JPH0587062A - 可変容量型ベーンポンプ装置 - Google Patents

可変容量型ベーンポンプ装置

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JPH0587062A
JPH0587062A JP27313891A JP27313891A JPH0587062A JP H0587062 A JPH0587062 A JP H0587062A JP 27313891 A JP27313891 A JP 27313891A JP 27313891 A JP27313891 A JP 27313891A JP H0587062 A JPH0587062 A JP H0587062A
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JP
Japan
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pressure
chamber
suction
switching valve
discharge
Prior art date
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Application number
JP27313891A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiharu Inaguma
義治 稲熊
Toshiya Katou
豪哉 加藤
Seiji Kawakami
清治 河上
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Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Koki KK filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポンプ吐出流量の増減切換えを行う切換弁1
の切換速度の低下等による不具合を防止する。 【構成】 一つの方法として、切換弁1内に設けられた
スプール11の駆動を、左右に設けられた切換弁室1
4、16に導入される圧油の圧力差のみによって行う構
成とする。この圧油の切換え動作を行うための電磁切換
弁9を設ける。また、車速センサ93、圧力センサ92
を設け、これらセンサ類からの信号V、Pに基づいて制
御作動を行う制御手段91を設ける。この制御手段91
からの信号に基づいて電磁切換弁9を作動させるように
する。 【効果】 電磁切換弁9を作動させることによって切換
弁1の切換え動作を行わせるようにしたので、切換速度
を早くすることができ、切換速度の低下等により生じる
不具合を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は可変容量型ベーンポンプ
に関するものであり、特に、自動車用動力舵取装置に作
動流体を供給するのに適した油圧ポンプ装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】自動車用動力舵取装置に用いられる油圧
ポンプ装置においては、低速走行時(一般にエンジン回
転速度が低い時)においても、十分な操舵力補助が行え
るようにポンプの吐出量が設定されている。従ってこの
ような油圧ポンプ装置においては、エンジン回転速度
(エンジン回転数)の上昇に応じて、エンジン回転数に
比例した流量の作動油が吐出されることとなる。このこ
とは、本来操舵力補助をほとんど必要としない高速走行
時(一般にエンジン回転数が高い時)において、作動油
の流量が過剰となる。このような現象に対処するため、
ポンプから吐出される作動油(吐出油)のうちの一部
を、動力舵取装置のパワーアシスト部には送らず、油圧
ポンプ側へバイパス還流させる流量制御弁(フローコン
トロールバルブ)方式が広く採られている。
【0003】しかしながら、この流量制御弁方式におい
ては、油圧ポンプから吐出された高圧の吐出油が、流量
制御弁に導かれ、そこからバイパス路へ放出されて、そ
の後吸入ポート側に還流されてくるものであるため、エ
ンジンの高速回転時においては、エンジン回転数に応じ
たエネルギー消費をしていることとなる。すなわち流量
制御弁によるバイパス還流方式では、車両走行時の大部
分を占める操舵力補助をほとんど必要としない時に、バ
イパス還流によるエネルギーロス(損失)を行っている
こととなり、これに伴い車両燃費の悪化をまねくという
問題点がある。そこで、このような操舵力補助を必要と
しない時におけるエネルギー損失を低減化するための手
段として、例えば特開昭60−256579号公報記載
のような切換弁を用いた方式のものが従来から採用され
ている。
【0004】このものは、図6に示す如く、ロータ6、
ベーン、カムリング5、サイドプレート3、4、ハウジ
ング2等からなるベーンポンプにおいて、スプール1
1、スプリング15等からなる切換弁1が付け加えられ
た構成からなるものである。また、この切換弁1には吸
入口18、吐出口19が設けられており、この吸入口1
8からポンプ作動油が吸入され、切換弁吸入室16’等
を経てポンプ吸入ポート41、41’に吸入されるよう
になっている。また、上記吐出口19は動力舵取装置の
パワーアシスト部に連なっているとともに、切換弁圧力
室14’を経由してポンプ圧力室27にも連なってお
り、ベーンポンプからの吐出油を上記パワーアシスト部
に送る役目を担っている。
【0005】このような構成において、パワーアシスト
部が操舵力補助を行っていない状態にあっては、上記パ
ワーアシスト部の負荷圧も低いため、上記吐出口19か
ら上記切換弁圧力室14’に伝播される圧力も低い値に
なっている。従って、切換弁1内における切換弁圧力室
14’と切換弁吸入室16’との圧力差は小さく、スプ
ール11は、スプリング15の作用により図示のような
左方に置かれた状態となる。その結果、ベーンポンプの
第2吸入ポート41’は、上記吸入口18とはスプール
11によって遮断されて、作動油が吸入されない状態と
なるが、そのかわり、ベーンポンプの圧力室27とは切
換弁1を介して連通状態となる。その結果、第2吸入ポ
ート41’と第2吐出ポート31’との間では吐出油が
循環することとなり、従って、ポンプ作用をしないため
吐出流量が増大せず、かつポンプ作用によるエネルギー
消費も低減化されることとなる。
【0006】次に、パワーアシスト部が操舵力補助を開
始すると、上記パワーアシスト部の負荷圧が上昇する。
これによってこのパワーアシスト部に連なっている切換
弁圧力室14’の圧力が上昇し、スプール11はスプリ
ング15のばね力に抗して右方に押され、図6の二点鎖
線図示の位置へと移動する。その結果、ベーンポンプ圧
力室27とベーンポンプの第2吸入ポート41’との連
通状態は遮断されるとともに、上記第2吸入ポート4
1’へは、上記吸入口18から新たな作動油が吸入され
ることとなる。従って、第2吸入ポート41’と第2吐
出ポート31’との間に形成されるポンプ室もポンプ作
用を開始することとなり、これによって生ずる吐出油の
増量化が図られることとなる。以上のように、切換弁1
を設けることにより、パワーアシスト部が操舵力補助用
の作動油を少量しか必要としない場合には、ベーンポン
プの一部に作動油を循環させることによって、ポンプ機
能を停止させ、エネルギーロスを少なくする一方、アイ
ドリング時等の低回転時に操舵力補助が開始されて、大
量に作動油を必要とするときには、上記停止させていた
ポンプ機能を復活させることによって十分なパワーアシ
ストを行わせようとするものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の切換弁方
式の可変容量型ポンプ装置にあっては、図6に示す如
く、切換弁1内のスプール11が、左右に移動すること
によって切換動作が行われ、これによってポンプからの
吐出流量の増減が行われる。ところで、上記スプール1
1の左右への移動はパワーアシスト部と油圧的に連通し
ている切換弁圧力室14’内の油圧と吸入側のリザーブ
タンク等に連通している切換弁吸入室16’内の油圧と
の差、及び当該切換弁吸入室16’内に設けられたスプ
リング15のばね反力によって、その方向及び速度が定
まるものである。従ってその移動速度は、上記切換弁1
に設けられた油圧導入のための吸入口18、あるいは吐
出口19の開口面積等に大きく左右される。しかしなが
ら、上記開口面積は、上記切換弁1全体の構造上からあ
まり大きくは取ることができず、従って、上記切換弁1
の切換速度にも自ずから限界がある。特に低出力状態か
ら高出力状態に切換わる際には、上記スプリング15の
ばね反力に抗して、スプール11を移動させなければな
らない都合上、上記スプール11の切換速度が大きく低
下する。すなわち、上記スプール11の切換速度が低下
すると、吸入ポート41の開口面積縮小時間(ポート閉
鎖時間)が長くなり、それだけ吸入不足の状態が長く続
き、異音の発生等の不具合が生じる。また、上記スプー
ル11の切換速度が早くなると、図7に示す如く、スプ
ール11の移動により各通路を開閉して切換動作を行う
際の作動油の圧力変化において、最初と最後のポンプ吐
出容量が変化するところで、ハンチング現象が起こり、
P1、P2で示すような大きな圧力変動が生じる。この
結果、動力舵取装置のパワーアシスト部において、その
圧力変動によりハンドルショックが発生することとな
る。このような理由で生じる不具合を防止するため、切
換弁1の切換速度を制御することが可能な切換弁機構を
提供しようとするのが本発明の目的(課題)である。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、ハウジング内に収納されて回転
駆動されるロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運
動をするベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロー
タ、ベーン等と共にポンプ室を形成するカムリング、上
記ロータ、ベーン、カムリング等によって形成される複
数個のポンプ室、当該各ポンプ室に対応して上記ハウジ
ング内に設けられた複数組の吸入ポート及び吐出ポート
等からなるベーンポンプと、上記各吐出ポートに連なる
圧力室から送出される吐出油(作動油)の吐出流量が所
定値以上になった場合、その余剰の吐出油を上記吸入ポ
ートに連なるバイパス路にバイパス還流させる流量制御
弁とからなる油圧ポンプ装置であって、上記吸入ポート
側に設けられた吸入室に連なる吸入側通路、上記圧力室
に連なる吐出側通路、上記吸入ポートのうちの特定の吸
入ポート(第2吸入ポート)に連なる連通路を有し、更
に、これら通路の連通状態を切換える切換弁を備えてな
る可変容量型のベーンポンプ装置において、上記切換弁
の切換速度を制御する切換速度調整機構を設け、かつ、
パワーアシスト部の負荷圧を検出するための圧力センサ
を設け、この圧力センサからの信号に基づき、上記切換
速度調整機構を作動させて上記切換弁の切換速度を制御
する制御手段を設ける構成を採ることとした。
【0009】
【作用】上記構成を採ることにより、本発明において
は、ベーンポンプが作動を開始すると、例えば図1にお
いて、吸入路8から吸引された作動油は吸入室28へと
導かれる。この吸入室28に導かれた作動油のうちの一
部は第1吸入ポート41より吸引され、ポンプ室で昇圧
されて第1吐出ポート31より圧力室27に吐出され、
その後、オリフィス26a前後に生じる圧力差で作動す
る流量制御弁26によって流量制御を受けて動力舵取装
置のパワーアシスト部10に送られる。
【0010】ところでハンドル非操舵時等にあって、上
記パワーアシスト部10が操舵力補助(パワーアシス
ト)をほとんど行なっていない状態にあっては、上記パ
ワーアシスト部10の負荷圧は低く、従って、上記圧力
センサ92からは、低圧状態を示すP1 の信号が、制御
手段91に送られて来る。この信号を受けて、上記制御
手段91は演算作業を行い、その後、たとえば上記電磁
切換弁9に、当該電磁切換弁9が図1に示すような状態
になるように信号を送る。これによって、当該電磁切換
弁9は制御される。その結果、上記切換弁1の右方の切
換弁室16には上記圧力室27等から吐出油が導入され
るとともに、左方の切換弁室14には吸入室28等から
吸入作動油が導入される。従って、右方の切換弁室16
は吐出圧または負荷圧となり左方の切換弁室14は吸入
圧となる。
【0011】その結果、上記スプール11は図1に示す
ように左方に移動した状態に置かれる。そのため、上記
吸入室28に連なる吸入側通路22と特定の吸入ポート
である第2吸入ポート41’に連なる連通路23とは遮
断される。そのかわり、圧力室27に連なる吐出側通路
24と上記連通路23とは連通状態となり、圧力室27
に滞留する吐出油の一部が上記第2吸入ポート41’に
導入され、第2吸入ポート41’と第2吐出ポート3
1’とは吐出油が循環することとなる。従ってパワーア
シスト部10が操舵力補助を行っていないときにあって
は、一組の吸入ポート41’と吐出ポート31’とから
なる特定のポンプ室においては吐出ポートから吐出され
る吐出油がそのまま直接吸入ポート側に導かれることと
なり、単に作動油が循環するだけとなり、ポンプ作用が
行なわれない。これによってポンプ作用によって生ずる
エネルギー損失の低減化が図られることとなる。
【0012】これに対して、ハンドル操舵時等であっ
て、上記パワーアシスト部が操舵力補助を開始すると、
上記パワーアシスト部10の負荷圧は上昇する。従っ
て、図2に示す如く、上記圧力センサ92からは高圧状
態を示すP2 信号が、制御手段91に送られて来る。こ
の信号を受けて、上記制御手段91は演算を行い、その
後、上記電磁切換弁9に、当該電磁切換弁9が図2に示
すような状態になるような信号を送る。この信号を受け
て上記切換弁1は図2のように制御される。その結果、
上記切換弁1の左方の切換弁室14には上記圧力室27
等から吐出油が導入されるとともに、右方の切換弁室1
6には吸入室28等から吸入作動油が導入される。従っ
て、左方の切換弁室14は吐出圧または負荷圧となり、
右方の切換弁室16は吸入圧となる。その結果、上記ス
プール11は図2に示すように右方に移動した状態に置
かれる。そのため、上記第2吸入ポート41’に連なる
連通路23と圧力室27に連なる吐出側通路24との間
は遮断されると同時に、上記吸入室28に連なる吸入側
通路22と上記連通路23とが連通状態となり、第2吸
入ポート41’にも作動油が導入されることとなり、上
記停止していたポンプ室もポンプ作用を開始し、第2吐
出ポート31’からも吐出油が吐出されることとなる。
これによってベーンポンプの吐出流量は増加することと
なり、パワーアシスト部の操舵力補助に寄与することと
なる。
【0013】
【実施例】本発明にかかる第一の実施例について図1を
基に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、ロ
ータ6、ベーン7、カムリング5等からなるベーンポン
プと、スプール11、切換弁ハウジング12等からなる
切換弁1とで構成される可変容量型ベーンポンプ装置で
あることを基本とするものである。このような基本構成
において、ベーンポンプは、従来から公知のものであ
り、ハウジング2内に収納されて回転駆動されるロータ
6、当該ロータ6のスリット内にて摺動運動をするベー
ン7、当該ベーン7の外側にあって上記ロータ6、ベー
ン7等とポンプ室を形成するカムリング5、上記ロータ
6、ベーン7、カムリング5等によって形成される複数
個のポンプ室、当該各ポンプ室に対応して上記ハウジン
グ2内に設けられた複数組の吸入ポート41、41’及
び吐出ポート31、31’等からなる油圧ポンプ装置で
あることを基本構成とし、これらに加えて上記各吐出ポ
ート31、31’に連なる圧力室27を有し、当該圧力
室27に連なるようにオリフィス26a前後の圧力差に
よって作動する流量制御弁26を有し、更には、上記流
量制御弁26から余剰の作動油を吸入側にバイパス還流
させるためのバイパス路29を有し、当該バイパス路2
9の下流側には上記吸入ポート41、41’に連なる吸
入室28を有する構成となっている。
【0014】また、切換弁1は、上記吸入室28に連な
る吸入側通路22、上記圧力室27のオリフィス26a
の上流側に連なる吐出側通路24、及び上記吸入ポート
のうちの特定のポート(第2吸入ポート)41’に連な
る連通路23を有し、更に、これら通路に連通するシリ
ンダ室13を有する切換弁ハウジング12、当該切換弁
ハウジング12内に収納されたスプール11、当該スプ
ール11の左右にそれぞれ設けられた切換弁室14、1
6等からなることを基本構成とし、これらに加えて、上
記左右の切換弁室14、16のうちのいずれか一方、例
えば図1における如く、右方の切換弁室16とハウジン
グ2内に設けられた圧力室27とを連通させる圧力導入
路25を設け、他方の切換弁室、例えば左方の切換弁室
14とハウジング2内に設けられた吸入室28とを連通
させる圧力導入路21を設けることとした。
【0015】更に、これら両圧力導入路21、25の中
間部に、上記左右の切換弁室14、16へのそれぞれの
導入圧力(パイロット圧)を相互に切換えるための電磁
切換弁9を設ける構成とした。一方、車輪あるいは車軸
等には車速を検出するための車速センサ93を設け、ま
た、圧力室27等負荷圧の伝播される部分には、負荷圧
を検出するための圧力センサ92を設け、更には、これ
ら諸センサからの信号V、Pを受けて、その後、上記電
磁切換弁9に制御信号を出力することによって当該電磁
切換弁9を制御する制御手段91を設けることとした。
【0016】このような構成を採ることにより、本実施
例にあっては、車速センサ93からの車速信号V、圧力
センサ92からの圧力信号Pに基づき、制御手段91が
判断をして、電磁切換弁9を駆動して、高速の場合、ま
たは低速時で負荷圧が低い場合、図1に示すように、右
方の切換弁室16に吐出圧を導入し、左方の切換弁室1
4には吸入圧を導入することとし、この差圧によって、
切換弁1のスプール11を移動させることとした。また
低速時で負荷圧が高い場合には、図2に示すように、右
方の切換弁室16に吸入圧を導入し、左方の切換弁室1
4には吐出圧を導入して、この差圧によってスプール1
1を移動させることとした。すなわち切換弁1の切換動
作を行なわしめるためのパイロット圧の導入切換を電磁
切換弁9を用いることによって行うこととしたので、上
記切換動作が迅速になり、ポンプ出力の増減切換の際、
スプール11の移行のため通路面積が縮小され、第2吸
入ポート41’に吸入される作動油の流量が低下し、吸
入不足になるということが防止できるようになった。な
お、本実施例においては、車速センサと圧力センサの信
号に基づいて制御を行っているが、この車速センサに換
えてエンジン回転数センサとしてもよい。
【0017】また以下に本発明にかかる第二の実施例に
ついて図3、図4、図5を基に説明する。本実施例の構
成は、図3に示す如く、ロータ6、ベーン7、カムリン
グ5等からなるベーンポンプと、ロータリバルブ111
等からなる切換弁1、この切換弁1の切換動作と切換速
度とを制御するステッピングモータ94等からなる切換
速度制御機構と、上記ステッピングモータ94の作動を
制御する制御手段91と、パワーアシスト部の負荷圧等
を検出する圧力センサ92とで構成される可変容量型ベ
ーンポンプ装置であることを基本とするものである。
【0018】このような基本構成において、ベーンポン
プは、第一の実施例と同じ構成からなっている。また、
切換弁1は、その切換弁ハウジング121内にロータリ
バルブ111を内蔵することとし、これに加えて、上記
吸入室28に連なるように吸入側通路22が設けられて
おり、上記圧力室27に連なるように吐出側通路24が
設けられており、上記第2吸入ポート41’に連なるよ
うに連通路23が設けられているとともに、これら各通
路は上記切換弁ハウジング121内に設けられたロータ
リバルブ111に連通するように構成されている。上記
ロータリバルブ111には、ステッピングモータ94が
機械的に連結されており、上記ロータリバルブ111に
回転運動を伝達する構成となっている。
【0019】一方、動力舵取装置のパワーアシスト部等
には、その負荷圧を検出するための圧力センサ92が設
けられている。また、当該圧力センサ92からの圧力信
号E1 、E2 等を受けて、その後、上記ステッピングモ
ータ94に制御信号を送るための制御手段91が設けら
れている。当該制御手段91と上記ステッピングモータ
94とは、上記制御信号が伝達されるように電気的に接
続された構成となっている。上記構成を有する本実施例
の作動状態について説明する。ベーンポンプが作動を開
始すると、図4において、吸入路8から吸引された作動
油は、バイパス路29を経て吸入室28へと導かれる。
この吸入室28に導かれた作動油のうちの一部は第1吸
入ポート41より吸引され、ポンプ室で昇圧されて第1
吐出ポート31より圧力室27に吐出され、その後、オ
リフィス26a前後の圧力差で作動する流量制御弁26
によって流量制御を受けて動力舵取装置のパワーアシス
ト部(図示せず)に送られる。
【0020】ところでハンドル非操舵時で、上記パワー
アシスト部が操舵力補助(パワーアシスト)をほとんど
行っていない状態にあっては、上記パワーアシスト部の
負荷圧は低く、従って、圧力センサ92からは、低圧状
態を示すE1 の信号が制御手段91に送られて来る(図
3)。これら信号を受けて、上記制御手段91は、演算
作業を行い、その後、上記ステッピングモータ94に電
気信号を送ることによって、当該ステッピングモータ9
4の運動を制御する。これによって、ステッピングモー
タ94は回転運動をし、当該ステッピングモータ94に
機械的に連結しているロータリバルブ111を回転運動
させ、図4に示す状態の位置に保持する。その結果、上
記吸入室28に連なる吸入側通路22と特定の吸入ポー
トである第2吸入ポート41’に連なる連通路23とは
遮断される。そのかわり、圧力室27に連なる吐出側通
路24と上記連通路23とは連通状態となり圧力室27
に滞留する吐出油の一部が上記第2吸入ポート41’に
導入され、第2吸入ポート41’と第2吐出ポート3
1’とは吐出油が循環することとなる。従ってパワーア
シスト部が操舵力補助を行っていないときにあっては、
一組の吸入ポート41’と吐出ポート31’とからなる
特定のポンプ室においては、吐出ポートから吐出される
吐出油をそのまま直接吸入ポート側に導くこととし、単
に作動油を循環させるだけとし、ポンプ作用を行わせな
いようにしている。これによってポンプ作用によって生
ずるエネルギー損失の低減化を図ることとしている。
【0021】これに対して、ハンドル操舵時等であっ
て、上記パワーアシスト部が操舵力補助を開始すると、
上記パワーアシスト部の負荷圧は上昇する。従って図3
に示す如く、上記圧力センサ92からは高圧状態を示す
E2 の信号が制御手段91に送られて来る。これらの信
号を受けて、上記制御手段91は演算を行い、その後、
上記ステッピングモータ94に電気信号を送る。この電
気信号を受けて、上記ステッピングモータ94が回転運
動を始めると、当該ステッピングモータ94に機械的に
連結されているロータリバルブ111も回転運動をし、
図5に示すような状態の位置に移動して保持される。そ
の結果、上記第2吸入ポート41’に連なる連通路23
と圧力室27に連なる吐出側通路24との間は遮断され
ると同時に、上記吸入室28に連なる吸入側通路22と
上記連通路23とが連通状態となり、第2吸入ポート4
1’にも作動油が導入されることとなり、上記停止して
いたポンプ室もポンプ作用を開始し、第2吐出ポート3
1’からも吐出油が吐出されることとなる。これによっ
てベーンポンプの吐出流量は増加することとなり、パワ
ーアシスト部の操舵力補助に寄与することとなる。
【0022】これら一連の切換え動作を行うに際して、
本実施例においては、図3に示すように、ロータリバル
ブ111の切換え速度を、当該ロータリバルブ111と
機械的に連結されているステッピングモータ94の回転
速度を制御することによって、非線形にする等自由に調
整することができる。すなわち、圧力信号E1 、E2の
値等を考慮して、制御手段91の制御機能に基づき、上
記ロータリバルブ111の切換速度を切換動作の移行期
では遅くすることにより、作動油の圧力変化を小さくし
てハンチング現象の発生を防止し、また移行期と移行期
の間では切換速度を早くして、切換え時間の短縮をはか
るようにしている。このように切換速度を制御すること
によって、上記切換弁による圧力変化の状態をスムーズ
にすることが可能となり、図7において、P1、P2と
して示されるような移行期のハンチング現象の発生を防
止することが可能となる。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、複数組の吸入ポート及
び吐出ポートを有するベーンポンプであって、切換弁の
作動により、動力舵取装置のパワーアシスト部が操舵力
補助(パワーアシスト)をほとんど行っていないときに
は、上記特定の吸入ポート及び吐出ポートからなる特定
のポンプ室においては、上記吸入ポートと上記吐出ポー
トとの間を吐出油が単に循環するだけにして、ポンプ機
能を停止させ、次に、上記パワーアシスト部がパワーア
シストを開始したときに、上記停止させていた上記特定
のポンプ室のポンプ機能を復活させることによって、ポ
ンプ吐出流量を増加させるようにする、いわゆる可変容
量型のベーンポンプ装置において、上記特定のポンプ室
の機能停止及び機能復活の諸切換動作を行う切換弁の切
換速度を制御する切換速度調整機構を設け、この切換速
度調整機構を、圧力センサ等から送られて来る信号を基
に作動をする制御手段によって制御して、切換動作時の
切換速度を制御することとしたので、左右切換弁室の差
圧とばね反力とのバランスによって切換動作を行なわし
めるようにしていた従来のものと較べて、切換弁の切換
速度を最適に制御することができ、切換速度の低下によ
る吸入不足に起因する異音の発生や、切換速度の過大に
よる作動油の圧力変化に起因するハンドルショックの発
生等を防止することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例にかかる可変容量型ベー
ンポンプ装置の全体構成を示すスケルトン構造図であっ
て、特定のポンプ室が吐出油を循環させている状態にあ
ることを示す図である。
【図2】本発明の第一の実施例にかかる可変容量型ベー
ンポンプ装置の全体構成を示すスケルトン構造図であっ
て、特定のポンプ室もポンプ作用を行っている状態にあ
ることを示す図である。
【図3】本発明の第二の実施例にかかる可変容量型ベー
ンポンプ装置の全体構成を示す断面図である。
【図4】本発明にかかる第二の実施例の縦断面図であっ
て、特定のポンプ室が吐出油を循環させている状態を示
す図である。
【図5】本発明にかかる第二の実施例の縦断面図であっ
て、特定のポンプ室もポンプ作用を行っている状態を示
す図である。
【図6】従来例における可変容量型ベーンポンプの構造
を示す縦断面図である。
【図7】切換弁の切換え作動時における圧力の変動状態
を示す図である。
【符号の説明】
1 切換弁 11 スプール 12 切換弁ハウジング 13 シリンダ室 14 切換弁室 16 切換弁室 2 ハウジング 21 圧力導入路 22 吸入側通路 23 連通路 24 吐出側通路 25 圧力導入路 26 流量制御弁 27 圧力室 28 吸入室 29 バイパス路 31 第1吐出ポート 31’ 第2吐出ポート 41 第1吸入ポート 41’ 第2吸入ポート 5 カムリング 6 ロータ 7 ベーン 8 吸入路 9 電磁切換弁 91 制御手段 92 圧力センサ 93 車速センサ 94 ステッピングモータ 10 パワーアシスト部 111 ロータリバルブ 121 切換弁ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河上 清治 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に収納されて回転駆動され
    るロータ、当該ロータのスリット内にて摺動運動をする
    ベーン、当該ベーンの外側にあって上記ロータ、ベーン
    等と共にポンプ室を形成するカムリング、上記ロータ、
    ベーン、カムリング等によって形成される複数個のポン
    プ室、当該各ポンプ室に対応して上記ハウジング内に設
    けられた複数組の吸入ポート及び吐出ポート等からなる
    ベーンポンプと、上記各吐出ポートに連なる圧力室より
    送出される吐出油(作動油)の吐出流量が所定値以上に
    なった場合、その余剰の吐出油を上記吸入ポートに連な
    るバイパス路にバイパス還流させる流量制御弁とからな
    る油圧ポンプ装置であって、上記吸入ポート側に設けら
    れた吸入室に連なる吸入側通路、上記圧力室に連なる吐
    出側通路、上記吸入ポートのうちの特定のポートに連な
    る連通路を有し、更に、これら通路への連通状態を切換
    える切換弁を備えてなる可変容量型ベーンポンプ装置に
    おいて、上記切換弁の切換速度を制御する切換速度調整
    機構を設け、かつ、パワーアシスト部の負荷圧を検出す
    るための圧力センサを設け、この圧力センサからの信号
    に基づき、上記切換速度調整機構を作動させて上記切換
    弁の切換速度を制御する制御手段を設けてなることを特
    徴とする可変容量型ベーンポンプ装置。
JP27313891A 1991-09-25 1991-09-25 可変容量型ベーンポンプ装置 Pending JPH0587062A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1375922A2 (en) * 2002-06-19 2004-01-02 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Oil vane pump

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1375922A2 (en) * 2002-06-19 2004-01-02 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Oil vane pump
EP1375922A3 (en) * 2002-06-19 2006-09-06 Toyoda Koki Kabushiki Kaisha Oil vane pump

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