JPH0586231A - 揆液性の優れた熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
揆液性の優れた熱可塑性樹脂組成物Info
- Publication number
- JPH0586231A JPH0586231A JP24873191A JP24873191A JPH0586231A JP H0586231 A JPH0586231 A JP H0586231A JP 24873191 A JP24873191 A JP 24873191A JP 24873191 A JP24873191 A JP 24873191A JP H0586231 A JPH0586231 A JP H0586231A
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- Japan
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- copolymer
- resin
- graft
- meth
- methyl
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 優れた揆液性を有し、且つその持続性も良好
な熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】 オレフィン系樹脂(a)と、α−オレフィン
(例えばプロピレン)/ジアルケニルベンゼン(例えば
ジビニルベンゼン)共重合体を、ポリフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリル酸エステル、場合によりビニル
或いはビニリデン単量体と共にラジカル重合条件に付す
ことにより得られるグラフト変性共重合体(b)とを含
有する樹脂組成物。
な熱可塑性樹脂組成物を提供する。 【構成】 オレフィン系樹脂(a)と、α−オレフィン
(例えばプロピレン)/ジアルケニルベンゼン(例えば
ジビニルベンゼン)共重合体を、ポリフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリル酸エステル、場合によりビニル
或いはビニリデン単量体と共にラジカル重合条件に付す
ことにより得られるグラフト変性共重合体(b)とを含
有する樹脂組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリル酸エステルを含有してなる揆液
性の優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。この樹脂組成
物は、積層樹脂容器やラミネート樹脂フィルムの防水皮
膜に有用である。
基含有(メタ)アクリル酸エステルを含有してなる揆液
性の優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。この樹脂組成
物は、積層樹脂容器やラミネート樹脂フィルムの防水皮
膜に有用である。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリフルオロアルキル基を含
有する重合体、又はポリフルオロアルキル基を含有する
単量体と他の単量体との共重合体からなる揆液性剤は公
知であり(特開昭58−59277号公報等)、このよ
うな揆液性剤をオレフィン系樹脂と溶融混練し、揆液性
成形体を製造する方法も提案されている(特開平3−7
745号公報)。
有する重合体、又はポリフルオロアルキル基を含有する
単量体と他の単量体との共重合体からなる揆液性剤は公
知であり(特開昭58−59277号公報等)、このよ
うな揆液性剤をオレフィン系樹脂と溶融混練し、揆液性
成形体を製造する方法も提案されている(特開平3−7
745号公報)。
【0003】しかしながら、これらの方法で得られる樹
脂は揆液性には優れるもののアセトン、メチルエチルケ
トンなどの溶剤に対して、長時間揆液性を保持するとい
う点に関しては、必ずしも満足の行くものではなかっ
た。また、樹脂の表面を揆液化するための他の手段とし
ては (i)低表面張力の化合物で成形物の表面をコーティン
グする、 (ii)低表面張力の化合物を成形物の表面でプラズマ処
理等の方法を用いてグラフト付加させる、等の方法があ
るが、これらは一旦成形したものをさらに加工する為
に、やや工程が複雑になること、さらに(i)に関して
は揆液性層が摩擦等により容易に剥離され、短時間で揆
液性が低下すること、(ii)に関しては特殊な機械が必
要であることなどの欠点がある。
脂は揆液性には優れるもののアセトン、メチルエチルケ
トンなどの溶剤に対して、長時間揆液性を保持するとい
う点に関しては、必ずしも満足の行くものではなかっ
た。また、樹脂の表面を揆液化するための他の手段とし
ては (i)低表面張力の化合物で成形物の表面をコーティン
グする、 (ii)低表面張力の化合物を成形物の表面でプラズマ処
理等の方法を用いてグラフト付加させる、等の方法があ
るが、これらは一旦成形したものをさらに加工する為
に、やや工程が複雑になること、さらに(i)に関して
は揆液性層が摩擦等により容易に剥離され、短時間で揆
液性が低下すること、(ii)に関しては特殊な機械が必
要であることなどの欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
欠点に鑑み、押出成形、射出成形が可能であり、アセト
ン、メチルエチルケトン等の溶剤に対しても、長時間優
れた揆液性を発揮するオレフィン系樹脂組成物を提供す
るものである。
欠点に鑑み、押出成形、射出成形が可能であり、アセト
ン、メチルエチルケトン等の溶剤に対しても、長時間優
れた揆液性を発揮するオレフィン系樹脂組成物を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は(a)オレフィ
ン系樹脂、および(b)炭素数2〜12のα−オレフィ
ンの少なくとも一種と、下記一般式(I)
ン系樹脂、および(b)炭素数2〜12のα−オレフィ
ンの少なくとも一種と、下記一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R1 はHまたはCH3 ;R2 は炭
素数が1〜6の炭化水素基;nは0または1の整数を表
わす。〕で表されるジアルケニルベンゼンとからなる不
飽和共重合体樹脂を、ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル、又はポリフルオロアルキル基
含有(メタ)アクリル酸エステルとビニル或いはビニリ
デン単量体と共にラジカル重合条件に付すことにより得
られるグラフト変性共重合体を含有する樹脂組成物を提
供するものである。
素数が1〜6の炭化水素基;nは0または1の整数を表
わす。〕で表されるジアルケニルベンゼンとからなる不
飽和共重合体樹脂を、ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル、又はポリフルオロアルキル基
含有(メタ)アクリル酸エステルとビニル或いはビニリ
デン単量体と共にラジカル重合条件に付すことにより得
られるグラフト変性共重合体を含有する樹脂組成物を提
供するものである。
【0008】
1.オレフィン系樹脂(成分(a)) オレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリ
プロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンまたはプロ
ピレン50モル%以上と、これらと共重合しうるアクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル等のモノマー類との共重合体等が挙げら
れる。中でも好ましい樹脂を例示すれば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、
プロピレン−4−メチルペンデン−1共重合体等であ
る。これらの樹脂としてはMFRが0.5〜100g/
10分のものが成形性の面で好ましい。
プロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンまたはプロ
ピレン50モル%以上と、これらと共重合しうるアクリ
ル酸エステル、アクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニル等のモノマー類との共重合体等が挙げら
れる。中でも好ましい樹脂を例示すれば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、プロピレン・エチレン共重合体、
プロピレン−4−メチルペンデン−1共重合体等であ
る。これらの樹脂としてはMFRが0.5〜100g/
10分のものが成形性の面で好ましい。
【0009】2.グラフト変性共重合体(成分(b)) グラフト変性共重合体は炭素数2〜12のα−オレフィ
ン(i)の少なくとも一種と、上記一般式(I)で表さ
れるジアルケニルベンゼン(ii)とからなる不飽和共重
合体樹脂(iii )を、ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル(iv)、又はポリフルオロアル
キル基含有(メタ)アクリル酸エステルとビニル或いは
ビニリデン単量体(v)と共にラジカル重合条件に付す
ことにより得られるものである。
ン(i)の少なくとも一種と、上記一般式(I)で表さ
れるジアルケニルベンゼン(ii)とからなる不飽和共重
合体樹脂(iii )を、ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル(iv)、又はポリフルオロアル
キル基含有(メタ)アクリル酸エステルとビニル或いは
ビニリデン単量体(v)と共にラジカル重合条件に付す
ことにより得られるものである。
【0010】(i)α−オレフィン 不飽和共重合体樹脂(iii )を製造するための原料であ
る炭素数2〜12のα−オレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1,3−メチル−ブテン−1、3−メ
チル−ペンテン−1,4−メチル−ペンテン−1、3,
3−ジメチル−ブテン−1、4,4−ジメチル−ペンテ
ン−1、3−メチルヘキセン−1、4−メチル−ヘキセ
ン−1、4,4−ジメチル−ヘキセン−1、5−メチル
−ヘキセン−1、アリルシクロペンタン、アリルシクロ
ヘキサン、スチレン、アリルベンゼン、3−シクロヘキ
シルブテン−1、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロ
ペンタン、ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ
〔2,2,1〕−ヘプタンなどを挙げることができる。
これらのうち好ましい例は、エチレン、プロピレン、ブ
テン−1、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペン
テン−1、スチレンなどであり、中でも特に好ましい例
は、エチレン、プロピレンである。これらのα−オレフ
ィンは二種以上用いてもさしつかえない。
る炭素数2〜12のα−オレフィンとしては、エチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1,3−メチル−ブテン−1、3−メ
チル−ペンテン−1,4−メチル−ペンテン−1、3,
3−ジメチル−ブテン−1、4,4−ジメチル−ペンテ
ン−1、3−メチルヘキセン−1、4−メチル−ヘキセ
ン−1、4,4−ジメチル−ヘキセン−1、5−メチル
−ヘキセン−1、アリルシクロペンタン、アリルシクロ
ヘキサン、スチレン、アリルベンゼン、3−シクロヘキ
シルブテン−1、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロ
ペンタン、ビニルシクロヘキサン、2−ビニルビシクロ
〔2,2,1〕−ヘプタンなどを挙げることができる。
これらのうち好ましい例は、エチレン、プロピレン、ブ
テン−1、3−メチル−ブテン−1、4−メチル−ペン
テン−1、スチレンなどであり、中でも特に好ましい例
は、エチレン、プロピレンである。これらのα−オレフ
ィンは二種以上用いてもさしつかえない。
【0011】(ii)ジアルケニルベンゼン 不飽和共重合体樹脂を製造するためのもう一方の原料で
ある一般式(I)で示されるジアルケニルベンゼンとし
ては、ジビニルベンゼン、イソプロペニルベンゼン、ジ
ビニルトルエン、ジビニルナフタレン等が使用でき、オ
ルト体、メタ体、パラ体のいずれでも、または混合物で
あってもよい。
ある一般式(I)で示されるジアルケニルベンゼンとし
ては、ジビニルベンゼン、イソプロペニルベンゼン、ジ
ビニルトルエン、ジビニルナフタレン等が使用でき、オ
ルト体、メタ体、パラ体のいずれでも、または混合物で
あってもよい。
【0012】必要により一般式(II)
【0013】
【化3】
【0014】〔式中、R3 ,R4 ,R5 ,R6 及びR7
はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜8のアルキ
ル基、mは1〜10の整数をそれぞれ表す〕で示される
非共役ジエン類を含んでいてもよい。
はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜8のアルキ
ル基、mは1〜10の整数をそれぞれ表す〕で示される
非共役ジエン類を含んでいてもよい。
【0015】上記一般式(II)で表される非共役ジエン
類の例としては、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−
1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、5−メチル−1,4−ヘプタジエンなどの1,4
−ジエン類;1,5−ヘプタジエン、5−メチル−1,
5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエ
ン、1,5−オクタジエン、5−メチル−1,5−オク
タジエン、6−メチル−1,5−オクタジエンなどの
1,5−ジエン類;1,6−オクタジエン、6−メチル
−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエン、7−エチル−1,6−オクタジエン、1,6−
ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、4−メ
チル−1,6−ノナジエンなどの1,6−ジエン類;
1,7−ノナジエン、8−メチル−1,7−ノナジエン
などの1,7−ジエン類;1,9−デカジエン、1,1
3−テトラデカジエンなどの各種非共役ジエン類;等を
挙げることができる。これらの非共役ジエンは、2種以
上混合して用いることもできる。
類の例としては、1,4−ヘキサジエン、4−メチル−
1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、5−メチル−1,4−ヘプタジエンなどの1,4
−ジエン類;1,5−ヘプタジエン、5−メチル−1,
5−ヘプタジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエ
ン、1,5−オクタジエン、5−メチル−1,5−オク
タジエン、6−メチル−1,5−オクタジエンなどの
1,5−ジエン類;1,6−オクタジエン、6−メチル
−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエン、7−エチル−1,6−オクタジエン、1,6−
ノナジエン、7−メチル−1,6−ノナジエン、4−メ
チル−1,6−ノナジエンなどの1,6−ジエン類;
1,7−ノナジエン、8−メチル−1,7−ノナジエン
などの1,7−ジエン類;1,9−デカジエン、1,1
3−テトラデカジエンなどの各種非共役ジエン類;等を
挙げることができる。これらの非共役ジエンは、2種以
上混合して用いることもできる。
【0016】(iii )不飽和共重合体樹脂 上記のα−オレフィン類(i)とジアルケニルベンゼン
(ii)と必要により非共役ジエン類を公知のチーグラー
触媒を用いてα−オレフィン重合体と同様の公知の方法
・装置を用いてブロック及び/又はランダム共重合する
ことにより、不飽和共重合体樹脂を製造することができ
る。
(ii)と必要により非共役ジエン類を公知のチーグラー
触媒を用いてα−オレフィン重合体と同様の公知の方法
・装置を用いてブロック及び/又はランダム共重合する
ことにより、不飽和共重合体樹脂を製造することができ
る。
【0017】該不飽和共重合体樹脂を製造するには、特
公昭64−2127号公報、特公昭64−2128号公
報、特公昭64−9326号公報、特開昭59−155
416号公報、特開昭62−115008号公報、特開
平2−311507号公報等に記載の方法を採用するこ
とができる。
公昭64−2127号公報、特公昭64−2128号公
報、特公昭64−9326号公報、特開昭59−155
416号公報、特開昭62−115008号公報、特開
平2−311507号公報等に記載の方法を採用するこ
とができる。
【0018】本発明に用いる不飽和共重合体樹脂は、α
−オレフィンが70〜99.95モル%、好ましくは9
0〜99.9モル%、ジアルケニルベンゼンの含量が
0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、
非共役ジエン類の含量が0〜20モル%、好ましくは
0.5〜10モル%のものである。ジアルケニルベンゼ
ンが0.05%未満では、不飽和共重合体樹脂中の不飽
和基が少ないため所望のグラフト率を挙げるのが難しい
という欠点がある。一方、10モル%超過では、不飽和
共重合体樹脂の製造に際し、共重合速度が遅く、スラリ
ー重合の場合は溶媒可溶性の副生ポリマーが多くなり重
合系の粘度が高くなるため生産化が悪化し、生成不飽和
共重合体にベタつきが生じたり、樹脂状を保たなかった
りするなどの欠点がある。
−オレフィンが70〜99.95モル%、好ましくは9
0〜99.9モル%、ジアルケニルベンゼンの含量が
0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、
非共役ジエン類の含量が0〜20モル%、好ましくは
0.5〜10モル%のものである。ジアルケニルベンゼ
ンが0.05%未満では、不飽和共重合体樹脂中の不飽
和基が少ないため所望のグラフト率を挙げるのが難しい
という欠点がある。一方、10モル%超過では、不飽和
共重合体樹脂の製造に際し、共重合速度が遅く、スラリ
ー重合の場合は溶媒可溶性の副生ポリマーが多くなり重
合系の粘度が高くなるため生産化が悪化し、生成不飽和
共重合体にベタつきが生じたり、樹脂状を保たなかった
りするなどの欠点がある。
【0019】該不飽和共重合体樹脂の分子量は、上述の
樹脂状を保つ限り特に制限はないが、例えば、α−オレ
フィンが主としてプロピレンからなる場合は、JIS−
K−6758に準拠して測定したメルトフローレート
(MFR)が通常0.001〜3000g/10分、好
ましくは0.01〜2000g/10分、特に好ましく
は0.05〜1000g/10分、に相当する分子量の
ものが好ましい。また、この不飽和共重合体樹脂は、J
IS−K−7203による弾性率が500〜50,00
0kg/cm2 であるものが好ましい。例えば、α−オ
レフィンが主としてプロピレンからなる場合は、弾性率
は1,000〜20,000kg/cm2 であるのが好
ましい。
樹脂状を保つ限り特に制限はないが、例えば、α−オレ
フィンが主としてプロピレンからなる場合は、JIS−
K−6758に準拠して測定したメルトフローレート
(MFR)が通常0.001〜3000g/10分、好
ましくは0.01〜2000g/10分、特に好ましく
は0.05〜1000g/10分、に相当する分子量の
ものが好ましい。また、この不飽和共重合体樹脂は、J
IS−K−7203による弾性率が500〜50,00
0kg/cm2 であるものが好ましい。例えば、α−オ
レフィンが主としてプロピレンからなる場合は、弾性率
は1,000〜20,000kg/cm2 であるのが好
ましい。
【0020】該不飽和共重合体樹脂の例としては、前記
α−オレフィンとジビニルベンゼン、必要により非共役
ジエン類から選ばれるさまざまな組合せのブロック共重
合体およびランダム共重合体が挙げられるが、これらの
中でも好ましいものとしては以下のものである。プロピ
レン・ジビニルベンゼンランダム共重合体、プロピレン
・エチレン・ジビニルベンゼンランダム共重合体、プロ
ピレン・ブテン−1・ジビニルベンゼンランダム共重合
体、プロピレン・エチレン・ジビニルベンゼンブロック
共重合体、エチレン・ジビニルベンゼン・1,4−ヘキ
サジエンランダム共重合体、プロピレン・ジビニルベン
ゼン・7−メチル−1,6−オクタジエンランダム共重
合体、プロピレン・ジビニルベンゼン・メチル−1,4
−ヘキサジエンランダム共重合体、プロピレン・ジビニ
ルベンゼン・7−メチル−1,6−オクタジエンランダ
ム共重合体、プロピレン・ジビニルベンゼン・1,9−
デカジエンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・
ジビニルベンゼン・メチル−1,4−ヘキサジエンラン
ダム共重合体、プロピレン・エチレン・ジビニルベンゼ
ン・7−メチル−1,6−オクタジエンランダム共重合
体、プロピレン・エチレン・ジビニルベンゼン・メチル
−1,4−ヘキサジエンブロック共重合体、プロピレン
・エチレン・ジビニルベンゼン・7−メチル−1,6−
オクタジエンブロック共重合体等である。
α−オレフィンとジビニルベンゼン、必要により非共役
ジエン類から選ばれるさまざまな組合せのブロック共重
合体およびランダム共重合体が挙げられるが、これらの
中でも好ましいものとしては以下のものである。プロピ
レン・ジビニルベンゼンランダム共重合体、プロピレン
・エチレン・ジビニルベンゼンランダム共重合体、プロ
ピレン・ブテン−1・ジビニルベンゼンランダム共重合
体、プロピレン・エチレン・ジビニルベンゼンブロック
共重合体、エチレン・ジビニルベンゼン・1,4−ヘキ
サジエンランダム共重合体、プロピレン・ジビニルベン
ゼン・7−メチル−1,6−オクタジエンランダム共重
合体、プロピレン・ジビニルベンゼン・メチル−1,4
−ヘキサジエンランダム共重合体、プロピレン・ジビニ
ルベンゼン・7−メチル−1,6−オクタジエンランダ
ム共重合体、プロピレン・ジビニルベンゼン・1,9−
デカジエンランダム共重合体、プロピレン・エチレン・
ジビニルベンゼン・メチル−1,4−ヘキサジエンラン
ダム共重合体、プロピレン・エチレン・ジビニルベンゼ
ン・7−メチル−1,6−オクタジエンランダム共重合
体、プロピレン・エチレン・ジビニルベンゼン・メチル
−1,4−ヘキサジエンブロック共重合体、プロピレン
・エチレン・ジビニルベンゼン・7−メチル−1,6−
オクタジエンブロック共重合体等である。
【0021】(iv)ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル 成分(b)のグラフト変性共重合体におけるグラフト単
量体として用いられるポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステルとしては、たとえば CF3 (CF2)7 CH2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)7 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=C
H2 CF3 (CF3)CF(CF2)6 CH2 CH2 OCOCH
=CH2 CF3 (CF3)CF(CF2)6 CH2 CH2 OCOC
(CH3 )=CH2 CF3 (CF2)6 CH2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)6 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=C
H2 CF3 (CF2)4 CH2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)4 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=C
H2 CF3 (CF2)7 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)7 OCOC(CH3 )=CH2 等が挙げられる。
タ)アクリル酸エステル 成分(b)のグラフト変性共重合体におけるグラフト単
量体として用いられるポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステルとしては、たとえば CF3 (CF2)7 CH2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)7 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=C
H2 CF3 (CF3)CF(CF2)6 CH2 CH2 OCOCH
=CH2 CF3 (CF3)CF(CF2)6 CH2 CH2 OCOC
(CH3 )=CH2 CF3 (CF2)6 CH2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)6 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=C
H2 CF3 (CF2)4 CH2 CH2 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)4 CH2 CH2 OCOC(CH3 )=C
H2 CF3 (CF2)7 OCOCH=CH2 CF3 (CF2)7 OCOC(CH3 )=CH2 等が挙げられる。
【0022】(v)ビニルないしビニリデン単量体 また、場合により、グラフト単量体として上記エステル
類と共に用いられるビニルないしビニリデン単量体とし
ては、たとえば、スチレン系単量体、例えば、スチレ
ン、核置換スチレンたとえばメチルスチレン、ジメチル
スチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ク
ロルスチレン、α−置換スチレンたとえばα−メチルス
チレン、α−エチルスチレン、アクリル酸エステル(特
に、C1〜C7 アルキルエステル)、メタクリル酸エス
テル(特に、C1 〜C7 アルキルエステル)、ハロゲン
化ビニルないしビニリデン(特に、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
ビニルナフタレン、ビニルカルバゾール、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド等を使用することができ、これら
は単独または混合して用いられる。
類と共に用いられるビニルないしビニリデン単量体とし
ては、たとえば、スチレン系単量体、例えば、スチレ
ン、核置換スチレンたとえばメチルスチレン、ジメチル
スチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ク
ロルスチレン、α−置換スチレンたとえばα−メチルス
チレン、α−エチルスチレン、アクリル酸エステル(特
に、C1〜C7 アルキルエステル)、メタクリル酸エス
テル(特に、C1 〜C7 アルキルエステル)、ハロゲン
化ビニルないしビニリデン(特に、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン)、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、
ビニルナフタレン、ビニルカルバゾール、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド等を使用することができ、これら
は単独または混合して用いられる。
【0023】(vi)グラフト変性共重合体の製造 グラフト変性共重合体は、上記不飽和共重合体樹脂(ii
i )を上記単量体(iv、v)と共に従来公知のラジカル
グラフト重合条件に付して製造することができる。例え
ば、不飽和共重合体樹脂と単量体の存在下、γ−線、電
子線等の放射線を照射する方法、不飽和共重合体樹脂に
放射線を照射したのち単量体を共存させる方法、溶液状
態、溶融状態あるいは分散状態で不飽和共重合体樹脂と
単量体を共存させ、ラジカル重合触媒の存在下または不
存在下でグラフト重合する方法等いずれも本発明に採用
することができる。これらのうち溶液あるいは溶融状態
でグラフト重合する方法が好ましい。
i )を上記単量体(iv、v)と共に従来公知のラジカル
グラフト重合条件に付して製造することができる。例え
ば、不飽和共重合体樹脂と単量体の存在下、γ−線、電
子線等の放射線を照射する方法、不飽和共重合体樹脂に
放射線を照射したのち単量体を共存させる方法、溶液状
態、溶融状態あるいは分散状態で不飽和共重合体樹脂と
単量体を共存させ、ラジカル重合触媒の存在下または不
存在下でグラフト重合する方法等いずれも本発明に採用
することができる。これらのうち溶液あるいは溶融状態
でグラフト重合する方法が好ましい。
【0024】ラジカル重合触媒としては、ベンゾイルパ
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
クミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピ
ルパーオキシジカルボネート、2,2−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)オクタン、メチルエチルケトンパーオキ
サイド、過酸化カリウム、過酸化水素などの有機および
無機過酸化物、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル
などのアゾ化合物等がある。過酸化物は還元剤と組合せ
て、レドックス系として使用することができる。たとえ
ば過酸化水素と第一鉄塩との組合せなどがある。
ーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ
クミルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサ
イド、t−ブチルパーオキシアセテート、ジイソプロピ
ルパーオキシジカルボネート、2,2−ビス(t−ブチ
ルパーオキシ)オクタン、メチルエチルケトンパーオキ
サイド、過酸化カリウム、過酸化水素などの有機および
無機過酸化物、α,α′−アゾビスイソブチロニトリル
などのアゾ化合物等がある。過酸化物は還元剤と組合せ
て、レドックス系として使用することができる。たとえ
ば過酸化水素と第一鉄塩との組合せなどがある。
【0025】これらのラジカル重合触媒はモノマーや重
合法の種類との関連において適当に選択され、一種又は
二種以上併用することもできる。ラジカルグラフト重合
反応の温度は、通常30℃〜350℃、好ましくは50
℃〜300℃、の範囲であり、重合時間は30秒〜50
時間、好ましくは1分〜24時間の範囲である。
合法の種類との関連において適当に選択され、一種又は
二種以上併用することもできる。ラジカルグラフト重合
反応の温度は、通常30℃〜350℃、好ましくは50
℃〜300℃、の範囲であり、重合時間は30秒〜50
時間、好ましくは1分〜24時間の範囲である。
【0026】また、ラジカル重合触媒の使用量は、不飽
和共重合体樹脂100重量部に対して0〜100重量
部、好ましくは0〜30重量部の範囲から適宜選択され
る。単量体の重合部の分子量調節が必要なときは、ラジ
カル重合で通常行われる分子量調節方法を用いることが
できる。例えば、重合温度、ラジカル重合触媒の添加
量、単量体の使用量、メルカプタン類、2,4−ジフェ
ニル−4−メチル−1−ペンテン等の分子量調節剤の添
加等によって目的を達成することができる。
和共重合体樹脂100重量部に対して0〜100重量
部、好ましくは0〜30重量部の範囲から適宜選択され
る。単量体の重合部の分子量調節が必要なときは、ラジ
カル重合で通常行われる分子量調節方法を用いることが
できる。例えば、重合温度、ラジカル重合触媒の添加
量、単量体の使用量、メルカプタン類、2,4−ジフェ
ニル−4−メチル−1−ペンテン等の分子量調節剤の添
加等によって目的を達成することができる。
【0027】グラフト変性共重合体におけるポリフルオ
ロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとビニル
ないしビニリデン単量体との共重合比は、ポリフルオロ
アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルの比率が減
ると、揆液性が低下するので重量比で1:0〜1:9が
好ましい。又、不飽和共重合体とポリフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリル酸エステルとの配合比は、ポリ
フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルの
比率が減ると、揆液性が低下するので重量比で1:20
〜20:1が好ましい。
ロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルとビニル
ないしビニリデン単量体との共重合比は、ポリフルオロ
アルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルの比率が減
ると、揆液性が低下するので重量比で1:0〜1:9が
好ましい。又、不飽和共重合体とポリフルオロアルキル
基含有(メタ)アクリル酸エステルとの配合比は、ポリ
フルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステルの
比率が減ると、揆液性が低下するので重量比で1:20
〜20:1が好ましい。
【0028】なお、グラフト共重合は、一般に「幹」重
合体の存在下に、「枝」重合体を与えるべき単量体を重
合させることに相当して、理想的な幹−枝構造の重合体
の外に、「枝」とならないこの単量体自身の重合体が副
生することがしばしば認められる。従って、本発明にお
いても「グラフト変性共重合体」はそのような副生物を
含んだ混合物を包含するものである。
合体の存在下に、「枝」重合体を与えるべき単量体を重
合させることに相当して、理想的な幹−枝構造の重合体
の外に、「枝」とならないこの単量体自身の重合体が副
生することがしばしば認められる。従って、本発明にお
いても「グラフト変性共重合体」はそのような副生物を
含んだ混合物を包含するものである。
【0029】3.樹脂組成物 本発明の樹脂組成物は、実質的に上記オレフィン系樹脂
(a)とグラフト変性共重合体(b)とから構成される
ものである。しかしながら、本発明の目的および効果を
逸脱しない限りにおいて、他の成分を配合することがで
きる。例えば、各種熱安定剤、充填剤はもとより、ポリ
テトラフルオロエチレン、顔料、分散剤、帯電防止剤な
どを添加してもよい。該組成物は、グラフト変性共重合
体(b)の使用量が少なくなると揆液性が低下し、多く
なると揆液性は飽和し、又経済的にも不利になるので、
オレフィン系樹脂(a)100重量部に対し、0.5〜
50重量部添加されるのが好ましく、特に好ましくは1
〜30重量部である。
(a)とグラフト変性共重合体(b)とから構成される
ものである。しかしながら、本発明の目的および効果を
逸脱しない限りにおいて、他の成分を配合することがで
きる。例えば、各種熱安定剤、充填剤はもとより、ポリ
テトラフルオロエチレン、顔料、分散剤、帯電防止剤な
どを添加してもよい。該組成物は、グラフト変性共重合
体(b)の使用量が少なくなると揆液性が低下し、多く
なると揆液性は飽和し、又経済的にも不利になるので、
オレフィン系樹脂(a)100重量部に対し、0.5〜
50重量部添加されるのが好ましく、特に好ましくは1
〜30重量部である。
【0030】本発明の樹脂組成物は、オレフィン系樹脂
(a)とグラフト変性共重合体(b)とを溶融混練する
ことにより製造することができるが、その際、任意の方
法を採用することができ、例えばロール、押出機等があ
る。小規模ではブラベンダープラストグラフ等がある。
(a)とグラフト変性共重合体(b)とを溶融混練する
ことにより製造することができるが、その際、任意の方
法を採用することができ、例えばロール、押出機等があ
る。小規模ではブラベンダープラストグラフ等がある。
【0031】
【発明の効果】本発明樹脂組成物は、水、アルコールの
みならず、アセトン、メチルエチルケトン等に対して
も、長期間揆液性を保つことが可能である。この要因と
しては、上記グラフト変性共重合体の幹部分である上記
不飽和共重合体が、オレフィン系樹脂(a)と相溶性を
有する為、強力なアンカー効果を発揮し、本来揆液性を
発する部分であるポリフルオロアルキル基含有(メタ)
アクリル酸エステル(共)重合体部を、オレフィン系樹
脂(a)に強固に固定することが可能となった為である
と考えられる。
みならず、アセトン、メチルエチルケトン等に対して
も、長期間揆液性を保つことが可能である。この要因と
しては、上記グラフト変性共重合体の幹部分である上記
不飽和共重合体が、オレフィン系樹脂(a)と相溶性を
有する為、強力なアンカー効果を発揮し、本来揆液性を
発する部分であるポリフルオロアルキル基含有(メタ)
アクリル酸エステル(共)重合体部を、オレフィン系樹
脂(a)に強固に固定することが可能となった為である
と考えられる。
【0032】
【実施例】次に、実施例により、本発明をさらに詳細に
説明する。グラフト変性共重合体Aの合成 セパラブルフラスコ内に、プロピレンとジビニルベンゼ
ンとの不飽和共重合体樹脂部(ジビニルベンゼン含量
0.54重量%)100重量部と、パーフルオロオクチ
ルエチルメタクリレート20重量部、スチレン20重量
部、t−ブチルパーオキシベンゾエート2重量部、トル
エン1000重量部を供給し、120℃で6時間反応を
行った。得られた反応物を大量の冷メタノールに注いで
重合体を析出させ、濾別洗浄し、続いて減圧乾燥させる
ことにより、グラフト変性共重合体Aを得た。
説明する。グラフト変性共重合体Aの合成 セパラブルフラスコ内に、プロピレンとジビニルベンゼ
ンとの不飽和共重合体樹脂部(ジビニルベンゼン含量
0.54重量%)100重量部と、パーフルオロオクチ
ルエチルメタクリレート20重量部、スチレン20重量
部、t−ブチルパーオキシベンゾエート2重量部、トル
エン1000重量部を供給し、120℃で6時間反応を
行った。得られた反応物を大量の冷メタノールに注いで
重合体を析出させ、濾別洗浄し、続いて減圧乾燥させる
ことにより、グラフト変性共重合体Aを得た。
【0033】グラフト変性共重合体Bの合成 不飽和共重合体樹脂として、プロピレンとジビニルベン
ゼンとの共重合体(ジビニルベンゼン含量0.69重量
%)、ラジカル重合開始剤として、α,α′−アゾビス
イソブチロニトリルを使用する以外は、上記共重合体A
と同様の方法にて反応を実施し、共重合体Bを得た。
ゼンとの共重合体(ジビニルベンゼン含量0.69重量
%)、ラジカル重合開始剤として、α,α′−アゾビス
イソブチロニトリルを使用する以外は、上記共重合体A
と同様の方法にて反応を実施し、共重合体Bを得た。
【0034】グラフト変性共重合体Cの合成 上記共重合体Aの合成において、不飽和共重合体樹脂の
かわりに、プロピレンホモ重合体(FMR3.5g/1
0分)を使用する他は、上記共重合体Aの製法と同様に
反応を行ない共重合体Cを得た。
かわりに、プロピレンホモ重合体(FMR3.5g/1
0分)を使用する他は、上記共重合体Aの製法と同様に
反応を行ない共重合体Cを得た。
【0035】実施例1 ポリプロピレン(三菱油化社製:MA4)100重量部
と、上記共重合体A10重量部をブラベンダープラスト
グラフを用いて230℃60rpmで5分間溶融混練し
て樹脂組成物を得た。これを190℃、圧力100kg
/cm2 にて5分間プレスして、100×100×1m
mのシートを成形した。
と、上記共重合体A10重量部をブラベンダープラスト
グラフを用いて230℃60rpmで5分間溶融混練し
て樹脂組成物を得た。これを190℃、圧力100kg
/cm2 にて5分間プレスして、100×100×1m
mのシートを成形した。
【0036】実施例2 実施例1において、共重合体Aのかわりに共重合体Bを
使用した以外は、実施例1と同じ方法にてシートを作製
した。
使用した以外は、実施例1と同じ方法にてシートを作製
した。
【0037】実施例3 ポリエチレン(三菱油化社製:YK30) 100重量
部、上記共重合体A10重量部をブラベンダープラスト
グラフを用いて、180℃、60rpmで5分間溶融混
練して樹脂組成物を得た。ついでこれを160℃、圧力
100kg/cm2 にて5分間プレスして、100×1
00×1mmのシートを成形した。
部、上記共重合体A10重量部をブラベンダープラスト
グラフを用いて、180℃、60rpmで5分間溶融混
練して樹脂組成物を得た。ついでこれを160℃、圧力
100kg/cm2 にて5分間プレスして、100×1
00×1mmのシートを成形した。
【0038】実施例4 実施例3において、共重合体Aのかわりに共重合体Bを
使用した以外は、実施例3と同じ方法にてシートを作製
した。
使用した以外は、実施例3と同じ方法にてシートを作製
した。
【0039】比較例1 実施例1において、共重合体Aのかわりに共重合体C
2部を使用する以外は、実施例1と同じ方法にてシート
を作製した。 〔評価試験例〕上記実施例1〜4および比較例1で得ら
れたシートを用いて、イオン交換水にて接触角を測定し
た。更に持続性評価として、23℃アセトンに1〜24
時間浸漬、79.5℃メチルエチルケトンに1時間浸漬
した後、イオン交換水にて接触角を測定した。この結果
を表−1に示す。
2部を使用する以外は、実施例1と同じ方法にてシート
を作製した。 〔評価試験例〕上記実施例1〜4および比較例1で得ら
れたシートを用いて、イオン交換水にて接触角を測定し
た。更に持続性評価として、23℃アセトンに1〜24
時間浸漬、79.5℃メチルエチルケトンに1時間浸漬
した後、イオン交換水にて接触角を測定した。この結果
を表−1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】表1の結果から明らかなように、不飽和共
重合体を幹ポリマーとして使用した場合(実施例1〜
4)は、アセトン等で浸漬処理しても接触角は若干低
下、即ち揆水性は若干低下するのみであるが、プロピレ
ンホモ重合体(比較例1)を幹ポリマーとして使用した
場合は、アセトン等の浸漬により、接触角はかなり低
下、即ち揆水性はかなり低下していることがわかる。
重合体を幹ポリマーとして使用した場合(実施例1〜
4)は、アセトン等で浸漬処理しても接触角は若干低
下、即ち揆水性は若干低下するのみであるが、プロピレ
ンホモ重合体(比較例1)を幹ポリマーとして使用した
場合は、アセトン等の浸漬により、接触角はかなり低
下、即ち揆水性はかなり低下していることがわかる。
【0042】これは不飽和共重合体樹脂の場合は、該樹
脂中の不飽和部とポリフルオロアルキル基含有(メタ)
アクリル酸エステル重合体部がグラフト反応により強固
に固定されている為、ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル重合体の良溶媒であるアセト
ン、メチルエチルケトンで処理しても、ソート表面から
ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル重合体が遊離しにくく、従って揆水性が低下しにくく
なっているものと考えられる。
脂中の不飽和部とポリフルオロアルキル基含有(メタ)
アクリル酸エステル重合体部がグラフト反応により強固
に固定されている為、ポリフルオロアルキル基含有(メ
タ)アクリル酸エステル重合体の良溶媒であるアセト
ン、メチルエチルケトンで処理しても、ソート表面から
ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸エステ
ル重合体が遊離しにくく、従って揆水性が低下しにくく
なっているものと考えられる。
【0043】これに対しプロピレンホモ重合体の場合
は、プロピレンホモ重合体に一般的には不飽和部がない
ので、ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸
エステル重合体部とプロピレンホモ重合体とのグラフト
反応が起こりにくく、アセトン等で処理すると、シート
表面からポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル
酸エステル重合体が遊離しやすくなっている為、接触角
が低下、すなわち揆水性が低下するものと考えられる。
は、プロピレンホモ重合体に一般的には不飽和部がない
ので、ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル酸
エステル重合体部とプロピレンホモ重合体とのグラフト
反応が起こりにくく、アセトン等で処理すると、シート
表面からポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル
酸エステル重合体が遊離しやすくなっている為、接触角
が低下、すなわち揆水性が低下するものと考えられる。
Claims (1)
- 【請求項1】 オレフィン系樹脂(a)、および炭素数
2〜12のα−オレフィンの少なくとも一種と、下記一
般式(I): 【化1】 〔式中、R1 はHまたはCH3 ;R2 は炭素数が1〜6
の炭化水素基;nは0または1の整数を表わす。〕で表
されるジアルケニルベンゼンとからなる不飽和共重合体
樹脂を、ポリフルオロアルキル基含有(メタ)アクリル
酸エステル、又はポリフルオロアルキル基含有(メタ)
アクリル酸エステルとビニル或いはビニリデン単量体と
共にラジカル重合条件に付すことにより得られるグラフ
ト変性共重合体(b)を含有することを特徴とする揆液
性の優れた熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24873191A JPH0586231A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 揆液性の優れた熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24873191A JPH0586231A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 揆液性の優れた熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0586231A true JPH0586231A (ja) | 1993-04-06 |
Family
ID=17182517
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24873191A Pending JPH0586231A (ja) | 1991-09-27 | 1991-09-27 | 揆液性の優れた熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0586231A (ja) |
-
1991
- 1991-09-27 JP JP24873191A patent/JPH0586231A/ja active Pending
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