JPH0588205B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

産業上の利用分野 本発明は、口腔衛生組成物、殊にジアンヒドロ
ヘキシトールを含有するその組成物に関する。 従来の技術 抗菌性ハミガキ組成物の規則的な使用が歯垢の
形成を著しく低減し得ることは広く認められてい
る。歯垢は歯及び口腔を覆う薄膜の微生物が付着
することでありかつそれが更に蓄積して硬質石灰
性沈着物を形成し得る表面を形成する。除去しな
いと、沈着物は歯の支持組織の炎症を誘発する。
その結果として起る齲食が、歯の動揺及び場合に
よつては起る歯の欠損を惹起し得る殆んどの歯周
疾患の原因である。 歯垢形成の機構は推測の域を出ないが、一般に
白糖及びブドウ糖のような天然糖を含有する食品
がストレプトコツクス・ムタンス（Strept−
ococcus mutans）のような歯垢形成微生物によ
り消費されることは認められている。齲食は、ス
トレプトコツクス・ムタンスGS−５のような細
菌による糖類の醗酵代謝により生成される有機酸
によるエナメル質の脱灰により開始すると考えら
れている。歯と歯肉との間に形成する副産物歯石
は膨潤、発赤、細胞滲出液及び細菌の成長をもた
らす炎症作用である歯肉炎の主要原因である。 口内の歯垢による不所望な作用を制御するため
に公知の有用な方法は機械的除去である。歯ブラ
シ、つまようじ、デンタルフロス及びウオータピ
ツクによる日常的なブラツシング、フロツシング
及び洗浄は齲食及び歯肉疾患の形成を阻止するの
に効果的である。不適当にも長時間にわたつて実
施した場合にそのような処置はブラシの剛毛、フ
ロス及びピツクの磨滅作用により歯肉も損傷され
得る。歯牙侵食は、一般に常用のネリハミガキ中
に含まれる研磨剤により惹起され得る。 発明が解決しようとする問題点 それ故、本発明の課題は、口内表面の歯垢量を
低下させ、それ故歯垢形成による刺激を低減する
のに有用である組成物を明らかにすることであつ
た。 問題点を解決するための手段 ジアンヒドロヘキシトールを含有する組成物が
有用であることが明らかになつた。 本発明により、一般式：

【化】 〔式中それぞれR′及びR″は−CH₃、−C₂H₅、−
C₃H₇、−C₄H₉及びR′又はR″の１つが炭素原子１
〜４個のアルキル基である場合の−Ｈより成る群
から選択される〕を有するジアンヒドロヘキシト
ール少なくとも１種を有効量で含有する口腔衛生
組成物が開示される。更に、本発明は口中での細
菌、特にスタフイロコツクス・ムタンスの増殖を
阻止する方法に関し、これは口内表面を予防量の
式の化合物と接触させることを包含する。 本発明の実地で使われる基本化合物はＤ−グル
チトール、Ｄ−マンニトール及びＬ−イジトール
の１，４，３，６−ジアンヒドロヘキシトールの
モノアルキル−及びジアルキルエーテルである。
これらの化合物はイソソルビツド、イソマンニツ
ド及びイソイジドのモノ−及びジアルキルエステ
ルにも関する。例えば、ほぼ純粋なジメチルイソ
ソルビツド（DMI）の生成はジメチルイソマン
ニツド１〜２重量％、ジメチルイソイジド１〜２
重量％及びモノメチル等価物１〜２重量％を含有
してよい。本発明では詳細にはメチルイソソルビ
ツド、ジメチルイソソルビツド、エチルイソソル
ビツド、ジエチルイソソルビツド（DEI）、プロ
ピルイソソルビツド、ジプロピルイソソルビツ
ド、モノイソプロピルイソソルビツド、ジイソプ
ロピルイソソルビツド（DIPI）、メチルエチルイ
ソソルビツド、メチルプロピルイソソルビツド、
エチルプロピルイソソルビツド、ブチルイソソル
ビツド、ジブチルイソソルビツド、イソブチルイ
ソソルビツド、ジイソブチルイソソルビツド、メ
チルブチルイソソルビツド、エチルブチルイソソ
ルビツド、プロピルブチルイソソルビツド、及び
等価のイソマンニツド及びイソイジドが含まれ
る。 これらの化合物は常用のウイリアムソンエーテ
ル合成法及びその別法によりジアンヒドロヘキシ
トールをアルキルハロゲン化物又は−サルフエー
トもしくはアルキルハロゲン化物又は−サルフエ
ートの混合物と強アルカリ中で反応させ、次いで
常法で精製しかつ蒸留することにより生成すると
有利である。ジメチルイソソルビツドは市販され
ている。 一般に、このテトラエーテル化合物は快い芳香
と口中感覚を有する澄明な水性白色液体として得
られる。水性希釈液は歯に塗布すると純液と動揺
に効果的である。ジメチルイソソルビツドは無毒
性でありかつ人間の皮膚に対する一次刺激性でも
なく、また皮膚感作性のものでもない。歯科用適
剤、ネリハミガキ及びマウスウオツシユ中の100
％、80％、50％、25％及び10％の水溶液でのジメ
チルイソソルビツドの生体内試験では禁忌は認め
られなかつた。 例えば、本発明による口腔衛生組成物はネリハ
ミガキ、ゲル状ネリハミガキ、歯科用滴剤、マウ
スウオツシユ、合嗽剤、チユーインガム、ハード
キヤンデイ及びソフトキヤンデイの形であつてよ
い。これらの調剤は式の化合物５〜95重量％及
び味、口中感覚及び予防薬としての効果を改良す
るための付加的な成分少なくとも２種を含有して
よい。そのような成分には、水溶剤、安定剤、着
色剤、フレーバー、医薬、収れん剤、清浄剤、研
磨剤、甘味剤、ゲル化剤、増粘剤、顔料及び抗菌
剤が含有される。そのような組合せ物は稀液、ペ
ースト、ゲル又はタフイーの形状で、固体粒子
（例えば糖又は顆粒マンニトール）、木材（例えば
つまようじ）、糸（例えばデンタルフロスで使わ
れるタイプのようなもの）又は咀しやく物質に担
持させることができる。 マウスウオツシユ及び含嗽剤は水性又はアルコ
ール性溶液又は他の好適な液体中で式の化合物
５〜90重量％の濃度で効果的である。傷つけるこ
となく口又は咽喉の組織を洗盪、すすぎ又は含嗽
するための式の化合物を含有する使用可能な液
体調剤は本発明範囲に包含される。該調剤はプロ
ピレングリコール、グリセリン、エチレンジアミ
ンテトラ酢酸、メチルパラベン、洗浄剤、着色剤
及びフレーバーのような他の薬剤を含有してよ
い。この調剤が他の十分に知られている収れん剤
及び医薬、例えばナトリウム、カリウム、リチウ
ム、マグネシウム及びカルシウムから選択される
金属のアスコルベート、チトレート、タルトレー
ト、クロライド、フルオライド、ブロマイド、サ
ルフエート及びホスフエートのような可溶性塩を
含有してよい。常用のフレーバーとしてはペパー
ミント、ウインターグリーン、オレンジ、ライ
ム、チエリー、ストロベリー、シナモン、クロー
ブ、アニス等が含まれる。適した着色剤は例えば
フレーバーに適合させて添加することができる。 実施例 次に本発明を実施例につき詳説するが、これに
限定されるものではなく、量は特に記載のない限
りすべて重量部である。略語は常用の意味を表わ
す。 例１〜30において各表中、左欄に記載した成分
の量は、特に記載のない限りその右側の実施例で
も該当する。

【表】

【表】

【表】

【表】

【表】

【表】 例１による澄明な液体マウスフオツシユ調剤を
５人の成人志願者が３カ月間にわたつて少なくと
も週２回使用した。各人は長時間持続する爽快な
後味と口中感覚を報告した。特に、舌及び歯は清
浄なままでありかつ各使用後数時間は沈着物が殆
んど含まれないことが認められた。例２〜30の生
成物も同等の作用効果をもたらすことが予測され
る。 歯科用クリーム及びゲルは所望のコンシステン
シーに増粘される式の化合物の溶液である。そ
れは澄明な液体及び増粘剤、着色剤及びフレーバ
ーだけを含有する易流動性ゲルから顔料、研磨
剤、増粘剤、医薬、フレーバー、着色剤、ベヒク
ル、防腐剤、保湿剤、界面活性剤、清浄剤、酸化
防止剤、塩、甘味剤、艶出し剤等を含有する粘稠
なペーストまでの範囲に及ぶ。 増粘剤にはヒドロキシエチルセルロース、ヒド
ロキシメチルセルロース、合成ゴム、ゴム様物
質、例えばアイルランドコケ、トラガカントゴ
ム、キサンタン、ポリビニルピロリドン、殿粉ポ
リビニル重合体及び微分散性シリカ、例えばシリ
カアエロゾルが含まれる。 顔料にはアルミナ、水和アルミナ、ジルコニ
ア、チタニア、アルミナ及びチタニア上の着色レ
ーキ、例えばアルミナ上のレツド2G又はチタニ
ア上のFD＆Ｃレツド19が含まれる。 界面活性剤には清浄剤を供給しかつ予防作用を
高めるための起泡作用を与えるための有機アニオ
ン系、カチオン系、非イオン系及び両性化合物が
含まれる。これは脂肪酸モノグリセリド、モノ硫
酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸エス
テルの塩、脂肪族アシルアミド、脂肪酸のエタノ
ールアミン塩、ポリエステルのエチルオキシド／
プロピルオキシドポリエーテル誘導体、プロピレ
ンジアミンのポリエーテル誘導体等から選択され
ていてよい。一般に、これらの界面活性剤の濃度
は組成物の0.05〜５重量％の範囲である。 種々のフレーバー及び／又は甘味剤はペースト
又はゲルで使用することができる。フレーバー油
の例はスペアミント、ペパーミント、ウインター
グリーン、サツサフラス、クローブ、セージ、ア
ニス、オレンジ、ユーカリ、マヨラナ、シナモ
ン、レモン、メチルサリチレート及びクロロホル
ムである。甘味剤の例は、砂糖、乳糖、麦芽糖、
マルチトール、ソルビトール、水素化殿粉水解
物、ナトリウムシクラメート、アスパルターメ
（Aspartame）、ペリラルチン、サツカリン及び
コーンシロツプである。これらの添加物は濃度
0.01〜５重量％で使用する。 歯を齲食から保護する薬剤及び処理剤は濃度範
囲0.01〜１重量％の濃度で使用する。その例はナ
トリウム、カリウム、スズの弗化物及びナトリウ
ムモノフルオロホスフエートである。 代表的な抗菌剤はN¹−（４−クロロベンジル）
−N⁵−（２，４−ジクロロベンジル）ビグアニ
ド、ｐ−クロロフエニルビグアニド、４−クロロ
ベンズヒドリルビグアニド、４−クロロベンズヒ
ドリルグアニル尿素、Ｎ−３−ラウリルオキシプ
ロピル−N⁵−ｐ−クロロベンジルビグアニド、
同様の公知の抗菌剤及びそれらの無毒性酸付加塩
である。 例31〜45 ゲル化ハミガキ剤 それぞれジメチルイソソルビツド（DMI）60
ｇ、120ｇ及び300ｇをペパーミント油20.4ｇ、ク
ローブ油3.6ｇ、ナトリウムサツカリン３ｇ、安
息香酸ナトリウム2.4ｇ、ナトリウムヒドロキシ
プロピルセルロース増粘剤42ｇ及び1200ｇにする
ための水分と混合することによりDMI5，10及び
25重量％を含有するゲル化ネリハミガキを３ロツ
ト（例31〜33）で生成した。これらのゲルは、初
めに選択された量のDMIをペパーミント油及び
クローブ油と混合して生成した。この混合物に水
分、サツカリン及び安息香酸ナトリウムを添加し
た。ナトリウムヒドロキシプロピルセルロース増
粘剤を激しい攪拌下に添加して滑らかなゲルを形
成した。その後、ゲルを約24時間放置し、その後
で１オンスのアルミニウム製コラプシブルチユー
ブに包装した。 例31〜33のゲル組成物及び純粋な100％DMIを
表のＡ〜Ｌのラベルを付けた12人の成人志願被
験者がハブラシに取り、通常ブラツシングするよ
うに適用した（例34〜45）。100％液体の場合には
数滴をハブラシに取つけた。ゲル組成物はブラシ
に塗るのが予想通り容易であつた。それぞれの場
合に適度に起泡しかつ歯垢及び蓄積している食物
微片を除去するのに十分である。若干の場合、
100％DMIは非常に強いと考えられ、他方５％
DMIより低い場合は極めて作用が穏やかであつ
た。最も満足すべき結果はゲル中10〜50％の
DMIを使うことにより得られた。 各被験者は直ちに口中及び歯の感じが良くなつ
たことを認めた。ブラツシングして２〜３日後に
きしるような清浄性（専門的な清掃後に得られる
感覚）と記されかつ使用期間中はその感じを保持
した。被験者が市販のネリハミガキを再び使用し
始めると、４日後あるいはそれよりも速く歯に通
常のざらざらつとした膜の形成したのに気がつい
た。２人の被験者は１回ブラツシングしかつ試験
を継続しなかつた。５人の被験者はDMIを含有
する歯科用クリーナを使つた後で専門的に調べて
もらつた。極く僅かな歯垢が残つていた。ブラシ
が届きにくい奥の大臼歯ですら実際には歯垢がな
かつた。すべての例で歯肉は健康であつた。 被被験からのレポート全体を表に掲載する。
第３欄は被験者の年齢と性別であり、それ以降の
欄は使用月数であり、歯科用クリーナ中のDMI
濃度及び１日当りのブラツシング回数（例えば10
０／２とは100％DMIを２回／日使うことを表わす）
を表わしかつ最後の欄は評価を表わす。

【表】

【表】

【表】 歯科用清浄滴剤は、初めにフレーバー油をジメ
チルイソソルビツド中に溶解し、次に前記のナト
リウム塩を半量の水中に溶かし、両者を混合し、
その後水を添加して全量100ｇにして製造した。 DMI5％及び90％を含有する付加的な調剤は何
人かの被験者にはあまりにも弱かつたり、またあ
まりにも強すぎたが、これらの被験者でも効果的
であることが明らかになつた。式の他の化合物
を用いて他の調製例49〜56を次に示す。各作用物
質を左欄の上部に記載したような添加物と組合せ
た。

【表】

【表】 常用のネリハミガキを生成するため上記量のセ
ルロースガムをグリセリン中に分散させる。マグ
ネシウムアルミニウムサルフエートを高剪断下に
水中に分散させる。これら２つの成分をDMI及
びソルビトール溶液と混合し、その後残りの成分
と混合する。水を常用のミキサー中で添加して所
望のペースト粘度を得た。フルオリド塩を齲食の
範囲を減らすために添加することができる。その
ようなペースト調剤中で５％程度のDMIの濃度
が効果的であつた。ジエチル−、ジイソプロピル
−、ジブチル−、メチルブチル−又はモノブチル
イソソルビツドのような式の化合物を同じよう
な濃度で使つて同等の効果が達成されかつ多数の
同等の不透明な及び澄明なゲル調剤中に配合する
ことができる。 例60 澄明なゲル状ネリハミガネ 成 分 重量％ ジメチルイソソルビツド 10 セルロースガムCMC−9M31XF 0.3 グリセリン ３ 70％ソルビトール／水 溶液USP 30 水 0.3 安息香酸ナトリウム 0.2 ナトリウムサツカリン 0.2 70％ソルビトール／水 溶液USP 30 ポリエチレングリコール 1540 5.0 水和シリカ〔シロイドＢ−30（SyloidＢ−30）〕
14.0 水和シリカ〔シロイド244（Syloid244）〕 8.5 フレーバー 適宜量 70％ソルビトール／水溶液USP 6.0 ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 澄明なゲル状調剤は、前記の成分を前記のよう
に一緒に加えて製造することができる： セルロースガムをグリセリン中に分散させ、ソ
ルビトール30.2ｇ、水、ジメチルイソソルビツ
ド、安息香酸ナトリウム、ナトリウムサツカリン
を配合しかつ混合して均一な分散液にして最初の
成分を形成する。ソルビトール30ｇを適度に加熱
しかつ攪拌しながらポリエチレングリコール1540
と混合する。この混合物を最初の成分に添加しか
つ均一なコンシステンシーまで攪拌する。シリカ
を無水で配合する。ホバート（Hobart）型ミキ
サー等を使つて、予め混合した物質を添加する。
滑らかなゲルが形成したらフレーバー付加的なソ
ルビトール及びラウリル硫酸ナトリウムを添加す
る。 この混合物を均一なコンシステンシーまで攪拌
を最小にして配合する。生成ゲルを50℃で一晩状
態調整する。65℃に加熱しかつ真空下に脱気す
る。ヴアーサトア〔Versator；コーネル・マシ
ーン・カンパニー（Cornell Machine
Company）〕等が効果的にこのゲル系から脱気す
る。

【表】 非研磨性ゲルはイソソルビツド作用物質を前記
の量でペパーミント油及びクローブ油と配合する
ことにより生成する。この配合物を水、ラウリル
硫酸ナトリウム、サツカリン及び安息香酸ナトリ
ウムの混合物に添加する。これに滑らかなゲルが
形成するまでケルロース重合体増粘剤を添加す
る。付加的な水を加えて活性濃度を調節し、24時
間放置して増量させかつ好適な空気中に装入す
る。弗化物をこの系に添加することができる。こ
のゲルは清浄剤がなくても非常に有効であること
が認められる。ゲル粘度は増粘した濃度を低下さ
せるか又は高めることにより調節することができ
る。 式の化合物による咽喉及び口中処置は軟質キ
ヤンデイ物質と配合してチユーイングガム及び風
船ガムのような非消耗物質の形で又はタフイー、
キヤラメル、ガムドロップ等のような消耗糖菓の
形で行なうことができる。これらの品目は、特に
歯垢及び歯石形成のひどい歯及び歯肉を治療する
優れた方法である。 一般に、チユーイングガム調剤は、ガムベー
ス、甘味剤、可塑剤及び式の化合物を含有す
る。チユーイングガムベースは食品医薬品化粧品
法（Food，Drug and Cosmetic Law）
21CFR121，1054に包含される合成及び天然産物
の配合物である。それは植物産生の天然（凝固又
は濃縮）ラテツクス、例えばチクル、ペリロ
（Perillo）及び天然ゴムのような咀しゃく物質を
含有する。ブタジエン−スチレンゴム、ブチルゴ
ム、パラフイン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルエ
チレンのような合成テラツクス、これらのラテツ
クス及び他のものの配合物を使用することもでき
る。含まれていてよい他の物質はロジンのグリセ
ロールエステル、テルピン樹脂のような可塑剤、
及びブチル化ヒドロキシアニソールのような酸化
防止剤である。チユーイングガムは着色剤、顔
料、フレーバー及び甘味剤を前記のように人工の
もの及び天然のものを含有していてもよい。 例 65 チユーイングガム 成 分 重量％ ガムベース 25 70％ソルビトール／水 溶液 11 ジメチルイソソルビツド 10 結晶ソルビトール NF 53 グリセリン NF 0.5 フレーバー 適宜量 ガムベースを小型ミキサー中で混合しかつ水浴
中38℃で加熱した。４分間混合した後でフレーバ
ーを加えかつ混合を２分間継続した。混合物を43
℃に加熱しかつフラツトなプレート上でステイツ
クにキヤステイングした。 好適なガムはソルビトール溶液の代りに砂糖を
使つて生成することもできる。しかし、砂糖を含
まないチユーイングガムが歯垢形成に不適当な環
境を形成することは認められている。 食用ガムは、湿つているときはゼチラン状であ
るが、乾燥しているときは硬質である植物産生の
多数のコロイド状多糖類、例えばアラビアゴムを
含有する。 タフイー、ヌガー及びキヤラメルは糖密及び赤
砂糖のような煮沸させた砂糖から、それを空気を
取り込むために引きかつブロツクに注型すること
により得られ、これらは常用のフルーツフレーバ
ー、チヨコレート又はバニラを配合されていても
よい。式のジアンヒドロヘキシトールを、通例
の調製において範囲５〜25重量％の濃縮物を製造
する任意の好都合な時点で咀しやく物質と混和す
ることができる。 例 66 ヌガー 成 分 重量部 コーンシロツプ ５ ハチミツ 10 乾燥卵アルブミン １ 水 ４ 砂 糖 40 コーンシロツプ 30 水 10 バニラフレーバー ．18 硬質植物バター 92℃ 3.0 ナツツ 12.0 ジメチルイソソルビツド 11.5〜22.5 前記のは、卵アルブミンを一定量の水中に溶
解し、かつハチミツ及びコーンシロツプを116℃
に煮立てることにより生成する。ミキサーの鍋中
に装入しかつ少なくとも71℃に加熱する。徐々
に、溶解した卵アルブミンを添加する。バツチが
軽くかつふわつとなるまで叩く。 の製造に当つては、砂糖とシロツプを130℃
に煮立てる。この砂糖及びシロツプの混合物を
徐々に前記の叩いた卵混合物に加える。バツチが
固くなり始めるまで叩き続ける。 の製造に当つては、ジメチルイソソルビツ
ド、フレーバー、溶融した硬質バター及びナツツ
の順序で一緒にする。バターとナツツをバツチ中
に混ぜた後で、デンプンを振りまきかつ食用オブ
ラートを敷いたトレー中に注ぐ。少なくとも深さ
３cmに注ぐ。バツチの上面をオブラートで覆う。
２日間熟成させる。固まつた物質をトレーから取
り出しかつ約２cm四方のブロツクにカツトする。
ロウ紙で包装するか又は耐湿性セルロースラツパ
ーで包む。 全調製物重量に対して式約2.5〜10％に成分
を加えてタフイー及びマシユマロを製造すること
ができる。 例 67 チユーイング タブレツト 成 分 １錠剤当り（mg） ジメチルイソソルビツド 20 ウインターグリーン油 0.6 メントール 0.85 ペパーミント油 0.3 シリカ（シロイド244） 1.0 ナトリウムサツカリン 0.3 重炭酸ナトリウム 14.0 マニトール、USP（顆粒） 160.95 ステアリン酸カルシウム 2.0 ジメチルイソソルビツド、フレーバー油及びメ
ントールを混合して澄明な液体を形成する。混合
物をシリカ上に吸収させ、残りの成分を加える。
混合しかつ混合物を１cmのフラツトな傾斜エツジ
パンチ上で厚さ約3.1mmに圧搾成形する。 例 68 シユガーレスハードキヤンデイ 成 分 重量％ 70％ソルビトール水溶液 86−99 ジメチルイソソルビツド 10 クエン酸 0.5〜1.5 結晶ソルビトールシードグレード 0.5 フレーバー 0.1〜１ 色 素 適宜量 ソルビトール溶液を計量しかつそれを煮沸釜に
移す。溶液の黄色化を惹起するのでバツチの焦げ
るのを回避する。ソルビトール溶液が70℃に加熱
するまで弱火を使つて煮立て始める。十分に加熱
して溶液を163℃に高め、この時点で湿気は約3.0
％である。煮沸したバツチを、煮沸釜の周囲に配
置したジヤケツト中を循環する約65〜70℃に調温
した水を使つて均一にかつ攪拌しながら冷却す
る。無水のクエン酸を使用する場合は、冷却中に
温度が約140〜146℃であるときにバツチに添加す
る。結晶がすべて溶解するまでバツチをこの温度
に保持する。バツチを87℃に冷却する。(a)バツチ
温度を十分に攪拌しながら低めるために冷却水を
使うことによつて過冷却しないようにし、かつ(b)
透明性を損う多量の空気の進入を避けることは重
要である。 バツチを88℃に冷却し、結晶ソルビトールシー
ドグレード0.5％をバツチに徐々に加え、その際
にゆつくりと攪拌して完全に混合する。シードが
融液の核になる。シードを添加したら、融液の温
度をチエツクしかつ88℃±１℃に調節する。92℃
を上廻つて融液を加熱しないように注意する。さ
もないとシードの結晶を破壊する。その後、フレ
ーバー及び色素を融液に添加する。場合により添
加する他の成分はこの時点で添加するか又はそれ
らが熱安定性である場合には135〜115℃に冷却す
る際に融液に添加する。この冷却の間にジメチル
イソソルビツドを混入する。その後、融液を、過
冷却を回避するために室温に調節した型中に滞積
させる。室温より僅か２〜３℃低い型中に滞積さ
せた融液は効果させるのにより長くかかる。一度
滞積させると、型が温度24〜27℃及び相対湿度40
〜45℃の区域に配置されている場合は、キヤンデ
イを寸法、形状及び使用する型の種類に応じて20
〜30分間で離型することができる。 ハードキヤンデイを口中で徐々に溶かすと、ひ
りひりする口中感覚は前記のマウスウオツシユ及
びネリハミガキを暗示する。キヤンデイの頻用が
ネリハミガキ及びマウスウオツシユと同じように
歯垢形成を阻止する作用をする。 更に、治療剤を式のテトラエーテル誘導体と
混合してマウスウオツシユ及びネリハミガキにす
ることもできかつ望ましく、それにより健康で正
常な組織の形成を促す。式のテトラエーテル誘
導体と相容であると判明した緩和治療剤は、時々
尿酸の酸化により生成される十分に知られた物質
のアラントイン（＝グリオキシル−ジウレイド：
５−ウレイドヒダントイン）である。ハミガキ剤
中治療濃度１〜２重量％で使用する際にアラント
インは歯肉組織の治療を促進する。

【表】 歯科用清浄滴剤は、第１にアラントイン及びフ
レーバーをジメチルイソソルビツド中に溶解し、
第２に所要量の半分の水中にナトリウム塩を溶解
し、第３に２種の溶液を一緒にして混合し、第４
に全量になるように水を加える。すべての調剤に
同じ処方を適用する。

【表】 アラントイン、ジメチルイソソルビツド、ペパ
ーミント油及びクローブ油を混合する。ラウリル
硫酸ナトリウム、サツカリン及び安息香酸ナトリ
ウムを水中に溶かす。２つの溶液を十分に混合
し、かつクルーセルMFを添加する。滑らかなゲ
ルが形成するまで混合を継続する。混合物を全容
量まで水で稀釈しかつ嵩高の物質を24時間滞留さ
せる。好適な貯蔵用容器中に装入する。 本発明の他の実施形は式のテトラエーテル誘
導体でデンタルフロスを被覆することである。歯
科専門家は歯垢及び食物のかすを清掃するために
歯の間を毎日フロツシングする効果を認めてい
る。ジメチルイソソルビツドのような式の化合
物の治療量でデンタルフロスを被覆することによ
り、そのエーテルの溶解特性を利用して付着して
いる異物、特に歯垢を清掃するために歯の間で密
接に接触させる方法が得られる。

【表】 初めに、ジメチルイソソルビツドとフレーバー
を混合する。次に、ラウリル硫酸ナトリウム、サ
ツカリン及び安息香酸塩を水中に溶かす。２つの
溶液を混合する。このデンタルフロス繊維をこの
溶液中に通し、適当にスプールに巻きかつ水密容
器中に包装する。このフロスは常法で使用する。 ストレプトコツクス・ムタンスの細胞壁上及び
その培地中に存在する抗原性タンパク質、特に遺
伝群（cyro型、ｃ，ｅ及びｆ）は、他の抗原
性タンパク質から分離した際に、米国特許第
4448768号明細書中に記載されているように猿を
齲食から保護するのに使うためのワクチンとして
又は抗体を形成するために使用することのできる
抗原性タンパク質を生成する。これらの抗原性物
質は、ストレプトコツクス・ムタンスの細胞を室
温で１時間水中のドデシル硫酸ナトリウムで抽出
した後にその細胞壁上に残るタンパク質化合物で
ある。これらは分子量約29000±3000を有する。
これらはヒト又は他の哺乳動物に体重１Kg当り１
〜50μｇの用量で投与して、免疫した患者の齲食
の形成を減ずることができる。 使用する本発明によるジアンヒドロヘキシトー
ルエーテルは、明瞭には解明されていない方法で
歯の歯垢形成を抑制するのに効果的である。前記
のようにストレプトコツクス・ムタンスが砂糖の
環境における齲食の形成の原因であるという事実
を容認するならば、式の組成物がストレプトコ
ツクス・ムタンスの作用性を阻止するという実証
は前記理論の推定証拠となる。 抗生物質として選択された式の脂肪族エーテ
ルの有効性を測定するために調査をプログラムし
た。 一連の実験において、歯垢生成微生物ストレプ
トコツクス・ムタンスATCC27351を脳−心臓滲
出ブイヨン（Brain−Heart Infusi−on Broth）
中37℃で一晩（18時間）増殖させた。７個の10ml
−アリコートを十分に攪拌した培地から取りかつ
それぞれの試験反応釜の接種物として使用した
（対照、DMI，DEI，DIPI、それぞれ10％及び15
％で）。この反応釜は水ジヤケツトガラス製攪拌
フラスコであり、循環する水浴により37℃に保持
した。本例では試験薬剤を数分で接種物に添加し
た。微生物数データを表に掲載する。 この調査の第２相ではストレプトコツクス・ム
タンスに18時間ヘツドスタートを、即ち抗菌剤を
反応釜の恒温保持後18時間してから添加した。各
相において、微生物数（コロニー数）を１，３，
５，７，０，22，26，46，50，70，74，94及び98
時間後に調査した。この第２相においてはDMI，
DEI，DIPIを濃度０（対照）、１，５，10及び15
％で試験した（表）。

【表】

【表】

【表】 両方の実験から、ストレプトコツクス・ムタン
スの数が、本発明による処理法及び組成物で使わ
れるジアンヒドロヘキシトール誘導体の環境にお
いて著しく減少することが認められる。 溶解実験をジメチルイソソルビツドを用いて、
捕集しかつ試験まで通常の塩溶液中に保持したヒ
トの歯石に対して行なつた。歯石を100％ジメチ
ルイソソルビツド並びにジメチルイソソルビツ
ド／水の50／50溶液に添加しかつ時々攪拌しなが
ら滞留させた。歯石は徐々にジメチルイソソルビ
ツド中に24時間にわたつて溶解した（溶剤100ml
中200mg）。これは両方の溶液中で起つた。 他の溶解実験では抜いたヒトの汚れている歯を
100％ジメチルイソソルビツド並びにジメチルイ
ソソルビツド／水の50／50溶液中に浸漬した。こ
れらの溶液を時々攪拌しかつ数週間にわたつて外
観の変化を観察した。殊に、24〜36時間後には歯
肉線より上部が露出している歯の部分が自浄され
かつ極めてきれいにかつ白くなつたのが認められ
た。ビーカーの底には残屑がたまつた。ジメチル
イソソルビツドは歯の充填物を溶解しなかつた
し、またルーズにもしなかつた。各稀釈度で等し
く効果的であることが明らかになつた。 それ故、本発明の他の特徴によれば、歯を清掃
する方法が得られ、これは有効量の式のジアン
ヒドロヘキシトール少なくとも１種を歯面に施す
ことを包含する。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 主成分として有効量の一般式： 【式】 〔式中R′及びR″はそれぞれ−CH₃，−C₂H₅，−
   C₃H₇，−C₄H₉より成る群類から選択されるアル
   キル基か又はR′又はR″の一方が炭素原子１〜４
   個のアルキル基である場合の−Ｈから選択され
   る〕を有するジアンヒドロヘキシトール化合物並
   びに水、溶剤、安定化剤、着色剤、フレーバー、
   医薬、界面活性剤、収れん剤、清浄剤、研磨剤、
   甘味剤、ゲル化剤、増粘剤、顔料及び抗菌剤より
   成る群類から選択される他の成分少なくとも２種
   を含有する口腔衛生組成物。 ２ 前記のジアンヒドロヘキシトールがメチルイ
   ソソルビツド、ジメチルイソソルビツド、エチル
   イソソルビツド、ジエチルイソソルビツド、イソ
   プロピルイソソルビツド、ジイソプロピルイソソ
   ルビツド、ブチルイソソルビツド、ジブチルイソ
   ソルビツド、メチルエチルイソソルビツド、メチ
   ルプロピルイソソルビツド、メチルブチルイソソ
   ルビツド、エチルプロピルイソソルビツド及びエ
   チルブチルイソソルビツドより成る群類から選択
   される特許請求の範囲第１項記載の組成物。 ３ 前記のジアンヒドロヘキシトール５〜95重量
   ％を含有する特許請求の範囲第１項又は第２項記
   載の組成物。 ４ マウスウオツシユ、タフイー、ネリハミガ
   キ、ゲル状ネリハミガキ、歯科用滴剤、ハードキ
   ヤンデイ、チユーイングタブレツト、チユーイン
   ガム、ロゼンジ、デンタルフロス及びつまようじ
   より成る群類から選択される形状である特許請求
   の範囲第１項から第３項までのいずれか１項記載
   の組成物。