JPH0587939B2 - - Google Patents
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- JPH0587939B2 JPH0587939B2 JP19069188A JP19069188A JPH0587939B2 JP H0587939 B2 JPH0587939 B2 JP H0587939B2 JP 19069188 A JP19069188 A JP 19069188A JP 19069188 A JP19069188 A JP 19069188A JP H0587939 B2 JPH0587939 B2 JP H0587939B2
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Landscapes
- Vessels And Coating Films For Discharge Lamps (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は、蛍光ランプに係り、特に高輝度かつ
高演色性を示す高演色型三波長蛍光ランプに関す
る。 [従来の技術] 近年、高演色型三波長蛍光ランプは、従来のハ
ロ蛍光体使用のランプに比べ、高輝度高演色性を
示すため、光の質の向上を求める消費者の要求が
高まるにつれて、その需要が増加しつつある。し
かしながら、現在、蛍光ランプ全体の売上げに対
する高演色型三波長蛍光ランプの占める割合は20
%程度であり、一般の照明用ランプとして完全に
普及してはいない。その理由として、高演色型三
波長蛍光ランプがハロ蛍光体使用のランプに比
べ、かなり高価であることが挙げられる。特に、
高演色型三波長ランプに使用されている蛍光体
は、希土類元素あるいは希少元素からなり、その
価格はハロ蛍光体の約10〜50倍であることから、
高演色型三波長蛍光ランプの価格を上昇させる大
きな原因となつている。 そこで、従来よりこの高価な高演色型三波長蛍
光ランプの価格を低下させる1つの方法として、
特公昭53−867号に示されているように発光層を
2層に分けて塗布することが知られている。この
場合、ハロ蛍光体を第1層とし、その上層に三波
長蛍光体を塗布することによつて、三波長蛍光体
の使用量を低減させることができるほか、ガラス
バルブから遊離するナトリウムイオンを第1層に
塗布されたハロ蛍光体が吸着し、ナトリウムイオ
ンと水銀との反応を防ぐことによつて、蛍光ラン
プの劣化を防止するという重要な役割を果たして
いる。 また、特公昭55−35423号に示されているよう
に、希土類または希少元素からなる蛍光体に、
Zn2SiO4:Mn,Sb,Mn付活ハロリン酸カルシウ
ム等の比較的安価な蛍光体、またはアルミナ、ピ
ロリン酸カルシウム、チタニア、シリカ等の安定
で紫外から可視部までの光線を効率良く反射する
非発光物質を適量混合することにより、蛍光物質
全体を増量し、混合された蛍光物質としての価格
を下げるという方法がとられている。但し、この
場合、Sb,Mn付活ハロリン酸カルシウムは、単
独で混合すると、Sb,Mn付活ハロリン酸カルシ
ウムの発光のためにランプスペクトルが変化し、
演色性が低下する傾向があり、また水銀を吸着す
るために劣化しやすく実用的ではない。アルミナ
については、不純物としてナトリウムを多量に含
んでいるという問題がある。これは、一般にアル
ミナは原料であるボーキサイトをNaOHを用い
たアルカリ溶融法に供することによつて得られて
いることによるもので、蛍光ランプに塗布して用
いると、このナトリウムイオンが水銀と化学反応
を起こしアマルガムとなつてアルミナ層と、蛍光
体層とを覆い、ランプを劣化させる原因となる。
蛍光ランプ用に使用するためには、アルミナに大
量に含有しているナトリウムを精製する必要があ
り、精製されたアルミナはナトリウムを数十ppm
含むものでもかなり高価なものとなる。 第2図は、第1層にハロりん酸カルシウム蛍光
体2.5g、第2層に三波長蛍光体として(Sr,
Ca,Ba)5(PO4)3C:Eu25%、LaPO4:Ce,
Tb40%、Y2O3:Eu35%を混合した三波長蛍光体
を塗布した蛍光ランプ(FL40ssランプ)におい
て、三波長蛍光体の塗布量を変化させたときの光
束と平均演色評価数(以下、Raという)を示す
グラフである。 三波長蛍光体の塗布量が減少していくにつれ、
輝度、Ra共に低下していくが、特にRaの低下が
著しい。これは三波長蛍光体の塗布量の減少に伴
つて、三波長蛍光体層だけで紫外線を吸収するこ
とが困難となり、第1層ハロりん酸カルシウム蛍
光体の発光が増加したことによる。 このような演色性および輝度の低下を改善する
ためにとり得る手段として、ハロりん酸カルシウ
ム蛍光体の付活剤を除くことが考えられる。しか
しながら、このような蛍光層について試作検討し
た結果、ハロりん酸カルシウム蛍光体の付活剤を
除いたものを使用すると、紫外線によつてカラー
センタが発生するということが確認された。この
カラーセンタは、輝度を低下させるばかりでな
く、ランプの劣化を増大させるという欠陥があ
る。 [発明が解決しようとする課題] 本発明は、安価でありながら、その性能が従来
品と同等かまたは満足できるレベルに維持された
高演色型三波長蛍光ランプを提供することを目的
とする。 特に、高演色型三波長蛍光ランプが高価である
のは、用いられている蛍光体が高価であることが
大きな原因であることから、この蛍光体の原価を
下げることが本発明の目的を達成する上で重要で
ある。 [課題を解決するための手段] 本発明においては、上記目的を達成するため
に、高演色型三波長型蛍光ランプの蛍光体に着目
し、高価な三波長蛍光体に、増量剤として、劣化
防止、安定性、紫外線反射等に優れた安価な非発
光物質を混入または併用する。 本発明は、蛍光ランプの蛍光層として、非発光
物質からなる第1層と、該第1層の上に1種もし
くは2種以上の蛍光体からなる第2層とを含む二
層塗布層、または非発光物質と1種もしくは2種
以上の蛍光体との混合物からなる一層塗布層を具
備する蛍光ランプにおいて、 a 前記非発光物質が、 LnPO4(Ln=La,Gd,Y,A) で表わされ、その組成式が、 (La1-x-y-z・Gdx・Yy・Az)PO4 0≦x<0.1 0≦Y<0.1 0≦z<0.8 で表わされ、 b かつ前記蛍光体が、 (Sr,Ca,Ba,Mg,)5(PO4)3C:Eu、 BaMg2A16O27:Eu、 Sr4A14O25:Eu、 2SrO0.84P2O50.16B2O3:Eu、 (Ba,Mg)Si2O5:Eu、 LaPO4:Ce,Tb、 Y2StO5:Ce,Tb、 MgA11O19:Ce,Tb、 Y2O3:Eu、 Y(PV)O4:Eu、 及び3.5MgO0.5MgF2GeO2:Mn からなる群から選ばれた少なくとも1つの蛍光
体からなることを特徴とする 前記第1層の塗布量は、0.5〜5.0mg/cm2である
ことが好ましく、0.5mg/cm2より少ないと2層塗
布の効果があまり見られなくなり、また、5.0
mg/cm2より多いと光束の低下が大きく、実用的で
ない。 また、非発光物質と1種もしくは2種以上の蛍
光体との混合物からなる1層塗布層において、こ
の混合物全量に対する非発光物質の割合は5〜80
%であることが好ましく、5%より少ないとコス
ト的メリツトが少なく、80%より多いと満足でき
る光束を得られないため実用的ではない。 [作用] 本発明に用いられる蛍光体の増量剤として使用
される非発光物質LnPO4(Ln=La,Gd,Y,A
)は、公知の三波長ランプ用緑色蛍光体である
LnPO4:Ce,Tb(Ln=La,Gd,Y,A)か
ら、付活剤であるCe,Tbを除いたものである。
この蛍光体に紫外線を照射すると、第1図に
MgOの吸収を100として示すように、Ce,Tbは
CePO4,TbPO4として200〜380nmの紫外線を吸
収し、反対にLaPO4,GdPO4,YPO4,APO4
は紫外から可視部までの領域を効率良く反射す
る。すなわち、この非発光物質は、紫外または可
視部のエネルギーを吸収して蛍光ランプの発光効
率を落とすことがないことを示している。 また、この非発光物質を用いた蛍光ランプは、
水銀の吸着あるいは紫外線によるカラーセンター
の発生も見られない。 したがつて、この非蛍光物質を三波長蛍光体に
混入または併用し、蛍光ランプに用いることによ
つて、その性能を従来品と同等かまたは満足でき
るレベルに維持し、かつ三波長蛍光体の使用量を
低減することができる。 [実施例] 以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 FL40ssバルブにLaPO4を第1層として2.0gを
塗布し、第2層として(Sr,Ca,Ba,Mg)5
(PO4)3C:Eu蛍光体26%、LaPO4:Ce,Tb
蛍光体39%、Y2O3:Eu蛍光体35%を含む混合蛍
光体を2.0g塗布し、二層塗布層を有する色温度
5000Kの蛍光ランプ(FL40ss)を得た。 このランプを測光し、その初輝度、(500時間点
灯後の光束/初輝度×100)で表わされる0−500
劣化率、Ra及びコスト比を、前記混合蛍光体の
みを4.0g塗布して得られた従来の5000K FL40ss
ランプと比較し、その結果を第1表に示す。 実施例 2 第1層として(La0.95Gd0.05)PO4を2.0g塗布
した以外は、実施例1と同様にしてFL40ssラン
プを得た。測光の結果を第1表に示す。 実施例 3 第1層として(La0.95Y0.05)PO4を2.0g塗布し
た以外は、実施例1と同様にしてFL40ssランプ
を得た。測光の結果を第1表に示す。 実施例 4 第1層として(La0.95A0.05)PO4を2.0g塗布
した以外は、実施例1と同様にしてFL40ssラン
プを得た。測光の結果を第1表に示す。 実施例 5 FL40ssバルブに、実施例1と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 実施例 6 FL40ssバルブに、実施例2と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 実施例 7 FL40ssバルブに、実施例3と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 実施例 8 FL40ssバルブに、実施例4と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 比較例 1〜3 3つのFL40ssバルブに、第1層として各々ア
ルミナ、TiO2,Ca2P2O7を2.0gずつ塗布した以
外は実施例1と同様にして、二層塗布膜を有する
FL40ssランプを得、各々比較例1,2,3とし
た。このランプを側光し、その結果を第1表に示
す。比較例4〜6 実施例1と同様の混合蛍光体2.0gを3つ用意
し、増量剤として各々アルミナ、TiO2,Ca2P2
O72.0gずつを混合した以外は実施例5と同様に
して、一層塗布膜を有するFL40ssランプを得、
各々比較例4,5,6とした。このランプを側光
し、その結果を第2表に示す。
高演色性を示す高演色型三波長蛍光ランプに関す
る。 [従来の技術] 近年、高演色型三波長蛍光ランプは、従来のハ
ロ蛍光体使用のランプに比べ、高輝度高演色性を
示すため、光の質の向上を求める消費者の要求が
高まるにつれて、その需要が増加しつつある。し
かしながら、現在、蛍光ランプ全体の売上げに対
する高演色型三波長蛍光ランプの占める割合は20
%程度であり、一般の照明用ランプとして完全に
普及してはいない。その理由として、高演色型三
波長蛍光ランプがハロ蛍光体使用のランプに比
べ、かなり高価であることが挙げられる。特に、
高演色型三波長ランプに使用されている蛍光体
は、希土類元素あるいは希少元素からなり、その
価格はハロ蛍光体の約10〜50倍であることから、
高演色型三波長蛍光ランプの価格を上昇させる大
きな原因となつている。 そこで、従来よりこの高価な高演色型三波長蛍
光ランプの価格を低下させる1つの方法として、
特公昭53−867号に示されているように発光層を
2層に分けて塗布することが知られている。この
場合、ハロ蛍光体を第1層とし、その上層に三波
長蛍光体を塗布することによつて、三波長蛍光体
の使用量を低減させることができるほか、ガラス
バルブから遊離するナトリウムイオンを第1層に
塗布されたハロ蛍光体が吸着し、ナトリウムイオ
ンと水銀との反応を防ぐことによつて、蛍光ラン
プの劣化を防止するという重要な役割を果たして
いる。 また、特公昭55−35423号に示されているよう
に、希土類または希少元素からなる蛍光体に、
Zn2SiO4:Mn,Sb,Mn付活ハロリン酸カルシウ
ム等の比較的安価な蛍光体、またはアルミナ、ピ
ロリン酸カルシウム、チタニア、シリカ等の安定
で紫外から可視部までの光線を効率良く反射する
非発光物質を適量混合することにより、蛍光物質
全体を増量し、混合された蛍光物質としての価格
を下げるという方法がとられている。但し、この
場合、Sb,Mn付活ハロリン酸カルシウムは、単
独で混合すると、Sb,Mn付活ハロリン酸カルシ
ウムの発光のためにランプスペクトルが変化し、
演色性が低下する傾向があり、また水銀を吸着す
るために劣化しやすく実用的ではない。アルミナ
については、不純物としてナトリウムを多量に含
んでいるという問題がある。これは、一般にアル
ミナは原料であるボーキサイトをNaOHを用い
たアルカリ溶融法に供することによつて得られて
いることによるもので、蛍光ランプに塗布して用
いると、このナトリウムイオンが水銀と化学反応
を起こしアマルガムとなつてアルミナ層と、蛍光
体層とを覆い、ランプを劣化させる原因となる。
蛍光ランプ用に使用するためには、アルミナに大
量に含有しているナトリウムを精製する必要があ
り、精製されたアルミナはナトリウムを数十ppm
含むものでもかなり高価なものとなる。 第2図は、第1層にハロりん酸カルシウム蛍光
体2.5g、第2層に三波長蛍光体として(Sr,
Ca,Ba)5(PO4)3C:Eu25%、LaPO4:Ce,
Tb40%、Y2O3:Eu35%を混合した三波長蛍光体
を塗布した蛍光ランプ(FL40ssランプ)におい
て、三波長蛍光体の塗布量を変化させたときの光
束と平均演色評価数(以下、Raという)を示す
グラフである。 三波長蛍光体の塗布量が減少していくにつれ、
輝度、Ra共に低下していくが、特にRaの低下が
著しい。これは三波長蛍光体の塗布量の減少に伴
つて、三波長蛍光体層だけで紫外線を吸収するこ
とが困難となり、第1層ハロりん酸カルシウム蛍
光体の発光が増加したことによる。 このような演色性および輝度の低下を改善する
ためにとり得る手段として、ハロりん酸カルシウ
ム蛍光体の付活剤を除くことが考えられる。しか
しながら、このような蛍光層について試作検討し
た結果、ハロりん酸カルシウム蛍光体の付活剤を
除いたものを使用すると、紫外線によつてカラー
センタが発生するということが確認された。この
カラーセンタは、輝度を低下させるばかりでな
く、ランプの劣化を増大させるという欠陥があ
る。 [発明が解決しようとする課題] 本発明は、安価でありながら、その性能が従来
品と同等かまたは満足できるレベルに維持された
高演色型三波長蛍光ランプを提供することを目的
とする。 特に、高演色型三波長蛍光ランプが高価である
のは、用いられている蛍光体が高価であることが
大きな原因であることから、この蛍光体の原価を
下げることが本発明の目的を達成する上で重要で
ある。 [課題を解決するための手段] 本発明においては、上記目的を達成するため
に、高演色型三波長型蛍光ランプの蛍光体に着目
し、高価な三波長蛍光体に、増量剤として、劣化
防止、安定性、紫外線反射等に優れた安価な非発
光物質を混入または併用する。 本発明は、蛍光ランプの蛍光層として、非発光
物質からなる第1層と、該第1層の上に1種もし
くは2種以上の蛍光体からなる第2層とを含む二
層塗布層、または非発光物質と1種もしくは2種
以上の蛍光体との混合物からなる一層塗布層を具
備する蛍光ランプにおいて、 a 前記非発光物質が、 LnPO4(Ln=La,Gd,Y,A) で表わされ、その組成式が、 (La1-x-y-z・Gdx・Yy・Az)PO4 0≦x<0.1 0≦Y<0.1 0≦z<0.8 で表わされ、 b かつ前記蛍光体が、 (Sr,Ca,Ba,Mg,)5(PO4)3C:Eu、 BaMg2A16O27:Eu、 Sr4A14O25:Eu、 2SrO0.84P2O50.16B2O3:Eu、 (Ba,Mg)Si2O5:Eu、 LaPO4:Ce,Tb、 Y2StO5:Ce,Tb、 MgA11O19:Ce,Tb、 Y2O3:Eu、 Y(PV)O4:Eu、 及び3.5MgO0.5MgF2GeO2:Mn からなる群から選ばれた少なくとも1つの蛍光
体からなることを特徴とする 前記第1層の塗布量は、0.5〜5.0mg/cm2である
ことが好ましく、0.5mg/cm2より少ないと2層塗
布の効果があまり見られなくなり、また、5.0
mg/cm2より多いと光束の低下が大きく、実用的で
ない。 また、非発光物質と1種もしくは2種以上の蛍
光体との混合物からなる1層塗布層において、こ
の混合物全量に対する非発光物質の割合は5〜80
%であることが好ましく、5%より少ないとコス
ト的メリツトが少なく、80%より多いと満足でき
る光束を得られないため実用的ではない。 [作用] 本発明に用いられる蛍光体の増量剤として使用
される非発光物質LnPO4(Ln=La,Gd,Y,A
)は、公知の三波長ランプ用緑色蛍光体である
LnPO4:Ce,Tb(Ln=La,Gd,Y,A)か
ら、付活剤であるCe,Tbを除いたものである。
この蛍光体に紫外線を照射すると、第1図に
MgOの吸収を100として示すように、Ce,Tbは
CePO4,TbPO4として200〜380nmの紫外線を吸
収し、反対にLaPO4,GdPO4,YPO4,APO4
は紫外から可視部までの領域を効率良く反射す
る。すなわち、この非発光物質は、紫外または可
視部のエネルギーを吸収して蛍光ランプの発光効
率を落とすことがないことを示している。 また、この非発光物質を用いた蛍光ランプは、
水銀の吸着あるいは紫外線によるカラーセンター
の発生も見られない。 したがつて、この非蛍光物質を三波長蛍光体に
混入または併用し、蛍光ランプに用いることによ
つて、その性能を従来品と同等かまたは満足でき
るレベルに維持し、かつ三波長蛍光体の使用量を
低減することができる。 [実施例] 以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明す
る。 実施例 1 FL40ssバルブにLaPO4を第1層として2.0gを
塗布し、第2層として(Sr,Ca,Ba,Mg)5
(PO4)3C:Eu蛍光体26%、LaPO4:Ce,Tb
蛍光体39%、Y2O3:Eu蛍光体35%を含む混合蛍
光体を2.0g塗布し、二層塗布層を有する色温度
5000Kの蛍光ランプ(FL40ss)を得た。 このランプを測光し、その初輝度、(500時間点
灯後の光束/初輝度×100)で表わされる0−500
劣化率、Ra及びコスト比を、前記混合蛍光体の
みを4.0g塗布して得られた従来の5000K FL40ss
ランプと比較し、その結果を第1表に示す。 実施例 2 第1層として(La0.95Gd0.05)PO4を2.0g塗布
した以外は、実施例1と同様にしてFL40ssラン
プを得た。測光の結果を第1表に示す。 実施例 3 第1層として(La0.95Y0.05)PO4を2.0g塗布し
た以外は、実施例1と同様にしてFL40ssランプ
を得た。測光の結果を第1表に示す。 実施例 4 第1層として(La0.95A0.05)PO4を2.0g塗布
した以外は、実施例1と同様にしてFL40ssラン
プを得た。測光の結果を第1表に示す。 実施例 5 FL40ssバルブに、実施例1と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 実施例 6 FL40ssバルブに、実施例2と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 実施例 7 FL40ssバルブに、実施例3と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 実施例 8 FL40ssバルブに、実施例4と同様の非発光物
質及び混合蛍光体を混合して塗布し、一層塗布膜
を有するFL40ssランプを得た。このランプを側
光し、その結果を第2表に示す。 比較例 1〜3 3つのFL40ssバルブに、第1層として各々ア
ルミナ、TiO2,Ca2P2O7を2.0gずつ塗布した以
外は実施例1と同様にして、二層塗布膜を有する
FL40ssランプを得、各々比較例1,2,3とし
た。このランプを側光し、その結果を第1表に示
す。比較例4〜6 実施例1と同様の混合蛍光体2.0gを3つ用意
し、増量剤として各々アルミナ、TiO2,Ca2P2
O72.0gずつを混合した以外は実施例5と同様に
して、一層塗布膜を有するFL40ssランプを得、
各々比較例4,5,6とした。このランプを側光
し、その結果を第2表に示す。
【表】
【表】
【表】
第1表及び第2表から明らかなように、本発明
の蛍光ランプは、コスト比、初輝度、0−500劣
化率について、増量剤を含まない従来品の性能に
比し、満足できるレベルを維持している。特に、
0−500劣化率については、二層塗布を行なつた
とき従来品より優れた結果が得られた。また、そ
の他の増量剤を用いた蛍光ランプと比較しても同
様であつた。 本実施例は、低圧水銀蒸気ランプについて行わ
れたが、特にこれに限定するものではなく、希ガ
スを放電させて蛍光体を発光させる希ガス励起の
蛍光ランプを用いてもよい。また、本実施例で
は、3種の蛍光体を混合して、5000Kのランプ色
度に合わせたものを用いたが、これに限定するも
のではなく、他の色度の混合蛍光体であつても、
単色の蛍光体または2種の混合蛍光体であつて
も、または4種以上の混合蛍光体であつてもよ
い。 [発明の効果] 本発明は、高価な希土類または希少元素からな
る三波長蛍光体の量を低減し得ることにより、安
価な蛍光ランプを提供し得、その性能について
は、従来の蛍光ランプと同等かまたは満足できる
レベルを維持することができる。
の蛍光ランプは、コスト比、初輝度、0−500劣
化率について、増量剤を含まない従来品の性能に
比し、満足できるレベルを維持している。特に、
0−500劣化率については、二層塗布を行なつた
とき従来品より優れた結果が得られた。また、そ
の他の増量剤を用いた蛍光ランプと比較しても同
様であつた。 本実施例は、低圧水銀蒸気ランプについて行わ
れたが、特にこれに限定するものではなく、希ガ
スを放電させて蛍光体を発光させる希ガス励起の
蛍光ランプを用いてもよい。また、本実施例で
は、3種の蛍光体を混合して、5000Kのランプ色
度に合わせたものを用いたが、これに限定するも
のではなく、他の色度の混合蛍光体であつても、
単色の蛍光体または2種の混合蛍光体であつて
も、または4種以上の混合蛍光体であつてもよ
い。 [発明の効果] 本発明は、高価な希土類または希少元素からな
る三波長蛍光体の量を低減し得ることにより、安
価な蛍光ランプを提供し得、その性能について
は、従来の蛍光ランプと同等かまたは満足できる
レベルを維持することができる。
第1図は、従来のFL40ssランプの三波長蛍光
体塗布量に対する、光束及び平均演色評価数を表
わすグラフを示す図、第2図は、LnPO4(Ln=
La,Gd,Y,A)の紫外線吸収のようすを表
わすグラフを示す図である。
体塗布量に対する、光束及び平均演色評価数を表
わすグラフを示す図、第2図は、LnPO4(Ln=
La,Gd,Y,A)の紫外線吸収のようすを表
わすグラフを示す図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 蛍光ランプの蛍光層として、非発光物質から
なる第1層と、該第1層の上に1種もしくは2種
以上の蛍光体からなる第2層とを含む二層塗布
層、または非発光物質と1種もしくは2種以上の
蛍光体との混合物を塗布してなる一層塗布層を具
備する蛍光ランプにおいて、 a 前記非発光物質が、 LnPO4(Ln=La,Gd,Y,A) で表わされ、その組成式が、 (La1-x-y-z・Gdx・Yy・Az)PO4 0≦x<0.1 0≦Y<0.1 0≦z<0.8 で表わされ、 b かつ前記蛍光体が、 (Sr,CaBa,Mg,)5(PO4)3C:Eu、 BaMg2A16O27:Eu、 Sr4A14O25:Eu、 2SrO0.84P2O50.16B2O3:Eu、 (Ba,Mg)Si2O5:Eu、 LaPO4:Ce,Tb、 Y2SiO5:Ce,Tb、 MgA11O19:Ce,Tb、 Y2O3:Eu、 Y(PV)O4:Eu、 及び3.5MgO0.5MgF2GeO2:Mn からなる群から選ばれた少なくとも1つの蛍光
体からなることを特徴とする蛍光ランプ。 2 前記第1層の塗布量が、0.5〜5.0mg/cm2であ
ることを特徴とする請求項1に記載の蛍光ラン
プ。 3 前記混合物中の非発光物質の割合が、混合物
全量に対し5〜80%である塗布層を含むことを特
徴とする請求項1に記載の蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19069188A JPH0240854A (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19069188A JPH0240854A (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 蛍光ランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0240854A JPH0240854A (ja) | 1990-02-09 |
JPH0587939B2 true JPH0587939B2 (ja) | 1993-12-20 |
Family
ID=16262262
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19069188A Granted JPH0240854A (ja) | 1988-08-01 | 1988-08-01 | 蛍光ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0240854A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3270073B2 (ja) * | 1991-08-13 | 2002-04-02 | 化成オプトニクス株式会社 | 蛍光ランプ |
CN1282988C (zh) * | 1998-11-12 | 2006-11-01 | 皇家菲利浦电子有限公司 | 低压汞蒸汽放电灯 |
JP2004006185A (ja) * | 2001-07-23 | 2004-01-08 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 蛍光ランプおよび照明装置 |
WO2003090251A1 (en) * | 2002-04-22 | 2003-10-30 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Luminescent screen |
-
1988
- 1988-08-01 JP JP19069188A patent/JPH0240854A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0240854A (ja) | 1990-02-09 |
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