JPH0593086A - 多孔質ポリテトラフルオロエチレン成形体の製法 - Google Patents
多孔質ポリテトラフルオロエチレン成形体の製法Info
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Abstract
連続的に製造する方法を提供することを目的とする。 【構成】 PTFE粉末のゲル化を含む成形用粉末1の調製
工程、ラム3押出による予備成形工程、予備成形体5の
焼成工程、要すれば冷却工程からなり、成形用粉末1と
して融点がPTFEよりも低くかつ分解温度がPTFEの焼成温
度よりも高い結着剤あるいはPTFEファインパウダーを併
用し、焼成を無拘束下で行なうPTFE多孔質成形体の製法
である。
Description
チレン(以下、PTFEという)の多孔質成形体の製法に関
する。本発明でえられる多孔質PTFE成形体は、PTFE自体
のもつ耐熱性、耐薬品性、撥水撥油性、非粘着性、不燃
性、低摩擦係数、耐候性などを有し、さらに多孔質化さ
れているため気体や液体の透過性、微粒子の捕集や濾過
性、固体のうちで最低の誘電率や誘電正接、強靱性、柔
軟性などの特異な特性を有しており、フィルター材料や
建築材料などのほか、衣料分野、メディカル分野など幅
広い産業分野での利用が可能である。
化重合法でえられる未焼結PTFEのファインパウダーを液
状潤滑剤とともにペースト押出成形して、その後延伸し
てえられるものがある(特公昭42-13560号公報など)。
しかし、この製造方法は電線被覆や細物、薄肉シート、
薄肉チューブの製造に適しているものであり、たとえば
円柱状の成形体などのような太物、肉厚物の成形には適
していない。
焼成したPTFE樹脂粉末を0.001 〜800 kg/cm2 の圧力で
所定形状に成形し、その後PTFEの融点以上の温度で焼成
するものがある(特開昭61-66730号公報)。しかしこの
製法は硬化して硬くなっているPTFE粉末を0.001 〜800
kg/cm2 という比較的低い圧力で所定形状に成形するも
のであるから、えられる予備成形品は非常に脆く取扱い
にくい。また、連続長の多孔質PTFE成形体を成形するた
めに連続的にラム押出成形すると、各ストロークでえら
れる予備成形体相互間の結着力に劣り、連続長の予備成
形体をうることができない。結着力をカバーするために
フッ素系樹脂粉末またはその分散液からなる結着剤を混
合することについても検討されているが、せいぜい1重
量%程度混合されているだけであり、前記のラム押出成
形により連続長の予備成形体を成形することができな
い。
や肉厚でかつ連続長の多孔質PTFE成形体を容易にかつ連
続的に製造する方法を提供することにある。
懸濁重合法で製造されたPTFE粉末(いわゆるモールディ
ングパウダー)100部(重量部、以下同様)に対し、PTF
Eの焼成温度で分解せずかつPTFEより低い融点を有する
樹脂粉末からなる結着剤5〜40部を混合する工程、(1b)
えられた混合粉末をPTFEの融点以上でかつ結着剤の分解
温度未満の温度条件でゲル化する工程、(1c)えられたゲ
ル化物を平均粒径80〜1200μmの粉末に微粉砕する工
程、(1d)微粉砕された粉末をPTFEの融点未満でかつ結着
剤の融点以上の温度にてラム押出成形して予備成形体を
作製する工程、(1e)該予備成形体をPTFEの融点以上の温
度にて無拘束下で焼成する工程からなる多孔質PTFE成形
体の製法(以下、第1の製法という)、さらに、前記(1
a)〜(1c)の工程をつぎの(2a)〜(2c)の工程: (2a)懸濁重合法で製造されたPTFE粉末をその融点以上の
温度でゲル化する工程、(2b)えられたゲル化物を平均粒
径80〜1200μmの粉末に微粉砕する工程、(2c)微粉砕さ
れたPTFEのゲル化粉末100 部に対し、PTFEの焼成温度で
分解せずかつPTFEより低い融点を有する樹脂粉末からな
る結着剤5〜40部を混合する工程で置き換え、えられた
混合粉末を前記(1d)と(1e)の工程に従って処理すること
からなる多孔質PTFE成形体の製法(以下、第2の製法と
いう)、さらにまた、つぎの(3a)〜(3e)の工程: (3a)懸濁重合法で製造されたPTFE粉末をその融点以上の
温度でゲル化する工程、(3b)えらえたゲル化物を平均粒
径5〜1200μmの粉末に微粉砕する工程、(3c)乳化重合
法で製造されたPTFE微粉末(いわゆるファインパウダ
ー)の水性分散液中に、微粉砕ゲル化粉末/PTFE微粉末
(ファインパウダー)の重量比が100/5〜40となるよ
うに微粉砕ゲル化粉末を混合し、共凝析させる工程、(3
d)えられた共凝析粉末を180 〜330 ℃にてラム押出成形
して予備成形体を作製する工程、(3e)該予備成形体をPT
FEの融点以上の温度にて無拘束下で焼成する工程からな
る多孔質PTFE成形体の製法(以下、第3の製法という)
に関する。
法としてラム押出成形法を採用し、かつ成形材料として
PTFEゲル化粉末に特定の熱特性を有する樹脂粉末からな
る結着剤を所定量混合した混合粉末を用い、ラム押出成
形により予備成形体を作製し、これを焼成するものであ
る。
末を用い融点未満の温度でラム押出成形するため、多孔
質のPTFE成形体を製造することができる。また、ラム押
出成形工程の各ストロークでえられる予備成形体相互間
も結着剤により結合されるので、連続長の成形体を製造
することができる。
は、詳細については明らかではないが、つぎのように考
えられる。つまり、硬化して硬くなっているPTFE粉末を
融点未満の温度にてラム押出成形するため、PTFE粉末は
溶融によって密着することはなく、結着剤の作用でPTFE
粉末が接している部分だけで結着している。そのため、
PTFE粉末間に空隙が残り、多孔質な予備成形品がえられ
る。そして、そのままの状態で焼結されるため、えられ
る成形体は多孔質なものになると考えられる。また、こ
の多孔質化は、焼成工程でも生じる。前記のごとく、予
備成形時にはPTFE粉末は融解せず結着剤でPTFE粒子が結
着されているだけである。この状態の予備成形体を拘束
せずに焼成すると、予備成形時に加えられた圧力に抗す
る方向に回復力が生ずると共に、PTFE粒子自体も膨張
し、両者が相まって結着剤が占められている空間を拡
げ、多孔質化が進むものと考えられる。
用粉末の調製工程と、ラム押出成形による予備成形工程
と、焼成工程からなる。
はさらに、PTFE粉末と結着剤とを混合する工程(1a)、混
合粉末をゲル化する工程(1b)およびゲル化物を微粉砕す
る工程(1c)からなる。
る結着剤は、PTFEより低い融点を有しかつPTFEの焼成温
度で分解しない樹脂の1種または2種以上の粉末からな
る。未焼成のPTFE粉末の融点は通常約340 〜350 ℃であ
り、またPTFEの焼成温度は後述するごとく360 〜390 ℃
程度である。したがって、結着剤用樹脂の融点は約210
〜340 ℃、好ましくは約250 〜340 ℃、さらに好ましく
は約250 〜310 ℃であり、熱分解温度は360 〜390 ℃の
焼成温度以上のものである。かかる条件を満たす樹脂と
しては、たとえばテトラフルオロエチレン- パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA :融点300 〜
310 ℃、分散開始温度380 〜400 ℃)、テトラフルオロ
エチレン- ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP :
融点270 ℃、分解開始温度380 〜400 ℃)、テトラフル
オロエチレン- エチレン共重合体(ETFE:融点260 ℃、
分解開始温度380 〜400 ℃)、ポリクロロトリフルオロ
エチレン(PCTFE :融点210 〜212 ℃、分解開始温度36
0 〜380 ℃)、テトラフルオロエチレン- フッ化ビニリ
デン共重合体(TFE/VDF :融点130 ℃、分解開始温度40
0 ℃)、テトラフルオロエチレン- ヘキサフルオロプロ
ピレン- パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体
(EPA :融点270 ℃、分解開始温度380〜400 ℃)など
の1種または2種以上があげられる。特にPFA 、FEP な
どがPTFEと融点および分解温度の前記関係に好適なもの
である。こうした結着剤用樹脂は微粉砕、特に平均粒径
約5〜700 μm、好ましくは10〜50μm、より好ましく
は10〜30μmに微粉砕した形で混合される。
と共に、ラム押出成形の各ストロークでえられる予備成
形体相互間を結着し、一体の連続的な成形物を与える役
割を果たすものである。
懸濁重合法でえられる平均粒径が10〜100 μm、好まし
くは10〜40μm、さらに好ましくは10〜30μmのもので
ある。また、PTFEとしてはテトラフルオロエチレンの単
独重合体またはテトラフルオロエチレンと共重合可能な
少なくとも1種の他のエチレン性不飽和単量体で変性
(他のエチレン性不飽和単量体含量は2重量%まで)さ
れた変性PTFEが用いられる。これらは、通常330 ℃以上
の融点を有するいわゆる溶融成形できないものである。
他のエチレン性不飽和単量体としては、たとえばエチレ
ン、プロピレンなどのオレフィン類、ヘキサフルオロプ
ロピレン、ビニリデンフルオライド、クロロトリフルオ
ロエチレン、ビニリデンフルオライドなどのハロゲン化
オレフィン類、パーフルオロアルキルビニルエーテル類
などがあげられる。
れず、ヘンセルミキサー、ハイスピードミキサー、スー
パーミキサーなどによる乾式混合法でもよいし、スラリ
ー状態での混合やディスパージョン共凝析による湿式混
合法でもよい。
末 100部に対して結着剤5〜40部、好ましくは10〜20部
である。前記特開昭61-66730号公報には、焼成したPTFE
樹脂粉末の結着剤として前記PFA やFEP 、EPA 、ETFEな
どのフッ素系樹脂粉末を混合することが記載されてい
る。しかし、その割合は該公報の実施例5に記載のとお
り、高々1重量%程度である。本発明のばあい、結着剤
はPTFE粉末 100部に対して少なくとも5部は必要であ
る。5部未満のときは前記の結着効果が充分奏されず、
一方40部を超えると成形体の比重が大きくなりすぎて多
孔質にならず、またラム押出成形時に予備成形体の収縮
が起り、壁面抵抗が小さくなってしまい連続成形ができ
なくなる。
融点以上(ただし、結着剤用樹脂の分解温度未満)の温
度に加熱し、混合粉末をゲル化する。このゲル化工程は
重要な工程であり、PTFEのモールディングパウダーが繊
維が絡まった状態の微粉末であるため、ゲル化せずにそ
のまま予備成形し焼成しても多孔質化に必要なPTFE粒子
の膨張力および回復力がえられず、充分な多孔質化が達
成できない。ゲル化の結果繊維状のPTFEが融解して緻密
なものとなる。また、ゲル化した結果、PTFE粉末が硬化
して硬くなるため、予備成形時に高圧を加えないかぎり
粉末同士が密着することはなく、したがって高圧を加え
ない本発明の方法により多孔質の成形体がえられる。こ
のものはPTFEと結着剤とが混融した状態のものである。
グパウダーの繊維が溶融し緻密化が生ずるように選定さ
れる。通常PTFEの融点以上、好ましくは360 〜390 ℃で
加熱することによって行なわれる。加熱時間は粉末量に
応じて適宜設定すればよい。加熱はトレイ上に混合粉末
を載せて行なってもよいし、コンベア上に載せて連続的
に行なうようにしてもよい。
工程(1c)で平均粒径80〜1200μmの粉末に微粉砕する。
えられるゲル化粉末はPTFEの割合の多いものであるか
ら、粉体流動特性に劣る結着剤を含んでいても粉体特性
はPTFEに近いものであり、取扱い性に優れるものであ
る。
となると流動性がわるくなり、かつ成形性に劣る。1200
μmを超えるときは充填密度が上がらず、成形性に劣っ
てしまう。好ましい平均粒径は300 〜600 μmである。
粉砕法としては、たとえば通常の乾式粉砕法や湿式粉砕
法などの方法が採用できるが、乾式粉砕法が好ましい。
えられるゲル化粉末は成形用粉末としてつぎの予備成形
工程に供される。
は、PTFE粉末をゲル化する工程(2a)、えられたゲル化物
を微粉砕する工程は(2b)、およびPTFEゲル化粉末と結着
剤とを混合する工程(2c)からなる。
でゲル化するために必要となる工程および順序であり、
その材料、処理の方法や作用効果は対応する第1の製法
における工程(1a)〜(1c)と同じである。ただし、PTFEゲ
ル化粉末の平均粒径が80〜1200μmであるので、均一な
混合をうるために結着剤の平均粒径もそれに合せて約5
〜100 μm、好ましくは10〜50μmとする。
流動特性に劣る結着剤を含んでいるため、その分、取り
扱い性の点で第1の製法に劣るが、結果としてえられる
PTFE多孔質体の性能においては何の差もないものであ
る。
(2a)〜(2c)(第2の製法)でえられた成形用粉末は、予
備成形工程でラム押出成形法により予備成形される。
よる成形用粉末の充填、加熱下におけるラム押出成形が
行なわれるが、PTFEの焼成は行なわない。予備成形の目
的は前記のごとく、空隙を有する成形体をうること、お
よび焼成を無拘束下で行なえるようにすることにあり、
したがって、この工程においてPTFE粉末同士は直接融着
せず、結着剤を介して一体の連続長の成形体がえられ
る。
(成形温度)は、結着剤の融点以上でPTFEの融点未満で
あり、結着剤の種類などによって適宜選定すればよい
が、通常 250〜 340℃である。結着剤がFEPやPFA のば
あい約280 〜340 ℃が好ましい。加熱により、ラム押出
しの圧力を小さくすることもできる。
ム押出成形機をそのまま用いることもできるが、予備成
形とつぎの焼成を連続して行なうばあい、後述するよう
に図1に示す予備成形ゾーンに新たに焼成ゾーン、要す
れば冷却ゾーンを接続した横型のラム押出成形機を用い
るのが効果的である。
成形機の種類、目的とする多孔質成形体の形状、結着剤
の種類、大きさ、混合量、目的とする多孔質成形体の気
孔率などによって異なり、それぞれ適宜選定すればよ
い。しかし、少なくとも焼成時に予備成形体が形崩れを
生じない程度の強度がえられることが重要である。
引き続き、あるいは一旦保管されたのち焼成工程に送ら
れる。
れている予備成形体をPTFEの融点以上に加熱してPTFE粒
子同士を融着させ、前記のごとく多孔質体とする。この
際、予備成形体を無拘束下で焼成するのが重要である。
予備成形体を拘束下あるいは加圧下に焼成すると、PTFE
粒子の膨張力や回復力を多孔質化に利用できず、充分な
多孔質状態がえられない。
385 ℃で行なう。これらの温度、時間は目的とする成形
体の形状や大きさなどにより適宜選定すればよい。
に連続して行なってもよいが、予備成形体を所定の長さ
にカットし、あるいは個々の予備成形体をそのままバッ
チ式焼成炉に入れて行なってもよい。
どによる徐冷法や水冷または空冷などによる急冷法によ
って冷却される。この冷却は多孔質化に本質的な影響は
与えないが、急冷するときはPTFEの結晶化度を低くする
ことができるため、フレキシブルな多孔質成形体が提供
できる。
乳化重合法で製造されたPTFEファインパウダーを用いる
ことによっても製造できる(第3の製法)。このPTFEフ
ァインパウダーは直径0.2 〜0.4μmの球状の疎水性PTF
E微粒子からなる。
ウダー)を先にゲル化する工程(3a)は第2の製法と同じ
である。つづくPTFEのゲル化物の粉砕工程(3b)では、ゲ
ル化物を5〜1200μm、好ましくは5〜300 μmにまで
微粉砕する。これは、つぎの共凝析工程(3c)においてゲ
ル化粉末の表面積を大きくし、均一にファインパウダー
を凝折させるためである。
コロイド状の水性分散液の形で用いる。すなわち、コロ
イド状のPTFEファインパウダーの水性分散液中に工程(3
b)でえられたゲル化粉末を混合し、PTFEファインパウダ
ーとゲル化粉末を共凝析させることにより、両者の共凝
析(混合)粉末をうる(工程(3c))。PTFEファインパウ
ダーの濃度は10〜70重量%、好ましくは20〜40重量%で
ある。また、ゲル化粉末は、共凝析物中のゲル化粉末/
PTFEファインパウダーの重量比が100 /5〜40、好まし
くは100 /10〜25となるように混合する。PTFEファイン
パウダーが少なすぎると結着剤として充分に働かず、多
すぎると多孔質になりにくくなる。
散液にゲル化粉末を粉末の形で、または同じ水性分散液
の形で添加し、共凝折させる。凝折工程の開始から完了
までの間に、表面張力が35dyn /cm以下の水不溶性有機
液体を加える方法を採用すると、えられる粒子が適当な
大きさの球状ないし顆粒状に集塊化され、粉末の取扱い
性が格段に向上する。
オロエチレンの単独重合体あるいはモールディングパウ
ダーに関して述べた前記変性PTFEであってもよい。それ
らのうちパーフルオロアルキルビニルエーテル、とくに
パーフルオロプロピルビニルエーテルで変性したものが
好ましい。
ァインパウダーが凝析・付着したものであり、したがっ
て、粉体特性はPTFEと同様に優れたものである。共凝析
物は、好ましくは乾燥したのち、つぎの予備成形工程(3
d)の予備成形用粉末として用いられる。
180 〜330 ℃、好ましくは180 〜270 ℃、より好ましく
は180 〜250 ℃という比較的低い成形温度で行なう。PT
FE(あるいは変性PTFE)は前記のように約330 ℃以上の
融点をもっているが、第3の製法の工程(3c)でえられる
共凝析粉末のPTFEファインパウダーは、詳細な理由は不
明であるが、小さなセン断力により容易に繊維化し結着
作用をもつと考えられるため、180 〜250 ℃でゲル化粉
末同士を結着することができる。予備成形に用いるラム
押出成形の他の条件は第1〜2の製法と同様でよい。
の製法と同じく、無拘束下でPTFEの融点以上で行なう。
成形体は見掛け比重が0.8 〜1.8 、好ましくは1.3 〜1.
5 で気孔率が63〜17%、好ましくは40〜31%のものであ
る。
機を用いたときの本発明の好ましい実施態様を説明す
る。
でえられた成形用粉末1は原料ホッパー2からラム押出
成形機へ間欠的に供給され、ラム3でダイシリンダー4
中に間欠的に押し出される。ダイシリンダー4はヒータ
ー(図示されていない)で予備成形温度に維持されてお
り、ダイシリンダー中を圧縮されつつ移動している成形
用粉末中の結着剤を溶融し未溶融のPTFE粒子同士を結着
させ、連続した予備成形体5を形成させる。
ンダー中で焼成、冷却まで行なっていたが、本発明の製
法においては予備成形ゾーン(ダイシリンダー中)で焼
成は行なわない。
の操作条件は、結着剤としてFEP またはPFA を用いて直
径10〜30mmの多孔質バーを成形するばあい、つぎのごと
くである。
0 ℃(第3の製法)1サイクルの時間:20〜40秒間。
押出圧力で焼成ゾーン7へ送られ焼成される。焼成温度
は360 〜390 ℃であり、焼成時間は5〜20分間である。
ようにダイシリンダー4の内径よりも大きな径としてお
く。
レキシビリティを与えるために冷却ゾーン9に送られ
る。冷却ゾーンにはたとえばシャワー装置10などが設け
られており、水などにより急冷される。もちろん、その
まま放冷してもよい。
態様を説明したが、前記のとおり、竪型のラム押出成形
機を用いてもよい。そのばあい、予備成形の際に、予備
成形体の自重によりラム押出成形の各ストローク間で切
れ落ちる危険性があるので、成形条件の設定に注意を要
する。
質成形体は、肉厚で太いバーやロッドなどの成形体のほ
か、肉厚のパイプ、角柱、円柱、シートなどの形状のも
のも製造でき、しかも連続した長大なものを製造でき
る。
の製法を説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定
されるものではない。
μm)と融点310 ℃で分解開始温度450 ℃のPFA 粉末
(平均粒径25μm)とを用い、第1の製法に従い、つぎ
の処理を行なって成形用粉末をえた。
とをハイスピードミキサーに入れ3分間混合した。えら
れた混合粉末を縦400mm、横250mm 、高さ60mmのトレイ
に展開し、電気炉で385 ℃にて3時間加熱し、ゲル化し
た。えられたゲル化粉末を粉砕機供給口に入る程度に断
截し、ホーライカッターで粗粉砕したのちサンプルミル
で平均粒径が600 μmとなるように微粉砕した。
μm)と融点270 ℃で分解開始温度410 ℃のFEP 粉末
(平均粒径20μm)とを用い、第1の製法に従い、つぎ
の処理を行なって成形用粉末をえた。
とをヘンセルミキサーで10分間混合したのち、製造例1
と同様にしてゲル化し、えられたゲル化粉末を製造例1
と同様にして微粉砕し、平均粒径400 μmの成形用粉末
をえた。
μm)を385 ℃で2時間製造例1と同様に加熱してゲル
化したのち、粉砕し、平均粒径400 μmのゲル化PTFE粉
末をえた。これを平均粒径90μmとなるまで微粉砕し、
ついで重量比で8:2となるようにPFA 粉末(平均粒径
25μm)を加え、ハイスピードミキサーで1分間混合し
て、成形用粉末をえた。
出成形機により、つぎの条件で10mmφのバーを予備成形
した。
し、バッチ式焼成炉により表3に示す温度で15分間焼成
したのち、水で急冷した。
を調べた。結果を表3に示す。なお、見掛け比重、気孔
率の測定法はつぎのとおりである。
0 ((株)島津製作所製)を用いた水中懸垂法による。
μm)を385 ℃で2時間製造例1と同様に加熱してゲル
化したのち粉砕し、平均粒径100 μmのゲル化粉末をえ
た。
FEファインパウダー(パーフルオロプロピルビニルエー
テル0.1 重量%で変性したPTFE。融点324 ℃、平均粒径
0.3μm)の水性分散液1リットル中に投入し、撹拌
し、ついで水不溶性の有機液体であるトリクロロトリフ
ルオロエタンを徐々に添加して共凝析させ、共凝析物を
150 ℃で180 分間乾燥して平均粒径300 μmの成形
用粉末をえた。
形機により、つぎの条件で10mmφのバーを予備成形し
た。
焼成炉により380 ℃で15分間焼成したのち、水で急冷し
た。
孔率を実施例1と同様にして調べたところ、それぞれ1.
7 g/ccおよび20%であった。
パウダーを用いて連続的に肉厚なPTFEの多孔質成形体を
製造することができる。
成形機の概略説明図である。
Claims (12)
- 【請求項1】 つぎの(1a)〜(1e)の工程からなる多孔質
ポリテトラフルオロエチレン成形体の製法。 (1a)懸濁重合法で製造されたポリテトラフルオロエチレ
ン粉末 100重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレン
の焼成温度で分解せずかつポリテトラフルオロエチレン
より低い融点を有する樹脂粉末からなる結着剤5〜40重
量部を混合する工程、 (1b)えられた混合粉末をポリテトラフルオロエチレンの
融点以上でかつ結着剤の分解温度未満の温度条件でゲル
化する工程、 (1c)えられたゲル化物を平均粒径80〜1200μmの粉末に
微粉砕する工程、 (1d)微粉砕された粉末をポリテトラフルオロエチレンの
融点未満でかつ結着剤の融点以上の温度にてラム押出成
形して予備成形体を作製する工程、 (1e)該予備成形体をポリテトラフルオロエチレンの融点
以上の温度にて無拘束下で焼成する工程。 - 【請求項2】 つぎの(2a)〜(2e)の工程からなる多孔質
ポリテトラフルオロエチレン成形体の製法。 (2a)懸濁重合法で製造されたポリテトラフルオロエチレ
ン粉末をその融点以上の温度でゲル化する工程、 (2b)えられたゲル化物を平均粒径80〜1200μmの粉末に
微粉砕する工程、 (2c)微粉砕されたポリテトラフルオロエチレンのゲル化
粉末100 重量部に対し、ポリテトラフルオロエチレンの
焼成温度で分解せずかつポリテトラフルオロエチレンよ
り低い融点を有する樹脂粉末からなる結着剤5〜40重量
部を混合する工程、 (2d)えられた混合粉末をポリテトラフルオロエチレンの
融点未満でかつ結着剤の融点以上の温度にてラム押出成
形して予備成形体を作製する工程、 (2e)該予備成形体をポリテトラフルオロエチレンの融点
以上の温度にて無拘束下で焼成する工程。 - 【請求項3】 えられる多孔質ポリテトラフルオロエチ
レン成形体の見掛け比重が0.8 〜1.8 である請求項1ま
たは2記載の製法。 - 【請求項4】 結着剤の樹脂粉末がフッ素系樹脂粉末で
ある請求項1または2記載の製法。 - 【請求項5】 フッ素系樹脂がテトラフルオロエチレン
- パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体または
テトラフルオロエチレン- ヘキサフルオロプロピレン共
重合体である請求項4記載の製法。 - 【請求項6】 懸濁重合法でえられたポリテトラフルオ
ロエチレン粉末の平均粒径が10〜100 μmである請求項
1または2記載の製法。 - 【請求項7】 結着剤の樹脂粉末の平均粒径が5〜700
μmである請求項1または2記載の製法。 - 【請求項8】 ポリテトラフルオロエチレン粉末100 重
量部に対し、結着剤10〜20重量部を混合する請求項1ま
たは2記載の製法。 - 【請求項9】 つぎの(3a)〜(3e)の工程からなる多孔質
ポリテトラフルオロエチレン成形体の製法。 (3a)懸濁重合法で製造されたポリテトラフルオロエチレ
ン粉末をその融点以上の温度でゲル化する工程、 (3b)えられたゲル化物を平均粒径5〜1200μmの粉末に
微粉砕する工程、 (3c)乳化重合法で製造されたポリテトラフルオロエチレ
ン微粉末の水性分散液中に、微粉砕ゲル化粉末/ポリテ
トラフルオロエチレン微粉末の重量比が100 /5〜40と
なるように微粉砕ゲル化粉末を混合し、共凝析させる工
程、 (3d)えらえた共凝析粉末を180 〜330 ℃にてラム押出成
形して予備成形体を作製する工程、 (3e)該予備成形体をポリテトラフルオロエチレンの融点
以上の温度にて無拘束下で焼成する工程。 - 【請求項10】 乳化重合法で製造されたポリテトラフ
ルオロエチレン微粉末が、パーフルオロアルキルビニル
エーテルで変性されたものである請求項9記載の製法。 - 【請求項11】 ラム押出成形を横型ラム押出成形機に
て行なう請求項1、2または9記載の製法。 - 【請求項12】 焼成後、焼成物を急冷する工程を含む
請求項1、2または9記載の製法。
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