JPH058317A - 軟質弗素樹脂シートの製造方法 - Google Patents
軟質弗素樹脂シートの製造方法Info
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- JPH058317A JPH058317A JP19072191A JP19072191A JPH058317A JP H058317 A JPH058317 A JP H058317A JP 19072191 A JP19072191 A JP 19072191A JP 19072191 A JP19072191 A JP 19072191A JP H058317 A JPH058317 A JP H058317A
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- rolling
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、高圧縮率を具備するガスケット用
軟質弗素樹脂シートの製造方法を提供することにある。 【構成】 弗素樹脂粉末に珪酸ナトリウム粉末および無
機質微小中空体を混合して調製した原料を予備圧縮する
工程と、その成形シートを焼成する工程と、焼成シート
を−10〜120℃にて一定厚さに圧延する工程と、こ
の圧延シートを弗素樹脂の融点以下の温度で熱処理して
復元させる工程とから成る。 【効果】 前記圧縮工程、焼成工程を経て得られた成形
シートを−10〜120℃にて圧延することにより、シ
ートの機械的強度を低下させずに、圧縮性能を十分に引
き出すことが可能となる。次に、この圧延シートを弗素
樹脂の融点以下の温度で熱処理(アニール処理)して復
元させることで、成形シート内部の珪酸ナトリウム粉末
の粒近傍に発現した気泡が増大され、クッション性が良
くなり、圧縮性能が増大される。
軟質弗素樹脂シートの製造方法を提供することにある。 【構成】 弗素樹脂粉末に珪酸ナトリウム粉末および無
機質微小中空体を混合して調製した原料を予備圧縮する
工程と、その成形シートを焼成する工程と、焼成シート
を−10〜120℃にて一定厚さに圧延する工程と、こ
の圧延シートを弗素樹脂の融点以下の温度で熱処理して
復元させる工程とから成る。 【効果】 前記圧縮工程、焼成工程を経て得られた成形
シートを−10〜120℃にて圧延することにより、シ
ートの機械的強度を低下させずに、圧縮性能を十分に引
き出すことが可能となる。次に、この圧延シートを弗素
樹脂の融点以下の温度で熱処理(アニール処理)して復
元させることで、成形シート内部の珪酸ナトリウム粉末
の粒近傍に発現した気泡が増大され、クッション性が良
くなり、圧縮性能が増大される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低締付圧で有効に密封
シールすることのできるガスケットに適した軟質弗素樹
脂シートの製造方法に関する。
シールすることのできるガスケットに適した軟質弗素樹
脂シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】弗素樹脂は耐熱性、耐薬品性、非粘着性
等に優れているので、密封用ガスケットの最適な材料で
あるが、材質的にコールドフローを起し易く、高い締付
圧をかけられないので、弗素樹脂に充填材を入れ、その
欠点を補って使用しているのが普通である。
等に優れているので、密封用ガスケットの最適な材料で
あるが、材質的にコールドフローを起し易く、高い締付
圧をかけられないので、弗素樹脂に充填材を入れ、その
欠点を補って使用しているのが普通である。
【0003】しかし、充填材入り弗素樹脂製ガスケット
は、一般に締付圧を大きくとる必要があり、低締付圧で
用いられる箇所、例えば、グラスライニング機器、磁性
機器、ガラス管の如き、その接触面が脆弱で締付圧を大
きくとれない箇所での使用には適さない。そこで、本発
明者等は、先に特開平1−262109号(特願昭63
−90945号)において、低締付圧で有効に密封でき
る軟質弗素樹脂シートの製造方法を提案している。
は、一般に締付圧を大きくとる必要があり、低締付圧で
用いられる箇所、例えば、グラスライニング機器、磁性
機器、ガラス管の如き、その接触面が脆弱で締付圧を大
きくとれない箇所での使用には適さない。そこで、本発
明者等は、先に特開平1−262109号(特願昭63
−90945号)において、低締付圧で有効に密封でき
る軟質弗素樹脂シートの製造方法を提案している。
【0004】図2に、上記製造方法の工程をフローシー
トで示す。前記製造方法で使用する原料は、圧縮成形用
四弗化エチレン樹脂(PTFF)に、柔軟性の発現に有
効な珪酸ナトリウム粉末と、無機質微小中空体(ガラス
バルーン、シリカバルーン、アルミナバルーン等)を配
合したものを用いている。
トで示す。前記製造方法で使用する原料は、圧縮成形用
四弗化エチレン樹脂(PTFF)に、柔軟性の発現に有
効な珪酸ナトリウム粉末と、無機質微小中空体(ガラス
バルーン、シリカバルーン、アルミナバルーン等)を配
合したものを用いている。
【0005】前記珪酸ナトリウム粉末の粒は中空体を形
成しているが、その殻は比較的脆弱であり、混合攪拌時
に攪拌羽根による剪断力で破壊される恐れがあるが、前
記無機質微小中空体を混入してあると、それが珪酸ナト
リウム粉末粒の破壊を防止する緩和材的役目を果たすと
ともに、珪酸ナトリウム粉末を弗素樹脂粉末に均一に分
散させる役割を果たす。
成しているが、その殻は比較的脆弱であり、混合攪拌時
に攪拌羽根による剪断力で破壊される恐れがあるが、前
記無機質微小中空体を混入してあると、それが珪酸ナト
リウム粉末粒の破壊を防止する緩和材的役目を果たすと
ともに、珪酸ナトリウム粉末を弗素樹脂粉末に均一に分
散させる役割を果たす。
【0006】前記混合原料は、まず予備圧縮成形(20
0〜350kgf/cm2)する。次に成形シートに焼成処理
(350〜380℃で数時間から数10時間)を施す。
この焼成過程で、珪酸ナトリウム粉末中の付着水が段階
的に揮散するため、焼成後の成形シート内部は、珪酸ナ
トリウム粉末の中空体が膨れ上がり、それに伴って珪酸
ナトリウム粉末粒(中空体)の近傍で樹脂が延ばされ、
クッション性を有する形態に変わり、より弾力性をもっ
た成形シートとなる。次に、前記焼成処理後のシート
を、ベルトサンダー掛け等によって厚み調整を施したあ
と、熱間圧延処理(表面温度130〜300℃)の熱ロ
ール中を数回にわたって通し、成形シートを段階的に圧
延し、圧延量を最終10〜80%、好ましくは20〜6
0%の範囲で圧延し、所要の形状に裁断して製品とす
る。
0〜350kgf/cm2)する。次に成形シートに焼成処理
(350〜380℃で数時間から数10時間)を施す。
この焼成過程で、珪酸ナトリウム粉末中の付着水が段階
的に揮散するため、焼成後の成形シート内部は、珪酸ナ
トリウム粉末の中空体が膨れ上がり、それに伴って珪酸
ナトリウム粉末粒(中空体)の近傍で樹脂が延ばされ、
クッション性を有する形態に変わり、より弾力性をもっ
た成形シートとなる。次に、前記焼成処理後のシート
を、ベルトサンダー掛け等によって厚み調整を施したあ
と、熱間圧延処理(表面温度130〜300℃)の熱ロ
ール中を数回にわたって通し、成形シートを段階的に圧
延し、圧延量を最終10〜80%、好ましくは20〜6
0%の範囲で圧延し、所要の形状に裁断して製品とす
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記製造方法によれ
ば、低締付圧用の軟質フッ素樹脂シート製品が得られる
ものの、低締付圧の指標としている圧縮率は概ね20%
程度にとどまり、十分なクッション性とはいえず、また
ロール圧延量等の製造条件のわずかな違いにより、圧縮
率にバラツキが生じやすい。また、季節、気温の差等に
よっても、圧縮時の復元量が製品の圧縮率を左右する。
ば、低締付圧用の軟質フッ素樹脂シート製品が得られる
ものの、低締付圧の指標としている圧縮率は概ね20%
程度にとどまり、十分なクッション性とはいえず、また
ロール圧延量等の製造条件のわずかな違いにより、圧縮
率にバラツキが生じやすい。また、季節、気温の差等に
よっても、圧縮時の復元量が製品の圧縮率を左右する。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上述した原料を用いて、圧縮
率を確実に高めることのできる軟質フッ素樹脂シートの
製造方法を提供することを目的とする。
率を確実に高めることのできる軟質フッ素樹脂シートの
製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
について種々の実験研究を重ねた結果、成形シートの焼
成処理後の熱間圧延に代って、−10〜120℃の低温
にて圧延を行ない、その後、熱処理を施してシート厚み
を復元させることにより、圧縮率が確実に高められるこ
とを知見し、この知見に基づいて本発明を完成したもの
である。
について種々の実験研究を重ねた結果、成形シートの焼
成処理後の熱間圧延に代って、−10〜120℃の低温
にて圧延を行ない、その後、熱処理を施してシート厚み
を復元させることにより、圧縮率が確実に高められるこ
とを知見し、この知見に基づいて本発明を完成したもの
である。
【0010】即ち、本発明は、弗素樹脂粉末に珪酸ナト
リウム粉末および無機質の微小中空体を混合して調製し
た混合原料をシート状に予備圧縮する工程と、その成形
シートを焼成する工程と、その焼成シートを−10〜1
20℃にて一定厚さに圧延する工程と、この圧延シート
を弗素樹脂の融点以下の温度で熱処理して復元させる工
程とから成ることを要旨としている。
リウム粉末および無機質の微小中空体を混合して調製し
た混合原料をシート状に予備圧縮する工程と、その成形
シートを焼成する工程と、その焼成シートを−10〜1
20℃にて一定厚さに圧延する工程と、この圧延シート
を弗素樹脂の融点以下の温度で熱処理して復元させる工
程とから成ることを要旨としている。
【0011】
【作用】圧縮成形用フッ素樹脂粉末に充填材として用い
る珪酸ナトリウム粉末は、前記特開平1−262109
号に記載の通り、珪酸ナトリウム溶液を脱水して作られ
た白色の中空粉末であり、圧縮成形後の焼成過程におい
て、前記珪酸ナトリウム粉末中の付着水の揮散により膨
れ、この粉末の近傍に微小な気泡が形成されるために、
シートにクッション性が発現する。この状態を図3に示
す。この図は、粉末の周囲に形成される微小気泡の断面
形状を示したもので、1は弗素樹脂、2は珪酸ナトリウ
ム粉末、3は無機質微小中空体、4は微小気泡部であ
る。気泡4が図のような形状になるのは、圧延時にシー
トが二次的に伸びるためである。
る珪酸ナトリウム粉末は、前記特開平1−262109
号に記載の通り、珪酸ナトリウム溶液を脱水して作られ
た白色の中空粉末であり、圧縮成形後の焼成過程におい
て、前記珪酸ナトリウム粉末中の付着水の揮散により膨
れ、この粉末の近傍に微小な気泡が形成されるために、
シートにクッション性が発現する。この状態を図3に示
す。この図は、粉末の周囲に形成される微小気泡の断面
形状を示したもので、1は弗素樹脂、2は珪酸ナトリウ
ム粉末、3は無機質微小中空体、4は微小気泡部であ
る。気泡4が図のような形状になるのは、圧延時にシー
トが二次的に伸びるためである。
【0012】前記圧縮・焼成工程を経て得られた成形シ
ートを−10〜120℃(圧延ロール表面温度)にて圧
延するのは、シートの機械的強度を低下させずに、圧縮
性能を十分に引き出すためである。
ートを−10〜120℃(圧延ロール表面温度)にて圧
延するのは、シートの機械的強度を低下させずに、圧縮
性能を十分に引き出すためである。
【0013】上記温度(ロール表面温度)は低い方が、
シートの圧縮性能は良くなる。また圧延回数は、できる
だけ少ない回数にした方が有利である。これは、1回の
圧延量を大きくすることにより、成形シート内部の気泡
が発現しやすくなると同時に、圧延時の応力緩和が少な
く、そのため大きな復元力が保持されるためである。上
記のようにして得られた圧延シートを弗素樹脂の融点以
下の温度で熱処理(アニール処理)することにより、ク
ッション性が増大される。即ち、この熱処理により、成
形シート内部の珪酸ナトリウム粉末の粒近傍に発現した
気泡が増大され、クッション性が良くなり、圧縮性能が
増大される。
シートの圧縮性能は良くなる。また圧延回数は、できる
だけ少ない回数にした方が有利である。これは、1回の
圧延量を大きくすることにより、成形シート内部の気泡
が発現しやすくなると同時に、圧延時の応力緩和が少な
く、そのため大きな復元力が保持されるためである。上
記のようにして得られた圧延シートを弗素樹脂の融点以
下の温度で熱処理(アニール処理)することにより、ク
ッション性が増大される。即ち、この熱処理により、成
形シート内部の珪酸ナトリウム粉末の粒近傍に発現した
気泡が増大され、クッション性が良くなり、圧縮性能が
増大される。
【0014】前記熱処理温度は、弗素樹脂のガラス転移
点以上、融点以下(130℃〜300℃)で行なう必要
がある。これは、ガラス転移点以上では、樹脂の分子運
動が比較的活発であり、機械的強度を低下させずに、前
述した改質が可能となるからである。また、熱処理を行
なうことにより、圧縮時の復元量を大きくすることが可
能となるため、圧延時の圧縮量も大きくでき、かつ製品
の圧縮率を増大させることが可能となる。
点以上、融点以下(130℃〜300℃)で行なう必要
がある。これは、ガラス転移点以上では、樹脂の分子運
動が比較的活発であり、機械的強度を低下させずに、前
述した改質が可能となるからである。また、熱処理を行
なうことにより、圧縮時の復元量を大きくすることが可
能となるため、圧延時の圧縮量も大きくでき、かつ製品
の圧縮率を増大させることが可能となる。
【0015】なお、本発明においては、成形シートに圧
延処理を施す前に、厚みを均一化するため、厚み調整機
(例えば、ベルトサンダー)を通してもよい。また、前
記熱処理(アニール処理)後に、表面に光沢をもたせる
ために、130℃〜150℃で表面を加熱(例えば、カ
レンダーロール機による加熱)してもよい。
延処理を施す前に、厚みを均一化するため、厚み調整機
(例えば、ベルトサンダー)を通してもよい。また、前
記熱処理(アニール処理)後に、表面に光沢をもたせる
ために、130℃〜150℃で表面を加熱(例えば、カ
レンダーロール機による加熱)してもよい。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例を、図1の工程図を参
照して説明する。
照して説明する。
【0017】実施例(1) 圧縮成形用四弗化エチレン樹脂粉末(ダイキン工業株式
会社製、ポリフロンM−12)90重量部と、平均粒径
100μmの珪酸ナトリウム粉末(日本化学工業株式会
社製、粉末珪酸ソーダ3号)3重量部および平均粒径5
0μmのアルミノシリケート系微小中空体(日本フィラ
イト株式会社製、フィライト300/7)7重量部を秤
量し、ヘンシェル混合機にて均一に混合後、圧縮成形圧
100kgf/cm2、保持時間5分で成形したあと、電気炉
にて350℃×5時間、昇温・降温速度50℃/時で焼
成し、厚み4.2mmの成形シートを作製した。この成形
シートを厚み調整機にて、3.2mmとし、表面温度−1
0℃のカレンダーロール機にて、ロール速度5.7m/
分、4回にわたって直交で通し、厚みを1.3mmとした
あと、電気炉にて300℃×3時間、昇温・降温速度5
0℃/時で熱処理(アニール処理)して、厚み1.6mm
の成形シートを得た。
会社製、ポリフロンM−12)90重量部と、平均粒径
100μmの珪酸ナトリウム粉末(日本化学工業株式会
社製、粉末珪酸ソーダ3号)3重量部および平均粒径5
0μmのアルミノシリケート系微小中空体(日本フィラ
イト株式会社製、フィライト300/7)7重量部を秤
量し、ヘンシェル混合機にて均一に混合後、圧縮成形圧
100kgf/cm2、保持時間5分で成形したあと、電気炉
にて350℃×5時間、昇温・降温速度50℃/時で焼
成し、厚み4.2mmの成形シートを作製した。この成形
シートを厚み調整機にて、3.2mmとし、表面温度−1
0℃のカレンダーロール機にて、ロール速度5.7m/
分、4回にわたって直交で通し、厚みを1.3mmとした
あと、電気炉にて300℃×3時間、昇温・降温速度5
0℃/時で熱処理(アニール処理)して、厚み1.6mm
の成形シートを得た。
【0018】実施例(2) カレンダーロール機によるロール圧延時のロール表面温
度を10℃とした以外は、実施例(1)と同一配合、同
一成形条件にて作製し、厚み1.6mmの成形シートを得
た。
度を10℃とした以外は、実施例(1)と同一配合、同
一成形条件にて作製し、厚み1.6mmの成形シートを得
た。
【0019】実施例(3) 実施例(1)と同一配合、同一成形条件にて圧縮成形、
厚み調整後、この3.2mmのシートを表面温度−10℃
のカレンダーロール機にて、ロール速度5.7m/分、
3回にわたって直交で通し、厚みを1.4mmとしたあ
と、電気炉にて130℃×3時間、昇温・降温速度50
℃/時で熱処理(アニール処理)して、厚み1.6mmの
成形シートを得た。
厚み調整後、この3.2mmのシートを表面温度−10℃
のカレンダーロール機にて、ロール速度5.7m/分、
3回にわたって直交で通し、厚みを1.4mmとしたあ
と、電気炉にて130℃×3時間、昇温・降温速度50
℃/時で熱処理(アニール処理)して、厚み1.6mmの
成形シートを得た。
【0020】比較例(1) 実施例(1)と同一配合、同一成形条件にて圧縮成形、
厚み調整、ロール圧延を行なったが、熱処理(アニール
処理)は行なわなかった。
厚み調整、ロール圧延を行なったが、熱処理(アニール
処理)は行なわなかった。
【0021】比較例(2) 実施例(1)と同一配合、同一成形条件にて圧縮成形、
厚み調整を行なったあと、表面温度140℃のカレンダ
ーロール機にて、ロール速度5.7/m/分、4回にわ
たって直交で通し、厚み1.6mmの成形シートを得た。
上記実施例および比較例で得られた成形シートの特性を
表1に示す。
厚み調整を行なったあと、表面温度140℃のカレンダ
ーロール機にて、ロール速度5.7/m/分、4回にわ
たって直交で通し、厚み1.6mmの成形シートを得た。
上記実施例および比較例で得られた成形シートの特性を
表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1に示す如く、熱処理(アニール処理)
を行なわない比較例(1)では、圧縮率が低く、なじみ
性が悪いため、N2ガスシール特性において漏れが発生
した。また、従来方法に準拠して作製した比較例(2)
においても、シール特性は良好であったが、圧縮率は2
0%程度にとどまっており、なじみ性、クッション性が
それほど良くないことを示した。それに対し、実施例の
ものは、いずれも圧縮率が大きく、ガスケットとして、
なじみ性、柔軟性、クッション性に優れていることが認
められた。
を行なわない比較例(1)では、圧縮率が低く、なじみ
性が悪いため、N2ガスシール特性において漏れが発生
した。また、従来方法に準拠して作製した比較例(2)
においても、シール特性は良好であったが、圧縮率は2
0%程度にとどまっており、なじみ性、クッション性が
それほど良くないことを示した。それに対し、実施例の
ものは、いずれも圧縮率が大きく、ガスケットとして、
なじみ性、柔軟性、クッション性に優れていることが認
められた。
【0024】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明方法によれ
ば、クッション性と大きな圧縮率による表面なじみ性と
柔軟性を具備する軟質弗素樹脂シートが得られる。した
がって、本発明方法に得られた軟質弗素樹脂シートは、
特に接合面が脆弱で高い締付圧を負荷できない箇所、例
えばガラス管、ガラスライニング機器、配管等のガスケ
ット材として有効に利用できる。また、そのガスケット
材は、構成樹脂成分に弗素樹脂を使用しているため、耐
薬品性、耐熱性を要求される用途にも適している。
ば、クッション性と大きな圧縮率による表面なじみ性と
柔軟性を具備する軟質弗素樹脂シートが得られる。した
がって、本発明方法に得られた軟質弗素樹脂シートは、
特に接合面が脆弱で高い締付圧を負荷できない箇所、例
えばガラス管、ガラスライニング機器、配管等のガスケ
ット材として有効に利用できる。また、そのガスケット
材は、構成樹脂成分に弗素樹脂を使用しているため、耐
薬品性、耐熱性を要求される用途にも適している。
【図1】本発明の一実施例を示す軟質弗素樹脂シートの
製造工程図である。
製造工程図である。
【図2】従来の製造工程図である。
【図3】軟質弗素樹脂シートの顕微鏡的構成図である。
1 弗素樹脂 2 珪酸ナトリウム粉末 3 無機質微小中空体 4 気泡部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/34 KJF 7167−4J 7/22 KJN 7167−4J C08L 27/12 LGL 9166−4J // B29K 27:12 B29L 7:00 4F C08L 27:12
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 弗素樹脂粉末に珪酸ナトリウム粉末およ
び無機質微小中空体を混合して調製した原料をシート状
に予備圧縮する工程と、その成形シートを焼成する工程
と、その焼成シートを−10〜120℃にて一定厚さに
圧延する工程と、この圧延シートを弗素樹脂の融点以下
の温度で熱処理して復元させる工程とから成ることを特
徴とする軟質弗素樹脂シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19072191A JPH0767749B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 軟質弗素樹脂シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19072191A JPH0767749B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 軟質弗素樹脂シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH058317A true JPH058317A (ja) | 1993-01-19 |
JPH0767749B2 JPH0767749B2 (ja) | 1995-07-26 |
Family
ID=16262713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19072191A Expired - Lifetime JPH0767749B2 (ja) | 1991-07-04 | 1991-07-04 | 軟質弗素樹脂シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0767749B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007524725A (ja) * | 2003-06-26 | 2007-08-30 | アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド | ポリテトラフルオロエチレン処理 |
WO2007111178A1 (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Nippon Valqua Industries, Ltd. | 充填材入りフッ素樹脂シートの製造方法および充填材入りフッ素樹脂シート |
JP2007296756A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Nippon Valqua Ind Ltd | 充填材入りフッ素樹脂シートの製造方法および充填材入りフッ素樹脂シート |
-
1991
- 1991-07-04 JP JP19072191A patent/JPH0767749B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007524725A (ja) * | 2003-06-26 | 2007-08-30 | アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド | ポリテトラフルオロエチレン処理 |
JP4842810B2 (ja) * | 2003-06-26 | 2011-12-21 | アドバンスド テクノロジー マテリアルズ,インコーポレイテッド | ポリテトラフルオロエチレン処理 |
WO2007111178A1 (ja) * | 2006-03-24 | 2007-10-04 | Nippon Valqua Industries, Ltd. | 充填材入りフッ素樹脂シートの製造方法および充填材入りフッ素樹脂シート |
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