェルを構成する樹脂は、前述の重合性単量体を重合して生成されるが、本発明に使用可能なラジカル重合開始剤には以下のものがある。具体的には油溶性重合開始剤としては、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンペルオキサイド、ジイソプロピルペルオキシカーボネート、クメンヒドロペルオキサイド、t−ブチルヒドロペルオキサイド、ジ−t−ブチルペルオキサイド、ジクミルペルオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、2,2−ビス(4,4−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、トリス(t−ブチルペルオキシ)トリアジンなどの過酸化物系重合開始剤や過酸化物を側鎖に有する高分子開始剤などを挙げられる。
また、反応系中に重合性単量体等を適度に分散させておくために、分散安定剤を使用することも可能である。分散安定剤としては、リン酸三カルシウム、リン酸マグネシウム、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、メタケイ酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、ベントナイト、シリカ、アルミナ等を挙げることができる。更に、ポリビニルアルコール、ゼラチン、メチルセルロース、ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム、エチレンオキサイド付加物、高級アルコール硫酸ナトリウム等の界面活性剤として、一般的に使用されているものを分散安定剤として使用することができる。
(2)樹脂微粒子の分散液を調製するための重合工程
(3)水系媒体中で樹脂微粒子と着色剤粒子を凝集、融着させてコア粒子(会合粒子)を得る凝集・融着工程
(4)会合粒子を熱エネルギーにより熟成して形状を調整する第1の熟成工程
(5)コア粒子分散液中にシェル用の樹脂粒子を添加して、コア粒子表面にシェル用粒子を凝集、融着させて、コア・シェル構造の着色粒子を形成するシェル化工程
(6)コア・シェル構造の着色粒子を熱エネルギーにより熟成して、コア・シェル構造の着色粒子の形状を調整する第2の熟成工程
(7)冷却された着色粒子分散液から着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(8)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程、また必要に応じて乾燥工程の後に、(9)乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加する工程を有する場合もある。
この工程では、ラジカル重合性単量体に離型剤を溶解させて、離型剤を混合したラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
この重合工程の好適な一例においては、臨界ミセル濃度(CMC)以下の界面活性剤を含有した水系媒体中に、ワックスを溶解あるいは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤を添加し、当該液滴中において重合反応を進行させる。なお、前記液滴中に油溶性重合開始剤が含有されていてもよい。このような重合工程においては、機械的エネルギーを付与して強制的な乳化(液滴の形成)処理が必須となる。かかる機械的エネルギーの付与手段としては、ホモミキサー、超音波、マントンゴーリンなどの強い撹拌、または超音波振動エネルギーの付与手段を挙げることができる。
前記融着工程における凝集、融着の方法としては、重合工程により得られた樹脂微粒子(着色または非着色の樹脂微粒子)を用いた塩析/融着法が好ましい。また、当該凝集・融着工程においては、樹脂微粒子や着色剤粒子とともに離型剤微粒子や荷電制御剤などの内添剤微粒子を凝集、融着させることができる。
そして、本発明では、凝集・融着工程の加熱温度や特に第1の熟成工程の加熱温度と時間の制御することにより、粒径が一定で分布が狭く形成したコア粒子表面が平滑だが均一な形状を有するものになるように制御する。具体的には、凝集・融着工程で加熱温度を低めにして樹脂粒子同士の融着の進行を抑制させて均一化を促進させ、第1の熟成工程で加熱温度を低めに、且つ時間を長くしてコア粒子の表面が均一な形状のものに制御する。
シェル化工程では、コア粒子分散液中にシェル用の樹脂粒子分散液を添加してコア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を凝集、融着させ、コア粒子表面にシェル用の樹脂粒子を被覆させて着色粒子を形成する。
シェル化により着色粒子が所定の粒径になった段階で、塩化ナトリウムなどの停止剤を添加して粒子成長を停止させ、その後もコア粒子に付着させたシェル用樹脂粒子を融着させるために数時間加熱撹拌を継続する。そして、シェル化工程ではコア粒子表面に厚さが100〜300nmのシェルを形成する。このようにしてコア粒子表面に樹脂粒子を固着させてシェルを形成し、丸みを帯び、しかも形状の揃った着色粒子が形成される。
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
この工程は洗浄処理されたケーキを乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、撹拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。なお、乾燥処理された着色粒子同士が弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
この工程は乾燥された着色粒子に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。外添剤の混合装置としては、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル等の機械式の混合装置を使用することができる。
本発明のトナーは、磁性または非磁性の一成分現像剤として使用することもできるが、キャリアと混合して二成分現像剤として使用してもよい。本発明のトナーを二成分現像剤として使用する場合において、キャリアとしては、鉄、フェライト、マグネタイトなどの金属、それらの金属とアルミニウム、鉛などの金属との合金などの従来から公知の材料からなる磁性粒子を用いることができ、特にフェライト粒子が好ましい。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、予めアニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルフォン酸ナトリウム:SDS)2.0gをイオン交換水2900gに溶解させた界面活性剤溶液を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。
スチレン 551g
n−ブチルアクリレート 280g
メタクリル酸 44g
n−オクチルメルカプタン 19g
からなる単量体溶液〔1〕を3時間かけて滴下し、滴下終了後、78℃において1時間に亘って加熱・撹拌することによって、重合(第1段重合)を行って樹脂微粒子の分散液(樹脂微粒子分散液(a1))を調製した。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内において、スチレン104g、n−ブチルアクリレート53g、メタクリル酸8g、n−オクチルメルカプタン4gからなる単量体組成物に、離型剤としてパラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製)51gを添加し、85℃に加温して溶解させて単量体溶液〔2〕を調製した。
上記の樹脂微粒子分散液(a11)に、重合開始剤(KPS)2.5gをイオン交換水110gに溶解させた開始剤水溶液を添加し、80℃の温度条件下において、
スチレン 231g
n−ブチルアクリレート 99g
n−オクチルメルカプタン 4.2g
からなる単量体溶液〔3〕を1時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間に亘って加熱・撹拌することによって重合(第3段重合)を行った後、28℃まで冷却し、多層構造を有する複合樹脂微粒子による樹脂微粒子分散液(A1)を得た。
上記第3段重合において、単量体溶液〔3〕の組成を、スチレン241g、n−ブチルアクリレート89g、n−オクチルメルカプタン4.0gに変更したことの他は樹脂微粒子分散液の調製例A1と同様にして、樹脂微粒子分散液(A2)を得た。
(1)第1段重合
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器において、スチレン121g、n−ブチルアクリレート46g、メタクリル酸9g、n−オクチルメルカプタン2.6gからなる単量体組成物に、離型剤としてパラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋社製)70gを添加し、80℃に加温して溶解させて単量体溶液〔1〕を調製した。
上記の樹脂微粒子分散液(a3)に、重合開始剤(KPS)3gをイオン交換水120gに溶解させた開始剤水溶液を添加し、80℃の温度条件下において、
スチレン 248g
n−ブチルアクリレート 82g
n−オクチルメルカプタン 3.5g
からなる単量体溶液〔4〕を1時間かけて滴下した。滴下終了後、3時間に亘って加熱・撹拌することによって、重合(第2段重合)を行った後、28℃まで冷却し、多層構造を有する複合樹脂微粒子による樹脂微粒子分散液(A3)を得た。
樹脂微粒子分散液(A1)の調製における第1段重合において、単量体溶液〔1〕の組成を、スチレン16g、メチルメタクリレート612g、n−ブチルアクリレート132g、イタコン酸40g、及びn−オクチルメルカプタン14gに変更したことの他は樹脂微粒子分散液の調製例A1と同様にして、樹脂微粒子分散液(AB1)を得た。この樹脂微粒子分散液(AB1)に含有される樹脂微粒子は、コア部はイタコン酸を含む単量体より形成される共重合体にからなり、その外殻としてビニル系共重合体によるシェル層状の樹脂層が形成されたものである。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を付けた5Lの反応容器に、予めアニオン系活性剤(SDS)2.7gをイオン交換水2800gに溶解させた界面活性剤溶液を投入し、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、内温を80℃に昇温させた。一方、
スチレン 16g
メチルメタクリレート 612g
n−ブチルアクリレート 132g
イタコン酸 40g
n−オクチルメルカプタン 14g
を混合し、78℃に加温して溶解させ、単量体溶液を作製した。ここで循環経路を有する機械式分散機により、前記単量体溶液及び上記の加温された界面活性剤溶液を混合・分散させ、均一な分散粒子径を有する乳化粒子を作製した。次いで、重合開始剤(KPS)11.0gをイオン交換水400gに溶解させた溶液を添加し、78℃において2時間加熱・撹拌することによって樹脂微粒子分散液(B1)を得た。
単量体溶液を構成する単量体の種類及び組成比を、表2に示すように変更したことの他は樹脂微粒子分散液(B1)の調製と同様にして、樹脂微粒子分散液(B2)〜(B10)を得た。これら樹脂微粒子分散液を構成する樹脂微粒子のガラス転移点温度(Tg)を表2に示す。
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600gに撹拌溶解させた溶液に、撹拌下、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)420gを徐々に添加し、次いで撹拌装置「クレアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理することにより、着色剤分散液(1)を得た。この着色剤分散液(1)中の着色剤の粒径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定した結果、質量平均径で110nmであった。
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5Lの反応容器に、樹脂微粒子分散液(A1)を固形分換算で360gと、樹脂微粒子分散液(B1)を固形分換算で40gと、イオン交換水1100gと、着色剤分散液(1)200gを仕込み、液温を30℃に調整した後、5Mの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10.0に調整した。次いで、塩化マグネシウム60gをイオン交換水60gに溶解した水溶液を、撹拌下、30℃において10分間かけて添加した。その後、3分間放置した後に昇温を開始し、この系を60分間かけて80℃まで昇温し、80℃を保持したまま粒子成長反応を継続した。
樹脂微粒子分散液(A1)〜(A3)と、樹脂微粒子分散液(B1)〜(B10)との組み合わせ及び組成比を、表3に示すように変更したことの他は着色粒子1の作製と同様にして、本発明に係る着色粒子2〜9、11比較用の着色粒子12〜14を得た。
樹脂微粒子分散液(A1)の固形分換算360gと樹脂微粒子分散液(B1)の固形分換算40gとを用いる代わりに、樹脂微粒子分散液(AB1)を固形分換算で400g用いたことの他は着色粒子1の作製と同様にして、着色粒子10を得た。
本発明に係る着色粒子1〜11及び比較用の着色粒子12〜14の各々に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm、疎水化度=68)を1質量%となる割合で添加すると共に、疎水性酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm、疎水化度=63)を1質量%となる割合で添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工機社製)により混合し、その後、45μmの目開きのフルイを用いて粗大粒子を除去し、本発明のトナー1〜11、及び比較用のトナー12〜14を得た。
本発明のトナー1〜11及び比較用のトナー12〜14について、シリコーン樹脂を被覆した体積平均粒径60μmのフェライトキャリアを、前記トナーの濃度が6質量%になるよう混合し、二成分現像剤である本発明に係る現像剤1〜11及び比較用の現像剤12〜14を調製した。
評価は、デジタルカラー複合機bizhub PRO C500(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に上記で作製したトナーを順番に装填し、20℃、55%RHの環境で以下の項目について行った。プリントは、画素率が10%の画像(文字画像が7%、人物顔写真、ベタ白画像、ベタ黒画像がそれぞれ1/4等分にあるオリジナル画像)をA4版上質紙(64g/m2)に行った。
上記評価機の定着装置の加熱ローラ表面温度を、紙表面温度が80〜150℃の範囲内で10℃刻みで変化するように変更し、各変更温度でトナー画像を定着して定着画像を作製した。なお、プリント画像の作製に当たっては、A4版サイズの上質紙(80g/m2)を使用した。
○:最低定着温度100℃以上、130℃未満での定着が可能
×:最低定着温度130℃以上での定着が可能。
定着用ヒートローラの表面温度を120℃にし、搬送方向に対して垂直方向に5cm幅のベタ黒帯状画像を有するA4画像を、縦送りで搬送した際における画像側の定着ローラと紙との分離性を下記の評価基準により判定した。◎〜△レベルを合格レベルとした。
○:紙が定着ローラと分離爪で分離するが、画像上に分離爪の跡はない
△:紙が定着ローラと分離爪で分離するが、画像上の分離爪の跡はほとんど目立たない
×:紙が定着ローラと分離爪で分離し、画像上に分離爪跡が残る、もしくは定着ローラに巻きついてしまい定着ローラと分離できない。
9Y、9M、9C、9K 画像形成ユニット
6 中間転写体
10 定着装置
20 給紙カセット
P 転写材
Claims (3)
- 重合工程あるいは凝集工程で加熱工程を経由する重合トナーで、結着樹脂中にワックスドメインを形成する静電荷像現像用トナーにおいて、前記トナーの軟化点Tspが90℃≦Tsp≦110℃であり、且つトナー粒子断面におけるワックスドメイン径のうち最大ドメイン径の面積をSw、該トナー粒子の断面積をSとしたとき、100個のトナー粒子につきSw/Sの平均値が、0.02≦(Sw/S)×100≦10の関係式を満たすことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
- トナー断面におけるトナー表面から重心に向かって2μmの範囲内にワックス全体の30%以上が存在することを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。
- 請求項1または2に記載の静電荷像現像用トナーであり、前記結着樹脂が重合性単量体成分として極性基を2つ以上有するビニル系重合性単量体を0.2〜4.0%含有した樹脂を含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
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