JPH0586040A - 2−アミノジチオチアゾール及び2−アミノトリチオチアゾールの製法 - Google Patents

2−アミノジチオチアゾール及び2−アミノトリチオチアゾールの製法

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JPH0586040A
JPH0586040A JP3264338A JP26433891A JPH0586040A JP H0586040 A JPH0586040 A JP H0586040A JP 3264338 A JP3264338 A JP 3264338A JP 26433891 A JP26433891 A JP 26433891A JP H0586040 A JPH0586040 A JP H0586040A
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Manfred J Bergfeld
ヨーゼフ ベルクフエルト マンフレート
Ludwig Eisenhuth
アイゼンフート ルートヴイツヒ
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Akzo NV
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Akzo NV
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07D277/02Heterocyclic compounds containing 1,3-thiazole or hydrogenated 1,3-thiazole rings not condensed with other rings
    • C07D277/20Heterocyclic compounds containing 1,3-thiazole or hydrogenated 1,3-thiazole rings not condensed with other rings having two or three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07D277/60Heterocyclic compounds containing 1,3-thiazole or hydrogenated 1,3-thiazole rings condensed with carbocyclic rings or ring systems
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    • C07D277/68Benzothiazoles with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached in position 2
    • C07D277/70Sulfur atoms
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    • C07D277/78Sulfur atoms attached to a second hetero atom to a second sulphur atom

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 2−メルカプトチアゾール(III)又はジチ
アゾリル−2,2′−ジスルフィド(IV)と飽和第2複
素環式アミン(V)及び硫黄との混合物を、不活性有機
溶剤を含む反応媒体中で酸化剤の存在において反応させ
ることにより2−(アミノジチオ)−チアゾール(式
(I)、n=2)及び2−(アミノトリチオ)−チアゾ
ール(式(I)、n=3)を製造するに当り、この反応
をアンモニア及び、銅、銅化合物又はCer−化合物を
含む触媒の存在で実施し、酸化剤としては分子酸素又は
この酸素を含むガスを使用する。 〔式中、R,Rは水素原子、ハロゲン原子、N
,OH,C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ等
であり、R′,R″はアミン窒素と一緒にモルホリンN
−メチルピペラジン等の飽和複素環を形成する。nは2
または3である〕 【効果】 加硫促進剤として有用な目的生成物を高収率
で、実際に副生成物を生じることなく、低廉かつ取扱い
の容易な酸化剤を用いて製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状第2アミン、2−
メルカプトチアゾール及び硫黄と酸化剤の存在において
不活性有機溶剤中で反応させることによって、2−(ア
ミノジチオ)−チアゾール及び2−(アミノトリチオ)
−チアゾールを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】2−アミノジチオチアゾールの群からな
る化合物の代表的なものは、加硫促進剤及び硫黄供与剤
として多量に使用される2−(4−モルホリノジチオ)
−ベンゾチアゾールである。2−(4−モルホリノジチ
オ)−ベンゾチアゾールを製造する方法は多数記載され
ている。これらの製法はそれぞれ使用した出発化合物に
基づき次のようにまとめることができる(カッコ内は公
知刊行物):モルホリンスルフィド及び2−メルカプト
ベンゾチアゾール又はジベンゾチアゾリル−2,2′−
ジスルフィドから(米国特許第4489754号明細
書)、2−メルカプトベンゾチアゾール又はジベンゾチ
アゾリル−2,2′−ジスルフィド、4−モルホリン及
び二塩化二硫黄から(米国特許第3070593号明細
書)、2−メルカプトベンゾチアゾール、4−モルホリ
ン、塩素及び二塩化二硫黄から(米国特許第29837
26号明細書)、2−メルカプトベンゾチアゾール又は
ジベンジチアゾリル−2,2′−ジスルフィド、4−モ
ルホリン、硫黄及び次亜塩素酸ナトリウムのような酸化
剤から(西ドイツ国特許出願公開第2238516号明
細書)、モルホリノベンゾチアゾール及び硫黄から(西
ドイツ国特許出願公開第1134677号明細書)、並
びにスルフェンアミド、4−モルホリン及び硫黄から
(米国特許第3969350号明細書)。これらの方法
のうち西ドイツ国特許出願公開第2238516号並び
に同第2164480号明細書及び米国特許第3281
418号明細書に記載されている、低廉で入手し易い原
料である2−メルカプトベンゾチアゾール、4−モルホ
リン及び硫黄から出発する方法が工業的に実施し得るも
のとして提供される。しかしこれらの3つの刊行物の内
容によれば、依然として価格的にさほど好ましくない酸
化剤、特にこれを水溶液として使用するため水に著しく
可溶性の酸化剤を化学量論的大過剰量で使用しなければ
ならない。例えばペルオクソ二硫酸−アンモニウム又は
−カルシウム、過酸化水素、過マンガン酸カリウム及
び、次亜塩素酸−ナトリウム又は−カルシウムを使用す
べきであり、あらゆる場合に次亜塩素酸ナトリウムが優
先される。これらの酸化剤の多くはこれを使用した場合
副生成物として無機塩(例えば有利な次亜塩素酸ナトリ
ウムの場合、下水を負荷するか又は分離除去する必要の
ある塩化ナトリウム)を形成するというマイナスの作用
を有する。更にこれらの方法では酸化剤のみではなく、
他の反応体をもまた化学量論的大過剰量で使用しなけれ
ばならない。
【0003】2−(4−モルホリノジチオ)−ベンゾチ
アゾールを2−メルカプトベンゾチアゾール、4−モル
ホリン、硫黄及び酸化剤から製造する方法をいかに経済
的に構成することができるかを示唆する記載は、先の西
ドイツ国特許出願公開第2238516号明細書になさ
れている。これによれば2−メルカプトベンゾチアゾー
ルは、2−メルカプトベンゾチアゾールの製造により生
じる状態で直ちに、すなわち水気を帯びた状態で使用さ
れ、従ってその乾燥工程は省略される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、2−
メルカプトチアゾール、第2環状アミン、硫黄及び酸化
剤から2−アミノジチオチアゾールを製造する方法を一
層経済的にまた僅かな下水負荷で構成すること、従って
従来使用されてきた酸化剤を価格的に一層好ましくまた
より容易に取扱うことのできる生成物によって代えるこ
とにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題は、一般式(I
II)の2−メルカプトチアゾール:
【0006】
【化6】
【0007】又は一般式(IV)のジチアゾリル−2,
2′−ジスルフィド:
【0008】
【化7】
【0009】[式中R1及びR2は同一又は異なっていて
よく、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒ
ドロキシル基又は場合によっては1箇所以上で置換され
ていてもよい有機基例えば炭素原子数1〜6のアルキル
基又はアルコキシル基若しくは炭素原子数6〜12のシ
クロアルキル基又はアリール基を表し、この場合これら
の置換基はそれぞれハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキ
シル基又は炭素原子数1〜5のアルキル又はアルコキシ
基であってよく、或いはR1及びR2は一緒に基(I
I):
【0010】
【化8】
【0011】(式中R3、R4、R5及びR6は同一又は異
なっていてよく、それぞれR1及びR2と同じものを表す
が、基(II)を形成することはない)を形成する]
と、一般式(V)の飽和第2複素環式アミン:
【0012】
【化9】
【0013】[式中R′及びR″はアミン窒素と一緒に
脂肪族性飽和複素環を形成し、これは少なくとも1個の
別のヘテロ原子を含んでいてもよく、その際複素環のベ
ースとしてピペラジンを有する場合にはそのもう1つの
窒素原子は同様に2−チアゾリルジチオ基又は2−チア
ゾリルトリチオ基を有していてもよい]と、硫黄とから
なる混合物を、不活性有機溶剤を含む反応媒体中で酸化
剤の存在において反応させることにより、一般式
(I):
【0014】
【化10】
【0015】[式中nは実際に2又は3であり、R1
2、R′、R″は前記のものを表す]で示される2−
(アミノジチオ)−チアゾール及び/又は2−(アミノ
トリチオ)−チアゾールを製造するに当り、前記の反応
をアンモニア及び、銅、銅化合物又はCer−化合物を
含む触媒の存在で実施しまた酸化剤が分子酸素又はこの
酸素を含むガスであることを特徴とする、2−アミノジ
チオチアゾール及び/又は2−アミノトリチオチアゾー
ルの製法によって解決される。
【0016】この新規方法で得ることのできる結果は、
非環式脂肪族アミンではなく、環状アミンでのみ達成で
き、環状アミンを有する相応する生成物は従来文献には
示されていない。他は本発明による方法条件と同じであ
るが硫黄を省略した場合(従ってメルカプトチアゾール
及び環状アミンのみを酸素の存在で反応させた場合)に
は、僅少量のシクロアミノモノチオチアゾールが得られ
るにすぎない(比較例V2)。この事実は西ドイツ国特
許出願公開第3325724号明細書に2−メルカプト
ベンゾチアゾール及びアミンから酸素の存在でアミノモ
ノチオチアゾール(ここでは「スルフェンアミド」と記
されている)を製造することが記載されていることか
ら、予想外であった。すなわち西ドイツ国特許出願公開
第3325724号明細書によれば、このモノチオチア
ゾールが中間体として生じることが予想された。この予
想に反することから、本発明方法では別の異なる反応機
構が存在すると考えられる。
【0017】一般式I、II、III及びIVの置換基
1〜R6は有利には、塩素原子、臭素原子、ヒドロキシ
ル基、ニトロ基、炭素原子数1〜4の直鎖又は分子鎖ア
ルキル基例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソ
プロピル基、ブチル基又はtert−ブチル基、炭素原
子数1〜4のアルコキシ基例えばメトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基又はブトキシ基、若しくはフェニル
基、トリル基、エチルフェニル基、ニトロフェニル基、
クロルフェニル基、ブロムフェニル基又はナフチル基で
ある。
【0018】本発明方法は、2−メルカプトチアゾール
又はジチアゾリル−2,2′−ジスルフィドの最も代表
的なものである。2−メルカプトベンゾチアゾール又は
ジベンゾチアゾリル−2,2′−ジスルフィドから、2
−(アミノジチオ)−チアゾール及び2−(アミノトリ
チオ)−チアゾ−ルを製造するのに特に適している。一
般式(I)の2−アミノジチオチアゾールを本発明によ
り製造するための出発物質として適した他の2−メルカ
プトチアゾールの例は次の各化合物である: 2−メルカプトチアゾール 2−メルカプト−4−メチルチアゾール 2−メルカプト−4−エチルチアゾール 2−メルカプト−4−n−プロピルチアゾール 2−メルカプト−4−n−ブチルチアゾール 2−メルカプト−4,5−ジメチルチアゾール 2−メルカプト−4,5−ジエチルチアゾール 2−メルカプト−4,5−ジ−n−プロピルチアゾール 2−メルカプト−4,5−ジ−n−ブチルチアゾール 2−メルカプト−4−フェニルチアゾール 2−メルカプト−4−フェニル−5−メチルチアゾ−ル 2−メルカプト−4−フェニル−5−クロク−チアゾー
ル 2−メルカプト−4−m−クロクフェニルチアゾール 2−メルカプト−4−p−ブロムフェニルチアゾール 2−メルカプト−4−m−ニトロフェニルチアゾール 2−メルカプト−4−メチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−メチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−メチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4,5−ジメチルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−フェニルベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−フェニルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−メトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−メトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−5,6−ジメトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−メトキシ−4−ニトロベンゾチア
ゾール 2−メルカプト−6−エトキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−4−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−7−クロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−クロル−6−メトキシベンゾチア
ゾール 2−メルカプト−5−クロル−4−ニトロベンゾチアゾ
ール 2−メルカプト−5−クロル−6−ニトロベンゾチアゾ
ール 2−メルカプト−4,5−ジクロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−4,7−ジクロルベンゾチアゾール 2−メルカプト−5−ニトロベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−ニトロベンゾチアゾール 2−メルカプト−6−ヒドロキシベンゾチアゾール 2−メルカプト−テトラヒドロベンゾチアゾール 2−メルカプト−ナフトチアゾール。
【0019】本発明方法における出発物質としての他の
ジチアゾリル−2,2′−ジスルフィドの例は次の各化
合物である: ビス−(6−メチルベンゾチアゾリル)−2,2′−ジ
スルフィド ビス−(4−メチルベンゾチアゾリル)−2,2′−ジ
スルフィド ビス−(4−メトキシベンゾチアゾリル)−2,2′−
ジスルフィド ビス−(6−エトキシベンゾチアゾリル)−2,2′−
ジスルフィド ビス−(6−クロルベンゾチアゾリル)−2,2′−ジ
スルフィド ビス−(5−クロル−4−ニトロベンゾチアゾリル)−
2,2′−ジスルフィド ビス−(3−クロル−6−ニトロベンゾチアゾリル)−
2,2′−ジスルフィド ビス−(6−ニトロベンゾチアゾリル)−2,2′−ジ
スルフィド ビス−(テトラヒドロベンゾチアゾリル)−2,2′−
ジスルフィド。
【0020】ジチアゾリル−2,2′−ジスルフィドの
反応には2−メルカプトチアゾールの反応に要する半分
の酸素量が必要とされるにすぎないことから、出発化合
物としてのジチアゾリル−2,2′−ジスルフィドは2
−メルカプトチアゾールに比べて、化学反応が極めて迅
速に進行するという利点を有する(実施例5)。
【0021】一般式(I)及び(V)の置換基R′及び
R″は本発明によればアミン窒素と一緒に、別のヘテロ
原子を更に少なくとも1個含んでいてもよい、飽和複素
環を形成し、この場合ヘテロ原子としては特に酸素原
子、硫黄原子及び窒素原子を考慮することができる。従
ってR′及びR″はポリメチレン橋又は、特に−O−、
−S−及び−NR−(R=H、CH3、C25、C
37、C49、CH2−CH2−OH)によって代えられ
たメチレン基を少なくとも1個有するポリメチレン橋を
形成する。1個のメチレン基が−NH−基に代えられて
いる場合、従って出発化合物としてピペラジンを使用す
る場合、式(I)における2−チアゾリルジチオ−又は
2−チアゾリルトリチオ−基で2箇所N,N′−置換さ
れた化合物を形成することもできるが、この場合相応す
る化学量論量、すなわち2倍量のメルカプトチアゾール
又はチアゾリル−2,2′−ジスルフィドを使用するこ
とが前提となる。複素環は5−,6−及び7−員環であ
ることが好ましく、1個又は数個の、有利には1個又は
2個の不活性置換基、例えば炭素原子数1〜4のアルキ
ル基、有利にはメチル基及びエチル基、又はアルキレン
基、有利にはトリメチレン基又はテトラメチレン基(こ
れらは複素環の2個の隣接する炭素原子で別の5−又は
6−員環を形成する)を有していてもよい。
【0022】本発明方法における出発化合物としての有
利な一般式(V)の第2複素環式アミンは非置換又は炭
素原子数1〜4のアルキル基で置換されたピロリジン、
ピラゾリジン、イミダゾリジン、オキサゾリジン、チア
ゾリジン及び特に有利にはピペリジン、ピペラジン、シ
クロヘキサメチレンイミン及びモルホリン、特に4−モ
ルホリンである。置換第2複素環式アミンの例は2−又
は4−メチルピペリジン、N−メチルピペラジン、2,
6−ジメチルモルホリン及び3,4−ジメチルモルホリ
ンである。
【0023】2−メルカプトチアゾール又はジチアゾリ
ル−2,2′−ジスルフィド、複素環式アミン及び硫黄
は、本発明方法においては化学量論的量で又は出発化合
物(V)は他の出発化合物に対して化学量論的量を僅か
に下回る量でか又は化学量論的量を100モル%まで上
回る量で使用することができる。有利には2−メルカプ
トチアゾール(出発化合物(III))1モル当り又は
ジチアゾリル−2,2′−ジスルフィド(出発化合物
(IV))1当量当り、出発化合物(V)を0.9〜2
モル、特に有利には0.9〜1.5モル使用する。場合
によっては反応条件によってまた使用した環状アミンと
の関連において0〜0.1モルの僅かなアミン過剰量で
良好な結果が得られる。例えば公知技術水準での方法で
慣用であるように、出発化合物(V)を化学量論的量を
かなり上回る量で使用することもできる。本発明におい
て「化学量論的量を上回る量」とは、正確な化学量論を
維持するのに必要な量を越える各反応体の量を意味す
る。
【0024】硫黄に関しては本発明では二通りの化学量
論的量から出発する。すなわちジチオチアゾールを製造
するには2−メルカプトベンゾチアゾール又はジチアゾ
リル−2,2′−ジスルフィド1当量当り硫黄1当量が
またトリチオチアゾールを製造するには硫黄2当量が必
要であり、1〜2当量間の硫黄量は相応してジチアゾー
ルとトリチアゾールの混合物を生じる。硫黄3当量では
相応するテトラチアゾール化合物は生じず、単にトリチ
オチアゾールと硫黄の混合物が得られるにすぎない。
【0025】酸化剤である「分子酸素」又は「分子酸素
を含むガス」の量は酸素圧又は酸素分圧によって決定さ
れる。これは本発明では有利には経済上及び安全技術上
の理由から最高106Paの過圧及び少なくとも104
aである。反応速度は酸素圧が上昇するにつれて早くな
る。
【0026】触媒として本発明方法では金属銅、銅化合
物又はCer−化合物をそれぞれアンモニアの存在で使
用する。金属銅は銅粉末として使用するのが有利であ
る。銅化合物としてはすべての1価又は2価の無機、有
機、単又は錯銅塩を挙げることができる。適当な1価の
銅塩の例は塩化銅(I)、臭化銅(I)及び沃化銅
(I)、これらのハロゲン化銅(I)の一酸化炭素との
付加化合物、銅(I)錯塩例えばアルカリクロロ銅酸
塩、シアン化銅(I)のアンミン錯塩例えばカリウム−
トリシアノ銅(I)酸塩のようなシアノ銅酸塩、チオシ
アン酸銅(I)との複塩、酢酸銅(I)、亜硫酸銅
(I)及び、硫化銅(I)とアルカリ多硫化物とからな
る錯複硫化物である。適当な銅(II)塩の例は塩化銅
(II)、臭化銅(II)、硫化銅(II)、硫酸銅
(II)、硝酸銅(II)、亜硝酸銅(II)、チオシ
アン酸銅(II)、シアン化銅(II)、カルボン酸の
銅(II)塩例えば酢酸銅(II)並びに銅(II)塩
のアンミン錯塩である。酸化銅(I)も触媒として極め
て良好に適している。Cer−化合物としてはすべての
3価及び4価のCer−化合物、例えば硝酸Cer(I
II)が使用可能である。
【0027】触媒として好ましいのは銅粉末、塩化銅
(I)、酢酸銅(II)、硫酸銅(II)、オレイン酸
銅(II)、アセチルアセトナト銅(II)、硫化銅
(II)又は酸化銅(I)並びに硝酸Cer(III)
である。
【0028】もちろん上記触媒の数種からなる混合物も
使用可能である。
【0029】触媒の必要量はメルカプトチアゾール1モ
ル当り又はチアゾリル−2,2′−ジスルフィド1当量
当り0.01〜10mモルの範囲であるのが有利であ
る。これよりも少ない量の触媒を使用することもできる
が、その場合には反応時間は長くなることを覚悟しなけ
ればならない。これより多い触媒量は経済上の理由から
また反応生成物が不純化する可能性があることから、も
はや好ましくない。
【0030】触媒系の成分としてアンモニアが存在する
ことは重要である。なぜならアンモニアが存在しない場
合には実際に反応は生じないからである(比較例V
1)。本発明で使用すべきアンモニアの量は広範囲内で
変えることができる。反応混合物の重量に対して0.2
重量%にすぎないアンモニア量ですでに有用な効果が認
められる。アンモニア量は25重量%を越えるべきでは
ない。反応混合物の重量に対してアンモニアを1〜15
重量%の量で使用することが特に有利である。アンモニ
ア量が多い場合反応速度は特に高いが、収率は僅かなが
ら減少する。
【0031】反応媒体の選択は本発明方法にとって極め
て重要であり、特に反応すべき複素環式アミンの性質と
関連する。水と混合可能の不活性有機溶剤例えばジメチ
ルホルムアミドのようなアミド、N−メチルピロリド
ン、アセトニトリルのようなニトリル、グリコールアル
キルエーテルのようなエーテル、有利には低級アルコー
ル、これらの溶剤の混合物又は、これらの溶剤と水との
混合物が極めて有用である。低級アルコールとしては炭
素原子数1〜6の直鎖、分枝鎖又は環式アルコールが有
利である。溶剤/水−混合物を使用する場合、水の量は
反応媒体の全重量に対して50重量%までであることが
好ましい。それというのも水の量がこれよりも多い場合
には、収率が低下するからである。
【0032】個々の場合に、例えば複素環式アミンとア
ルコール又はアルコール/水との混合可溶性が僅少な場
合又は触媒可溶性を高めるためには、反応混合物に別
の、特に水と混合可能の溶剤を加えることが有利であ
る。しかし一般には付加的な溶剤なしに加工することが
好ましい。
【0033】反応温度も本方法では重要である。この温
度は本発明の場合0〜100℃の範囲内にある。この範
囲以下では反応速度が経済的にもはや好ましくなく、ま
たこの範囲以上ではその選択性は著しく減少する。本発
明方法は20〜80℃で実施するのが特に有利である。
【0034】本発明方法は、酸素又は酸素含有ガスを、
第2複素環式アミン、硫黄、メルカプトチアゾール又は
ジチアゾリル−2,2′−ジスルフィド、金属触媒、ア
ンモニア及び反応媒体からなる反応混合物に作用させる
か又はこの反応混合物に導入するか又は貫流させること
によって容易に実施することができる。
【0035】メルカプトチアゾール又はジチアゾリル−
2,2′−ジスルフィド及び/又は第2複素環式アミン
並びに硫黄は反応中に反応混合物に供給することもでき
る。
【0036】この場合反応時間は処理条件及び反応体に
よって著しく影響され、数時間であるか、好ましい条件
下にあっては数分間であるにすぎない。
【0037】多くの場合所望の最終生成物はすでに反応
中に又は反応終了時の冷却により固体として反応混合物
から生じ、濾別することができる。他の場合生成物は水
で希釈するか、又は反応混合物を蒸発濃縮することによ
って得られる。液状生成物は蒸留又は抽出処理によって
純粋な形で得られる。
【0038】本発明方法を工業的に実施する場合には、
母液を循環して導くことが有利である。
【0039】最終生成物を濾別した後2−メルカプトチ
アゾール又はジチアゾリル−2,2′−ジスルフィドの
母液並びに複素環式アミンの母液及び硫黄を再生し、直
接また実際に任意にしばしば再使用することができる
が、この場合その選択性及び収率がマイナスの影響を受
けることはない。従ってこの方法は特に連続作業法に適
している。
【0040】本発明による方法は、特に加硫促進剤とし
て工業的に重要な2−(4−モルホリノジチオ)−ベン
ゾチアゾールの経済的製造に関する本質的規準を満た
す。すなわち公知の技術水準に比べて一層容易に入手及
び取扱い可能の廉価な酸化剤を用いて、容易に入手可能
の出発物質の実際に化学量論的量で高変換率及び極めて
高い選択性で処理することができる。更に本発明方法で
は反応式に相応して副生成物は生じず、従って例えば下
水を負荷しまた費用の嵩む除染処理を必要とし並びに循
環して処理することを阻止する恐れのある無機化合物
(例えば酸化剤として次亜塩素酸塩又は過硫酸塩を使用
した場合の塩化物又は硫酸塩)を生じる公知技術水準法
とは異なる。
【0041】高い選択性は、生成物収率が十分に変換率
に相応すること、従ってまた副生成物の発生による材料
損失は極めて僅かなことを意味する。方法条件に応じて
母液はなお未反応のメルカプトチアゾール並びに多くの
場合ジチアゾリルジスルフィドを含む。両化合物は本発
明方法の出発化合物であることから、この処理に新たに
供給することができる。
【0042】本発明方法で付加的な精製処理なしに得ら
れる生成物は特に高い純度によって特徴づけられる。純
度98%及び更にはそれ以上の生成物が得られ、2−
(4−モルホリノジチオ)−ベンゾチアゾールに関して
は128〜131℃の範囲の融点が認められる。先に引
用した刊行物西ドイツ国特許出願公開第2238516
号明細書による生成物は最も好ましい場合でも125〜
127℃で融解し、他の場合にはこれを著しく下回る温
度で融解する(上記明細書第7頁の表参照)ことから、
この点に関しても本発明方法は公知技術水準を凌駕す
る。市販の2−(4−モルホリノジチオ)−ベンゾチア
ゾールは123〜135℃の範囲内で融解し、専門文献
には極めて純粋な2−(モルホリノジチオ)−ベンゾチ
アゾールに対して132〜134℃の融点を指示してい
る。西ドイツ国特許出願公開第2238516号明細書
による生成物の低融点との関連において、その第7頁の
表に示された最高98%という純度値は過度に高い値が
記載されていると考えられる。いかなる純度測定法によ
ってこの値を得たかについての記載はこの文献に欠けて
いるが、この値が遊離の硫黄及び2,2′−ジベンゾチ
アゾリルジスルフィドをも一緒に含めての急速測定法に
よって得られたものであることは明らかである。これに
対し本発明で得られた生成物に対する純度値は、上記の
各不純物が混入されるのを確実に排除する測定法から得
られたものである(J.G.Lichtyによる滴定
法、例1参照)。
【0043】本発明方法は水の存在でも実施し得ること
から、出発物質としての2−メルカプトベンゾチアゾー
ルは、2−メルカプトベンゾチアゾールの製造工程から
得られる水で湿った状態で直ちに供給することができ
る。
【0044】
【実施例】本発明を次の各実施例により更に詳述する。
【0045】例1 加熱用液体を循環させるための二重壁、温度計、圧力測
定装置及び撹拌装置を備えた加圧反応装置に、2−メル
カプトベンゾチアゾール23.9g(143mモル)、
4−モルホリン13.0g(149mモル)、硫黄4.
6g(143mモル)、酢酸銅(II)0.1mモル、
アンモニア10.7g及びメタノール150gを配置し
た。反応混合物を30℃に加熱し、激しく撹拌し、酸素
3バールを供給する。直ちに酸素を吸収したことを示
す。すなわち清澄な溶液が生じ、次いで明るいベージュ
色の固体が沈殿する。5時間後反応を終了させる。沈殿
を濾別し、洗浄し、乾燥する。
【0046】こうしてその分析データ(元素分析、I
R、1HNMR、質量分析)において2−(4−モルホ
リノジチオ)−ベンゾチアゾールと一致する生成物3
5.4gが得られる。純度は99.5%(J.G.Li
chtyによる滴定法、“J.Applied Che
m.”、2.16.(1963))、融点は128〜1
30℃である。母液はなお生成物3.1gを含み、この
生成物は例えば母液を約30gに濃縮することによって
沈殿させ、濾別することができる。これにより2−(4
−モルホリノジチオ)−ベンジチアゾールの全収量は3
8.5g(理論値の94.8%)である。
【0047】例2 例1におけると同様に、しかし酸素圧4.105Paで
処理し、溶剤としてメタノール120g及び水30gか
らなる混合物を使用する。反応時間は220分である。
モルホリノジチオベンゾチアゾールの全収量は、純度9
9.0%で36.5g(理論値の87.5%)である
(融点129〜131℃、MBT−変換率87.8
%)。
【0048】例3 例2におけると同様に、しかし4−モルホリン19.5
g(215mモル)で処理する。反応時間は115分で
ある。モルホリノジチオベンゾチアゾールの全収量は、
純度97.4%で36.1g(理論値の88.9%)で
ある(MBT−変換率89.6%)。
【0049】例4 例2におけると同様に、しかし反応温度50℃で処理
し、溶剤としてメタノール75g及び水75gからなる
混合物を使用する。反応時間は90分である。メルカプ
トベンゾチアゾールの変換率は90%であり、モルホリ
ノジチオベンゾチアゾールの収率は理論値の85.1%
である(融点128〜131℃)。
【0050】例5 例2におけると同様に、しかし反応温度50℃で処理
し、2−メルカプトベンゾチアゾールの代りに2,2′
−ジベンゾチアゾリルジスルフィド71.5mモルを使
用する。反応時間は41分である。メルカプトベンゾチ
アゾールの収率は純度98.0%で理論値の85.2%
である(融点128〜130℃)。
【0051】例6 例2におけると同様に、しかし反応温度60℃で処理
し、溶剤としてイソプロパノール150gを使用する。
130分の反応時間後モルホリノジチオベンゾチアゾー
ルの収率は理論値の88.8%である(融点129〜1
31℃、MBT−変換率92.4%)。
【0052】比較例1(V1) 例1におけると同様に、しかしアンモニアを加えること
なく処理する。
【0053】6時間後実際に酸素は吸収されない。反応
混合物を濾過した際硫黄3.75gが無変化状態で回収
される。母液は不変のメルカプトベンゾチアゾールを含
む。
【0054】比較例2(V2) 例6におけると同様に、しかし硫黄を加えることなく処
理する。酸素吸収は極めて緩慢に行われる。3.5時間
の反応時間後モルホリノチオベンゾチアゾールが理論値
の37.4%の収率で得られるにすぎない。この例は本
発明方法が新たな反応原理に基づくものであり、メルカ
プトベンゾチアゾールとモルホリンとが酸化結合し、次
いでこうして生じたスルフェンアミドが硫黄と反応する
ことによりジスルフィドを生じるとは解説し得ないこと
を示すものである。
【0055】例7 メルカプトベンゾチアゾール23.9g(143mモ
ル)、N−メチルピペラジン215g(215mモ
ル)、硫黄4.6g(143mモル)、酢酸銅(II)
0.1mモル及びアンモニア10gを水75g及びメタ
ノール75g中で酸素(3.105Pa)を用いて例1
に記載したようにして反応させる。反応温度は40℃で
あり、反応時間は3.5時間である。
【0056】生じた明るいベージュ色の固体を濾別し、
洗浄し、乾燥する。これは分析データ(融点108〜1
10℃、元素分析、1HNMR、IR)によればN−メ
チル−ピペラジル−ジチオベンゾチアゾールと同一であ
る。収量は35.7g(理論値の83.8%)である。
母液はなお未反応のMBT9.9%及びジベンゾチアゾ
リルジスルフィド4.4%を含む。
【0057】例8 メルカプトベンゾチアゾール143mモル、ピペリジン
149mモル、硫黄143mモル、酢酸銅(II)0.
1mモル及び25%アンモニア水溶液40gをメタノー
ル120g中で酸素(4.105Pa)を用いて例1に
記載したようにして反応させる。反応温度は52℃であ
り、反応時間は118分である。室温に冷却した後固体
を濾別し、洗浄し、乾燥する。その際清澄な固体37.
4gが得られ、これはその分析データ(IR、元素分
析、融点83℃)においてピペリジノジチオベンゾチア
ゾールに相当する。収量は36.4g(理論値の92.
7%、MBT−変換率96.1%)である。
【0058】例9 MBT143mモル、ヘキサメチレンイミン149mモ
ル、硫黄143mモル、酢酸銅(II)0.5mモル及
びアンモニア10gをメタノール150g中で25℃で
酸素(3.105Pa)を用いて例1に記載したように
して反応させる。反応時間は150分である。生じた沈
殿を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥する。その際元
素分析、1HNMR、IR及び融点(65〜66℃)に
よって検出されたヘキサメチレンイミノジチオベンゾチ
アゾール(ベージュ色の固体)36.9g(理論値の9
0.5%)が得られる。
【0059】例10〜13 メルカプトベンゾチアゾール143mモル、モルホリン
149mモル、硫黄143mモル及び25%アンモニア
水溶液40gをメタノール120g中で種々の触媒0.
5mモルの存在において、例1に示した方法で温度50
℃で酸素(4.105Pa)を用いて反応させる。その
都度の触媒、反応時間及び生成物収率は次表から読み取
ることができる: 例 触 媒 反応時間(分) 収率(理論値の%) MBT−変換率(%) 10 CuCl 25 81.3 84.1 11 Cu2O 11 83.0 87.4 12 Cu(粉末) 24 86.4 90.8 13 Ce(NO3)3 121 80.8 84.7 例14 例2におけると同様に、しかし酢酸銅(II)0.05
mモルを用いて温度50℃で処理する。反応時間は13
8分であり、生成物収率は理論値の82.3%(融点1
30〜132℃、MBT−変換率84.1%)である。
【0060】例15及び16 例2におけると同様に、しかしアンモニア(例15)2
1.4g及びアンモニア5.4g(例16)を用いて温
度50℃で処理する。更に例16では酢酸銅(II)を
0.1mモルではなく、0.2mモル使用する。反応時
間は50分(例15)及び4時間(例16)であり、生
成物の収率は理論値の81.4%(MBT−変換率8
4.5%、例15)及び理論値の86.6%(MBT−
変換率87.1%、例16)である。
【0061】例17 例16におけると同様に、しかし酢酸銅(II)0.5
mモルを用いて酸素分圧0.6・105Paで処理す
る。反応時間は124分であり、生成物の収率は理論値
の85.1%である(融点128〜130℃、MBT−
変換率87.2%)。
【0062】例18 メルカプトベンゾチアゾール71.5mモル、モルホリ
ン74.5mモル、硫黄71.5mモル、酢酸銅(I
I)0.25mモル、25%アンモニア水溶液20gを
メタノール60g中で、例1に記載したようにして温度
50℃で酸化させるが、酸素含有ガスとして空気を使用
する(圧:5.10Pa)。161分の反応時間後モル
ホリノジチオベンゾチアゾールが理論値の84.5%の
収率で得られる。
【0063】例19 メルカプトベンゾチアゾール143mモル、モルホリン
149mモル、硫黄286mモル(9.2g)、酸化銅
(I)0.1mモル及び25%アンモニア水溶液40g
をメタノール120g中で例1に記載したようにして酸
素圧4.105Paで反応させる。反応温度は52℃で
ありまた反応時間は43分である。生じた明るいベージ
ュ色の沈殿を濾別し、洗浄し、乾燥する。そのIR−ス
ペクトル、元素分析並びにアルコールへの完全な可溶性
により、得られた生成物にはモルホリノトリチオベンゾ
チアゾールの構造が認められる。生成物は123〜12
6℃で融解しまた純度98.5%を有する(Licht
yの滴定法)。収量は40.84g(理論値の90.2
%)である。
【0064】例20 例1におけると同様に、しかし4−モルホリン12.5
g(143mモル)及びアンモニア10gを使用して処
理する。反応時間は5時間である。モルホリノジチオベ
ンゾチアゾールの収量は純度99.5%で37.6g
(理論値の92.4%)である(融点128〜130
℃)。2−メルカプトベンゾチアゾールの変換率は94
%である。その他に母液はなおジベンゾチアジルジスル
フィド0.3gを含み、これは中間生成物と見做すこと
ができる。
【0065】例21 例20におけると同様に、しかし4−モルホリンを化学
量論的量を下回る量(11.3g、130mモル)で使
用して処理する。5.5時間の反応時間後モルホリノジ
チオベンゾチアゾール33.3gが得られ、これは理論
値の90.1%の収率に相当する(純度99.3%、融
点128〜130℃、生成物はメタノールに完全に可溶
性である)。2−メルカプトベンゾチアゾールの変換率
は95.6%である。その他に母液はなお中間生成物で
あるジベンゾチアジルジスルフィド3gを含む。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 27/25 31/04 C07D 277/76 7019−4C // C07B 61/00 300 C08K 5/47 KDS 7167−4J (72)発明者 ルートヴイツヒ アイゼンフート ドイツ連邦共和国 オーベルンブルク ラ ウターホーフシユトラーセ 44

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(III)の2−メルカプトチア
    ゾール: 【化1】 又は一般式(IV)のジチアゾリル−2,2′−ジスル
    フィド: 【化2】 [式中R1及びR2は同一又は異なっていてよく、それぞ
    れ水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基
    又は場合によっては1箇所以上で置換されていてもよい
    有機基例えば炭素原子数1〜6のアルキル基又はアルコ
    キシル基若しくは炭素原子数6〜12のシクロアルキル
    基又はアリール基を表し、この場合これらの置換基はそ
    れぞれハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基又は炭
    素原子数1〜5のアルキル又はアルコキシ基であってよ
    く、或いはR1及びR2は一緒に基(II): 【化3】 (式中R3、R4、R5及びR6は同一又は異なっていてよ
    く、それぞれR1及びR2と同じものを表すが、基(I
    I)を形成することはない)を形成する]と、一般式
    (V)の飽和第2複素環式アミン: 【化4】 [式中R′及びR″はアミン窒素と一緒に脂肪族性飽和
    複素環を形成し、これは少なくとも1個の別のヘテロ原
    子を含んでいてもよく、その際複素環のベースとしてピ
    ペラジンを有する場合にはそのもう1つの窒素原子は同
    様に2−チアゾリルジチオ基又は2−チアゾリルトリチ
    オ基を有していてもよい]と、硫黄とからなる混合物
    を、不活性有機溶剤を含む反応媒体中で酸化剤の存在に
    おいて反応させることにより、一般式(I): 【化5】 [式中nは実際に2又は3であり、R1、R2、R′、
    R″は前記のものを表す]で示される2−アミノジチオ
    チアゾール及び/又は2−アミノトリチオチアゾールを
    製造するに当り、前記の反応をアンモニア及び、銅、銅
    化合物又はCer−化合物を含む触媒の存在で実施し、
    酸化剤が分子酸素又はこの酸素を含むガスであることを
    特徴とする、2−アミノジチオチアゾール及び/又は2
    −アミノトリチオチアゾールの製法。
  2. 【請求項2】 置換基R1及びR2が一般式(II)の基
    を形成し及び/又は置換基R1〜R6が塩素原子、臭素原
    子、ヒドロキシル基、ニトロ基、炭素原子数1〜4の直
    鎖又は分子鎖アルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキ
    シ基、若しくはフェニル基、トリル基、エチルフェニル
    基、ニトロフェニル基、クロルフェニル基、ブロムフェ
    ニル基又はナフチル基である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 一般式(V)の第2複素環式アミンが非
    置換又は炭素原子数1〜4のアルキル基で置換されたピ
    ロリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、オキサゾリ
    ジン、チアゾリジン、シクロヘキサメチレンイミン及び
    特に有利には非置換又は置換ピペリジン、ピペラジン及
    び4−モルホリンである、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 出発化合物(III)1モル当り又は出
    発化合物(IV)1当量当り、出発化合物(V)を0.
    9〜2モル使用する、請求項1から3までのいずれか1
    項記載の方法。
  5. 【請求項5】 触媒として銅粉末、塩化銅(I)、酢酸
    銅(II)、硫酸銅(II)、オレイン酸銅(II)、
    アセチルアセトナト銅(II)、硫化銅(II)、酸化
    銅(I)及び/又は硝酸Cer(III)を使用する、
    請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 アンモニアを、反応混合物の重量に対し
    て0.2〜25重量%の量で使用する、請求項1から5
    までのいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 分散媒として不活性の、水と混合可能の
    有機溶剤又は水とのその混合物を使用する、請求項1か
    ら6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 反応媒体が炭素原子数1〜6の飽和アル
    コール又はこの溶剤と水との混合物からなる、請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 反応を0〜100℃の範囲内の温度で実
    施する、請求項1から8までのいずれか1項記載の方
    法。
JP3264338A 1990-10-15 1991-10-14 2−アミノジチオチアゾール及び2−アミノトリチオチアゾールの製法 Pending JPH0586040A (ja)

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