JPH058711U - 情報記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録しながら記録した情報を再生することに
より記録状態や回転ヘッド目詰まり状態を判定できる情
報記録再生装置を提供する。 【構成】 一対の同一アジマスである回転ヘッドＡ１，
Ａ２（Ｂ１，Ｂ２）が複数組搭載されている回転シリン
ダ４と、回転シリンダ４が回転軸７を介して回動自在に
取りつけられている固定シリンダ５と、一対の同一アジ
マスである回転ヘッドＡ１，Ａ２（Ｂ１，Ｂ２）の一方
Ａ１（Ｂ１）を回転軸７方向に変位させる変位手段９と
を有し、記録し終わった直後のトラックａ１，ａ２（ｂ
１，ｂ２）を変位手段９により変位可能である同一アジ
マスである回転ヘッドＡ１（Ｂ１）により走査すること
により再生信号を得ることができる構成とした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、記録した情報の再生信号が即座に得られる情報記録再生装置に関す る。

【０００２】

【従来の技術】

情報記録再生装置、例えばビデオテープレコーダでは、映像信号の記録動作中 映像信号が磁気テープに正しく記録されたかどうかを知る方式として、映像信号 入力から回転ヘッドに至る信号回路の途中において映像信号を分岐してモニタ装 置に出力する方式がある。しかしこの方式は、記録動作中に磁気テープに記録さ れて映像信号を再生してモニタ装置に写し出す、いわゆる「同時モニタ」ではな いので、実際に映像信号が正しく磁気テープに記録されたかどうか記録動作中に 知ることはできず、特に、ヘッド目詰まりなどの検出ができない。

【０００３】 そこで、他の方式として、録画ポーズ状態におけるレックレビュ−機能、ある いは、特開昭６０−７６０１４号公報（Ｇ１１Ｂ ５／４５５）に開示されてい るように録画ポーズ時においてトラックのオーバラップ期間にテスト信号を記録 し、記録されているテスト信号を再生できるどうかチェックし、ヘッド目詰まり を判定する方式のものがあるが、この方法では記録を停止した状態でなければ、 記録状態を判定できないといった問題がある。

【０００４】 記録しながら記録状態を確認する方式としては、固定ヘッドを設ける方式、あ るいは特開昭６２−１７３６１４号公報（Ｇ１１Ｂ ５／４５５）に開示されて いる方式では、専用の固定ヘッドあるいは回転ヘッドが必要になりスペースの問 題、ロータリートランスのチャンネル数増加の問題などがある。

【０００５】 以上の問題がない技術として特開昭５７−２０５８７９号公報（Ｇ１１Ｂ ２ ７／３６）に開示されている技術がある。これを図７を用いて説明する。図にお いて、１は磁気テープで、矢印Ａ方向に走行し、２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄはそれ ぞれ回転シリンダ（図示せず）に設置された回転ヘッドで、矢印Ｂ方向に磁気テ ープ１上を走査し、トラック３を記録する。ここで、回転ヘッド２ａ，２ｃは同 一アジマスで、回転ヘッド２ｂ，２ｄも同一アジマスである。尚、各回転ヘッド ２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄのヘッド幅は、規定のトラック幅よりも広く、規定のト ラック幅を残して重ね書きするように記録されている。ここで、図７は回転ヘッ ド２ａによってトラック３ａを記録したところを示しており、トラック３ａ上を 回転ヘッド２ｂ，２ｃ，２ｄが走査しているが、トラック３ａを記録した回転ヘ ッド２ａとアジマスが同一であるのは回転ヘッド２ｃのみであり、回転ヘッド２ ａが記録した直後を回転ヘッド２ｃによって再生するようになっており、回転ヘ ッド２ｃはトラック３ａを規定のトラック幅で走査するので十分な再生信号を得 ることができる。そこで、再生信号をモニタすれば記録状態を確認することがで きる。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来技術では、例えば、８ミリＶＴＲ方式においてトラック幅はＳＰモ− ドで２８．７μｍＬＰモードで１４．３μｍであり、上記従来技術に従いＳＰモ ードに合わせてヘッド幅を決めるとヘッド幅は４７．８μｍとなり、ＬＰモード の再生時には隣隣接トラックからのクロスト−クが増大し、対応できなくなると いった問題がある。そこで、ＬＰモード専用の回転ヘッドを搭載してもよいがそ の場合は回転ヘッドの数が増えることによりコストが上昇し、ジッタが悪化する といった問題がある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題に鑑みなされたもので、一対の同一アジマスである回転ヘッ ドが複数組搭載されている回転シリンダと、回転シリンダが回転軸を介して回動 自在に取りつけられている固定シリンダと、一対の同一アジマスである回転ヘッ ドの一方を回転軸方向に変位させる変位手段とを有し、記録し終わった直後のト ラックを変位手段により変位可能である同一アジマスである回転ヘッドにより走 査することにより再生信号を得ることができる構成とした。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、記録した情報を即座に再生することができるので記録状態や 回転ヘッド目詰まり状態を判定することができる。

【０００９】

【実施例】

本考案の実施例を図面を用いて説明する。同一部品には同一符号を付し説明を 省略する。

【００１０】 図１は本考案の実施例におけるシリンダの断面図である。図において、回転シ リンダ４には、図２に示すように、９０°間隔で回転ヘッドＡ１，Ａ２，Ｂ１， Ｂ２が１８０°間隔で同一アジマスとなるように配置されており、回転ヘッドＡ １，Ａ２、回転ヘッドＢ１，Ｂ２が同一アジマスとなっている。回転シリンダ４ は固定シリンダ５に対して軸受６を介して回転軸７により回動自在に取りつけら れており、回転ヘッドＡ１，Ａ２，Ｂ１，Ｂ２で情報の記録再生を行う場合、回 転シリンダ４と固定シリンダ５との間の信号の授受はロータリートランス８によ り行われる。ここで、回転ヘッドＡ１，Ｂ１は、圧電素子９上に固定部材１０を 介して回転シリンダ４に取りつけられている。圧電素子９には、回転シリンダ４ 上部に配置されているブラシ１１、スリップリング１２を介して電圧が印加され るようになっている。そして、磁気テープ１は回転シリンダ４に約２７０°にわ たって巻き付けられている。

【００１１】 ここで、同一アジマスである回転ヘッドＡ１，Ａ２により磁気テープ１に情報 を記録したときの回転ヘッド目詰まり検出を説明する。図３は回転ヘッドＡ１に より記録した情報を回転ヘッドＡ１により再生する場合を説明するための図であ り、回転ヘッドＡ１により情報を記録し、回転ヘッドＢ１により記録し始めたと きのトラックパターンを示す図である。トラックａ１に情報を記録し終わった回 転ヘッドＡ１は次にトラックｂ１に情報を記録する回転ヘッドＢ１の情報記録時 は、斜線で示す磁気テープ１上をトレースするが、回転ヘッドＡ１が取りつけら れている圧電素子９に電圧を印加することにより回転ヘッドＡ１の位置を破線で 示す位置に変化させる。従って、直前に回転ヘッドＡ１により記録されたトラッ クａ１を回転ヘッドＡ１でトレースし再生信号を得ることができる。

【００１２】 次に図４を用いて回転ヘッドＡ２により記録した情報を回転ヘッドＡ１により 再生する場合を説明する。図４は回転ヘッドＡ２により情報を記録し、回転ヘッ ドＢ２により記録し始めたときのトラックパターンを示している。トラックａ２ に情報を記録し終わった回転ヘッドＡ１は、次にトラックｂ２に情報を記録する 回転ヘッドＢ２の情報記録時は、斜線で示す磁気テープ１上をトレースするが、 回転ヘッドＡ１が取りつけられている圧電素子９に電圧を印加することにより回 転ヘッドＡ１を回転シリンダ４の軸方向に変位させ、回転ヘッドＡ１の位置を破 線で示す位置に変化させる。従って、直前に回転ヘッドＡ２により記録されたト ラックａ２を回転ヘッドＡ１でトレースし再生信号を得ることができる。以上説 明したように回転ヘッドＢ１，Ｂ２により情報を記録するときも同様に回転ヘッ ドＢ１により再生信号を得ることができる。

【００１３】 また、この時のヘッドの切り換えのタイミングチャートを図５に示す。図に示 すように回転ヘッドＡ１，Ｂ１は、記録が終わると、上述したように圧電素子９ により位置が変化し、直前に回転ヘッドＡ１，Ａ２，Ｂ１，Ｂ２により記録され た情報の再生信号を得る。

【００１４】 そして、記録・再生信号の伝送は、図６に示すように、再生中は、スイッチＳ ＷＡ１，ＳＷＡ２，ＳＷＢ１，ＳＷＢ２が、再生系制御回路１３により再生系ア ンプ１４側に接続されており、各回転ヘッドＡ１，Ａ２，Ｂ１，Ｂ２からの再生 信号をロータリートランス８を介して、再生系アンプ１４に伝送する。一方、記 録中は、図５に示すタイミングチャートに従い、再生系制御回路１３及び記録系 制御回路１５により、スイッチＳＷＡ２，ＳＷＢ２が記録系アンプ１６側に接続 され情報を記録し、スイッチＳＷＡ１，ＳＷＢ１が再生系アンプ１４側あるいは 記録系アンプ１６側に切り換えられ、情報を記録すると共に記録した情報を即座 に再生する。

【００１５】 以上のような構成により、回転ヘッドＡ１，Ｂ１から得られる再生信号により 記録状態をテレビ受像器などに映出して即座にモニタし、記録状態を確認するこ とができる。更に、再生出力電圧を検出することにより回転ヘッドの目詰まり状 態を即座に判断することができる。即ち、再生出力電圧が所定の値を下回ったと きに回転ヘッドが目詰まり状態であることをランプの点灯などにより表示するよ うにしてもよい。また、どの回転ヘッドが目詰まり状態であるかも表示してもよ い。尚、実施例では４ヘッド構成として説明したが回転消去ヘッド等が搭載され ている場合も同様の効果を得ることができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、情報を記録した直後に記録した情報を再生し、 得られた再生信号により、記録状態を即座にモニタしたり、再生出力電圧により 回転ヘッドの目詰まり状態を即座に判断することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例におけるシリンダの断面図であ
る。

【図２】本考案の実施例における回転ヘッドの配置図で
ある。

【図３】本考案の実施例における再生信号を得る方法を
説明するための図。

【図４】本考案の実施例における再生信号を得る方法を
説明するための図。

【図５】本考案の実施例における回転ヘッドの切り換え
のタイミングチャートを示す図である。

【図６】本考案の実施例における記録・再生信号の伝送
経路を示す図である。

【図７】従来技術を説明するための図。

【符号の説明】

４ 回転シリンダ ５ 固定シリンダ ７ 回転軸 ９ 圧電素子（変位手段） Ａ１ 回転ヘッド Ａ２ 回転ヘッド Ｂ１ 回転ヘッド Ｂ２ 回転ヘッド ａ１ トラック ａ２ トラック ｂ１ トラック ｂ２ トラック

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 一対の同一アジマスである回転ヘッドが
   複数組搭載されている回転シリンダと、前記回転シリン
   ダが回転軸を介して回動自在に取りつけられている固定
   シリンダと、前記一対の同一アジマスである回転ヘッド
   の一方を回転軸方向に変位させる変位手段とを有し、記
   録し終わった直後のトラックを前記変位手段により変位
   可能である同一アジマスである回転ヘッドにより走査す
   ることにより再生信号を得ることを特徴とする情報記録
   再生装置。