JPH058841B2 - - Google Patents
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- JPH058841B2 JPH058841B2 JP60101473A JP10147385A JPH058841B2 JP H058841 B2 JPH058841 B2 JP H058841B2 JP 60101473 A JP60101473 A JP 60101473A JP 10147385 A JP10147385 A JP 10147385A JP H058841 B2 JPH058841 B2 JP H058841B2
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Landscapes
- Non-Adjustable Resistors (AREA)
- Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は湿度によつて電気抵抗が変化する新規
な感湿抵抗体に関する。 〔従来の技術〕 感湿抵抗体としては、従来より塩化リチウムな
どの電解質系のものが用いられていたが、近年金
属酸化物系のものの方が電解質系のものよりも経
時変化が小さく適用できる相対湿度測定領域も広
く優れているため、その使用比率の伸びに著しい
ものがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし従来の金属酸化物感湿抵抗体はTiO2、
SnO2、V2O5、MgCrO4などを適宜に配合し、焼
結して得られるものであり、この焼結体を感湿抵
抗体として湿度測定に使用すると、その表面に水
分が漸次吸着され、金属酸化物が水酸化物に変化
するため感度が低下し、信頼できる湿度測定がで
きなかつた。そのため従来は感湿抵抗体周辺に加
熱クリーニング機構を設けて、これを定期的に作
動させ、感湿抵抗体を加熱して元の金属酸化物焼
結体の状態に戻す必要があつた。しかしその間湿
度測定を中断しなければならなかつた。 したがつて金属酸化物系感湿抵抗体に加熱クリ
ーニング機構を設けた従来の湿度センサーは構造
が複雑となるため、量産性が悪くコスト上昇をま
ねき、しかもこの感湿抵抗体を用いた湿度センサ
ーは不連続測定であるため、連続測定を必要とす
る機器への使用ができないという欠点を有してい
た。 そこで本発明者らは上記欠点を改善するため
に、水酸化物の生成しない感湿抵抗体を開発すべ
く、感湿抵抗体の原料組成物について鋭意研究を
重ねた結果、下記に述べる発明を完成した。 〔問題を解決するための手段〕 すなわち、本発明は酸化マンガン及び酸化クロ
ムにMe3VO4(MeはLi、Na、Kのなかから選ば
れた少なくとも1種)及び酸化鉛を添加した組成
物の焼結体からなる感湿抵抗体を要旨とする。 酸化マンガンはマンガンの原子価に応じて数種
の酸化物、例えばMnO、MnO2、Mn2O5などが
あり、いずれも使用できる。酸化クロムも同様に
Cr2O3、CrO3など数種の酸化物があり、いずれも
使用できる。酸化鉛も原子価に応じて数種の酸化
物例えばPbO、PbO2、Pb2O3、Pb3O4などがあ
り、いずれも使用できる。 ここでMe3VO4のMeはLi、Na、Kのなかから
選ばれたもので、これらアルカリ金属1種からな
る化合物、例えばLi3VO4、Na3VO4、K3VO4を
単独で使用しても、あるいは混合して用いてもよ
い。またMeに2種以上のアルカリ金属を含む化
合物、例えば(Li、Na、K)VO4のような化合
物を用いることもできる。なお好ましいアルカリ
金属はLiである。 上記化合物は適宜に配合し組成物とすることが
できるが、好ましい範囲はMe3VO4が1〜25モル
%、酸化鉛はPbO換算値で1〜25モル%であり、
酸化マンガンおよび酸化クロムは、それぞれの酸
化物をMnO2、Cr2O3に換算し、その合計量の配
合割合が50〜98モル%である。 Me3VO4が1モル%未満では感度が低くなる傾
向にあり、25モル%を超えて添加しても感湿抵抗
体の特性はさほど改善されず、コストのみ上昇す
るので好ましくない。酸化鉛の配合量が1モル%
未満では感湿抵抗体としたとき、その形状を十分
に保持するだけの強度や基板、電極への付着強度
が弱くなるので、その分取扱いに配慮する必要が
あり、25モル%を超えると電気抵抗値が増加し、
電気回路が複雑になり高価になるので好ましくな
い。酸化マンガンおよび酸化クロムの合計量が50
%モル未満の場合、あるいは98モル%を超える場
合にはMe3VO4、あるいは酸化鉛が過多または過
少になり、それぞれの化合物の過多、または過少
による前述のような欠点を生じ好ましくない。酸
化マンガンと酸化クロムとの配合割合は適宜に行
つてよいが、好ましいのは3:1〜1:3(モル
比)である。 以上説明した各化合物を適宜に配合した組成物
は慣用の焼結炉を用いて適当な温度で焼結すれば
目的とする感湿抵抗体が得られる。なお各化合物
は粉末にして配合するが、その細かさは特に限定
されるものではない。 次に本発明の感湿抵抗体を第1図に示すような
形状に厚膜技術を用いてつくる場合について説明
する。 まず適宜な細かさを有するMe3VO4、酸化鉛、
酸化マンガンおよび酸化クロムを所望の割合に配
合した組成物をつくり、これとビヒクルとして、
たとえばエチルセルロース、ブチルカルビトール
アセテート、テレピネオール、アクリル樹脂など
から適宜に選択したものとをローラミル、ボール
ミルその他の混合機で十分に混合してペーストを
つくる。そのペーストを予め一対の電極が付設し
てある絶縁性基板上にスクリーン印刷し、ペース
トを焼結させる。この半製品を慣用の焼成炉で、
たとえば750〜950℃で焼結することによつて本発
明の感湿抵抗体が得られる。 〔実施例〕 実施例、比較例 市販のMe3VO4、PbO、MnO2、Cr2Oの各粉末
を表1に示すように、それぞれ配合した後、磁製
ボールミルで混合し、得られた各混合物にエチル
セルロース、ブチルカルビトールアセテート、テ
レピネオールからなるビヒクルを加え、ロールを
用いて均一なペーストをつくつた。 得られた各ペーストを予めくし形のAu電極お
よび端子取り出し用Ag−Pd電極を付設したアル
ミナ絶縁基板上にスクリーン印刷し、乾燥したの
ち、空気中で850℃、60分間焼結させて感湿抵抗
体を製造した。 得られたそれぞれの感湿抵抗体にリード線をハ
ンダ付けして第1図に示す形状の湿度センサーを
つくつた。 以上のようにして得た各湿度センサーに測定器
を接続し、20℃における相対湿度30%のときと、
90%のときの電気抵抗値を測定し、その結果を同
表に併記した。 次いで表1、No.2の組成物を用いてつくつた感
湿抵抗体を相対湿度90%の室内に2000時間放置
し、その間における相対湿度を測定し、その結果
を第2図に示した。これによると長時間の測定中
感度の低下は僅かであり、加熱クリーニングをし
なくても連続測定が可能であり、感湿抵抗体表面
を観察したところ水酸化物などの生成はなかつ
た。 比較例として市販のTiO2系の加熱クリーニン
グ機構を付設した湿度センサーを相対湿度90%の
室内に放置し、4.5時間湿度測定および
な感湿抵抗体に関する。 〔従来の技術〕 感湿抵抗体としては、従来より塩化リチウムな
どの電解質系のものが用いられていたが、近年金
属酸化物系のものの方が電解質系のものよりも経
時変化が小さく適用できる相対湿度測定領域も広
く優れているため、その使用比率の伸びに著しい
ものがある。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかし従来の金属酸化物感湿抵抗体はTiO2、
SnO2、V2O5、MgCrO4などを適宜に配合し、焼
結して得られるものであり、この焼結体を感湿抵
抗体として湿度測定に使用すると、その表面に水
分が漸次吸着され、金属酸化物が水酸化物に変化
するため感度が低下し、信頼できる湿度測定がで
きなかつた。そのため従来は感湿抵抗体周辺に加
熱クリーニング機構を設けて、これを定期的に作
動させ、感湿抵抗体を加熱して元の金属酸化物焼
結体の状態に戻す必要があつた。しかしその間湿
度測定を中断しなければならなかつた。 したがつて金属酸化物系感湿抵抗体に加熱クリ
ーニング機構を設けた従来の湿度センサーは構造
が複雑となるため、量産性が悪くコスト上昇をま
ねき、しかもこの感湿抵抗体を用いた湿度センサ
ーは不連続測定であるため、連続測定を必要とす
る機器への使用ができないという欠点を有してい
た。 そこで本発明者らは上記欠点を改善するため
に、水酸化物の生成しない感湿抵抗体を開発すべ
く、感湿抵抗体の原料組成物について鋭意研究を
重ねた結果、下記に述べる発明を完成した。 〔問題を解決するための手段〕 すなわち、本発明は酸化マンガン及び酸化クロ
ムにMe3VO4(MeはLi、Na、Kのなかから選ば
れた少なくとも1種)及び酸化鉛を添加した組成
物の焼結体からなる感湿抵抗体を要旨とする。 酸化マンガンはマンガンの原子価に応じて数種
の酸化物、例えばMnO、MnO2、Mn2O5などが
あり、いずれも使用できる。酸化クロムも同様に
Cr2O3、CrO3など数種の酸化物があり、いずれも
使用できる。酸化鉛も原子価に応じて数種の酸化
物例えばPbO、PbO2、Pb2O3、Pb3O4などがあ
り、いずれも使用できる。 ここでMe3VO4のMeはLi、Na、Kのなかから
選ばれたもので、これらアルカリ金属1種からな
る化合物、例えばLi3VO4、Na3VO4、K3VO4を
単独で使用しても、あるいは混合して用いてもよ
い。またMeに2種以上のアルカリ金属を含む化
合物、例えば(Li、Na、K)VO4のような化合
物を用いることもできる。なお好ましいアルカリ
金属はLiである。 上記化合物は適宜に配合し組成物とすることが
できるが、好ましい範囲はMe3VO4が1〜25モル
%、酸化鉛はPbO換算値で1〜25モル%であり、
酸化マンガンおよび酸化クロムは、それぞれの酸
化物をMnO2、Cr2O3に換算し、その合計量の配
合割合が50〜98モル%である。 Me3VO4が1モル%未満では感度が低くなる傾
向にあり、25モル%を超えて添加しても感湿抵抗
体の特性はさほど改善されず、コストのみ上昇す
るので好ましくない。酸化鉛の配合量が1モル%
未満では感湿抵抗体としたとき、その形状を十分
に保持するだけの強度や基板、電極への付着強度
が弱くなるので、その分取扱いに配慮する必要が
あり、25モル%を超えると電気抵抗値が増加し、
電気回路が複雑になり高価になるので好ましくな
い。酸化マンガンおよび酸化クロムの合計量が50
%モル未満の場合、あるいは98モル%を超える場
合にはMe3VO4、あるいは酸化鉛が過多または過
少になり、それぞれの化合物の過多、または過少
による前述のような欠点を生じ好ましくない。酸
化マンガンと酸化クロムとの配合割合は適宜に行
つてよいが、好ましいのは3:1〜1:3(モル
比)である。 以上説明した各化合物を適宜に配合した組成物
は慣用の焼結炉を用いて適当な温度で焼結すれば
目的とする感湿抵抗体が得られる。なお各化合物
は粉末にして配合するが、その細かさは特に限定
されるものではない。 次に本発明の感湿抵抗体を第1図に示すような
形状に厚膜技術を用いてつくる場合について説明
する。 まず適宜な細かさを有するMe3VO4、酸化鉛、
酸化マンガンおよび酸化クロムを所望の割合に配
合した組成物をつくり、これとビヒクルとして、
たとえばエチルセルロース、ブチルカルビトール
アセテート、テレピネオール、アクリル樹脂など
から適宜に選択したものとをローラミル、ボール
ミルその他の混合機で十分に混合してペーストを
つくる。そのペーストを予め一対の電極が付設し
てある絶縁性基板上にスクリーン印刷し、ペース
トを焼結させる。この半製品を慣用の焼成炉で、
たとえば750〜950℃で焼結することによつて本発
明の感湿抵抗体が得られる。 〔実施例〕 実施例、比較例 市販のMe3VO4、PbO、MnO2、Cr2Oの各粉末
を表1に示すように、それぞれ配合した後、磁製
ボールミルで混合し、得られた各混合物にエチル
セルロース、ブチルカルビトールアセテート、テ
レピネオールからなるビヒクルを加え、ロールを
用いて均一なペーストをつくつた。 得られた各ペーストを予めくし形のAu電極お
よび端子取り出し用Ag−Pd電極を付設したアル
ミナ絶縁基板上にスクリーン印刷し、乾燥したの
ち、空気中で850℃、60分間焼結させて感湿抵抗
体を製造した。 得られたそれぞれの感湿抵抗体にリード線をハ
ンダ付けして第1図に示す形状の湿度センサーを
つくつた。 以上のようにして得た各湿度センサーに測定器
を接続し、20℃における相対湿度30%のときと、
90%のときの電気抵抗値を測定し、その結果を同
表に併記した。 次いで表1、No.2の組成物を用いてつくつた感
湿抵抗体を相対湿度90%の室内に2000時間放置
し、その間における相対湿度を測定し、その結果
を第2図に示した。これによると長時間の測定中
感度の低下は僅かであり、加熱クリーニングをし
なくても連続測定が可能であり、感湿抵抗体表面
を観察したところ水酸化物などの生成はなかつ
た。 比較例として市販のTiO2系の加熱クリーニン
グ機構を付設した湿度センサーを相対湿度90%の
室内に放置し、4.5時間湿度測定および
以上説明したことから明らかなごとく、本発明
の感湿抵抗体は広範囲な相対湿度を感度よく連続
的に測定することができる。したがつて、この感
湿抵抗体を用いた湿度センサーは従来用いられて
いる加熱クリーニング機構を要しないのでセンサ
ーの構造が簡略化でき、量産性が飛躍的に向上す
ると共に低価格化が可能である。
の感湿抵抗体は広範囲な相対湿度を感度よく連続
的に測定することができる。したがつて、この感
湿抵抗体を用いた湿度センサーは従来用いられて
いる加熱クリーニング機構を要しないのでセンサ
ーの構造が簡略化でき、量産性が飛躍的に向上す
ると共に低価格化が可能である。
第1図は本発明の感湿抵抗体を用いた湿度セン
サーの例を示す(aは平面図、bは断面図)。第
2図および第3図はそれぞれ表1、No.2の組成の
湿度センサーおよび従来の加熱クリーニング機構
を付設した湿度センサーを室内に放置した場合の
感湿特性変化図である。 1……アルミナ絶縁基板、2……くし形Au電
極、3……リード線取り付け用Ag−Pd電極、4
……感湿抵抗体、5……リード線。
サーの例を示す(aは平面図、bは断面図)。第
2図および第3図はそれぞれ表1、No.2の組成の
湿度センサーおよび従来の加熱クリーニング機構
を付設した湿度センサーを室内に放置した場合の
感湿特性変化図である。 1……アルミナ絶縁基板、2……くし形Au電
極、3……リード線取り付け用Ag−Pd電極、4
……感湿抵抗体、5……リード線。
Claims (1)
- 1 酸化マンガン及び酸化クロムにMe3VO4(Me
はLi、Na、Kのなかから選ばれた少なくとも1
種)及び酸化鉛を添加した組成物の焼結体からな
る感湿抵抗体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60101473A JPS61260601A (ja) | 1985-05-15 | 1985-05-15 | 感湿抵抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60101473A JPS61260601A (ja) | 1985-05-15 | 1985-05-15 | 感湿抵抗体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61260601A JPS61260601A (ja) | 1986-11-18 |
JPH058841B2 true JPH058841B2 (ja) | 1993-02-03 |
Family
ID=14301698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60101473A Granted JPS61260601A (ja) | 1985-05-15 | 1985-05-15 | 感湿抵抗体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61260601A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0580869A4 (en) * | 1992-02-14 | 1995-01-18 | Seiko Epson Corp | HUMIDITY SENSOR AND ITS PRODUCTION. |
-
1985
- 1985-05-15 JP JP60101473A patent/JPS61260601A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61260601A (ja) | 1986-11-18 |
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