JPH0588310U - 咬合具及び咬合具付き包装体 - Google Patents
咬合具及び咬合具付き包装体Info
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- JPH0588310U JPH0588310U JP2974192U JP2974192U JPH0588310U JP H0588310 U JPH0588310 U JP H0588310U JP 2974192 U JP2974192 U JP 2974192U JP 2974192 U JP2974192 U JP 2974192U JP H0588310 U JPH0588310 U JP H0588310U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 雄部材と雌部材をスムーズに再嵌合させるこ
とができる咬合具及び咬合具付き包装体を提供する。 【構成】 雄部材12と雌部材13とを有して開閉自在に構
成された咬合具11であって、雄部材11と雌部材13とが嵌
合する際に接触する部分の少なくとも一部、例えば雄部
材12の頭部15の先端部分15A に滑り性向上剤であるシリ
コーン油22を塗布しておく。また、この咬合具付き包装
袋は、前記咬合具が袋の口部に設けられたものであっ
て、中に湿布剤が収納されている。
とができる咬合具及び咬合具付き包装体を提供する。 【構成】 雄部材12と雌部材13とを有して開閉自在に構
成された咬合具11であって、雄部材11と雌部材13とが嵌
合する際に接触する部分の少なくとも一部、例えば雄部
材12の頭部15の先端部分15A に滑り性向上剤であるシリ
コーン油22を塗布しておく。また、この咬合具付き包装
袋は、前記咬合具が袋の口部に設けられたものであっ
て、中に湿布剤が収納されている。
Description
【0001】
本考案は、雄部材と雌部材とが開閉自在に構成された咬合具及び咬合具付き包 装体に関し、医薬、衣料、食品分野等において利用できる。
【0002】
近年、雄部材と雌部材とにより構成された咬合具付き包装袋が、開閉自在の便 利さのため、様々な分野で使用されるようになってきている。 例えば、医薬の分野においては、湿布剤用の包装袋としてこのような咬合具付 き包装袋が最も多く使用されている。 このような咬合具付き包装袋は、テープ状の雄部材と雌部材とが嵌合された状 態の咬合具を用意しておき、両部材をそれぞれ袋の口部に溶着することにより製 造されている。
【0003】 従来、咬合具付き包装袋の内容物が、薬効の強い湿布剤の場合、咬合具が膨潤 したり、表面状態が変質するため、咬合具の再嵌合が困難になるという問題点が あった。 そこで、本考案は、雄部材と雌部材をスムーズに再嵌合させることができる咬 合具及び咬合具付き包装体を提供することを目的とする。
【0004】
本考案は、雄部材と雌部材とを有して開閉自在に構成された咬合具であって、 前記雄部材と雌部材とが嵌合する際に接触する部分の少なくとも一部に滑り性向 上剤を塗布したことを特徴とする。 このように、雄部材と雌部材とが嵌合する際に接触する部分に滑り性向上剤が 塗布されているため、雄部材と雌部材との嵌合が極めて容易に行われるようにな る。
【0005】 前記滑り性向上剤として、雄部材と雌部材との摩擦抵抗を下げることができ、 かつ咬合具自体や袋の内容物等の品質に影響を及ばさないものであれば、適当な ものを使用できる。このような要件を満たすものとして、例えばシリコーン油( 常温で油状のシリコーン)がある。 また、前記滑り性向上剤は、雄部材と雌部材とが嵌合する際に接触する部分に 塗布されていればよく、雄部材と雌部材との嵌合前はいずれか一方に塗布されて いても、又は両者に塗布されていてもよい。
【0006】 滑り性向上剤の塗布厚は、適当に選ぶことができるが、例えばシリコーン油の 場合、1〜10μm とするのがよい。10μm を越える厚さの場合、シリコーン油が 垂れ下がって嵌合後の雄部材の内側又は雌部材の内側に付着し、嵌合強度低下の 原因になる。 また、滑り性向上剤の粘度は、液垂れの防止上、低すぎると好ましくなく、例 えばシリコーン油の場合、例えば10,000cSt (25℃)とする。
【0007】 雄部材と雌部材との接触部分への塗布形態は、雄部材と雌部材との良好な嵌合 性が得られるものであれば任意であり、例えば連続的な塗布状態であっても、又 は断続的な(例えば数mmから数cm間隔)塗布状態であってもよい。 また、塗布方法も、滑り性向上剤の前記塗布状態が得られるものであれば任意 である。
【0008】 なお、咬合具の材質は、通常の咬合具用として使用できるものあれば任意であ る。例えば、LDPE(低密度ポリエチレン)、EVA(エチレン−酢酸ビニル 共重合体)、PP(ポリプロピレン)、EMAA(エチレン−メタクリル酸共重 合樹脂)、アイオノマー、L−LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PET (ポリエチレンテレフタレート)、HDPE(高密度ポリエチレン)、EAA( エチレン−アクリル酸共重合樹脂)、EMA(エチレン−メタクリレート共重合 樹脂)等を使用できる。
【0009】 なお、部材相互の接着性の観点から、咬合具用の樹脂として、包装袋のシール 層と同じ種類の樹脂を選定することが望ましい。例えば、上記樹脂の中で、特に EVAは、低温シール性に優れ、製袋加工を安定して行うことができ、加えて製 袋速度の向上も図れるため、包装袋のシール層の樹脂として使用されることが多 い。そして、この場合、咬合具用の樹脂としてもEVAが使用されることになる 。
【0010】 一方、このEVAは、湿布剤に含まれる薬剤成分によって影響を受けやすく、 再嵌合性が悪化しやすいという欠点がある。そこで、本考案は、このような樹脂 より成る咬合具に使用すれば、樹脂の有する特長を生かすことができると共に、 このような欠点を除去できて好適である。
【0011】 この咬合具付き包装体は、上記咬合具が包装体の口部に設けられたものである 。 前記包装体の具体例は、包装袋、包装容器等である。 そして、包装体を薬剤包装用の包装袋とした場合、この中には特に湿布剤を収 納しておくのが前記理由により好適である。
【0012】
図面を参照して本考案の一実施例に係る咬合具及び咬合具付き包装袋をその製 造例と共に説明する。 先ず、図1に示すように、咬合具11を構成する一方のテープ状の雄部材12と他 方のテープ状の雌部材13を成形した。 ここで使用した咬合具11の材質は、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体) である。
【0013】 この雄部材12は、テープ状に連続した基部14、断面ハート形の頭部15及び両者 14,15 を連結する断面棒状の連結部16が一体成形されたものである。 また、前記雌部材13は、テープ状に連続した基部17、この基部17に直接形成さ れた半円形の第1のフック部18及びこの第1のフック部18と対向するように基部 17に直接形成された半円形の第2のフック部19が一体成形されたものである。両 フック部18,19 の端縁18A,19A 間には、前記連結部16の厚さに略相当する幅の隙 間21が設けられている。
【0014】 次に、前記雄部材13の頭部15の先端部分15A をシリコーン油22が含浸されたフ ェルトに接触させることにより、頭部15の先端部分15A にシリコーン油22を連続 的に塗布した。このシリコーン油22の粘度は、例えば約10,000cSt である。また 、塗布厚は、例えば5μm である。なお、前記雌部材13に対しては、何も塗布し なかった。 次に、図2に示すように、前記雄部材12を雌部材13に接近させて、雄部材12の 頭部15を雌部材13のフック部18,19 に当接させ、引き続きフック部18,19 を左右 に押し広げながら前記頭部15を最終的にフック部18,19 内に嵌合させた。これに より、本実施例に係る咬合具11を作製した。
【0015】 この嵌合操作の際、前記頭部15が雌部材12のフック部18,19 に当接した時点で シリコーン油22がフック部18,19 の上端18B,19B にも一部付着するが、シリコー ン油22の粘度と塗布厚が適性であるため、この付着したシリコーン油22はフック 部18,19 内の前記頭部15に垂れ下がることがない。しかし、シリコーン油22の粘 度や、塗布厚が適性ではない場合(例えば、シリコーン油22の粘度が小さすぎた り、塗布厚が厚すぎる場合)、フック部18,19 の上端18B,19B に付着したシリコ ーン油22がフック部18,19 内の前記頭部15に垂れ下がって頭部15の内側15B にも 付着するため、フック部18,19 と頭部15との係合部分に滑りが生じて咬合具11の 嵌合強度が低下する。
【0016】 次に、図3,4に示すように、この咬合具11を包装袋31の口部の内側に溶着す ることにより咬合具付き包装袋32を製造した。この包装袋31は、例えば紙(76.8 g/ m2 )/PE(20μm)/Al箔(9μm)/EVA(40μm)のような層 構成を有する。 次に、この咬合具付き包装袋32を使用し、下記のように再嵌合性の試験を行っ た。 即ち、この咬合具付き包装袋32の中に薬効の異なる4種の湿布剤(A,B,C ,D)33を入れて咬合具11を閉じ、この湿布剤33入りの包装袋32を40℃の雰囲気 内に放置して、所定時間後の再嵌合性を定性的に評価した。その結果を表1と2 に示す。
【0017】 表1は、本実施例に係るシリコーン油が塗布されている咬合具付き包装袋32の 試験結果であり、表2は、シリコーン油が塗布されていない咬合具付き包装袋の 対照(ブランク)試験の結果である。これらの表で、○、△、×はそれぞれ下記 を意味する。 ○…咬合具の雄部材と雌部材をスムーズに再嵌合させることができる。 △…咬合具の雄部材と雌部材を再嵌合させるのにやや力を要する。 ×…咬合具の雄部材と雌部材を再嵌合させるのに大きな力を要し、無理に再嵌 合させようとすると咬合具が変形することもある。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】 上記表1,2より、本実施例の咬合具付き包装袋32は、雄部材12と雌部材13と の接触部分にシリコーン油22が塗布されているため、薬効の強い湿布剤33を収納 していて、3箇月間経過した場合であっても、咬合具11の開閉をスムーズに行う ことができ、再嵌合性が良好であった。 これに対して、対照試験に係る咬合具付き包装袋は、雄部材と雌部材との接触 部分にシリコーン油が塗布されていないため、薬効の弱い湿布剤(C)の場合に は72時間位再嵌合性を保てても、薬効の強い湿布剤(D)の場合には24時間も持 たないうちに咬合具が膨潤したり、表面状態が変質したりして再嵌合性が不良に なった。
【0021】 なお、上記実施例において、雄部材12と雌部材13とが嵌合する際に接触する部 分として、雄部材12の頭部15の先端部分15A のみにシリコーン油22を塗布したが 、この先端部分15A に加えて、この先端部分15A と接触することになるフック部 18,19 の上端18B,19B にもシリコーン油22を塗布しておいてもよい。
【0022】
本考案に係る咬合具及び咬合具付き包装体によれば、雄部材と雌部材をスムー ズに再嵌合させることができる。
【図1】本考案の一実施例に係る咬合具の雄部材にシリ
コーン油が塗布された状態を示す断面図である。
コーン油が塗布された状態を示す断面図である。
【図2】同じ実施例に係る咬合具の嵌合状態を示す断面
図である。
図である。
【図3】本考案の一実施例に係る咬合具付き包装袋の正
面図である。
面図である。
【図4】同じ実施例に係る咬合具付き包装袋の断面図で
ある。
ある。
11 咬合具 12 雄部材 13 雌部材 22 シリコーン油 31 包装袋 32 咬合具付き包装袋 33 湿布剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 小俣 一起 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)考案者 藤崎 恭久 東京都豊島区高田3丁目24番1号 大正製 薬株式会社内 (72)考案者 矢ヶ崎 誠一 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)考案者 松井 一文 静岡県裾野市葛山215番地の2 プラロッ ク株式会社内 (72)考案者 長島 正夫 静岡県裾野市葛山215番地の2 プラロッ ク株式会社内 (72)考案者 工藤 博 東京都中央区銀座4丁目12番18号 出光石 油化学株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 雄部材と雌部材とを有して開閉自在に構
成された咬合具であって、前記雄部材と雌部材とが嵌合
する際に接触する部分の少なくとも一部に滑り性向上剤
を塗布したことを特徴とする咬合具。 - 【請求項2】 前記滑り性向上剤をシリコーン油とした
ことを特徴とする請求項1記載の咬合具。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の咬合具が包装体の
口部に設けられたことを特徴とする咬合具付き包装体。 - 【請求項4】 請求項1又は2記載の咬合具が袋の口部
に設けられ、湿布剤が収納されたことを特徴とする咬合
具付き包装体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992029741U JP2605485Y2 (ja) | 1992-05-07 | 1992-05-07 | 咬合具付き包装体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992029741U JP2605485Y2 (ja) | 1992-05-07 | 1992-05-07 | 咬合具付き包装体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0588310U true JPH0588310U (ja) | 1993-12-03 |
JP2605485Y2 JP2605485Y2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=12284532
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992029741U Expired - Fee Related JP2605485Y2 (ja) | 1992-05-07 | 1992-05-07 | 咬合具付き包装体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2605485Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5325585B2 (ja) * | 2009-01-14 | 2013-10-23 | 壽一 葛西 | プラスチックチャックの爪構造表面への液状潤滑剤の塗布方法 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5040727U (ja) * | 1973-08-16 | 1975-04-25 | ||
JPS55102809U (ja) * | 1979-01-10 | 1980-07-18 | ||
JPS60198102A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-07 | ユニチカ株式会社 | 防水性スライドフアスナ− |
-
1992
- 1992-05-07 JP JP1992029741U patent/JP2605485Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5040727U (ja) * | 1973-08-16 | 1975-04-25 | ||
JPS55102809U (ja) * | 1979-01-10 | 1980-07-18 | ||
JPS60198102A (ja) * | 1984-03-19 | 1985-10-07 | ユニチカ株式会社 | 防水性スライドフアスナ− |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2605485Y2 (ja) | 2000-07-17 |
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Legal Events
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19980303 |
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S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R323115 |
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R350 | Written notification of registration of transfer |
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