JPH03212377A - 易開封性密封容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、食品等を収容する容器であって、器具を用い
ずに開封できる易開封性密封容器に関する。

「従来の技術」 食品等を長期保存できる容器として金属缶が広く使用さ
れていた。ところが金属缶は、開封時に力を要するうえ
指を切る危険がある等の問題がある。

本発明者らは、前記問題を解決でき、しかも意匠の自由
度の点などでも優れている易開封性密封容器を提案した
（例えば特開昭６０−９０１３０号公報、特開昭６０−
９０１３１号公報、特開昭６３−６７２４１号公報参照
）。

この易開封性密封容器は、第５図に示すように、容器本
体１と蓋材２とで構成されている。容器本体Ｉは、剛性
を有するプラスデック製外層部３とガスバリア層４とか
らなるもので、ガスバリア層４は外層部３の内面３ａか
ら上端面３ｂにかけて積層されている。ガスバリア層４
は、第６図に示すように、ガスバリア性を有する金属箔
５の両面にプラスチックフィルム６．６が積層された複
合フィルムをカップ状に賦形したものである。

蓋材２は、プラスチック製の外層部７とガスバリア製を
有するガスバリア層８とからなるものである。この蓋材
２は、容器本体１の開口部内に落とし込まれた中央部２
ａと、容器本体Ｉの上端部に嵌合するフランジ部２ｂと
で形成されている。

そして中央部２ａの外周縁に沿う位置には、ガスバリア
層８が露出した弱化線９が形成されている。

この易開封性密封容器を製造するには、まず容器本体１
のガスバリア層４となる、複合フィルムをカップ状に賦
形する。そしてこのカップ状の複合フィルムを射出成形
用金型内にインサートしてプラスチックを注入し外Ｍ部
３を成形すること？こより、容器本体１を作製する。こ
のようにして得られた容器本体ｌに内容物を充填したあ
と別途製造した蓋材２を被せ、容器本体１の上端部分と
蓋材２のフランジ部２ｂを溶着する。

この易開封性密封容器を開封する場合には、蓋材２の中
央部２ａに取り付けられたタブ１０を引き上げて弱化線
９の部分を破断し、蓋材２の中央部２ａを取り除く。

「発明が解決しようとする課題」 近時、前記易開封性密封容の用途が広がり、プリン、ゼ
ーり等のデザート分野等においても需要が生じている。

ところが、デザート分野で前記易開封性密封容器を使用
するにあたっては、容器の価格を低減すること、容器本
体ｌの開口を完全に開放できるものに改良することが求
められている。

そのような要求に答えるには、第７図に示すように、フ
ィルム状あるいは平板状の蓋材１２で容器本体Ｉを閉止
するようにすれば良い。この容器は蓋材１２の外周部を
指でつまんでを容器本体１の上端面から引き剥がすと、
容器本体１の開口が完全に解放される。

ところが、このような蓋材１２でガスバリア層４の設け
られた前記容器・本体１を閉止すると次の問題が生じた
。

■　蓋材１２を引き剥がす際に容器本体１のガスバリア
層４の外周部分が容器本体ｌの外層部３から剥離（以下
、共剥がれと記す）して、容器が低品質のものであるか
のような外観となる。

■　製造時にガスバリア層４の外周縁の位置がずれるた
め、容器本体１の上端面に位置するガスバリア層４の幅
が不均一であり、これに起因して容器本体１に対する蓋
材１２の接着強度が不均一となる。このため開封に要す
る力が一定せず、落缶に対する耐性も不安定である。加
えて開封後にガスバリア層４の幅が不均一であることが
視認されて、容器の品位が疑われる等の問題がある。

本発明は前記事情に鑑みてなされた６ので、ガスバリア
層の共剥がれを防止できるうえ、安定した開封性、落缶
強度を有し、かつ外観品質も良好な易開封性密封容器を
提供することを目的とする。

「課題を解決するための手段」 本発明の易開封性密封容器では、容器本体の外層部の上
端面の内周縁から外側に一定寸法離間した位置に全周に
渡って逃がし溝を設け、この逃がし溝の部分にガスバリ
ア層の外周縁を位置させることによって、前記目的を達
成した。

「作用」 本発明の易開封性密封容器では、外層部に設けられた逃
がし溝にガスバリア層の外周縁が位置しているので、ガ
スバリア層の外周縁は蓋材と接着しない。

またガスバリア層と蓋材との接着は、外層部の逃がし溝
と内周縁との間の位置で行なわれることとなるので、蓋
材とガスバリア層とは全周に亙って一定幅で接着される
。

逃がし溝は内外周の側壁と底部とからなり、それらを合
計した幅は逃がし溝の幅よりも大である。

このため逃がし溝に位置するガスバリア層の外周縁は、
径方向に位置ずれしても相対的に目立たなくなる。

「実施例」 第１図および第２図は、本発明の易開封性密封容器の一
実施例を示すもので、図中符号２０は内容物を収容する
容器本体、符号２１は蓋材である。

容器本体２０は、剛性を有する外層部２２とガスバリア
層２３とで構成されている。外層部２２の上端にはフラ
ンジ部２４が形成されており、その上端面２２ａの内周
縁２２ｂから外側に１ｍｍ離間した位置には、逃がし溝
２５が形成されている。

この逃がし溝２５は、幅１　ｍｍ、深さ０．５ｍｍであ
って、フランジ部２４の全周に渡って形成されている。

ガスバリア層２３は、第３図に示すように、ガスバリア
性を有する金属箔２６の両面にヒートシール性を有する
プラスチックフィルム２７２７が積層された複合フィル
ムによって形成されている。このガスバリア層２３は、
前記外層部２２の内面２２ｃから上端面２２ａにかけて
の部分にヒートシールされており、その外周縁は逃がし
溝２５の部分に位置している。そしてこのガスバリア層
２３の外周部分は、逃がし溝２５の内周側の側壁と底面
にヒートシールされている。

蓋材２Ｉは、第４図に示すように、ガスバリア性を有す
る金属箔２９の内面側にヒートシール層３０が積層され
、外面側に保護層３Ｉが積層された複合フィルムによっ
て形成されている。ヒートシール層３０は、前記容器本
体２ｏのガスバリア層２３の蓋材２Ｉ側のプラスチック
フィルム２７および容器本体２０の外層部２２のいずれ
にもヒートシール可能なプラスデックによって形成され
ている。そしてこの例の易開封性容器では、当該蓋材２
Ｉが、フランジ部２４の上面を形成するガスバリア層２
３の外周部分および外層部２２の外周部分にヒートシー
ルされている。そしてこれにより容器本体ｌの開口が閉
止されている。

この易開封性密封容器の容器本体２０を製造するには、
先に特願昭６１−２００１３８号にて提案したようにガ
スバリア層２３となる複合フィルムを折り畳み、カップ
状に賦形する。ついでこのものを射出成形用金型内に収
めたあと、金型を閉じて樹脂を注入する。するとガスバ
リア層２３と外層部２２とが一体となった容器本体２０
が成形される。

この易開封性密封容器では、容器本体２０の外層部２２
に設けられた逃がし溝２５の部分にガスバリア層２３の
外周縁が位置しているので、ガスバリア層２３の外周縁
は蓋材２１と接着せず、蓋材２Ｉを剥がす際に蓋材２１
よってガスバリア層２３の外周縁が引っ張られるのを避
けることができる。この結果、蓋材２１を剥がす際にガ
スバリア層２３は、蓋材２Ｉと接着された部分の内側と
外側の画部分で蓋材２１の引っ張るカに抵抗する状態と
なる。従ってこの易開封性密封容器は、開封時にガスバ
リア層２３の外周部分が共剥がれすることがなく、良好
な外観品質を維持できるものとなる。

またこの易開封性密封容器は、外層部２２の逃がし溝２
５と内周縁２２ｂとの間でガスバリア層２３と蓋材２Ｉ
との接着が行なわれるので、蓋材２１とガスバリア層２
３とを全周に亙って一定幅で接着することができる。従
ってこの易開封性密封容器は、容器本体２ｏと蓋材２Ｉ
の接着強度が全周に渡って均一となり、いずれの部分か
ら開封を行っても同等の力で開封できる。また落缶強度
も安定する。

しかもこの易開封性密封容器では、逃がし溝２５の外周
側の部分において、外層部２２と蓋材２Ｉとがヒートシ
ールされているので、蓋材２Ｉが逃がし溝２５より内側
の部分と外側の部分との２箇所で２重にシールされた状
態になっている。従っ＝８ てこの易開封性密封容器は、蓋材２１による閉止がより
確実で安全性の高いものとなる。

また落缶時には、逃がし溝２５の部分で蓋材２１と容器
本体２０の変形の差が吸収されるので、この易開封性密
封容器はこの点でも落缶強度に優れたものとなる。

さらにこの易開封性密封容器では、蓋材２１が、逃がし
溝２５の内側でガスバリア層２３と溶着され、逃がし溝
２５の外側で外層部２２と溶着されている。すなわち蓋
材２１が逃がし溝２５の内外で異なる材料と溶着されて
いる。よってこの易開封性密封容器では、内外の溶着強
度に差を付けて、開封性等を改善することができる。

またこの易開封性密封容器では、逃がし溝２５にガスバ
リア層２３の外周縁を位置させたので、逃がし溝２５の
内周側の側壁、底部および外周側の側壁のいずれに位置
しても逃がし溝２５の幅内にガスバリア層２３の外周縁
が位置している。従ってこの易開封性密封容器では、ガ
スバリア層２３の外周縁の位置ずれが目立たなくなり、
容器の外観品質を向上できる。

またこの易開封性密封容器では、容器本体２０の上端面
に逃がし溝２５が形成されているので、容器本体２０の
上端面に内容物が残留しても、蓋材２１を閉止するとき
に残留内容物を溶着部分から逃がし溝２５に押し除くこ
とができる。従ってこの易開封性密封容器は、確実に封
止できるものとなる。

なお前記実施例では、逃がし溝２５の内側の部分と外側
の部分との２箇所で蓋材２１を２重にシールしたが、こ
の発明の易開封性密封容器には、蓋材２１と容器本体２
０との接着を逃がし溝２５の内側部分のみで行ったもの
も包含される。

「発明の効果」 以上説明したように本発明の易開封性密封容器は、容器
本体の外層部の上端面の内周縁から外側に一定寸法離間
した位置に全周に渡って逃がし溝を設け、この逃がし溝
の部分に前記ガスバリア層の外周縁を位置させたものな
ので、ガスバリア層の外周縁は蓋材と接着せず、蓋材を
剥がず際に蓋材よってガスバリア層の外周縁が引っ張ら
れるのを避けることができる。この結果、蓋材を剥がず
際にガスバリア層は、蓋材と接着された部分の内側と外
側の画部分で蓋材の引っ張る力に抵抗する。

従って本発明の易開封性密封容器は、開封時にガスバリ
ア層の外周部分が共剥がれすることがなく、良好な外観
品質を維持てきるものとなる。

また本発明の易開封性密封容器は、外層部の逃がし溝と
内周縁との間でガスバリア層と蓋材との接着が行なわれ
るので、蓋材とガスバリア層とを全周に亙って一定幅で
接着することができる。従って本発明の易開封性密封容
器は、容器本体と蓋材の接着強度が全周に渡って均一と
なり、いずれの部分から開封を行っても同等の力で開封
できる開封性の安定したものとなる。また安定した落缶
強度を有するものとなる。

また本発明の易開封性密封容器では、逃がし溝にガスバ
リア層の外周縁を位置させたので、逃がし溝の内側壁、
底部および外側壁のいずれに位置してし逃がし溝の幅内
にガスバリア層の外周縁がＩ 位置している。従って本発明の易開封性密封容器は、ガ
スバリア層の外周縁の位置ずれが目立たず、良好な外観
品質を呈するものとなる。

また本発明の易開封性密封容器では、容器本体の上端面
に逃がし溝が形成されているので、容器本体の上端面に
内容物が残留しても、残留した内容物は蓋材で閉止する
ときに接着部から逃がし溝に押し除かれる。従って本発
明の易開封性密封容器は、信頼性の高い封止を行えるも
のとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の易開封性密封容器の一実施例を示す断
面図、第２図は第１図中Ａ部を拡大して示す断面図、第
３図は同実施例の容器本体のガスバリア層を示す断面図
、第４図は同実施例の蓋材を示す断面、第５図は従来の
易開封性密封容器を示す断面図、第６図は同従来例のガ
スバリア層を示す断面図、第７図は従来の易開封性密封
容器の他の例を示す断面図である。 ２０・・・容器本体、２１・・・蓋材、２２・・・外層
部、１２ ２ａ・・・上端面、 ２ｂ・・・内周線、 ２ｃ・・・内面、 ・・ガスバリア層、 ５・・・逃がし溝。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 剛性を有する外層部およびガスバリア性を有し外層部の
   内面から上端面にかけて積層されたガスバリア層によっ
   て形成された容器本体と、少なくともガスバリア層の容
   器本体上端面に位置する部分に接着されて容器本体の開
   口を閉止する蓋材とからなる易開封性密封容器において
   、 前記容器本体の外層部の上端面の内周縁から外側に一定
   寸法離間した位置に全周に渡って逃がし溝を設け、この
   逃がし溝の部分に前記ガスバリア層の外周縁を位置させ
   たことを特徴とする易開封性密封容器。