JP2004147504A - おにぎり製造方法、包装容器及び包装体 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術におけるごはんの離型性付与のためにプラスチック等の成形型に油等を塗布または添加していた添加剤を削除することができ、また、容器を用いることによって、輸送中のおにぎりの型崩れを防止することや虫等の容器侵入を防ぐことができる。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造方法、包装容器及び包装体を提供する。
【解決手段】容器開口面が同一方向である少なくとも2個に分割された容器を使用する。
【選択図】 図2
【解決手段】容器開口面が同一方向である少なくとも2個に分割された容器を使用する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、おにぎりの製造方法、包装容器及び包装体に関する。特に少なくとも2つに分割された容器内におにぎりを構成するごはん、具材、のりを入れ、容器の稜部を重合することによっておにぎりを成形し、成形に用いたおにぎり製造容器を包装容器としてそのまま販売するおにぎりの製造方法、包装容器及び包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のおにぎり製造および包装において、おにぎり自体を成形する工程およびおにぎりを包装する工程の2つの工程を経て、生産している。まず、おにぎりを成形する際、プラスチック等の成形型にごはんをつめ、おにぎりの形状(三角形、丸型、俵型等)に成形し、おにぎり形状にごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりのいずれかの面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れて具材とごはんを一体化する。次ぎの工程としておにぎりを包装する際、直巻きタイプの場合、のりをごはんに直接巻き、さらにその上よりポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等などのプラスチックフィルムにて包装している(後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でごはんに巻き包装している)。
【0003】
従来技術では、プラスチック等の成形型にごはんをつめ、ごはんをおにぎりの形状に成形する際、プラスチック等の成形型にごはんがくっつかないように、事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加するか、プラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布してごはんのプラスチック等の成形型からの離型性を向上させている。しかしながら、昨今の無添加ブームによって消費者から添加剤や離型剤等の食品添加剤削減ニーズが高まっている。また、具材は成形されたおにぎりのいずれかの面に作成したくぼみに入れているため、おにぎり製造上、具材をごはん内部に握りこんだ形状にはならず、のりをおにぎりに巻く際、具材の入ったくぼみに指を突っ込んで不快な印象を与える場合があり、おにぎり製造業社は具材をごはんで包み込みたいと鋭意努力をしている。
【0004】
さらにおにぎりを包装する際、成形されたおにぎりをプラスチックフィルム(後巻きタイプはのりを包装した状態のプラスチックフィルム)によって巻いて包装して、部分的にヒートシールやラベルによって封をしているのみであり、流通過程において、プラスチックフィルムの隙間から虫や異物等の混入問題が残されている他、プラスチックフィルムによる包装の簡易包装のため、せっかく成形したおにぎり形状が外からの圧力のため、崩れてしまう等の問題が残されている。
【0005】
おにぎりの製造および包装の従来技術として、プラスチックフィルムを用いたおにぎり包装に関して、例えば、特開平11−75736号公報があり、特開平11−75736号公報には、あらかじめおにぎり製造機を用いて作成したおにぎりを海苔を挟んで重合する外フィルム及び内フィルムでおにぎりを包装し、フィルムの切れ込みを引き裂くことによって開封が円滑に行われるおにぎり包装技術が開示されている。この方法は、内外フィルム間に海苔を挟着してなる包装フィルムで、にぎり飯を簡便且つ確実に包装し、また、包装状態から簡便且つ容易に包装フィルムを2分割状態に分断して分離でき、海苔巻き状態のおにぎりを得ることができることが優れている。
【0006】
また、近年、新たな容器を用いた包装形態が開発されてきた。容器を用いたおにぎり製造および包装に関して、例えば、特開2000−327064号公報や特開2000−118584号公報があり、特開2000−327064号公報には熱可塑性樹脂シートを成形したおにぎり容器であって、ヒンジ部を介して連結された本体および蓋体を備え、前記本体内側にはおにぎり味付け用食材が保持されるための窪みが形成されているおにぎり用容器が開示されている。この公報は容器の本体に温かいごはんを詰め、蓋をすることによりおにぎりを簡単に製造することができ、この状態で保管することができると記載があり、塩やふりかけ等の味付け用食材を保持できるように工夫されている。
【0007】
さらに特開2000−118584号公報には、おにぎりを収容する容器本体の開口を開閉する開閉蓋を連結部を介して容器本体に連接し、薄肉シートにより包装され、折り畳まれたのりを開閉蓋の外側に保持するのり保持手段を備えた合成樹脂シートから成形された一体成形容器を用いたおい切り包装容器が開示されている。これらの方法は、容器が合成樹脂シートから成形された一体成形容器のため、流通過程における虫、異物等の混入問題やプラスチックフィルムによる包装の簡易包装のため、せっかく成形したおにぎり形状が崩れてしまう型崩れ等の問題を解決することができ、のりや塩やふりかけ等の味付け用食材を保持できるように工夫されていることが優れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特開平11−75736号公報に開示される製造および包装技術ではおにぎりを製造する際、プラスチック等の成形型にごはんをつめ、三角または丸形状に成形する際、プラスチックのプラスチック等の成形型にごはんがくっつかないように、事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加するか、プラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布してごはんのプラスチック等の成形型からの離型性を向上させる問題が残されている。
【0009】
また、具材は成形されたおにぎりのいずれかの面に作成したくぼみに入れるため、おにぎり製造上、具材を握りこんだ形状にはならず、のりをおにぎりに巻く際、具材の入ったくぼみに指を突っ込んで不快な印象を与える場合がある。さらにおにぎりを包装する際、成形されたおにぎりをプラスチックフィルム(後巻きタイプはのりを包装した状態のプラスチックフィルム)によって巻いて包装して、部分的にヒートシールやラベルによって封をしているのみであり、流通過程において、プラスチックフィルムの隙間から虫や異物等の混入問題が残されている他、プラスチックフィルムによる包装の簡易包装のため、せっかく成形したおにぎり形状が外からの圧力のため、崩れてしまう等の問題が残されている。
【0010】
一方、特開2000−327064号公報や特開2000−118584号公報に開示される製造および包装技術では、特開平11−75736号公報同様に具材は成形されたおにぎりのいずれかの面に作成したくぼみに入れるため、おにぎり製造上、具材を握りこんだ形状にはならない問題が残されている。
本発明は、特に少なくとも2つに分割された容器内におにぎりを構成するごはん、具材、のりを入れ、容器の稜部を重合することによっておにぎりを成形し、成形に用いたおにぎり製造容器を包装容器としてそのまま販売するのである。このように容器をおにぎりの成形型と包装容器を兼ねることによって,従来、ごはんの離型性付与のためにごはん自体やプラスチック等の成形型に使用していた離型剤や添加剤を削除することができる。
【0011】
また、本発明は2つに分割された容器内におにぎりを構成するごはん、具材、のりを入れ、容器の稜部を重合することによっておにぎりを成形するため、具材をごはんで包み込むことが可能であり従来技術で問題であった具材の入ったくぼみに指を突っ込んで不快な印象を与える問題を解決することができるのである。さらに容器包装のため、流通過程においての虫や異物等の混入問題やおにぎりの形状が崩れてしまう問題をも解決できるのである。さらにまた、容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造方法、包装容器及び包装体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1) 少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器内にごはんを入れ、容器の稜部を重合することによって成形するおにぎり製造方法。
2) 少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むおにぎり製造方法。
【0013】
3) 分割された容器本体がヒンジ部を介して一体になっている上記1)または2)に記載のおにぎり製造方法に用いられる包装容器。
4) 容器本体が容器のフランジ部でヒートシールまたは接着テープで封することを特徴とする上記3)に記載の包装容器。
5) 容器がプラスチックからなることを特徴とする上記3)〜4)のいずれかに記載の包装容器。
6) 容器がガスバリアープラスチックを含むことを特徴とする上記3)〜5)のいずれかに記載の包装容器。
7) 接着テープがガスバリアープラスチックを含むことを特徴とする上記4)に記載の包装容器。
8) 上記3)〜7)のいずれかに記載の包装容器によって包装されていることを特徴とする包装体。
9) 上記3)〜7)のいずれかに記載の包装容器によってガス置換包装されていることを特徴とする包装体。
【0014】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明が従来技術と最も相違するところは、従来技術のおにぎりを製造および包装する際、おにぎりの製造・包装と2工程であり、おにぎり成形の際、おにぎり製造機にてプラスチックプラスチック等の成形型にごはんをつめ、おにぎりの形状にごはんを成形し、ごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりのいずれかの面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れ、おにぎり包装の際、おにぎり包装機にて後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でおにぎりを包装したり、容器本体および蓋がヒンジを介して一体となった熱可塑性樹脂シートから成形された容器の容器本体の一方のみにごはんを詰め、蓋を閉めるおにぎり製造および包装方法に対し、本発明は少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造および包装方法するのである。
【0015】
上記、従来技術と相違するところの本発明の構成要件に基づく効果は、プラスチックフィルムを用いた包装に対して容器をおにぎりプラスチック等の成形型と包装容器を兼ねることによって従来、プラスチック等の成形型にごはんの離型性付与のために油等を添加していた添加剤を削除することができ、また、容器を用いた密封包装形態によって、おにぎりの型崩れ、虫等の容器侵入を防ぐことができるのである。また、容器を用いた包装に対し、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造するため、具材をごはんの内部に握り込むことができるのである。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造、包装容器、包装体である。
【0016】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の容器について説明する。本発明の少なくとも2個に分割された容器本体とは、実際に1個の容器本体を無作為に分割したものという意味ではなくて、各容器本体の形状が少なくとも2個からなる形状状態であることを意味し、これらを組み合わせて1つの包装容器を構成することを意味している。これらの分割された各々の容器内にごはんを入れ、各々の容器を重合することによって、ごはんによって具材を包み込むことができ、具材をごはん内部に握り込むことができるのである。
【0017】
また、本発明で各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合するとは、分割された容器本体と他の分割された容器本体の互いの稜部の1辺が重合することであり、必ずしも稜部の全辺が重合しなくても、少なくとも1辺あれば、その辺を基準として他の辺を重合することができるという意味である。
さらに、本発明の容器開口面が同一方向であるとは包装容器の稜部より形成される面よりどちらか一方向にすべての容器開口方向が向いていることを示し、その容器開口面よりおにぎりを構成するごはん、のり、具材等を容器内に導入し、開口面の稜部を重合しておにぎりを製造するのである。おにぎりの硬さは容器体積(容器容積とは容器すべての稜部を重合して形成される容器内体積)にいれるごはんの量で調整することができ、おにぎりをしっかりと握ったように硬くする場合は、容器体積より多くごはんを入れることによって容器の稜部を重合する際、おにぎりを握るときと同じような押圧を生じるのである。一方、おにぎりをやわらかくする場合は、容器体積とほぼ同量もしくは少なめにごはんを入れることによっておにぎりの表面近くはかために、内部は柔らかく握ることができるのである。
【0018】
本発明でいう稜部とは容器開口面の縁を言う意味であり、縁の形状が直線状でも曲線状でも支障はない。また、本発明の容器開口部の形状は円形、三角形、四角形(長方形、正方形)、その他多角形であっても、菱形、楕円形、曲線からなる無定形、であっても支障はない。また、本発明でいう重合とは容器の稜部が重なり合うことを意味し、容器と蓋の稜部の辺が重合し、ヒートシールまたは接着テープによって封緘し、容器内部を封することができれば、必ずしも稜部の全辺が重合しなくても良い。容器と蓋の一辺がヒンジ部を介して接合されたいわゆるフードパック形式でも容器と蓋の稜部の辺が重合し、封することができれば支障はない。ガス置換包装する場合は包装容器を密封することがガスの散逸防止の観点から好ましい。
【0019】
本発明でいう容器について説明する。本発明でいう容器の材質はプラスチックで内容物を入れることができれば何でも良い。また、内容物を目視確認するという観点より透明もしくは目視確認できる程度の半透明であることが好ましい。より好ましくは美粧性の観点よりも透明で光沢に優れるプラスチックや印刷が可能であることが良い。
【0020】
本発明でいうプラスチックとは熱可塑性プラスチックや熱硬化性プラスチックを示すが、一般的に容器や蓋に使用されるプラスチックであれば何でも良い。例えば、熱可塑性プラスチックではポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、セルロースアセテート樹脂等が挙げられ、熱硬化性プラスチックではユリア樹脂、メラニン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられこれらの単独樹脂または共重合樹脂等が挙げられ、これらのプラスチックより構成される単層または多層構成等が挙げられる。好ましくは容器や蓋の成形加工の観点より熱可塑性プラスチックが良い。
【0021】
本発明でいうガスバリアープラスチックとはガスバリアー性を意味し、通常は二酸化炭素ガス透過量が1.0〜4935.0ml/m2・day/MPa(0.1〜500cc/m2・24hr・atm)、酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml/m2・day/MPa(0.1〜200cc/m2・24hr・atm)、窒素ガス透過量が1.0〜1480.5ml/m2・day/MPa(0.1〜150cc/m2・24hr・atm)を有するものであり、例えばポリアミドやエチレンビニルアルコール共重合体や塩化ビニリデン等一般に知られているガスバリアープラスチックを用いたものや塩化ビニリデン等を塗工処理を行ったフィルムやシートが挙げられる。
【0022】
具体的にはポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体、アクリルニトリルやメタアクリルニトリル等の不飽和ニトリルを主体とする単独重合体もしくは共重合体からなる延伸や未延伸のフィルムやシートが挙げられ、これらの樹脂を用いた単層やあるいは上記樹脂同士の積層やポリエチレン等の他の樹脂との積層や塩化ビニリデン等のバリアーコート等の表面処理等挙げられる。
【0023】
本発明でいうフランジ部とは容器と蓋の間を重合する際に重なり合う鍔状の結合部分を意味する。本発明の密封はこのフランジ部をヒートシールまたは接着テープによって封緘されるのである。
さらに、本発明の容器および蓋にはフランジ部には嵌合を設けても良い。嵌合とは容器と蓋の稜部に容器と蓋の間を嵌め合わせるための溝を有してる形状を意味し、その嵌合は大きく分けて、外嵌合と内嵌合と内外嵌合の3種類に分けられる。外嵌合は、容器を成形する際の金型の精度があまり必要が無く安価で簡単に作成できる形状である。一方、内嵌合は外嵌合に比べ容器を成形する際の金型精度が必要であり、コスト的に高価になるが内容物が汁分を含む惣菜等の場合、汁分の容器外への流出を防ぐことができる。さらに内外嵌合は容器を成形する際の金型の精度が要求されコスト的にかなり効果になるが、嵌合の嵌合強度が強く、多少の衝撃が加わっても容器と蓋が外れることが無く最も高級な嵌合形状である。
【0024】
本発明のヒンジ部とは容器本体同士を一体に連結することで包装容器とすることや屈曲可能にして内容物を容易に出し入れできるためである。このように容器本体同士を連結でき、屈曲可能にできるのであれば、一般に知られている方法ならいずれの方法を使用しても良い。包装容器がプラスチック製の場合、容器成型時に、容器本体の壁厚よりも薄いヒンジ部を形成して連結することもできる。この方法はプラスチック製包装容器を作成する場合、あらかじめこのようになるように金型を設計しておけば良い。
【0025】
本発明の封緘方法について説明する。本発明の包装容器の封緘方法は一般に知られている方法、例えば、ヒートシール、インパルスシール、接着剤、接着テープ、ホチキス止め等があげられるが、包装容器を封することができれば、いずれの方法でも良い。特に包装容器が熱可塑性プラスチックであり、ヒートシールが可能である場合は、簡便であることや接着剤の溶剤による環境負荷がないので、より好ましい。
【0026】
ヒートシールの場合、容器の重合する稜部表面が熱可塑性樹脂であることが好ましく、ヒートシールの方式はシール型具自体に発熱体を組み込んだり、シール型具の隣接部を発熱体にし、その伝熱でシート型具を加熱したりするのが一般的だが、加熱の方式は一般的に知られているものならいずれを使用しても良い。例えば、インパルス加熱式、ヒーター加熱式、高周波加熱式などが挙げられる。また、接着剤を使用する場合、一般に知られている接着剤ならいずれも使用できる。例えば、アクリル系接着剤、尿素樹脂系接着剤、フェノール系接着剤、エポキシ系接着剤、ホットメルト系、ウレタン系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤、ホットメルト系接着剤等があげられる。
【0027】
本発明でいう接着について説明する。本発明でいう接着性とは接着テープと容器の稜部を貼り合わせることを意味し粘着の概念を含む。接着強度は適宜、選択されれば良く、所望の接着強度によって接着剤の種類、塗布量等を選択すれば良い。代表的な接着剤として溶剤タイプ、ホットメルトタイプ、反応性タイプ等が挙げられるが接着性を有しているのもであれば支障はない。
本発明でいう接着テープとは幅をもって長くのびている形状であって容器および蓋と接触する面は接着剤が存在し、その接着剤を介して容器と蓋を隙間なく封をすることができれば接着テープの幅はテープ全てが一定であっても、太いところや細いところがあっても支障はない。また、接着テープに意図的に細い部分(切り込み等)を作成すれば、その細い部分が機械的強度が乏しく、この強度の差を利用して易開封を付与することができる。また、接着テープの材質として、紙、金属薄膜、プラスチック等が挙げられるが、分別回収の観点より容器と同じ材質であるプラスチックからなることがより好ましく、ガスの散逸防止の観点よりガスバリアープラスチックであることがさらに好ましい。
【0028】
本発明でいう接着テープで封する場合、各々の重合する容器稜部がほぼ平面であるフランジを面を有することが好ましい。ほぼ平面であるフランジ面とは実質的に平らな面であることを意味し、完全な平面でなくても容器の素材の厚さ等の多少の凸凹があっても、接着テープでほぼ平面であるフランジ同士を懸架して密封することができれば支障はない。このように本発明ではほぼ平面であるフランジ面を具備することによって、接着テープでほぼ平面であるフランジ面同士を懸架して貼付することによって容器を密封包装することができるのである。
【0029】
本発明でいうほぼ平面であるフランジ面の長さは接着テープで懸架することができれば特に限定されないが、容器稜部の各々のほぼ平面であるフランジ面の長さは接着テープの接着強度の観点から2mm〜35mmであることが好ましい。本発明でいうガス置換包装について説明する。本発明でいうガス置換包装とは密封容器内の空気を所望のガスに置換した包装を意味し、内容物の保存性向上や商品の色等に関する外観性等の効果が挙げられ、例えば、食品等を不活性ガス中に保持することことによって、▲1▼油脂成分の酸化防止、▲2▼ビタミン等の有効成分の保存、▲3▼かびや菌類や酵母の繁殖による腐敗防止、▲4▼色素の変色・退色防止、▲5▼香気の飛散防止等に効果が得られる。また、更に炭酸ガス等の制菌作用を有するガスにて置換することで内容物の保存性をさらに向上することもできる場合がある。
【0030】
本発明に使用されるガスは、一般に知られているガスであればいずれのものを使用しても良い。例えば、窒素、二酸化炭素(炭酸ガス)、酸素、アルゴン等が挙げられ、単独またはこれらの組み合わせて使用することができる。また、積極的にかびや菌類や酵母の殺菌目的で一般に知られるオゾンや天然および合成抗菌性物質(例えばヒノキチオール等)を用いても良い。一般的にガス置換装置のガス置換方法はチャンバー式、ガスフラッシュ式等が挙げられる。チャンバー式のガス置換方法とはチャンバー内部全体を一旦、真空状態に脱気し、そのままの状態で置換ガスを送り込みガス置換を行う方法であり、一般的にチャンバー式のガス置換は置換ガスを置換率が高く、確実にガス置換をすることができる特徴を有する。
【0031】
一方、ガスフラッシュ式のガス置換方法とは内容物を入れた容器内に置換ガスを直接フラッシュして、容器内の空気を置換ガスによって追い出すことによってガス置換を行う。一般的にガスフラッシュ式はチャンバー式よりも置換率が低いといわれているがガスフラッシュ時間を調節することで所望のガス置換率が得られる。ガスフラッシュ式はチャンバー式に比べ設備的に安価であり、業者の設備投資コストを抑えることが可能である。本発明でいうガス置換装置のガス置換方法は上記に挙げられたガス置換方法やその他のいずれの方法によって容器内の内容物(種類や形状)、包装スピード、設置スペース、ガス置換率等に応じて適宜選択すれば良い。
【0032】
本発明でいう包装容器および包装体について説明する。本発明でいう包装容器とは、本発明でいう製造方法に用いられる包装容器を示し、本発明でいう包装体とは本発明でいう製造方法および包装容器を用いて包装された包装体を示す。つまり、少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器(包装容器)内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むように成形するおにぎり製造方法で製造されたおにぎりを製造時に使用した少なくとも2個に分割された容器の重合した稜部をヒートシールまたは接着テープにて封した包装体を示す。
【0033】
このように本発明の製造方法は容器をおにぎりの成形型と包装容器を兼ねることによって,従来、ごはんの離型性付与のために事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加したりプラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布していた添加剤を削除することができる。また、包装に容器を用いることによって、輸送中のおにぎりの型崩れを防止することができ、また、本発明は密封包装が可能であり、虫等の容器侵入を防ぐことができる。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができる優れた包装体である。
【0034】
【発明の実施の形態】
【0035】
【実施例】
本発明でいうおにぎりを製造・包装する方法の一例を図を用いて説明をする。図1はおにぎり製造・包装に用いられるヒートシール封緘用容器一例で、製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図1のBに示している通り、容器開口面が同一方向(図中で上方向)であり、この容器開口面よりおにぎりを構成する具材、ごはん等をこの容器に入れ、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むのである。
【0036】
本発明のおにぎり製造についてさらに詳細に説明する。図2は図1の容器を用いておにぎりを製造する構成を示した斜視図である。図2のAはおにぎりを構成する具材、ごはん等の位置関係を示した斜視図である。まず、図1に示した容器にのりを容器の稜部を跨ぐように入れ、各々の分割された容器にごはんを入れる。さらに分割された容器にごはんをいれたの1つにおにぎりの具材をのせ、図2のBに示したように準備をする。その後、図2のBの状態で2つに分割された容器の稜部を重合しておにぎりを製造し、そのまま、フランジ部をヒートシールするのである(図2のC)。
【0037】
このように本発明は従来技術であるおにぎりを製造および包装する際、まず、おにぎり製造機にてプラスチックプラスチック等の成形型にごはんをつめ、所望のおにぎり形状に成形し、ごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりの片方の面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れ、おにぎり包装機にて後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でおにぎりを包装したり、容器本体および蓋がヒンジを介して一体となった熱可塑性樹脂シートから成形された容器の容器本体の一方のみにごはんを詰め、蓋を閉めるおにぎり製造および包装方法に対し、本発明は少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造および包装方法するのであり、従来技術に比べ、プラスチック等の成形型にごはんがくっつかないように、事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加するか、プラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布していた添加剤を削除することや容器を用いた密封包装形態によって、おにぎりの型崩れ、虫等の容器侵入を防ぐことができるのである。
【0038】
また、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造するため、具材をごはんの内部に握り込むことができるのである。
さらに図3は図の2に使用したのりを防湿するためにのりとごはんの間にプラスチックフィルムを挟み込んだものである。このようなのりの防湿のため、プラスチックを挟んだり、あらかじめのりをプラスチックフィルムで個包装しても良い。また、図3の状態のプラスチックフィルムに引きぬきやすいようにとってを具備してもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明は従来技術であるおにぎりを製造および包装する際、まず、おにぎり製造機にてプラスチックプラスチック等の成形型にごはんをつめ、三角または丸形状に成形し、ごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりの片方の面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れ、おにぎり包装機にて後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でおにぎりを包装したり、容器本体および蓋がヒンジを介して一体となった熱可塑性樹脂シートから成形された容器の容器本体の一方のみにごはんを詰め、蓋を閉めるおにぎり製造および包装方法に対し、本発明は少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造および包装方法するのであり、従来技術に比べ、プラスチック等の成形型にごはんの離型性付与のために油等を添加していた添加剤を削除することや容器を用いた密封包装形態によって、おにぎりの型崩れ、虫等の容器侵入を防ぐことができるのである。また、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造するため、具材をごはんの内部に握り込むことができるのである。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造、包装容器、包装体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のおにぎり製造・包装に用いられるヒートシール封緘用容器一例で、図1は製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図1のAは容器開口面からの図であり、図1のBは容器の斜視図、図1のCは容器の稜部を重合した場合の斜視図である。また、図1に例示した容器のフランジ部はヒートシールのために容器稜部を重合した場合互いにフラット面を形成できるような構造を有している。このような三角形形状の容器の開口面が同一方向でこの容器内にごはん、具材等を入れ、容器の稜部を重合することによって2つに分割されたごはんで具材をごはんで包み込むのである。
【図2】図2は図1の容器を用いておにぎりを製造する構成を示した斜視図である。図2のAはおにぎりを構成する位置関係を示し、図2のBは図1のAを容器に入れたときの斜視図である。図2のCは図2のBの状態で2つに分割された容器の稜部を重合しておにぎりを製造したときの斜視図である。
【図3】図3は図1の容器を用いておにぎりを製造する構成を示した斜視図である。図3のAはおにぎりを構成する位置関係を示し、図3のBは図1のAを容器に入れたときの斜視図である(のりの防湿のためごはんとのりの間に透明プラスチックフィルムを挿入してある)。
【図4】本発明のおにぎり製造・包装に用いられる接着テープ封緘用容器一例で、図1に示してある斜視図同様、図4のAは製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図4のAは容器開口面からの図であり、図4のBは容器の斜視図、図4のCは容器の稜部を重合した場合の斜視図である。また、図4に例示した容器のフランジ部は接着テープで封緘するために、容器開口面より逆方向に互いのフランジが延長されてほぼ平面であるフランジ面が形成できるような構造の場合である。
【図5】本発明のおにぎり製造・包装に用いられる接着テープ封緘用容器一例で、図1に示してある斜視図同様、図5のAは製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図5のAは容器開口面からの図であり、図5のBは容器の斜視図、図5のCは容器の稜部を重合した場合の斜視図である。また、図5に例示した容器のフランジ部は接着テープで封緘するために、容器開口面より同一方向に互いのフランジが延長されてほぼ平面であるフランジ面が形成できるような構造の場合である。
【符号の説明】
1 容器
2 フランジ
3 具材
4 ごはん
5 のり
6 フィルム
7 ほぼ平面であるフランジ面
【発明の属する技術分野】
本発明は、おにぎりの製造方法、包装容器及び包装体に関する。特に少なくとも2つに分割された容器内におにぎりを構成するごはん、具材、のりを入れ、容器の稜部を重合することによっておにぎりを成形し、成形に用いたおにぎり製造容器を包装容器としてそのまま販売するおにぎりの製造方法、包装容器及び包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のおにぎり製造および包装において、おにぎり自体を成形する工程およびおにぎりを包装する工程の2つの工程を経て、生産している。まず、おにぎりを成形する際、プラスチック等の成形型にごはんをつめ、おにぎりの形状(三角形、丸型、俵型等)に成形し、おにぎり形状にごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりのいずれかの面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れて具材とごはんを一体化する。次ぎの工程としておにぎりを包装する際、直巻きタイプの場合、のりをごはんに直接巻き、さらにその上よりポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等などのプラスチックフィルムにて包装している(後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でごはんに巻き包装している)。
【0003】
従来技術では、プラスチック等の成形型にごはんをつめ、ごはんをおにぎりの形状に成形する際、プラスチック等の成形型にごはんがくっつかないように、事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加するか、プラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布してごはんのプラスチック等の成形型からの離型性を向上させている。しかしながら、昨今の無添加ブームによって消費者から添加剤や離型剤等の食品添加剤削減ニーズが高まっている。また、具材は成形されたおにぎりのいずれかの面に作成したくぼみに入れているため、おにぎり製造上、具材をごはん内部に握りこんだ形状にはならず、のりをおにぎりに巻く際、具材の入ったくぼみに指を突っ込んで不快な印象を与える場合があり、おにぎり製造業社は具材をごはんで包み込みたいと鋭意努力をしている。
【0004】
さらにおにぎりを包装する際、成形されたおにぎりをプラスチックフィルム(後巻きタイプはのりを包装した状態のプラスチックフィルム)によって巻いて包装して、部分的にヒートシールやラベルによって封をしているのみであり、流通過程において、プラスチックフィルムの隙間から虫や異物等の混入問題が残されている他、プラスチックフィルムによる包装の簡易包装のため、せっかく成形したおにぎり形状が外からの圧力のため、崩れてしまう等の問題が残されている。
【0005】
おにぎりの製造および包装の従来技術として、プラスチックフィルムを用いたおにぎり包装に関して、例えば、特開平11−75736号公報があり、特開平11−75736号公報には、あらかじめおにぎり製造機を用いて作成したおにぎりを海苔を挟んで重合する外フィルム及び内フィルムでおにぎりを包装し、フィルムの切れ込みを引き裂くことによって開封が円滑に行われるおにぎり包装技術が開示されている。この方法は、内外フィルム間に海苔を挟着してなる包装フィルムで、にぎり飯を簡便且つ確実に包装し、また、包装状態から簡便且つ容易に包装フィルムを2分割状態に分断して分離でき、海苔巻き状態のおにぎりを得ることができることが優れている。
【0006】
また、近年、新たな容器を用いた包装形態が開発されてきた。容器を用いたおにぎり製造および包装に関して、例えば、特開2000−327064号公報や特開2000−118584号公報があり、特開2000−327064号公報には熱可塑性樹脂シートを成形したおにぎり容器であって、ヒンジ部を介して連結された本体および蓋体を備え、前記本体内側にはおにぎり味付け用食材が保持されるための窪みが形成されているおにぎり用容器が開示されている。この公報は容器の本体に温かいごはんを詰め、蓋をすることによりおにぎりを簡単に製造することができ、この状態で保管することができると記載があり、塩やふりかけ等の味付け用食材を保持できるように工夫されている。
【0007】
さらに特開2000−118584号公報には、おにぎりを収容する容器本体の開口を開閉する開閉蓋を連結部を介して容器本体に連接し、薄肉シートにより包装され、折り畳まれたのりを開閉蓋の外側に保持するのり保持手段を備えた合成樹脂シートから成形された一体成形容器を用いたおい切り包装容器が開示されている。これらの方法は、容器が合成樹脂シートから成形された一体成形容器のため、流通過程における虫、異物等の混入問題やプラスチックフィルムによる包装の簡易包装のため、せっかく成形したおにぎり形状が崩れてしまう型崩れ等の問題を解決することができ、のりや塩やふりかけ等の味付け用食材を保持できるように工夫されていることが優れている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら特開平11−75736号公報に開示される製造および包装技術ではおにぎりを製造する際、プラスチック等の成形型にごはんをつめ、三角または丸形状に成形する際、プラスチックのプラスチック等の成形型にごはんがくっつかないように、事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加するか、プラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布してごはんのプラスチック等の成形型からの離型性を向上させる問題が残されている。
【0009】
また、具材は成形されたおにぎりのいずれかの面に作成したくぼみに入れるため、おにぎり製造上、具材を握りこんだ形状にはならず、のりをおにぎりに巻く際、具材の入ったくぼみに指を突っ込んで不快な印象を与える場合がある。さらにおにぎりを包装する際、成形されたおにぎりをプラスチックフィルム(後巻きタイプはのりを包装した状態のプラスチックフィルム)によって巻いて包装して、部分的にヒートシールやラベルによって封をしているのみであり、流通過程において、プラスチックフィルムの隙間から虫や異物等の混入問題が残されている他、プラスチックフィルムによる包装の簡易包装のため、せっかく成形したおにぎり形状が外からの圧力のため、崩れてしまう等の問題が残されている。
【0010】
一方、特開2000−327064号公報や特開2000−118584号公報に開示される製造および包装技術では、特開平11−75736号公報同様に具材は成形されたおにぎりのいずれかの面に作成したくぼみに入れるため、おにぎり製造上、具材を握りこんだ形状にはならない問題が残されている。
本発明は、特に少なくとも2つに分割された容器内におにぎりを構成するごはん、具材、のりを入れ、容器の稜部を重合することによっておにぎりを成形し、成形に用いたおにぎり製造容器を包装容器としてそのまま販売するのである。このように容器をおにぎりの成形型と包装容器を兼ねることによって,従来、ごはんの離型性付与のためにごはん自体やプラスチック等の成形型に使用していた離型剤や添加剤を削除することができる。
【0011】
また、本発明は2つに分割された容器内におにぎりを構成するごはん、具材、のりを入れ、容器の稜部を重合することによっておにぎりを成形するため、具材をごはんで包み込むことが可能であり従来技術で問題であった具材の入ったくぼみに指を突っ込んで不快な印象を与える問題を解決することができるのである。さらに容器包装のため、流通過程においての虫や異物等の混入問題やおにぎりの形状が崩れてしまう問題をも解決できるのである。さらにまた、容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造方法、包装容器及び包装体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1) 少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器内にごはんを入れ、容器の稜部を重合することによって成形するおにぎり製造方法。
2) 少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むおにぎり製造方法。
【0013】
3) 分割された容器本体がヒンジ部を介して一体になっている上記1)または2)に記載のおにぎり製造方法に用いられる包装容器。
4) 容器本体が容器のフランジ部でヒートシールまたは接着テープで封することを特徴とする上記3)に記載の包装容器。
5) 容器がプラスチックからなることを特徴とする上記3)〜4)のいずれかに記載の包装容器。
6) 容器がガスバリアープラスチックを含むことを特徴とする上記3)〜5)のいずれかに記載の包装容器。
7) 接着テープがガスバリアープラスチックを含むことを特徴とする上記4)に記載の包装容器。
8) 上記3)〜7)のいずれかに記載の包装容器によって包装されていることを特徴とする包装体。
9) 上記3)〜7)のいずれかに記載の包装容器によってガス置換包装されていることを特徴とする包装体。
【0014】
以下、本発明につき詳細に説明する。
本発明が従来技術と最も相違するところは、従来技術のおにぎりを製造および包装する際、おにぎりの製造・包装と2工程であり、おにぎり成形の際、おにぎり製造機にてプラスチックプラスチック等の成形型にごはんをつめ、おにぎりの形状にごはんを成形し、ごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりのいずれかの面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れ、おにぎり包装の際、おにぎり包装機にて後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でおにぎりを包装したり、容器本体および蓋がヒンジを介して一体となった熱可塑性樹脂シートから成形された容器の容器本体の一方のみにごはんを詰め、蓋を閉めるおにぎり製造および包装方法に対し、本発明は少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造および包装方法するのである。
【0015】
上記、従来技術と相違するところの本発明の構成要件に基づく効果は、プラスチックフィルムを用いた包装に対して容器をおにぎりプラスチック等の成形型と包装容器を兼ねることによって従来、プラスチック等の成形型にごはんの離型性付与のために油等を添加していた添加剤を削除することができ、また、容器を用いた密封包装形態によって、おにぎりの型崩れ、虫等の容器侵入を防ぐことができるのである。また、容器を用いた包装に対し、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造するため、具材をごはんの内部に握り込むことができるのである。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造、包装容器、包装体である。
【0016】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の容器について説明する。本発明の少なくとも2個に分割された容器本体とは、実際に1個の容器本体を無作為に分割したものという意味ではなくて、各容器本体の形状が少なくとも2個からなる形状状態であることを意味し、これらを組み合わせて1つの包装容器を構成することを意味している。これらの分割された各々の容器内にごはんを入れ、各々の容器を重合することによって、ごはんによって具材を包み込むことができ、具材をごはん内部に握り込むことができるのである。
【0017】
また、本発明で各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合するとは、分割された容器本体と他の分割された容器本体の互いの稜部の1辺が重合することであり、必ずしも稜部の全辺が重合しなくても、少なくとも1辺あれば、その辺を基準として他の辺を重合することができるという意味である。
さらに、本発明の容器開口面が同一方向であるとは包装容器の稜部より形成される面よりどちらか一方向にすべての容器開口方向が向いていることを示し、その容器開口面よりおにぎりを構成するごはん、のり、具材等を容器内に導入し、開口面の稜部を重合しておにぎりを製造するのである。おにぎりの硬さは容器体積(容器容積とは容器すべての稜部を重合して形成される容器内体積)にいれるごはんの量で調整することができ、おにぎりをしっかりと握ったように硬くする場合は、容器体積より多くごはんを入れることによって容器の稜部を重合する際、おにぎりを握るときと同じような押圧を生じるのである。一方、おにぎりをやわらかくする場合は、容器体積とほぼ同量もしくは少なめにごはんを入れることによっておにぎりの表面近くはかために、内部は柔らかく握ることができるのである。
【0018】
本発明でいう稜部とは容器開口面の縁を言う意味であり、縁の形状が直線状でも曲線状でも支障はない。また、本発明の容器開口部の形状は円形、三角形、四角形(長方形、正方形)、その他多角形であっても、菱形、楕円形、曲線からなる無定形、であっても支障はない。また、本発明でいう重合とは容器の稜部が重なり合うことを意味し、容器と蓋の稜部の辺が重合し、ヒートシールまたは接着テープによって封緘し、容器内部を封することができれば、必ずしも稜部の全辺が重合しなくても良い。容器と蓋の一辺がヒンジ部を介して接合されたいわゆるフードパック形式でも容器と蓋の稜部の辺が重合し、封することができれば支障はない。ガス置換包装する場合は包装容器を密封することがガスの散逸防止の観点から好ましい。
【0019】
本発明でいう容器について説明する。本発明でいう容器の材質はプラスチックで内容物を入れることができれば何でも良い。また、内容物を目視確認するという観点より透明もしくは目視確認できる程度の半透明であることが好ましい。より好ましくは美粧性の観点よりも透明で光沢に優れるプラスチックや印刷が可能であることが良い。
【0020】
本発明でいうプラスチックとは熱可塑性プラスチックや熱硬化性プラスチックを示すが、一般的に容器や蓋に使用されるプラスチックであれば何でも良い。例えば、熱可塑性プラスチックではポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、セルロースアセテート樹脂等が挙げられ、熱硬化性プラスチックではユリア樹脂、メラニン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられこれらの単独樹脂または共重合樹脂等が挙げられ、これらのプラスチックより構成される単層または多層構成等が挙げられる。好ましくは容器や蓋の成形加工の観点より熱可塑性プラスチックが良い。
【0021】
本発明でいうガスバリアープラスチックとはガスバリアー性を意味し、通常は二酸化炭素ガス透過量が1.0〜4935.0ml/m2・day/MPa(0.1〜500cc/m2・24hr・atm)、酸素ガス透過量が1.0〜1974.0ml/m2・day/MPa(0.1〜200cc/m2・24hr・atm)、窒素ガス透過量が1.0〜1480.5ml/m2・day/MPa(0.1〜150cc/m2・24hr・atm)を有するものであり、例えばポリアミドやエチレンビニルアルコール共重合体や塩化ビニリデン等一般に知られているガスバリアープラスチックを用いたものや塩化ビニリデン等を塗工処理を行ったフィルムやシートが挙げられる。
【0022】
具体的にはポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、エチレンビニルアルコール共重合体、アクリルニトリルやメタアクリルニトリル等の不飽和ニトリルを主体とする単独重合体もしくは共重合体からなる延伸や未延伸のフィルムやシートが挙げられ、これらの樹脂を用いた単層やあるいは上記樹脂同士の積層やポリエチレン等の他の樹脂との積層や塩化ビニリデン等のバリアーコート等の表面処理等挙げられる。
【0023】
本発明でいうフランジ部とは容器と蓋の間を重合する際に重なり合う鍔状の結合部分を意味する。本発明の密封はこのフランジ部をヒートシールまたは接着テープによって封緘されるのである。
さらに、本発明の容器および蓋にはフランジ部には嵌合を設けても良い。嵌合とは容器と蓋の稜部に容器と蓋の間を嵌め合わせるための溝を有してる形状を意味し、その嵌合は大きく分けて、外嵌合と内嵌合と内外嵌合の3種類に分けられる。外嵌合は、容器を成形する際の金型の精度があまり必要が無く安価で簡単に作成できる形状である。一方、内嵌合は外嵌合に比べ容器を成形する際の金型精度が必要であり、コスト的に高価になるが内容物が汁分を含む惣菜等の場合、汁分の容器外への流出を防ぐことができる。さらに内外嵌合は容器を成形する際の金型の精度が要求されコスト的にかなり効果になるが、嵌合の嵌合強度が強く、多少の衝撃が加わっても容器と蓋が外れることが無く最も高級な嵌合形状である。
【0024】
本発明のヒンジ部とは容器本体同士を一体に連結することで包装容器とすることや屈曲可能にして内容物を容易に出し入れできるためである。このように容器本体同士を連結でき、屈曲可能にできるのであれば、一般に知られている方法ならいずれの方法を使用しても良い。包装容器がプラスチック製の場合、容器成型時に、容器本体の壁厚よりも薄いヒンジ部を形成して連結することもできる。この方法はプラスチック製包装容器を作成する場合、あらかじめこのようになるように金型を設計しておけば良い。
【0025】
本発明の封緘方法について説明する。本発明の包装容器の封緘方法は一般に知られている方法、例えば、ヒートシール、インパルスシール、接着剤、接着テープ、ホチキス止め等があげられるが、包装容器を封することができれば、いずれの方法でも良い。特に包装容器が熱可塑性プラスチックであり、ヒートシールが可能である場合は、簡便であることや接着剤の溶剤による環境負荷がないので、より好ましい。
【0026】
ヒートシールの場合、容器の重合する稜部表面が熱可塑性樹脂であることが好ましく、ヒートシールの方式はシール型具自体に発熱体を組み込んだり、シール型具の隣接部を発熱体にし、その伝熱でシート型具を加熱したりするのが一般的だが、加熱の方式は一般的に知られているものならいずれを使用しても良い。例えば、インパルス加熱式、ヒーター加熱式、高周波加熱式などが挙げられる。また、接着剤を使用する場合、一般に知られている接着剤ならいずれも使用できる。例えば、アクリル系接着剤、尿素樹脂系接着剤、フェノール系接着剤、エポキシ系接着剤、ホットメルト系、ウレタン系接着剤、酢酸ビニル系接着剤、シリコーン系接着剤、ゴム系接着剤、ホットメルト系接着剤等があげられる。
【0027】
本発明でいう接着について説明する。本発明でいう接着性とは接着テープと容器の稜部を貼り合わせることを意味し粘着の概念を含む。接着強度は適宜、選択されれば良く、所望の接着強度によって接着剤の種類、塗布量等を選択すれば良い。代表的な接着剤として溶剤タイプ、ホットメルトタイプ、反応性タイプ等が挙げられるが接着性を有しているのもであれば支障はない。
本発明でいう接着テープとは幅をもって長くのびている形状であって容器および蓋と接触する面は接着剤が存在し、その接着剤を介して容器と蓋を隙間なく封をすることができれば接着テープの幅はテープ全てが一定であっても、太いところや細いところがあっても支障はない。また、接着テープに意図的に細い部分(切り込み等)を作成すれば、その細い部分が機械的強度が乏しく、この強度の差を利用して易開封を付与することができる。また、接着テープの材質として、紙、金属薄膜、プラスチック等が挙げられるが、分別回収の観点より容器と同じ材質であるプラスチックからなることがより好ましく、ガスの散逸防止の観点よりガスバリアープラスチックであることがさらに好ましい。
【0028】
本発明でいう接着テープで封する場合、各々の重合する容器稜部がほぼ平面であるフランジを面を有することが好ましい。ほぼ平面であるフランジ面とは実質的に平らな面であることを意味し、完全な平面でなくても容器の素材の厚さ等の多少の凸凹があっても、接着テープでほぼ平面であるフランジ同士を懸架して密封することができれば支障はない。このように本発明ではほぼ平面であるフランジ面を具備することによって、接着テープでほぼ平面であるフランジ面同士を懸架して貼付することによって容器を密封包装することができるのである。
【0029】
本発明でいうほぼ平面であるフランジ面の長さは接着テープで懸架することができれば特に限定されないが、容器稜部の各々のほぼ平面であるフランジ面の長さは接着テープの接着強度の観点から2mm〜35mmであることが好ましい。本発明でいうガス置換包装について説明する。本発明でいうガス置換包装とは密封容器内の空気を所望のガスに置換した包装を意味し、内容物の保存性向上や商品の色等に関する外観性等の効果が挙げられ、例えば、食品等を不活性ガス中に保持することことによって、▲1▼油脂成分の酸化防止、▲2▼ビタミン等の有効成分の保存、▲3▼かびや菌類や酵母の繁殖による腐敗防止、▲4▼色素の変色・退色防止、▲5▼香気の飛散防止等に効果が得られる。また、更に炭酸ガス等の制菌作用を有するガスにて置換することで内容物の保存性をさらに向上することもできる場合がある。
【0030】
本発明に使用されるガスは、一般に知られているガスであればいずれのものを使用しても良い。例えば、窒素、二酸化炭素(炭酸ガス)、酸素、アルゴン等が挙げられ、単独またはこれらの組み合わせて使用することができる。また、積極的にかびや菌類や酵母の殺菌目的で一般に知られるオゾンや天然および合成抗菌性物質(例えばヒノキチオール等)を用いても良い。一般的にガス置換装置のガス置換方法はチャンバー式、ガスフラッシュ式等が挙げられる。チャンバー式のガス置換方法とはチャンバー内部全体を一旦、真空状態に脱気し、そのままの状態で置換ガスを送り込みガス置換を行う方法であり、一般的にチャンバー式のガス置換は置換ガスを置換率が高く、確実にガス置換をすることができる特徴を有する。
【0031】
一方、ガスフラッシュ式のガス置換方法とは内容物を入れた容器内に置換ガスを直接フラッシュして、容器内の空気を置換ガスによって追い出すことによってガス置換を行う。一般的にガスフラッシュ式はチャンバー式よりも置換率が低いといわれているがガスフラッシュ時間を調節することで所望のガス置換率が得られる。ガスフラッシュ式はチャンバー式に比べ設備的に安価であり、業者の設備投資コストを抑えることが可能である。本発明でいうガス置換装置のガス置換方法は上記に挙げられたガス置換方法やその他のいずれの方法によって容器内の内容物(種類や形状)、包装スピード、設置スペース、ガス置換率等に応じて適宜選択すれば良い。
【0032】
本発明でいう包装容器および包装体について説明する。本発明でいう包装容器とは、本発明でいう製造方法に用いられる包装容器を示し、本発明でいう包装体とは本発明でいう製造方法および包装容器を用いて包装された包装体を示す。つまり、少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、少なくとも2個に分割された容器(包装容器)内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むように成形するおにぎり製造方法で製造されたおにぎりを製造時に使用した少なくとも2個に分割された容器の重合した稜部をヒートシールまたは接着テープにて封した包装体を示す。
【0033】
このように本発明の製造方法は容器をおにぎりの成形型と包装容器を兼ねることによって,従来、ごはんの離型性付与のために事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加したりプラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布していた添加剤を削除することができる。また、包装に容器を用いることによって、輸送中のおにぎりの型崩れを防止することができ、また、本発明は密封包装が可能であり、虫等の容器侵入を防ぐことができる。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができる優れた包装体である。
【0034】
【発明の実施の形態】
【0035】
【実施例】
本発明でいうおにぎりを製造・包装する方法の一例を図を用いて説明をする。図1はおにぎり製造・包装に用いられるヒートシール封緘用容器一例で、製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図1のBに示している通り、容器開口面が同一方向(図中で上方向)であり、この容器開口面よりおにぎりを構成する具材、ごはん等をこの容器に入れ、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むのである。
【0036】
本発明のおにぎり製造についてさらに詳細に説明する。図2は図1の容器を用いておにぎりを製造する構成を示した斜視図である。図2のAはおにぎりを構成する具材、ごはん等の位置関係を示した斜視図である。まず、図1に示した容器にのりを容器の稜部を跨ぐように入れ、各々の分割された容器にごはんを入れる。さらに分割された容器にごはんをいれたの1つにおにぎりの具材をのせ、図2のBに示したように準備をする。その後、図2のBの状態で2つに分割された容器の稜部を重合しておにぎりを製造し、そのまま、フランジ部をヒートシールするのである(図2のC)。
【0037】
このように本発明は従来技術であるおにぎりを製造および包装する際、まず、おにぎり製造機にてプラスチックプラスチック等の成形型にごはんをつめ、所望のおにぎり形状に成形し、ごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりの片方の面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れ、おにぎり包装機にて後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でおにぎりを包装したり、容器本体および蓋がヒンジを介して一体となった熱可塑性樹脂シートから成形された容器の容器本体の一方のみにごはんを詰め、蓋を閉めるおにぎり製造および包装方法に対し、本発明は少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造および包装方法するのであり、従来技術に比べ、プラスチック等の成形型にごはんがくっつかないように、事前にごはん自体に油分等の添加剤を添加するか、プラスチック等の成形型の内面に油分等の離型剤を塗布していた添加剤を削除することや容器を用いた密封包装形態によって、おにぎりの型崩れ、虫等の容器侵入を防ぐことができるのである。
【0038】
また、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造するため、具材をごはんの内部に握り込むことができるのである。
さらに図3は図の2に使用したのりを防湿するためにのりとごはんの間にプラスチックフィルムを挟み込んだものである。このようなのりの防湿のため、プラスチックを挟んだり、あらかじめのりをプラスチックフィルムで個包装しても良い。また、図3の状態のプラスチックフィルムに引きぬきやすいようにとってを具備してもよい。
【0039】
【発明の効果】
本発明は従来技術であるおにぎりを製造および包装する際、まず、おにぎり製造機にてプラスチックプラスチック等の成形型にごはんをつめ、三角または丸形状に成形し、ごはんを成形するのと同時に具材を入れるくぼみをおにぎりの片方の面に作成し、その後、そのくぼみに具材を入れ、おにぎり包装機にて後巻きタイプはのりを包んだ状態のプラスチックフィルムに包装した状態でおにぎりを包装したり、容器本体および蓋がヒンジを介して一体となった熱可塑性樹脂シートから成形された容器の容器本体の一方のみにごはんを詰め、蓋を閉めるおにぎり製造および包装方法に対し、本発明は少なくとも2個に分割された容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの分割されたごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造および包装方法するのであり、従来技術に比べ、プラスチック等の成形型にごはんの離型性付与のために油等を添加していた添加剤を削除することや容器を用いた密封包装形態によって、おにぎりの型崩れ、虫等の容器侵入を防ぐことができるのである。また、容器の稜部を重合することによって各々の分割されたごはんで具材をごはんで包み込むようにして製造するため、具材をごはんの内部に握り込むことができるのである。さらに容器の稜部を重合して密封する際、容器内をガス置換することによって保存料等の添加剤をも削減をすることができるおにぎりの製造、包装容器、包装体である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のおにぎり製造・包装に用いられるヒートシール封緘用容器一例で、図1は製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図1のAは容器開口面からの図であり、図1のBは容器の斜視図、図1のCは容器の稜部を重合した場合の斜視図である。また、図1に例示した容器のフランジ部はヒートシールのために容器稜部を重合した場合互いにフラット面を形成できるような構造を有している。このような三角形形状の容器の開口面が同一方向でこの容器内にごはん、具材等を入れ、容器の稜部を重合することによって2つに分割されたごはんで具材をごはんで包み込むのである。
【図2】図2は図1の容器を用いておにぎりを製造する構成を示した斜視図である。図2のAはおにぎりを構成する位置関係を示し、図2のBは図1のAを容器に入れたときの斜視図である。図2のCは図2のBの状態で2つに分割された容器の稜部を重合しておにぎりを製造したときの斜視図である。
【図3】図3は図1の容器を用いておにぎりを製造する構成を示した斜視図である。図3のAはおにぎりを構成する位置関係を示し、図3のBは図1のAを容器に入れたときの斜視図である(のりの防湿のためごはんとのりの間に透明プラスチックフィルムを挿入してある)。
【図4】本発明のおにぎり製造・包装に用いられる接着テープ封緘用容器一例で、図1に示してある斜視図同様、図4のAは製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図4のAは容器開口面からの図であり、図4のBは容器の斜視図、図4のCは容器の稜部を重合した場合の斜視図である。また、図4に例示した容器のフランジ部は接着テープで封緘するために、容器開口面より逆方向に互いのフランジが延長されてほぼ平面であるフランジ面が形成できるような構造の場合である。
【図5】本発明のおにぎり製造・包装に用いられる接着テープ封緘用容器一例で、図1に示してある斜視図同様、図5のAは製造されるおにぎりが三角形、かつ、分割された容器が2つの場合である。図5のAは容器開口面からの図であり、図5のBは容器の斜視図、図5のCは容器の稜部を重合した場合の斜視図である。また、図5に例示した容器のフランジ部は接着テープで封緘するために、容器開口面より同一方向に互いのフランジが延長されてほぼ平面であるフランジ面が形成できるような構造の場合である。
【符号の説明】
1 容器
2 フランジ
3 具材
4 ごはん
5 のり
6 フィルム
7 ほぼ平面であるフランジ面
Claims (9)
- 少なくとも2個に分割され、容器開口面を重ね合わせた際、上下の稜部が同一形状である容器内に各々ごはんを入れ、容器の稜部を重ね合わせることによって成形するおにぎり製造方法。
- 少なくとも2個に分割された容器本体が、各容器本体の少なくとも1辺の稜部で重合する包装容器において、容器開口面が同一方向であり、請求項1の各容器内にのりおよびごはんを入れ、少なくとも1つの容器のごはん上に具材をのせて、容器の稜部を重ね合わせるおにぎり製造方法。
- 分割された容器本体がヒンジ部を介して一体になっている請求項1または2に記載のおにぎり製造方法に用いられる包装容器。
- 容器本体が容器のフランジ部でヒートシールまたは接着テープで封することを特徴とする請求項3に記載の包装容器。
- 容器がプラスチックからなることを特徴とする請求項3〜4のいずれかに記載の包装容器。
- 容器がガスバリアープラスチックを含むことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の包装容器。
- 接着テープがガスバリアープラスチックを含むことを特徴とする請求項4に記載の包装容器。
- 請求項3〜7のいずれかに記載の包装容器によって包装されていることを特徴とする包装体。
- 請求項3〜7のいずれかに記載の包装容器によってガス置換包装されていることを特徴とする包装体。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-10-28 JP JP2002312891A patent/JP2004147504A/ja active Pending
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