JPH0584718U

JPH0584718U - Ｐｃ板取付装置

Info

Publication number: JPH0584718U
Application number: JP3311892U
Authority: JP
Inventors: 宏馬場; 好岡野; 宏金子; 義明高岡; 新之輔相場; 秀機池田; 博増川
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1992-04-20
Filing date: 1992-04-20
Publication date: 1993-11-16

Abstract

(57)【要約】【目的】容易に操作してＰＣ板のレベルの正確な微調整
ができ、且つその作業を安全になし得て固定は堅固なる
ようにする。【構成】ＰＣ板（Ａ）内に埋設するアンカー金物（２）
によつてＰＣ板（Ａ）に固定する取付金（１）の突出片
に大径孔（５）を穿ち、鉄筋梁（Ｂ）の一端部上には台
座（６）を固定して台座（６）上に支持ボルト（７）を
立設し、支持ボルト（７）に順次、下方ナツト（９）を
螺合し、取付座金（１０）の通孔（１１）を嵌合し、取
付金（１）の大径孔（５）を遊嵌してその下方ナツト
（９）上に取付座金（１０）および取付金（１）を載置
し、支持ボルト（７）の上方突出部に座金（１２）の通
孔を嵌合し上方ナツト（８）を螺合してＰＣ板取付装置
を構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ＰＣ板が躯体構造物の鉄骨等の変形に応じてスウエー追従するようにＰＣ板を鉄骨梁等に取付けるＰＣ板取付装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のこの種のＰＣ板取付装置は、図４および図５に示すように、ＰＣ板（イ）内に埋設するアンカー金物（ロ）を介してＰＣ板（イ）に固定するアングルの取付金（ハ）の突出片の中間部に大径孔（ニ）を穿ち、鉄骨梁（ホ）の一端部上に溶接する台座（ヘ）上には締付ボルト（ト）を立設し、該締付ボルト（ト）に順次、所要枚数の座金（チ）の通孔を嵌合してＰＣ板（イ）の取付金（ハ）の大径孔（ニ）を遊嵌し、その締付ボルト（ト）の上方突出部に座金（リ）の通孔を嵌合してナツト（ヌ）を螺合する。

【０００３】そして、ＰＣ板（イ）のレベル調整は、手動のレベルジヤツキやバール等でＰＣ板（イ）を上下操作し、台座（ヘ）と取付金（ハ）の間に座金（チ）を所要に差込んでＰＣ板（イ）のレベルを確認しながら行つている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のＰＣ板取付装置においては、

【０００５】（１）台座（ヘ）と取付金（ハ）の間に座金（チ）を差込み、その座金（チ）の枚数を変更してＰＣ板（イ）のレベル調整を行うから、ＰＣ板（イ）のレベルの正確な微調整ができにくい。

【０００６】（２）ＰＣ板（イ）を手動のレベルジヤツキやバール等で持上げて座金（チ）の差込み操作を行うから、その座金（チ）の差込み作業に手間が掛る上に、作業時に手の指等を負傷する危険性があり、安全上で問題がある点である。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、容易に操作してＰＣ板のレベルの正確な微調整ができ、且つ安全に作業し得るようにするために、ＰＣ板（Ａ）内に埋設するアンカー金物（２）によつてＰＣ板（Ａ）に固定する取付金（１）の突出片に大径孔（５）を穿ち、鉄骨梁（Ｂ）の一端部上には台座（６）を固定して台座（６）上に支持ボルト（７）を立設し、支持ボルト（７）に順次、下方ナツト（９）を螺合し、取付座金（１０）の通孔（１１）を嵌合し、取付金（１）の大径孔（５）を遊嵌してその下方ナツト（９）上に取付座金（１０）および取付金（１）を載置し、支持ボルト（７）の上方突出部に座金（１２）の通孔を嵌合し上方ナツト（８）を螺合してＰＣ板取付装置を構成し、容易安全に操作してＰＣ板のレベルを正確に微調整できるようにする目的を、ＰＣ板の取付金の上下において支持ボルトにそれぞれ螺合するナツトによつて上記取付金およびその上下の座金、取付座金を締付け固定することにより実現した。

【０００８】

【実施例】

図１乃至図３は、本考案の一実施例を示し、その構成を図面について説明すれば、（Ａ）はＰＣ板を示し、（１）はＰＣ板（Ａ）の両側（以下ＰＣ板の方向を左右方向、ＰＣ板と直角方向を前後方向と言う。）下部に設ける取付金で、アングルより成る。（２）は取付金（１）の縦片の裏面両側部に溶接するアンカー金物で、脚（３）とアンカー鉄筋（４）とより成り、そのアンカー金物（２）をＰＣ板（Ａ）のコンクリート内に埋設して取付金（１）をＰＣ板（Ａ）に固定し、取付金（１）の突出する横片の中間部には大径孔（５）を穿つてある。

【０００９】（Ｂ）は躯体構造物の鉄骨梁、（６）は鉄骨梁（Ｂ）の一端部上に突出させて固定する台座で、該台座（６）上に支持ボルト（７）を立設する。（８）、（９）は支持ボルト（７）に螺合する上下のナツト、（１０）は取付座金で、その中間部には支持ボルト（７）に嵌合する通孔（１１）を穿つ。（１２）は支持ボルト（７）に嵌合する座金である。

【００１０】そして、下方ナツト（９）を支持ボルト（７）の中間部まで螺合し、その支持ボルト（７）に順次、取付座金（１０）の通孔（１１）を嵌合し、ＰＣ板（Ａ）の取付金（１）の大径孔（５）を遊嵌して下方ナツト（９）上に取付座金（１０）および取付金（１）を載置した後、下方ナツト（９）を適宜に一方または他方へ回転してＰＣ板（Ａ）のレベル調整をなし、その後、取付金（１）を取付座金（１０）上に摺動させＰＣ板（Ａ）を前後左右に移動調節してＰＣ板（Ａ）を所定の位置になす。

【００１１】その後、取付座金（１０）を取付金（１）の横片に溶接してもよい。

【００１２】そこで、支持ボルト（７）の上方突出部に座金（１２）の通孔を嵌合し上方ナツト（８）を螺着してＰＣ板（Ａ）を鉄骨梁（Ｂ）に固定する。

【００１３】図示してないが、ＰＣ板（Ａ）の上方両側部の取付金は、鉄骨梁（Ｂ）の上方の鉄骨梁に左右移動可能に取付ける。

【００１４】その作用を説明する。ＰＣ板（Ａ）は、その取付金（１）の横片が取付座金（１０）と座金（１２）に挟持されて上下のナツト（８）、（９）により締付け固定されているため、移動することが無くてＰＣ板（Ａ）は鉄骨梁（Ｂ）に堅固に固定する。

【００１５】従つて、地震、風等により建築物が変形して層間変位を生じた場合には、ＰＣ板（Ａ）が鉄骨梁（Ｂ）に固定して一体状態のまま、その躯体構造物の鉄筋の水平および鉛直方向の変位に応じて適宜に上方の鉄骨梁がＰＣ板（Ａ）の上方取付金に摺動しＰＣ板（Ａ）がスウエー追従して鉄骨は左右方向へ変形し、ＰＣ板（Ａ）に無理な抵抗が掛ることなく躯体構造物の鉄骨だけが変形し、ＰＣ板の損傷を防止して耐震性および耐風性が大である。

【００１６】

【考案の効果】

本考案のＰＣ板取付装置は、下記のような利点がある。

【００１７】（１）鉄骨梁上に支持ボルトを立設し、該支持ボルトに順次、下方ナツトを螺合し、取付座金の通孔を嵌合して取付金の大径孔を遊嵌し、その下方ナツト上に取付座金を介装しＰＣ板の取付金を載置して鉄骨梁上にＰＣ板を支承し、その下方ナツトをスパナ等で一方または他方へ回転することにより取付金付ＰＣ板のレベル調整をなすから、ＰＣ板のレベルの微調整が可能になつてＰＣ板を正確に取付け得る。

【００１８】（２）ＰＣ板のレベル調整操作を簡易に行うことができて取扱い易い。

【００１９】（３）ＰＣ板のレベル調整作業を安全になし得られ、その作業時における事故も無くなつて安全上有益である。

【００２０】（４）上記支持ボルトおよび、該支持ボルトに螺合する下方ナツトがＰＣ板の自重を負担してそのナツト付支持ボルトがＰＣ板の支持とレベル調整を兼務し、且つ、仮設、本設の両方を兼務することにより、ＰＣ板の取付作業の短縮化および作業要領の簡素化になつて作業能率を向上する。

【００２１】（５）鉄骨梁上の支持ボルトに順次、下方ナツトを螺合し、取付座金の通孔を嵌合してＰＣ板の取付金の大径孔を遊嵌し、その支持ボルトの上方突出部に座金の通孔を嵌合して上方ナツトを螺合するから、ＰＣ板の取付金が取付座金と座金に挟持されて上下のナツトにより締付け固定され、そのＰＣ板の取付金が支持ボルトと一体になつて移動することなく、ＰＣ板は鉄骨梁に確実堅固に固定する。

【００２２】（８）構造は簡単で、容易安価に製作できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例に係るＰＣ板を取付けた状態
の要部の縦断側面図である。

【図２】同上正面図である。

【図３】同上平断面図である。

【図４】従来のＰＣ板を取付けた状態の要部の側断面図
である。

【図５】同上正面図である。

【符号の説明】

ＡＰＣ板Ｂ鉄骨梁１取付金２アンカー金物３脚４アンカー鉄筋５大径孔６台座７支持ボルト８上方ナツト９下方ナツト１０取付座金１１通孔１２座金イＰＣ板ロアンカー金物ハ取付金ニ大径孔ホ鉄骨梁ヘ台座ト締付ボルトチ座金リ座金ヌナツト

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者金子宏東京都港区元赤坂一丁目３番８号鹿島建設株式会社東京支店内 (72)考案者高岡義明東京都港区元赤坂一丁目３番８号鹿島建設株式会社東京支店内 (72)考案者相場新之輔東京都港区元赤坂一丁目２番７号鹿島建設株式会社内 (72)考案者池田秀機東京都港区元赤坂一丁目３番８号鹿島建設株式会社東京支店内 (72)考案者増川博東京都港区元赤坂一丁目３番８号鹿島建設株式会社東京支店内

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ＰＣ板内に埋設するアンカー金物によつ
て該ＰＣ板に固定する取付金の突出片に大径孔を穿ち、
鉄骨梁の一端部上には台座を固定して該台座上に支持ボ
ルトを立設し、その支持ボルトに順次、下方ナツトを螺
合し、取付座金の通孔を嵌合し、上記取付金の大径孔を
遊嵌して上記下方ナツト上に上記取付座金および上記取
付金を載置し、上記支持ボルトの上方突出部に座金の通
孔を嵌合し上方ナツトを螺合してなるＰＣ板取付装置。