JPH0586269B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、粘着剤、特に熱溶融性粘着剤等の液
体の間けつ的塗布のための装置で、容器からノズ
ルへの液体の流れを中断する弁手段を有する装置
に関する。本発明による装置は特に溶けた熱溶融
粘着剤等の粘性材料の塗布に好適である。

従来技術 このような装置は広く知られている。このよう
な多くの公知の装置では、弁手段は間けつ的に開
閉する単なる塞止弁より成る。かゝる構成の場
合、弁手段の開口に関する限り、弁と吐出口との
間に多量の液体が集積するのを回避するため、開
口は塗布ノズルの吐出口に近接配置しなければな
らないこと及び容器と弁との間の管路内での動圧
損失により供給ポンプの全圧力が減少しないよう
に形成されなければならないという問題が発生す
る。

今、高い中断度数をもつた高速塗布に要求され
るように弁が急激に開かれた場合は比較的大きな
量の粘着剤が塗布の開始時に被覆さるべき材料に
射出されるので、被覆は望ましくない厚さにな
る。又、被覆さるべき材料と塗布ノズルとの間の
相対速度が増大するに伴つて、被覆の最初と最後
は連続的に均整でなくなつてくる。最初の難点を
避けるため粘着剤供給管路に設けられる単純な塞
止弁は既に３方コツク方式により作動する弁手段
に取つて代られており、塗布が行なわれない時間
には供給管路中の粘着剤は静止しておらず、ノズ
ルへの粘着剤供給が止められた時にはいつも開か
れる戻り管を経て逆流される。疑いもなくこのよ
うにしてノズル領域での全背圧と動圧との間の定
常的変化は回避される。しかし、このような弁の
設計を以てしても塗布の最初の均整度は改善を必
要とする。特に、塗布の中断の頻度が高く、被覆
される材料のウエブと塗布ノズルとの相対速度が
大きい場合、その必要がある。

発明の概要 したがつて、本発明は粘着剤が被覆されるウエ
ブの動きが非常に速く、弁手段の作動頻度の高い
場合であつても、特に塗布の最初と最後に最適寸
法に塗布されるような上記方式の装置を提供する
ことを目的とする。

この目的を達成させる本発明は、(a)液体用容器
と、(b)液体を容器から塗布ノズルへ供給するため
の供給管路と、(c)当該管路での塗布ノズルのすぐ
上流側に設けられ容器からノズルへの液体の流れ
を所望の間隔で中断するための主弁たる第１ニー
ドル弁と、(d)容器への液体の戻り循環のために流
れ方向で第１ニードル弁から少し隔てて管路に連
結した戻り管路と、(e)第１ニードル弁の位置によ
つて戻り管路を閉鎖するための予備弁たる第２ニ
ードル弁とを備え、粘着剤、特に熱溶融性粘着剤
等の液体を被塗布物（材料）に間欠的に塗布する
ための装置において、(f)戻り管路を閉鎖するため
の第２ニードル弁が、供給管路を閉鎖するための
第１ニードル弁よりも寸法的に大きいこと、(g)第
２ニードル弁が、戻り管路の分岐部の反対側の供
給管路に位置していること、(h)２つのニードル弁
が、相互に独立して調整可能な時間で制御可能で
あることを特徴としている。

かゝる弁手段は予備弁により望ましい意味で主
弁の開放時及び閉鎖時の両方において正確に制御
され、又通常短かい塗布距離の最初から最後迄一
定の被覆厚さ及び被覆塗布の均整な開始と終了と
を達成することを可能とする。

望ましい実施例によれば、予備弁は主弁の開放
直後に閉鎖される（遅延時間は勿論非常に小さ
い）ように作られ、これによつてたゞ一個の弁し
か設けられていない時に塗布の開始時に通常起る
過剰塗布が防止される。さらに、塗布の開始時極
めて均一にかつ従来達成できなかつたほど顕著に
くつきりと塗布することが可能となる。時間間隔
を制御することにより、実質的に所望の塗布の開
始を達成することができる。

さらなる望ましい実施例によれば、主弁が閉じ
られた時ノズルから離れた弁は僅かに先立つて開
かれる。（この場合も時間のずれは極めて小さ
い。）その結果、主弁を閉じると粘着剤の最後の
残留物は低い圧力で吐出され、このことは主弁が
例えば弁閉時の運動に際して流れの方向に付加ス
ラストがニードル弁を流れる粘着剤の柱に働らく
ニードル弁のような型式の場合実質的に有利であ
る。さらに、主弁の閉鎖の直前に予備弁が開くこ
とにより、ノズルの出口スリツトと主弁との間の
範囲内の圧力は減小し、これに続いて起るいかな
る形式のノズルのしたたりをも防止する。この利
点は主弁の型式のいかんを問わず達成される。

予備弁から主弁迄の管路長は短かくなければな
らない。それは主弁からノズル出口開口迄の経路
よりあまり大きくはならず又あまり小さくてもな
らない。それはこの経路の３乃至６倍とするのが
有利である。

多くの場合、これらの弁は非常に速く作動する
ので、その作動は空気圧によるのが望ましい。も
し作動空気圧が充分高く、充分広い範囲にそれが
及ぶ場合は極めて急速かつ信頼性に富んだ弁の動
作が達成される。

望ましくは、空気圧作動弁はその弁棒に小さい
方の端面が断続的に弁を閉じた状態に保ち、又は
閉じようとする圧力の下にあり、大きい方の端面
が弁を開くように対向側から圧力媒体が作用する
ようにされた差動ピストンを有する。

圧力媒体（通常は圧縮空気）により作動される
上記の弁の制御は、高い頻度でも非常に精度高く
高速で動作する点から電磁制御とすることが望ま
しい。

実施例の説明 以下本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説
明する。

図示の塗布ヘツド４は、下側に塗布ノズル１を
担持し、この塗布ノズル１は符号２の位置に図の
面に平行に延設され、符号３で示す材料のウエブ
に間けつ的に熱溶融粘着剤を塗布するための塗布
スリツトを備えている。材料ウエブは塗布ノズル
の下部から例えば0.5mm位の僅かの距離をおいて、
例えば150m／minの速度で移動される。上記の
ノズルにより、熱溶融粘着剤は例えば４cmの長さ
毎に２cmの間隔をおいて間けつ的に塗布される。

上記ノズルは主として弁手段を支持して担持す
る塗布ヘツド４に下からねじ着けられている。部
分的に断面を示されたノズルには熱溶融粘着剤の
供給路５が示されている。供給路５はその頂部で
対応して段を付けられた、ヘツド４の段付ボアに
Ｏ−リングを介して圧力が漏れないように装着さ
れている。ニードル弁９のニードル８は頂部から
底部へ上記のボア７を貫通して鉛直に延び、その
下端の位置で、図示の如く弁座本体６のバルブシ
ートを閉じ、上昇状態で熱溶融粘着剤が水平管路
１０を経て通路５へ流れるのを許容する。ニード
ル弁９は主弁である。この弁は市販の通常の構造
のものである。図には示されていないがこの弁の
ニードルのさらに上部には差動ピストンが取付け
られ、その上方を向いた小さい端面に空気圧が掛
り、バルブニードルを下向きにバルブシート中に
押し込むように付勢され、それにより主弁が閉じ
られる。上記の圧縮空気はこの目的のために、管
路１２を経て差動ピストン弁９のシリンダの上側
に供給される。管路１３を通つて同じ圧力の空気
がピストンの下側に供給される。ピストンの下端
は供給された空気が管路１２から管路１３に切換
えられたとき差動ピストンが急激に上昇するよう
に適切な大きさにされており、これによりニード
ル８がシートから離れて上昇し弁が開く。圧縮空
気の供給方向を管路１２から管路１３へ、又その
逆に切換えるために、電磁切換弁１５が使用され
ている。圧縮空気とニードル弁９のためのこのよ
うな電磁切換弁１５は公知であり、したがつて
こゝにはたゞ図式的にのみ示されている。塗布ヘ
ツド４の右半分に破線で示す水平通路１０には熱
溶融粘着剤用の図示せぬ断熱供給ホースが接続さ
れる接続ピース２０が固定されている。供給ホー
スの他端は熱溶融粘着剤用加圧搬送ポンプの吐出
口に固着されている。弁手段が完全に閉じている
時、このポンプが運転を続けるために、このポン
プには圧力リリーフ弁が通常の如く設けられ、ポ
ンプの圧力側で圧力が予め設定した大きさを超え
て増加した場合は、リリーフ弁が開いて熱溶融粘
着剤が液体粘着剤容器に流れ戻ることを許容する
ようになつている。

水平供給ボア１０の上方には、第２ニードル弁
２５が配設されている。この弁は概ね弁９と同じ
構造であり、同じく電磁弁により作動される。し
たがつて、この弁手段の構造及び制御の詳細な説
明は省略する。

水平供給ボア１０から垂直ボア２６が下方に延
設され、次いで図において右へ曲り接続ピース２
８に続いている。接続ピース２８から過剰の熱溶
融粘着剤用の圧力ホースが液体粘着剤の容器に戻
るように導かれている。水平ボア１０からボア２
６への入口はニードル８よりも広く作られた第２
ニードル弁２５のバルブニードル３０によつて閉
鎖される。勿論、ニードル３０はボア１０内の熱
溶融粘着剤の流れが過剰な抵抗を受けないような
寸法にされている。同じく、ボア２６は接続ピー
ス２８を通つて供給される熱溶融粘着剤が望まし
からぬ高い絞り作用（スロツトリング）を受ける
ことなく戻ることを許容するに足る大きさにされ
ている。

ニードル弁９及び２５用の電磁制御弁１５及び
３１は所望の時間間隔で電磁的に作動される。そ
の制御は非常に高精度の制御が可能ないわゆるマ
イクロプロセツサの助けをかりて行なわれる限
り、２つのニードル弁９，２５の開閉は所望の時
間々隔と相互間の変位量で行なわれる。

塗布ノズル１としては、本発明者により発明さ
れ、昭和61年11月25日ドイツ連邦共和国のメルテ
ツクスフエルビンドウングス・テヒニクゲゼルシ
ヤフトミトベシユレンクテルハフツングにより日
本に出願された「液状粘着剤塗布装置」に記載さ
れた型式のもの及びそのような塗布ノズルに関連
したものが望ましい。このノズルでは供給路５は
図においてノズル本体内でその高さの約半分のと
ころで右に曲り、次いでノズル本体の左、右部材
の間の分割継手５ａの領域内で図において紙面に
垂直に延び、これとある角度をなす供給通路５の
面に関して対称の分配チヤンバへ流れる。次い
で、この分配（又は拡散）チヤンバから熱溶融粘
着剤は下方へ直角に一定の幅と一定の厚さのスリ
ツトを通り出口開口へ移動し、そこからウエブ材
料に塗布される。上記のスリツトはノズル本体の
左側部材に機械加工でリセスとして形成され水平
方向に流れる熱溶融粘着剤はまず上記拡散チヤン
バ内を通過し、粘着剤はその中で図の面に垂直に
両方向へノズル幅にわたつて拡がるが、その時粘
着剤は水平方向にスリツトの範囲に再逆流しなけ
ればならない。このような構成が特に有利である
ことは立証されている。

この目的に対して予備ニードル弁のニードルを
例えばその下端で主弁への管路を閉じ、その上端
で戻り管路を閉じる太さにすることも可能であ
る。このことは予備弁から下流の圧力をより一層
高精度に制御することを可能とする。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本発明の実施例の装置の主要部の側
面図である。 １…塗布ノズル、３…被塗布材料（ウエブ）、
４…塗布ヘツド、５…供給路、７…ボア、８…ニ
ードル、９…ニードル弁（主弁）１０…供給路、
１５，３１…電磁制御弁、２５…ニードル弁（予
備弁）。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ (a) 液体用容器と、 (b) 液体を容器から塗布ノズル１へ供給するため
   の供給管路１０，２０と、 (c) 当該管路１０，２０での塗布ノズル１のすぐ
   上流側に設けられ容器からノズル１への液体の
   流れを所望の間隔で中断するための第１ニード
   ル弁９と、 (d) 容器への液体の戻り循環のために流れ方向で
   第１ニードル弁９から少し隔てて管路２０，１
   ０に連結した戻り管路２６，２８と、 (e) 第１ニードル弁９の位置によつて戻り管路２
   ６，２８を閉鎖するための第２ニードル弁２５
   と を備え、粘着剤、特に熱溶融性粘着剤等の液体を
   材料３に間欠的に塗布するための装置において、 (f) 戻り管路２６，２８を閉鎖するための第２ニ
   ードル弁２５が、供給管路１０，２０を閉鎖す
   るための第１ニードル弁９よりも寸法的に大き
   いこと、 (g) 第２ニードル弁２５が、戻り管路２６，２８
   の分岐部の反対側の供給管路１０，２０に位置
   していること、 (h) ２つのニードル弁９，２５が、相互に独立し
   て調整可能な時間で制御可能であること を特徴とする装置。 ２ 上記各弁が、空気圧で作動可能であることを
   特徴とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 上記の各弁は、その弁棒に、小さい方の端面
   が常時弁を閉じた状態に保ち、又は閉じようとす
   る圧力の作用下にあり、大きい方の端面が弁を開
   くように圧力媒体が作用するに適する作動ピスト
   ンを有することを特徴とする特許請求の範囲第２
   項に記載の装置。 ４ 上記の弁の作動が電磁制御されることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ５ 上記の第２ニードル弁は、第１ニードル弁の
   開放直後に閉じることを特徴とする特許請求の範
   囲第１項に記載の装置。 ６ 上記の第２ニードル弁は、第１ニードル弁の
   閉鎖直前に開くことを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の装置。