JP2003306946A - 露出型固定柱脚工法におけるアンカーボルトの支持装置 - Google Patents

露出型固定柱脚工法におけるアンカーボルトの支持装置

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JP2003306946A
JP2003306946A JP2002111645A JP2002111645A JP2003306946A JP 2003306946 A JP2003306946 A JP 2003306946A JP 2002111645 A JP2002111645 A JP 2002111645A JP 2002111645 A JP2002111645 A JP 2002111645A JP 2003306946 A JP2003306946 A JP 2003306946A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 Z軸に沿った垂直方向の位置決め調整を行う
Z軸調整部を改善し、ポスト部材に対するアンカーボル
トの連結支持力を向上させると共に、所望の高さ位置に
微調整ができるようにし、これらを安価な構成で且つね
じを緩めたり締め付けする簡単な操作で達成できること
である。 【解決手段】 鉄骨柱脚部を取り付けるアンカーボルト
29の上端ねじ部を突出する態様で基礎コンクリート中
に埋設する露出型固定柱脚工法において、アンカーボル
ト29とポスト部材27をオーバーラップさせて連結し
て垂直方向の位置決め調整を行うZ軸調整部を設け、Z
軸調整部はポスト部材27に所定間隔毎に位置決め調整
孔34を穿設し、位置決め調整孔34を選択して着脱可
能な連結部材28をポスト部材に装着すると共に、連結
部材28にはアンカーボルト29の下端側ねじ部を螺合
する連結ナット37を一体に装着させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎コンクリート
中に埋設して上端部を突設させた複数本のアンカーボル
トに鉄骨柱の柱脚部を緊結する露出型固定柱脚工法に適
用し、アンカーボルトの上端部を柱脚部と整合する所定
位置に位置決め調整すると共に、アンカーボルトの下端
部を基礎コンクリート中で固定支持するために使用する
アンカーボルトの支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の露出型固定柱脚工法では、例え
ば本件発明者が先に特願2001−188358号とし
て特許出願した基礎コンクリートのアンカーボルト支持
装置を含む数多くの提案が行われ且つ実施されている
が、これらのアンカーボルト支持装置を用いた露出型固
定柱脚工法による柱脚基礎の概要について、特願200
1−188358号を一例として図1及び図2で説明す
る。
【0003】表面に捨てコンクリートを打設した基礎地
盤1上に、水平片と垂直片からなる長尺のLアングル材
で形成した左右一対のベース部材2(2A,2B)を配
置し、基礎地盤1上に上端ねじ部を突設させたホールイ
ンアンカー3にナット4を螺合してねじ固着させ、各ベ
ース部材2A,2Bには長尺のLアングル材で形成した
ポスト部材5(5A,5B,5C,5D)を立設状態で
連結させる。
【0004】ベース部材2は、各ベース部材2A,2B
の水平片6(6A,6B)から起立し、Y軸に沿って水
平方向に延在させたコ字状の垂直片7(7A,7B)の
間に、X軸に沿って水平方向に延在する前後の連結板
8,8を架設すると共に、ボルト9とナット10のねじ
固着によって連結させ、垂直片7(7A,7B)にはボ
ルト11とナット12のねじ固着でポスト部材5の下端
側を連結している。
【0005】ポスト部材5の上端側には、アンカーボル
ト13(13A,13B,13C,13D)の下端側
を、オーバーラップさせた状態で着脱可能に連結支持す
る連結支持具14(14A,14B,14C,14D)
が装着され、アンカーボルト13の上端側ねじ部13a
には仮設部材である添プレート15を、上下のナット1
6,16で狭持して装着させ、これらのベース部材2と
ポスト部材5及びアンカーボルト13で柱脚支持部17
が構成される。
【0006】図示を省略するが、柱脚支持部17は外周
囲に鉄筋を配筋して周囲を囲繞した型枠内にコンクリー
トを打設し、上端側ねじ部13aを除いて基礎コンクリ
ート中に埋設させ、柱脚ベースを介して鉄骨柱脚部と連
結して建物の荷重を基礎地盤1に伝達する柱脚基礎を構
成するが、鉄骨柱脚部と連結するのに適正な位置に上端
側ねじ部13aを整合させるために、位置決め調整機構
が必要である。
【0007】すなわち、柱脚支持部17は、複数本(例
えば4本)のアンカーボルト13を介して鉄骨柱脚部を
支持しているが、基礎地盤1の捨てコンクリート上面が
不陸であることなどの原因によって、各アンカーボルト
13の上端側ねじ部13aの高さ位置が異なったり、水
平方向に変位して鉄骨柱脚部の建て込み位置に整合でき
なくなるので、この位置ずれは基礎コンクリートを打設
する前に予め検出して修正する必要がある。
【0008】この位置決め調整機構として、例えばX軸
に沿った水平方向の位置決め調整を行うX軸調整部は、
各ベース部材2A,2B側にボルト9が遊動可能なねじ
挿通孔を設け、ナット10を緩めた状態でポスト部材5
を所望なX軸方向に押し引きして、垂直片7(7A,7
B)を傾斜状に撓み変形させ、ポスト部材5に連結した
アンカーボルト13の上端ねじ部13aの位置決めを行
った後に、ナット10を締め付けてねじ固着させる。
【0009】また、Y軸に沿った水平方向の位置決め調
整を行うY軸調整部は、ポスト部材5の下端側にボルト
11が遊動可能なねじ挿通孔を設け、ナット12を緩め
た状態でポスト部材5を所望なY軸方向に押し引きし
て、ボルト11がねじ挿通孔を遊動する範囲内でポスト
部材5を傾斜状に移動させ、ポスト部材5に連結したア
ンカーボルト13の上端ねじ部13aの位置決めを行っ
た後に、ナット12を締め付けてねじ固着させる。
【0010】更に、Z軸に沿った垂直方向の位置決め調
整を行うZ軸調整部は、連結支持具14(14A,14
B,14C,14D)を、ポスト部材5の上端側に方形
状の保持筒18を取付けねじ19で固着し、異形鉄筋で
形成したアンカーボルト13を保持筒18に挿通させる
と共に、ポスト部材5に螺合した押さえねじ20を進退
可能に突設させ、押さえねじ20の先端を各リブ21,
21間の凹溝面22に圧接し、アンカーボルト13を所
望の高さ位置で係止保持している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、図1及び
図2におけるアンカーボルトの支持装置は、安価な構成
で且つねじを緩めたり締め付けする簡単な操作によっ
て、アンカーボルト13の上端側ねじ部13aの位置を
XYZの三方向へ所望に位置決めし、鉄骨柱脚部の建て
込み位置に整合させることが可能であるが、この先行技
術を含む従来技術には解決が必要な幾つかの課題が残さ
れていた。
【0012】まず、図1及び図2におけるZ軸調整部で
は、押さえねじ20を締め付けたり緩めたりする簡単な
操作によって、ポスト部材5に対してアンカーボルト1
3を連結保持状態にしたり、高さ調整が可能な状態にで
きる利点はあるが、連結がねじ先端の圧接力に依存して
いるために、ねじの締め付け不足で十分な連結支持力が
得られなかったりする恐れがある。
【0013】また、押さえねじ20の先端を各リブ2
1,21間に形成した凹溝面22に整合させた状態で位
置決めする必要があり、各リブ21,21間のピッチに
よっては所望の高さ位置に設定することができない場合
もあり、その際には必要な微調整ができなくなる恐れも
ある。
【0014】また、図1及び図2のように各ベース部材
2A,2B上にそれぞれ2本のポスト部材5を立設する
と共に、各ポスト部材5,5の間を連結板8で連結し、
各アンカーボルト毎に独立した状態で支持していない構
成の場合には、水平方向(X軸方向及び又はY軸方向)
に対する位置決め調整を行う際に、相互干渉して調整に
手間取ったり、個別に高精度で調整できなくなる恐れが
ある。
【0015】また、基礎地盤1を補強するために杭頭部
が捨てコンクリート上に突出する態様で支持杭を打ち込
む場合に、地盤中の障害物や打ち込み精度などによっ
て、杭頭部がベース部材の中心部を外れる(杭芯と柱芯
とが不整合)ことがしばしば発生するが、その際に複数
のポスト部材がベース部材を共用しているとベース部材
の一部を嵩上げして杭頭部上に設置することができず、
高さの異なる専用のベース部材を格別に製作して対応す
る必要があった。
【0016】そこで本発明では、これら従来技術の課題
を解消し得る露出型固定柱脚工法におけるアンカーボル
トの支持装置を提供し、主たる目的はZ軸に沿った垂直
方向の位置決め調整を行うZ軸調整部を改善し、ポスト
部材に対するアンカーボルトの連結支持力を向上させる
と共に、所望の高さ位置に微調整ができるようにし、こ
れらを安価な構成で且つねじを緩めたり締め付けする簡
単な操作で達成できることである。
【0017】また、この支持装置ではX軸とY軸に沿っ
た水平方向の位置決め調整を行うX軸調整部とY軸調整
部に、図1及び図2を含む従来技術のものを適用するこ
とが可能であるが、より望ましい態様として複数のアン
カーボルトに対して、相互干渉することなく各アンカー
ボルトの上端部を個別にXYZの三方向へ位置決め調整
できるように、ポスト部材とベース部材で支持すると共
に、杭芯と柱芯とが不整合の場合でも標準のベース部材
で対応できることを従たる目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、基礎地盤上に
取り付けたベース部材にポスト部材を連結して立設さ
せ、建物の鉄骨柱脚部を取り付けるアンカーボルトをポ
スト部材に連結して、アンカーボルトの上端ねじ部を突
出する態様で基礎コンクリート中に埋設する露出型固定
柱脚工法におけるアンカーボルトの支持装置を実施対象
とする。
【0019】本発明の露出型固定柱脚工法におけるアン
カーボルトの支持装置は、アンカーボルトの下端側をポ
スト部材の上端側と平行状態に配置し、所望の高さ位置
にオーバーラップさせて連結して垂直方向の位置決め調
整を行うZ軸調整部を設け、このZ軸調整部はポスト部
材の高さ方向に沿って所定間隔毎に位置決め調整孔を穿
設し、位置決め調整孔を選択して着脱可能な連結部材を
ポスト部材に装着すると共に、連結部材にはアンカーボ
ルトの下端側ねじ部を螺合する連結ナットを一体に装着
させた構成である。
【0020】このアンカーボルトの支持装置では、下端
側ねじ部を連結ナットに螺合して連結部材がアンカーボ
ルトを支持しているので、従来技術における押さえボル
トによる圧接支持に比べて強固な固定支持ができると共
に、所望な位置決め調整孔を選択して連結部材をポスト
部材に連結させることで、垂直方向の高さ調整を行い、
而もねじの螺合状態で微調整が可能なために正確な高さ
調整ができる。
【0021】また、ポスト部材にアンカーボルトを強固
に固着したことにより、アンカーボルトに対して上方へ
の引き抜き力や下方への押圧力(荷重)が作用した場合
でも、押さえボルトによる従来技術のように垂直方向へ
の位置ずれを生ずる恐れが無いと共に、ベース部材とポ
スト部材を介して行われるアンカーボルトの水平方向へ
の位置ずれも無く、3者が一体となって基礎地盤に対し
て定着される。
【0022】また、従来技術におけるZ軸調整部では市
販にない特殊な部品を使用しているので、複雑な加工を
施して格別に製作する必要があって高価であるのに対
し、本発明におけるZ軸調整部では汎用な部品を使用し
て構成することができるので、安価に提供することが可
能である。
【0023】更に、従来技術におけるZ軸調整部によっ
て垂直方向の高さ調整を行う場合には、アンカーボルト
を手で支持した状態で押さえボルトを緩めたり締め付け
る作業を行う必要があるのに対し、本発明におけるZ軸
調整部では適当な位置決め調整孔に連結部材を仮止めし
て粗調整を行った後に、ねじの螺合状態で微調整を行う
ことが可能であり、調整作業を安全且つ容易に行うこと
ができる。
【0024】前記アンカーボルトの支持装置において、
ベース部材とポスト部材は図1及び図2を含む従来技術
のように、隣接したベース部材とポスト部材を相互に連
結した状態で各アンカーボルトを連結支持する形態を採
ることも可能であるが、ベース部材とポスト部材を各ア
ンカーボルト毎に分離して構成すると共に、X軸とY軸
に沿った水平方向及びZ軸に沿った垂直方向へ、それぞ
れ単独で位置決め調整可能に支持する形態を採ることが
より望ましい。
【0025】このアンカーボルトの支持装置では、ポス
ト部材を介してアンカーボルトを支持するベース部材
が、複数の各アンカーボルトを独立した状態で支持して
いるので、アンカーボルトの水平方向(X軸方向及び又
はY軸方向)に対する位置決め調整を相互干渉がない状
態で個別に行うことができるので、調整に手間取ること
がなく迅速且つ高精度に位置決め調整できる。
【0026】また、基礎地盤が軟弱で有ったりして支持
杭をベース部材の中心に設定することができず、杭芯と
柱芯とが不整合でベース部材の一部を嵩上げして杭頭部
上に設置しなければならない場合であっても、各アンカ
ー部材毎に分離して構成した標準のベース部材を使用
し、各ポスト部材毎に杭頭部上に個別に嵩上げして対応
できるので、ベース部材を共有した従来技術のように、
高さの異なる専用のベース部材を格別に製作して対応す
る必要がない。
【0027】更に、ベース部材を共有した従来技術のよ
うに、各アンカーボルトが前後又は左右に整合した状態
で同じベース部材上から立設されていないので、例えば
各アンカーボルトが円周上に沿って立設されていたり、
その他の形態によって不整合な状態で立設されている場
合でも、独立した各ベース部材と各ポスト部材によっ
て、各アンカーボルトを個別にXYZ方向へ個別に位置
決め調整し、使用することができる。
【0028】前記アンカーボルトの支持装置において、
ベース部材は各アンカーボルト毎に分離して基礎地盤上
に取り付け、ベース部材をX軸とY軸に沿って撓み変形
させて水平方向の位置決め調整を行うX軸調整部とY軸
調整部を設けた形態を採ることができる。
【0029】このアンカーボルトの支持装置では、ポス
ト部材に設けた位置決め調整孔を選択して連結部材を付
け替えるZ軸調整部によって、各アンカーボルトの垂直
方向の位置決め調整を行うと共に、各アンカーボルトを
ポスト部材とベース部材が独立して支持し、ベース部材
をX軸とY軸に沿って撓み変形させるX軸調整部とY軸
調整部によって、水平方向の位置決め調整を容易に達成
することができる。
【0030】前記アンカーボルトの支持装置は、ポスト
部材を長尺なLアングル材で形成すると共に、一方片と
他方片の下端側には遊動可能なねじ挿通孔を穿設し、前
記ベース部材は短尺なLアングル材で形成した第1及び
第2ベース部材で構成すると共に、各ベース部材の垂直
片をY軸とX軸に沿って配置し、ポスト部材の一方片と
他方片の下端側はねじ挿通孔を介してベース部材の各垂
直片にボルトとナットで連結させ、一方片又は他方片の
いずれかの一方側を仮止め状態にして他方側で垂直片を
押し引きし、仮止めした一方側ボルトの遊動範囲内で垂
直片をX軸又はY軸方向に撓み変形させる形態を採るこ
とができる。
【0031】このアンカーボルトの支持装置では、短尺
なLアングル材で垂直片を撓み変形を可能に形成したベ
ース部材と、長尺なLアングル材で形成した剛性のある
ポスト部材を用いてねじ固着する簡単且つ安価な構成で
あり、ねじを緩めてベース部材の各垂直片をX軸方向と
Y軸方向へ所望に撓み変形させた後に、ねじを締め付け
て固定する簡単な操作で水平方向の位置決め調整を行う
ことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下に、本発明による露出型固定
柱脚工法におけるアンカーボルトの支持装置について、
その好適な実施形態を示す図3〜6に基づいて詳細に説
明するが、図3は支持装置及び垂直(Z軸)方向に対す
る位置決め調整状態を正面図で、図4は支持装置の要部
を平面図で、図5はベース部材とポスト部材の連結状態
を斜視図で、図6は水平(X軸及びY軸)方向に対する
位置決め調整状態を平面図で、それぞれ示す。
【0033】支持装置23は、表面に捨てコンクリート
を打設した基礎地盤24上に、ホールインアンカー25
で固着したベース部材26と、下端部をベース部材26
と着脱可能にねじ固着して立設したポスト部材27と、
ポスト部材27の上部側に設けた連結部材28を介して
着脱可能に支持したアンカーボルト29を主要部として
構成され、アンカーボルト29の上部側ねじ部29aに
は従来構造と同様に、上下のナット30を仮設部材であ
る添プレート31を装着させる。
【0034】この実施形態では、4本のアンカーボルト
29を用い、各アンカーボルト29を支持するポスト部
材27には一方片32と他方片33を備えた長尺なLア
ングル材を用い、一方片32には高さ方向に沿って所定
間隔毎に位置決め調整孔34が穿設され、連結部材28
には第1及び第2連結片35,36を備えた短尺なLア
ングル材を用い、第1連結片35には連結ナット37が
溶着で一体に装着され、第2連結片36には取付け孔が
穿設されている。
【0035】アンカーボルト29は、下端側をポスト部
材27の上端側とオーバーラップさせた状態に配置し、
下端側ねじ部29bを連結ナット37に螺合させ、いず
れかの位置決め調整孔34を選択して第2連結片36を
ボルト38とナット39で固着し、これにより連結部材
28を介してポスト部材27に連結され、アンカーボル
ト29の垂直方向の高さ調整を行うZ軸調整部を構成し
ている。
【0036】このZ軸調整部では、連結ナット37に螺
合させたアンカーボルト29の下端側ねじ部29bは、
その螺合位置を上下に移動させることによって垂直方向
の高さ位置を微調整することが可能であり、また下端側
ねじ部29bには必要に応じて定着用の座金40を装着
させ、連結ナット37による締結力を高めることができ
る。
【0037】特に、下端側ねじ部29bを連結ナット3
7に螺合して連結部材28がアンカーボルト29を支持
しているので、従来技術における押さえボルトによる圧
接支持に比べて強固な固定支持ができると共に、所望な
位置決め調整孔34を選択して連結部材28をポスト部
材27に連結させることで、垂直方向の高さ調整を行
い、而もねじの螺合状態で微調整が可能なために正確な
高さ調整ができる。
【0038】また、従来技術におけるZ軸調整部では市
販にない特殊な部品を使用しているので、複雑な加工を
施して格別に製作する必要があって高価であるのに対
し、本発明におけるZ軸調整部では汎用な部品を使用し
て構成することができるので、安価に提供することが可
能である。
【0039】更に、従来技術におけるZ軸調整部によっ
て垂直方向の高さ調整を行う場合には、アンカーボルト
を手で支持した状態で押さえボルトを緩めたり締め付け
る作業を行う必要があるのに対し、本発明におけるZ軸
調整部では適当な位置決め調整孔34に連結部材28を
仮止めして粗調整を行った後に、ねじの螺合状態で微調
整を行うことが可能であり、調整作業を安全且つ容易に
行うことができる。
【0040】ベース部材26(26A,26B,26
C,26D)は、第1ベース部材41の垂直片41aを
ポスト部材27(27A,27B,27C,27D)の
一片側32に重合させ、第2ベース部材42の垂直片4
2aをポスト部材27の他片側33に重合させると共
に、第1ベース部材41の水平片41b上に第2ベース
部材42の水平片42bを重合させた状態で基礎地盤2
4上に配置している。
【0041】ベース部材26は、基礎地盤24の捨てコ
ンクリート上から突設させたホールインアンカー25の
上端ねじ部に水平片41b及び水平片42bをナットで
螺着し、垂直片41aにポスト部材27の一片側33を
ボルト43とナット44で螺着すると共に、垂直片42
aにポスト部材27の他片側34をボルト45とナット
46で螺着し、各垂直片41a,42aを直角状に配置
している。
【0042】ベース部材26は、ベース部材26Aと2
6B及びベース部材26Cと26Dをそれぞれ左右に整
合した状態で配置すると共に、ベース部材26Aと26
C及びベース部材26Bと26Dをそれぞれ前後に整合
した状態で分離して配置し、これにより各ベース部材2
6A,26B,26C,26Dには、各ポスト部材27
A,27B,27C,27Dがそれぞれ独立して立設さ
れ、各ポスト部材には複数(4本)の各アンカーボルト
29が独立した状態で連結される。
【0043】各ベース部材26に対する各ポスト部材2
7の連結は、従来技術の場合と同様に、第1及び第2ベ
ース部材41,42の垂直片41a,41aにボルト4
3,45が密嵌するねじ挿通孔47を穿設すると共に、
ポスト部材27の一片側32及び他片側33にボルト4
3,45が遊嵌するねじ挿通孔47を穿設し、ボルト4
3,45をねじ挿通孔47に挿通してナット44,46
で螺着している。
【0044】この連結構造では、ナット44を緩めて垂
直片41aに対してポスト部材27の一方片33が可動
できる状態にし、ポスト部材27の上端側又はアンカー
ボルト29を修正したいX軸方向に押圧すると、ボルト
43がねじ挿通孔47内を遊動できる範囲内で、ポスト
部材27の他方片34で垂直片42aを傾斜状態に撓み
変形できるので、これによりアンカーボルト29の上端
側に対するX軸方向を所望に位置決めし、ナット44の
締結で固定してX軸調整部を構成する。
【0045】また、ナット46を緩めて垂直片42aに
対してポスト部材27の他方片34が可動できる状態に
し、ポスト部材27の上端側又はアンカーボルト29を
修正したいY軸方向に押圧すると、ボルト45がねじ挿
通孔47内を遊動できる範囲内で、ポスト部材27の一
方片33で垂直片33aを傾斜状態に撓み変形できるの
で、これによりアンカーボルト29の上端側に対するY
軸方向を所望に位置決めし、ナット46の締結で固定し
てY軸調整部を構成する。
【0046】このようにして、各ベース部材26と各ポ
スト部材27との間で形成された簡単且つ安価なX軸調
整部とY軸調整部によって、各アンカーボルト29の上
端側における水平方向位置を、従来技術のように相互干
渉しない状態で個別に調整ができるので、短時間で容易
且つ正確に位置決めすることができると共に、この独立
したアンカー支持構造によると、各アンカーボルトが前
後又は左右に不整合な状態で立設されている場合にも適
用することが可能である。
【0047】また、各アンカーボルト29を支持するポ
スト部材27とベース部材26を独立したアンカー支持
構造にしたことによって、図3の右側のように基礎地盤
24上に突設する杭頭部48の杭芯が、各アンカーボル
ト29の中心(柱芯)と不整合の場合には、一部のベー
ス部材26を杭頭部48上へ個別に嵩上げすると共に、
連結部材28などで構成したZ軸調整部によって、ポス
ト部材27に対するアンカーボルト29の連結位置を調
整することで対応することができる。
【0048】なお、図示した実施形態ではねじ挿通孔4
7を縦方向に対して2個所に設けているが、遊動範囲を
大きく設定する場合には下部側の孔に対して上部側の孔
を大きくしたり、円弧状の長円孔にする形態を採ること
もできると共に、このねじ挿通孔47を1個所にしたり
横方向に対して2個所に設ける形態を採ることも可能で
ある
【0049】なお、支持装置30A,30BにおけるZ
軸調整部の得失を簡単に説明すると、支持装置30Aの
連結部材35に装着した押さえねじ35aによってアン
カーボルト36を圧接状態で支持する場合には、押さえ
ねじ35aを締め付けたり緩めたりする簡単な操作で高
さ調整を行うことができる利点があるが、締め付け不足
によって十分な連結支持力が得られなかったり、アンカ
ーボルト36の各リブ間に押しねじを整合させる必要が
あるので、必要な微調整ができなくなる恐れもあるなど
の難点もある。
【0050】また、支持装置30Bの連結部材49に装
着したナット50にアンカーボルト36を螺合し、ポス
ト部材34の位置決め調整孔48を選択して連結部材4
9を付け替える場合には、ナット50に螺着してアンカ
ーボルト36を強固に支持でき、ねじ調整によって必要
な微調整が容易であるなどの利点があるが、連結部材4
9を付け替える操作が多少煩雑であるなどの難点もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による露出型固定柱脚工法におけるア
ンカーボルトの支持装置の斜視図である。
【図2】図1に示したアンカーボルトの支持装置におけ
るアンカーボルトの高さ位置を調整するZ軸調整部の拡
大断面図である。
【図3】本発明による露出型固定柱脚工法におけるアン
カーボルトの支持装置を適用した実施形態による支持装
置及び垂直(Z軸)方向に対する位置決め調整状態を示
す正面図である。
【図4】図1に示したアンカーボルトの支持装置におけ
るX軸調整部の要部を示す平面図である。
【図5】図1に示したアンカーボルトの支持装置におけ
るベース部材とポスト部材の連結状態を示す斜視図であ
る。
【図6】図1に示したアンカーボルトの支持装置におけ
る水平(X軸及びY軸)方向に対する位置決め調整状態
を示す平面図である。
【符号の説明】
23 (アンカーボルトの)支持装置 24 基礎地盤 25 ホールインアンカー 26,26A,26B,26C,26D ベース部材 27,27A,27B,27C,27D ポスト部材 28 連結部材 29 アンカーボルト 30 ナット 31 添プレート 32 (ポスト部材27の)一方片 33 (ポスト部材27の)他方片 34 位置決め調整孔 35 (連結部材27の)第1連結片 36 (連結部材27の)第2連結片 37 連結ナット 38,43,45 ボルト 39,44,46 ナット 41 第1ベース部材 42 第2ベース部材 47 ねじ挿通孔 48 杭頭部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎地盤上に取り付けたベース部材にポ
    スト部材を連結して立設させ、建物の鉄骨柱脚部を取り
    付けるアンカーボルトをポスト部材に連結して、アンカ
    ーボルトの上端ねじ部を突出する態様で基礎コンクリー
    ト中に埋設する露出型固定柱脚工法において、 アンカーボルトの下端側をポスト部材の上端側と平行状
    態に配置し、所望の高さ位置にオーバーラップさせて連
    結して垂直方向の位置決め調整を行うZ軸調整部を設
    け、このZ軸調整部はポスト部材の高さ方向に沿って所
    定間隔毎に位置決め調整孔を穿設し、位置決め調整孔を
    選択して着脱可能な連結部材をポスト部材に装着すると
    共に、連結部材にはアンカーボルトの下端側ねじ部を螺
    合する連結ナットを一体に装着させたことを特徴とする
    アンカーボルトの支持装置。
  2. 【請求項2】 前記ベース部材とポスト部材を、各アン
    カーボルト毎に分離して構成すると共に、X軸とY軸に
    沿った水平方向及びZ軸に沿った垂直方向へ、それぞれ
    単独で位置決め調整可能に支持した請求項1に記載した
    アンカーボルトの支持装置。
  3. 【請求項3】 前記ベース部材は各アンカーボルト毎に
    分離して基礎地盤上に取り付け、ベース部材をX軸とY
    軸に沿って撓み変形させて水平方向の位置決め調整を行
    うX軸調整部とY軸調整部を設けた請求項2に記載した
    アンカーボルトの支持装置。
  4. 【請求項4】 前記ポスト部材を長尺なLアングル材で
    形成すると共に、一方片と他方片の下端側には遊動可能
    なねじ挿通孔を穿設し、前記ベース部材は短尺なLアン
    グル材で形成した第1及び第2ベース部材で構成すると
    共に、各ベース部材の垂直片をY軸とX軸に沿って配置
    し、ポスト部材の一方片と他方片の下端側はねじ挿通孔
    を介してベース部材の各垂直片にボルトとナットで連結
    させ、一方片又は他方片のいずれかの一方側を仮止め状
    態にして他方側で垂直片を押し引きし、仮止めした一方
    側ボルトの遊動範囲内で垂直片をX軸又はY軸方向に撓
    み変形させる請求項3に記載したアンカーボルトの支持
    装置。
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