JPH04270783A - 青色発光蛍光体および蛍光ランプ - Google Patents
青色発光蛍光体および蛍光ランプInfo
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Abstract
め要約のデータは記録されません。
Description
付活した青色発光ハロ燐酸塩蛍光体に係わり、特に高効
率かつ高演色性を有する三波長域発光形蛍光ランプ用に
好適な青色発光蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプに
関する。
高効率でかつ高演色性を有する三波長域発光形蛍光ラン
プが主流となってきている。三波長域発光形蛍光ランプ
には、比較的狭帯域の発光スペクトル分布を有する青色
、緑色および赤色発光蛍光体を混合して用いている。 各々の蛍光体の混合比率を適当に選ぶことにより、目的
の発光色度を得ることができる。
は、点灯中に蛍光ランプの発光色度が経時変化するとい
う問題点がある。この原因は三波長域発光形蛍光ランプ
に用いている青色発光蛍光体の点灯中の発光色度の経時
変化が大きいためである。
発光蛍光体としては、一般式;(Mb,Eu)10(P
O4 )6 X2(但し、MbはMg,Ca,Sr,B
aの中から選ばれた少なくとも一種、XはF,Cl,B
rの中から選ばれた少なくとも一種)で表されるような
2価のユーロピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体が知ら
れている(特公昭46−40604および特公昭48−
33159)。
合、蛍光体スラリ−中に結着剤としてピロ燐酸カルシウ
ム、酸化アルミニウムあるいはホウ酸バリウムカルシウ
ム等の無機物質を少量添加することはよく知られている
。
酸塩、ほう酸塩または酸化アルミニウムを予め付着した
蛍光体を用いることで、発光に寄与しない結着剤の使用
量を削減することにより、蛍光ランプの発光出力を向上
させることを目的にした結着剤付き蛍光体も知られてい
る(特開昭63−289087 )。
化を改善する効果は全くなかった。特に,三波長域発光
形蛍光ランプは、点灯中の各発光蛍光体の発光色度の経
時変化低下の違いによって色ずれ現象が起こりやすい。 この現象は、蛍光ランプの商品価値を著しく損ねるため
、その改善が強く望まれている。各発光蛍光体のなかで
も青色発光蛍光体である2価のユーロピウムを付活した
ハロ燐酸塩蛍光体は、緑色および赤色発光蛍光体に比べ
て蛍光ランプ点灯中の発光色度の経時変化が著しく大き
いという問題がある。
付活したハロ燐酸塩であって、表面にピロ燐酸塩を被覆
したことを特徴とする本発明は、三波長域発光形蛍光ラ
ンプ用青色発光蛍光体として用いたときに、発光出力が
高くかつ点灯中の発光色度の経時変化が小さい蛍光体お
よびそれを用いた蛍光ランプを提供することを目的とす
る。
ユーロピウムを付活した一般式(Mb,Eu)10(P
O4 )6 X2 (但し,MbはMg,Ca,Sr,
Baの中から選ばれた少なくとも一種,XはF,Cl,
Brの中から選ばれた少なくとも一種)で表される青色
発光蛍光体であって,0.01重量%以上, 5重量%
以下のアルカリ土類金属のピロ燐酸塩Ma2 P2 O
7 (但し,MaはMg,Ca,Sr,Baの中から選
ばれた少なくとも一種)を表面に被覆したことを特徴と
する青色発光蛍光体である。
膜を備えた蛍光ランプを特徴としている。
一般式 (Mb,Eu)10(PO4 )6 X2
(但し,MbはMg,Ca,Sr,Baの中から選ばれ
た少なくとも一種,XはF,Cl,Brの中から選ばれ
た少なくとも一種)で表される青色発光蛍光体において
,Mb、Xの組成の違いによる点灯中の発光色度の経時
変化に対する影響はない。
(但し,MaはMg,Ca,Sr,Baの中から選ば
れた少なくとも一種)において、Maの違いによる点灯
中の発光色度の経時変化に対する影響もない。
,Ca,Sr,Baの中から選ばれた少なくとも一種)
の被覆濃度は非常に重要な因子となっており、0.01
重量%以上、5重量%以下の範囲が好適である。0.0
1重量%より少ないと、蛍光体の発光色度の点灯中の経
時変化に対する効果はない。一方、 5重量%より多い
と、青色発光蛍光体としての発光出力は著しく低下する
。より好ましい範囲は0.10重量%から2.0 重量
%の範囲である。
,Ca,Sr,Baの中から選ばれた少なくとも一種)
の被覆は、その微粉末を純水に分散させ、これに2価の
ユーロピウムを付活した一般式(Mb,Eu)10(P
O4 )6 X2 (但し,MbはMg,Ca,Sr,
Baの中から選ばれた少なくとも一種、XはF、Cl、
Brの中から選ばれた少なくとも一種)で表される青色
発光蛍光体を加えて撹拌した懸濁液を濾過、乾燥して得
られる。
塩の平均粒径は2価のユーロピウム付活ハロ燐酸塩蛍光
体のそれの20% 以下であることが望ましい。特に、
0.1 μm 以上、0.5 μm 以下の範囲が好適
である。この範囲外では、蛍光体の発光色度の点灯中の
経時変化に対する効果は少ない。
化について検討した結果、特に青色発光蛍光体の発光色
度の経時変化が緑色および赤色発光蛍光体のそれぞれに
比べて著しく大きかった。例えば、2価のユーロピウム
を付活した一般式(Mb,Eu)10(PO4 )6
X2 (但し,MbはMg,Ca,Sr,Baの中から
選ばれた少なくとも一種,XはF,Cl,Brの中から
選ばれた少なくとも一種)で表される青色発光蛍光体の
1000時間点灯後の発光色度変化量(x、y色度座標
上におけるx値、y値の移動距離)を100%とすると
、緑色発光蛍光体(LaPO4 :Ce,Tb)または
赤色発光蛍光体(Y2 O3 :Eu)の変化量は各々
1〜2%であった。
の経時変化に関してその挙動を解析した結果、2価のユ
ーロピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体の表面にアルカ
リ土類金属のピロ燐酸塩を被覆すると点灯中の発光色度
の経時変化に効果があることを見出だした。
ウム(Ca2 P2 O7 )を被覆した2価のユーロ
ピウム付活ハロ燐酸塩蛍光体(Sr0.63Ca0.3
0Ba0.05Mg0.01Eu0.01)10(PO
4 )6 Cl2 を用いたFL20SS/18 蛍光
ランプの1000時間点灯後の発光色度変化量と初期発
光出力を示す図である。
蛍光体は、蛍光ランプ内において水銀蒸気雰囲気中で紫
外線を照射されると蛍光体表面が変質し、そのため発光
色度が蛍光ランプ点灯中に経時変化していた。ところが
、2価のユーロピウム付活ハロ燐酸塩蛍光体の表面にア
ルカリ土類金属のピロ燐酸塩を被覆すると、このアルカ
リ土類金属のピロ燐酸塩が保護膜の働きをして、母体で
ある2価のユーロピウム付活ハロ燐酸塩蛍光体自体は変
質しなくなる。表面に被覆されたアルカリ土類金属のピ
ロ燐酸塩が水銀蒸気雰囲気中で紫外線を照射され変質し
たとしても、それ自体は非発光物質であるので、母体の
2価のユーロピウム付活ハロ燐酸塩蛍光体の発光色度は
変化しない。
したハロ燐酸塩蛍光体およびそれを用いた蛍光ランプの
実施例を図面を参照して詳細に説明する。
2 O7 )微粉末(平均粒径 0.1μm )を1.
0g入れ、1時間程度溶液を撹拌し、よく分散させる。 次に、2価のユーロピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体 (Sr0.63Ca0.30Ba0.05Mg0.01
Eu0.01)10(PO4 )6 Cl2 を200g添加し、さらに1時間程度溶液をよく撹拌す
る。 そして、その懸濁液を濾過、乾燥すると本発明の0.5
重量%のピロ燐酸カルシウムを被覆した2価のユーロ
ピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体が得られる。なお、
この蛍光体の表面を電子顕微鏡で観察するとピロ燐酸カ
ルシウムの微粒子で均一に被覆されていることが確認で
きた。
蛍光ランプFL20SS/18 を作製した。ガラスバ
ルブへの蛍光体塗布条件は次の通りである。ニトロセル
ロ−スの酢酸ブチル溶液(ニトロセルロ−ス4%、酢酸
ブチル96%)100ccに、結着剤としてピロ燐酸カ
ルシウム1gを加えてよく撹拌し、その中に蛍光体を1
00g添加し、蛍光体スラリ−を調製する。ガラスバル
ブへの蛍光体の付着量は酢酸ブチルを上記スラリ−に適
当量加えることで調整する。
ていない2価のユーロピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光
体を用いて、同様に蛍光ランプFL20SS/18 を
作製した。 それぞれの蛍光ランプについて初期発光出力と初期発光
色度および1000時間点灯後の発光色度を測定した。 従来の蛍光体の初期発光出力を100%とすると、この
発明の蛍光体のそれは99.8% であった。一方、従
来の蛍光体の1000時間点灯後の発光色度変化量(x
、y色度座標上におけるx値、y値の移動距離)を10
0%とすると、この発明の蛍光体のそれは25.5%
にまで低減することができた。 実施例2 実施例1の青色発光蛍光体に緑色発光蛍光体としてLa
PO4 :Ce、Tbおよび赤色発光蛍光体としてY2
O3 :Euを混合し、通常の方法により三波長域発
光形蛍光ランプを作製した。比較のため、ピロ燐酸カル
シウムを被覆していない2価のユーロピウムを付活した
ハロ燐酸塩蛍光体を用いて、同様に三波長域発光形蛍光
ランプを作製した。それぞれの蛍光ランプについて初期
発光出力と初期発光色度および1000時間点灯後の発
光色度を測定した。従来の蛍光体の初期発光出力を10
0%とすると、この発明の蛍光体のそれは99.8%
であった。一方、従来の蛍光体の1000時間点灯後の
発光色度変化量(x、y色度座標上におけるx値、y値
の移動距離)を100%とすると、この発明の蛍光体の
それは25.5% にまで低減することができた。さら
に、演色性を改善するために青緑色発光蛍光体、深赤色
発光蛍光体等が添加された蛍光ランプにおいても同様で
あった。
P2O7 )微粉末(平均粒径0.5μm )を2.
0g入れ、1時間程度溶液を撹拌し、よく分散させる。 次に、2価のユーロピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体 (Sr0.80Ca0.15Ba0.04Eu0.01
)10(PO4 )6 Cl2 を200g添加し、さらに1時間程度溶液をよく撹拌す
る。 そして、その懸濁液を濾過、乾燥すると本発明の 1重
量%のピロ燐酸ストロンチウムを被覆した2価のユーロ
ピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体が得られる。なお、
この蛍光体の表面を電子顕微鏡で観察するとピロ燐酸ス
トロンチウムの微粒子で均一に被覆されていることが確
認できた。
蛍光ランプFL20SS/18 を作製した。比較のた
め、ピロ燐酸ストロンチウムを被覆していない2価のユ
ーロピウムを付活したハロ燐酸塩蛍光体を用いて、同様
に蛍光ランプFL20SS/18 を作製した。それぞ
れの蛍光ランプについて初期発光出力と初期発光色度お
よび1000時間点灯後の発光色度を測定した。従来の
蛍光体の初期発光出力を100%とすると、この発明の
蛍光体のそれは99.5% であった。一方、従来の蛍
光体の1000時間後の発光色度変化量を100%とす
ると、この発明の蛍光体のそれは19.8% にまで低
減することができた。
施例1と同様の方法により、蛍光ランプを作製した。そ
れぞれの蛍光ランプについて初期発光出力と初期発光色
度および1000時間点灯後の発光色度を測定した。そ
の結果を表1に示した。
発明により三波長域発光形蛍光ランプに用いたときにも
発光出力が高く、かつ点灯中の発光色度の経時変化の小
さい特性の優れた青色発光蛍光体および蛍光ランプを実
現することができる。
被覆濃度と蛍光ランプの初期発光出力および1000
時間点灯後の発光色度変化量の関係を示す図である。
ランプの一実施例を一部断面して示す正面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 2価のユーロピウムを付活した一般式
(Mb,Eu)10(PO4 )6 X2 (但し
、MbはMg,Ca,Sr,Baの中から選ばれた少な
くとも一種,XはF,Cl,Brの中から選ばれた少な
くとも一種)で表される青色発光蛍光体であって,0.
01重量%以上, 5重量%以下の一般式 Ma2
P2 O7 (但し、MaはMg,Ca,Sr,Baの
中から選ばれた少なくとも一種)を表面に被覆したこと
を特徴とする青色発光蛍光体。 - 【請求項2】 請求項1記載の蛍光体からなる蛍光膜
を備えたことを特徴とする蛍光ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3117291A JP2902795B2 (ja) | 1991-02-27 | 1991-02-27 | 青色発光蛍光体および蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3117291A JP2902795B2 (ja) | 1991-02-27 | 1991-02-27 | 青色発光蛍光体および蛍光ランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04270783A true JPH04270783A (ja) | 1992-09-28 |
JP2902795B2 JP2902795B2 (ja) | 1999-06-07 |
Family
ID=12324027
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3117291A Expired - Lifetime JP2902795B2 (ja) | 1991-02-27 | 1991-02-27 | 青色発光蛍光体および蛍光ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2902795B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007018737A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 蛍光ランプ及びバックライト装置 |
JP2007091958A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Toshiba Corp | 白色発光型ledランプの製造方法およびそれを用いたバックライトの製造方法並びに液晶表示装置の製造方法 |
WO2014156201A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 株式会社 東芝 | 蛍光体及びその製造方法並びにそれを用いた発光装置 |
-
1991
- 1991-02-27 JP JP3117291A patent/JP2902795B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007018737A (ja) * | 2005-07-05 | 2007-01-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 蛍光ランプ及びバックライト装置 |
JP2007091958A (ja) * | 2005-09-29 | 2007-04-12 | Toshiba Corp | 白色発光型ledランプの製造方法およびそれを用いたバックライトの製造方法並びに液晶表示装置の製造方法 |
WO2014156201A1 (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-02 | 株式会社 東芝 | 蛍光体及びその製造方法並びにそれを用いた発光装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2902795B2 (ja) | 1999-06-07 |
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