JPH0586605A - 樹脂舗装表面の仕上げ方法 - Google Patents

樹脂舗装表面の仕上げ方法

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JPH0586605A
JPH0586605A JP24925391A JP24925391A JPH0586605A JP H0586605 A JPH0586605 A JP H0586605A JP 24925391 A JP24925391 A JP 24925391A JP 24925391 A JP24925391 A JP 24925391A JP H0586605 A JPH0586605 A JP H0586605A
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崎 正 義 尾
Michio Sekine
根 道 夫 関
Toshiharu Shibahara
原 敏 治 柴
Tasuku Sekiyoshi
喜 介 関
Yoshiharu Ishibashi
橋 芳 晴 石
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 運動競技用グランド、各種走路等の樹脂舗装
表面の仕上げ方法。 【構成】 弾性舗装の下地樹脂面に、揺変性付与剤ほか
を添加して変性したポリウレタン樹脂組成物を塗布し、
これの櫛目スクイジー、溝付きローラー、マスチックロ
ーラーの適当な組合せによる表面仕上げ方法。 【効果】 仕上げ表面の凹凸の大小、深浅の度合を調節
して、仕上げ表面の光反射の減少、安全性、記録向上
性、表面の均一性、耐久性等に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は運動競技用のグランド、
陸上競技用走路、ジョギング走路あるいはゴルフ場歩径
路等の表面の仕上げ方法に関し、特にポリウレタン樹脂
によって舗装されたグランド、陸上競技用走路、ジョギ
ング走路あるいはゴルフ場歩径路等の表面の仕上げ方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、各種の高分子弾性舗装材が知られ
ており、この舗装材はグランド、ジョギングコース、体
育館などに使用されている。特にこの舗装材が屋外施設
に用いられる場合、全天候型の特徴が生かされるので、
近年その需要は高まっている。中でもポリウレタン弾性
舗装材は物性が卓越している上に施工が容易なため特に
すぐれている。しかるに、これらのポリウレタン舗装材
は施工後の光沢が著しいため、特に屋外の場合、太陽光
線を反射しやすく、かつ表面がなめらかで、特に雨中や
雨後で表面に水分がある時は競技中にスリップしやすい
欠点を有する。
【0003】これらの欠点を防止するために、従来主と
して施工後、硬化前の時点で、ポリウレタン、その他の
ゴムのチップを撒布固着する方法がとられている。ま
た、特公昭53−006475号公報、同56-040205 号公報で
は、揺変性を有するポリウレタン樹脂を表面にスプレー
する方法が提案されているが、疾走記録、疾走感等の陸
上競技場としての要求が高度化するなかでは、凹凸の度
合いが不充分である。特に特公昭56-040205 号公報記載
の方法のように、粉末の揺変性付与剤のみで揺変性を付
与したポリウレタン樹脂は、粘度が高くなり、スプレー
作業自体が極めて困難であり、スプレー可能な粘度領域
では、揺変性が不充分で効果的な凹凸が得られない。又
これらの方法で得られた舗装表面では、使用中にチップ
がとれたり、汚れが目立ったりするなどの問題点が指摘
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題とこれらの課題を解決す
るための手段】本発明者らは、先の特願平02-330664 号
の発明、即ちポリウレタンによる舗装下地樹脂面に、未
だその樹脂舗装物が完全に硬化しないうちに、揺変性ポ
リウレタン樹脂組成物をローラーにて塗装する方法によ
り適度の凹凸模様をもち、耐久性に富んだ高性能の舗装
面が得られる舗装表面の仕上げ方法を提供している。本
発明者らは、上記特願平02-330664 号発明を更に補強発
展せしめるべく検討した。即ち上記揺変性ポリウレタン
樹脂組成物を櫛目スクイジー更には溝付きローラー、マ
スチックローラーを用いることにより、表面の凹凸を大
小、深浅に調整出来ると同時に施工も容易で、ローラー
に付着する揺変性ポリウレタン樹脂組成物の損失も少な
くすることが出来ることを見出した。
【0005】又、本発明を用いることにより、ウレタン
樹脂舗装表面の光沢による光を反射してまぶしいこと、
或いは滑り易いこと、特に水に濡れた時にこの現象が著
しいという欠点を解決出来るものであることを見出し、
本発明に到達した。すなわち本発明は次の通りである。 (1) 弾性舗装の下地樹脂面に、揺変性付与剤、必要によ
り、極性溶剤及び/又はポリエチレングリコール、無機
充填剤、その他の助剤を添加して変性したポリウレタン
樹脂組成物を塗布し、これを櫛目の大きさの異なる複数
の櫛目スクイジーを用いて凹凸のある表面とすることを
特徴とする樹脂舗装表面の仕上げ方法。 (2) 弾性舗装の下地樹脂面に、揺変性付与剤、必要によ
り、極性溶剤及び/又はポリエチレングリコール、無機
充填剤、その他の助剤を添加して変性したポリウレタン
樹脂組成物を塗布し、これを櫛目スクイジー及び溝付き
ローラーを用いて凹凸のある表面とすることを特徴とす
る樹脂舗装表面の仕上げ方法。 (3) 1項又は2項に記載の方法で仕上げた凹凸のある表
面にマスチックローラーを用いて、更に複雑な表面とす
ることを特徴とする樹脂舗装表面の仕上げ方法。 (4) 弾性舗装の下地樹脂の材質がポリウレタン樹脂をベ
ースとしたものである1項又は2項記載の樹脂舗装表面
の仕上げ方法。 (5) 揺変性付与剤が平均粒子径30ミクロン以下で、か
つBET法による比表面積 100m2/g以上の超微粒子状シ
リカである1項又は2項記載の樹脂舗装表面の仕上げ方
法。
【0006】本発明の目的はすでに述べた通り、特願平
02-330664 号発明を更に発展補強すべく検討し、揺変性
ポリウレタン樹脂組成物を櫛目スクイジー、溝付きロー
ラー、マスチックローラーで加工することにより、表面
の凹凸を大小、深浅に調整し、耐久性に富んだ舗装表面
が得られると同時に施工も容易で、ローラーに付着する
揺変性ポリウレタン樹脂組成物の損失も少なく出来る経
済性のある樹脂舗装表面の仕上げ方法を提供することに
ある。本発明の方法は、公知の好ましくはポリウレタン
による舗装方法に従ってアスファルトコンクリート等の
基礎の上に下地樹脂を施工したのち、その上にポリウレ
タンを主体とし、これに特定の揺変性付与剤、更に必要
により、極性溶剤、充填剤並にその他の助剤とを配合し
た材料を塗布し、これを櫛目スクイジーの目の大きさ、
形状を選ぶこと及びこれらの組合わせ、引き均し方向等
を種々組合わせ、更に場合により、溝付きローラー、更
にはマスチックローラーを用いて、複雑な舗装表面とす
ることにより、従来のマスチックローラーその他左官用
ローラーのみにては、表面模様の形成が不十分であった
点を、使用目的に応じて任意に調整出来る樹脂舗装表面
の仕上げ方法の技術を発明した。
【0007】本発明で使用する櫛目スクイジーの例の概
要は図1〜図4の通りである。図1は側面図、図2はそ
の平面図、図3はその正面図、図4はその一部断面側面
図である。図1〜図4において、1は櫛目スクイジー、
2はその引棒、3は取付穴、4は櫛目である。引棒は図
1及び図4に示す如く、任意の角度を付けてもよい(点
線で示した)。図2〜図4において(以下、単位はmmと
する)、通常a: 310、b:20〜35、c: 1.2〜5、
d:3〜5(以下、3mmのものを3mm櫛目スクイジー、
5mmのものを5mm櫛目スクイジー等という)、e:通常
90度、引棒の柄の長さは1000〜1500とする。材質は木、
アルミニウム、樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレン、
テフロンほか)、ステンレス鋼等であるが好ましいもの
はステンレス鋼である。
【0008】本発明で使用する溝付きローラーの例の概
要は図5〜図10の通りである。図5は側面図、図6はそ
の平面図、図7は溝付きローラーの円筒部の一部断面正
面図、図8はそのE−E部の切断面図、図9はテーパー
付き溝付きローラーの円筒部の側面図、図10は上記テー
パー付き溝付きローラーで引き均した時の均し後の平面
図(ここで矢印は引き均し方向を示す)である。図5〜
図10において、5は溝付きローラーの円筒部、6は溝付
きローラーの円筒部5を取付ける引棒、7は円筒部5と
引棒6とを接続する孔部、8は溝の山、9は溝の谷であ
る。図5〜図10において(以下単位はmmとする)、通常
f:9、g:3、h:6、i:63φ、j: 200〜1250、
k:28φ、引棒の柄の長さは1000〜1500とする。又、図
9の溝付きローラーのテーパーは使用個所によって適宜
のテーパーとする。材質はポリプロピレン、ポリエチレ
ン、テフロンほかの樹脂が好ましい。
【0009】本発明で使用するマスチックローラーは上
記溝付きローラーの円筒部を下に説明するものと置き換
えた形のものである。マスチックローラーの円筒部の大
きさは通常、径は30〜 150φ、長さは 150〜1500、引棒
の柄の長さは1000〜1500とする。マスチックローラの円
筒部即ち揺変性ポリウレタン樹脂組成物との接触部分の
材質はポリウレタン樹脂、醋酸ビニル樹脂その他のプラ
スチックを発泡後加工したもの又、金属(ステンレス
鋼、真鋳、アルミニウム等)製の金網やパンチングメタ
ルを巻いたもの等があるが好ましいものはポリウレタン
樹脂を発泡させた後、加工したスケルトンフォームであ
る。これらの円筒部の表面の穴の大きさは2〜20メッシ
ュ、好ましくは4〜10メッシュである。尚、以上に示し
た寸法は一つの例示であることはいうまでもない。
【0010】施工面の両側にレールを敷設する跨架式大
型施工機を使用する場合は別として、櫛目スクイジーを
人が長い距離を引き均すとこれが蛇行し、舗装表面の凹
凸模様も蛇行することが起こり易い。そこで例えば、こ
れと直交する方向に櫛目スクイジーを引き均して上記の
凹凸模様の蛇行部を是正する。更に場合により、図5〜
図8に示した如き溝付きローラーを併用することによ
り、蛇行部を容易に修正施工仕上げする方法を発明し
た。またこの溝付きローラーに図9に示した如き適当な
テーパーをつけると図10の如く扇形状に表面模様をつけ
ることが出来、これは陸上競技場走路の曲線部走路及び
フィールドの一部半円形状部分の施工に有用である。
【0011】公知のポリウレタン舗装方法としては、例
えば特公昭44-022914号公報、特開昭48-019643号公報な
どに記載されている方法があるが、一般にいわゆる2液
型システム、すなわちポリイソシアナートまたはポリイ
ソシアナートのイソシアナート基の一部をポリオールと
あらかじめ反応させて得られるプレポリマーとウレタン
化学において用いられる公知のポリオール、ポリアミ
ン、充填剤、可塑剤、触媒、顔料、安定剤などからなる
成分とを常温で混合した組成物を、必要に応じてあらか
じめプライマーを塗布したコンクリート、アスファルト
コンクリート、下地処理したアスファルトコンクリート
などの上に5〜30mmの厚さに被覆する方法により施工
される。この場合、ポリウレタンほかの種々の発泡弾性
体、その他ゴムの骨材を加えてもよい。
【0012】イソシアナート基過剰のプレポリマー中に
充填材、可塑剤、触媒、顔料、安定剤などを混合し、空
気中の水分で硬化させる1液型システムあるいは溶液型
熱可塑性ポリウレタン配合物、ポリウレタンエマルジョ
ン配合物も、もちろん使用可能である。施工は回分式の
手作業によるか、面積の広い場合は前記特公昭44-02291
4 号公報に記載されているような機械を用いる連続法に
より行なわれる。また、あらかじめ工場で製造したシー
トを現場ではり合わせる、いわゆるプレハブ法によるこ
ともできる。
【0013】本発明で用いる表面仕上げ材料としては上
記の公知のポリウレタン材料システムを主体とし、これ
に平均粒子径30μ(ミクロン)以下で、かつBET 法によ
る比表面積 100m2/g以上の超微粒子状シリカならびに必
要により、極性溶剤及び/又はポリエチレングリコール
又はその誘導体、無機充填剤、、その他の助剤を配合し
たものが用いられる。平均粒子径30ミクロン以下でかつ
比表面積 100m2/g以上の超微粒子状シリカの例としては
市販のエロジール、カーボシル、ハイシール、ウルトラ
シール、カープレックス、サイロイド、ニップシールな
どの各種グレード品があるが、特にエロジール#200 、
#380は揺変性付与効果の点で優れている。尚、超微粒
子状シリカは基本的にはSiO2を主成分とするものである
が、特にAl 2O3 、TiO2などの成分を含む変性品も市販さ
れており、これらも使用可能である。超微粒子状シリカ
の配合量は通常、主体とするポリウレタン材料システム
中の固形分に対し重量比で0.5 ないし10%程度が適当で
ある。
【0014】凹凸の効果を増すためにはこの配合量を増
せば良いが、必要以上に増量すると物性低下をきたし、
好ましくない。尚、固形分とはポリウレタン材料システ
ムが溶剤の如き揮発性成分を含む場合は、その揮発性成
分を差し引いた残りの成分を意味する。極性溶剤として
は、ジメチルスルフォキシド、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミドなどの1種または2種以上の混合
物が用いられる。これらはトルエン、キシレン、ヘキサ
ンなどの非極性溶剤と混合して用いることもできる。極
性溶剤の量は通常、主体とするポリウレタン材料システ
ムの固形分に対して重量比で0.5 ないし10%が適当であ
る。通常、非極性溶剤もあわせて使用するが、その量は
1ないし50重量%が適当である。ポリエチレングリコー
ルとしては、平均分子量100〜20,000 で任意のエーテル
化もしくはエステル化誘導体を含む。配合量はポリウレ
タン材料システム中の固形分に対して、重量比で0.01な
いし50%が適当である。
【0015】塗布用材料は調合後できるだけ速やかに使
用することが好ましい。舗装仕上げの方法としては、櫛
目の大きさの異なる櫛目スクイジーの組み合わせ、櫛目
スクイジーと溝付きローラーの組み合わせ、更にはその
上にマスチックローラーを使用する。舗装仕上げの方法
を具体的に記すと、第一の仕上げ方法は、まず目標とす
る凹凸の高さを櫛目スクイジーの櫛目の大きさ(図2−
d)で決める。そしてポリウレタン下地樹脂面上に揺変
性ポリウレタン材料の適当量を櫛目スクイジーで均一に
均しやすいように置き、次に目標とする凹凸の高さに応
じて決めた最初の櫛目スクイジーで真っ直ぐに引き均
し、揺変性ポリウレタンのうねをつくる。次いで出来た
うねに30度以上、好ましくは直交して最初の櫛目スクイ
ジーより大きい櫛目の櫛目スクイジーを用いて真っ直ぐ
に引き均す。その結果格子状のほぼ均一な厚みの凹凸舗
装表面が得られる。櫛目スクイジーは、櫛目の小さいも
のから大きい順に使用し引く櫛目の方向を調整すること
により及び/又は櫛目の組合わせを選ぶことにより舗装
表面に大小多数の凹凸を調整して描出出来る。
【0016】第二の仕上げ方法は、まず目標とする凹凸
の高さを櫛目スクイジーの櫛目の大きさで決める。そし
てポリウレタン下地樹脂面上に揺変性ポリウレタン材料
の適当量を櫛目スクイジーで均一に均しやすいように置
き、次に目標とする凹凸の高さに応じて決めた最初の櫛
目スクイジーで真っ直ぐに引き均し、揺変性ポリウレタ
ンのうねをつくる。次いで出来たうねに30度以上好まし
くはこのうねに直交して溝付きローラーで真っ直ぐ引き
均す。その結果格子状のほぼ均一な厚みの凹凸舗装表面
が得られる。第三の仕上げ方法は、第一の仕上げ方法或
いは、第二の仕上げ方法で得た表面に更にマスチックロ
ーラーを転がす。その結果複雑な畳目状のほぼ均一な厚
みの凹凸舗装表面が得られる。屋外スポーツ競技場の表
面仕上げの凹凸模様の形状は特に陸上競技場走路にとっ
ては、好記録が出る走行性能や維持管理、美観を考慮し
て衝撃吸収性、緩衝性、反発性、適度のすべり抵抗等の
点から、総合的に決められるべきであり、ポリウレタン
弾性全天候舗装の出現以来チップまきによるトッピング
仕上げが主流であったが最近では、これらの点から運動
選手の走行時の運動エネルギーロスの少ないとされるモ
ノリシックな表面が得られるエンボス仕上げという凹凸
模様仕上げを採用する方向に変化してきている。
【0017】材料の塗布量は通常固形分として1m2あた
り500g ないし3Kgで十分である。但し、ここにいう固
形分とは塗布材料中の固形分のことで、前記ポリウレタ
ン材料システム中の固形分に超微粒子状シリカおよび無
機充填剤分を加算したものを意味する。塗布の時期は、
下地樹脂との接着性の点から下地樹脂の施工後、6時間
ないし 100時間程度の比較的早い時点が好ましいが、ベ
タつきが既になくなった後の場合は、各種の溶剤やプラ
イマー等を下地樹脂に塗布するか、下地樹脂の表面を削
磨して凹凸をつけたのちに塗布すれば完全に密着する。
なお、下地樹脂は必ずしもポリウレタンに限定されず、
エポキシ、アクリル、SBR、 塩化ビニルなど他の樹脂で
あってもよいが、実用上はポリウレタンが最も好まし
い。施工の方法として通常、下地樹脂の施工後に現場で
舗装仕上げする方法が用いられるが、工場で仕上げた下
地樹脂シートを現場ではり合わせその後、表面の舗装仕
上げをするいわゆるプレハブ工法も可能である。
【0018】本発明によれば、従来公知のポリウレタン
材料システムに、特殊な揺変付与効果を有する充填剤お
よび溶剤を配合した材料を下地樹脂の表面に櫛目スクイ
ジー、溝付きローラーの目の大きさ、形状を選ぶこと更
にはマスチックローラー仕上げ及びこれらの組合わせ、
引き均し方向等を種々組合わせることにより、従来のマ
スチックローラーその他左官用ローラーのみにて仕上げ
る方法に比べ凹凸の大小、深浅の度合等を任意に調整出
来る仕上げ方法である。尚、この仕上げ方法は、作業巾
が広いため、任意の揺変性、粘度のポリウレタン樹脂を
利用できるため、目標に応じた所望の大きさの凹凸模様
を与えることが可能であり、しかも下地と一体化したモ
ノリシックな舗装表面であってチップのような脱落の心
配がない。又、ポリウレタン舗装表面の光反射性を更に
減じるため、例えばウレタン系、アクリル系の如き艶消
し効果のある塗料を表面に塗布することも効果的であ
る。
【0019】
【実施例】以下本発明の方法を比較例及び実施例により
説明する。施工はスパイク付左官下駄を履いて行った。 比較例1 ポリウレタン弾性舗装用原液システムのA成分として平
均分子量2,000 のポリオキシプロピレングリコール43.7
kgと平均分子量4,000 のグリセリンベースポリオキシプ
ロピレントリオール43.7kgからなるポリオール混合物と
過剰のトリレンジイソシアナート(2,4−体/2,6−体=
80/20)12.7kgとを常法により80℃、5時間反応させて
末端イソシアナート基含有率2.9 重量%のプレポリマー
を製造した。また、B成分としてメチレンビス(o−ク
ロロアニリン)を含む液状ポリアミン44Kg、トーナー 6
Kg、重質炭酸カルシウム44Kg、液状添加剤(ジオクチル
フタレート)3Kg 、オクチル酸鉛触媒2Kg、および耐候
安定剤(ノクラックNBC)1Kgからなるものを調合し
た。上記のA、B両成分を重量比1対1で攪拌混合し、
これをあらかじめMBRラテックス、セメント、珪砂及
び水の混合物(ポリマーセメントペースト)による下地
処理を施したアスファルトコンクリート下地の上に流し
て、12mmの厚みに舗装施工した。ポットライフは約50分
であつた。約20時間経過後、上記下地樹脂の表面にやや
ベタつきが残っている時点で上記A成分 100kg、B成分
100kg、エロジール# 200を5kg、ジメチルアセトアミ
ド2kg、トルエン10kgを攪拌混合して得た揺変性ポリウ
レタン樹脂組成物の適当量を櫛目スクイジーで均一に均
しやすいように置き、次に3mm櫛目スクイジー(図1〜
図4)を用いて一定方向に引き均し、3mm高さのポリウ
レタン樹脂のうねを作った。塗布量は約1300g/m2であっ
た。次いでこのうね目に直交する方向に上記の3mm櫛目
スクイジーを引いた。すると先程作ったうね目は消え
て、新たに後に引いた櫛目スクイジーによるうね目が残
り、表面に縦横に凹凸をつける試みは失敗した。
【0020】実施例1 比較例1と同様に施工した弾性ポリウレタン舗装下地上
に、比較例1と同様にして作った揺変性ポリウレタン樹
脂組成物の適当量を櫛目スクイジーで均一に均しやすい
ように置き、先ず3mm櫛目スクイジーを用い縦方向に該
材料を引き均した。この後5mm櫛目スクイジーを用い
て、3mm櫛目スクイジーで作ったうね目に直交する方向
に引いた。この時の塗布量は約1300g/m2であった。する
と表面にほぼ格子状に小さな凹凸が多数出現し、この凹
凸はポリウレタン樹脂組成物の揺変性の故に、ほぼ形状
を保ち、約5時間後には硬化した。この細かな多数の凹
凸は、屋外では光を乱反射させ光沢を弱めてまぶしさを
減じ、舗装表面を滑りにくくし、特に水に濡れた場合の
滑り易さを減じる効果もあり、陸上競技用の走路に適す
るものであった。
【0021】実施例2 比較例1と同様に施工した弾性ポリウレタン舗装下地上
に、比較例1と同様にして作った揺変性ポリウレタン樹
脂組成物の適当量を櫛目スクイジーで均一に均しやすい
ように置き、先ず3mm櫛目スクイジーで引き、これと直
交して4mm櫛目スクイジーで引き、更に5mm櫛目スクイ
ジーでこれと直交して引くと複雑な凹凸模様をもった表
面が得られた。この時の塗布量は約1200g/m2であった。
【0022】実施例3 比較例1と同様に施工した弾性ポリウレタン舗装下地上
に、比較例1と同様にして作った揺変性ポリウレタン樹
脂組成物の適当量を櫛目スクイジーで均一に均しやすい
ように置き、先ず、3mm櫛目スクイジーで引き均し、ポ
リウレタン樹脂組成物のうねを作った。次いでこのうね
に直交する方向に溝付きローラー(f=9、g=3、h
=6、図5〜図8)を転がした。この溝付きローラーを
転がして得られる表面の模様は格子状に整然としたもの
であった。この時の塗布量は約1300g/m2であった。
【0023】実施例4〜6 実施例1〜3で形成した各々の舗装表面を、形成後直ち
にマスチックローラー(ポリウレタン製スケルトンフォ
ーム、穴の大きさ5メッシュ大塚刷毛製造KK品)を転が
して表面を仕上げた。それらの結果をそれぞれ実施例4
〜6とする。この結果、上記実施例1〜3で述べた凹凸
の表面に更に複雑な模様が現われ、ポリウレタン舗装表
面の光沢を更に減少させ、また表面の滑り易さを一層減
じる効果をあげることが出来た。またこれによりスクイ
ジーの引き方の不均一による模様の乱れも目立たなくな
り、意匠上の効果も良くなった。比較例及び実施例の結
果を表1にまとめて示した。
【0024】
【表1】
【0025】
【発明の効果】本発明の樹脂舗装表面の仕上げ方法によ
れば、施工方法が簡単で、しかも仕上がり表面の凹凸の
大小、深浅の度合を調節出来、光反射の少ない艶消し表
面で、下層と一体化した舗装表面が得られる。この舗装
表面は下層の弾性舗装樹脂の特性と相まって、走行感が
極めて良好であり、滑りなどのない安定性、記録向上
性、耐久性抜群の運動競技用グランド、陸上競技用走
路、ジョギング走路あるいはゴルフ場歩径路等を提供す
ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】櫛目スクイジーの側面図である。
【図2】櫛目スクイジーの平面図である。
【図3】櫛目スクイジーの正面図である。
【図4】櫛目スクイジーの一部断面側面図である。
【図5】溝付きローラーの側面図である。
【図6】溝付きローラーの平面図である。
【図7】溝付きローラーの円筒部の一部断面正面図であ
る。
【図8】図7のE−Eの切断面図である。
【図9】テーパー付き溝付きローラーの円筒部の側面図
である。
【図10】テーパー付き溝付きローラーで引き均した場
合の均し後の平面図である。
【符号の説明】 1 櫛目スクイジー 2 櫛目スクイジーの引棒 3 取付穴 4 櫛目 5 溝付きローラーの円筒部 6 溝付きローラーの円筒部を取付ける引棒 7 円筒部と引棒とを接続する孔部 8 溝の山 9 溝の谷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 喜 介 東京都世田谷区経堂5丁目2番6号 (72)発明者 石 橋 芳 晴 神奈川県横浜市戸塚区矢部町1541番地

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性舗装の下地樹脂面に、揺変性付与
    剤、必要により、極性溶剤及び/又はポリエチレングリ
    コール、無機充填剤、その他の助剤を添加して変性した
    ポリウレタン樹脂組成物を塗布し、これを櫛目の大きさ
    の異なる複数の櫛目スクイジーを用いて凹凸のある表面
    とすることを特徴とする樹脂舗装表面の仕上げ方法。
  2. 【請求項2】 弾性舗装の下地樹脂面に、揺変性付与
    剤、必要により、極性溶剤及び/又はポリエチレングリ
    コール、無機充填剤、その他の助剤を添加して変性した
    ポリウレタン樹脂組成物を塗布し、これを櫛目スクイジ
    ー及び溝付きローラーを用いて凹凸のある表面とするこ
    とを特徴とする樹脂舗装表面の仕上げ方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の方法で仕上げた
    凹凸のある表面にマスチックローラーを用いて、更に複
    雑な表面とすることを特徴とする樹脂舗装表面の仕上げ
    方法。
  4. 【請求項4】 弾性舗装の下地樹脂の材質がポリウレタ
    ン樹脂をベースとしたものである請求項1又は2項記載
    の樹脂舗装表面の仕上げ方法。
  5. 【請求項5】 揺変性付与剤が平均粒子径30ミクロン
    以下で、かつBET法による比表面積 100m2/g以上の超
    微粒子状シリカである請求項1又は2項記載の樹脂舗装
    表面の仕上げ方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100878738B1 (ko) * 2008-10-13 2009-01-14 김영동 롤러
JP2012219604A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Oku En-Tout-Cas Co Ltd スクイジー

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