JPH0586136A - 低吸水性透明樹脂 - Google Patents

低吸水性透明樹脂

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JPH0586136A
JPH0586136A JP25114791A JP25114791A JPH0586136A JP H0586136 A JPH0586136 A JP H0586136A JP 25114791 A JP25114791 A JP 25114791A JP 25114791 A JP25114791 A JP 25114791A JP H0586136 A JPH0586136 A JP H0586136A
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JP
Japan
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acrylate
weight
transparent resin
parts
methacrylate
Prior art date
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Pending
Application number
JP25114791A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasunori Kawachi
保宣 川地
Tetsuya Sawano
哲哉 沢野
Shigeki Ogawa
繁樹 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低吸水性で、機械的強度に優れた透明樹脂を
提供する。 【構成】 特定割合のフェニルメタクリレート、ジシク
ロペンテニルアクリレート、フッ素化アルキルアクリレ
ート及び架橋剤を注型重合して得られる。 【効果】 低吸水性で機械的強度及び屈曲性に優れた透
明樹脂が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸水性が少なく、しか
も機械的強度および屈曲性に優れたアクリル系樹脂に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、光学式情報記録体用の透明樹脂と
してはポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、
ポリスチレンなどが知られている。これらのうちポリメ
チルメタクリレートは光学特性、機械的強度にバランス
のとれたものとなっており、各分野で広く用いられてい
るが、ポリカーボネートやポリスチレンに比べ吸水率が
大きいという欠点を有している。この吸水の程度は成形
品の形状によるが、吸水率1.5%を超えると成形品に
寸法変化やそりが生じたり白濁したりする。また、環境
変化により吸水、乾燥を繰り返すとクラックが生じる場
合もある。
【0003】一方、ポリスチレンは吸水率が非常に小さ
いが、複屈折が大きく、透明性の経時変化を生じ易いと
いう欠点がある。また、ポリカーボネートは吸水率が非
常に小さいが、複屈折率が大きく、透明性もやや劣るも
のである。
【0004】メチルメタクリレートを主成分とするアク
リル樹脂の低吸水化については、種々提案されている。
例えば特開昭58−5354号公報ではメチルメタクリ
レートとシクロヘキシルメタクリレートの共重合体、特
開昭60−115609号公報ではメチルメタクリレー
トとジシクロペンテニルメタクリレートの共重合体、特
開昭61−141716号公報ではメチルメタクリレー
トとフェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、イソボロニルメタクリレートなどとの共重合体が報
告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の共重合体は吸水性の低い透明樹脂を得ることはできる
が、機械的な特性として強制な曲げ応力に対する屈曲性
がなく割れやすいという欠点がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、低吸水性のみ
ならず機械的強度に優れた透明樹脂を提供しようとする
ものである。
【0007】即ち、本発明はフェニルメタクリレート5
〜70重量%、ジシクロペンテニルアクリレート10〜
85重量%およびフッ素化アルキルアクリレート5〜4
0重量%から成る単量体混合物100重量部に対して、
架橋剤として少なくとも2個のビニル基を有する多官能
(メタ)アクリレート1〜20重量部を添加された組成
物をラジカル重合開始剤の存在下に注型重合して得られ
る低吸水性透明樹脂である。
【0008】本発明の樹脂において、優れた低吸水性と
機械的特性を満足するための単量体混合物の組成割合は
フェニルメタクリレートが5〜70重量%、ジシクロペ
ンテニルアクリレートが10〜85重量%である。フェ
ニルメタクリレートの割合が上記の範囲外では機械的強
度の維持が難しくなり、またジシクロペンテニルアクリ
レートの割合が10重量%未満では透明性の点で好まし
くなく、85重量%を超えると機械的強度の維持が難し
くなる。
【0009】フッ素化アルキルアクリレートとしては、
2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,
2,3,3−テトラフルオロプロピルアクリレート、1
H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレー
ト、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシ
ルアクリレート、1H−ヘキサフルオロイソプロピルア
クリレート、パーフルオロ−t−ブチルアクリレート、
1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオクタアク
リレート、1H,1H,2H,2H−ヘンエイコサフロ
オロドデシルアクリレート、1H,1H,2H,2H−
ペンタコサフルオロテトラデシルアクリレート等が挙げ
られる。使用割合としては5〜40重量%である。5重
量%未満では屈曲性といった機械的特性の維持が難し
く、40重量%を越えると機械的強度の維持が難しくな
る。なお、図1に本発明によってカバーされる領域を3
角図によって示す。図中、斜線部の部分が領域である。
【0010】本発明においては、上記の単量体とさらに
これらと共重合可能な他の重合性不飽和単量体を、本発
明の効果を低減しない範囲で併用することができる。共
重合可能な他の重合性不飽和単量体としてはメチルメタ
クリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリ
レート、ブチルメタクリレート、ステアリルメタクリレ
ート等のアルキルメタクリレート、スチレン、α−メチ
ルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、t−ブ
チルスチレン等の芳香族ビニル化合物、N−メチルマレ
イミド、N−エチルマレイミド、N−ラウリルマレイミ
ド、N−フェニルマレイミド、N−メチルフェニルマレ
イミド、N−クロロフェニルマレイミド、N−メトキシ
フェニルマレイミド等のN−置換マレイミド等が挙げら
れる。
【0011】次に、本発明の架橋剤として用いられる少
なくとも2個以上の不飽和結合を有する多官能(メタ)
アクリレートの具体例としてはエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、テトラメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。架橋剤の使用量は単
量体混合物100重量部に対して1〜20重量部である
が、この範囲外では得られる共重合体の機械的強度が低
下する。
【0012】また、本発明に用いられるラジカル重合開
始剤としては、一般にメチルメタクリレートの重合に使
用されているラジカル重合開始剤が使用できる。具体的
には有機過酸化物系開始剤としてラウロイルパーオキサ
イド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキ
シピバレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエー
ト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエー
ト、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシ
ルパーオキシジカーボネート等が、またアゾビス系開始
剤としては2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、
2,2′−ジメチル−アゾビスイソブチレート、2,
2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチル
バレロニトリル)等が挙げられる。
【0013】本発明の透明樹脂の重合条件は特に限定さ
れるものではないが、通常、重合温度は50〜150℃
であり、重合温度を変えて多段階で重合することもでき
る。
【0014】注型重合において製造する場合、用いられ
る鋳型としては特に限定されるものではなく、例えば強
化ガラス、クロムメッキ板、ステンレス板等の板状体と
軟質塩化ビニル製ガスケットで構成した鋳型や同一方向
へ同一速度で走行する一対のエンドレスベルトの相対す
る面とその両側辺部において両エンドレスベルトと同一
速度で走行するガスケットとで構成される鋳型が挙げら
れる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、実施例中の物性の評価は下記の通り行っ
た。 全光線透過率および曇価 ASTM D1003に準じて行った。 引張強度 ASTM D638に準じて行った。 曲げ強度 ASTM D790に準じて行った。 吸水率 試片を80℃/0.1mmHg以下で48時間以上乾燥
して初期重量を測定し、次いで試片を40℃水中に30
日間放置した後の重量を測定し、JIS−K7209の
試験式(試片のもとの重さと吸水後の重さの増加分の比
から求める場合)のA法から求めた。
【0016】実施例1 フェニルメタクリレート70重量部、ジシクロペンテニ
ルアクリレート20重量部、2,2,2−トリフルオロ
エチルアクリレート10重量部を混合し、これにエチレ
ングリコールジメタクリレート10重量部を加えて攪拌
した。更に重合開始剤として2,2′−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.06重量部と2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル0.01重量部を添
加し、離型剤としてジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム0.1重量部を添加溶解した後、真空中で脱ガスして
揮発分を除去した。次に、大きさ30mm×30mmの
無機強化ガラス板、スチールクリップ、ポリ塩化ビニル
製ガスケットから作られたキャスト用セルに注型し、6
0℃水浴中で4時間、更に120℃の空気浴中で2時間
重合させ、厚さ3mmの板を得た。結果を表1に示す。
【0017】実施例2〜11 使用する単量体の組成を表1に示すように変更した以外
は実施例1と同様にして実験を行った。結果を表1に示
す。
【0018】比較例1 単量体としてフェニルメタクリレート100重量部を用
いた以外は実施例1と同様にして実験を行った。結果を
表1に示す。
【0019】比較例2〜8 使用する単量体の組成を表1に示すように変更した以外
は実施例1と同様にして実験を行った。結果を表1に示
す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の樹脂は吸水性が少なく、しかも
機械的強度及び屈曲性に優れたものであり、光カード、
光ディスク等の光学式情報記録用媒体やレンズ、プリズ
ム等の光学部品に使用でき、工業的な利用価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によってカバーされる領域を示す3角図
である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェニルメタクリレート5〜70重量
    %、ジシクロペンテニルアクリレート10〜80重量%
    およびフッ素化アルキルアクリレート5〜40重量%か
    ら成る単量体混合物100重量部に対して、架橋剤とし
    て少なくとも2個のビニル基を有する多官能(メタ)ア
    クリレート1〜20重量部を添加された組成物をラジカ
    ル重合開始剤の存在下に注型重合して得られる低吸水性
    透明樹脂。
JP25114791A 1991-09-30 1991-09-30 低吸水性透明樹脂 Pending JPH0586136A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009110453A1 (ja) 2008-03-04 2009-09-11 新日鐵化学株式会社 多官能ビニル芳香族共重合体、その製造方法及び樹脂組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009110453A1 (ja) 2008-03-04 2009-09-11 新日鐵化学株式会社 多官能ビニル芳香族共重合体、その製造方法及び樹脂組成物
KR20100127258A (ko) 2008-03-04 2010-12-03 신닛테츠가가쿠 가부시키가이샤 다관능 비닐 방향족 공중합체, 그 제조방법 및 수지 조성물

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