JPH0587578A - 角速度センサ用圧電素子 - Google Patents

角速度センサ用圧電素子

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JPH0587578A
JPH0587578A JP3276708A JP27670891A JPH0587578A JP H0587578 A JPH0587578 A JP H0587578A JP 3276708 A JP3276708 A JP 3276708A JP 27670891 A JP27670891 A JP 27670891A JP H0587578 A JPH0587578 A JP H0587578A
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JP
Japan
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angular velocity
velocity sensor
piezoelectric
piezoelectric element
ceramic
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Pending
Application number
JP3276708A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Kachi
地 敏 晃 加
Toshihiko Kikko
高 敏 彦 橘
Yasunobu Yoneda
田 康 信 米
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 雰囲気温度が変化しても、特性にばらつきが
生じにくい角速度センサを得ることができる角速度セン
サ用圧電素子を得る。 【構成】 角速度センサ用圧電素子10は、圧電体基板
12を含む。圧電体基板12は、複数の気孔率を有する
圧電セラミック層14,16,18で形成される。この
圧電体基板12の厚み方向の中央部の圧電セラミック層
16には、他の圧電セラミック層14,18より気孔率
の大きいものが選ばれる。さらに、圧電体基板12の両
面には、電極20,22が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は角速度センサ用圧電素
子に関し、特にたとえば、振動ジャイロなどの角速度セ
ンサに用いられる角速度センサ用圧電素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図6はこの発明の背景となる従来の圧電
素子を用いた角速度センサを示す図解図である。角速度
センサ1は、たとえばエリンバなどの機械的な振動を生
じる材料で形成される振動体2を含む。振動体2は3角
柱状に形成され、その側面には3つの圧電素子3a,3
b,3cが形成される。これらの圧電素子3a〜3cと
しては、圧電セラミックの両面に電極を形成したもの
や、内部電極を介して圧電セラミック層が積層された積
層型のものなどがある。
【0003】この角速度センサ1を使用する場合、たと
えば圧電素子3a,3bと圧電素子3cとの間に発振回
路出力源が接続される。この発振回路出力源からの出力
信号によって、振動体2は圧電素子3cの形成された面
に直交する方向に屈曲振動する。この角速度センサ1の
軸を中心として回転すると、圧電素子3a,3bに出力
電圧が発生する。この圧電素子3a,3bからの出力電
圧の差を測定することにより、角速度センサ1に加わっ
た回転角速度が測定される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな角速度センサに用いられる圧電素子では、圧電素子
と振動体との間に熱膨張係数の差があるため、雰囲気温
度の変化により接着面積が変動し、特性にばらつきが生
じやすいという問題があった。
【0005】それゆえに、この発明の主たる目的は、雰
囲気温度が変化しても、特性にばらつきが生じにくい角
速度センサを得ることができる角速度センサ用圧電素子
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、複数の気孔
率を有する圧電セラミック層からなる圧電体基板と、圧
電体基板の表面に形成される電極とを含み、圧電体基板
の厚み方向の中央部には気孔率の大きい圧電セラミック
層が配置される、角速度センサ用圧電素子である。
【0007】
【作用】圧電体基板が複数の気孔率を有する圧電セラミ
ック層からなり、特に中央部に気孔率の大きい圧電セラ
ミック層が配置されているため、角速度センサ用圧電素
子と振動体との間の熱膨張係数の差が緩和される。
【0008】
【発明の効果】この発明によれば、角速度センサ用圧電
素子と振動体との間の熱膨張係数の差が緩和されるた
め、雰囲気温度が変化しても、角速度センサ用圧電素子
の接着面積の変動が少ない。そのため、雰囲気温度の変
化による出力電圧変化率の小さい角速度センサを得る事
ができる。
【0009】この発明の上述の目的,その他の目的,特
徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳
細な説明から一層明らかとなろう。
【0010】
【実施例】図1はこの発明の角速度センサ用圧電素子の
一例を示す断面図である。角速度センサ用圧電素子10
は、圧電体基板12を含む。圧電体基板12は、たとえ
ば3つの圧電セラミック層14,16,18を積層する
ことによって形成されている。中央部の圧電セラミック
層16は、10〜100μmの径の気孔を有するポーラ
ス層で形成されている。また、ポーラス層16の両側の
圧電セラミック層14,18は、緻密層で形成されてい
る。そして、圧電体基板12の両面には、電極20,2
2が形成されている。
【0011】このような角速度センサ用圧電素子10を
作製するために、通常のドクターブレード法で作製した
複数枚の第1のセラミックグリーンシート30が準備さ
れる。さらに、圧電セラミック粉末に、等体積の溶剤に
不溶な有機物粉末を混合して得られたスラリーを用い
て、ドクターブレード法で作製した第2のセラミックグ
リーンシート32が準備される。ここで、有機物粉末と
しては、セラミック焼結体の焼成温度で飛散し得るもの
が使用される。第1のセラミックグリーンシート30を
焼結することにより、緻密な圧電セラミック層14,1
8が得られる。また、第2のセラミックグリーンシート
32を焼結することにより、ポーラスな圧電セラミック
層16が得られる。
【0012】次に、第1のセラミックグリーンシート3
0および第2のセラミックグリーンシート32は、図2
に示すように、所望の厚みとなるように重ね合わされ
る。そして、これらのセラミックグリーンシート30,
32を圧着したのち、焼成することによって、圧電体基
板12が得られる。
【0013】なお、複数のセラミックグリーンシート3
0,32を積層するには、たとえば図3に示すような積
層装置40が用いられる。この積層装置40は、矢印X
方向に回転する2つのローラ42,44を含む。これら
のローラ42,44は、その一方を他方に押圧するよう
に配置される。そして、ローラ42,44間に第1のセ
ラミックグリーンシート30および第2のセラミックグ
リーンシート32を供給し、加圧することによって積層
シート46が得られる。図3では、2枚の第1のセラミ
ックグリーンシート30と1枚の第2のセラミックグリ
ーンシート32とを図示しているが、実際には積層枚数
に応じたセラミックグリーンシートが圧着される。な
お、第1のセラミックグリーンシート30および第2の
セラミックグリーンシート32は、予めシート状に成形
し乾燥しておく必要があるが、使用されるバインダが水
溶性のものである場合、その表面に水を塗布しておくこ
とによって、圧着を容易にすることができる。
【0014】もっとも、気孔率の異なるセラミックグリ
ーンシートを積層するには、必ずしも図3に示すような
積層装置を使用する必要はない。たとえば、図2に示す
ように、所定の大きさに切断した第1のセラミックグリ
ーンシート30および第2のセラミックグリーンシート
32を積層し、上下から加圧装置によって圧着して成形
してもよい。これらの方法で得られた積層体を焼成し、
電極を形成することによって、角速度センサ10が得ら
れる。
【0015】(実施例1)チタン酸ジルコン酸鉛系圧電
セラミック粉末に、メチルセルロース・バインダを4重
量%,可塑剤としてグリセリンを3重量%,純水を10
重量%混合し、3本ロールで混練を行った。そののち、
真空押出装置により、0.2mmの第1のグリーンシー
トを押出成形し、フィルム・ドライヤで乾燥させてロー
ルに巻き取った。
【0016】次に、チタン酸ジルコン酸鉛系圧電セラミ
ック粉末に、上述と同種同量のバインダ,グリセリン,
純水を加えたのち、不溶性セルロースを3重量%混合
し、3本ロールで混練を行った。そして、第1のグリー
ンシートと同様にして、厚み0.2mmの第2のグリー
ンシートを押出成形してロールに巻き取った。
【0017】得られた第1および第2のグリーンシート
を、上述の積層装置40のロール42,44間において
圧着,積層し、積層シートを得た。なお、積層に際して
は、予め各グリーンシートの表面に水を塗布しておい
た。また、積層装置のロール間には、10kg/cm2
の圧力が加わるようにして、両セラミックグリーンシー
トを圧着した。得られた積層グリーンシートを30mm
角に打ち抜き、アルミナ製の匣に収納し、1160℃の
温度で2時間焼成した。得られた焼結体の表面に銀ペー
ストを塗布し、800℃の温度で0.5時間焼き付け
て、電極を形成した。さらに、3kV/mmの直流電界
により分極を施し、150℃で0.5時間枯化して、角
速度センサ用圧電素子を得た。
【0018】得られた角速度センサ用圧電素子を、図4
に示すように、正3角柱状の振動体50に接着した。こ
のようにして、角速度センサ52を得た。この角速度セ
ンサ52の特性を調べるために、図5に示すように、角
速度センサ用圧電素子10a,10bと角速度センサ用
圧電素子10cとの間に、発振回路出力源60を接続し
た。そして、発振回路出力源60からの信号によって、
振動体50を振動させた。この場合、振動体50は、圧
電素子10cが接着された面に直交する方向に屈曲振動
する。そして、振動体50の軸を中心として回転させ、
差動回路62を用いて、角速度センサ用圧電素子10
a,10bの出力電圧の差を測定した。ここでは、得ら
れた角速度センサについて、雰囲気温度を変化させて出
力電圧変化率を調べた。
【0019】(実施例2)チタン酸ジルコン酸鉛系圧電
セラミック粉末に、メチルセルロース・バインダを4重
量%,可塑剤としてグリセリンを3重量%,水を10重
量%混合し、混練した。そののち、真空押出機で0.3
mmのグリーンシートを押出成形し、乾燥させた後ロー
ルに巻回した。他方、メチルセルロース5重量%水溶液
に、水不溶性のセルロースを一定重量混練し、シート接
着剤とした。水不溶性セルロースを混合したのは、焼結
体中に気孔率の高い層を形成するためである。
【0020】上述のセラミックグリーンシートを2枚準
備し、シート接着剤を各グリーンシートの表面にスキー
ジ印刷などによって塗布し、加圧ローラを用いて1to
n/cm2 の圧力で加圧,圧着することにより、積層シ
ートを得た。得られた積層シートを30mm角に切り抜
き、アルミナ製の匣を用いて、1160℃の温度で2時
間焼成し、厚み500μmで中央に20〜30μm厚の
ポーラス層が形成された焼結体を得た。この焼結体の表
面に銀ペーストを塗布し、760℃の温度で30分間焼
き付け、電極を形成した。次に、3kV/mmの直流電
界により、30分間厚み方向に分極処理し、150℃で
30分間枯化して角速度センサ用圧電素子を得た。得ら
れた角速度センサ用圧電素子を用いて角速度センサをつ
くり、実施例1と同様にして、出力電圧変化率を測定し
た。
【0021】実施例1および実施例2で得られた結果を
表1に示す。さらに、比較例として、従来の角速度セン
サ用圧電素子を用いて角速度センサをつくり、出力電圧
変化率を測定した結果を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1からわかるように、この発明の角速度
センサ用圧電素子を使用すると、出力電圧変化率が小さ
くなっている。しかも、この角速度センサ用圧電素子
は、ポーラスな圧電セラミック層16の両側を緻密な圧
電セラミック層14,18で挟んでいるため、圧電体基
板12全体がポーラスなものに比べて機械的強度が大き
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示す角速度センサ用圧電素子を作製する
一過程を示す図解図である。
【図3】複数のセラミックグリーンシートを積層するた
めの積層装置の一例を示す図解図である。
【図4】図1に示す角速度センサ用圧電素子を用いた角
速度センサの図解図である。
【図5】図4に示す角速度センサの測定回路を示すブロ
ック図である。
【図6】この発明の背景となる従来の角速度センサ用圧
電素子を用いた角速度センサの図解図である。
【符号の説明】
10 角速度センサ用圧電素子 12 圧電体基板 14 緻密な圧電セラミック層 16 ポーラスな圧電セラミック層 18 緻密な圧電セラミック層 20 電極 22 電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の気孔率を有する圧電セラミック層
    からなる圧電体基板と、前記圧電体基板の表面に形成さ
    れる電極とを含み、 前記圧電体基板の厚み方向の中央部には気孔率の大きい
    圧電セラミック層が配置される、角速度センサ用圧電素
    子。
JP3276708A 1991-09-27 1991-09-27 角速度センサ用圧電素子 Pending JPH0587578A (ja)

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JP3276708A JPH0587578A (ja) 1991-09-27 1991-09-27 角速度センサ用圧電素子

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8896332B2 (en) 2011-12-09 2014-11-25 Advantest Corporation Test apparatus with voltage margin test

Cited By (1)

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