JPH0585203B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、圧ろ器のダイヤフラムろ板であつ
て、周知形式で複数の構成部分を有しており、構
成部分間に少くとも１つ、多くの場合２つのフレ
キシブルなゴムダイヤフラム若しくはプラスチツ
クダイヤフラムが締め込まれる形式のものに関す
る。ダイヤフラムは片側に節、溝若しくは類似の
ものを備えていて、ろ布で覆われている。複数の
このようなフレームは使用するために平らな面で
互いに接触して圧ろ器内に組み込まれ互いに圧着
される。このような圧力によつて個々のろ板セツ
トが互いにシールされる。ろ板はろ過しようとす
る材料の供給路のための単数若しくは複数の開
口、並びにろ過液の排出のための開口を備えてい
る。さらに、圧力媒体、例えば加圧空気、加圧水
若しくは類似のもののための供給路が設けてあ
り、圧力媒体が１つのろ板セツトに配属されたそ
れぞれ２つのダイヤフラム間の室に導かれ、これ
によつてそれぞれ反対側にもたらされたろ過しよ
うとする材料が圧力にさらされ、完全にろ過液と
ケークに分離される。

複数の構成部分から成る前記形式のダイヤフラ
ムろ板はDE−OS 1960821号公報により公知であ
る。ダイヤフラムろ板はろ布若しはダイヤフラム
の洗浄若しくは交換のために個別の部分に容易に
分解される。しかしながら、ダイヤフラムろ板は
容易に分解されることに基づき故障しやすく、こ
のことは圧ろ器内に組み込まれたダイヤフラムと
板がろ板セツトを十分に緊締する前に圧力媒体で
負荷されると顕著に表れる。さらに、ダイヤフラ
ムろ板の使用に際し個々の構成部分の膨張及び収
縮が異なる度合いで生じ、ダイヤフラムの交換に
際し若しくは再組み立てに際し構成部分間の適合
が困難になる。

さらに実開昭62−62810号公報により、１つの
ダイヤフラム保持プレート及び該ダイヤフラム保
持プレートの両側に配置された２つのダイヤフラ
ムから成るダイヤフラムろ板が公知である。この
場合、ダイヤフラム保持プレートが縁部範囲にほ
ぼ方形の溝を有しており、該溝内にダイヤフラム
の、ダイヤフラム保持プレートに向いた側に対応
して形成された突起部がシール作用を伴つて嵌合
している。ダイヤフラム保持プレートへのダイヤ
フラムの固定のために、さらにダイヤフラム保持
プレートが複数の袋穴を有しており、該袋穴内に
ダイヤフラムの対応する突起部が差し込まれてい
る。ダイヤフラムの突起部が、該突起部自体の開
口内に嵌着されたほぼ球形の弾性的な固定部材に
よつてダイヤフラム保持プレートの袋穴内に固定
されている。この場合、ダイヤフラムろ板は、ダ
イヤフラムの外側に付加的に配置されるカバープ
レートを取り付けられるようにはなつておらず、
ダイヤフラム保持プレートへのダイヤフラムの固
定が比較的煩雑で時間を必要とし、それというの
は固定部材がダイヤフラムの突起部の開口に個別
に差し込まれねばならないからである。

本発明の課題は、ダイヤフラムをカバーフレー
ムによつてダイヤフラム保持フレーム若しくはダ
イヤフラム保持プレートに取り付ける形式のダイ
ヤフラムろ板の個々の構成部分を互いに構造的に
簡単に結合し、かつ互いにシールするようにし
て、圧ろ器内でのダイアフラムろ板の緊締の不十
分な場合に、ダイアフラムろ板とダイアフラム保
持フレーム若しくはダイヤフラム保持プレートと
の間に供給された圧力媒体の自動的な圧力低下を
生ぜしめるようにすることである。

本発明は、圧ろ器のダイヤフラムろ板であつ
て、ダイヤフラム保持フレーム若しくはダイヤフ
ラム保持プレート、ダイヤフラム保持フレーム若
しくはダイヤフラム保持プレートに取り付けられ
た少くとも１つのダイヤフラムを有しており、ダ
イヤフラムにカバーフレームが配属されており、
ダイヤフラム及びカバーフレームから成るコンビ
ネーシヨンユニツトにろ布が配属されており、各
ダイヤフラムの縁部が横断面で見て燕尾形に形成
され、燕尾形の部分で以てダイヤフラム保持フレ
ーム若しくはダイヤフラム保持プレートの相応す
る燕尾形の切欠き内に係合しており、ダイヤフラ
ム保持フレーム若しくはダイヤフラム保持プレー
トのフレーム部分並びにカバーフレームが一緒に
ダイヤフラムろ板のフレームセツトを形成してお
り、このフレームセツトの角隅部に濁液供給路及
びろ過液排出路を形成するための貫通口が設けら
れている形式のものから出発する。

前記課題を解決するために本発明の構成では、
ダイヤフラムの縁部が燕尾形に形成された部分に
条溝を有しており、カバーフレームが条溝と相対
する箇所に突起を有しており、この突起が組み立
てられた状態で条溝に係合している。

本発明の前記構成によつて形成された簡単なス
ナツプ閉鎖は利点として、一方ではダイヤフラム
若しくは場合によつてはろ布をダイヤフラム保持
フレーム若しくはダイヤフラム保持プレートに確
実に結合して、かつ他方ではダイヤフラムろ板セ
ツト及びダイヤフラムセツトがまだ緩くしか圧着
されていない場合に自動的な排気弁若しくは放圧
弁として役立つ。

自動的な排気若しくは自動的な圧力降下を行う
ための構成をさらに改善するために、ダイヤフラ
ム保持フレームに通路を設けてあり、通路が圧力
媒体室と外気とを接続しかつフレーム部分の燕尾
形の切欠きを介して延びている。さらに有利な構
成では、切欠きの底部がダイヤフラム保持フレー
ムの方向へ軽く深くなつている。

本発明に基づくダイヤフラムろ板は容易に個別
に分解され、かつ再び組み合わされる。これは特
に、燕尾形の凹所がカバーフレームの突起と一緒
にスナツプ閉鎖部として構成されている場合にあ
てはまる。ダイヤフラムの、溝を備えた燕尾の形
に形成された縁部はそれぞれフレーム部分の相対
する凹所に容易に嵌め込まれる。それというの
は、溝を備えた燕尾の形に構成された縁部は中空
であることに基づきフレキシブルであるからであ
る。次いで、突起を備えてカバーフレームが押し
嵌められ、これによつて燕尾形の部分の溝が満た
され、閉鎖部全体が安定化される。このように準
備された個々のダイヤフラムろ板は公知の形式で
前後に接続されてセツトにまとめられ、圧ろ器内
に装着される。ダイヤフラムろ板セツトを完成さ
せた後に、ダイヤフラムろ板は互いに圧着され、
これによつてダイヤフラムろ板がダイヤフラムろ
板に対してシールされ、ダイヤフラムろ板セツト
が機能ユニツトにまとめられる。ダイヤフラムろ
板セツトの圧着が規定通りに行われると、すべて
のシール箇所が閉じられ、圧ろ器が押し分なく機
能できる。ダイヤフラムろ板セツトの圧着が損な
われ、ユニツトがあやまつて駆動圧力にさらされ
ると、公知のダイヤフラムろ板いおいてはダイヤ
フラム及びろ布が保持体から引き裂かれ、運転が
損なわれているが、このような欠点は本発明に基
づくダイヤフラムろ板においてはスナツプ閉鎖部
が過圧弁として作用し、直ちに圧力が低下され故
障の表示がなされることによつて避けられる。

本発明に基づく安定性はダイヤフラムろ板セツ
トのすべての縁部で一様である。もつぱら幾つか
の実施形において、たいていダイヤフラムろ板セ
ツトの角隅部に設けられている濁液供給開口の部
分が故障しやすい。それというのはプレスの閉鎖
力はおもに面の大きいフレーム部分に作用し、時
おり濁液供給開口とろ過室との間に位置する部分
で最小許容値を下回るからである。このような欠
点を避けるために、本発明の別の構成では、カバ
ーフレームが濁液供給路の角隅部の部分を切欠か
れていて、ダイヤフラム円形成形部材から条溝の
相対する部分に差し嵌められていて、ろ布ねじ部
に組み込まれているか、個別に直接ダイヤフラム
基体を若しくは互いに、例えばねじで緊締されて
いる。

次に図面を用いて本発明の実施例を具体的に説
明する。

第１図には複数の構成部分から成るダイヤフラ
ムろ板が概略的に示してある。濁液供通路、排出
通路、ダイヤフラムろ板間をシールするためのシ
ール部材、ダイヤフラムの表面構造は示してな
い。図示のダイヤフラムろ板は、ダイヤフラム保
持フレーム１を有しており、ダイヤフラム保持フ
レームは通常と同じようにセンタフレームとして
構成されており、センタフレームの両側にそれぞ
れダイヤフラム２，２′が取り付けられている。
もちろん、ダイヤフラム保持フレームの代わりに
ダイヤフラム保持プレートも使用できる。

ダイヤフラム２，２′の縁部は燕尾形に形成さ
れ、ダイヤフラム保持フレーム１の対応する燕尾
形の切欠き３，３′内に係合している。ダイヤフ
ラムを締め付け固定するために、カバーフレーム
４，５が設けられており、ダイヤフラムろ板は５
層のユニツトから成つている。このような複数の
ユニツトを圧ろ器のフレーム内に組み込んだ後
に、ユニツトは２重矢印６の方向に圧着され、か
つ互いにシールされる。

ダイヤフラムの縁部は燕尾形の区分に条溝７を
有しており、この条溝はダイヤフラムの縁部を弾
性的に変形可能にし、その結果ダイヤフラム保持
フレーム１の対応する切欠き内へ容易に差込み可
能にする。カバーフレーム４，５は条溝と相対す
る箇所に突起８，９を有しており、この突起はそ
れぞれ組み立てられた状態で条溝内に係合してい
る。このようにして条溝が非圧縮性の材料で満た
され、その結果今やダイヤフラムが燕尾形の支承
部で不動に保持される。この場合、有利には係合
部がスナツプ閉鎖部として構成されており、構成
部分がダイヤフラムの厚さに基づき軽い圧力によ
つて互いに内外に滑り嵌まり、この位置で形状を
維持する。

このようにダイヤフラム２，２′が固定される
だけではなく、有利には、運転中濁液側でダイヤ
フラムを覆うろ布１０も固定される。このような
配置は第２図に概略的に示してある。

第３図には別の実施例が概略的に示してある。
ここでもダイヤフラム保持フレームが設けられて
おり、このダイヤフラム保持フレームに燕尾形の
切欠きが形成されている。この切欠き内にはダイ
ヤフラム２，２′の同じく燕尾形の縁部が差し込
まれており、この場合ろ布は図面を見易くするた
めに示していない。ダイヤフラムの燕尾形の縁部
は条溝７を備えており、この条溝内にカバーフレ
ーム４，５の突起が係合している。付加的に通路
１１，１２を設けてあり、通路はろ板の圧力媒体
室１３と外気とを接続しかつ切欠き３，３′を介
して延びている。さらに第３図から明らかなよう
に、切欠きの底部１４，１４′はダイヤフラム保
持フレームの方向に軽く深くなつている。ダイヤ
フラムろ板の組み立てられた状態であやまつて閉
鎖力が低すぎた場合、圧力媒体室１３が圧力媒体
で負荷されると、圧力媒体は通路１１，１２を通
つて外側へ漏れ出て、その際にダイヤフラム２，
２′を弁の形式で底部１４，１４′から離す。これ
に対して、閉鎖力が十分に大きく、底部１４，１
４′の範囲の圧着力が強いと、圧力媒体室１３の
内圧は放圧されない。

第４図にはフレームセツトの角隅部が示してあ
る。最上段のフレームはカバーフレーム５であ
る。図示の角隅部には濁液供給開口１５が形成さ
れている。カバーフレーム５（図示してないカバ
ーフレーム４も含む）は濁液供給路の角隅部で切
欠かれており、この切欠きによる空所１６から、
下に位置するダイヤフラム２，２′が見える。こ
の範囲でダイヤフラムフレームの溝７内にそれぞ
れ円形成形部材１７，１８が差し込まれており
（第６図参照）、この場合相対する両方の円形成形
部材は互いにねじ１９によつて固定されている。
このような手段により、ダイヤフラムが角隅部で
もダイヤフラム保持フレーム１の燕尾形の切欠き
内に密接に係合している。

第５図には第１図に基づく標準実施形が拡大し
て示してある。圧ろ器の閉鎖力は図面から明らか
なように２重矢印２０の方向に作用している。ろ
過しようとする懸濁液の供給は矢印２１に沿つて
行われ、懸濁液は矢印２２にそつてろ過室内に流
入する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すものであつて、第
１図はダイヤフラムろ板の斜視図、第２図は第１
図のダイヤフラムろ板の概略断面図、第３図は別
の実施例の断面図、第４図は第１図のダイヤフラ
ムろ板のろ板セツトの角隅部の平面図、第５図及
び第６図はダイヤフラムろ板の縁部の断面図であ
る。 １……ダイヤフラム保持フレーム、２及び２′
……ダイヤフラム、３及び３′……切欠き、４及
び５……カバーフレーム、６……２重矢印、７…
…条溝、８及び９……突起、１０……ろ布、１３
……圧力媒体室、１４及び１４′……底部、１５
……供給開口、１６……空所、１７及び１８……
円形成形部材、１９……ねじ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 圧ろ器のダイヤフラムろ板であつて、ダイヤ
   フラム保持フレーム若しくはダイヤフラム保持プ
   レート、ダイヤフラム保持フレーム若しくはダイ
   ヤフラム保持プレートに取り付けられた少くとも
   １つのダイヤフラムを有しており、ダイヤフラム
   にカバーフレームが配属されており、ダイヤフラ
   ム及びカバーフレームから成るコンビネーシヨン
   ユニツトにろ布が配属されており、各ダイヤフラ
   ムの縁部が横断面で見て燕尾形に形成され、燕尾
   形の部分で以てダイヤフラム保持フレーム若しく
   はダイヤフラム保持プレートの相応する燕尾形の
   切欠き内に係合しており、ダイヤフラム保持フレ
   ーム若しくはダイヤフラム保持プレートのフレー
   ム部分並びにカバーフレームが一緒にダイヤフラ
   ムろ板のフレームセツトを形成しており、このフ
   レームセツトの角隅部に濁液供給路及びろ過液排
   出路を形成するための貫通口が設けられている形
   式のものにおいて、ダイヤフラムの縁部が燕尾形
   に形成された部分に条溝７を有しており、カバー
   フレームが条溝７と相対する箇所に突起８，９を
   有しており、この突起が組み立てられた状態で条
   溝７に係合していることを特徴とする、圧ろ器の
   ダイヤフラムろ板。 ２ ダイヤフラム保持フレーム１の切欠き３，
   ３′及びカバーフレーム４，５の突起８がダイヤ
   フラム２，２′及び場合によつてはろ布１０を介
   在させてダイヤフラム保持フレーム１とカバーフ
   レーム４，５とを結合するための締付閉鎖部とし
   て構成されている請求項１記載のダイヤフラムろ
   板。 ３ ダイヤフラム保持フレーム１に通路１１，１
   ２を設けてあり、通路が圧力媒体室１３と外気と
   を接続しかつ切欠き３，３′を介して延びている
   請求項２記載のダイヤフラムろ板。 ４ 切欠きの底部１４，１４′がダイヤフラム保
   持フレームの方向へ軽く深くなつている請求項３
   記載のダイヤフラムろ板。 ５ カバーフレーム４，５が濁液供給路の角隅部
   の部分を切欠かれていて、ダイヤフラム円形成形
   部材１７，１８が条溝７の相対する部分に差し嵌
   められていて、ろ布ねじ部に組み込まれている
   か、個別に直接ダイヤフラム基体と若しくは互い
   に、例えばねじで緊締されている請求項１から４
   のいずれか１項記載のダイヤフラムろ板。