JPH0588224A - 有機非線形光学材料 - Google Patents
有機非線形光学材料Info
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- JPH0588224A JPH0588224A JP27178391A JP27178391A JPH0588224A JP H0588224 A JPH0588224 A JP H0588224A JP 27178391 A JP27178391 A JP 27178391A JP 27178391 A JP27178391 A JP 27178391A JP H0588224 A JPH0588224 A JP H0588224A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記式 (I) 及び (II) で示される構造単位
からなり、単位 (I) を5〜100モル%、単位 (II)
を0〜95モル%含み、分子量が1万〜200万の重合
体である有機非線形光学材料。 【化16】 【化17】 【効果】 非線形光学効果が大きく、かつ成形加工性に
優れているので、光加工の分野で幅広く応用できる。
からなり、単位 (I) を5〜100モル%、単位 (II)
を0〜95モル%含み、分子量が1万〜200万の重合
体である有機非線形光学材料。 【化16】 【化17】 【効果】 非線形光学効果が大きく、かつ成形加工性に
優れているので、光加工の分野で幅広く応用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信及び光情報処理
分野等に用いられる光学素子に有用な光学材料に関し、
特に、非線形光学効果を有し、かつ機械的強度や成形性
がすぐれた有機非線形光学材料に関する。
分野等に用いられる光学素子に有用な光学材料に関し、
特に、非線形光学効果を有し、かつ機械的強度や成形性
がすぐれた有機非線形光学材料に関する。
【0002】
【従来の技術】レーザを光通信、光情報処理及び光加工
等に応用するためには、偏向、変調あるいは波長変換等
の種々の機能を持った光学素子が必要となり、このよう
な光学素子の中核的な役割を果たすものとしては、非線
形光学効果を有する光学材料が知られている。
等に応用するためには、偏向、変調あるいは波長変換等
の種々の機能を持った光学素子が必要となり、このよう
な光学素子の中核的な役割を果たすものとしては、非線
形光学効果を有する光学材料が知られている。
【0003】従来、非線形光学材料としてはLiNbO
3 、LiIO、KH2 PO4 、Ga−As等の無機系結
晶体を中心に研究がなされていた。
3 、LiIO、KH2 PO4 、Ga−As等の無機系結
晶体を中心に研究がなされていた。
【0004】しかしながら、これらの無機系結晶体は、
原子、イオン間の化学結合にかかわる電子が、光に応答
して格子振動を伴うので、ピコ秒より高速の応答が困難
であるという欠点があるとともに、強力レーザー光に対
する破壊しきい値が低く、MW/cm2 オーダーであるとい
う欠点があった。また、これらの無機系結晶体は、一般
に単結晶として用いるので、機械的強度、特に衝撃強度
が小さく、例えば成形加工性が悪い等、実用上さまざま
な欠点があった。
原子、イオン間の化学結合にかかわる電子が、光に応答
して格子振動を伴うので、ピコ秒より高速の応答が困難
であるという欠点があるとともに、強力レーザー光に対
する破壊しきい値が低く、MW/cm2 オーダーであるとい
う欠点があった。また、これらの無機系結晶体は、一般
に単結晶として用いるので、機械的強度、特に衝撃強度
が小さく、例えば成形加工性が悪い等、実用上さまざま
な欠点があった。
【0005】また、非線形光学材料としては、尿素、p
−ニトロアニリン(p−NA)、2−メチル−4−ニトロ
アニリン(MNA)等の有機分子性結晶が知られてい
る。これらの有機分子性結晶は、分子内の非局在π電子
に起因する大きな非線形光学効果を有しており、この電
子分極のために格子振動の影響を受けないので、無機系
結晶体より速い応答や高い光学破壊しきい値を示す。
−ニトロアニリン(p−NA)、2−メチル−4−ニトロ
アニリン(MNA)等の有機分子性結晶が知られてい
る。これらの有機分子性結晶は、分子内の非局在π電子
に起因する大きな非線形光学効果を有しており、この電
子分極のために格子振動の影響を受けないので、無機系
結晶体より速い応答や高い光学破壊しきい値を示す。
【0006】しかしながら、これらの有機分子性結晶体
は、無機系結晶体と同様に、単結晶であることが大きな
非線形光学効果を得るための条件となっているので、高
性能なものは機械的強度及び熱的安定性が不十分であ
り、その取扱いがきわめて困難であるとともに、例えば
オプティカルファイバーやフィルム等に成形するのにそ
の加工性が悪いという欠点があった。
は、無機系結晶体と同様に、単結晶であることが大きな
非線形光学効果を得るための条件となっているので、高
性能なものは機械的強度及び熱的安定性が不十分であ
り、その取扱いがきわめて困難であるとともに、例えば
オプティカルファイバーやフィルム等に成形するのにそ
の加工性が悪いという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、非線
形光学効果が大きく、かつ成形加工性に優れた有機非線
形光学材料を提供することにある。
形光学効果が大きく、かつ成形加工性に優れた有機非線
形光学材料を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の有機非線形光学
材料は、下記一般式 (I) 及び (II) で示される構造単
位からなり、単位 (I) を5〜100モル%、単位 (I
I) を0〜95モル%含み、分子量が1万〜200万の
重合体からなる。
材料は、下記一般式 (I) 及び (II) で示される構造単
位からなり、単位 (I) を5〜100モル%、単位 (I
I) を0〜95モル%含み、分子量が1万〜200万の
重合体からなる。
【0009】
【化4】
【0010】(式中、kは1〜10の整数を表し、mは
1〜10の整数を表し、nは0又は1を表し、Xは
1〜10の整数を表し、nは0又は1を表し、Xは
【0011】
【化5】
【0012】を表し、Aは−NO2 、−CN、−CF3
又は−SO2 Cp H2p+1を表し、pは、1〜10の整数
を表す)
又は−SO2 Cp H2p+1を表し、pは、1〜10の整数
を表す)
【0013】
【化6】
【0014】(式中、kは前記と同じ)
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる重合体は、単位(I)が5〜100モル%、好ま
しくは、50〜100モル%であり、単位 (II) が0〜
95モル%、好ましくは、0〜50モル%、さらに好ま
しくは、0〜20モル%である。
用いる重合体は、単位(I)が5〜100モル%、好ま
しくは、50〜100モル%であり、単位 (II) が0〜
95モル%、好ましくは、0〜50モル%、さらに好ま
しくは、0〜20モル%である。
【0016】本発明に用いる重合体の分子量は、1万〜
200万、好ましくは50〜100万である。次に本発
明に用いる重合体の製造方法について説明する。
200万、好ましくは50〜100万である。次に本発
明に用いる重合体の製造方法について説明する。
【0017】(重合体の製造方法)本発明に用いる重合
体は、例えば、次に示す重合工程、加水分解工程、
光官能基導入工程の3工程を経て合成することができ
る。
体は、例えば、次に示す重合工程、加水分解工程、
光官能基導入工程の3工程を経て合成することができ
る。
【0018】重合工程
【0019】
【化7】
【0020】(反応式中、kは前記と同じであり、R1
は低級アルキル基を表す)
は低級アルキル基を表す)
【0021】シアン化ビニリデンとアルカノイルオキシ
アルキルカルボン酸ビニルとを、ラジカル開始剤の存在
下に共重合させて、シアン化ビニリデン−アルカノイル
オキシアルキルカルボン酸ビニル共重合体を合成する。
重合反応は、常法により行うことができる。
アルキルカルボン酸ビニルとを、ラジカル開始剤の存在
下に共重合させて、シアン化ビニリデン−アルカノイル
オキシアルキルカルボン酸ビニル共重合体を合成する。
重合反応は、常法により行うことができる。
【0022】本発明に用いる共重合体の原料であるシア
ン化ビニリデン−アルカノイルオキシアルキルカルボン
酸ビニル共重合体は、交互共重合体でもランダム共重合
体でもよいが、好ましくは1対1の交互共重合体であ
る。
ン化ビニリデン−アルカノイルオキシアルキルカルボン
酸ビニル共重合体は、交互共重合体でもランダム共重合
体でもよいが、好ましくは1対1の交互共重合体であ
る。
【0023】シアン化ビニリデン−アルカノイルオキシ
アルキルカルボン酸ビニル共重合体の分子量は、1万〜
200万、好ましくは50万〜100万である。
アルキルカルボン酸ビニル共重合体の分子量は、1万〜
200万、好ましくは50万〜100万である。
【0024】加水分解工程
【0025】
【化8】
【0026】(反応式中、k及びR1 は前記と同じ)
【0027】で得られたシアン化ビニリデン−アルカ
ノイルオキシアルキルカルボン酸ビニル共重合体を、酸
又は触媒の存在下で加水分解して脱アシル化物とする。
ここで使用する酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、
トリフルオロ酢酸等を挙げることができる。これらの酸
は単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ノイルオキシアルキルカルボン酸ビニル共重合体を、酸
又は触媒の存在下で加水分解して脱アシル化物とする。
ここで使用する酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、
トリフルオロ酢酸等を挙げることができる。これらの酸
は単独又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0028】これらの酸は、例えばスルホラン、メタノ
ール、エタノール等のアルコール類や水等の溶媒と混合
して用いることができる。前記触媒としては、例えばフ
ェニルシラン等のシラン化合物、すずの化合物等を挙げ
ることができる。
ール、エタノール等のアルコール類や水等の溶媒と混合
して用いることができる。前記触媒としては、例えばフ
ェニルシラン等のシラン化合物、すずの化合物等を挙げ
ることができる。
【0029】加水分解の反応温度は、60〜100℃で
あり、反応時間は、数時間〜数十時間である。加水分解
率は、5〜100%、好ましくは、50〜100%であ
る。
あり、反応時間は、数時間〜数十時間である。加水分解
率は、5〜100%、好ましくは、50〜100%であ
る。
【0030】光官能基導入工程
【0031】
【化9】
【0032】(反応式中、k、m、n、X及びAは、前
記と同じ)
記と同じ)
【0033】本発明に用いる重合体は、で得られた共
重合体をスルホラン等の有機溶媒に再溶解し、ピリジン
あるいはトリエチルアミン等の塩基を加え、導入する非
線形光学化合物とともに加熱して得ることができる。
重合体をスルホラン等の有機溶媒に再溶解し、ピリジン
あるいはトリエチルアミン等の塩基を加え、導入する非
線形光学化合物とともに加熱して得ることができる。
【0034】導入する非線形光学化合物としては、次
式:
式:
【0035】
【化10】
【0036】(式中、m、n、X及びAは、前記と同
じ)で示され、例えばp−ニトロベンゼン誘導体、4−
ニトロビフェニル誘導体、4−ニトロスチルベンゼン誘
導体、ディスパースレッド1(Disporse red 1)の誘導体
等を挙げることができる。
じ)で示され、例えばp−ニトロベンゼン誘導体、4−
ニトロビフェニル誘導体、4−ニトロスチルベンゼン誘
導体、ディスパースレッド1(Disporse red 1)の誘導体
等を挙げることができる。
【0037】共重合体中への非線形光学化合物の導入割
合は、該共重合体中のアルコールに対して、5〜100
%、好ましくは50〜100%である。加熱温度は、5
0〜100℃が好ましい。重合体の分子量は、1万〜2
00万、好ましくは50万〜100万である。
合は、該共重合体中のアルコールに対して、5〜100
%、好ましくは50〜100%である。加熱温度は、5
0〜100℃が好ましい。重合体の分子量は、1万〜2
00万、好ましくは50万〜100万である。
【0038】(有機非線形光学材料)本発明の有機非線
形光学材料は、その形態がフィルム又はシートであると
きには、その配向性を高めるために、2〜6倍に延伸し
たものが好ましく、その場合の延伸方法としては、機械
的な一軸延伸又は二軸延伸が好ましい。
形光学材料は、その形態がフィルム又はシートであると
きには、その配向性を高めるために、2〜6倍に延伸し
たものが好ましく、その場合の延伸方法としては、機械
的な一軸延伸又は二軸延伸が好ましい。
【0039】本発明の有機非線形光学材料は、フィル
ム、シート、ファイバ等の所望形状に成形したものを、
電気的に分極することにより、その非線形光学効果を増
大させることができる。電気的に分極する方法として
は、例えば、有機非線形光学材料がフィルム状又はシー
ト状である場合には、その両面に電極としての金属塗膜
を密着させ、これに電圧を印加する方法を挙げることが
できる。
ム、シート、ファイバ等の所望形状に成形したものを、
電気的に分極することにより、その非線形光学効果を増
大させることができる。電気的に分極する方法として
は、例えば、有機非線形光学材料がフィルム状又はシー
ト状である場合には、その両面に電極としての金属塗膜
を密着させ、これに電圧を印加する方法を挙げることが
できる。
【0040】有機非線形光学材料に設ける電極として
は、金属箔、金属板、導電ペースト又は化学メッキ、真
空蒸着若しくはスッパタリングにより形成した金属塗膜
等を挙げることができる。
は、金属箔、金属板、導電ペースト又は化学メッキ、真
空蒸着若しくはスッパタリングにより形成した金属塗膜
等を挙げることができる。
【0041】電極に印加する電圧は、10kv/cm以上で
あって絶縁破壊を生じない程度の電界強度であり、好ま
しくは100〜1500kv/cmである。分極処理の時間
は、特に制限はなく、10分〜5時間、好ましくは10
分〜2時間である。
あって絶縁破壊を生じない程度の電界強度であり、好ま
しくは100〜1500kv/cmである。分極処理の時間
は、特に制限はなく、10分〜5時間、好ましくは10
分〜2時間である。
【0042】分極処理の温度は、処理する有機非線形光
学材料のガラス転移温度をTg℃とすると、Tg−20℃〜
Tg+20℃、好ましくはTg−5℃〜Tg+5℃である。ま
た、有機非線形光学材料をスピンコートで成形する場合
には、ネサガラス上にスピンコートし、次いで減圧乾燥
して得られた有機非線形光学材料を、通常のコロナ放電
を用いて分極する方法を採用することができる。コロナ
放電を用いた分極処理の温度は、Tg−20℃〜Tg+60
℃、好ましくはTg−5℃〜Tg+20℃である。
学材料のガラス転移温度をTg℃とすると、Tg−20℃〜
Tg+20℃、好ましくはTg−5℃〜Tg+5℃である。ま
た、有機非線形光学材料をスピンコートで成形する場合
には、ネサガラス上にスピンコートし、次いで減圧乾燥
して得られた有機非線形光学材料を、通常のコロナ放電
を用いて分極する方法を採用することができる。コロナ
放電を用いた分極処理の温度は、Tg−20℃〜Tg+60
℃、好ましくはTg−5℃〜Tg+20℃である。
【0043】
【実施例】次に実施例を示し本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこの実施例によりなんら限定される
ものではない。
明するが、本発明はこの実施例によりなんら限定される
ものではない。
【0044】実施例1有機非線形光学材料に用いる重合体の合成 シアン化ビニリデン−アセトキシ酢酸ビニル共重合
体の加水分解 常法によって製造したシアン化ビニリデン−アセトキシ
酢酸ビニル共重合体10 gをスルホラン500 ml に8
0℃で溶解し、これにトリフルオロ酢酸25mlと塩酸5
0 ml の混合物を加え、80℃で10時間撹拌した。
体の加水分解 常法によって製造したシアン化ビニリデン−アセトキシ
酢酸ビニル共重合体10 gをスルホラン500 ml に8
0℃で溶解し、これにトリフルオロ酢酸25mlと塩酸5
0 ml の混合物を加え、80℃で10時間撹拌した。
【0045】反応終了後、反応液を水中に投入すること
によって析出してきた加水分解物をろ別し、洗液が中性
になるまで水洗をくり返した。次に、70〜80℃で減
圧乾燥を行い、下記構造式で示される加水分解物8.3
gを白色パウダーとして得た。
によって析出してきた加水分解物をろ別し、洗液が中性
になるまで水洗をくり返した。次に、70〜80℃で減
圧乾燥を行い、下記構造式で示される加水分解物8.3
gを白色パウダーとして得た。
【0046】なお、使用したシアン化ビニリデン−アセ
トキシ酢酸ビニル共重合体の平均分子量は43万であっ
た。得られた加水分解物の同定は、 1H−NMR(40
0MHz 、DMSO−d6 )により行った。その結果か
ら、アセトキシ酢酸ビニルユニットのエステル部分の加
水分解率が、100%であることが判明した。
トキシ酢酸ビニル共重合体の平均分子量は43万であっ
た。得られた加水分解物の同定は、 1H−NMR(40
0MHz 、DMSO−d6 )により行った。その結果か
ら、アセトキシ酢酸ビニルユニットのエステル部分の加
水分解率が、100%であることが判明した。
【0047】
【化11】
【0048】 光官能基の合成4−(エトキシカルボニルメトキシ)−4´−ニトロビ
フェニルの合成
フェニルの合成
【0049】
【化12】
【0050】Thomas M.Leslie らの方法(Mol.Cryst.Li
q.Cryst.,153,451(1987))によって合成した4−ヒドロ
キシ−4´−ニトロビフェニルのカリウム塩10g
(0.040 mol)とブロモ酢酸エチル7g (0.04
1 mol、東京化成(株)製)をN,N−ジメチルホルム
アミド100 ml 中で、100℃で30分間撹拌し、黄
色結晶として目的物を9.4g 得た。m.p.99〜100
℃
q.Cryst.,153,451(1987))によって合成した4−ヒドロ
キシ−4´−ニトロビフェニルのカリウム塩10g
(0.040 mol)とブロモ酢酸エチル7g (0.04
1 mol、東京化成(株)製)をN,N−ジメチルホルム
アミド100 ml 中で、100℃で30分間撹拌し、黄
色結晶として目的物を9.4g 得た。m.p.99〜100
℃
【0051】4−(ヒドロキシカルボニルメトキシ)−
4´−ニトロビフェニルの合成
4´−ニトロビフェニルの合成
【0052】
【化13】
【0053】前記反応で得た4−(エトキシカルボニル
メトキシ)−4´−ニトロビフェニル5g (0.016
9 mol)をエタノ−ル100mlに溶解し、水酸化ナトリ
ウム0.7g (0.0175 mol)を水20mlに溶かし
た溶液を加え、50℃で1時間撹拌し、黄色結晶として
目的物を4.4g 得た。m.p.201〜202℃
メトキシ)−4´−ニトロビフェニル5g (0.016
9 mol)をエタノ−ル100mlに溶解し、水酸化ナトリ
ウム0.7g (0.0175 mol)を水20mlに溶かし
た溶液を加え、50℃で1時間撹拌し、黄色結晶として
目的物を4.4g 得た。m.p.201〜202℃
【0054】4−(ヒドロキシカルボニルメトキシ)−
4´−ニトロビフェニルの酸クロライドの合成
4´−ニトロビフェニルの酸クロライドの合成
【0055】
【化14】
【0056】前記反応で得た4−(ヒドロキシカルボニ
ルメトキシ)−4´−ニトロビフェニル1.5g (5.
0×10-3 mol)、シュウ酸クロライド10ml及びベン
ゼン10mlの混合物を80℃で2時間反応させて、目的
物の酸クロライドを得た。
ルメトキシ)−4´−ニトロビフェニル1.5g (5.
0×10-3 mol)、シュウ酸クロライド10ml及びベン
ゼン10mlの混合物を80℃で2時間反応させて、目的
物の酸クロライドを得た。
【0057】 加水分解物への光官能基の導入 上記シアン化ビニリデン−アセトキシ酢酸ビニル共重合
体の加水分解物1 gをスルホラン50 ml に80℃で溶
解した。この溶液に上記で得た酸クロライド1.59
g をスルホラン10 ml に溶かした溶液を加え、さらに
ピリジン0.4g(5.1×10-3 mol)を加えて80
℃で1.5時間撹拌した。次に、得られた反応液をメタ
ノ−ルに注ぎ、析出したポリマ−をろ別して、メタノ−
ルで数回洗浄した後、減圧乾燥して、下記構造式で示さ
れるポリマ−を1.1 g得た。
体の加水分解物1 gをスルホラン50 ml に80℃で溶
解した。この溶液に上記で得た酸クロライド1.59
g をスルホラン10 ml に溶かした溶液を加え、さらに
ピリジン0.4g(5.1×10-3 mol)を加えて80
℃で1.5時間撹拌した。次に、得られた反応液をメタ
ノ−ルに注ぎ、析出したポリマ−をろ別して、メタノ−
ルで数回洗浄した後、減圧乾燥して、下記構造式で示さ
れるポリマ−を1.1 g得た。
【0058】このポリマーのガラス転移温度は、178
℃であった。また、GPC(ゲルパ−ミエ−ションクロ
マトグラフィ−、N,N−ジメチルホルムアミド溶媒)
によって分子量を測定した結果、得られたポリマ−の分
子量(MW)は48万であった。
℃であった。また、GPC(ゲルパ−ミエ−ションクロ
マトグラフィ−、N,N−ジメチルホルムアミド溶媒)
によって分子量を測定した結果、得られたポリマ−の分
子量(MW)は48万であった。
【0059】得られたポリマーの 1H−NMRチャ−ト
を図1に示す。その結果に基づいて決定したポリマー中
の各ユニット比を下記構造式に示す。
を図1に示す。その結果に基づいて決定したポリマー中
の各ユニット比を下記構造式に示す。
【0060】
【化15】
【0061】実施例2 実施例1で合成したポリマ−をジメチルスルホキシドに
溶解し、ネサガラス上にスピンコ−トした後、減圧乾燥
して薄膜を得た。このスピンコ−ト膜にコロナ分極を行
った。
溶解し、ネサガラス上にスピンコ−トした後、減圧乾燥
して薄膜を得た。このスピンコ−ト膜にコロナ分極を行
った。
【0062】このように分極処理したスピンコート膜に
ついて、Jerphagnonらの方法[J.Appl. Phys.,41、1
967(1970)]に準拠し、2次非線形光学定数
(d33)の測定を行った。結果を表1に示す。
ついて、Jerphagnonらの方法[J.Appl. Phys.,41、1
967(1970)]に準拠し、2次非線形光学定数
(d33)の測定を行った。結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】本発明の有機非線形光学材料は、非線形
光学効果が大きく、しかも成形加工性に優れているの
で、光波長変換素子、光シャッター、光偏光素子、光強
度、位相変調素子、高速光スイッチング素子等の光学材
料に有用であり、光通信、光情報処理、光加工の分野に
幅広く応用することができる。また、本発明の有機非線
形光学材料は、波長変換や電気光学効果ばかりでなく、
圧電、焦電効果においても優れているので、スピーカ、
ヘッドホン、超音波素子、衝撃センサ、加速度センサ等
の各種センサ及び赤外線センサ、防犯センサ、温度セン
サ、火災検知等の各種検知器に幅広く応用できる。
光学効果が大きく、しかも成形加工性に優れているの
で、光波長変換素子、光シャッター、光偏光素子、光強
度、位相変調素子、高速光スイッチング素子等の光学材
料に有用であり、光通信、光情報処理、光加工の分野に
幅広く応用することができる。また、本発明の有機非線
形光学材料は、波長変換や電気光学効果ばかりでなく、
圧電、焦電効果においても優れているので、スピーカ、
ヘッドホン、超音波素子、衝撃センサ、加速度センサ等
の各種センサ及び赤外線センサ、防犯センサ、温度セン
サ、火災検知等の各種検知器に幅広く応用できる。
【図1】実施例1で得られたポリマーの 1H−NMRチ
ャ−トである。
ャ−トである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式 (I) 及び (II) で示される
構造単位からなり、単位 (I) を5〜100モル%、単
位 (II) を0〜95モル%含み、分子量が1万〜200
万の重合体からなる有機非線形光学材料。 【化1】 (式中、kは1〜10の整数を表し、mは1〜10の整
数を表し、nは0又は1を表し、Xは 【化2】 を表し、Aは−NO2 、−CN、−CF3 又は−SO2
Cp H2p+1を表し、pは、1〜10の整数を表す) 【化3】 (式中、kは前記と同じ)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27178391A JPH0588224A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 有機非線形光学材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27178391A JPH0588224A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 有機非線形光学材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0588224A true JPH0588224A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17504793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27178391A Pending JPH0588224A (ja) | 1991-09-25 | 1991-09-25 | 有機非線形光学材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0588224A (ja) |
-
1991
- 1991-09-25 JP JP27178391A patent/JPH0588224A/ja active Pending
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