JPH058807U - 吊り下げ型照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 器具本体の厚みや部品点数を増やさずに、器
具の傾きの補正をする。 【構成】 器具の傾き補正用のおもり６を、点灯装置２
等の側方の器具本体１の側縁部１ｃに略当接させて取り
付ける。 【効果】 おもり６が点灯装置２の側方にあり、それら
が平面視で重ならないため、おもり６と点灯装置２の絶
縁距離を確保するために器具本体１の高さを高くする必
要がない。また、点灯装置２とおもり６との間の絶縁を
図るために絶縁シート８等の部品を必要としないため、
部品点数も増加せず、組み立て性を阻害することなく器
具の傾きの補正ができる。また、側縁部１ｃにおもり６
を設けたため、吊り下げの支点である器具の中央部から
おもりまでの距離が長くなり、おもり６の小型化を図る
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、吊り下げ型照明器具に係り、特にその傾きを補正するおもりの取付 け構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図９乃至図１３は、従来の吊り下げ型照明器具の一例（第１の従来例）を示す ものである。この照明器具は、器具本体１と点灯装置２、吊り下げコード３、下 面カバー４、セード５、器具の傾き補正用のおもり６及びランプ７を具備して構 成されたものである。

【０００３】 器具本体１は、鋼板を絞り加工して形成された有底の短円筒状で、底部１ａと 反対側の面が開口し、その開口端部には外方に突出する鍔部１ｂが設けられたも ので、底部１ａの略中央部には、吊り下げコード３を挿通させる貫通孔が設けら れている。

【０００４】 器具の傾き補正用のおもり６は、鉄、鉛等の金属材料で平板状に形成された小 片で、器具本体１の底部１ａにねじ等により取り付けられる。

【０００５】 点灯装置２は、プリント基板上に各種電子部品が配設されて点灯回路を構成し たもので、照明器具の絶縁性能を確保するために、前記器具本体１に、器具の傾 き補正用のおもり６を含めて底部１ａから一定距離以上離して開口側から取り付 けられ、さらに同じ側からランプ支持ばね４ａが取り付けられた下面カバー４を 取り付けることにより、器具本体１と下面カバー４で構成される空間に収納され るものである。

【０００６】 セード５は一方が開口した略箱形で、他方の中央部には前記器具本体１の円柱 状部が挿通する径を有し鍔部１ｂの径よりも小径の孔が設けられ、この孔に器具 本体１を挿通させ、セード５を器具本体１の鍔部１ｂに載置することにより取り 付けられる。

【０００７】 器具の傾き補正用のおもり６は、鉄、鉛等の金属材料で平板状に形成された小 片で、器具本体１の底部１ａにねじ等により取り付けられる。一般に、このよう に構成された吊り下げ型照明器具においては、器具が吊り下げコード３により１ 点で吊り下げられており、点灯装置２及びセード５の重量バランスがばらつくこ と等により、吊り下げ時に照明器具が傾くことがしばしば生じ、このような器具 の傾きを補正するためのおもり６が必要とされる。

【０００８】 図１４は、従来の別の吊り下げ型照明器具（第２の従来例）を示すものであり 、前記第１の従来例と異なる点は、点灯装置２と器具本体１の底部１ａの間に、 絶縁シート８を設けて絶縁性能を確保した点であり、他は前記第１の従来例と同 様に構成されている。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、このように構成された第１の従来例においては、点灯装置２と器具 本体１の底部１ａの間におもり６が取り付けられているために、点灯装置２とお もり６の間で絶縁距離を確保する必要が生じ、このため器具本体１の高さｈ１が 高くなるという欠点があった。

【００１０】 また、第２の従来例においては、点灯装置２とおもり６の間に絶縁シート８を 設けるため、部品点数が増加し、組み立て性が悪くなりコストアップを招くとい う欠点があった。

【００１１】 本考案は、前記背景に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、 器具本体の厚みや部品点数を増やすことなく、器具の傾き補正が可能な吊り下げ 型照明器具を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するため本考案は、底部１ａを有し底部１ａに対向する面が開 口した略短筒状の器具本体１内面に点灯装置２が内蔵されると共に、器具本体１ に傾き補正用のおもり６が取り付けられてなる吊り下げ型照明器具において、前 記器具の傾き補正用のおもり６を、器具本体１の側縁部１ｃに取り付けたことを 特徴とするものである。

【００１３】

【作用】

本考案における吊り下げ型照明器具は、底部１ａを有し底部１ａに対向する面 が開口した略短筒状の器具本体１内面に点灯装置２が内蔵されると共に、器具本 体１に傾き補正用のおもり６が取り付けられてなる吊り下げ型照明器具において 、前記器具の傾き補正用のおもり６を、器具本体１の側縁部１ｃに取り付けたた め、おもり６は点灯装置２の側部である器具本体１の側縁部１ｃに位置し、この ため、点灯装置２の裏面側の充電部とおもり６の距離が離れ、照明器具の絶縁性 能は点灯装置２と底部１ａの間の絶縁距離で決定され、おもり６のために器具本 体１の高さｈを高くする必要がない。また、おもり６との間の絶縁を図るために 絶縁シート８等の部品を必要としないため、部品点数も増加せず、組み立て性を 阻害することなく器具の傾きの補正ができる。

【００１４】 また、側縁部１ｃにおもり６を設けたため、吊り下げの支点である器具の中央 部からの距離がかせげ、おもり６を小型化することができる。

【００１５】

【実施例】

図１乃至図４は、本考案の第１の実施例を示すものである。この吊り下げ型照 明器具は、環状のランプ７を２本有してなるもので、前記第１の従来例と異なる 点は、器具の傾き補正用のおもり６とその取付け位置及び器具本体１の高さｈで あり、他は前記第１の従来例と同様に構成されている おもり６は、鉄、鉛等の金属材料で形成され、器具本体１の内面側の側縁部１ ｃに沿うように円弧状とされた小片で、少なくとも１ヶ所にねじ孔を有し、器具 本体１の側縁部１ｃに当接させてねじ９により取り付けられている。

【００１６】 また、点灯装置２は、前記おもり６よりも器具本体１の中央側に配設され、平 面視で点灯装置２とおもり６は重なる部分がない。

【００１７】 このように構成されているため、照明器具の絶縁性能は点灯装置２と底部１ａ の間の絶縁距離で決定され、おもり６のために器具本体１の高さｈ（ｈ＜ｈ１） を高くする必要がない。また、おもり６との間の絶縁を図るために絶縁シート８ 等の部品を必要としないため、部品点数も増加せず、組み立て性を阻害すること なく器具の傾きを補正することができる。

【００１８】 また、側縁部１ｃにおもり６を設けたため、吊り下げの支点である器具の中央 部からの距離ｄ２が従来の距離ｄ１にくらべて大きくなり、おもり６を小型にす ることができ、おもり６のコスト低減が図れる。

【００１９】 図５は、本考案の第２の実施例を示すものであり、前記第１の実施例と異なる 点は、おもり６の取付け構造であり、他は前記第１の実施例と同様に構成されて いる。

【００２０】 おもり６は、ねじ孔を持たず、器具本体１の側縁部１ｃから切り起こして形成 された断面が略Ｌ字形の２つの係止片１ｄ間に挿入されて係止されたものである 。このように構成しても前記第１の実施例と同様の効果を奏すると共に、ねじを 用いないため、おもり６の着脱が容易に行なえる。

【００２１】 図６は、本考案の第３の実施例を示すもので、前記第１の実施例と異なる点は 、おもり６の形状であり、他は前記第１の実施例と同様に構成されている。

【００２２】 おもり６は、平板状の小片で、少なくとも１ヶ所にねじ孔を有して構成され、 その端部のみが器具本体１の側縁部１ｃに当接するようにねじ９により側縁部１ ｃに取り付けられる。このように構成しても前記第１の実施例と同様の効果を奏 すると共に、おもり６を器具本体１の側縁部１ｃに合わせて円弧状に加工する必 要がない。

【００２３】 図７及び図８は、本考案の第４の実施例を示すものであり、前記第１の実施例 と異なる点は、おもり６を器具本体１の側縁部１ｃの外面側に略当接させて設け 、そのおもりの高さを器具本体１の鍔部１ｂに設けられたセード止め用リブ１ｅ の高さ以下とした点であり、他は前記第１の実施例と同様に構成されている。

【００２４】 このような構成によっても、前記第１の実施例と同様の効果を奏すると共に、 おもり６が器具中央部からされに離れるため、おもり６をさらに小型にすること ができる。

【００２５】 なお、前記第４の実施例において、器具本体にセード止め用リブを設けず、お もり６によりセード止め用リブをかねれば、おもりによりセードの位置決めを行 なうこともできる。

【００２６】

【考案の効果】

このように本考案における吊り下げ型照明器具は、底部を有しその底部に対向 する面が開口した略短筒状の器具本体内面に点灯装置が内蔵されると共に、器具 本体に傾き補正用のおもりが取り付けられてなる吊り下げ型照明器具において、 前記器具の傾き補正用のおもりを、器具本体の側縁部に取り付けたため、おもり は点灯装置の側方に位置し、このため、照明器具の絶縁性能は点灯装置と底部の 間の絶縁距離で決定され、おもりのために器具本体の高さを高くする必要がない 。また、おもりとの間の絶縁を図るために絶縁シート等の部品を必要としないた め、部品点数も増加せず、組み立て性を阻害することなく器具の傾きの補正がで きる。

【００２７】 また、側縁部におもりを設けたため、吊り下げの支点である器具の中央部から おもりまでの距離が長くなり、おもりの小型化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１の実施例を示す要部の一部断面側
面図である。

【図２】同上の要部の一部断面平面図である。

【図３】同上の要部平面図である。

【図４】同上の要部斜視図である。

【図５】本考案の第２の実施例を示す要部の一部断面平
面図である。

【図６】本考案の第３の実施例を示す要部の一部断面平
面図である。

【図７】本考案の第４の実施例を示す要部斜視図であ
る。

【図８】同上の要部の一部断面側面図である。

【図９】従来の吊り下げ型照明器具（第１の従来例）を
示す要部の一部断面側面図である。

【図１０】同上の要部斜視図である。

【図１１】同上の要部平面図である。

【図１２】同上の分解斜視図である。

【図１３】同上の一部断面側面図である。

【図１４】従来の別の吊り下げ型照明器具（第２の従来
例）を示す要部の一部断面側面図である。

【符号の説明】

１ 器具本体 １ａ 底部 １ｃ 側縁部 ２ 点灯装置 ６ おもり

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 底部を有し底部に対向する面が開口し
   た略短筒状の器具本体内面に点灯装置が内蔵されると共
   に、器具本体に傾き補正用のおもりが取り付けられてな
   る吊り下げ型照明器具において、前記器具の傾き補正用
   のおもりを、器具本体の側縁部に取り付けたことを特徴
   とする吊り下げ型照明器具。