JPH0643928U - 照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】複数の灯具をアームの端部で強固に支持するこ
とができる照明器具を提供する。 【構成】基端に取付部を有するアーム５と、このアーム
５の先端部に支持される支持部６を有するとともに支持
部６より延出した複数の延出部７を有する補強板２と、
この補強板２の両面を挾むように補強板２に取付けられ
て延出部７の前方に張り出すヒンジ受け部８を有する支
持金具３と、延出部７の端部のヒンジ受け部８の間に挿
入されて軸９により回動可能に連結されたヒンジ部１０
を有する灯具４とを備えている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、電気スタンド等の照明器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来例を図１４および図１５に示す。すなわち、この電気スタンドは、スタン ド台１００に基端の取付部が取付けられたアーム１０１と、アーム１０１の先端 部にヒンジ部１０３により回動可能に連結された灯具１０４とを備えている。ヒ ンジ部１０３は、図１５のようにアーム１０１の先端部のヒンジ受け部１０５に 被さるコ字形部を有し、これをヒンジ受け部１０５に嵌合し張設ビス１０６とナ ット１０７で回動可能に調整するものである。コ字形部の内側にはヒンジ受け部 １０５と当接する部分に金具１０８を設けて灯具１０４の荷重を受けるとともに 樹脂と板金による面接触で灯具１０４のスムースな回動を可能としていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来例では、灯具１０４の根元にヒンジ部１０３を設け、すぐ近くにアーム１ ０１の先端部が接近して取付けられているため、ヒンジ部１０３を強度的に支え る構造は樹脂製のヒンジ部１０３およびヒンジ受け部１０５でよかった。 しかし、高ワット蛍光灯のような重量が重いデスクスタンドにおいて、アーム １０１の先端部に複数の灯具を支持させる場合、アーム１０１の先端部に放射状 の灯具支持部を設け、灯具支持部の先端にそれぞれ灯具を設けることとなる。

【０００４】 その結果、灯具支持部およびアーム１０１の先端部に受ける荷重が大きくなり 、変形や破損が起こるという問題があった。 とくに灯具を灯具支持部に対して水平回動かつ垂直回動可能に構成する場合、 灯具支持部にかかる応力は過大になる。 したがって、この考案の目的は、複数の灯具をアームの端部で強固に支持する ことができる照明器具を提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案の照明器具は、基端に取付部を有するアームと、このアームの先端部 に支持される支持部を有するとともに前記支持部より延出した複数の延出部を有 する補強板と、この補強板の両面を挾むように前記補強板に取付けられて前記延 出部の前方に張り出すヒンジ受け部を有する支持金具と、前記延出部の端部の前 記ヒンジ受け部の間に挿入されて軸により回動可能に連結されたヒンジ部を有す る灯具とを備えたものである。

【０００６】

【作用】

この考案の構成によれば、アームの先端部に補強板を設け、補強板の両面を支 持金具で挾み、支持金具の端部のヒンジ受け部間に灯具のヒンジ部を回動可能に 支持するため、灯具の重量および灯具操作時の荷重に対して充分な強度を確保す ることができ、しかもコンパクトな断面形状にすることができる。

【０００７】

【実施例】

この考案の一実施例を図１ないし図１３により説明する。すなわち、この電気 スタンドを実施例とする照明器具は、図１に示すようにスタンド台１と、補強板 ２と、支持金具３と、灯具４とを有する。 スタンド台１はアーム５の基端の取付部を保持している。補強板２はアーム５ の先端部に支持される支持部６を有するとともに支持部６より延出した複数の延 出部７を有する。支持金具３は補強板２の両面を挾むように補強板２に取付けら れて延出部７の前方に張り出すヒンジ受け部８を有する。灯具４は延出部７の端 部のヒンジ受け部８の間に挿入されて軸９により回動可能に連結されたヒンジ部 １０を有する。このため、灯具４の重量および灯具操作時の荷重に対して充分な 強度を確保することができ、しかもコンパクトな断面形状にすることができる。

【０００８】 以下、具体的に電気スタンドの全体を説明する。図２に外観を示すように、ア ーム５にはインバータ点灯方式の２灯分の灯具４が略Ｙ字形をなすように設けら れてる。スタンド台１は図３および図４に示すように本体部１１とベース１２か らなる。本体部１１は一対のカバー１３の内側面に一対の支持台１４をビス１５ により取付けている。また支持台１４の上端部および下端部にそれぞれ切欠溝１ ６を形成している。底板１７は両側に側板１８を折曲し、図３に拡大図を示すよ うに側板１８の両端に切欠溝１６に係合する係合部１９を切欠により形成して位 置決めし、ビス２０（図４）により底板１７と支持台１４とを連結している。ま た取付台２１は略逆Ｕ字形で天部４７が傾斜し、また両側板の下端の両端に切欠 溝１６に係合する係合部２２を形成し、ビス３０（図４）で取付台２１と一対の 支持台１４とを連結している。一対の支持台１４，底板１７および取付台２１に より全体として四角筒となるように組み合わされている。

【０００９】 支持台１４の内側にそれぞれ絶縁板４８を介してインバータブロック２３がロ ッキングサポート２４により取付けられる。また底板１７は固定ねじ２４（図４ ）によりベース１２に着脱自在に取付けられ、梱包時にはベース１２を分離して 梱包サイズをコンパクト化できるようにしている。またインバータブロック２３ に接続された電源コード２５の電源ブッシング２６の係止溝２７が支持台１４の 下端部の中央に形成した係止切欠２８に係止し、カバー１３の底部に形成した凹 部３３（図７）の引出孔２９より引き出されている。さらに取付台２１の天部４ ７の傾斜の上位側となる開口部４８が向いたカバー１３の表面の上端側は、垂直 面に対して上向きに傾斜した傾斜面４９（図４）を形成し傾斜面４９の取付台２ １の開口部４８に向く位置に一対のタッチプレート５０を取付けて上方から見や すくかつタッチプレート５０に触りやすくしている。タッチプレート５０にタッ チ信号線５１のファストン端子５２を接続し、インバータブロック２３に接続し てタッチプレート５０に触ることにより電源が灯具４に投入されるように回路構 成している。なお、５８はカバー１３の通気孔である。

【００１０】 取付台２１の傾斜した天部４７には一対の支持金具３１の下端部がビス３２に より取付けられ、支持金具３１の上端部の貫通孔３４を通して軸ねじ３５が通さ れ、つまみナット３６がその先端に螺合している。軸ねじ３５の頭部とこれに対 向する支持金具３１との間およびつまみナット３６とこれに対向する支持金具３ １との間にそれぞれリング３７およびねじりコイルばね３８が通され、ねじりコ イルばね３８の一端は支持金具３１の係止孔５５に係止している。また支持金具 ３１の一方にビス５６によりストッパ４５が取付けられて他方の支持金具３１に 張出している。一方アーム５の取付部５４にアーム５の両側から挟持するように 一対のヒンジ体４０がビス４１により一体に連結され、このヒンジ体４０は中心 に軸孔４２を形成し周面にばね受け凹部４３およびストッパ係止溝４４を形成し ている。ヒンジ体４０を一対の支持金具３１間に介在して軸ねじ３５を軸孔４２ に通すとともにばね受け凹部４３にねじりコイルばね３８の他端を係合しさらに ストッパ４５をストッパ係止溝４４に係合する。これによりアーム５は軸ねじ３ ５を中心として回動可能となり、つまみナット３６の締め具合によってアーム５ の回動のすべりを調整でき、またストッパ４５がストッパ係止溝４４に係合する ことによりストッパ係止溝４４の幅で決まる回動範囲たとえば約３０度を回動で き、またねじりコイルばね３８のねじり方向によりアーム５の上向き回動または 下向き回動のいずれか一方の操作を容易にしている。

【００１１】 アーム５の上端部に、図８および図９に示すように補強板２がビス４６により 取付けられる。補強板２は略Ｙ字形であるが、一対の延出部７が略Ｖ字形をなし 、中央の支持部６が板厚方向に傾斜するように折曲されており、この支持部６に ねじ孔６０が形成されてビス４６がねじ込められてアーム５に取付けられている 。支持金具３は延出部７の両面に重ねられて、補強板２の延出部７に形成した３ 箇所の孔６２に整合するように支持金具３の一方に孔６３を形成し他方にねじ孔 ６４を形成して、ビス６１により支持金具３で補強板２を挟んでいる。またヒン ジ受け部８は各支持金具３の両端が相離れる方向に段曲げされてヒンジ受け部８ 間の幅を広げており、ヒンジ受け部８に孔６５を形成している。ヒンジ受け部８ 間に灯具４のヒンジ部１０が挿入され、調節ねじを実施例とする軸９が孔６５お よびヒンジ部１０の孔を通してナット６６により締付けられている。またアーム ５の先端部および支持金具３を一対のヒンジカバー６７，６８により被覆してい る。ヒンジカバー６７，６８はそれぞれ半筒状のアーム嵌合部６９がビス７０， ７１により連結されるとともに延出部７の両端において孔７３を通してヒンジカ バー６７，６８の相互がビス７４により連結されている。このようにしてヒンジ 部１０はヒンジ受け部８により水平回動自在に連結されることとなる。その回動 範囲は図１１に示すように灯具４の平行状態から内向きに約２５度および外向き には約１７５度としている。

【００１２】 ヒンジ部１０は先端部に水平方向の軸孔７５（図１）を有し、ねじ７６および ナット７７（図１１）により垂直方向に回動可能に灯具４の軸受け部７８を連結 している。７９は灯具４の上方への回動を容易にするためのばね、８０はランプ 交換のため軸８１により垂直下方に回動可能なランプソケット、８２は反射板、 ８３は片口金蛍光ランプ、８４はインバータ点灯するためのコンデンサ（図９） 、８５はリード線でありアーム５内を通る。８６はセードである。

【００１３】 この実施例によれば、アーム５の先端部に補強板２を設け、補強板２の両面を 支持金具３で挾み、支持金具３の端部のヒンジ受け部８間に灯具４のヒンジ部１ ０を回動可能に支持するため、灯具４の重量および灯具操作時の荷重に対して充 分な強度を確保することができ、しかもコンパクトな断面形状にすることができ る。

【００１４】 また一対の支持金具３は対称に形成されているため、板金の折曲加工前の抜き 加工した金属板を共用できるので金型の投資が節約できる。さらに支持金具３で 補強しながら灯具４のヒンジ部１０を保持できるので部品点数を削減することが できる。補強板２の延出部７は略Ｖ字形で相対角度は１８０度より少ないため、 ヒンジ受け部８に取付けられる灯具４の照射むらが改善できる。

【００１５】

【考案の効果】

この考案の照明器具によれば、アームの先端部に補強板を設け、補強板の両面 を支持金具で挾み、支持金具の端部のヒンジ受け部間に灯具のヒンジ部を回動可 能に支持するため、灯具の重量および灯具操作時の荷重に対して充分な強度を確 保することができ、しかもコンパクトな断面形状にすることができるという効果 がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例の要部断面図である。

【図２】電気スタンドの外観斜視図である。

【図３】スタンド台の部分分解斜視図である。

【図４】その断面図である。

【図５】その背面図である。

【図６】その一部破断正面図である。

【図７】電源ブッシング部分の断面図である。

【図８】ヒンジ部分の分解斜視図である。

【図９】ヒンジ部分の断面図である。

【図１０】灯具の部分断面図である。

【図１１】灯具の前面側からみた正面図である。

【図１２】図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図１３】図９のＢ−Ｂ線断面図である。

【図１４】従来例の断面図である。

【図１５】その部分分解斜視図である。

【符号の説明】

２ 補強板 ３ 支持金具 ４ 灯具 ５ アーム ６ 支持部 ７ 延出部 ８ ヒンジ受け部 ９ 軸 １０ ヒンジ部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基端に取付部を有するアームと、このア
   ームの先端部に支持される支持部を有するとともに前記
   支持部より延出した複数の延出部を有する補強板と、こ
   の補強板の両面を挾むように前記補強板に取付けられて
   前記延出部の前方に張り出すヒンジ受け部を有する支持
   金具と、前記延出部の端部の前記ヒンジ受け部の間に挿
   入されて軸により回動可能に連結されたヒンジ部を有す
   る灯具とを備えた照明器具。