JPH0587649A - 半導体応力検出装置 - Google Patents

半導体応力検出装置

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JPH0587649A
JPH0587649A JP25150591A JP25150591A JPH0587649A JP H0587649 A JPH0587649 A JP H0587649A JP 25150591 A JP25150591 A JP 25150591A JP 25150591 A JP25150591 A JP 25150591A JP H0587649 A JPH0587649 A JP H0587649A
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resistance
piezoresistor
polycrystalline
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Shigeyuki Kiyota
茂之 清田
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温度依存性が小さく、特別な補償回路を必要
としない半導体応力検出装置を提供する。 【構成】 印加される応力方向に垂直に形成されたp型
多結晶Siピエゾ抵抗41、42と、応力方向に平行の
p型多結晶Siピエゾ抵抗51、52とにおける感度の
温度依存性が逆符号になる特性を利用したものであり、
両抵抗を直列に接続することによって両抵抗の感度の温
度依存性が相殺されて小さくなるようにし、かつ、上記
の直列接続された抵抗領域を2個用い、それぞれの抵抗
領域を一対の対辺としてハーフブリッジ回路を構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、多結晶Siピエゾ抵
抗を用いた半導体応力検出装置の特性を改善する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体応力検出装置としては、例
えば「“ Micro-Diaphragm PressureSensor”Proceedin
gs of the 6th Sensor Symposium,1986. pp.23〜27」に
記載されているものがある。図10は上記のごとき半導
体圧力検出装置の一例図であり、(a)は平面図、
(b)は(a)のF−F′断面図である。図10におい
て、21はSi基板26中にエッチングで形成された空
洞、29は空洞21を規定するSi34膜である。また
22は空洞21を覆うように密閉して形成されたダイア
フラムであり、Si34膜27、28、30から成って
いる。ダイアフラム22にはp形多結晶Siのピエゾ抵
抗23と24がSi34膜27と28に挾まれた形で形
成されている。なお、ピエゾ抵抗23はダイアフラムの
周辺部に、ピエゾ抵抗24はダイアフラムの中央部にそ
れぞれ形成されている。また25は空洞21をエッチン
グする際に用いたエッチング孔であり、Si34膜30
で封止されている。
【0003】次に、製造方法を簡単に説明する。(10
0)面のSi基板にSi34膜をLPCVDによってデポ
ジットし、空洞となる部分の上に窓をあける。次にエッ
チ・チャンネルとなる多結晶Si層(図示せず)で空洞
となる部を覆い、エッチング孔25の部分に達するまで
窓を形成する。この上にダイアフラム22を構成するS
i34膜28、多結晶Si層を順次LPCVDで形成し、
多結晶Si層にボロンをイオン注入した後、パターンニ
ングしてピエゾ抵抗23、24を形成する。次に、Si3
4膜27でピエゾ抵抗を覆った後、エッチング孔25
をあけ、多結晶Siのエッチ・チャンネルとその下のSi
基板をKOH等の異方性エッチング液でエッチングして
空洞21を形成する。次に、コンタクト・エッチング及
び配線電極(図示せず)を形成した後、PECVDによ
ってSi34膜30をデポジットし、空洞を封止する。
【0004】上記のようなダイアフラム構造に圧力が印
加されると、ダイアフラムの中心部と端部で逆方向の応
力が発生し、ピエゾ抵抗23と24の抵抗値は逆極性に
変化するので、ピエゾ抵抗23と24とでブリッジ回路
を構成することにより、圧力に対応した電圧を出力する
ことができる。このような表面形圧力センサにおいて
は、裏面からのエッチングを用いないので小形化が可能
であり、また絶縁膜上に形成された多結晶Si膜のピエ
ゾ抵抗を用いているので、リーク電流が少なく、高温雰
囲気中でも動作させることが出来るという利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の半導体応力検出装置においては、p型多結
晶Siピエゾ抵抗で単にブリッジ回路を構成するように
なっていた。そしてp型多結晶Si抵抗の応力に対する
抵抗値変化(感度)は比較的大きな温度係数を持つた
め、上記のごときブリッジ回路の感度は温度依存性が大
きくなるという問題がある。また、上記の温度依存性を
解消するためには、補償回路を設ける必要があるので、
構成が複雑になってコスト高になるという問題がある。
【0006】本発明は上記のごとき従来技術の問題を解
決するためになされたものであり、感度の温度依存性が
小さく、特別な補償回路を必要としない半導体応力検出
装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明においては、特許請求の範囲に記載するよう
に構成している。すなわち、請求項1に記載の発明にお
いては、外部物理量の印加に応じて応力が発生する構造
部上に、当該抵抗に流れる電流の方向が印加される応力
に平行方向となるように配設された第1のp型多結晶S
iピエゾ抵抗と、当該抵抗に流れる電流の方向が印加さ
れる応力に垂直方向となるように配設された第2のp型
多結晶Siピエゾ抵抗とを形成し、上記第1と第2のp
型多結晶Siピエゾ抵抗を直列に接続した抵抗領域を2
個用い、それぞれの抵抗領域を一対の対辺としてブリッ
ジ回路を構成したしたものである。この構成は、例えば
後記図1に示す実施例に相当する。なお、上記の外部物
理量とは、例えば加速度や圧力である。また、上記の構
造部とは、例えば片持ち梁構造や両持ち梁構造であり、
半導体や絶縁物で形成される。また、上記ピエゾ抵抗は
一般に長方形の長手方向に電流が流れるように形成され
るが、長方形に限らず正方形等の他の形でもよい。要す
るに電流の流れる方向が応力と平行または垂直になれば
よい。
【0008】また、請求項2に記載の発明においては、
応力に平行方向となるように配設された第1のp型多結
晶Siピエゾ抵抗と、応力に垂直方向となるように配設
された第2のp型多結晶Siピエゾ抵抗とを直列に接続
した抵抗領域を、構造部上の応力が反対方向に印加され
る個所にそれぞれ一対づつ設け、応力が同じ方向に印加
される抵抗領域同志をそれぞれ一対の対辺としてブリッ
ジ回路を構成したものである。この構成は、例えば後記
図4に示す実施例に相当する。
【0009】また、請求項3に記載の発明においては、
応力に平行方向となるように配設された第1のn型多結
晶Siピエゾ抵抗を複数個と、応力に垂直方向となるよ
うに配設された第2のn型多結晶Siピエゾ抵抗を複数
個形成し、上記第1のn型多結晶Siピエゾ抵抗同志を
一対の対辺とし、上記第2のn型多結晶Siピエゾ抵抗
同志を他の一対の対辺としてブリッジ回路を構成したも
のである。この構成は、例えば後記図7の実施例に相当
する。
【0010】
【作用】本発明者等の実験によれば、p型多結晶Si抵
抗およびn型多結晶Si抵抗において、印加される応力
と平行方向に形成された抵抗と応力に垂直方向に形成さ
れた抵抗とでは、応力に対する抵抗変化率特性に大きな
差異のあることが判明した。 図3は、上記の抵抗変化
率特性の一例を示す図であり、(a)はp型多結晶Si抵
抗の特性、(b)はn型多結晶Si抵抗の特性を示す。
図3(a)から判るように、p型多結晶Si抵抗におい
ては、応力に平行な抵抗と垂直な抵抗とでは、応力に対
する抵抗変化率は大幅に異なっており、かつ温度の変化
に対する抵抗変化率の変化方向が逆になっている。すな
わち、感度の温度依存性は逆符号で同極性の特性(抵抗
変化率における0からの差は、温度が低下するに従っ
て、平行の場合は負の方向で、垂直の場合は正の方向
で、共に大きくなる)を示している。また、n型多結晶
Si抵抗においては、応力に平行な抵抗と垂直な抵抗と
では応力に対する抵抗変化率は大幅に異なっており、か
つ感度の温度依存性は逆符号で逆極性の特性(抵抗変化
率における0からの差は、温度が低下するに従って、平
行の場合は正の方向で大きくなり、垂直の場合は負の方
向で小さくなる)を示している。
【0011】本発明は、上記のごとき本発明者等の新規
な知見に基づいてなされたものであり、応力に平行な抵
抗と垂直な抵抗とを適宜組み合わせてブリッジ回路を構
成することにより、温度依存性を自動的に補償するよう
にしたものである。すなわち、請求項1に記載の発明に
おいては、応力に平行方向のp型多結晶Siピエゾ抵抗
と、応力に垂直方向のp型多結晶Siピエゾ抵抗とにお
ける温度依存性の逆符号で同極性の特性を利用したもの
であり、両抵抗を直列に接続することによって両抵抗の
感度の温度依存性が相殺されて小さくなるようにし、か
つ、上記の直列接続された抵抗領域を2個用い、それぞ
れの抵抗領域を一対の対辺としてハーフブリッジ回路を
構成したものである。なお、応力に平行な抵抗と垂直な
抵抗とでは応力に対する抵抗変化率は大幅に異なってい
るので、両抵抗を直列に接続しても十分な感度が得られ
る。
【0012】また、請求項2に記載の発明においては、
上記請求項1と同様に直列に接続することによって感度
の温度依存性を小さくした抵抗領域を、構造部上の応力
が反対方向に印加される個所(例えば両持ち梁の支持部
近傍と重り部近傍)にそれぞれ一対づつ設け、応力が同
じ方向に印加される抵抗領域同志をそれぞれ一対の対辺
としてフルブリッジ回路を構成したものである。例え
ば、支持部近傍に設けられた抵抗領域同志を一対の対辺
とし、重り部近傍に設けられた抵抗領域同志を他の一対
の対辺とする。この場合には、上記のハーフブリッジ回
路に比べて感度を2倍にすることが出来る。
【0013】また、請求項3に記載の発明においては、
応力に平行方向のn型多結晶Siピエゾ抵抗と、応力に
垂直方向のn型多結晶Siピエゾ抵抗とを、平行方向の
抵抗同志を一対の対辺とし、垂直方向の抵抗同志を他の
一対の対辺としてフルブリッジ回路を構成したものであ
る。上記のように接続すると、後記図8の等価回路図に
も示すように、VccとGND間には、平行方向の抵抗
(例、151)と垂直方向の抵抗(例、161)との直
列回路が接続されることになるが、両抵抗の感度の温度
依存性は逆符号で逆極性なので、ブリッジ回路の出力の
温度依存性は相殺されて小さくなる。なお、応力に平行
な抵抗と垂直な抵抗とでは応力に対する抵抗変化率は大
幅に異なっているので、上記のように接続しても十分な
感度が得られる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例図であり、
(a)は平面図、(b)は(a)のA−A′断面図であ
る。図1において、重り部1、肉厚の薄い梁部2、空隙
部3および支持部9は片持ち梁型加速度センサを構成し
ている。梁部2の絶縁膜(例えばSiO2膜)7上にはp
型多結晶Siピエゾ抵抗41、42、51、52を形成
する。このときp型多結晶Siピエゾ抵抗41、42
は、加速度によって生じる応力方向と平行に、またp型
多結晶Siピエゾ抵抗51、52は応力方向と垂直に形
成し、かつ41と51、42と52をそれぞれ直列に接
続する。矢印100は加速度によって生じる応力の方向
を示す。図1ではp型多結晶Siピエゾ抵抗41と5
1、42と52をそれぞれ直列に合成した形として、L
字形に形成した例を示している。なお、上記の平行方
向、垂直方向というのは、抵抗に流れる電流の方向を意
味する。ピエゾ抵抗は一般に長方形の長手方向に電流が
流れるように形成されるが、長方形に限らず正方形等の
他の形でもよい。要するに電流の流れる方向が応力と平
行または垂直になればよい。さらに、応力が生じない支
持部9に多結晶Si抵抗61、62を集積する。この多
結晶Si抵抗61、62はp型多結晶Siピエゾ抵抗4
1、42、51、52と同一の形状、同一のプロセスに
よるものが望ましい。上記のp型多結晶Siピエゾ抵抗
41、42、51、52と多結晶Si抵抗61、62を
図1に示すようにAlのリード線8で接続する。リード
線8は拡散層を用いてもよい。
【0015】図2は、上記の構成の等価回路図である。
図2に示す回路は、p型多結晶Siピエゾ抵抗41と5
1を直列に接続した抵抗領域と、p型多結晶Siピエゾ
抵抗42と52を直列に接続した抵抗領域とを一対の対
辺とし、固定抵抗の多結晶Si抵抗61と62とを他の
一対の対辺としたハーフブリッジ回路を示す。図2にお
いて、Vccは電源電圧、GNDは接地、VAおよびVB
出力端子電圧、Voutは出力電圧を示している。
【0016】次に作用を説明する。図2に示すブリッジ
回路においては、下記(数1)式が成り立つ。
【0017】
【数1】
【0018】 RL:応力方向と平行なp型多結晶Siピエゾ抵抗41、
42の抵抗値 RT:応力方向と垂直なp型多結晶Siピエゾ抵抗51、
52の抵抗値 r:応力の生じない部分の多結晶Si抵抗61、62の
抵抗値 ここで、図2の矢印で示す加速度方向に加速度が加わ
り、p型多結晶Siピエゾ抵抗41、42、51、52
に歪εが生じたとすると、上記(数1)式は、下記(数
2)式のようになる。
【0019】
【数2】
【0020】 GL:応力方向と平行なp型多結晶Siピエゾ抵抗41、
42のゲージファクタ GT:応力方向と垂直なp型多結晶Siピエゾ抵抗51、
52のゲージファクタ このとき r=RL+RT、RL=RTと設定すれば、下記
(数3)式のように表すことが出来る。
【0021】
【数3】
【0022】このピエゾブリッジ回路の感度Sは、(数
3)式をεで微分することによって下記(数4)式よう
に求められる。
【0023】
【数4】
【0024】この感度の温度特性は、下記(数5)式に
示すようになる。
【0025】
【数5】
【0026】T:温度 ここで、応力に平行なp型多結晶Si抵抗41、42の
ゲージファクタGLと、応力に垂直なp型多結晶Si抵抗
51、52のゲージファクタGTとには、下記(数6)
式、(数7)式に示すような関係がある。 |GL(正)|>|GT(負)| …(数6)
【0027】
【数7】
【0028】上記(数6)式と(数7)式の関係を前記
(数4)式、(数5)式に代入すると、感度を十分保ち
つつ、感度の温度依存性を相殺することが可能であるこ
とがわかる。例えば、ボロンを3×1019cm~3ドープさ
れたp型多結晶Si抵抗は、下記(数8式)、(数9)
式に示す値を持つ。 GL=29 GT=−5 …(数8)
【0029】
【数9】
【0030】上記(数8)式と(数9)式の値を前記
(数4)式、(数5)式に代入すると、下記(数10)
式、(数11)式に示すようになる。 S=12 …(数10)
【0031】
【数11】
【0032】上記のように、温度係数を1桁程度小さく
することが出来る。さらに、p型多結晶Si抵抗41、
42の抵抗値RLと51、52の抵抗値RTとの比RL
Tを下記(数12)式に示すように設定すれば、温度
係数を完全にゼロに合わせ込むことも可能である。な
お、(数12)式の右辺において、dGT/dTとdGL
/dTとは正負の符号が反対なので、−符号を付してい
る。
【0033】
【数12】
【0034】また、応力の生じない部分に設ける多結晶
Si抵抗61、62をp型多結晶Siピエゾ抵抗41、4
2、51、52と同一プロセス、同一形状とすれば、多
結晶Si抵抗のもつ抵抗値温度係数による出力誤差を完
全にキャンセルすることができる。従来はピエゾ係数の
温度特性も補償するためには、ブリッジ駆動電圧を温度
に応じて変化させたり、出力を温度に応じて補正したり
する必要があったが、以上述べてきたような構成にすれ
ばそのような必要がなくなる。したがって温度補償用の
回路が不要になり、感度を温度補償した加速度検出装置
の構成を大幅に簡略化することが出来る。また、上記実
施例においては、片持ち梁型の加速度センサの例を示し
たが、両持ち梁型等、複数の梁をもつ加速度センサにこ
の構成を適用しても同様の効果を得ることができる。
【0035】次に、図4は、本発明の第2の実施例図で
あり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B′断面
図を示している。この実施例は、本発明を両持ち梁型加
速度センサに適用した例を示す。図4において、p型多
結晶Siピエゾ抵抗41、42、51、52を梁2の重
り1側の端部に形成し、またp型多結晶Siピエゾ抵抗
41′、42′、51′、52′を梁2の支持部9側の
端部に形成し、応力に平行な抵抗と垂直な抵抗とを、前
記図1と同様に直列に接続し、図5に示すように、フル
ブリッジ回路を構成する。すなわち、応力に平行な抵抗
と垂直な抵抗とを直列に接続したものを一つの抵抗領域
とし、応力が同じ方向に印加される抵抗領域同志(41
+51と42+52)を一対の対辺とし、応力が上記と
反対方向になる抵抗領域同志(41′+51′と42′
+52′)を他方の一対の対辺としてブリッジ回路を形
成する。 上記のように構成した場合、梁2の重り側端
部と支持部側端部とでは、応力の方向が反対方向になる
ので、フルブリッジ構成が可能となり、図2に示すよう
なハーフブリッジ構成とした場合に比べて感度を2倍に
することができる。この回路においても感度の温度特性
の補償については、前記図1の片持ち梁型の例で示した
のと全く同様な効果が得られ、感度を温度補償した両持
ち梁型加速度検出装置の構成を大幅に簡略化することが
出来る。
【0036】次に、図6は、本発明の第3の実施例図で
あり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C′断面
図を示す。この実施例は、本発明を圧力センサに適用し
た例である。図6において、図1と同符号は同様な部分
を示している。ダイヤフラム10の支持部9側の端部
に、p型多結晶Siピエゾ抵抗41、42を応力方向と
平行に、51、52を応力方向と垂直にそれぞれ形成す
る。また、応力の生じない支持部9に、p型多結晶Si
抵抗ピエゾ41、42、51、52と同一形状で同一プ
ロセスの多結晶Si抵抗61、62を形成し、図6
(a)のように配線すれば、前記図2に示したようなハ
ーフブリッジ回路となる。測定管11に被測定圧力を接
続すれば、ダイヤフラム10に応力が発生し、ブリッジ
回路には、前記第1の実施例に示したのと同様な作用が
生じる。以下、第1実施例と同様な効果が得られ、感度
を温度補償した圧力センサの構成を大幅に簡略化するこ
とが出来る。
【0037】次に、図7は、本発明の第4の実施例図で
あり、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D′断面
図を示す。この実施例はn型多結晶Siピエゾ抵抗を用
いた半導体加速度センサの例である。図7において、1
01はシリコン基板であり、溝部102、重り部10
3、梁部104はそれぞれシリコン基板101をSiエ
ッチングで形成したものである。また、n型多結晶Si
ピエゾ抵抗151、152は印加される応力方向に平行
に、n型多結晶Siピエゾ抵抗161、162は印加さ
れる応力方向に垂直に形成されている。これらのn型多
結晶Siピエゾ抵抗は、シリコン熱酸化膜108、10
9の間に形成されている。上記のn型多結晶Siピエゾ
抵抗151、152、161、162を、金属配線11
0を用いて結線し、図8に示すようなフルブリッジ回路
を構成する。すなわち応力に平行な抵抗同志(151と
152)を一対の対辺とし、応力に垂直な抵抗同志(1
61と162)を他の一対の対辺としてフルブリッジ回
路を形成する。なお、107はセンサの台座であり、凹
部114はセンサと同様にSiのエッチングで形成す
る。また、簡単のため、ブリッジ出力の信号処理部等の
周辺回路は図示を省略している。
【0038】次に作用を説明する。加速度が加わると、
梁部104に応力が生じ、n型多結晶Siピエゾ抵抗1
51、152の抵抗値RLおよびn型多結晶Siピエゾ抵
抗161、162の抵抗値RTはそれぞれRL(1+GL
ε)、RT(1+GTε)と変化する。なお、GL、GT
それぞれRL、RTのピエゾ抵抗のゲージファクタ、εは
応力による歪である。このときブリッジ回路の出力V
OUTは、下記(数13)式で示される。
【0039】
【数13】
【0040】ここで、歪εが充分小さいとすると、ブリ
ッジ回路出力VOUTの歪εに対する感度は、S=RLL
−RTTに比例する。例えば基板温度560℃で360
0Åの厚さに多結晶を成膜し、リンを100keVで5×
1015cm~2のドーズ量でイオン注入した後、酸化を行っ
て多結晶シリコン上で600Åの酸化膜を成長させ、さ
らに900℃のN2雰囲気中で30分間アニールを行っ
て形成したn型多結晶Siによるピエゾ抵抗では、GT
変化率の温度係数TCGT=90000ppm/K、GL
のそれはTCGL=−6000ppm/Kであった。例
えば、30℃において、GT=1.11、GL=−18.0
とすると、下記(数14)に示すようになる。
【0041】
【数14】
【0042】RT、RLの温度変化は2000〜3000
ppm/Kであり、上記TCGT、TCGLに比して大幅
に小さいので、無視すると、ブリッジ回路出力VOUT
感度の温度変化は下記(数15)式で示される。
【0043】
【数15】
【0044】上記(数15)式において、RL/RT=1
とすることにより、ブリッジ回路出力VOUTの感度を保
持したまま、出力感度の温度変化を抑えることができ
る。仮に(dGT/dT)≠(dGL/dT)であった場
合でも、RL/RTを適当に選ぶことによって出力感度の
温度補償は可能である。
【0045】次に、図9は、本発明の第5の実施例図で
あり、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E′断面
図である。この実施例は、本発明を圧力センサに適用し
たものである。図9において、ダイアフラム部112は
半導体基板101をエッチングすることによって形成さ
れる。圧力は台座111に形成された開口部113から
ダイアフラム部112に伝達される。このとき生ずる応
力による歪は、ダイアフラム部112上に形成されたn
型多結晶Siピエゾ抵抗151、152、161、16
2によるフルブリッジ回路によって検出される。なお、
n型多結晶Siピエゾ抵抗151、152、161、1
62の方向性や接続回路および作用については、前記図
7の実施例と同様である。また、ブリッジ回路出力の信
号処理等の周辺回路は図示を省略している。
【0046】なお、これまで説明した実施例において
は、薄肉構造部をもつ応力検出装置の例を示したが、本
発明は、薄肉構造部をもたない応力検出装置に応用して
も全く同様な効果が得られる。また、これまでの実施例
においては、多結晶Siピエゾ抵抗を半導体基板上に形
成した例を示したが、半導体基板に限らず、絶縁体の基
板上に多結晶Siピエゾ抵抗を形成しても同様の効果が
得られる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、印加される応力方向に垂直な多結晶Siピエゾ抵抗
と応力方向に平行な多結晶Siピエゾ抵抗とを適宜組み
合わせてブリッジ回路を構成したことにより、多結晶S
iピエゾ抵抗がもつゲージファクタの温度依存性を相殺
し、ブリッジ回路の感度の温度依存性をなくすことが出
来る。そのため温度補償回路を不要にし、半導体応力検
出装置の構成を大幅に簡略化することが出来るので、高
性能の半導体応力検出装置を低コストで実現することが
出来る、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の平面図および断面図。
【図2】図1の実施例の等価回路図。
【図3】ピエゾ抵抗の形成方向による印加応力と抵抗変
化率との関係を示す特性図。
【図4】本発明の第2の実施例の平面図および断面図。
【図5】図4の実施例の等価回路図。
【図6】本発明の第3の実施例の平面図および断面図。
【図7】本発明の第4の実施例の平面図および断面図。
【図8】図7の実施例の等価回路図。
【図9】本発明の第5の実施例の平面図および断面図。
【図10】従来の半導体応力検出装置の一例の平面図お
よび断面図。
【符号の説明】
1…重り部 2…梁部 3…空隙部 41、42、41′、42′…印加応力方向に平行に形
成されたp型多結晶Siピエゾ抵抗 51、52、51′、52′…印加応力方向に垂直に形
成されたp型多結晶Siピエゾ抵抗 61、62…p型多結晶Si抵抗 7…絶縁膜 8…リード線 9…支持部 10…ダイアフラム 11…測定管 21…空洞 22…ダイアフラム 23、24…p形多結晶Siピエゾ抵抗 25…エッチング孔 26…Si基板 27、28、29、30…Si34膜 100…印加応力の方向を示す矢印 101…シリコン基板 102…溝部 103…重り部 104…梁部 107…台座 108、109…シリコン熱酸化膜 110…金属配線 112…ダイアフラム部 113…開口部 114…凹部 151、152…印加応力方向に平行に形成されたn型
多結晶Siピエゾ抵抗 161、162…印加応力方向に垂直に形成されたn型
多結晶Siピエゾ抵抗

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外部物理量の印加に応じて応力が発生する
    構造部上に、当該抵抗に流れる電流の方向が印加される
    応力に平行方向となるように配設された第1のp型多結
    晶Siピエゾ抵抗と、当該抵抗に流れる電流の方向が印
    加される応力に垂直方向となるように配設された第2の
    p型多結晶Siピエゾ抵抗とを形成し、上記第1と第2
    のp型多結晶Siピエゾ抵抗を直列に接続した抵抗領域
    を2個用い、それぞれの抵抗領域を一対の対辺としてブ
    リッジ回路を構成したことを特徴とする半導体応力検出
    装置。
  2. 【請求項2】外部物理量の印加に応じて応力が発生する
    構造部上に、当該抵抗に流れる電流の方向が印加される
    応力に平行方向となるように配設された第1のp型多結
    晶Siピエゾ抵抗と、当該抵抗に流れる電流の方向が印
    加される応力に垂直方向となるように配設された第2の
    p型多結晶Siピエゾ抵抗とを形成し、かつ上記第1と
    第2のp型多結晶Siピエゾ抵抗を直列に接続した抵抗
    領域を上記構造部上の応力が反対方向に印加される個所
    にそれぞれ一対づつ設け、応力が同じ方向に印加される
    抵抗領域同志をそれぞれ一対の対辺としてブリッジ回路
    を構成したことを特徴とする半導体応力検出装置。
  3. 【請求項3】外部物理量の印加に応じて応力が発生する
    構造部上に、当該抵抗に流れる電流の方向が印加される
    応力に平行方向となるように配設された第1のn型多結
    晶Siピエゾ抵抗を複数個と、当該抵抗に流れる電流の
    方向が印加される応力に垂直方向となるように配設され
    た第2のn型多結晶Siピエゾ抵抗を複数個形成し、上
    記第1のn型多結晶Siピエゾ抵抗同志を一対の対辺と
    し、上記第2のn型多結晶Siピエゾ抵抗同志を他の一
    対の対辺としてブリッジ回路を構成したことを特徴とす
    る半導体応力検出装置。
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