JPH058592A - 毛筆プロツタの駆動制御方法 - Google Patents

毛筆プロツタの駆動制御方法

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JPH058592A
JPH058592A JP18553491A JP18553491A JPH058592A JP H058592 A JPH058592 A JP H058592A JP 18553491 A JP18553491 A JP 18553491A JP 18553491 A JP18553491 A JP 18553491A JP H058592 A JPH058592 A JP H058592A
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JP18553491A
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Kiyoshi Wakaizumi
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Janome Corp
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Janome Sewing Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】紙厚、装置の部品の寸法精度、組み付け誤差
等によるZ方向の寸法的誤差に起因する毛筆と描字用紙
との距離の誤差である紙面高さ誤差を補正して良好な描
字品質の得られる毛筆プロツタの制御方法。 【構成】描字用紙の描字範囲内の複数点の紙面高さを紙
面高さ検出手段で測定し、この測定データに基づいて補
正曲線を算出し、この補正曲線に基づいて各描字位置の
補正データを算出し、この補正データで描字データを補
正しつつ描字する。 【効果】非常に精度の高い補正が行われ、いかなる描字
用紙上にも文字太さのバラツキのない良好な品質の毛筆
文字が描ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は描字用紙上に字を描かせ
るプロツタに係り、特に筆記具として毛筆を理容し、毛
筆と描字用紙とを水平の前後左右及び垂直の上下、すな
わち、X−Y−Zの3方向に相対的に連続駆動制御を
し、連続的に筆圧が変化した毛筆文字を描字用紙上に描
かせる毛筆プロツタのZ方向の駆動制御方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来のプロツタの筆記具の駆動制御は、
描字用紙に対して水平の前後左右、すなわちX−Y方向
は連続的に行われていたが、垂直の上下、すなわちZ方
向は、筆記具先端を描字用紙面に当接させる印字位置と
描字用紙面から離れた退避位置との2位置間を往復する
2位置制御で行われていた。
【0003】このような機構のプロツタにおいて、筆記
具として毛筆を用い描字用紙に毛筆文字を描かせようと
しても、描字用紙に対する毛筆の筆圧は一定であるの
で、筆圧が連続的に変化するいわゆる毛筆文字を描かせ
ることはできなかった。このため、描字用紙に対して毛
筆をZ方向にも連続的に駆動制御し、筆圧の連続的な変
化により文字太さが連続的に変化した毛筆文字を描かせ
る、いわゆる毛筆プロツタが開発された。
【0004】毛筆プロツタは、前記したように、描字用
紙に対する毛筆の筆圧によって文字太さが定まるので、
所定通りの文字を均一に描かせるには、X−Y方向も勿
論であるが、特にZ方向は正確な駆動制御が行われるよ
うな構成とする必要があり、10mm角程度の文字で
0.1mm程度の変化でも描字される文字の太さにバラ
ツキが出る。
【0005】このため,Z方向の機構の寸法精度や描字
用紙を載置する基台の平面度を高め、さらに、描字用紙
を基台面に真空吸着して描字用紙の基台面からの浮きを
防ぐ等、種々のZ方向の筆圧の変動要因を取り除く対策
が講じられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、Z方向
の筆圧を変化させる要因には描字用紙の厚さの変化まで
含まれ、いかに対策を採っても総ての要因を取り除くこ
とは不可能であり、さらに、Z機構を構成する部品の寸
法精度を上げたり描字用紙の真空吸着を行うと、多くの
費用が掛かる。
【0007】本発明は、前記したような従来技術の欠点
を解消するため、部品の寸法精度を高めたり、特殊な装
置を付設したりして、特別に装置の費用を高めることな
く、容易に筆圧のバラツキを押えて良好な描字の行える
Z方向の駆動制御方法を提供することを目的に創案され
たものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、描字
用紙に毛筆を対向して配備し、描字用紙と毛筆とを相対
的に水平のX−Y及び垂直のZの3方向に記憶手段に記
憶された描字データに基づいて連続的に駆動制御し描字
用紙上に連続的に筆圧の変化した毛筆文字を描かせる毛
筆プロツタにおいて、前記記憶手段に記憶されたZ方向
の描字データが、紙面高さ検出手段により描字範囲内の
複数点の紙面高さを測定し、この測定された複数の紙面
高さデータに基づき補正曲線算出手段により補正曲線を
算出し、この算出された補正曲線に基づき補正テータ算
出手段により補正データを算出し、この算出された補正
データに基づいて補正されることを特徴とする毛筆プロ
ツタの駆動制御方法である。
【0009】
【発明の作用】本発明は以上のように構成され、描字に
際してのZ方向の制御は、毛筆と描字用紙面との距離の
バラツキを描字範囲内の複数点で紙面高さを測定して求
めた補正曲線に基づく補正データによって各描字位置の
Z方向の描字デ−タを補正し行われる。
【0010】このため、Z方向の機構の寸法精度上のバ
ラツキ、描字用紙の基台面からの浮き、描字用紙の厚さ
のバラツキ等の筆圧の変動要因が存在しても、各描字位
置の描字データが毛筆と描字用紙面との距離に応じて補
正されているので所定の筆圧で良好な品質での描字が各
描字位置ともできる。
【0011】また、補正データの算出が描字に先立つて
の一回の測定で行われるので、各文字の描字に際してそ
の描字箇所で個々に測定して補正データを求める場合よ
りも描字速度が早く、しかも複数点の測定値から算出し
た補正曲線から各描字位置の補正データが算出されてい
るので各描字位置で個々に測定した場合とほぼ同等の高
い精度での補正ができる。
【0012】さらに、紙面高さの測定は、描字前に行わ
れるので接触式、非接触式いずれの測定方法でも可能で
あり、このため測定には、描字用紙面に対して上下動自
在の測定子とこの測定子の検出センサーとから構成され
る極めて簡便で安価な接触式の装置を利用できる。
【0013】
【実施例】本発明の基本的構成を図1の基本ブロツク図
に示す。
【0014】Aは描字データ選択手段であり、描字する
文字、文字の大きさ、描字用紙の種類、レイアウト等の
各種描字条件を描字に先だって入力する手段であり、B
は描字制御手段で、描字に関する一切の制御をする手段
である。
【0015】Cは紙面高さ検出手段であり、描字データ
選択手段Aから描字条件が入力されると、描字制御手段
Bの制御によって所定の複数の測定位置に順次動き、各
測定位置における毛筆と描字用紙面との距離すなわち紙
面高さを接触式或は非接触式で検出する手段である。
【0016】Dは補正曲線算出手段であり、紙面高さ検
出手段Cで検出された複数の紙面高さデータに基づいて
補正曲線を算出する手段で、Eは補正データ算出手段で
あり、補正曲線算出手段Dで算出された補正曲線に基づ
いて各描字位置のZ方向の描字データに対する紙面高さ
のバラツキを補正するための補正データを算出する。
【0017】Fは描字データ記憶手段であり、各文字に
対するX,Y,Z3方向の描字のための各種制御データ
を記憶する手段であり、Gは駆動制御手段で、描字制御
手段Bの制御データに基づいて毛筆Jを保持した毛筆保
持手段Iを装着した駆動装置Hの駆動を制御する手段で
ある。
【0018】以上のように基本的に構成される本発明の
装置においては、描字データ選択手段Aで描字条件が入
力されると、描字データ記憶手段Fから描字条件に対応
する描字データが描字制御手段Bに送られ、この描字制
御手段Bの制御によってまず紙面高さ検出手段Cにより
描字用紙の描字領域内の所定の複数の測定点における紙
面高さが検出される。
【0019】次いで、紙面高さ検出手段Cで検出された
複数の紙面高さデータに基づいて補正曲線検出手段Dに
よる補正曲線の算出と、この算出された補正曲線に基づ
く補正データ算出手段Eによる各描字位置におけるZ方
向の描字データに対する補正値が算出され描字制御手段
Bに送られ。
【0020】したがって、描字制御手段Bからは、駆動
制御手段Gに対して紙面高さのバラツキを補正したZ方
向の描字データが送られ、この補正データに基づいて毛
筆Jを保持した毛筆保持手段Iを装置する駆動装置Hの
Z方向の駆動が制御される。
【0021】前記したような基本的構成をさらに具体的
にした構成を図2のブロツク図に示す。
【0022】1が、描字する文字、描字用紙、レイアウ
ト等の各種描字条件を入力する描字データ選択手段Aと
してのキー入力、2が、描字制御手段B、補正曲線算出
手段D、補正データ算出手段Eとしての制御装置であ
る。
【0023】制御装置2は、データの入力を行う入力ポ
ート3、演算処理を行うCPU4、予め処理内容や処理
手順等のプログラムが記憶されいいるプログラムROM
5、処理実行のため一時的にデータを格納しておくRA
M6、データの出力を行う出力ポート7等より構成され
ている。
【0024】8は、描字する文字のデータを記憶する描
字データ記憶手段FとしてのROM或はFDのような描
字データ記憶手段である。
【0025】9は、紙押え用ソレノイド駆動回路で、描
字の際に制御装置2の制御により紙押え用ソレノイド1
0を作動させ、紙押え11のラツチを解除し下降させ、
描字位置の紙押えをする回路である。
【0026】12は、測定子用ソレノイド駆動回路で、
描字の際に制御装置2の制御により測定子用ソレノイド
13を作動させて測定子14をラツチを解除し下降さ
せ、先端が描字用紙32の表面に接触した状態とする回
路である。
【0027】測定子14の先端が描字用紙32の表面に
接触した状態でこの測定子14のZ方向位置が、測定子
14に固着した遮蔽板16とZキヤリツジ30に固着し
たホトインタラプタ素子17とより成る紙面高さ検出手
段Cとしての紙面センサー15で検出され、この検出デ
ータが補正曲線算出手段Dとしての制御装置2に送られ
る。
【0028】18は駆動制御手段GとしてのXパルスモ
ータ駆動回路で、この回路からの信号によりXパルスモ
ータ19を介して駆動装置HとしてのX駆動装置20が
駆動され、本実施例ではX方向として描字用紙32の送
りが行われ、21はXセンサーで、X方向の初期位置は
このXセンサー21で設定される。
【0029】22は、Yパルスモータ駆動回路であり、
この回路からの信号により、Yキヤリツジ25のY方向
の駆動をYパルスモータ23及びY駆動装置24を介し
て行い、26はY方向の初期位置を設定するためのYセ
ンサーである。
【0030】27はZパルスモータ駆動回路で、Zパル
スモータ28、Z駆動装置29及びZキヤリツジ30か
ら成り、Yキヤリツジ25に装着されるZ機構の,毛筆
Iとしての毛筆33を保持する毛筆保持手段Iとしての
Zキヤリツジ30のZ方向の駆動を行う。
【0031】したがつて、本実施例の装置では、Zキヤ
リツジ30に保持された毛筆33が制御装置2からの描
字データに基づいてY及びZ方向に連続的に駆動制御さ
れるとともに、描字用紙32が制御装置2からの描字デ
ータに基づきX方向に連続的に駆動制御され、描字用紙
32上に毛筆文字が描かれる。
【0032】以上のように構成される装置の具体的な構
成を以下に説明する。
【0033】図3は装置の外観斜視図で、34はカバ
ー、35は描字条件を入力するためのキーボード、36
は選択された文字等を表示するための表示装置、37は
描字用紙の供給を手差しとしたりカツトシートフイーダ
としたりする切り換えや、紙送りローラを紙送り状態と
したり解放状態とする切り換えを行う切換ツマミであ
る。
【0034】次ぎに、この装置のカバー34を取り除い
た斜視図である図4によりこの内部構造を説明する。
【0035】40が互いに平行なYガイド軸38,39
に摺動自在に装着されたYキヤリツジであり、41がこ
のYキヤリツジ40をY方向に駆動するYパルスモータ
である。
【0036】42はYキヤリツジ40に上下動自在に装
着されたZキヤリツジで、このZキヤリツジ42に毛筆
43が保持され、44がこのZキヤリツジ42を駆動す
るZパルスモータである。
【0037】45はYガイド軸39に回動自在に装着さ
れた紙押えで、紙押え用ソレノイドの作用で描字用紙面
上方の退避位置に保持されたり、これを保持するための
ラツチがかいほうされて下方に回動して紙押えをしたり
する。
【0038】46はZキヤリツジ42に上下動自在に保
持された測定子で、測定子用のソレノイドの作用で描字
用紙面上方の退避位置に保持されZキヤリツジ42とと
もに上下動したり、これを保持するためのラツチが解放
され描字用紙面上に自由落下し紙面高さの検出をしたり
する。
【0039】なお、47は測定子46の上端に固着され
た文字太さ調整ツマミで、このツマミ47の回動により
測定子46のZキヤリツジ42とのZ方向の位置関係を
調節し文字太さを変える。
【0040】48は、紙送りガイド軸49に所定間隔で
回動自在に嵌合された2個の紙送り用のピンチローラで
あり、この紙送り用ピンチローラ48は、Xパルスモー
タ50により回動される紙送り用グリツドローラに従動
し、X方向の紙送りを行う。
【0041】52は紙排出ガイド軸53に回動自在に嵌
合された紙排出用ピンチローラであり、この紙排出用ピ
ンチローラ52は、Xパルスモータ50により回動され
る紙排出用グリツドローラに従動し、描字終了後の描字
用紙の排出を行う。
【0042】54は紙送りガイド軸49と紙排出ガイド
軸53に摺動自在に嵌合された紙送りガイドで、基台上
に固着された紙送りガイド55とで紙幅に合わせてX方
向の紙送りのガイドを行うと共に、この紙送りガイド5
4の位置を検知素子により検知することにより描字用紙
の縦幅を検知できる。
【0043】56及び57は描字用紙の横幅検知穴
で、、紙送りに際して検知穴56で横幅の一端を検知
し、検知穴67で他の一端を検知し、描字用紙の横幅を
検知できる。
【0044】以上のように、描字用紙の縦及び横幅を自
動的に検知することにより、描字用紙のサイズに合わせ
て描字文字の大きさ、文字間隔等を自動的に定める自動
レイアウトが可能となる。
【0045】切換ツマミ37わ回動すると、ピンチロー
ラ48及び52の当接するグリツドローラに対する押圧
力が解放され、紙送りガイド54及びピンチローラ4
8,52の摺動が自在となるので、描字用紙の縦幅に合
わせた位置調節が可能となる。
【0046】また切換ツマミ37わ回動すると、Xパル
スモータ50の駆動力の伝達を、手差しによる紙送り機
構と図示しないカツトシートフイーダによる紙送り機構
とに切り換えできる。
【0047】次ぎに接触式の紙面高さ検知機構の詳細を
説明する。
【0048】図5はZ機構が初期位置状態にある場合の
左側断面図であり、60は紙押え45をラツチするため
のソレノイドであり、このソレノイド60がONすると
先端に係合爪62を持つレバー61が時計方向に回動
し、係合爪62と紙押え45に突設した軸63との係合
が解除され、紙押え45は、時計方向に回動し、Zキヤ
リツジ42に設けた支持板64支えられたじようたいと
なる。
【0049】このため、紙押え45は、Zキヤリツジ4
2の下降によつて共に下降し、紙送り用のピンチローラ
48とグリツドローラ51とによりX方向に送られる描
字用紙65の表面に当接して紙押えをする。
【0050】58及び59は紙検知素子で、図4の横幅
検知穴56及び57の下方に配備されていて、この紙検
知素子58及び59から発つせられた光を横幅検知穴5
6および57を通してX方向に駆動される描字用紙65
に反射させて受光し、この受光する反射光の有無によつ
て横幅を検知する。
【0051】¨測定子46にはカム68が固着され、カ
ム68の下方には遮蔽板68を持つ遮蔽体67が、測定
子46に固着されたリング70との間に装着されたばね
69の付勢力によつてカム68に当接させて上下動自在
に嵌合している。
【0052】したがつて、遮蔽体67は測定子46の上
端に固着したツマミ47の回動しZキヤリツジ42に対
するZ方向の位置関係を上下させることができ、これに
より文字太さを調節する。
【0053】72はZキヤリツジ42に固着された遮蔽
板68を介して発光素子と受光素子とが対向したホトイ
ンタラプタであり、73は、測定子46をラツチするた
め先端に遮蔽体67との係合爪74を持つソレノイドで
あり、このソレノイド73のONにより係合が解かれ
る。
【0054】76は、Yキヤリツジ40に立設したZキ
ヤリツジ42に固着した支持板で、遮蔽体67をソレノ
イド73のONにより係合爪74との係合が解かれた状
態で支持してZキヤリツジ42とともに測定子46を上
下動させる。
【0055】また、測定子46のリング70とYキヤリ
ツジ40の測定子46が嵌挿される水平フレームとの間
にはばね71が装着されていて、測定子46が描字用紙
65に接触した際に紙面に掛かる荷重を毛筆書きの際の
筆圧に近い7g以下にしている。
【0056】次ぎに本発明の紙面高さ補正について図6
〜図8にZキヤリツジ42が各種の状態にあるときの装
置の正面図、及び図9及び10に紙高さの補正のフロー
チヤートに基づいて説明するが、その前に紙面高さ補正
の基本的な考え方について説明する。
【0057】本実施例では描字の際の制御は、X方向は
描字用紙の動きで行われ、Y及びZ方向が毛筆の動きで
行われているのでX方向の動きのZ方向への影響は無視
でき、Y方向のみが装置を構成する部品の精度、組み付
け誤差等により影響を与えるのでZ方向の補正値Zhは
次式のようなY座標の関数となるものと考えられる。
【式1】
【0058】このような考えに基づいて種々検討した結
果、描字範囲の上端、下端及び中点の3点を通る2次曲
線、
【式2】 で十分補正が可能なことが解ったので、Y座標の3点の
紙面高さを測定しこの測定値から補正曲線を求めること
にした。
【0059】なお、本実施例とは異なり、毛筆がX,
Y,Zの3方向に動く場合は3次元の曲面、
【式3】 を求め描字面の全体的な補正値を求めるか、前記したと
同様にX或はYの2次曲線を求めて行或は列単位の補正
値を求める。
【0060】紙面高さの補正は前記したように本実施例
ではY座標の3点の紙面高さを測定子46で測定して行
われるので、描字の開始に先立つて次のような紙面高さ
の測定動作が行われる。
【0061】第1ステツプでZキヤリツジ42が初期位
置にあるかどうかをZセンサーの検知により判断し、Z
センサーが遮蔽されていないで初期位置に達していない
間は、第2ステツプでZキヤリツジ42をZパルスモー
タ44の駆動によつて1パルスずつ上昇させる。
【0062】Zキヤリツジ42が図6に示すように初期
位置に設定されると、第3ステツプで測定回数を計数す
るカウンタを0に設定する。
【0063】次ぎに第4ステタツプとして、測定子46
をXモータ50による描字用紙65の駆動とYパルスモ
ータ41によるYキヤリツジ40の駆動によつて第1の
測定点に移動する。
【0063】第5ステツプでは、紙押え用及び測定子用
のソレノイド60および73をONして係合爪62及び
74を引き込み、紙押え45の軸63との係合及び測定
子46の遮蔽体67との係合を解くため第6ステツプと
してZキヤリツジ42を200ステツプ下方に下げる。
【0064】第7ステツプでは、Zキヤリツジ42の下
降が終わった後に節電のためにソレノイド60及び73
をOFFする。
【0065】この状態で、測定子46は遮蔽体67が支
持板76に、紙押え45も軸63が図5で説明した支持
板64に支持され、Zキヤリツジ42とともに上下動す
るようになる。
【0066】第8ステツプでカウンタを0にした後、第
9ステツプとしてZキヤリツジ42をZパルスモータ4
4での駆動によつて1ステツプづつ下げる。この下げた
パルス数を第10ステツプとして計数する。
【0067】前記したようにしてZキヤリツジ42を下
がっていく際に、紙押え45及び測定子46も同時に下
がって行き、描字用紙65には、まず紙押え45接触
し、続いて測定子46が接触するようになる。
【0068】このZキヤリツジの下降に際して、第11
ステツプの紙面センサーの検知として、ホトインタラプ
タ72が測定子46の遮蔽板68による遮蔽が解除され
るかどうかを検知しており、この遮蔽が解除されるまで
Zキヤリツジが下げられて、図7に示すような毛筆43
の先端が描字用紙65より所定距離上がった描字の基準
となる筆上げ位置となる。
【0069】筆上げ状態では毛筆43の先端と描字用紙
65との距離を一定に保たれるので、描字用紙65の紙
面高さが高い場合には測定子46の遮蔽板68の位置も
高くなる。
【0070】したがつて、前記したようにZキヤリツジ
42を筆上げ状態まで下降させる際に、遮蔽板68によ
るホトインタラプタ72の遮蔽が解除されるまでの下降
ステツプ数は、紙面高さが高くなつたステツプ数分だけ
少なくなり、カウンタの計数値Znが補正値となる。
【0071】以上のようにして第一測定点の補正値が求
められたら第12ステツプとしてZキヤリツジ42を初
期位置まで上昇させ、第13ステツプとして測定が一回
終わったことをカウンタに計数する。
【0072】測定位置を変えて、第4ステツプから第1
3ステツプまでの補正値の測定を繰り返し、第14ステ
ツプで所定回数(本実施例は3箇所の測定であるので3
回)の測定が終わったかどうかを確認する。
【0073】以上のようにして測定子46による紙面高
さの測定が終わったなら、図2における制御装置2にお
いて、第15ステツプとしての補正曲線の算出が行われ
る。
【0074】補正曲線が求められた後、図8に示すよう
に、測定子46を描字に支障がないように描字用紙65
から離し、補正曲線に基づいて各描字文字ごとに補正を
行いつつ一行分の描字を行う動作が第16ステツプ以降
に示されている。
【0075】第16ステツプで毛筆43を描字位置にま
ず移動し、第17ステツプで描字文字が行の先頭文字で
あるかどうかを確認し先頭文字から描字を開始するよう
にする。
【0076】第18ステツプとして紙押えソレノイド6
0をONした後第19ステツプとしてZキヤリツジ42
を200ステツプ下降させ、紙押え45の軸63との係
合を解き、その後だい20ステツプとして紙押えソレノ
イド60を節電のためにOFFする。
【0077】第12ステツプとして先頭文字であるので
前の文字の補正値Joを0とした後、第15ステツプで
算出した補正曲線から第22ステツプとして描字位置の
補正値Jを算出する。
【0078】第23ステツプとしてZキヤリツジ42を
下方へ補正値Jステツプ下降させ、先に説明した毛筆4
3の先端が描字用紙65から所定距離だけ離れた描字開
始位置にあるとともに、紙押え45も描字用紙65に接
触した状態となった筆上げ状態とした後、第24ステツ
プとして描字を行う。
【0079】一文字の描字が終了したなら、第25ステ
ツプとして、補正値Jを次の文字の描字のための前の描
字文字の補正値とするためJoに代入する。
【0080】第26ステツプとして、行の最後の文字の
描字が終わったかどうかを確認し、最後の文字でない場
合には第28ステツプで描字を終了させるかどうかを確
認し、描字を終了させない場合には第16ステツプに戻
って次ぎの文字の描字の動作を行う。
【0081】なお、第2文字目からの描字に際しては、
毛筆43の先端を描字用紙65に対して筆上げ位置に位
置させるようZキヤリツジ42を移動させる移動量は、
Zキヤリツジ42を描字終了後初期位置に戻してないの
で、描字位置の補正値Jから前の文字の描字の際の補正
値Joを差し引いた量で良い。
【0082】以上はZ方向の描字を補正値分だけ筆上げ
位置への移動に際して補正するプログラムを示したが、
制御装置2での演算によって描字データそのものを補正
してしまうといったように他にも種々の補正方法が考え
られ、また、補正曲線は3点の測定からの2次曲線でな
く測定点を増やしてスプライン曲線等としても良い。
【0083】図11及び図12は描字する行の補正を測
定子46によって本発明のように3点測定する状態と参
考例として1点測定する状態を示す斜視図であり、この
測定値を基に補正した場合の補正のずれが図13に示さ
れている。
【0084】図13から明らかなように、実線aで示す
本発明の3点補正での2次曲線に基づく補正の場合は総
ての描字位置において殆ど補正のずれは0であり、これ
に対して、点線bで示す参考例の1点補正の場合は描字
位置によって大きな補正のずれが生じていることが解
る。
【0085】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成及び作用の
ものであり、極めて構造が簡単で安価な装置によって紙
面高さを補正し、太さにバラツキの出ない良好な品質の
毛筆文字が描字できるようになる。
【0086】これにより従来は膨らみを持っているため
に良好な描字が難しかった封筒のょうな描字用紙を含
め、あらゆる描字用紙に良好な描字のできる毛筆プロツ
タが安価に提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 基本ブロツク図、
【図2】 ブロツク図、
【図3】 外観斜視図、
【図4】 全体機構図、
【図5】 部分機構図、
【図6】 部分機構図、
【図7】 部分機構図、
【図8】 部分機構図、
【図9】 フローチヤート、
【図10】 フローチヤート、
【図11】 紙面高さ測定実施例、
【図12】 紙面高さ測定参考例、
【図13】 紙面高さ測定結果。
【符号の説明】
A, 描字データ選択手段 B, 描字制御手段 C, 紙面高さ検出手段 D, 補正曲線算出手段 E, 補正データ算出手段 F, 描字データ記憶手段

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】描字用紙に毛筆を対向して配備し、描字用
    紙と毛筆とを相対的に水平のX−Y及び垂直のZの3方
    向に記憶手段に記憶された描字データに基づいて連続的
    に駆動制御し描字用紙上に連続的に筆圧の変化した毛筆
    文字を描かせる毛筆プロツタにおいて、前記記憶手段に
    記憶されたZ方向の描字データが、紙面高さ検出手段に
    より描字範囲内の複数点の紙面高さを測定し、この測定
    された複数の紙面高さデータに基づき補正曲線算出手段
    により補正曲線を算出し、この算出された補正曲線に基
    づき補正テータ算出手段により補正データを算出し、こ
    の算出された補正データに基づいて補正されることを特
    徴とする毛筆プロツタの駆動制御方法。
JP18553491A 1991-06-28 1991-06-28 毛筆プロツタの駆動制御方法 Pending JPH058592A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100220403B1 (ko) * 1997-03-25 1999-09-15 박성원 각질 투과 증가제를 기제성분으로 함유하는 항진균성 손.발톱 와니스

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100220403B1 (ko) * 1997-03-25 1999-09-15 박성원 각질 투과 증가제를 기제성분으로 함유하는 항진균성 손.발톱 와니스

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